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Oracle Database Core Tech Seminar - Data Guard, RMAN, Flashback テクノロジー製品事業統括本部 基盤技術部シニアエンジニア佐々木亨 1 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

2 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Russia 17 18 April 2012 India 3 4 May 2012 3 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

4 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. San Francisco September 30 October 4, 2012

以下の事項は 弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです また 情報提供を唯一の目的とするものであり いかなる契約にも組み込むことはできません 以下の事項は マテリアルやコード 機能を提供することをコミットメント ( 確約 ) するものではないため 購買決定を行う際の判断材料になさらないで下さい オラクル製品に関して記載されている機能の開発 リリースおよび時期については 弊社の裁量により決定されます Oracle と Java は Oracle Corporation 及びその子会社 関連会社の米国及びその他の国における登録商標です 文中の社名 商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります 5 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

はじめに 本セッションの内容 Oracle Maximum Availability Architecture(MAA) を構成するために必要な下記のテクノロジーを解説します Active Data Guard Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 6 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

はじめに本セッションの内容 Oracle Maximum Availability Architecture(MAA) は Oracle の実証済み高可用性テクノロジーと成功事例に基づいた Oracle のベスト プラクティスのブループリント MAA の目的 すべての停止を回避 検出および修復するためのベスト プラクティスを提供 最適な高可用性アーキテクチャをシンプルに構成すること ハードウェアや OS の影響を受けない 高可用性のソリューションと体験をすぐに提供 7 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

はじめに本セッションの内容 MAA を構成する機能 製品 計画外停止 計画停止 ノード障害データ障害システム変更データ変更アプリ変更 Real Application Clusters Flashback RMAN & Oracle Secure Backup ASM Active Data Guard GoldenGate Online Reconfiguration Rolling Upgrades Online Redefinition Edition-based Redefinition Oracle MAA Best Practices 8 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

はじめに Oracle Maximum Availability Architecture RAC データ多重化 災害対策 Active Data Guard RAC サーバーの単一障害点抑止 拡張性の確保 RMAN データバックアップ 人的ミスの抑制 ASM ボリューム管理 単一障害点抑止 Flashback 人的ミスからの迅速復旧 backup 9 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

本日の内容 Active Data Guard Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 10 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Active Data Guard データ保護と可用性の提供と同時に 適切な ROI を実現 REDO 転送によって複製データベースを作成 同期を取ることで 本番データベースを障害およびデータ破損から保護 計画停止 / 計画外停止時の切り替えによりシステムのダウンタイムを短縮 レポーティング テストやバックアップ用途でスタンバイ データベースを活用可能 データベースの REDO を転送 プライマリ データベース スタンバイ データベース 11 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Active Data Guard アーキテクチャ (1). REDO 転送サービスログバッファまたはオンライン REDO ログから REDO を転送 スタンバイ側で受信 (2). REDO 適用サービスリカバリの仕組みで REDO を逐次適用 サーバープロセス ログバッファ LGWR NSS/NSA RFS ログバッファ MRP データファイル オンライン REDO ログ アーカイブログ スタンバイ REDO ログ アーカイブログ データファイル プライマリ データベース スタンバイ データベース (3). ロール管理サービス計画 ( 外 ) 停止時にデータベースを切り替える 12 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

本日の内容 Active Data Guard REDO 転送サービス REDO 適用サービス ロール管理サービス Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 13 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 転送の経路と設定 REDO 転送のネットワーク経路は REDO の宛先で指定可能 プライマリの log_archive_dest_n パラメータで設定 log_archive_dest_n = SERVICE =<tns 名 > パブリック LAN クライアント アプリケーションサーバー <tns 名 > = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP) (HOST = <IP1 or IP2>) (PORT = ポート番号 )) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SID = < スタンバイ SID>)) ) spfile.ora tnsnames. ora 管理用 LAN IP1 リスナー 1 リスナー 2 IP2 listener.ora スタンバイ側でも設定しておけば役割が入れ替わった後の転送も可能 14 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

転送方法の選択 同期転送と非同期転送 同期 / 非同期転送から選択可能 同期転送 消失データゼロを実現 スタンバイへの REDO 転送完了を待つため プライマリデータベースのレスポンスに影響する 非同期転送 プライマリへの性能の影響はほとんどない ネットワーク性能が十分であればほぼ最新のデータを送信可能 15 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

