Transitioning from Microsoft® Exchange Server 2003 to Exchange Server 2007 while using HP StorageWorks All-in-One Storage System for storage

Similar documents
Client Management Solutions および Mobile Printing Solutions ユーザガイド

Microsoft iSCSI Software Targetを使用したクラスタへの共有ディスク・リソースの提供

Veritas System Recovery 16 Management Solution Readme

HP Device Manager4.7インストール・アップデート手順書

Copyright 2007, 2008 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です 本書の内容は 将来予告なしに変更されることがあります HP 製

Copyright 2007, 2008 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です 本書の内容は 将来予告なしに変更されることがあります HP 製

Veritas System Recovery 16 Management Solution Readme

HPE ProLiant Thin Micro TM200 サーバー Microsoft Windows Server インストール手順

使用する前に

ごあいさつ このたびは ESMPRO/AC Advance マルチサーバオプション Ver3.6(1 ライセンス ) をお買い上げ頂き 誠にありがとうございます 本書は お買い上げ頂きましたセットの内容確認 セットアップの内容 注意事項を中心に構成されています ESMPRO/AC Advance マ

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.0 for Windows インストールガイド 2013(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

Team Foundation Server 2018 を使用したバージョン管理 補足資料

目次 本書の取り扱いについて... 3 事前準備... 4 MultiPoint Server 2011 OEM 版のインストール (OS リカバリー用のディスク領域を使う場合の起動方法 )... 5 MultiPoint Server 2011 OEM 版のインストール (OS リカバリー用のメデ

アルファメール 移行設定の手引き Outlook2016

音声認識サーバのインストールと設定

Unified CVP インストールの計画

手順書

新製品 Arcserve Backup r17.5 のご紹介 (SP1 対応版 ) Arcserve Japan Rev. 1.4

Microsoft® Windows® Server 2008/2008 R2 の Hyper-V 上でのHP ProLiant用ネットワークチーミングソフトウェア使用手順

目次はじめに 必要システム環境 インストール手順 インストール前の注意点 インストールの準備 (.NET Framework3.5 SP1 のインストール ) ライセンスの登録 初期設定情報の入力... 8

Microsoft Word - ESX_Setup_R15.docx

PrintBarrierV3L50(V ) アップデート手順書 第 1.01 版 株式会社富士通アドバンストエンジニアリング 平成 25 年 3 月 7 日 1

第 2 版

クラスタ構築手順書

まえがき 2011 年 11 月 1 日 ver1.0 [ 初版 ] 本手順書では vcenter サーバが管理する仮想コンピュータを Acronis Backup & Recovery 11 エージェント for ESX(i)( バーチャルアプライアンス ) を用いてバックアップする手順をご紹介し

はじめにお読みくださいfor HP Smart Zero Client v5.0

CLUSTERPRO X for Windows PPガイド

目次 はじめに システム環境 インストール手順 インストール前の注意点 インストールの準備 ライセンスの登録 インストール先の選択 インストールの開始 インストール

Silk Central Connect 15.5 リリースノート

ESMPRO/JMSS Ver6.0

HP製コンピューターでのWindows® 7 XPモードの使用

富士通Interstage Application Server V10でのOracle Business Intelligence の動作検証

HP ProLiant Essentials Rapid Deployment Pack - Windows Editionサポート マトリックス

Cybozu SP Apps バージョン 2.1 インストールマニュアル

アルファメールプレミア 移行設定の手引き Outlook2016

Oracle SQL Developer Data Modeler

proventia_site_protector_sp8_sysreq

Microsoft Word - OpsMgrConnectorGuide.doc

Microsoft Word - WE-InstMan382J sol.doc

WES7シンクライアントIE11アップデート手順書

改版履歴 Ver. 日付履歴 1.0 版 2014/5/30 目次 0 はじめに 本文中の記号について Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 Windows Server Failover

Insert VERITAS™ FAQ Title Here

製品組み込み手順書 Oracle Tuxedo (Linux版)  

セットアップカード

Microsoft Word - PCOMM V6.0_FAQ.doc

PATA オプティカル ディスク ドライブから SATA オプティカル ディスク ドライブへの移行

HP OneView for Microsoft System Center インストールガイド

改版履歴 版数 改版日付 改版内容 /03/14 新規作成 2013/03まで製品サイトで公開していた WebSAM DeploymentManager Ver6.1 SQL Server 2012 製品版のデータベース構築手順書 ( 第 1 版 ) を本 書に統合しました 2

