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Transcription:

第14回とくしまOSS勉強会 (社)オープンソースライセンス研究所 代表理事 杉本 等 オープンソースライセンスのキホン 2016年11月18日 1/43

自己紹介 1999年から オープンソースソフトウェアに特化した LAMP LAPPサーバ構築管理 脆弱性テスト コンサル 業界団体 一社 オープンソースライセンス研究所 代表理事 OSSコンソーシアム 理事 一社 PHP技術者認定機構 理事/CIO 産 しずおかオープンデータ推進協議会 幹事 産業支援 静岡県地域情報化コーディネータ (公財)浜松地域イノベーション推 ITコミュニティ 進機構 特任コーディネーター OSC浜名湖 実行委員長 静岡県商工会連合会 専門家 民 浜名湖LibreOffice勉強会 代表 オープンデータ浜名湖 代表 市民活動起業支援系 公財 ふじのくに未来財団 理事 一社 絆塾 理事 静岡大学客員教授 一社 遠州の知恵袋 監事 学 2/43

業界など 言語 インフラ Novell ソリューションパートナー SUSE Linux vmware テクノロジー アライアンス パートナー GMOクラウド セールスパートナー CMS ビジネス コンプライアンス (一財)日本データ通信協会 認定個人情報保護団体 3/43

オープンソースライセンス研究所の概要 OSS適正利用のための人材育成 OSSの適正利用の啓蒙活動 OSSライセンスの調査および研究活動 OSSビジネスサポート OSSを理解し 適正に利用し ビジネスに生かす企業や 個人を増やす 企業がOSSを利用するにあたり 直面する様々な問題の 解決方法を相談できる場をつくることにより 安心し てOSSを活用できる社会 文化をつくる IT業界 法曹界で協力 4/43

OLLの活動 セミナー 年1 3回 勉強会 2ヶ月に1回 深掘り勉強会 毎月 技術用語解説分科会 毎月 企業向け研修 オープンソースカンファレンス 学会 情報ネットワーク法学会 詳細は https://www.osll.jp/ へ 5/43

オープンソースソフトウェア OSS を定義する プログラムソースが オープン 公開 にされているソフトウェアのことを言う! Open Source Initiativeが定義する10の条件を 満たしているプログラムのことを言う 我々が言う オープンソース という言葉は 後者 6/43

OSSの10の条件 1. 再頒布の自由 2. ソースコード 3. 派生ソフトウェア 4. 作者のソースコードの完全性 5. 個人やグループに対する差別の禁止 6. 利用する分野に対する差別の禁止 7. ライセンスの分配 8. 特定製品でのみ有効なライセンスの禁止 9. 他のソフトウェアを制限するライセンスの禁止 10. ライセンスは技術中立的でなければならない 7/43

オープンソースの定義 Open Source Definition 序文 オープンソースとは単にソースコードへアクセスできることだけを意味するの ではない オープンソースソフトウェアの頒布条件は以下の基準に適合しな ければならない 1 自由な再頒布 ライセンスで無料で頒布することを禁止してはいけない 2. ソースコード ソースコードでの頒布が許可されていなければならない 3. 派生著作物 派生物を作成できなければならない また 派生物に同じライセンスを適用できなければならない ライセンス自体にも著作権がある 8/43

オープンソースの定義 Open Source Definition 4. 作者のソースコードの完全性 ソースコード パッチファイルの形式での頒布に限り 変更部分の ソースコードの頒布をライセンスで制限してもよい 5. 個人やグループに対する非差別 非区別 特定の個人やグループの差別は禁止 6. 活用分野に対する非差別 非区別 特定の分野でプログラムを活用することを禁止してはならない 7. ライセンスの流通 再頒布の際に追加的なライセンスの実行を義務付けてはならない 9/43

オープンソースの定義 Open Source Definition 8. ライセンスは製品固有であってはならない 特定のソフトウェアディストリビューションの一部に依存してはならない 9. ライセンスは他のソフトウェアを制限してはならない 頒布の際に一緒に頒布される他のソフトウェアを制限してはならない 10. ライセンスは技術中立的でなければならない 個別の技術 インターフェース形式を前提としてはならない ポップアップウインドウで同意を求めることを ライセンス上で強制 するライセンスはOSSライセンスではない 契約が明示的に行われることをライセンス中で 強制できない 強制すると 環境によってはOSSを利用できないため ライセンスとし て個別の技術 インターフェース形式を前提としてはならない 10/43