同期転送と非同期転送 アーキテクチャ 同期転送 SQL> COMMIT; 1 4 サーバープロセス ログバッファ 1 データファイル NSS LGWR 2 オンライン REDO ログ 2 RFS 3 スタンバイ REDO ログ ログバッファ データファイル 非同期転送 SQL> COMMIT; 1 3 サーバープロセス ログバッファ 1 NSA LGWR 2 ア RFS イ ログバッファ データファイル オンライン REDO ログ スタンバイ REDO ログ データファイル 16 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

1 コミット処理開始 4 コミット処理完了 同期転送と非同期転送 同期転送におけるアプリケーションへの影響 同期転送 SQL> COMMIT; 1 4 サーバープロセス ログバッファ 1 データファイル NSS LGWR 2 オンライン REDO ログ 2 RFS 3 スタンバイ REDO ログ ログバッファ データファイル アプリケーション SQL> COMMIT; 2 オンライン REDO ログへ書き込み 2 スタンバイへ転送 2 書き込み完了通知 3 スタンバイ REDO ログへ書き込み 17 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

1 コミット処理開始 3 コミット処理完了 同期転送と非同期転送 非同期転送におけるアプリケーションへの影響 非同期転送 SQL> COMMIT; 1 3 サーバープロセス ログバッファ 1 データファイル NSA LGWR 2 オンライン REDO ログ ア RFS イ スタンバイ REDO ログ ログバッファ データファイル アプリケーション SQL> COMMIT; 2 オンライン REDO ログへ書き込み アスタンバイへ転送 イスタンバイ REDO ログへ書き込み 18 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

同期転送と非同期転送データ保護の要件と性能要件の選択 同期転送 非同期転送 メリット ゼロデータロスを実現可能 性能への影響がほぼない デメリット 性能への影響を検討する必要がある データロスに関する検討が必要 アプリケーション特性 (REDO 生成量 ) ネットワーク帯域 遅延 スタンバイ REDO ログファイルの I/O 性能 プライマリが mount できればデータロスは回避可能 トランザクション再実行 同期転送と非同期転送の切り替えはオンラインで変更可能 19 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

アプリケーション特性 REDO 生成量の確認 Enterprise Manager Cloud Control 12c から REDO 生成量を時系列で確認可能 20 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Data Guard ストレージのリモートミラー 必要なネットワーク帯域ストレージのリモートミラーと Data Guard 制御ファイル オンライン REDO ログ アーカイブログ データファイル 広帯域なネットワーク回線が必要 制御ファイル オンライン REDO ログ アーカイブログ データファイル 制御ファイル 制御ファイル オンライン REDO ログ アーカイブログ データファイル REDO のみ転送 スタンバイ REDO ログ アーカイブログ データファイル MRP Data Guard では転送対象が限定されるので 必要な帯域幅が小さくなる 21 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

ネットワーク帯域についての考慮帯域が十分確保できない場合 ネットワークの帯域を上回る REDO が長時間生成された場合の動作 転送が完了せずトランザクションのコミットがなかなか返らない ( 同期転送 ) 未転送の REDO が増加 = 障害発生時の消失データの増加 ( 非同期転送 ) ログバッファ NSS/NSA RFS ログバッファ LGWR 未転送 REDO MRP データファイル オンライン REDO ログ アーカイブログ スタンバイ REDO ログ アーカイブログ データファイル 22 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 圧縮機能 Advanced Compression オプションがあれば使用可能 転送時に圧縮 受信時に伸長 サーバープロセス ログバッファ LGWR NSS/NSA ディスク上では圧縮されない RFS ログバッファ MRP データファイル オンライン REDO ログ アーカイブログ スタンバイ REDO ログ アーカイブログ データファイル プライマリ データベース スタンバイ データベース 低帯域なネットワーク経由で REDO を転送する際に有効 23 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

