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平成 26 年度 (2014 年度 ) 情報教育に関する研究 Ⅳ ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 (HTML 版 ) の開発 Ⅱ - 教員の ICT 活用指導力 の向上を目指して - キーワード ICT 宝箱 (HTML 版 ) ICT 活用指導力の向上イメージしやすい実践事例 ICT 活用の最新情報情報機器の利活用 ICT を活用した授業実践 目 次 研究の要旨 Ⅰ 主題設定の理由 (1) Ⅱ 研究の目標 (1) Ⅲ 研究の仮説 (1) Ⅳ 研究についての基本的な考え方 (2) 1 ICT 宝箱 (HTML 版 ) への更新 (2) について 2 ICT 宝箱 について (2) 3 ICT 宝箱 データの HTML 化 (2) Ⅴ 研究の進め方 (3) 1 研究の方法 (3) 2 研究の経過 (3) Ⅵ 研究の内容とその成果 1 ICT 宝箱 の構成と内容について 2 ICT 宝箱 (HTML 版 ) の更新によって実現したこと 3 ICT 宝箱 (HTML 版 ) の更新にあたり留意したこと Ⅶ 研究のまとめと今後の課題 1 研究から明らかになったこと 2 今後の課題 文献 (3) (3) (6) (6) (8) (8) (8) 滋賀県総合教育センター 市川 武

概要版 [ テキストを入力 ] 平成 26 年度 (2014 年度 ) 情報教育に関する研究 Ⅳ ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 (HTML 版 ) の開発 Ⅱ - 教員の ICT 活用指導力 の向上を目指して- 研究員市川武 研究の背景あなたの ICT 活用指導力 は 向上していますか? 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果 の 教員の ICT 活用指導力 の項目において 過去 5 年間の県内小学校教員の結果は ほぼ毎年向上しているものの 全国平均に及ばない状況で 依然支援が必要である また 昨年度作成した ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 は データをダウンロードしなければならないなどの課題があるため更新が必要である 目的 ICT 宝箱 Reborn( リホ ーン ): 更新によりさらなる活用促進へ ICT 宝箱 を HTML 版に更新し 併せて実践事例集を見直し より活用しやすいものにする このことを通して ICT 宝箱 による 教員の ICT 活用指導力 の向上が一層進むことを目指す 研究の方法 ICT 宝箱 の HTML 化と実践事例集の見直し 1 ICT 宝箱 を HTML 化するウェブ上で手軽に操作できるデジタルコンテンツとする 項目が多いものは スクロール機能を使うことで 1ページにまとめることが可能になる 2 実践事例集の見直しを図る 2ページからなる実践事例集の1ページ目の構成の見直しを図る 3 ICT 宝箱 (HTML 版 ) を当センターのウェブサイトから公開する当センターのウェブサイトから常に最新版を利用できるようにする 研究の概要 ICT 宝箱 の更新によって実現したこと 1 更新によって実現したこと 全てウェブ上での操作となり 容易な作業で利用できるようになった 情報量の多い項目は スクロール機能を取り入れることで 1ページにまとめることができた 当センターのウェブページから常に最新版を利用できるようになった 2 更新する際に留意したこと 実践事例の1ページ目の構成を見直し タイトルと写真を再検討した また キャラクターに これまでの学習との違いなどを語らせた 表示される ICT 宝箱 の画面がモニターからはみ出さないようにした 成果 教員の ICT 活用指導力 のさらなる向上を図る ダウンロードの手間が省け ウェブ上で操作できるようになった また スクロール機能を使うことができるようになり より使いやすくなった HTML 版に更新する際に実践事例を再考し 一部画像を自作イラストに差し替えた イラストを用いることによって学習のイメージがより分かりやすくなった