オープンソースソフトウェアの歴史1 AT T リチャードストールマン GNU ベル 研究所 大学 UNIX 研究所 AT Tが分解されて 独立禁止法の制約を逃れる 反発 その他 AT T UNIX 販売 11/43

オープンソースソフトウェアの歴史2 リチャードストールマン 1983 GNU フリーソフトを提唱 1985 Free Software Foundation 1989 GPLライセンス 1991 LinuxをGPLで提供 1993 Linuxディストリビューションの発展 1998 リーナス トーバルズ Linuxの開発 エリック レイモンド ディストリビューションの発展を研究 Open Source Initiative立上げ オープンソースという言葉を提唱 12/43

ソフトウェアを利用するためには 顧客管理ソフト ワープロソフト 会計ソフト 多くのソフトウェアは誰かが著作権を持っている 利用許諾 利用者 13/43

著作物の利用 利用許諾 ライセンスについて ソフトウェア 利用許諾 利用者 ライセンス 二次利用者 14/43

ソフトウェアを利用 利用許諾 ライセンスについて 著作権者A 顧客管理ソフト 利用許諾A 著作権者B ワープロソフト 著作権者C 会計ソフト 利用許諾B 利用許諾C 利用者 利用許諾Aは個別ライセンス 利用許諾 利用許諾Bは一般的なライセンス 利用許諾 利用許諾Cはオープンソースライセンス 利用許諾 いろいろな利用許諾の形態がある 15/43

ソフトウェアを利用 利用許諾 ライセンスについて 著作権者 特許保持者 こうやって 利用してね 利用方法に合わせて 利用するね 利用者 著作権者 特許保持者 契約 利用者 16/43

OSIが認定するオープンソースライセンス Academic Free License 3.0 (AFL-3.0) Affero GNU Public License: See "GNU Affero General Public License 3.0 (AGPL-3.0)" Adaptive Public License (APL-1.0) Apache License 2.0 (Apache-2.0) Apple Public Source License (APSL-2.0) Artistic license 2.0 (Artistic-2.0) Attribution Assurance Licenses (AAL) BSD 3-Clause "New" or "Revised" License (BSD-3-Clause) BSD 2-Clause "Simplified" or "FreeBSD" License (BSD-2-Clause) Boost Software License (BSL-1.0) Computer Associates Trusted Open Source License 1.1 (CATOSL-1.1) Common Development and Distribution License 1.0 (CDDL-1.0) Common Public Attribution License 1.0 (CPAL-1.0) CUA Office Public License Version 1.0 (CUA-OPL-1.0) EU DataGrid Software License (EUDatagrid) Eclipse Public License 1.0 (EPL-1.0) Educational Community License, Version 2.0 (ECL-2.0) Eiffel Forum License V2.0 (EFL-2.0) Entessa Public License (Entessa) European Union Public License, Version 1.1 (EUPL-1.1) (links to every language's version on their site) Fair License Frameworx License (Frameworx-1.0) GNU Affero General Public License v3 (AGPL-3.0) GNU General Public License version 2.0 (GPL-2.0) GNU General Public License version 3.0 (GPL-3.0) GNU Library or "Lesser" General Public License version 2.1 (LGPL-2.1) GNU Library or "Lesser" General Public License version 3.0 (LGPL-3.0) Historical Permission Notice and Disclaimer (HPND) IBM Public License 1.0 (IPL-1.0) IPA Font License (IPA) ISC License (ISC) LaTeX Project Public License 1.3c (LPPL-1.3c) Lucent Public License Version 1.02 MirOS Licence Microsoft Public License (Ms-PL) Microsoft Reciprocal License (Ms-RL) MIT license (MIT) Motosoto License (Motosoto) Mozilla Public License 2.0 (MPL-2.0) Multics License NASA Open Source Agreement 1.3 (NASA 1.3) NTP License (NTP) Naumen Public License (Naumen) Nethack General Public License (NGPL) Nokia Open Source License Non-Profit Open Software License 3.0 (Non-Profit OSL 3.0) OCLC Research Public License 2.0 (OCLC-2.0) Open Font License 1.1 (OFL 1.1) Open Group Test Suite License (OGTSL) Open Software License 3.0 (OSL-3.0) PHP License 3.0 (PHP-3.0) The PostgreSQL License (PostgreSQL) Python License (Python-2.0) (overall Python license) CNRI Python license (CNRI portion of Python License) Q Public License (QPL-1.0) RealNetworks Public Source License V1.0 (RPSL-1.0) Reciprocal Public License 1.5 (RPL-1.5) Ricoh Source Code Public License (RSCPL) Simple Public License 2.0 (Simple-2.0) Sleepycat License (Sleepycat) Sun Public License (SPL) Sybase Open Watcom Public License 1.0 (Watcom-1.0) University of Illinois/NCSA Open Source License (NCSA) Vovida Software License v. 1.0 (VSL-1.0) W3C License wxwindows Library License (WXwindows) X.Net License (Xnet) Zope Public License 2.0 (ZPL-2.0) zlib/libpng license (Zlib) 2012-3-21現在 17/43