usr + sys (%) REDO 転送量 (MB/s) REDO 圧縮の効果 Oracle GRID Center における日立製作所様との共同検証結果 スループット ( 係数化後 ) 平均スループット 100 100 99.39 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 非圧縮 圧縮 平均 CPU 使用率 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 77.6 79.4 77.4 79.0 非圧縮 Node 1 Node 2 圧縮 6 5 4 3 2 1 0 平均 REDO 転送量 5.32 非圧縮 参考 URL : http://www.hitachi.co.jp/prod/comp/soft1/oracle/pdf/obtecinfo-08-007.pdf 約 40% まで圧縮! 2.21 圧縮 24 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 圧縮導入時の考慮点 CPU リソースへのオーバーヘッド 圧縮率が高いほどオーバーヘッドも大きい 同時処理量 (REDO 転送量 ) が多いほどオーバーヘッドが大きい 圧縮率の考え方 データに依存するため 一定ではない gzip コマンドによる圧縮率と近い傾向にある アーカイブログ ファイルに対して gzip コマンドを実行しサイズを確認することでラフな見積もりは可能 25 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 転送ネットワークの遅延 転送距離が長くなると RTT(Round Trip Time) が長くなる 一般的に 転送の最大スループットは一度に送るデータ量と RTT で決まる RTT が長くなると 1 コネクション当たり (Data Guard の転送ルートにおける ) の転送スループットは悪くなる 広帯域の回線でも 1 コネクションでは帯域を使いきらず転送効率が低下 26 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 転送ネットワークのチューニング SDU(Session Data Unit) サイズの増加 データ転送時に Oracle*Net でバッファに格納する単位を増やして ネットワーク I/O の回数を減らす 推奨値 :65535( 最大値 ) 送受信両側で設定する TCP ソケット バッファの増加 ネットワーク回線上で使用できる帯域幅に関係なく 使用可能な帯域幅を制御 TCP 送信バッファ / 受信バッファサイズの増加により転送効率が向上 帯域幅と RTT から最適な値を算出可能 : 帯域幅 ( バイト ) RTT( 秒 ) 3 27 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

平均転効率 (MB/s) REDO 転送ネットワークのチューニング効果 Oracle GRID Center における日立製作所様との共同検証結果 RTT の増加によって転送効率は低下するが Oracle の設定によるチューニングで改善可能 11.0 11.1 8.6 転送効率の改善! 4.5 チューニング前 チューニング後 10.1 転送効率の改善! 未設定 (LAN を想定 ) 12( 東京 - 大阪間想定 ) 40( 東京 - 沖縄間想定 ) Round Trip Time ( ミリ秒 ) 28 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO の受信 スタンバイ REDO ログ プライマリから転送された REDO をアーカイブする前に一時的に蓄えるためのファイル 未アーカイブの REDO も適用でき フェイルオーバー時の REDO 消失を少なくできる 作成時の注意点 サイズはプライマリのオンライン REDO ログと同じにする グループ数はプライマリのグループ数 +1 以上 複数メンバー作成も可能 I/O 性能に対する考慮が必要 ( 特に同期転送時 ) RFS スタンバイ REDO ログ ログバッファ データファイル 29 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

データ保護モード REDO 転送が失敗した場合に REDO 生成の継続を制御 保護モード保護モードの効果ログ転送モード 最大保護モード 最大可用性モード 最大パフォーマンスモード ( デフォルト ) データ同期化は完全保証 スタンバイ データベースで REDO 書き込みが終わるまで commit が完了しない スタンバイ データベースがダウンするとプライマリ データベースも最終的には停止して データを保護する 通常は最大保護モードと同じ動作で スタンバイ データベースと通信できなくなると最大パフォーマンスモードに移行 スタンバイ データベースがダウンしてもプライマリ データベースは継続稼働 データが転送されていない可能性がある LGWR,SYNC,AFFIRM LGWR,SYNC,AFFIRM LGWR,ASYNC 30 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

データ保護モード 最大パフォーマンスモード プライマリ データベースのパフォーマンスに影響しない範囲でデータ保護を提供するモード 非同期転送 (ASYNC) トランザクションのコミットと スタンバイへの REDO 書き込みは非同期 ローカルのオンライン REDO ログへの書き込みが行えればコミットを完了 スタンバイ データベースがダウンしてもプライマリ データベースは継続稼働 31 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

データ保護モード 最大可用性モード プライマリ データベースの可用性に影響させないレベルで データ保護を提供するモード 同期転送 (SYNC) プライマリ データベースにアクセスできる状態ではデータロスが発生しないことを保証 コミット前には ローカルのオンライン REDO ログと 1 つ以上のスタンバイ REDO ログに書き込む必要あり スタンバイ REDO ログに書き込めない場合 ( 一定時間書きこめない スタンバイのエラー ) は 一時的に再同期化モードになる 最大パフォーマンスモードと同じ動作となる ベストプラクティスは 二次障害が発生する前に迅速に解決すること 32 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