目次 移行前の作業 3 ステップ1: 移行元サービス メールソフトの設定変更 3 ステップ2: アルファメール2 メールソフトの設定追加 6 ステップ3: アルファメール2 サーバへの接続テスト 11 ステップ4: 管理者へ完了報告 11 移行完了後の作業 14 作業の流れ 14 ステップ1: メー

HPE Hyper Converged 250 System for VMware vSphere® リリースノート

Copyright 2009 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Windows は 米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です 製品についての注意事項 このユーザーガイドでは ほとんどのモデルに共通の

iStorage ソフトウェア VMware vCenter Plug-in インストールガイド

Microsoft Word - XOOPS インストールマニュアルv12.doc

IBM Internet Security Systems NTFS ファイルシステム必須 一覧の 以後にリリースされた Service Pack (Release 2 等は除く ) は特に記載の無い限りサポートいたします メモリ 最小要件 512MB 推奨要件 1GB 最小要件 9GB 推奨要件

InfiniDB最小推奨仕様ガイド

はじめに 京セラ製スマートフォンを指定の microusb ケーブル ( 別売 ) またはこれと共通仕様の microusb ケーブル ( 別売 )( 以下 USB ケーブル ) と接続して USB テザリング機能をご使用いただくためには あらかじめパソコンに USB ドライバ をインストールしてい

改版履歴 Ver. 日付履歴初版 2014/7/10 - 目次 1. はじめに クラスター構築の流れ Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 OS のセットアップ時の注意... -

ESMPRO/JMSS Ver6.0

AN178 USB仮想シリアルドライバ インストールガイド

第 1 版

CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk 1.2 (for Windows) インストールガイド 2014(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

Interstage Interaction Manager V9 Oracle Database 11g 適用手順書

PCI Express Sound Blaster X-Fi Titaniumオーディオ カードの取り付け

ESMPRO/JMSS Ver6.0

スライド 1

まえがき 2011 年 11 月 1 日 ver1.0 [ 初版 ] 運用中の ESX(i) ホストの負荷が高く 仮想アプライアンスの実行が望ましくない場合 ESX インフラストラクチャ外部にある物理コンピュータへのエージェント for ESX(i) (Windows) のインストールを検討してくだ

Control Manager 6.0 Service Pack 3 System Requirements

Cybozu SP Apps インストールマニュアル

文書番号 :17026 初版制定日 :2013 年 03 月 02 日最終改訂日 :- 株式会社ダンゴネットサポートセンター 重要 必ずご確認ください 賃貸名人 古いバージョンの SQL Server からのデータベース移行に関する問題 1)SQL Server 互換性の問題 ) この問

はじめに URBANO PROGRESSO を microusb ケーブル 01 ( 別売 ) またはこれと共通の仕様の microusb ケーブル ( 別売 )( 以下 USB ケーブル ) と接続して USB テザリング機能をご使用いただくためには あらかじめパソコンに USB ドライバ をイン

ConsoleDA Agent For Server インストールガイド

CLUSTERPRO MC StorageSaver 1.0 for Windows インストールガイド 2013(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール 注意 制限事項

Scripting Tools for Windows PowerShell リリースノート

OpenLAB Data Store Release Notes

スライド 1

uCosminexus EUR 08-20新機能のご紹介

モデム コマンドに関するガイドライン

Oracle Un お問合せ : Oracle Data Integrator 11g: データ統合設定と管理 期間 ( 標準日数 ):5 コースの概要 Oracle Data Integratorは すべてのデータ統合要件 ( 大量の高パフォーマンス バッチ ローブンの統合プロセスおよ

Windows Server 2012/2012 R2 Active Directory環境へのドメイン移行の考え方

Windows Server 2008/2008 R2 Active Directory環境へのドメイン移行の考え方

CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk 2.1 (for Windows) インストールガイド 2016(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

(Veritas\231 System Recovery 16 Monitor Readme)

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.1 for Windows パトロールシーク機能 インストールガイド 2013(Sep) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

IOWebDOC

RW-5100 導入説明書 Windows7 用 2017 年 7 月 シャープ株式会社

厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムバージョンアップマニュアル (Ver2.2 から Ver.3.2) 目次 1. プログラム概要 バージョンアップ実施手順 要注意 zip ファイル解凍の準備 Windows によって PC が保護されました と