平成 26 年度 (2014 年度 ) 情報教育に関する研究 Ⅳ 研究構造図 教員の ICT 活用指導力 の向上 ICT を活用した授業の実践! データを HTML 版に すべてウェブ上で操作できる スクロール機能で閲覧できる 常に最新版を提供できる さらに使いやすく! 最新情報をすぐに活用! 実践事例集の 1 ページ目の見直し 活用のイメージが一目で分かる タイトル 自作イラスト キャラクター ICT 宝箱 の更新 現状と課題 教員養成課程で ICT を使った教科指導力の強化 が求められていること ( 文部科学省 ICT を活用した教育の推進に関する懇談会平成 26 年 ) 教員の ICT 活用指導力 は ほぼ毎年向上しているものの 依然課題があること ( 平成 25 年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査 ) ICT 宝箱 は データをダウンロードし 特定のプレゼンテーションソフトが必要であること ( 平成 25 年度情報教育に関する研究 Ⅱ) 気軽に研修! らくらく検索! すぐにGet! ICT 機器活用の基礎基本情報 ICT 活用実践事例集 すぐに使えるデジタル教材 素材集 ICT 宝箱 の三つの入り口 ( ボタン ) ICT 宝箱 の作成と活用平成 25 年度開発

ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 サイトマップ ICT 宝箱 は 教員 の ICT 活用指導力 の向上 を目指して開発しました 今年度は HTML 化し さらに使いやすくなるよ う更新しました ICT 宝箱 キャラクターたからばこ君 すぐに Get! すぐに Get! すぐに使えるデジタル教材 素材集の画面 らくらく検索すぐに Get!! ICT 活用実践事例集検索の画面 すぐに気軽に研修 Get!! ICT 機器利用の基礎基本情報の画面

情報教育に関する研究 Ⅳ ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 (HTML 版 ) の開発 Ⅱ - 教員の ICT 活用指導力 の向上を目指して - Ⅰ 主題設定の理由 平成 26 年 8 月に文部科学省の有識者会議 ICT を活用した教育の推進に関する懇談会 は 教員養成課程で ICT を使った教科指導力の強化に取り組むことなどを盛り込んだ中間報告書を公表し 今後中央教育審議会で議論されることになった また 国は 平成 25 年に日本再興戦略において 2010 年代中に 1 人 1 台の情報端末による教育の本格展開に向けた方策を整理し推進する ことを閣議決定しており 今後 情報端末の導入が加速されるなど 教育の情報化が一層進む見込みである このように教育の情報化が進められる中 教員は授業の中で ICT を有効に活用することや児童生徒の ICT 活用を適切に指導することなどが求められている 文部科学省が毎年実施している 学校における教育の情報化の実態等に関する調査 の 教員の ICT 活用指導力 の項目において 過去 5 年間 ( 平成 21~25 年度調査 ) の県内小学校教員の結果は ほぼ毎年向上しているものの 全国平均に及ばない状況であり 依然課題があることが分かる 平成 25 年度に 教員の ICT 活用指導力 の向上を目指し開発した ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 ( 以下 ICT 宝箱 という ) は 機器操作などの基礎基本の学習や ICT 活用実践事例の効率的な閲覧 有益なデジタル教材や素材の容易な収集が可能となるものである この ICT 宝箱 は 滋賀県総合教育センター ( 以下 当センター という ) の教育学習情報システムから利用することができる 平成 26 年 3 月末から11 月末で2,000 回以上のアクセスがあり 多くの教員が活用しており 関心が高いことが分かる しかし この ICT 宝箱 を利用するには ICT 宝箱 のデータをダウンロードする必要があり 特定のプレゼンテーションソフトがないと起動しない仕様となっている また 内容を更新した場合には 再度ダウンロードしないと最新版が利用できないといった課題がある そこで これまでの ICT 宝箱 をウェブ上で手軽に閲覧可能となる HTML(Hyper Text Markup Language の略 ) 版にすることで ICT 宝箱 の活用を進め さらなる 教員の ICT 活用指導力 の向上を目指し 本主題を設定した Ⅱ 研究の目標 ICT 宝箱 を HTML 版に更新し より活用しやすいものにする このことを通して ICT 宝箱 による 教員の ICT 活用指導力 の向上がより一層進むことを目指す Ⅲ 研究の仮説 ICT 宝箱 を更新すれば 教員が今までより手軽に情報を得ながら ICT を活用することができるだ ろう また 教員の ICT 活用指導力 の向上にもつながるだろう - 1 -