データ保護モード 最大保護モード データ損失を発生させないことを保証する最高レベルの保護モード 同期転送 (SYNC) プライマリ データベースに障害が発生した状況でもデータロスが発生しないことを保証 コミット前には ローカルのオンライン REDO ログと 1 つ以上のスタンバイ REDO ログに書き込む必要あり スタンバイ REDO ログに書き込めない場合は プライマリ データベースのコミットが完了しない ( 一定時間後経過しても書き込めない場合はプライマリ データベースが安全に速やかに停止される ) ベストプラクティスは スタンバイを 2 つ以上持つこと 33 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 転送遅延時の動作 log_archive_dest_n の属性 NET_TIMEOUT ( デフォルト 30 秒 ) 同期転送時 LGWR が REDO 転送先に送信された REDO の確認待ちをブロックする時間を秒数で指定 NET_TIMEOUT の時間 何も受信されない場合はエラーがログに記録され その宛先への REDO 転送セッションは終了 (ORA-16198) NET_TIMEOUT 属性の指定がない場合は TCP/IP のタイムアウトまで待機する動作となる 34 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 転送失敗時の動作 log_archive_dest_n の属性 REDO 転送失敗の原因 スタンバイ データベースが MOUNT で起動していない リスナーが起動していないなど REOPEN ( デフォルト 300 秒 ) 転送処理が実行できなかった場合の再試行のタイミングを指定 ( 秒 ) MAX_FAILURE ( デフォルト無制限 ) 再試行の最大回数 REDO 転送失敗時 REOPEN 経過後のあるログ スイッチ時に再開される 再試行が MAX_FAILURE に達した場合はそれ以上転送は行われない 35 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 転送サービスまとめ 転送方式の検討 同期 非同期 データの保護モード検討 最大保護 最大可用性 最大パフォーマンス 転送ネットワーク 経路の検討 チューニングの検討 圧縮の検討 各種属性検討 可用性の要件に合わせて 36 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

本日の内容 Active Data Guard REDO 転送サービス REDO 適用サービス ロール管理サービス Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 37 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 適用サービス スタンバイ サイトに転送された REDO の自動適用を制御するサービス REDO の自動適用のタイミングは設定によって変更可能 ログバッファ 自動適用を行うには 管理リカバリ モードでの起動が必要 MRP( 管理リカバリ プロセス ) が適用処理を行う マルチコア環境では自動的に並列化 スタンバイ側へのオブジェクト作成不可 アーカイブログ スタンバイ REDO ログ MRP データファイル 38 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 適用のタイミング デフォルトの動作 デフォルトでは 受信した REDO のアーカイブ完了後 随時適用が開始される 設定によってタイミングを変更することも可能 リアルタイム適用 タイム ディレイ適用 RFS ログバッファ MRP アーカイブログ スタンバイ REDO ログ データファイル アーカイブログから適用 39 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 適用のタイミング リアルタイム適用 スタンバイ REDO ログがアーカイブされる前に適用する 受信後すぐに適用することで常に最新状態まで同期完了済み スイッチオーバー / フェイルオーバーの高速化 スタンバイ側で最新の情報を検索することが可能となる 設定はスタンバイ側で行う RFS アーカイブログ スタンバイ REDO ログ ログバッファ MRP データファイル スタンバイ REDO ログから適用 40 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 適用のタイミング タイム ディレイ適用 アーカイブ作成後 一定時間経過後に適用する方法 タイムラグはスタンバイサイトの アーカイブログ作成完了後から発生するため REDO 転送処理は遅延しない プライマリデータベースで行われた人的ミスをスタンバイサイトに反映するのを遅らせることが目的 設定はプライマリ側で行う RFS アーカイブログ スタンバイ REDO ログ ログバッファ MRP データファイル 一定時間経過後アーカイブログから適用 41 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

REDO 適用のタイミング ギャップの自動適用 転送 適用に失敗したログを自動取得 適用 プライマリ 時間 10 10 スタンバイ 時間 11 12 13 ネットワーク障害 再送リクエスト再送 11 12 必要なログを自動転送 適用失敗 必要なログを自動取得 42 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