CLUSTERPRO MC StorageSaver 2.0 for Windows インストールガイド 2015 (Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール 本製品のアップデートインストール 注意 制限

Pirates Buster Series Secure Viewer セットアップマニュアル (Web インストーラ)

インテル® Parallel Studio XE 2019 Composer Edition for Fortran Windows 日本語版 : インストール・ガイド

付録

MIRACLE MH for SNMP サポート SLA( サービスレベルアグリーメント ) ML-CS-0747 本書は サイバートラスト株式会社 ( 以下 サイバートラスト ) が MIRACLE MH for SNMP サポート ( 以下当サポートサービス ) の内容について説明するものである

Microsoft Word - nvsi_080188jp_r1_netvault_oracle_rac_backup_complemental_guide_j_174x217.doc

アカウント情報連携システム 操作マニュアル(一般ユーザー編)

HP Device Managerご紹介資料

iExpressソフトフォン TE20-ST-EX

Acronis® Backup & Recovery ™ 10 Advanced Editions

画面について メイン画面 メイン画面 Logitec EXtorage Link を起動すると メイン画面が表示されます メイン画面の構成は 次のとおりです 1 メニュー 2 端末から外部ストレージへ 3 外部ストレージから端末へ 4 端末 5 外部ストレージ 6 カメラ機能 スマホやタブレットで使

PowerPoint プレゼンテーション

ARROWS Tab Wi-Fi (FAR75A/FAR70A) ソフトウェアバージョンアップ手順書

WES7/WE8SシンクライアントVMwareHorizonClientアップデート手順書

Transcription:

ストレージに HP Storage Works All-in-One Storage System を使用しながらの Microsoft Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 への移行 はじめに... 2 対象読者... 2 概要... 3 移行オプション... 3 パブリック フォルダとExchange Server 2007... 4 移行プロセス... 5 まとめ... 12 詳細情報... 13

はじめに Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 に移行するための適切なアップグレード パスは Microsoft からは提供されていません したがって Exchange の管理者は 既存の Exchange Server 2003 データを現在のストレージ場所から新しいストレージ場所に移動する必要があります Exchange サーバが 直接接続された専用のストレージを使用している環境では データを古い Exchange Server 2003 サーバから新しい Exchange Server 2007 に転送するだけなので 問題はありません ただし Exchange サーバが 置き換えずにそのまま使用する共有ネットワーク ストレージ (SAN または HP All-in-One Storage System など ) を使っている環境では 適切なアップグレード パスが提供されていないため 個別の対応が必要となります このホワイト ペーパーでは HP All-in-One Storage System を Exchange データ リポジトリとして維持しながら Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 に移行する最善の方法を説明しています 注意 Exchange Server 2007 のホワイト ペーパーの多くは アップグレードする理由 組織としての要件 ハードウェアの選択 インストール手順 設定ガイドライン データの移行 パフォーマンスの最適化などを説明しています このホワイト ペーパーでは Exchange Server 2007 への移行に関して 上記の内容は説明していません その代わり Exchange Server のデータを HP All-in-One Storage System にホストするという独自の移行方法についてだけ重点的に説明します 実際の移行プロセスについては 既存の Microsoft Exchange Server 2007 のマニュアルとホワイト ペーパーを参照してください 一部の資料は このホワイト ペーパーの巻末に収録されています 対象読者 このホワイト ペーパーは Exchange Server 2003 データのストレージに HP All-in-One Storage System を使用し Exchange Server 2007 に移行しようとしている Exchange 管理者を対象としています 2

