概要 Windows Embedded Standard 7 は Windows Embedded Standard ポートフォリオにおける次世代プラットフォームで Windows 7 オペレーティングシステムのパワー 使いやすさ 信頼性を備えており カスタマイズ可能なコンポーネント化された形で提供

Similar documents
Microsoft Word - VisualC++利用法2.doc

「Microsoft

Microsoft iSCSI Software Targetを使用したクラスタへの共有ディスク・リソースの提供

「Microsoft

インテル(R) Visual Fortran コンパイラ 10.0

Windows Server 2012 および Windows Server 2008 のインストール

Cisco Unity 8.x サーバの名前の変更または 別のドメインへの Cisco Unity 8.x サーバの 移動


目次 はじめに StorageCraft Recovery Environment Builder をインストールする 必要なソフトウェアを確認する ダウンロードする インストールを実行する Window

WindowsEmbeddedStandard7 IBW によるクイックスタートガイド 東京エレクトロンデバイス株式会社 CN 事業統括本部 エンベデッド ソリューション部 Apr2012 本資料の著作権は 東京エレクトロンデバイス株式会社に帰属します 許可なく 転載 複製することを禁止します

Microsoft Word - L08_Backup_Lab.docx

Microsoft Word - Custom1_ABC伝票印刷ドライバー_導入ガイド

実習を行う上での心構えについて

Road Hog / Road Hog Full Boar コンソール Flying Pig Systems 2012/06 起動可能な USB フラッシュドライブを使用したリストア USHIO LIGHTING Ver 1.0 この資料は コンソールのフル又はパーシャルリストアに使用できる USB

ArcGIS Runtime SDK for WPF インストールガイド (v10.2.5)

ActiveImage Protector 2016 R2 for Express5800 / ftサーバ

BitLocker 構成手順書 ( 既存インストール TPM 無 ドメイン参加無 ) 目的 Microsoft Windows Vista Enterprise もしくは Ultimate をインストールしているシステ ムフォルダを BitLocker に構成し暗号化するための手順書である 対象 O

C1Live

NP-500 V-860/V-980用

目次 はじめに StorageCraft Recovery Environment Builder をインストールする 必要なソフトウェアを確認する ダウンロードする インストールを実行する Window

BitLocker 構成手順書 ( 新規インストール TPM 無 ドメイン参加無 ) 目的 Microsoft Windows Vista Enterprise もしくは Ultimate を新規インストールする場合に BitLocker を構成するための手順書である 対象 OS:Microsoft

ArcGIS Pro 1.1 SDK for .NET インストール ガイド

MF mypresto インストールガイド 目次 新規インストールの手順 (Windows 版 )... 2 MF mypresto の起動 (Windows 版 )... 7 新規インストールの手順 (Mac 版 )... 8 MF mypresto の起動 (Mac 版 ) 新規イン

インストールのチェックリストと前提条件

「Microsoft

BricRobo V1.5 インストールマニュアル

Microsoft Word JA_revH.doc

2 / 26 平成 26 年 4 月 11 日 ( 金 ) 午後 1 時 9 分 Visual C Express の使用法 ( 東海大学理学部物理学科 ) 無償で利用できる開発環境 (Windows XP 以降 ) Visual Studio 2010 Express

SetupVerup_dl_M

アドイン版 ********************************************* インストール手順書 *********************************************

SUD Hintergrund Information

Win8ドットNET有効化

アドイン版 ********************************************* インストール手順書 ********************************************* 目次 JAVIS Appli に必要な環境... 2 JAVIS Appli に必要

Cisco CallManager および Cisco Unity でのパスワード変更の設定例

DocuPrint 4050 PostScript ユーザーズガイド

InstallShield FAQ < 独自の InstallShield 前提条件を作成する > 注 ) このドキュメントは InstallShield 2014 Premier Edition を基に作成しています InstallShield 2014 以外のバージョンでは設定名などが異なる場合