リアルタイム問い合わせ 災害対策機能を維持しながら 最新の結果をスタンバイ側で検索可能 REDO を適用をしながらスタンバイ データベースを読み取り専用でオープン可能 スタンバイ データベースとの同期状態を保ちながらスタンバイ参照可能 検索時に許容可能な適用ラグ ( 時間 ) を指定することでデータ品質を保証可能 ( 同期転送時 ) 検索処理 検索 更新処理 NSA RFS Active Data Guard オプションがあれば使用可能 LGWR MRP データファイル オンライン REDO ログ スタンバイ REDO ログ データファイル データベースは読み取り専用で OPEN 43 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

自動ブロックメディアリカバリ Active Data Guard による透過的なブロック修復機能 SQL> SELECT max(c1) FROM tab1; 1SQL 発行 alert 2 ブロック破損の検知 Requesting Auto BMR for (file# 7, block# 261) 3 スタンバイに正常ブロックを要求 alert Active Data Guard オプションがあれば使用可能 Waiting Auto BMR response for (file# 7, block# 261) Auto BMR successful MAX(C1) ----------------- 5000 6 エラーなく結果が返る 5 自動的にリカバリ 4 スタンバイ側の正常なブロックを自動的に転送 破損を自動的に修復し エラーなく正しい結果をクライアントに返す 44 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

本日の内容 Active Data Guard REDO 転送サービス REDO 適用サービス ロール管理サービス Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 45 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

ロール管理サービス ロールとは データベースのロール プライマリ ロール ログ転送サービスがプライマリデータベースからスタンバイデータベースへ REDO を転送する スタンバイ ロール ログ適用サービスがスタンバイデータベースに REDO を適用する ロールの変更方法 スイッチオーバー フェイルオーバー 46 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

スイッチオーバー プライマリ データベースのメンテナンスなど 計画的に行うロール変換 各データベースが正常にオープン ( またはマウント ) されている場合に実施可能 データ保護モードに関わらずデータ損失はゼロ いずれのデータベースも再作成なしで 継続運用やロールをもとに戻すことが可能 降格 昇格 データファイル オンライン REDO ログ スタンバイ REDO ログ データファイル 47 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

フェイルオーバー プライマリ データベースの障害発生時など 計画外に行われるロール変換 プライマリ データベースが停止した状態で実行可能 最大保護モード以外は データ損失の可能性あり フェイルオーバー後に以前のプライマリ データベースを Data Guard に組み込むために スタンバイ データベースの再作成が必要 Flashback Database を利用することで復旧コストを削減可能 昇格 データファイル オンライン REDO ログ スタンバイ REDO ログ データファイル 48 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

スナップショット スタンバイフィジカル スタンバイを一時的にテスト環境として利用可能 スタンバイ データベースを通常モードで OPEN するので書き込み可能 REDO は継続して受信可能なためデータ保護要件は確保 テスト終了後はスタンバイに戻し REDO 適用を再開 スタンバイへ戻す際は 内部的に Flashback Database を使用 データファイル 本番用に使用 NSA LGWR オンラインテスト中もREDO REDOログを継続受信可能 RFS スタンバイ REDO ログ 検証テストに使用 MRP Flash back Log データファイル テストによる書き込みは Flashback Log として保存 データベースは書き込み可能で OPEN REDO 適用は停止状態 49 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

本日の内容 Active Data Guard Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 50 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

RMAN とは Oracle のバックアップ リカバリツール データベースのバックアップ リストア リカバリおよびバックアップの管理を行うためのクライアント ユーティリティ 実行方法は 2 種類 OS プロンプトから RMAN を起動しコマンドラインで実行 Oracle Enterprise Manager(EM) の GUI を使用して実行 バックアップ対象ファイル 制御ファイル データファイル アーカイブログファイル サーバー パラメータファイル $ rman target sys/password@tns 名 RMAN> BACKUP DATABASE; RMAN> RESTORE DATABASE; RMAN> RECOVER DATABASE; 51 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

RMAN の構成 Oracle インスタンスの仕組みでファイルにアクセス クライアント RMAN サーバープロセス バックアップ先ディスク RMAN の管理情報をカタログ データベースに格納すれば より長期のバックアップ履歴 多くのターゲット データベースを管理可能 リカバリカタログ カタログ データベース リカバリカタログ 制御ファイル ターゲット データベース アーカイブログ データファイル 高速リカバリ領域 テープライブラリ 52 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

