間欠的なエラーやシグナル インテグリティの問題に威力を発揮 Agilent N5457A InfiniiVision オシロスコープ用 RS-232/UART トリガ / ハードウェア デコード Data Sheet 特長 : RS-232/UART シリアル バス トリガ RS-232/UART ハードウェア プロトコル デコード リアルタイムのフレーム / エラー積算カウンタ
はじめに RS-232 などのシリアル バスのデバッグでは RS-232 プロトコルでトリガできる機能を持つオシロスコープを使わないと非常に面倒です RS-232 などのシリアル バスをデバッグする従来の手法として 手動でビットをカウントするやり方があります しかし 目視で "1" と "0" をカウントするのは面倒であり 間違いも起きやすくなります Agilent の InfiniiVision オシロスコープ用シリアル バス オプションを使用すると 強力なトリガと 独自のハードウェア デコードにより RS-232/ UART シリアル バスのデバッグが効果的に行えます 業界最速のシリアル デコード更新レートにより 他のシリアル バス デコード ツールでは見逃しやすいランダムなエラーや間欠的なエラー シグナル インテグリティの問題などを容易に発見してデバッグできます バス構成 Agilent InfiniiVision シリーズ オシロスコープの RS-232/UART オプションは 図 1 に示すように 多くの RS-422/RS-485 を含むさまざまなプロトコルをサポートしています また InfiniiVision シリーズ オシロスコープを特定の RS-232 や UART バスでトリガしてデコードするように設定するのも簡単で 次のような設定を選択できます ビット数 = 5 ~ 8 パリティ選択 = なし 奇数 偶数 ボーレート = 1200 bps ~ 2.7648 Mbps 極性 = アイドル ローまたはアイドル ハイ ビット順序 = LSB 優先 MSB 優先 シリアル バスのトリガ / プロトコル デコード機能を持つ他のオシロスコープの多くは ソフトウェアによるポストプロセッシングを使用してシリアル パケット / フレームをデコードします ソフトウェアを使用する方法では 波形やデコードの更新レートが遅く ( 場合によっては 1 回の更新に数秒程度かかる ) なります 特にロングメモリを使用すると遅くなりますが ロングメモリは複数のパケット化されたシリアル信号の捕捉には不可欠です 図 1. RS-232/UART プロトコルの定義 2
RS-232/UART プロトコル デコード フォーマット 送信 / 受信信号のシリアル デコード フォーマットとして 2 進 16 進 ASCII が使用できます 図 2 に 送信 / 受信メッセージを 16 進フォーマットでデコードした例を示します 図 3 は 同じメッセージをカラー コード 化された ASCII フォーマットでデコードした例です このメッセージの末尾に赤い "1" の文字が表示されていることに注目してください 赤は そのバイトでパリティ エラーが検出されたことを示しています パリティ エラーを赤で表示 図 2. InfiniiVision シリーズ オシロスコープは 2 進 16 進 ASCII などのフォーマットで表示できます 図 3. カラー コード化された ASCII デコードにより 送信 / 受信メッセージの読み取りが容易になります 3
トリガ 図 4 は RS-232/UART 送信 / 受信信号に対して選択可能なトリガを示しています 受信または送信パリティ エラーでのトリガなどが可能です 特定の送信 / 受信バイトでトリガするだけでなく バースト トリガ モードを使うと バースト内の N 番目のバイトでトリガするように指定できます 図 4. 柔軟なトリガ オプションにより 特定の RS-232/ UART 送信 / 受信データでトリガできます リアルタイム フレーム / バイト カウンタ InfiniiVision の RS-232/UART オプションには パリティ エラー表示の他に 図 5 のように送信 / 受信フレーム / バイトのリアルタイム カウンタも装備されています また パリティ エラーのあるバイト数をカウントし % 表示でシリアル バスの品質を評価することもできます この機能は 現在市販されている他のどのオシロスコープにもないもので オシロスコープの測定やトリガとは独立しています さらに この RS-232/UART バイト カウンタは オシロスコープの収集ウィンドウにもオシロスコープのデッド タイムにも影響されず 積算カウントは オシロスコープが測定を行っていない間も動作し続けます 図 5. InfiniiVision のリアルタイム カウンタは すべての送信 / 受信バイト / フレームと すべてのパリティ エラーをカウントします 4