Flex Signal for AirGRID

MAC の Horizon Auton インストール方法 Page 1 of 25

SIRCADをVISTAで使用する場合の注意点

HP Remote Graphics Software Receiver and Sender Installation Guide

Microsoft PowerPoint - 1_コンパイラ入門セミナー.ppt

目次 目次 準備いただくもの 準備 SQLServer2008 R2 ExpressEdition のインストール インストールの前に インストール 設定一覧 機

利用ガイド

第 1 版

[ 証明書の申請から取得まで ] で受領したサーバ証明書を server.cer という名前で任意の場所に保存してください ( 本マニュアルではローカルディスクの work ディレクトリ [C:\work] に保存しています ) 中間 CA 証明書を準備します 次の URL にアク

目次 第 1 章概要....1 第 2 章インストールの前に... 2 第 3 章 Windows OS でのインストール...2 第 4 章 Windows OS でのアプリケーション設定 TP-LINK USB プリンターコントローラーを起動 / 終了するには

1 自動ライセンス認証を実施する場合 ホスト OS が Windows Server 2016 Datacenter Edition でライセンス認証済みであり ゲスト OS が Windows Server 2016 Standard Datacenter または Essentials Editi

<31305F F C815B82C582CC91808DEC8EE88F878F A5F56322E342E786C7378>

手順書

REX-USB56 「FAX送信」編 第6.0版

Windows Small Business Server 2011 Essentials クライアントPCリストアガイド

nLiteによるドライバの統合 - フロッピーディスク不要のXPインストールCDの作成方法 -

4 本体の入力を USB-B 端子に対応する入力に切り換える 下記の画面表示になります 手順 8 の画面になるまでしばらくお待ちください 5 解凍したフォルダー内にある "Setup.exe" をダブルクリックして実行する InstallShield ウィザードが表示されます xxxxxxxxxx.

(Veritas\231 System Recovery 16 Monitor Readme)

1

1. パソコンに接続しているプロテクトキー (HASP) を外します 2.Microsoft Edge などのブラウザから のアドレスのホームページを起動します 3. 最新のプロテク

REX-C56EX FAX送信 第5.0版

Flex Signal for AirGRID

図 1.SDK でインストールするパッケージ選択ができたら [Install] ボタンをクリックしますダウンロードとインストールが始まります インストールが終わると [close] ボタンが表示されるので クリックしてとじて下さい Google USB Driver package, revisio

スライド 1

ゲートウェイのファイル形式

Flex Signal for AirGRID

1 はじめに 私は フリーのデータベースである MySQL とフリーの開発環境である Visual Basic 2010 Express を使用して Windows7 以降で動作するアプリケーションプログラムを趣 味として作成して遊んでいます 自分のパソコンには一度インストールしてしまえば 後 は何

WES7/WE8SシンクライアントVMwareHorizonClientアップデート手順書

FUJITSU Printer XL-C8350 プリンタードライバーインストールガイド はじめに このマニュアルは FUJITSU Printer XL-C8350 を Windows 10 /Windows 8.1 /Windows 7 Microsoft Windows Server 2016

MxLogonサーバサイドツールキット用UI

改版履歴 Ver. 日付履歴初版 2014/7/10 - 目次 1. はじめに クラスター構築の流れ Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 OS のセットアップ時の注意... -

アーカイブ機能インストールマニュアル

Maple 12 Windows版シングルユーザ/ネットワークライセンス

マクロの実行許可設定をする方法 Excel2010 で 2010 でマクロを有効にする方法について説明します 参考 URL:

他のOSをお使いになる方へ

音声認識サーバのインストールと設定

CompuSec SW 強制削除手順

DJ170 第 3 版 2016 年 8 月 Windows 7 インストール時のご注意 Windows 7 のインストールディスクには xhci ホストコントローラー用ドライバーが含まれておりません Windows 7 オペレーティングシステムのインストール時に USB 接続のキーボードやマウスが

目次 1. はじめに 本資料の目的 前提条件 Kaspersky Update Utility スタンドアロン端末での定義 DB 更新 定義 DB のダウンロード (Kaspersky Update Ut

