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Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 Oracle ホワイト ペーパー 2004 年 12 月

Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 概要... 3 はじめに... 4 Oracle Spreadsheet Add-In... 4 コア コンポーネント... 5 OLAP 接続... 6 問合せ... 6 Query Builder... 7 Calculation Builder... 8 Microsoft Excel を使用した OLAP 分析... 9 サンプル ワークシートの概要... 9 Microsoft Excel を使用した BI 問合せの作成... 10 Microsoft Excel 機能の問合せへの追加... 14 結論... 17 デモンストレーションで使用した製品... 19 データベースの実装... 19 Oracle データベース... 19 データソース... 19 論理データ モデル... 19 物理モデル... 20 ETL プロセス... 20 一般用語... 21 Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 2

Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 概要 これまで 多くの組織では データ抽出プログラムを増設して 静的データを Microsoft Excel にダウンロードしてきました そのため 技術およびビジネス面で深刻な問題が発生しています 頻繁にダウンロードや操作が行われるため Microsoft Excel スプレッドシートが際限なく拡張してしまうのです Microsoft Excel 分析では さまざまなソースに基づいた履歴データの処理方法を究明することができません たとえば ソース データへのリンクがなく エンド ユーザーがリフレッシュされたデータの可用性に気付かない場合 ソース システムを更新 / 再起動するとどうなるでしょうか どのスプレッドシートが最新バージョンなのか分からなくなってしまいます この問題に対し ほとんどのユーザーは 複雑なネーミング規則を作成して対処しようとします しかし スプレッドシート数が増えるにつれ 複雑さはさらに増します ユーザーは リンクしたシートを作成しがちですが リンクしたスプレッドシートを使用して計算を手動で追跡することは極めて困難です また 土壇場での修正の管理も難しくなります 一般に Microsoft Excel ユーザーの多くは データを分析して有益なビジネス情報を作成するよりも データセットの作成に多くの時間を費やします Microsoft Excel アプリケーションのほとんどは 静的データに基づいていますが これは手動更新するか エラーの発生しやすいマクロを介して更新する必要があります たいていのデータは何百もの複雑な計算式で構成されているため 理解やデバッグが困難です 必要なのは ビジネス データを Microsoft Excel 内で理論的に直接表示し Microsoft Excel を使用してデータを変更および改善する機能です この場合の総合的な利点は Microsoft Excel ユーザーが 孤立して作業するのではなく 最新データに常にアクセスでき ビジネス ルールや計算の共通セットを使用して作業し 結果を他の Microsoft Excel および Microsoft Office ユーザーと共有できることです これは 組織の他の部門 特に IT 部門において非常に役立ちます IT 部門は スプレッドシートや個人データ マートの使用の推進には極めて慎重です 1 人の主要ユーザーの管理する 複雑に繋がったワークシートを含むドキュメント化されていない個人アプリケーションの増加を迅速かつ容易に解決できます このホワイト ペーパーでは Oracle Business Intelligence Spreadsheet Add-In(Oracle Spreadsheet Add-In) の主要コンポーネント および強力なデータ駆動型レポートの作成方法について説明します Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 3

