IPv4 アドレス枯渇と IPv6 インターネット ~ 枯渇後の IPv4 アドレス利用と IPv6 サービス提供の状況 ~ 一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC)
JPNIC のご紹介 (1) 一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター JaPan Network Information Center 活動理念 : インターネットの円滑な運用のために各種の活動を通じてその基盤を支え 豊かで安定したインターネツト社会の実現を目指す 設立年月日 :1997 年 3 月 31 日 理事長 : 後藤滋樹 ( 早稲田大学教授 ) 2
JPNIC のご紹介 (2) 組織と事業内容 インターネット基盤整備事業 普及啓発 新技術の調査研究 情報提供 国内外の連携 JP ドメイン名管理支援などを実施 JPNIC 会員からの会費収入等で運営される IP アドレス事業 グローバルインターネットのアドレス資源である IP アドレス AS 番号の管理, 分配, 方針策定などを実施 主に IP アドレス分配組織からの維持料収入によって運営される 事務局
IP アドレス管理体制と IPv4 アドレス在庫枯渇
アドレス管理体制 5
IPv4 アドレス在庫状況 在庫 :0 在庫 :0.85 在庫 :1.42 2012 年 9 月 14 日枯渇! 在庫 :0.81 在庫 :1.21 在庫 :3.22 2011 年 4 月 15 日枯渇! 6
IPv4 アドレスの単位 /32 = 1 アドレス /24 = 256 アドレス ( 旧クラス C) /16 = 65,536 アドレス = /24*256 ( 旧クラス B) /8 = 16,777,216 アドレス = /16*256 = /24*65536 ( 旧クラス A) 全 IPv4 アドレス空間 = /8*256 ブロック 7
IPv4 アドレス分配状況 RIR 合計で約 130 ブロック NRO Internet Number Status Reports Oct.19, 2013 より 8
IPv4 アドレス在庫枯渇とは? 中央在庫 (IANA 在庫 ) の枯渇 IANA 在庫の /8ブロックが残り5つになった時点 5つのRIRに1ブロックずつ分配して枯渇 地域在庫 (RIR 在庫 ) の枯渇 在庫が ある一定の量 以下となった時点 通常割り振り終了 枯渇後の分配ポリシーへ移行 ある一定の量 = LACNICは /10, その他は /8 9
IPv4 アドレス在庫枯渇予測 今ここ IPv4 Address Report by Geoff Huston@APNIC 10
在庫枯渇後の IPv4 アドレス利用 11
枯渇後の IPv4 アドレス入手 レジストリから分配してもらう APNIC/JPNIC IP 管理指定事業者 103/8 /22 余っている組織から譲り受ける 利用空間 組織 A 未利用空間 組織 B 12
枯渇後の IPv4 アドレス分配 IPv4 アドレスはまだもらえます IANA からの最後の /8 ブロックが残っている (APNIC 地域の場合は 103/8) ただし 以下の条件で 1 組織 1 回限り最大 /22(1,024 個 ) まで 今後 レジストリに返却されたアドレスの分配も可能になる予定 13
枯渇後の IPv4 アドレス分配状況 平均分配件数約 90 件 / 月 平均分配件数約 170 件 / 月 平均分配件数約 4 件 / 月 メンバー数約 4000 メンバー数約 9800 メンバー数約 400 14
IPv4アドレス移転 分配済み未利用アドレスの有効活用 WHOIS 登録情報 ( 登録名義 ) の書き換え JPNICの移転手続き 移転元と移転先両組織の書面での合意確認のみ 取引条件等については一切関与しない 移転可能なアドレスは JPNIC, APNIC, ARINが管理しているアドレス 15
RIR における IPv4 アドレス移転状況 2010 年 2 月から開始移転実績 :164 件 2008 年 12 月から開始移転実績 :163 件 2011 年 8 月から開始移転実績 :106 件 ARIN 会員から APNIC 会員への移転 24 件 2009 年 6 月から開始移転実績 :132 件 在庫枯渇後開始予定 16
IPv4 アドレスはコストがかかる IPv4 アドレス移転コスト 相場は 1 アドレス = 1000? CGN 運用コスト ログ管理 アプリ コンテンツの動作検証等 IPv6 運用コスト IPv6 インターネットの普及によりデュアル化は必須 17