概要 共有ネットワーク ストレージ (HP All-in-One Storage System など ) を使用している Exchange 環境では Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 への移行前と移行後で 同じストレージを使用し続けたいと考える管理者がほとんどでしょう アプリケーションをアップグレードし Exchange サーバ ハードウェアを置き換える一方で 基本ストレージ サブシステムを置き換えることはめったにありません 事実 サーバとアプリケーションからストレージを切り離すことは ネットワーク接続ストレージにとって価値ある提案だったのです しかし Microsoft では Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 への移行プロセスの一部で 現在のストレージ場所から新しいストレージ場所にデータを移動することを必須としています さらに複雑なことに 移行を行っている間 ソース データ ストレージとターゲット データ ストレージ用に Exchange データ ストレージの容量は 2 倍必要になります 図 1. 元の Exchange Server 2003 組織 移行オプション Exchange Server データを HP All-in-One にホストしたままにすることと Microsoft の要件によりデータを別の場所に移動することという 対立する制約を解決するには 2 つのオプションがあります オプション 1 最初のオプションは Exchange Server のデータを HP All-in-One 上の別のストレージ領域に移行することです この方法では移行手順を省略することができますが HP では次の理由からこのオプションをおすすめしません HP All-in-One には 移行期間に移行元 Exchange Server 2003 データと移行先 Exchange Server 2007 データを同時にホストするのに十分なストレージ容量がない可能性があります 3

十分なストレージ容量が使用可能であっても Exchange Server 2003 ストレージを解放する前に Exchange Server 2007 ストレージを作成することで HP All-in-One および HP All-in-One が持つ Exchange Server 2007 ストレージ ベスト プラクティスに適合する機能に人為的な制約を与えてしまうことがあります 言い換えれば Exchange Server 2003 データを HP All-in-One と再利用されるストレージから離れた場所に移行すれば 基本 Exchange Server 2007 ストレージを推奨ベスト プラクティス (RAID レベル 独自のスピンドル ホスト スペアなど ) に適合するように再構築する上で HP All-in-One はより多くの柔軟性を持つことになります HP All-in-One は Exchange ストレージ グループ コンポーネントを移行するにあたり Exchange Server のベスト プラクティス ストレージを作成するだけです したがって Exchange Server 2003 データを移行できるターゲット ストレージを HP All-in-One に設定するには 空の Exchange Server 2007 スタブを作成して移行する必要があります このスタブにはまだ実際のデータが含まれていないので HP All-in-One は正確にストレージのサイズを決定できず 管理者が介入して 移行するうえで十分なストレージ領域が作成されたことを確認する必要があります Exchange Server 2007 データが Exchange Server 2003 データより多くの容量を消費したり 管理者が Microsoft の推奨事項に従ってメールストア データベース階層にストレージ グループを再構築することを決定したりする場合 このオプションは表面的に見えるよりずっと複雑になります オプション 2( 推奨 ) HP がおすすめするオプションは Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 への移行の途中で Exchange Server データを HP All-in-One から一時ストレージに移動して HP All-in-One 上の Exchange Server 2003 ストレージを再利用し 次に新しい Exchange Server 2007 データを HP All-in-One に戻す方法です このオプションは Exchange Server ストレージ ベスト プラクティスに適合するために最良の方法です このホワイト ペーパーの後半では この方法を説明します パブリック フォルダと Exchange Server 2007 パブリック フォルダに対する Microsoft のサポートは Exchange Server 2007 から変更されています この変更は HP All-in-One だけに該当するものではありませんが Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 に移行するうえで 説明しておく必要があります パブリック フォルダのサポートは当面続きますが Microsoft ではパブリック フォルダ機能をその期間の経過後に置き換えることを発表しています 管理者に対しては パブリック フォルダ機能を SharePoint に移行するようにすすめています Exchange Server 2007 では Microsoft は多くのパブリック フォルダ機能を終了したり 使用を推奨しなくなっています ( 詳しくは Exchange Server 2007 のマニュアルを参照してください ) さらに Exchange Server 2007 には パブリック フォルダを管理するためのグラフィカル ユーザ インタフェースがなく パブリック フォルダを Exchange Server 2007 に移行するただ 1 つの方法は 実際に Exchange Server 2003 のパブリック フォルダを Exchange Server 2007 サーバに複製することです このプロセスには長い時間がかかるうえに Exchange Server 2003 サーバが最終的に組織から撤去される場合 エンド ユーザが使い慣れた機能がなくなってしまう結果になることがあります こういった理由から Exchange Server 2007 への移行を行う管理者の多くは レガシー パブリック フォルダのサポートと管理のために 組織内に Exchange Server 2003 サーバを残しています Microsoft では まさにこの理由のために 同一組織内での Exchange Server 2003 と Exchange Server 2007 の共存をサポートしています しばらくすると さらに優れたソリューションが展開されることが予想できますが このホワイト ペーパーでは パブリック フォルダ機能が途切れることがないように Exchange Server 2003 サーバに関連付けられた既存のパブリック フォルダを残す方法を想定しています 4

Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 へのアップグレード Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 へのアップグレードは非常に大掛かりな作業で 多くの準備作業と計画の完成が求められるため このホワイト ペーパーではすべてを取り上げることができません このホワイト ペーパーの後半部分では 既存の Exchange Server 2003 データを HP All-in-One から移動して Exchange Server 2003 ストレージを再利用し 最終的に新しい Exchange Server 2007 データを HP All-in-One に戻す方法について説明します 以下の手順のすべてが HP All-in-One 固有というわけではありませんが 一部には高レベルでの固有の手順も含まれ 移行プロセスの残りの手順にも関係する内容を説明しています HP All-in-One 固有の作業は 詳細に説明します 移行プロセス HP All-in-One Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 への移行プロセスは 次の手順で実行します 1) HP All-in-One と Exchange Server 2003 サーバのアップグレード Exchange Server 2007 をサポートするには 次のアップグレードが実行されていることを確認します 1. HP All-in-One で HP All-in-One Storage Manager(ASM) ソフトウェアを最新バージョンにアップグレードします 2. Exchange Server 2003 から HP All-in-One エージェントをアンインストールします 3. HP All-in-One Storage System 上の新しい ASM ソフトウェアと互換性を持たせるため Exchange Server 2003 サーバに最新の HP All-in-One エージェント ソフトウェアをインストールします 最新のエージェントは ASM ソフトウェアのアップグレードに使用したインストーラに含まれています 2) Exchange Server 2007 サーバの追加 1. 新しい Microsoft Exchange Server 2007 サーバを既存の Exchange Server 2003 組織に追加します 2. 新しい Exchange Server 2007 サーバに HP All-in-One エージェントをインストールします 3. デフォルトのインストーラ オプションをすべて選択します Exchange Server 2007 エージェントのインストールに固有の注意点として Exchange Administrators Organization のメンバであり ローカルの Exchange Server 2007 サーバの管理者であるドメイン ユーザとしての証明書の入力が必要になります これは Exchange Server 2007 で使用される拡張セキュリティ モデルに必要となるものです 5

図 2. 組織への Exchange Server 2007 の導入 3) Exchange Server 2007 ターゲット ストレージ グループとメールストア データベースの作成 新しい Exchange Server 2007 サーバで 標準的な Microsoft インタフェース (Microsoft Exchange Console または Microsoft Exchange Shell など ) を使用し ターゲット ストレージ グループとメールストア データベースを作成します 作成されたストレージ グループおよびメールストア データベースは Exchange Server 2003 ストレージ グループおよびメールストア データベースと 1 対 1 に対応させることができます ヒント Exchange Server 2007 Enterprise バージョンは 最大 50 個のストレージ グループをサポートするので Microsoft のすすめに従って 代わりにメールストア データベース階層が 1 対 1 になるようにストレージ グループを再構築する方法も考えられます その場合 データを HP All-in-One に移行する前のこの段階で再構築を行います ここで再構築されたものは Exchange Server 2007 の空のコンポーネントで 既存の Exchange Server 2003 のメールボックスの移行先となります ストレージ パスについて 新規作成されたストレージ グループのログ システム ファイル およびメールストア データベース ファイルに指定されたストレージ パスは HP All-in-One Storage System 上に配置しないでください 指定されたパスは Exchange Server 2007 サーバに関連付けられた一時ストレージであると同時に HP All-in-One からは独立したものになっている必要があります 指定したストレージ パスに 移行する Exchange Server 2003 メールボックスをホストするのに十分な容量があることを確認してください データは Exchange Server 2003 ストレージが HP All-in-One 上で再利用できるようになるまでの間 一時的にホストされるだけなので 基本ストレージの設定は重要ではありません 最終的には HP と Microsoft の Exchange Server 2007 ベスト プラクティスを使用して Exchange Server 2007 データが HP All-in-One に移行されます 6