はじめに このレポートは 2 つのセクションで構成されています 最初のセクションでは Oracle Spreadsheet Add-In のアーキテクチャと主要コンポーネントについて説明します ここでは Oracle Business Intelligence Discoverer(Oracle Discoverer) Oracle Business Intelligence Beans(Oracle BI Beans) Oracle Application Server Reports など オラクルの各種 OLAP ツールおよび製品の主要コンポーネントである OLAP Query Builder ウィザードと Calculation Builder ウィザードについて重点的に説明します 2 番目のセクションでは Microsoft Excel ユーザーが Microsoft Excel から直接 OLAP 問合せを作成および管理し 標準的な Microsoft Excel の機能を組み込む方法について説明します Oracle Spreadsheet Add-In Oracle Spreadsheet Add-In により エンド ユーザーは Microsoft Excel 内から直接 Oracle OLAP データを表示し ナビゲートできます Oracle OLAP データを通常の Microsoft Excel データとして処理して 計算式やグラフの作成などが行えるため Oracle OLAP の強力な分析機能と標準的な Microsoft Excel の機能を組み合わせることができます ここでは Microsoft Excel は Oracle OLAP 対応データベースに直接接続するインテリジェントなフロントエンドとして機能します この Oracle Spreadsheet Add-In は 他の Microsoft Excel アドインと同様にインストールされますが Oracle サーバーには実際のアプリケーション機能と柔軟性が含まれているため ローカル メンテナンスは不要です Microsoft Excel が正常に使用されている場合 このアドインは Microsoft Excel を停止することはないため 複数のアドインをインストールしても相互干渉しません 通常 アドインには メイン メニューがあり 右クリックするとそれに関連するコンテキスト メニューが表示されます 多くのアドインは 他にも 1 つ以上のツールバーを持ちますが 不要な場合は無効にできます Oracle OLAP を Microsoft Excel に使用するおもな利点は あらゆるデータベース処理機能を使用して OLAP ディメンションやメジャーに対して直接問合せを作成 管理 実行できる点です このため 十分に裏付けられた構造上の制限により 通常は Microsoft Excel では処理できない非常に大規模のデータベース ウェアハウス インスタンスの問合せが可能になります 一度問合せを組み込むと データはディメンション ページングの追加制御機能により Microsoft Excel 内に通常のスプレッドシートとして表示されます OLAP 問合せは 通常の Microsoft Excel スプレッドシートとまったく同様のルック アンド フィールで動作するため グラフの追加など 通常の Microsoft Excel ビジネス ツールを使用して 問合せを自由に改善および拡張できます 図 1 に例を示します Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 4

図 1:OLAP データと Microsoft Excel グラフを使用した Oracle Spreadsheet Add-In レポート 複合レポートを作成しておくと 新しいデータがウェアハウスにロードされるたびに問合せを再構築する必要がなくなります 問合せ条件を使用することにより スプレッドシートは動的なものとなり 問合せを書き直すことなく最新のデータで継続的にリフレッシュできます Oracle OLAP Query Builder を使用すると ビジネス用語や定義に基づいて問合せを構築できます 計算と問合せは共に メジャーとそれに関連するディメンションに基づいています ウィザード主導のインタフェースを使用して データを値のリストから選択するか 例外 上位 / 下位 階層ベースの問合せなどの高度な選択を作成することにより Oracle OLAP からデータを簡単に選択できます さらに 同様のウィザードを使用して Oracle OLAP ベースの計算を作成できます この組込みの Query Wizard は Oracle BI Beans Query Wizard に基づいています このウィザードは すべての Oracle OLAP 製品で使用されているため 他の Oracle BI Beans ベースのアプリケーションと一貫性のあるインタフェースを実現します コア コンポーネント Oracle Spreadsheet Add-In のアーキテクチャの図を次に示します 以下の各セクションでは 各コンポーネントについて説明します Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 5

図 2:Oracle Spreadsheet Add-In の概要 OLAP 接続 Microsoft Excel 内から Oracle OLAP インスタンスへの接続は Oracle Java OLAP API を使用して作成されます 接続には シン JDBC ドライバを使用するため SQLNet のクライアント側のインストールは不要です 必要な JDBC ファイルはすべて アドイン インストールにバンドルされます 接続すると OLAP メタデータ サービス レイヤーで Microsoft Excel セッションを登録します ウェアハウスの設計やエンド ユーザーからの問合せは複雑なため 非常に単純な OLAP 問合せに回答するために相関参照表やファクト表を使用する場合もよくあります また ユーザーの単純な問合せに回答するための最適化された SQL のコード行が増加する場合があります Oracle OLAP API により クライアント アプリケーションは メタデータを使用して 複雑な多次元またはリレーショナル形式の問合せや計算を指定できます メタデータを直接操作することにより 複雑な問合せが大幅に簡素化されます 問合せ ワークシートの裏側には問合せがあります 問合せは メジャー ( 売上やコストなど ) ディメンション ( 製品 地理区分 チャネル 販売促進 時間など ) 各ディメンションの選択 ( 過去 6 ヶ月間など ) およびディメンションのレイアウト ( 行の地理区分 列の時間 および製品 チャネル 販売促進のページング ) Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 6