OSIによるライセンスの分類とそれらに属するライセンス Category license Licenses that are popular and widely used or with strong communities Apache-2.0, BSD-3-Clause, BSD-2-Clause, GPL v2, GPL v3, LGPL-2.1, LGPL-3.0, MIT, MPL-2.0, EPL-1.0 Special purpose licenses ECL-2.0, IPA, NASA-1.3, OFL-1.1 Other/Miscellaneous licenses APL-1.0, Artistic-2.0, OSL-3.0, QPL-1.0, Zlib Licenses that are redundant with more popular licenses AFL-3.0, AAL, EFL-2.0, Fair, HPND, LPL-1.02, PostgreSQL, NCSA, Xnet Non-reusable licenses APSL-2.0, CATOSL-1.1, CUA-OPL-1.0, EUDatagrid, Entessa, Frameworx-1.0, IPL-1.0, LPPL-1.3c, Multics, NGPL, Nokia, OCLC2.0,PHP-3.0, Python-2.0, RPSL-1.0, RSCPL, SPL-1.0, Watcom-1.0, VSL-1.0, W3C, ZPL-2.0 Uncategorized Licenses BSL-1.0, CECILL-2.1, CPAL-1.0, EUPL-1.1, AGPL-3.0, ISC, MS-PL, MS-RL, SimPL-2.0,OGTSL 18/43

OSSライセンスの状況 https://github.com/blog/1964-open-source-license-usage-on-github-com(2015.3) 19/43

OSSライセンスの状況 http://osswatch.jiscinvolve.org/wp/2015/02/05/open-source-software-licensing-trends/ (2015.2) 20/43

OSSライセンスの状況 http://osswatch.jiscinvolve.org/wp/2015/02/05/open-source-software-licensing-trends/ (2015.2) 21/43

オープンソースライセンスの選択 http://choosealicense.com/ CC BY 3.0 22/43

特許問題 GPLV1 全く特許に触れていない GPLV2 特許を主張した場合 そのライセンス 自体が無効になる Apacheライセンス MPL GPLV3 ソフトウェアを使っている人に特許権を 主張しない 著作者 二次著作者がもっているソフトウェアに含まれる特許については利用可能 23/43

ライセンスの互換性 OSSライセンス A 再開発 OK OSSライセンス B 組み合わせ再開発は 再開発 OK OSSライセンス AorB ライセンス C OSS Cは再開発OKの場合と再開発NGの場合がある 再開発OKの場合 ライセンスの互換性があり 再開発NGの場合 ライセンスは非互換となる 24/43

非互換ライセンス例 GPL V2は特許の利用許諾を得られない 互換性がない Apache License MPLは特許の利用許諾も得られる 25/43

現場で話題になったライセンスの非共通事項 およびコピーレフトによる分類 license 非共通条項 コピーレフト GPL 多数 コピーレフト型 AGPL 多数 コピーレフト型 LGPL 多数 準コピーレフト型 CDDL 準拠法 米国政府のエンドユーザ向け規定 特許条項 準コピーレフト型 EPL 商用のディストリビューションの規定 準拠法 準コピーレフト型 Apache 特許条項 商標条項 非コピーレフト型 MIT 非コピーレフト型 26/43

共通の条項 自由な利用 自由な使用 再頒布条件表示 著作権者の免責条項 無保証 なお OSSライセンス以外でも 免責条項が入れられているソフ トウエアは多い 著作権表示 27/43