IPv6 サービスの現状 18
IPv6 の割り振りを受けている事業者 250 200 150 100 50 0 IPv6 の分配を受けている指定事業者数 指定事業者全体に対する割合 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 19
IPv6 アドレス分配状況 Resource allocations by Country Code Index Code Total /64s Allocated % of allocated space 1 US 135952285696000 11.32% 2 CN 71614285283328 5.96% 3 DE 51741486219264 4.31% 4 JP 48318926225409 4.02% 5 FR 40226668281856 3.35% 6 AU 37177287966720 3.10% 7 EU 26852136976384 2.24% 8 IT 22939420852224 1.91% 9 KR 22509923860481 1.87% 10 AR 18507079024640 1.54% Labs.APNIC.NET - IP Resource Per Country Distribution Report 20
IPv6 対応状況 Labs.APNIC.NET 21
OS 端末機器 IPv6 READY! 22
接続サービス アクセス網 フレッツ光ネクスト au ひかり 電力系その他 FTTH プロバイダー IPoE PPPoE CATV DOCSIS3.0 対応 携帯キャリア 一部のデータ通信サービス 既存ユーザーへの対応が現在の焦点 23
コンテンツ, VPS, ホスティング Google, Facebook Yahoo! Wikipedia etc. 日本のメジャーコンテンツは参加せず 積極的な一部の事業者は対応ユーザーニーズの顕在化がカギ 24
まとめ IPv4アドレスは既に枯渇 組織としてIPv6 対応は必須 IPv6サービスは十分に提供されている 来年度以降既存ユーザーの対応 / 移行が本格化 ユーザー増加によりコンテンツ側の対応も進む 25
ドメイン名 ( 新 gtld) のお話
gtld 数の変遷 2000 年以前から存在 (7 件 ) 2000 年の選定で追加 (7 件 ) 2004 年の選定で追加 (8 件 ) 2012 年の申請で追加 (122 件 ) 2014 年 1 月 30 日現在.com,.net,.org,.edu,.gov,.mil,.int.biz,.info,.name,.pro,.museum,.aero,.coop.jobs,.travel,.mobi,.cat,.tel,.asia,.xxx,.post https://gtldresult.icann.org/applicati on-result/applicationstatus 最終的には千数百件程度になる予定 gtld=generic TLD ( 分野別トップレベルドメイン ) cctld=contry Code TLD ( 国別コードトップレベルドメイン ) 27
2012 年から実施された新 gtld 導入プログラム 誰でも申請可能 要件を満たしていれば準則的に承認 2012 年 1 月 ~4 月に第 1 ラウンド申請受付 1,930 件の申請を受付 申請文字列の例 一般名詞 :.shop,.book,. ファッション,. ストア 企業 サービス名 :.goo,.mcdonalds,. グーグル,. アマゾン 地名 :.Tokyo,.Kyoto,.nyc,. 深圳,. 广州 2013 年 10 月.شبكة.онлайн.сайт. 游戏 がルートDNSに追加 28
新 gtld 追加に関連した商標保護策 Trademark Clearinghouse (TMCH) 保有する商標のドメイン名登録に関する保護策 DB 登録 (1 件 $150/ 年 ) で下記が可能 保有する商標のドメイン名優先登録 (Sunrise) Trademark Claims: ドメイン名登録時警告通知サービス 登録状況 :17,000 件以上 Uniform Rapid Suspension (URS) 不正なドメイン名利用の一時停止申し立て制度 UDRP( ドメイン名紛争処理 ) より迅速 安価 ドメイン名の一時停止のみで移転 取消は不可 29
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