など Microsoft Excel での表示内容を正確に指定します 問合せは Oracle OLAP API を使用してデータを取得および操作し Oracle データベースに高度な分析機能を提供します Oracle OLAP API は 高度に調整された SQL を生成して 問合せからのリクエストを解決します Query Builder Query Builder は 簡単なユーザー インタフェースを提供して 高度な問合せを定義します このユーザー インタフェースは特許を取得しており 使いやすさについての十分なテストが行われています Query Builder は非常に強力なツールであり 基本となっている問合せ言語を知らなくても 次の問合せプロパティを指定できます メジャーとディメンション - 階層リストを表示するリスト ツールを使用して選択します ディメンションの選択 - 例外 ランキング 上位 / 下位選択 階層選択 ( 子および祖先 ) テキスト一致などを定義して指定します "Top 5 Products sold in each City" などです プレゼンテーション内のディメンションのレイアウト また Query Builder では 定義した選択をお気に入りとして保存および取得できるため 選択を簡単に再利用できます 通常 複数のレポートやプレゼンテーションで 一般的な選択や問合せ ("Top 5 Products" など ) が使用されます Query Builder のおもな長所は エンド ユーザーが問合せを定義するために問合せ言語を理解する必要がないということです エンド ユーザーが必要に応じて変更できるビジネス用語で問合せ定義を表示することにより 強力な問合せを簡単に作成できます たとえば "Show the Top 5 Products based on Sales" を デフォルトの問合せ定義として指定できます エンド ユーザーは この定義の "Top" を "Bottom" に変更すれば 売上ベースの下位 5 位までの製品を表示できます Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 7

図 3:Oracle Spreadsheet Add-In Query Wizard Calculation Builder Calculation Builder ウィザードは 新たな計算式を作成するユーザー インタフェースを提供します Query Builder と同様に エンド ユーザーはテンプレートを使用して新しいメトリックを定義するため 基本となっている SQL を理解する必要がありません たとえば データベース管理者が売上増加を定義していない場合でも エンド ユーザーが特定製品ラインの前年比売上増加を知りたい場合があります Calculation Builder を使用すれば この計算を定義できます 計算テンプレートはタイプ別にまとめられています 次の例では エンド ユーザーは適切な時系列テンプレートを選択して 新しいメジャーを定義します Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 8

図 4:Oracle Spreadsheet Add-In Calculation Builder ウィザード Microsoft Excel を使用した OLAP 分析 次に Oracle Spreadsheet Add-In の作成および使用方法の例を示します この例により Oracle OLAP データと一緒に通常の Microsoft Excel の機能を使用する方法を説明します サンプル ワークシートの概要 Oracle Spreadsheet Add-In をインストールすると Microsoft Excel 内に新しいメニューが追加されます Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 9

このメニューは Oracle OLAP の各種オプションへのアクセスを制御します 最初の手順では New Query オプションを選択して Oracle OLAP Query Builder を起動します これにより 接続ダイアログが起動して OLAP 接続の詳細を定義できるようになります 図 6:Oracle Spreadsheet Add-In の接続ダイアログ 図 5:Oracle Spreadsheet Add-In の Microsoft Excel メニュー 一度ユーザーが認証されると Oracle OLAP Query Builder が起動して 必要なメジャーとディメンションを選択できます Microsoft Excel を使用した BI 問合せの作成 次のスクリーンショットは 2001 年の前年比売上収益増加率に基づいたすべてのチャネル 地域および販売促進について サブカテゴリ レベルで上位 10 位までの製品を表示するレポートの作成方法を示したものです Query Wizard では ユーザーを支援する一連の手順が提供されています 手順 1 では 必要なメジャーを選択します このレポートでは 売上収益と利幅率が選択されています デフォルトでは 関連するディメンションが自動的に選択されます そのため ユーザーは基本となるデータベース スキーマや 複数表を結合する方法を理解する必要がありません Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 10

