Objet Desktop システム設置前ご確認事項 更新日 :2014 年 7 月 30 日
1. はじめに 1.1 本資料の目的 本資料は Objet Desktop シリーズを適切に設置準備できる情報提供を目的としています 本資料は Objet Desktop システムシリーズすべてに適用されます (Objet24, Objet30, Objet30Pro) 重要 : 本資料をよくご理解いただき Objet Desktop システム設置前準備を進め 設置日の前日までに設置準備は終了していただけますようお願い申し上げます 設置事前準備に関してご不明な点がございましたら 弊社担当営業までご連絡ください 本資料は以下の章から構成されています 2~10 章 Objet Desktop システムに関する情報 11 章最後に 注意 : ウェットブラスト装置をご導入頂く場合は 別途ウェットブラスト装置設置前確認資料を忘れずにご確認ください 1.2 設置と導入トレーニングに関するスケジュール Objet Desktop システムの設置と導入トレーニングは各 1 日間を予定しています 設置 調整 操作トレーニング (2 日間 )
2. Objet Desktop システム設置のための物理的要件 2.1 装置サイズ サイズ : 825(W) 620(D) 590(H) (mm) 重量 : 93kg 2.2 設置要件 Objet Desktopは専用スタンドもしくは設置台などに乗せることをお勧めします 設置台は100kg 以上の荷重に耐えられる物をご用意ください 設置台は62~72cmの範囲の高さだと 作業時の高さが110~120cmになります 専用スタンドや設置台は水平を保つことが出来る場所に設置してください 通常の使用時でも Objet Desktopの背後には60cm 以上のスペースが必要です 2.3 装置上部スペース 通常の使用時にフロントカバーを開けるため 装置上部には60cm 以上のスペースを設けてください 2.4 搬入経路 搬入経路は少なくとも幅 90cm を確保してください 装置をターンさせる場合 通路は少なくとも100cm 以上必要です
2. Objet Desktop システム設置のための物理的要件 2.5 Objet Desktop システム設置レイアウト 600mm 以上 電源ケーブル 5m 100V 15A ケーブル類 (LAN USB ディスプレイ等 ) 長さは 5m です 600mm 600mm 以上 Objet Desktop 600mm 以上 825mm 600mm 以上 Objet Desktop システム専用 PC 注意 : 斜線エリアはメンテナンスを含んだ作業をするための推奨最小領域です 上記斜線エリアを確保していただけますようお願い申し上げます
2. Objet Desktop システム設置のための物理的要件 2.6 設置場所の選定に関して Objet Desktop システム設置場所は 以下の項目を目安に選定してください 造形モデル作業所へアクセス容易な場所 発電機や大型空調設備など振動源となりうる装置類から離れた場所 液体用パイプなどが上部にない場所 材料を充填したりと造形されたモデルを取り外すための装置前部にアクセス容易な場所 手洗い 目洗い場にアクセス容易な場所 電話が設置してある場所 ( もしくは電話が通じる場所 ) 注意 : Objet Desktopシステムの騒音レベルは70デシベル程度です ( 装置周囲 1mにて ) Objet Desktopの発熱量はPeak 時 760W (2600BTU/hr) 程度です ツール パーツ マニュアル 樹脂カートリッジなどを保管するための棚などをご用意いただくことをお勧めします 万が一に備え ガス式消火器をご用意ください ( 液体消火器は避けてください )
3. 樹脂カートリッジの保管 樹脂カートリッジは以下の内容をご理解の上 保管してください 樹脂カートリッジは 屋内で換気されて乾燥し 室温が 15~25 で保たれた環境で保管してください 樹脂はカートリッジにより UV から保護されていますが 強力な UV 光を発生するような機器がある場所には保管しないでください 樹脂は引火性のため 炎や熱源や火花に近づけないで保管してください 樹脂カートリッジの保管に関しては 消防法など関係法令に従って適切に保管してください 本装置で使用する樹脂材料は 消防法上での危険物として第 4 類 ( 引火性液体 ), 危険物等級 Ⅲ になります 樹脂成分に関しては MSDS を参照してください 樹脂カートリッジは 損傷がない状態で カートリッジに記載された期限まで使用することが可能です ( ID 機能により期限切れの樹脂は使用できません ) 使用期限が切れた樹脂は絶対に使用しないでください ( 使用期限を過ぎた樹脂を使用すると ヘッドの目詰まりなどの原因になりえます ) 使用期限が近い樹脂から使用するようご注意ください
4. Objet Desktop システム設置推奨環境 4.1 空調 Objet Desktopシステム設置推奨環境は システムがフル稼働で動作した状態で以下の稼動時温度と湿度が維持されるように空調管理してください 4.2 室温 Objet Desktopシステム設置の部屋は室温を18~25 に保持して下さい 24 時間稼動可能な単独のエアコンの設置をお勧めします 4.3 湿度 Objet Desktopシステム設置室内は湿度は30~70% で 結露が発生しないことが望まれます 4.4 換気設備室内の空気を1 時間に4 回入れ替えられる換気設備を用意してください Objet Desktop 本体は 180m 3 /1hの容量の送風機を内部に装備し廃棄 / 排熱しています ) 注意 : 臭いの感じ方は個人差が大きく 設置環境 / 稼働状況によっても大きく左右されます 十分な換気設備をご用意いただくことを強くお勧めいたします