より多くのフレームを捕捉できるセグメント メモリ Agilent InfiniiVision シリーズ オシ ロスコープのセグメント メモリ オ プションを使用すると 少ないメモリ でより多くの RS-232/UART 信号を捕 捉できます セグメント メモリ収集 は フレーム間の不要なアイドル時間 を選択的に無視する デジタイズしな い ことにより 連続的に捕捉できる シリアル通信フレーム バイトの数を 最大にできます また 最小 250 ps のタイム タグ分解能により 各フレー ムの間の時間が正確にわかります 図 6 は 受信スタート ビット条件で トリガするようにオシロスコープを設 定した RS-232/UART 測定を示してい ます このトリガ条件を使用し セグ メント メモリ収集モードをオンにす ると オシロスコープは 9.6 秒もの長 時間に渡って 500 個の連続するシリア ル通信バーストを捕捉できます 500 個のセグメントを収集した後 すべて のフレームを個別にスクロールして 異常やエラーを探すことができます Agilent InfiniiVision シリーズ オシ ロスコープは 最大 4 個のアナログ収 集チャネルのセグメントを収集できる だけでなく デジタル チャネルとの 時間相関もでき MSO モデルの場合 ハードウェアによるシリアル バス プロトコル デコードを実行できる 現時点で唯一のオシロスコープです セグメント 500 セグメント 3 セグメント 2 セグメント 1 図 6. InfiniiVision のセグメント メモリ収集モードでは 少ないメモリでより 多くのバイトを捕捉できます 5
性能特性 性能特性 送信 / 受信ソースアナログ チャネル 1 2 3 4 デジタル チャネル D0 ~ D15(MSO モデル ) バス構成ボー レートビット数パリティ極性ビット順序 1200 bps ~ 2.765 Mbps( デフォルト = 19.2 kbps) 5 ~ 9( デフォルト = 8 ビット ) なし 奇数 偶数 ( デフォルト = なし ) アイドル ローまたはアイドル ハイ ( デフォルト = アイドル ロー ) LSB 優先または MSB 優先 ( デフォルト = LSB) トリガ Rx スタート ビット Rx ストップ ビット Rx データ Rx 1: データ (9 ビット フォーマット ) Rx 0: データ (9 ビット フォーマット ) Rx X: データ (9 ビット フォーマット ) Rx または Tx パリティ エラー Tx スタート ビット Tx データ Tx 1: データ (9 ビット フォーマット ) Tx 0: データ (9 ビット フォーマット ) Tx X: データ (9 ビット フォーマット ) バースト ( タイムアウトで定義されるバースト内の n 番目のフレーム ) カラー コード化デコードデコード トレース数データ フォーマットデータ バイト表示アイドル バス トレースアクティブ バス トレース 2 つの独立したトレース (Tx 用 1 つ Rx 用 1 つ ) 2 進 16 進 ASCII コード文字 ( デフォルト= 16 進 ) パリティ エラーがない場合は白の文字 パリティまたはバス エラーがある場合は赤の文字ハイまたはロー トレースが白 ( 極性設定に依存 ) バイト区切りの 2 レベル トレース パリティ エラーがない場合は青 パリティ エラーがある場合は赤 カウンタ機能 合計受信フレーム数合計送信フレーム数合計パリティ エラー フレーム数 (% 付き ) オーダ情報 N5457A RS-232/UART オプションは 4 チャネルおよび 4+16 チャネルのすべての Agilent InfiniiVision シリーズ オシロスコープ (5000 6000 7000 シリーズ オシロスコープ ) で使用で きます このオプションは 特定のオシロスコープ モデルの注文時にオプション 232 を指定することにより 工場でインストール済みの状態で入手で きます また すでに InfiniiVision シリーズ オシロスコープをお持ちの場合は 購入後の製品アップグレード (N5457A) として注文できます モデル番号 : ユーザ インストール オプション番号 : 工場インストール 概要 N5457A 232 RS-232/UART トリガ / デコード (4 チャネル /4+16 チャネルのオシロスコープ モデルのみ ) N5454A SGM セグメント メモリ Agilent InfiniiVision シリーズ オシロスコープにはその他のオプションやアクセサリも用意されています その他のオプション / アクセサリについては 5000/6000/7000 シリーズ オシロスコープのデータシートをご覧ください 6