図 7:Oracle Spreadsheet Add-In Query Builder - メジャーの選択 次の手順では レポートのレイアウトを決定します 次の図に示すように 製品は行項目に表示され メジャーと時間は列の位置に表示されます 地理区分 販売促進 チャネルは ページ項目に表示されます 図 8:Oracle Spreadsheet Add-In Query Builder - レポート レイアウト画面 Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 11

ここで 各ディメンションの選択を決定できます 選択の際は 次に示すように マウスで簡単に必要なディメンション値を手動選択できます 図 9:Oracle Spreadsheet Add-In Query Builder - ディメンション メンバーの手動選択 手動選択は ディメンションに製品ディメンションなどの多数のメンバーがある場合にはあまり簡単とは言えません 通常は 値のリストをフィルタリングすることが多いでしょう Oracle OLAP Query Builder には一通りのテンプレートが準備されているため 複雑な問合せを迅速かつ簡単に構築できます 次のスクリーンショットは 2001 年の前年比売上収益増加率に基づいたすべてのチャネル 地域および販売促進について サブカテゴリ レベルで上位 10 位までの製品を表示するレポートの作成方法を示したものです 各テンプレートにはハイパーリンクがあり これによりデフォルト値や 問合せの追加パラメータを表示する追加ダイアログを変更できます Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 12

図 10:Oracle Spreadsheet Add-In Query Builder - ディメンション メンバーの 条件付き選択 ディメンションの選択が完了すると 問合せを実行して データをワークシートに取得できます 次のレポートでは 製品カテゴリの上位 10 位までが表示されています 製品ディメンションには多数のメンバーがありますが 問合せによって返されるのは 上位 10 位までの製品カテゴリのみです データベースは あらゆる分析とフィルタリングを行って Microsoft Excel ワークシートの使用に伴う拡張性の問題を解決します 図 11:2001 年の前年比売上収益増加率に基づいたすべてのチャネル 地域および販売促進において サブカテゴリ レベルで上位 10 位までの製品 Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 13

Microsoft Excel 機能の問合せへの追加 一度問合せを定義すると グラフなどの標準的な Microsoft Excel の機能を追加して レポートの視覚化を向上してレポートを拡張できます Oracle Spreadsheet Add-In には 強力な Calculation Builder ウィザードが用意されています これについては 前のセクションを参照してください このような計算についても 通常の Microsoft Excel 関数と計算機能を使用して 機能を向上できます 現在のワークシートに小計を挿入するには Microsoft Excel 関数ウィザードを使用するだけです このデモでは 合計値は Sales Revenue 列に表示され 平均値は Margin に表示されます 図 12:Microsoft Excel SUM 関数ウィザード 図 13:Microsoft Excel AVERAGE 関数ウィザード Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 14

図 14: 更新された Oracle Spreadsheet Add-In ワークシート グラフは 比較 パターン およびデータセット内のトレンドを簡単に表示できる 非常に視覚的で魅力的な手段です たとえば グラフを使用して 簡単かつ迅速に売上収益の増減を経時的に表示できます 手順 2 では Microsoft Excel のグラフ ウィザードを使用して Microsoft Excel グラフを追加します Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 15

図 15:Microsoft Excel グラフの Oracle Spreadsheet Add-In ワークシートへの追加 手順 3 では 別のレベルの統合を追加します ページング コントロール機能を拡張して Microsoft Excel ツールボックスのラジオ ボタンで Microsoft Excel マクロにリンクできます これにより ページ ディメンションを迅速かつ簡単に 視覚的に変更できます この機能を使用して レポート内のチャネルや地理区分選択を制御できます 元のページング コントロール機能は 行を非表示にしたり 行の高さをゼロに設定したりして 簡単に非表示にできます いずれの操作をしても 同様の結果が得られます ラジオ ボタンを使用するためには Microsoft Excel ツールボックスを使用して ラジオ ボタンをレポートの横に配置します ラジオ ボタンを正しく並べると マクロが各ボタンに割り当てられ ページ ディメンション値を変更できるようになります Private Sub SetChannelRange(SetText As String) End Sub Range("Channel_Range").Select Range("Channel_Range") = SetText Private Sub OptAll_Click() End Sub SetChannelRange ("Channel total") Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 16