Ⅳ 研究についての基本的な考え方 1 ICT 宝箱 (HTML 版 ) への更新について ICT 宝箱 は インターネットを通じて提供する情報コンテンツであり IE( インターネットエクスプローラー ) 等のウェブブラウザ上で動作するコンテンツの一つに挙げていた ICT 宝箱 を HTML 版へと更新することで より手軽に利用できるものとなり より一層 教員の ICT 活用指導力 の向上が進むと考えた 2 ICT 宝箱 について (1) ICT 宝箱 の構成 ICT 宝箱 は 1 気軽に ICT 機器情報が学べる ICT 機器活用の基礎基本情報 2ICT を有効活用した実践事例が検索できる ICT 活用実践事例集 3 有益なデジタル教材や素材が収集できる すぐに使えるデジタル教材 素材集 の三つのカテゴリーで構成している ( 図 1) 図 1 ICT 宝箱 スタート画面 (2) ICT 宝箱 の課題現在公開している ICT 宝箱 には 以下のような課題がある データを各自の端末にダウンロードしなければ利用できない 起動させるには 特定のプレゼンテーションソフトが必要となる 情報量の多い項目については 数ページにわたっているため 全体が把握しづらい 新しい情報を追加した最新版を利用するには 再度ダウンロードする必要がある 内容を更新する際の動作確認などにかなりの手間がかかる ( 開発する側の課題 ) 3 ICT 宝箱 データの HTML 化 (1) HTML 化とは HTML 化とは HTML を用いてインターネット上のウェブページとして閲覧できるようにすることである HTML には ハイパーリンク機能で関連する情報同士をつなげて 情報を整理する特徴がある この機能を使えば ウェブページから別のウェブページへリンクを張ることができる また HTML には マークアップ機能で文書の各部分がどのような役割を持っているのかコンピュータに構造を理解させ 閲覧しやすいよう表示することが可能になる特徴がある この機能を使えば リンクを張るためのボタンの大きさや配置を決めることも容易となる したがって ICT 宝箱 を HTML 化することにより 上記課題の改善につながると考える (2) HTML 版への更新によって実現すること ICT 宝箱 を HTML 版に更新することにより実現することは以下のとおりである アスムーズな操作ダウンロード作業が無くなり 全てがウェブ上で手軽に操作できるようになる また データ容量が小さくなるので 一つひとつの動作スピードが増す イスクロール機能を生かした閲覧項目が多いものは画面の切り替えを必要とするが HTML 版ではスクロール機能を使うことによって 1ページに全体が表示され閲覧しやすくなる - 2 -

ウ最新版を提供 情報を更新した際にも 当センターのウェブサイトから常に最新版を提供することができる (3) 更新する際の留意点 ICT 宝箱 を HTML 化する際には 以下のことに留意して作業を進める アイメージしやすい実践事例集を目指して全てのページを HTML で作り直す過程で 2ページで構成される実践事例集の1ページ目の構成の見直しを図る 写真を再検討し よりイメージしやすい画像に差し替える タイトルを再考する キャラクターにこれまでの学習との違いを語らせるこのようにして これまで以上に確かな実践へとつながる魅力ある実践事例集にしたいと考える イノートパソコンでの利用を想定した画面サイズ HTML 版ではパソコンの画面に合わせて表示することが難しいので 利用者が ICT 宝箱 を利用する際に画面が途切れてしまわないよう 各ページの大きさはノートパソコンの画面に合う大きさに統一する Ⅴ 研究の進め方 1 研究の方法 (1) ICT 宝箱 を HTML 化する (2) 実践事例集の見直しを図る (3) ICT 宝箱 (HTML 版 ) を当センターのウェブサイトから公開する 2 研究の経過 8~1 月 ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 のHTML 化と更新作業 2 月 ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 (HTML 版 ) 完成 3 月 ICT 活用サポートガイド ICT 宝箱 (HTML 版 ) 運用開始 Ⅵ 研究の内容とその成果 1 ICT 宝箱 の構成と内容について ICT 宝箱 は 次の三つの項目に分類し 使う教員の目的や関心に応じて選ぶことができるようにした 以下に ICT 宝箱 の三つの項目を説明する (1) ICT 機器利用の基礎基本情報 ICT 機器の操作に慣れていない教員や ICT 機器を授業であまり活用できていない教員が気軽に使えるようになるための情報を掲載した ( 図 2) 以下に詳細を示す 図 2 ICT 機器利用の基礎基本情報画面 - 3 -