注記これまでに説明した理由から パブリック フォルダを Exchange Server 2007 サーバに移行するわけではないため ターゲット パブリック フォルダ データベースは必要ありません 4) Exchange Server 2003 データのバックアップ Exchange Server 2003 環境がダウンしても 組織とエンド ユーザへの影響が最小限ですむ時刻をスケジュールします 移行するデータ量によっては 移行を週末や休日にスケジュールする必要があります Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 への移行を始める前に Exchange Server 2003 データの現行の完全バックアップが取れていることを確認します 5) Exchange Server 2003 メールボックスから Exchange Server 2007 への移行 標準的な Microsoft の メールボックスの移動 技術 (Microsoft Exchange Console または Microsoft Exchange Shell) を使用して メールボックスを Exchange Server 2003 サーバから Exchange Server 2007 サーバ上に新規作成した対応するメールストア データベースに移行します Microsoft Exchange Server 2003 サーバから Exchange Server 2007 サーバへの移行について詳しくは HP ホワイト ペーパーの Transitioning to Exchange Server 2007 を参照してください この手順が完了した時点で Exchange Server 2003 はメールボックス機能を提供しなくなります データおよびメールボックス機能は Exchange Server 2007 サーバに移行されています メールストア データベースとログ ファイルは Exchange Server 2007 サーバ上にあり パブリック フォルダ データベースとログ ファイルは Exchange Server 2003 サーバ上にあります 図 3. Exchange Server 2003 サーバから Exchange Server 2007 サーバに移行された Exchange メールボックス 7

6) Exchange Server 2003 パブリック フォルダ データの HP All-in-One からの移動 組織がパブリック フォルダまたは Exchange Server 2007 で終了する機能に大きく依存している場合 特にレガシー パブリック フォルダのためにも Exchange Server 2003 を残すことを検討してください 既存のパブリック フォルダとその機能にどの程度依存しているかよくわからない場合は Exchange Server 2003 サーバとともに残し Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 へパブリック フォルダ機能を継続させることをおすすめします Exchange Server 2003 のパブリック フォルダは Exchange Server 2007 サーバに移行されなくても パブリック フォルダのデータを一時的に HP All-in-One から移動し ストレージを再利用できるようにする必要があります 標準的な Microsoft Exchange System Manager 技術を使用し パブリック フォルダのデータを HP All-in-One から Exchange Server 2003 サーバに移動します このデータは HP All-in-One Storage System が再利用され HP および Microsoft Exchange Server のベスト プラクティスを使用してパブリック フォルダ データベース ファイルが HP All-in-One に戻されるまでの間 一時的にその場所に配置されるだけなので 基本ストレージの設定は重要ではありません 高度な Exchange 管理者またはパブリック フォルダ機能が重要ではない組織では Exchange Server 2003 パブリック フォルダを Exchange Server 2007 サーバに複製することも可能です パブリック フォルダを複製することで Exchange Server 2003 サーバの稼動を完全に中止し 使用環境から削除できるという利点があります Exchange Server 2003 サーバを完全に削除すると パブリック フォルダ機能が変更されてしまうことがありますが この点に関してはこのホワイト ペーパーでは取り上げません この時点で HP All-in-One は Exchange データをホストしなくなっています 図 4. Exchange Server 2003 サーバ ストレージに移動した Exchange パブリック フォルダ 8

7) Exchange Server 2007 の機能の確認 最終的なストレージのあて先に配置されていないデータを除き Exchange Server 2007 への移行が完了しました ここで 新しい Exchange Server 2007 環境が完全に機能し エンド ユーザが慣れているすべてのデータと機能が使用可能になっていることを確認します 注記次のステップでは 古い Exchange Server 2003 ストレージのインフラストラクチャの残りすべてを完全に削除します 先に進む前に 移行作業が正常に完了していることを確認してください 8) HP All-in-One 上のストレージの再利用 注意このステップでは この HP All-in-One ストレージ システムにあるすべてのデータを完全に削除します すべての組織とユーザ データが HP All-in-One から独立した一時ストレージに移行されていることを十分に確認します HP のホワイト ペーパー HP StorageWorks All-in-One Storage System のストレージの解放 4AA1-1026ENW で説明している手順に従って それまで Exchange Server 2003 サーバに割り当てられていたストレージを再利用します さらに ビューからの削除 ステップに従い Exchange コンポーネントの管理から HP All-in-One Storage Manager を外します あとのステップで再移行をすれば 再び追加されて管理下に置かれます 警告前の手順で All-in-One から移動済みの Exchange Server データに関連するストレージだけを削除してください 他のアプリケーション (SQL Server 共有フォルダ またはユーザ定義など ) のストレージを削除しないように注意してください 9