5. Objet Desktop システム電源仕様 5.1 基本電源仕様 電圧 : 単相 AC100-120V, 電流 :7A, 周波数 :50/60Hz, 消費電力 :700W 5.2 漏電遮断器 以下の容量の漏電遮断器に接続してください 定格電圧 : 単層 AC 100-120V, 定格電流 :16A 注意 : 電源を ON/OFF できるスイッチに接続することをお勧めいたします Objet Desktop システムに UPS を接続することを強くお勧めします ( 次ページ参照 ) Objet Desktop システムへの電源供給は 100V15A 専用回路としてください 5.3 アース 単層 AC のアースに接続してください 5.4 主電源の接続 Objet Desktop 本体から電源ケーブルが出ています お客様は 以下の差込口をご用意願います ( 右図参照 ) JIS C 8303 2 極接地極付コンセント 15A125V 装置本体用に 1 口 (Objet Desktop 本体接続 ) Objet Desktop 専用 PC 用に 2 口 ( モニター PC 本体 ) ブレーカーは必ず装置本体用と専用 PC 用で別でご用意ください
5. Objet Desktop システム電源仕様 5.5 Objet Desktop システム推奨接続構成図 3 Objet Desktop 本体 +UPS 装置 1 単相 100V15A アース付コンセント専用回路で Objet Desktop+UPS 単独接続 1 2 2OA タップを使用の場合 15A 規格のタップを使用し Objet Desktop 本体のみ接続し PC 等他の装置は接続しない UPS の接続の目的は 瞬停からのシステム保護や停電時にシステムの電源を切るための予備電源であり 長時間運転を目的としていません 3UPS 装置 ( オプション ) は容量 1.5kVA(1.05kW) 以上の機種 Objet Desktop 専用 PC 1 単相 100V15A アース付コンセント 1 ( オプション ) お客様の設置電源環境 ( 例 : 停電が起こりやすい 供給電圧が不安定 ) によっては PC 用 UPS 装置の接続をお願いします
6. Objet Desktop システム PC 推奨スペック Objet Desktop システム PC の推奨スペック以下の推奨スペックを満たす Objet Desktop 専用 PC をご用意ください CPU Intel Core i3 またはそれ以上の性能を持つもの OS Windows 7 64-bit または Windows 8 64-bit メモリ 8 Gバイト以上 グラフィックカード Open GL 対応 1 Gバイトメモリ以上 光学ドライブ CD/DVD ROM HDD 80 Gバイト以上 ( 最少空き領域 40GB 以上 ) モニタ 解像度 : 1280 1024 pixels 32 bit カラー ネットワークカード 1 枚但し イントラネットに接続する場合はもう 1 枚ネットワークカードが必要です モニタ接続端子形状 VGA (D-Sub15 ピン ) 注意 ; セレクター (KVM スイッチ ) とは DVI 及び HDMI での接続はできません 下記のグラフィックカードはストラタシス社にて動作テストを実施しております NVIDIA Quadro Family FX570, FX1700 NVIDIA GeForce Family 6200 TurboCache, 7300 GT, GTX285 Intel Express Chipset 82915G/GV, 82910GL, Q965, Q963, Q35, Q45, Q43, 82852, 82855 ATI Radeon HD 5670, HD5970 AMD Radeon E6760 注意 : 重要 : イントラネットにつなげる場合は Objet Desktop システム設置前に 設置場所の LAN 設定をする事をお勧めします Objet Desktop 内部コンピュータの操作は Objet Desktop 専用 PC と切替器で接続して行ってください 切替器はスタートアップキットに含まれています (USB 端子専用 ) 一部マウスで使用不可の物があります Objet Desktop 専用 PC には 他のソフトウェア ( ウィルス / セキュリティ関連を含む ) をインストールしないことをお勧めします 他のソフトウェアが動作していると 特に造形中には Objet Desktop システムとの通信が阻害されトラブルが発生する可能性があります ソフトウェアのバージョンアップなどにより上記仕様が変更になる場合があります ノートパソコンの場合は別途モニター キーボード マウスが必要となります Objet Desktop 専用 PC は アドミニストレータ権限で使用します ( 理由 : Objet Desktop システム操作のためのソフトウェア ObjetStudio の仕様により )
7. Objet Desktop 専用 PC の接続 モニタ キーボード マウスを KVM スイッチ ( セレクタ ) で共有します モニタ キーボード マウス Objet Studio 用 PC モニタケーフ ル USB ケーフ ル 専用ケーフ ル ( モニタ,USB 含む ) Objet Desktop 本体 KVM スイッチ ( 付属品 ) ノート PC を使用する場合の構成例 データ転送用クロス LAN ケーブル