ア ICT 活用指導力 up 研修 (e-learning 研修 ) と ICT 機器の接続方法当センター開発の e-learning 研修 ICT 活用指導力 up 研修 にリンクさせ ICT 宝箱 からクリック一つで利用できる また ICT 機器活用の第一歩として図 3のように機器接続の方法をビジュアル的に分かりやすく示し 容易に調べたり 学んだりできるような情報を掲載している イ ICT 機器でできることの紹介図 4に示すように ICT 機器の中でも代表的な 書画カメラ 電子黒板 タブレット端末 図 3 機器の接続を学ぶ画面これら三つの ICT 機器の紹介や基本的な使い方を説明している そして その活用例に合う実践事例にクリック一つで進んでいける また 書画カメラが数台しかそろわない学校に向けて 当センター開発のウェブカメラを使った簡易実物投影ツール Eye 象 ( アイゾウ ) を紹介するボタンも作成している ウ ICT 機器の持ち運びに関する情報の紹介大きく映すための機器が教室に常設されていることが日々の積極的な ICT 活用につながる図 4 書画カメラでできること の画面が まだ十分整備されていない学校も少なくない このような学校では 機器の持ち運びや接続などに多くの時間を必要とする そこで ICT 機器の整備率が低い学校において利便性を高めるために 機器類の持ち運びの工夫に関する情報も ICT 宝箱 に掲載している (2) ICT 活用実践事例集各 ICT 機器の特徴や利点を踏まえた上で 実践事例集を作成している そして 紹介する実践事例の画面をどのような項目で どのように配置すれば利用しやすいものになるかを考慮し 画面のフォーマットを構築している ア実践事例を紹介するページ各実践事例は 活動内容が一目で分かる写真や活用のポイントを端的に示したページ 詳細を紹介した2ページ構成としている ( ア ) 1ページ目について指導内容がイメージしやすいタイトルと写真を配置し その下に 活用のポイント を掲載している これは 授業における ICT 活用について1ページ目を見れば ICT 機器の活用の概要が分かることをねらいとしている ( イ ) 2ページ目について 1 時間の授業の流れと授業の中のどこが ICT 機器の活用場面 なのかを指し示している また 発展情報としてその他の教科での使い方や実践なども掲載している - 4 -

イ実践事例の検索方法実践事例が短時間で探せるように 教員のニーズに応じた多様な検索項目を設定している 本事例集は 学年 教科 年間指導計画 学習のキーワード の項目から検索できるようになっている ( 図 5) 年間指導計画 による検索は 理科と図 6 のように生活科で作成した これは 季節の変化が教材に取り入れられていて どの教科書も内容の順序がほぼ同じであったからである 年間指導計画表から単元名を選び クリックするだけで 容易に実践事例を検索できるようにしている 学習のキーワード による検索は 事例を学習形態にあわせて項目に分けている ( 図 7) 大きく映して交流 大きく映し一斉指導 動画を撮影し考察 フラッシュ型教材 パソコンを使用 デジタル教材の活用 インターネットを使用 のように 一斉指導 繰り返し反復練習する授業 交流 児童の言語活動を意識した授業などの七つの学習形態で検索できる 図 5 ICT 活用実践事例集の検索画面 図 6 年間指導計画による検索画面 (3) すぐに使えるデジタル教材 素材集授業で活用できるデジタル教材や素材を ICT 宝箱 からクリック一つで容易に入手できる 具体的には 図 8に示す当センターで開発した e-learning や図 9に示す教育学習情報内にあるデジタル教材や学習素材 ( 写真や動画 ) また デジタル教材や学習素材を提供している外部ウェブサイトにリンクを張り より効率的に授業づくりができるようになっている 図 7 学習のキーワードで探す画面 図 8 e-learning へのリンク画面 - 5 - 図 9 教育学習情報へのリンク画面