関連カタログ タイトル カタログ タイプ カタログ番号 Agilent Technologies のオシロスコープ Brochure Brochure 5989-7650JAJP InfiniiVision 7000 シリーズ オシロスコープ Data Sheet 5989-7736JAJP DSO/MSO6000 シリーズ オシロスコープ Data Sheet 5989-2000JAJP Agilent 5000 シリーズコンパクトオシロスコープ Data Sheet 5989-6110JAJP DSO/MSO6000 および 54600 シリーズオシロスコープ プローブ / アクセサリ Data Sheet 5968-8153JA N5454A セグメント メモリ Data Sheet 5989-7833JAJP シリアル バス用ハードウェア デコード / トリガ オプション (N5423A/N5424A) Data Sheet 5989-5126JAJP N5424A CAN/LIN アプリケーション /N5432A FlexRay アプリケーション Data Sheet 5989-6220JAJP オシロスコープの表示性能の評価 Application Note 5989-7885JAJP ミックスドシグナル オシロスコープを使用したミックスド信号回路のデバッグ Application Note 1562 5989-3702JAJP MSO6000 シリーズによる自動車の CAN バスのデバッグ Application Note 1562 5989-5049JAJP アプリケーションに最適な帯域幅を持つオシロスコープの選択 Application Note 5989-5733JAJP オシロスコープのサンプリング レートとサンプリング忠実度の評価 Application Note 1562 5989-5732JAJP オシロスコープ : 垂直軸の雑音特性評価 Application Note 1562 5989-3020JAJP 上記のドキュメントをダウンロードするには 以下の URL にカタログ番号を挿入してください URL: http://cp.literature.agilent.com/litweb/pdf/xxxx-xxxx.pdf 製品 Web サイト 最新の詳細なアプリケーション / 製品情報については 以下の製品 Web サイトをご覧ください www.agilent.co.jp/find/scopes 7
www.agilent.co.jp/find/emailupdates-japan Agilent からの最新情報を記載した電子メール を無料でお送りします www.agilent.co.jp/find/agilentdirect 測定器ソリューションを迅速に選択して 使用 できます Agilent Open Agilent Direct www.agilent.co.jp/find/open Agilent は テスト システムの接続とプログ ラミングのプロセスを簡素化することにより 電子製品の設計 検証 製造に携わるエンジニ アを支援します Agilent の広範囲のシステム 対応測定器 オープン インダストリ ソフトウ ェア PC 標準 I/O ワールドワイドのサポートは テスト システムの開発を加速します Remove all doubt アジレント テクノロジーでは 柔軟性の高い高品質な校正サービスと お客様のニーズに応じた修理サービスを提供することで お使いの測定機器を最高標準に保つお手伝いをしています お預かりした機器をお約束どおりのパフォーマンスにすることはもちろん そのサービスをお約束した期日までに確実にお届けします 熟練した技術者 最新の校正試験プログラム 自動化された故障診断 純正部品によるサポートなど アジレント テクノロジーの校正 修理サービスは いつも安心で信頼できる測定結果をお客様に提供します また お客様それぞれの技術的なご要望やビジネスのご要望に応じて アプリケーション サポート システム インテグレーション 導入時のスタート アップ サービス 教育サービスなど 専門的なテストおよび測定サービスも提供しております 世界各地の経験豊富なアジレント テクノロジーのエンジニアが お客様の生産性の向上 設備投資の回収率の最大化 測定器のメインテナンスをサポートいたします 詳しくは : アジレント テクノロジー株式会社本社 192-8510 東京都八王子市高倉町 9-1 計測お客様窓口 受付時間 9:00-19:00( 土 日 祭日を除く ) FAX E-mail Web は 24 時間受け付けています TEL 0120-421-345 (042-656-7832) FAX 0120-421-678 (042-656-7840) Email contact_japan@agilent.com 電子計測ホームページ www.agilent.co.jp 記載事項は変更になる場合があります ご発注の際はご確認ください Copyright 2008 アジレント テクノロジー株式会社 www.agilent.co.jp/find/removealldoubt www.lxistandard.org LXI は GPIB の LAN ベースの後継インタフェースで さらに高速かつ効率的なコネクティビティを提供します Agilent は LXI コンソーシアムの設立メンバです www.agilent.co.jp/find/scopes April 22, 2008 5989-7832JAJP 0000-00DEP