クラウド内の Java - 動画スクリプト 皆さん こんにちは Steve Perry です 私たちが作成した人事アプリケーションを覚えていますか? 今回は そのアプリケーションをクラウド内で実行しましょう コードは GitHub の

Hyper-V 仮想マシンの設定

改版履歴 版数 改版日付 改版内容 /03/14 新規作成 2013/03まで製品サイトで公開していた WebSAM DeploymentManager Ver6.1 SQL Server 2012 製品版のデータベース構築手順書 ( 第 1 版 ) を本 書に統合しました 2

SetupVerup_dl_M

Windows 10 IoT Core MVA 2015 August Windows 10 IoT Core ハンズオントレーニング Building and running Github MS IoT Samples on Windows 10 IoT Core 3 章 UWP アプリの開発 L

Microsoft Word - Flexera_LicenseServerInstallation2015

目次 本書の取り扱いについて... 3 事前準備... 4 MultiPoint Server 2011 OEM 版のインストール (OS リカバリー用のディスク領域を使う場合の起動方法 )... 5 MultiPoint Server 2011 OEM 版のインストール (OS リカバリー用のメデ

目次 1. HLA Fusion 3.0 がインストール可能な環境 HLA Fusion 3.0 のインストール HLA Fusion 3.4 のインストール 初期設定用データベース接続 ( 初めての方のみ ) 既存データベースのUpg

Linux のインストール

SLP_vREQ 取扱説明書

ユーザーズガイド Brother Meter Read Tool JPN Version 0

Yaskawa Siemens CNC API HMI NCSI-SP02-15

必要なもの 外付けハードディスク Windows 7 をインストールする前に ファイルを PC 以外の場所に移動しておく必要があります 移動を簡単に行うには 無料でダウンロードできる Windows 転送ツールというツールの使用をお勧めします このツールを使用するには 外付けハードディスクが必要にな

7th CodeGear Developer Camp

リモートオペレーションキット ユーザーズガイド

4 本体の入力を USB-B 端子に対応する入力に切り換える 下記の画面表示になります 手順 8 の画面になるまでしばらくお待ちください 5 解凍したフォルダー内にある "Setup.exe" をダブルクリックして実行する InstallShield ウィザードが表示されます xxxxxxxxxx.

Print Server バージョンV2

Acronis Snap Deploy 5

シヤチハタ デジタルネーム 操作マニュアル

ARES 2018

1. ユーザ専用ページから 該当パッケージをダウンロードする 手順は 以下になります 1-1 STRWEB ( ) にアクセスしてください A B 1-2 [ ユーザID ] [ パスワード ] A に ユーザ専用ページID ( fcnから始ま

ゲートウェイのファイル形式

システムコマンダー8を使用したWindows とLindowOS の共存方法

WindowsシンクライアントでPCと同じ組み合わせキーを利用する方法

WES7シンクライアントIE11アップデート手順書

Transcription:

Windows Embedded Standard 7 の 使用によるアプリケーションの 開発 展開 デバッグ 目次 概要... 2 アプリケーション... 3 目的... 3 コードと環境... 3 Windows Embedded Standard 7 のイメージの準備... 6 HelloWorld アプリケーションを静的に分析... 6 1. 依存関係を解決します... 9 2. ターゲット機器の共有フォルダーを作成します... 10 3. Visual Studio デバッガをイメージに追加します... 11 4. IBW イメージを作成します... 12 展開... 13 デバッグ... 16 まとめ... 22 1

概要 Windows Embedded Standard 7 は Windows Embedded Standard ポートフォリオにおける次世代プラットフォームで Windows 7 オペレーティングシステムのパワー 使いやすさ 信頼性を備えており カスタマイズ可能なコンポーネント化された形で提供します この文書では 開発者が Windows Embedded Standard 7 のアプリケーションを開発する際 作業をどのように簡素化できるかについて説明します Windows Embedded Standard 7 のアプリケーションを開発する作業は Windows 7 用のアプリケーションを開発する作業とあまり変わりません Windows 7 で開発するアプリケーションのほとんどは Windows Embedded Standard 7 で展開できます アプリケーションが正常に機能し 実行のために必要なすべてのコンポーネントにアクセスできるようにするには Windows Embedded Standard 7 のイメージ作成に関する考慮事項があります この文書では このようなアプリケーションをゼロから開発し ICE (Image Configuration Editor) ツール IBW (Image Builder Wizard) ツールを使用して Windows Embedded Standard 7 に展開し 問題があった場合にアプリケーションをデバッグする方法について説明します この文書では 基本的な Hello World アプリケーションを作成し Windows Embedded Standard 7 イメージに展開する方法を説明します 必要なツールは Visual Studio 2005 以降 および Windows Embedded Standard 7 のツールです 2