2 ICT 宝箱 (HTML 版 ) の更新によって実現したこと (1) スムーズな操作 ICT 宝箱 (HTML 版 ) では データをダウンロードする必要が無くなり 全てがウェブ上での操作となるので 容易な作業での利用が可能になった また リンクによる外部ウェブサイトの閲覧についても 全てウェブ上での操作となり よりスムーズな操作環境が実現したと言える (2) スクロール機能を生かした閲覧これまでスライド数枚にわたって紹介していた 事例全一覧 などの情報量の多い項目は HTML 化に伴いスクロール機能を取り入れることで 1ページにまとめることができた ( 図 10) これにより ページを進めたり戻ったりせずに スクロールするだけで全ての項目を閲覧することが可能になり より検索しやすくなった 数ページの中 から検索する のは難しい スクロール機能で見やすく リンクボタンも配置可能 図 10 検索しやすいスクロール機能 (3) 最新版を提供 今後 新しい情報を掲載し更新した場合でも 当センターのウェブサイトから常に最新版として 利用することができるようになった 3 ICT 宝箱 (HTML 版 ) の更新にあたり留意したこと (1) ICT 活用のイメージが一目で分かる実践事例集実践事例は どの事例も2ページで構成している その1ページ目は ICT 宝箱 を利活用する教員にとって ICT 活用のイメージや学習の魅力が一目で分かる重要なページである そこで 更新の際に実践事例の1 ページ目の写真やイラストについて再検討し 差し替えを行った 1 枚のスライドの中で 伝えたい事柄についてより分かりやすくなるように ウェブコンテンツ制作ツールを用いてイラストを自作した 文字による表現方法についても より魅力が伝わるように 誰にでも伝わるタイトルに改訂した また 実践事例に登場するキャラクター ( たからばこ君 ) に吹き出しを付け ICT を活用することでこれまでの学習活動とどう変わるのか どのような効果があるのかを語らせることにした こうして 更新した実践事例は イラストを使用することで 必要な情報を強調したり バランスよく配置したりすることができ ICT をどのように活用するかが一目で分かるようになった また 文字による表現方法を再検討したことで タイトルからどんな学習かが分かり ICT を使うことでどのような効果があるのか これまでの学習とどう違うのかが明らかになり イメージしやすい実践事例集に更新することができた (p.8の図 11) - 6 -

更新前 ( 旧版 ) 更新後 (HTML 版 ) ICT を使った学習の 魅力が 誰にでも伝わる タイトル 授業の中で ICT をど のように活用したかが 一目で分かるイラスト これまでの学習との違いや学習効果をキャラクターに語らせる吹き出し 図 11 一目で分かる実践事例集の更新例 - 7 -

(2) 画面の大きさを統一これまでは 特定のプレゼンテーションソフトの機能により 使用するモニターの画面に合わせて表示を自動調整していたが HTML 版では 自動調整することができないので 画面の大きさは 使用するパソコンがノート型パソコンの場合を想定し ウェブページが画面からはみ出さないように統一した ( 図 12) これにより 次々とボタンを押し ページを繰ることができるようになった 図 12 ノート型パソコンの画面に統一 Ⅶ 研究のまとめと今後の課題 1 研究から明らかになったこと (1) ICT 宝箱 を HTML 版に更新することで ダウンロードの手間が省け ウェブ上で操作できるようになった またスクロール機能を使うことができるようになり より使いやすくなった (2) HTML 版に更新する際に実践事例の写真を差し替え 写真で表現できないものは ウェブコンテンツ制作ツールでイラストを作成した イラストを用いることによって学習のイメージが一目で分かりやすくなった 2 今後の課題 (1) ICT 宝箱 は 教員の ICT 活用指導力 を伸ばすためのものであるので 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果 や教員のニーズ 機器整備状況などの実態に応じて 役立つ情報を更新していく必要がある (2) ICT 宝箱 で紹介する実践事例などを 県内の学校 ( 教員 ) から募ることにより 先進的な事例や地域に根ざした事例などをデータベースとして収集する また 実践事例などの提供方法として動画を盛り込むなど 役立つ機能を順次追加していく必要がある 文 献 文部科学省 教育の情報化に関する手引き 平成 23 年 (2011 年 ) 文部科学省 平成 21 年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査 平成 22 年 (2010 年 ) 文部科学省 平成 22 年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査 平成 23 年 (2011 年 ) 文部科学省 平成 23 年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査 平成 24 年 (2012 年 ) 文部科学省 平成 24 年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査 平成 25 年 (2013 年 ) 文部科学省 平成 25 年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査 平成 26 年 (2014 年 ) - 8 -