図 16: ラジオ ボタンの Oracle Spreadsheet Add-In ワークシートへの追加 結論 一般に Microsoft Excel ユーザーの多くは データを分析して有益なビジネス情報を作成するよりも データセットの作成に多くの時間を費やします Oracle Spreadsheet Add-in を使用することで Microsoft Excel ユーザーは Oracle Discoverer でも使用されている一貫性のある各種ウィザードを使用し 強力な Oracle OLAP 環境に直接アクセスできます そのため 統合ユーザー インタフェースが使用でき 習熟期間は必要ありません これで Microsoft Excel ユーザーは 次を実現できます テラバイト サイズのデータ ウェアハウスへの直接アクセス ビジネス用語と定義を使用した OLAP 問合せの作成 最新データを自動取得する問合せの作成 複数の OLAP キューブから単一のスプレッドシートへの問合せの作成 Oracle Spreadsheet Add-In の Calculation ウィザードを使用した OLAP 環境の拡張 OLAP 情報と他のデータソースのデータとのマージ Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 17

これにより もっとも一般的なデスクトップの分析インタフェース内で 基本的な Microsoft Excel の機能を活用して OLAP のメリットをすべて享受できます Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 18

デモンストレーションで使用した製品 このデモンストレーションは オラクルのビジネス インテリジェンス OLAP ソリューションとその計算機能 およびデータ アクセス方法について重点的に説明しています 当然 他のツールも Oracle ツールと同じ機能を持ちます OLAP オプションの OLAP API はすでに公開されており サード パーティ製品を使用して データベース上でディメンション対応アプリケーションを開発できます SQL インタフェースを使用すると 他の SQL ベースのツールで Oracle 10g の多次元データ型にアクセスできます これら SQL ベースのアプリケーションには 多次元データ型を認識できないものや 多次元データ型および多次元エンジンとの交信が可能なものがあります 次の表に デモンストレーションで使用した製品を示します ロール製品説明 データベース スプレッドシート Oracle Database Enterprise Edition with OLAP Option Oracle Business Intelligence Spreadsheet Add-In for Microsoft Excel OLAP オプションにより ビジネス言語レイヤーを作成して データベース ストレージ オブジェクトをビジネス用語に変換できるため 複雑なビジネス問合せを簡単に作成できます Microsoft Excel を Oracle データベースとの OLAP インタフェースとして使用できます データベースの実装 Oracle データベース Oracle Database 10g Enterprise Edition は 運用データソースおよびデータ ウェアハウスの実装に使用されます Oracle Database 10g Enterprise Edition の OLAP オプションは 高度な分析機能に使用されます データソース データソースは Oracle 10g Common Schema です これは 次のメジャーを収益やコストなどのデータ ウェアハウスに供給する出荷および総勘定元帳システムに基づいています 論理データ モデル 高度な分析に対応して使いやすくするために 多次元モデルが実装されています このモデルは 5 つのディメンション ( 時間 チャネル 製品 販売促進 地理区分 ) から構成されています 各ディメンションには 1 つ以上の階層内に 7 段階のサマリーがあります メジャーのリストは次のとおりです Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 19

売上収益 コスト 利幅 売上収益 コスト 利幅 6 ヶ月間移動平均 6ヶ月間移動平均 6ヶ月間移動平均 12 ヶ月間移動 12 ヶ月間移動 12 ヶ月間移動 平均 平均 平均 前期比増加率 前期比増加率 前期比増加率 前年比増加率 前年比増加率 前年比増加率 季節予測 最適予測 最適予測 指数関数予測線形予測非線形予測トレンド予測最適予測 物理モデル 多次元モデルを使用した Oracle 10g Common Schema の選択と重大な分析要件により Oracle Database 10g の OLAP オプションで管理する多次元データ型を使用した物理モデルが実装されました メジャーはすべて同一のサブジェクト領域 (Common Schema の販売データ ) に関連し 論理ディメンションを共有しているため データ モデル全体が単一のアナリティック ワークスペースに組み込まれています アナリティック ワークスペースは 関連する多次元データ型データベースのコンテナです アナリティック ワークスペースは データベースの標準形式の仕様に基づいて構築されています これは Oracle 管理ツールとエンド ユーザー ツールの理解するデータ構造とメタデータを含むアナリティック ワークスペースの物理設計です Oracle 管理ツールは データベースの標準形式の仕様に基づいて アナリティック ワークスペースを構築します ETL プロセス Oracle Warehouse Builder が アナリティック ワークスペースの構築に使用されています Oracle Warehouse Builder を使用して ソースの運用システムのマッピング 論理モデルの定義 論理モデルのアナリティック ワークスペースへの配置が行えます ( 従来のリレーショナル データ ウェアハウスと同様 ) Oracle Warehouse Builder は AW_CREATE パッケージの提供する API を使用します これは OLAP オプションのコンポーネントで アナリティック ワークスペースを作成して管理します Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 20