その他共通のこと 商用での利用は可能 禁止していない 5. 個人やグループに対する非差別 非区別 6. 活用分野に対する非差別 非区別 28/43

非共通の条項 特許条項 商標 その他知的財産権に関する条項 コピーレフト条項 準拠法についての条項 宣伝条項 29/43

非共通の条項 Popular Licenseの非共通の条項 Apache License 2.0 特許条項 商標条項 BSD 3-Clause license 名前の宣伝目的での使用禁止 BSD 2-Clause license GNU General Public License (GPL) 多数の非共通の条項 GNU Library or Lesser General Public License (LGPL)準コピーレフト等 MIT license Mozilla Public License 2.0 特許条項 商標条項 準コピーレフト 準拠法 Common Development and Distribution License 準拠法 米国政府 のエンドユーザ向け規定 特許条項 Eclipse Public License 商用のディストリビューションの規定 準拠法 2012-3-21現在 30/43

リーガルリスクの存在 ライセンス違反 ソースコード公開 損害賠償 製品の打ち切り 企業イメージの低下 Ciscoとの和解を報じるFSN のWebページ http://www.fsf.org/news/2009-05-cisco-settlement.html 31/43

最近の話題 http://sfconservancy.org/news/2015/mar/05/vmware-lawsuit/ 32/43

係争一覧 おそらく一部 https://www.ipa.go.jp/files/000028335.pdf S.B.V. vs University of Germany http://www.jbb.de/docs/lg_halle_gpl3.pdf Christoph Hellwig vs VMware http://sfconservancy.org/news/2015/mar/05/vmware-lawsuit/ 33/43

身近なリーガルリスクの存在 スマホの拡大 OpenLogic社の調査によると アプリの71%がライセンス違反 http://www.linuxplanet.com/linuxplanet/news/7315/1/ 34/43

よく言われるOSSを利用する際の注意点 対 プロプラエタリ よく言われる注意点 実際は 著作権侵害 全てのソフトウェア 特許権侵害 利用許諾違反 パッケージ ライセンスの伝播 自社ノウハウの流出 無保証 契約次第 ほとんどのソフトウェアでも同じ注意点 35/43

ソフトウェアを利用する方法 利用者が自作 著作権を所有 利用者が注文し 開発してもらう 瑕疵担保責任追求可 瑕疵担保責任追求不 パッケージ 利用許諾 瑕疵担保責任追求不 オープンソース 全てが当てはまる訳ではありません 36/43

権利侵害の注意点 ライセンサー以外の権利が含まれている場合のリスク 権 利 侵 害 差 し 止 め 請 求 等 ライセンサー OSS 権利者 差 し 止 め 請 求 等 差 し 止 め 請 求 等 ライセンサー プロプラ 利用者 37/43

無保証の注意点 オープンソース プロプライエタリ パッケージ ライセンサーなどにバグを報告 ライセンサーにバグを報告 OK 修正版入手 OK 修正版入手 NG NG 自分で修正 第三者に修正依頼 継続利用可能 ライセンサーから返金 継続利用不可 38/43

利用者のオープンソースソフトウェアのリスク OSSのリスク プロプライエタリ パッケージ のリスク OSSのリスク OSS特有のリスクは それほど多くない 39/43

現場での課題 OSSの存在を知ったときの反応 OSSという ソースコードが公開されているソフ トがある 工数や開発期間の削減につながるので 最 大限に利用したい 勝手に使ってもいいかな 開発担当 OSS ってなに ソースコードが公開されているって 勝手 に使っても大丈夫なの 権利侵害 で訴えられない ライセンスをちゃんと読んでね ライセンスを確認するのは法務の仕事でしょ 法務担当 40/43

現場での課題 ライセンスを読んだ感想 法務担当 オープンソースソフトウェアのライセンスを読んでみたが ①英語で書かれている ②技術用語ばかりで分からない ③義務もいろいろあるようだ ④アメリカではライセンス違反で訴訟になり ソースコードを開示したケースもある ⑤解釈がいろいろありすぎて何を信じていいのか 分からない 困った 法務担当 41/43

技術用語解説分科会の活動紹介 法務知財 開発 用語のギャップを埋め 相互理解し 適切なOSS利用 と OSS利用拡大 42/43

オープンソースソフトウェアの積極的な活用に向けて ソフトウェア利用において ライセンスは必須です プロプライエタリ ソフトの数だけライセンスがある オープンソース 著名なものは限られている 1 著作権などとの関係を理解しましょう 2 各ライセンスの特徴を押さえましょう 3 非互換ライセンスは注意しましょう 開発と法務知財との言葉の乖離を埋める必要がある 海外の係争事例を注視しましょう 43/43