RMAN を使用すると何ができるか ホット バックアップ モードが不要 Oracle インスタンスの仕組みでファイルを読む 運用ミスを減らせる 操作の大部分を自動化 データベースのファイル構成が変化しても自動追尾 バックアップ取得の影響を小さくできる リストア / リカバリ時間を短縮可能 Oracle の内部構造を利用するため 53 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

バックアップ リストア リカバリ時間を短縮 Oracle の内部構造を利用 増分バックアップ バックアップファイルのサイズを小さく抑える 頻繁にバックアップを取り リカバリ時の REDO 適用量を減らせる 高速増分バックアップ バックアップ取得の影響を小さく 増分更新バックアップ リストアを減らす 54 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

バックアップからの時間経過 A A A A A A 更新 A B A A B B 更新 生成される REDO ログ 最後のバックアップから時間が経過するほど生成される REDO ログも増えている リカバリ時に適用する REDO も増える A B C A B C データファイル 時間 最新の状態 頻繁にバックアップを取得すればリカバリ時間を短くできるのでは 55 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

増分バックアップ累積と差分 A A A A A A BACKUP A A A A A A A A A A A A 更新 全ブロック ( レベル 0) 全ブロック ( レベル 0) A B A A B B BACKUP B B B B B B 更新 A B C A B C BACKUP B C B C C C データファイル 累積増分バックアップ 差分増分バックアップ 時間 レベル 0 のバックアップからの増分 前回のバックアップからの増分 バックアップファイルのサイズを小さく抑えつつ リカバリ時の REDO 適用量を減らす効果が期待できる 56 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

増分バックアップバックアップの増分の判断 増分バックアップ データベースサーバー B B B A B A A B B フルスキャンし 全データブロックの SCN を調べることで 以前のバックアップから更新のあるデータブロックを判断 データファイル A B A A B B ( 従来の ) 増分バックアップ フルスキャンを行うため バックアップ取得時のディスク I/O の負担は減らない 57 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

高速増分バックアップ ブロック チェンジ トラッキング ファイル 増分バックアップ B B B ALTER DATABASE ENABLE BLOCK CHANGE TRACKING USING FILE 'filename' REUSE; データベースサーバー B B B 以前のバックアップから更新が発生したデータブロックをビットマップで記録 データファイル A B A A B B 高速増分バックアップ 010011 110011 001100 110011 更新ブロックのみを読み込むためバックアップ取得時のディスク I/O の負担を軽減 58 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

増分バックアップ時の読み込みブロック数 SELECT TO_CHAR( COMPLETION_TIME,'YYYY/MM/DD-HH24:MI:SS') as COMPLETION_TIME, FILE#,DATAFILE_BLOCKS,BLOCKS_READ,USED_CHANGE_TRACKING FROM V$BACKUP_DATAFILE ORDER BY COMPLETION_TIME; ブロック チェンジ トラッキング無効 COMPLETION_TIME FILE# DATAFILE_BLOCKS BLOCKS_READ USED_CHANGE_TRACKING -------------------- ---------- --------------- ----------- -------------------- 2008/05/25-16:31:27 2 95528 95528 NO 2008/05/25-16:31:31 4 640 640 NO 2008/05/25-16:31:32 1 89600 89600 NO 2008/05/25-16:31:36 3 30080 30080 NO ブロック チェンジ トラッキング有効 同じ 減少 COMPLETION_TIME FILE# DATAFILE_BLOCKS BLOCKS_READ USED_CHANGE_TRACKING -------------------- ---------- --------------- ----------- -------------------- 2008/05/25-16:35:02 2 95528 245 YES 2008/05/25-16:35:06 1 89600 33 YES 2008/05/25-16:35:06 4 640 1 YES 2008/05/25-16:35:10 3 30080 191 YES 59 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

増分バックアップのリストア データベースにリストアするとき まずフル バックアップをデータベースにリストア その上に増分バックアップをリストア C C 増分 2 リストア 3 C C 増分 2 B B B 増分 1 リストア 2 B B B 増分 1 A A A A A A フル リストア 1 A A A A A A フル データベース バックアップ 60 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