図 5. HP All-in-One Storage System 上の Exchange Server 2003 ストレージの再利用 9) Exchange Server 2007 メールストア データベースの HP All-in-One への移行 1. Exchange Server 2007 ストレージ グループ メールストア データベース およびログ ファイルを Exchange Server 2007 サーバの一時ストレージから HP All-in-One Storage System に移行します 2. [Exchange ストレージ グループのホスト ] ウィザードを使用して Exchange Server 2007 サーバの名前または IP アドレスを指定します 3. Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 への移行の一部として Exchange Server 2007 ストレージに一時的に移行されていたメールストア データベースとログ ファイルを選択します 指定した Exchange Server 2007 メールストア データベースとログ ファイルのすべてが HP All-in-One 上に作成された Exchange のベスト プラクティス ストレージでホストされるようになります メールストア データベースとログ ファイルは Exchange Server 2007 への移行前と同様に HP All-in-One Storage Manager を使用して管理できるようになりました 10

図 6. Exchange Server 2007 メールストアとログ ファイルを HP All-in-One Storage System に移行して戻す 10) Exchange Server 2003 パブリック フォルダ データベースの HP All-in-One への移行 1. Exchange Server 2003 ストレージ グループ パブリック フォルダ データベース およびログ ファイルを Exchange Server 2003 サーバの一時ストレージから HP All-in-One Storage System に移行します 2. [Exchange ストレージ グループのホスト ] ウィザードを使用して Exchange Server 2003 サーバの名前または IP アドレスを指定します 3. Exchange Server 2003 サーバ ストレージに一時的に移動していたパブリック フォルダ データベースとログ ファイルを選択します 移行が完了すると 選択したパブリック フォルダ データベースとログ ファイルがすべて HP All-in-One 上に作成された Exchange ベスト プラクティス ストレージでホストされるようになります パブリック フォルダ データベースとログ ファイルは Exchange Server 2007 への移行前と同様に HP All-in-One Storage Manager を使用して管理できるようになりました 11

図 7. Exchange Server 2003 パブリック フォルダとログ ファイルを HP All-in-One Storage System に移行して戻す まとめ Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 に移行するための適切なアップグレード パスは Microsoft からは提供されていないので 組織の Exchange データの基本ストレージ サブシステムとして HP All-in-One を維持するためには 2 つの移行プロセスが必要になります 最初の移行では データを HP All-in-One から Exchange Server 2007 の一時ストレージに移行します この段階で Exchange Server 2003 データは Exchange Server 2007 データに変換され HP All-in-One から移動されます Exchange Server 2003 データが HP All-in-One から移動されたら それまで Exchange Server 2003 をホストしていた HP All-in-One ストレージが再利用されます 次に Exchange Server 2007 データは 再利用されたストレージが Exchange Server 2007 の推奨ベスト プラクティスを満たすように再設定された HP All-in-One に移行して戻されます Exchange Server 2007 ではパブリック フォルダのサポートが終了しているので パブリック フォルダ機能に大きく依存する組織では パブリック フォルダを Exchange Server 2007 には移行しないことをおすすめします パブリック フォルダのレガシー サポートだけを目的として Exchange Server 2003 サーバは組織内に残しておくことをおすすめします 12

詳細情報 HP StorageWorks All-in-One Storage Systems について詳しくは http://www.hp.com/go/aiostorage にアクセスしてください Microsoft Exchange Server 2007 関連資料 Transitioning to Microsoft Exchange Server 2007 ホワイト ペーパー (http://h71028.www7.hp.com/erc/downloads/4aa0-9163enw.pdf) Microsoft Exchange 2007 Users Guide Microsoft Exchange TechCenter (http://www.microsoft.com/technet/prodtechnol/exchange/default.mspx) Microsoft Exchangeチーム ブログ (http://msexchangeteam.com/) Microsoft Exchange 2007 ラーニング ポータル (http://www.microsoft.com/learning/exchange2007/default.mspx) 2007 Hewlett-Packard Development Company, L.P. ここに記載された情報は予告なく変更されることがあります HP の製品とサービスに付属する保証書のみによって規定されます 本書のいかなる掲載物も追加保証を意味するものではありません HP は 本書に含まれる技術的または編集上の誤りあるいは脱落に責任を負いません Itanium は 米国およびその他の国における Intel Corporation またはその子会社の商標または登録商標です 2007 年 4 月 13