また AW_CREATE コール付きの SQL スクリプトや Analytic Workspace Manager GUI(AW_CREATE パッケージ上に階層化 ) を使用して アナリティック ワークスペースを構築および管理できます 多次元データ型の SQL インタフェースを使用すると 多次元データ型で SQL ベースのアプリケーションにアクセスできるため リレーショナル表のデータを複製する必要がありません 一般用語 OLAP - オンライン分析処理 (OLTP と比較 ) ROLAP - リレーショナル OLAP ディメンショナル ビューをリレーショナル データに組み込みます MOLAP - 多次元 OLAP アナリティック ワークスペースに多次元形式で格納されるデータ アナリティック ワークスペース (AW) - Oracle LOB に格納された多次元スキーマ ディメンション 変数 階層 プログラムなどを含みます ディメンション - データを分類するための構造 ( 時間 地理区分 製品など ) 階層 - 集計およびドリルダウンに使用するディメンションの定義レベル メジャー - 多次元データを格納 ( または計算 ) ファクト列に相当 計算式 - アナリティック ワークスペース (AW) の計算メジャー キューブ - 同一ディメンションを有するメジャーの論理的組織 メタデータ (CWM)- データなどの構成を説明するデータ OLAP カタログとは キューブ メジャー ディメンション および属性などの多次元用語でデータを説明するメタデータのことです DML - データ操作言語 アナリティック ワークスペース (AW) の多次元対応プログラミング言語 標準形式 - アナリティック ワークスペース (AW) 内のオブジェクトのロールと関係を識別する階層ディメンション レベル ディメンション 親子関係などの特定の構造 OLAP ツールへのアクセス時に AW に必要です 使用可能性 - アナリティック ワークスペース (AW) のオブジェクトが OLAP API に認識されるプロセス OLAPI - Oracle BI Bean がアナリティック ワークスペース (AW) と通信する場合に使用する OLAP API OLAPI は SQL を生成します AW ビュー - SQL がアナリティック ワークスペース (AW) 内の多次元オブジェクトにアクセスするためのビュー マテリアライズド ビュー - 集計したファクト データを事前計算したリレーショナル表 ROLAP パフォーマンスに使用します Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 21

Microsoft Excel を使用した Oracle 機能の活用 2004 年 12 月著者 :Keith Laker 共著者 :Aneel Shenker Oracle Corporation World Headquarters 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 U.S.A. 海外からのお問合せ窓口 : 電話 :+1.650.506.7000 ファクシミリ :+1.650.506.7200 www.oracle.com Copyright 2004, Oracle.All rights reserved. 本文書は情報提供のみを目的として提供されており ここに記載される内容は予告なく変更されることがあります 本文書は一切間違いがないことを保証するものではなく さらに 口述による明示または法律による黙示を問わず 特定の目的に対する商品性もしくは適合性についての黙示的な保証を含み いかなる他の保証や条件も提供するものではありません オラクル社は本文書に関するいかなる法的責任も明確に否認し 本文書によって直接的または間接的に確立される契約義務はないものとします 本文書はオラクル社の書面による許可を前もって得ることなく いかなる目的のためにも 電子または印刷を含むいかなる形式や手段によっても再作成または送信することはできません Oracle は米国 Oracle Corporation およびその子会社 関連会社の登録商標です その他の名称はそれぞれの会社の商標です