増分バックアップのリストア 増分更新バックアップ あらかじめ増分を適用したバックアップを作成しておく 増分適用済みのフル バックアップをデータベースにリストア B C C B B 増分 2 増分 1 A A A A A A フル A B C A B C データベース リストア A B C A B C 増分適用済みのバックアップ 61 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

増分バックアップのリストアあらかじめ増分バックアップを適用しておく A A A A A A 更新 A B A A B B BACKUP BACKUP A A A A A A イメージ コピー ( 全ブロックのバックアップ ) B B B RECOVER A A A A A A A B A A B B 更新 増分バックアップ A B C A B C BACKUP C 増分バックアップ C RECOVER A B C A B C データファイル 差分増分バックアップ 増分更新バックアップ 時間 前回のバックアップからの増分 イメージコピーに増分を適用 62 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

増分更新バックアップ (0) BACKUP AS COPY DEVICE TYPE DISK DATABASE; 0. 最初にイメージコピーを取得 (1) BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 DEVICE TYPE DISK TAG tag_name' DATABASE; 1. 増分バックアップ (2) RECOVER COPY OF DATABASE; 2. 増分の適用 基本的な増分バックアップ コマンドでの手順 (1) BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 FOR RECOVER OF COPY WITH TAG tag_name' DATABASE; 1. 増分バックアップ ( イメージコピーがなければ取得 ) (2) RECOVER COPY OF DATABASE; 2. 増分の適用 増分更新バックアップ用の構文での手順 63 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

RMAN まとめ 増分バックアップ バックアップファイルのサイズを小さく抑え リカバリ時の REDO 適用量を減らす 高速増分バックアップ バックアップ取得の I/O への影響を小さく 増分更新バックアップ 増分を適用したバックアップを用意しておき リストア回数を減らす Active Data Guard 環境で上記すべてを行うことができる 64 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

RMAN の活用例スタンバイデータベースで増分更新バックアップ取得 フィジカル スタンバイ データベースを利用してバックアップを取得することが可能 本番データベース Data Guard RMAN BCT BCT= Block Change Tracking File 高速リカバリ領域 テープ装置 Active Data Guard オプションがあればスタンバイ側で高速増分バックアップを取得可能 RMAN 高速増分バックアップ 増分更新バックアップ フルバックアップのイメージコピー イメージコピーのバックアップ 65 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

本日の内容 Active Data Guard Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 66 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

物理障害と論理障害 物理障害 : データベース構成ファイルの破損 冗長構成を取る 定期バックアップ 論理障害 : ユーザーやアプリからの誤った変更 人が関わる部分のため 発生を抑えることは困難 違うバッチ流してしまった 違うテーブルを DROP してしまった! 3 時間前のデータベースのデータを知りたい! 発生するという前提に立って迅速に復旧するための手順を確立しておくことが大事 67 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