7. Objet Desktop 専用 PC の接続 Objet Desktop 専用 PC の接続例 *Objet Desktop 専用 PC はこのケーブル類と 接続できる範囲 ( ケーブル長さ 5m) に設置してください Objet Desktop 専用 LAN (Objet Desktop 本体より出るケーブルを使用 ) イントラネット Objet Desktop 専用 PC イントラネットと接続の場合は ネットワークカード 2 枚 *Objet Desktop 本体と専用 HostPCのTCP/IP 接続は IPアドレス :10.10.20.*** サブネットマスク :255.255.255.0 を使用します ( 状況により異なる場合があります ) 弊社ではイントラネットには接続しないスタンドアローン ( 前頁 ) でのご使用をお勧めします
8. 廃棄物に関して Objet Desktop システムは 産業廃棄物を含むいくつかの廃棄物が生じます それらは関係法令に従い廃棄していただけますようお願い申し上げます 廃棄コンテナ 廃棄コンテナ ( 未硬化樹脂を溜める ) は 産業廃棄物 ( 廃油扱い ) として処理してください 使用後の樹脂カートリッジ カートリッジ内部には残留材料 ( 未硬化樹脂 ) がありますので 産業廃棄物 ( 廃油扱い ) として処理してください 硬化した樹脂 ( サポート材含む ) 完全に硬化した樹脂は プラスチックゴミ ( 廃プラスチック ) として廃棄できます 廃棄物に関しては 今一度各地域の条例等を必ず確認してください
9. ユーザーメンテナンス Objet Desktop システムは お客様によるメンテナンスを行っていただいております ユーザーメンテナンスの実施方法は 導入教育時の項目に含まれています 良質なモデルを得るためにはこれらのユーザーメンテナンスは必要不可欠であり 導入教育を受講された方が実施していただけますようお願い申し上げます デイリーメンテナンス ( 毎日 ) ワイパークリーニング ヘッドクリーニング ローラークリーニング プリンター内部のクリーニング ウィークリーメンテナンス ( 週に 1 回 ) UV ガラスクリーニング パターンテスト システムの再起動 マンスリーメンテナンス ( 月に 1 回 ) ローラーバスのクリーニング * 上記の期間は目安であり システムの稼働状況によって異なる場合があります * ユーザーメンテナンスの際に使用するエタノールは ( 推奨 96% 以上 ) をご用意ください
10. 造形後のモデルの取扱い 造形後のモデルは 経年変形 変化を起こす場合があります 経年変形 変化が起こる原因は モデルの保管環境 造形時の設定 ( モデルの向き 造形モードなど ) など様々あります 造形後のモデルの保管には 以下の点に注意してください 造形後のモデルの保管環境 保管場所は高温 高湿度 直射日光を避けてください サポート除去後のモデルは 室温で乾燥させてください 負荷がかからないように置き モデルの上に物を置かないでください 極度な乾燥 * これらを実施する事は 変形 変化のすべてを防ぐことが出来ることを保証するものではありません
11. 最後に Objet Desktop システムを含む 3D プリンタ類は オフィス環境で使用可能 簡単な操作でモデルを造形できるなどの特徴からコピー機のような感覚での運用を考えられるケースがございます しかしながら 機械の故障やトラブルを防ぐためにも 導入教育を受講された管理者が日々のメンテナンスを行っていただき 造形も含めてサポートしていただけますようお願い申し上げます Objet Desktop システムに限らず RP マシンでの造形には向いていない形状などがあります また 造形は出来てもサポート除去時に破損してしまうようなケースがあります ご理解の程よろしくお願い申し上げます < 例 > 非常に小さなモデル / 背が高く薄い壁 ( 造形可能な薄壁 :0.6mm) いびつな形状のモデル ( 局所的に高い壁など ) 広い面積の板 Objet Desktop システムの場合本機種には数種類のモデル材が用意されており 色や物性の異なる造形品を作成することが出来ます それぞれのモデル材に最適な条件で造形するためには 本プリンターが現在使用しているモデル材をきちんと認識している必要があります 樹脂交換ウィザード を使用することで交換後のモデル材の認識 並びにプリンター内部のクリーニングを同時に行うことが出来ますが その過程で樹脂を消費します * 樹脂交換サイクルによって使用量は異なります 樹脂交換サイクルの詳細については導入教育時にご説明致します
3D プリンター設置前確認書 3D プリンターの設置要件について下記の説明を受けました 1 章 はじめに 2 章 Objet Desktopシステム設置のための物理的要件 3 章 樹脂カートリッジの保管 4 章 Objet Desktopシステム設置推奨環境 5 章 Objet Desktopシステム電源仕様 6 章 Objet Desktopシステム PC 推奨スペック 7 章 Objet Desktop 専用 PCの接続 8 章 廃棄物に関して 9 章 ユーザーメンテナンス 10 章 造形後のモデルの取扱い 11 章 最後に 年月日 会社名 ; 部署名 ; お名前 ; 丸紅情報システムズ株式会社担当者 ;