論理障害からの復旧 データベースの Point-in-Time リカバリ 1. バックアップ ファイルからリストア 2. ロールフォワード Import/Export によるリカバリ 1. 不整合なオブジェクトの削除 2. Import 3. 処理の再実行 Flashback によるリカバリ 1. データを取り消す 2. ロールフォワード リカバリ時間 = データベースのサイズやログの適応量によって長時間になる リカバリ時間 = 取り消すデータ量 ( データベースのサイズと無関係 ) 68 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback 機能のための設定 データを元に戻すための ログ が必要 多くの Flashback 機能では UNDO データを使用 UNDO 以外の設定が必要な Flashback 機能もある 69 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback 機能の種類 参照系 リカバリ系 機能名機能概要使用する情報 Flashback Query 過去データの参照 UNDO 情報 Flashback Version Query Flashback Transaction Query Flashback Data Archive Flashback Database 指定した時間間隔のすべての変更履歴を表示 一定期間ひとつのトランザクションにより行われた変更を表示 一定期間の履歴データを保持して参照 データベース全体を過去の特定の時点に復旧 UNDO 情報 UNDO 情報 Flashback Archive 領域 Flashback Log Flashback Table 表単位でデータを特定の時点に戻す UNDO 情報 Flashback Drop 表の Drop 操作の取り消し元の表の領域を残す Flashback Transaction 特定のトランザクションの取り消し REDO 情報 70 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback Database によるリカバリ 迅速なリカバリを実現 Flashback Database によるリカバリ方法 Flashback Log の適用 REDO ログ及びアーカイブログの適用 Flashback Database によるリカバリの特徴 迅速なリカバリ Flashback Database はリストアを必要としないため データファイルのサイズが増大した場合でもリカバリ時間はほぼ変化なし Point-in-Time リカバリに比べて適応する REDO ログファイル量が少ない リカバリ操作が簡単 FLASHBACK DATABASE コマンドひとつで実行可能 71 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback Database によるリカバリ従来のリカバリ機能と比較イメージ Point-in-Time リカバリの場合 バックアップファイルのリストア ロールフォワード Flashback Database によるリカバリの場合 Flashback Log の適用 時間 72 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback Database の制限 可能なオペレーションと不可能なオペレーション FLASHBACK DATABASE コマンドでリカバリ不可能なオペレーション 現行のデータファイルが損失 / 損傷した場合 Flashback Log を適用できないため 制御ファイルをリストア / 再作成した場合 制御ファイルで Flashback Log を管理するため NOLOGGING 操作実行中 REDO ログやアーカイブログが存在しないため 73 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback Database のための設定 1. Flashback Log モードを有効にする 2. 保証付きリストアポイントを作成する Flashback Log モードを有効にしている期間 時間 保証付きリストアポイントを作成した時点 時間 リカバリ可能 Flashback Log モードが有効である期間内の任意の時点にリカバリ可能 有効期間内の全変更を Flashback Log として保持 ( ログ量が多い ) OLTP 系の処理時など リカバリ時点を想定できない場合に有効 リカバリ可能 保証付きリストアポイントを作成した時点にのみリカバリ可能 保証付きリストアポイントに戻るためだけの Flashback Log を保持 ( ログ量少ない ) バッチ処理時など リカバリ時点がある程度決定している場合に有効 74 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback Database の仕組み REDO ログ SCN#110 (09:00) SCN#120 (10:00) A B B C 3 REDO ログを使ってリカバリ ポイントまでロールフォワード バッファ キャッシュ A B C A B Flashback バッファ SCN#110 (09:00) SCN#120 (10:00) A B RVWR プロセスが データ ブロックに対する変更を非同期に取得 ファイルに書き出す RVWR 2 データブロックに Flashback Log を適用する Flashback Log ファイル 1 FLASHBACK DATABASE TO TIMESTAMP 09:30 時間 75 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Flashback Database の活用例 プライマリ サイトの DB サーバーの物理的な障害 (CPU やメモリ ネットワークの障害 ) によって フェイルオーバーを実施 本番 DB Data Guard スタンバイ 本番 DB Flashback Database を利用して旧本番 DB をフェイルオーバー時点に戻す 本番 DB 新本番データベースと旧本番データベースで同期を再開する 時間 スタンバイ Data Guard 迅速に耐障害性を障害発生前の状態に戻せる 本番 DB 76 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

まとめ Oracle Maximum Availability Architecture(MAA) を構成するために必要な下記のテクノロジーを解説しました Active Data Guard Recovery Manager (RMAN) Flashback テクノロジー 77 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

参考情報 MAA(Oracle Maximum Availability Architecture) http://www.oracle.com/technetwork/jp/content/maa-094615-ja.html Oracle GRID Center http://www.oracle.com/jp/gridcenter/index.html OTN セミナーオンデマンドコンテンツ http://www.oracle.com/technetwork/jp/content/index-086873-ja.html 78 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

参考情報 今日ご紹介した機能をご自身で体験頂けます (Oracle VM Virtual Box 仮想マシンイメージのダウンロード ) Oracle Data Guard Basic Hands On Training http://www.oracle.com/technetwork/jp/serverstorage/virtualbox/community/basic-dg-handson-webpage-1413406-ja.html 壊して体感する!Oracle Data Guard による障害復旧対応ハンズオン http://www.oracle.com/technetwork/jp/server-storage/virtualbox/community/ddddg-handson-webpage-1413408-ja.html 79 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

ご質問 ご相談は OpenWorld 終了後もお受けしております あなたにいちばん近いオラクル Oracle Direct 0120-155-096 ( 平日 9:00-12:00 / 13:00-18:00) http://www.oracle.com/jp/direct/index.html Oracle Direct 検索 各種無償支援サービスもございます 80 Copyright 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

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