アプリケーション 目的 この文書では コンソールに Hello World を出力する簡単なコンソールベースの C++ アプリケーションを開発する方法を示します その後 そのアプリケーションを Windows Embedded Standard 7 のコンピューターに展開してデバッグする方法を説明します この簡単なアプリケーションの展開とデバッグに関する知識は より複雑なアプリケーションにも応用できます コードと環境 アプリケーションを作成するには Visual Studio を起動します [ ファイル ] / [File] メニューで [ 新規作成 ] / [New] をポイントし [ プロジェクト ] / [Project] をクリックします [Visual C++] をクリックしてプロジェクトの種類を選択してから [Win32 コンソールアプリケーション ] / [Win32 Console Application] をクリックします ( 図 1) 3

図 1 [ 名前 ] / [Name] ボックスに HelloWorld と入力し [OK] をクリックします [ 場所 ] / [Location] ボックスに C:\ と入力します Win32 アプリケーションウィザードで [ 完了 ] / [Finish] をクリックします すると 図 2 に示すようなプロジェクトが作成されます 4

図 2 図 2 に示すように printf( Hello World\n ) というコードを入力します 動的な依存関係ができないように アプリケーションを一部変更する必要があります まず ソリューションエクスプローラで HelloWorld プロジェクトを右クリックしてから [ プロパティ ] / [Properties] をクリックします [ 構成プロパティ ] / [Configuration Properties] を展開してから [C/C++] を展開します [ コード生成 ] / [Code Generation] をクリックします ランタイムライブラリをマルチスレッドデバッグ DLL (/MDd) からマルチスレッドデバッグ (/MTd) に変更します ( 図 3) 5

図 3 ランタイムライブラリを [ マルチスレッドデバッグ ] / [Multi-threaded Debug] に変更すると アプリケーションが完結し 追加 DLL の必要がなくなります これでアプリケーションは完成です CTRL+F5 を押してアプリケーションをテストします コンソールウィンドウに Hello World と表示されます Windows Embedded Standard 7 のイメージの準備 アプリケーションが完成したので このアプリケーションを展開するために必要なフットプリントが最小限になる Windows Embedded Standard 7 の OS イメージを作成することが目標になります イメージを作成するには 次の手順に従います HelloWorld アプリケーションを静的に分析 ICE (Image Configuration Editor) を起動するため [ スタート ] をクリックし [ すべてのプログラム ] [Windows Embedded Standard 7] の順にポイントして [Image Configuration Editor] をクリックします 次に [File] をポイントし [Select Distribution Share] をクリックして 32 ビットの配布共有を開きます [File] メニューで [New Answer File] をクリックします 画面が 図 4 のようになります 6

図 4 空の応答ファイルを作成したので HelloWorld.exe バイナリを静的に分析します [Tools] メニューで [Analyze Static Dependencies] をクリックします Windows の [ ファイルを開く ] ダイアログボックスが表示されます [Files of type arrow] をクリックし [Executables and Libraries (*.dll, *.exe)] を選択します 7

HelloWorld.exe ファイルを C:\HelloWorld\Debug フォルダーから探し [ 開く ] をクリッ クします [Analyze Static Dependencies] ダイアログボックスが表示されます ( 図 5) 図 5 必須パッケージはすでに応答ファイルにあります イメージを作成し そのイメージ上でアプリケーションを実行する場合 通常は [Copy Analyzed File(s) to a new $OEM Folders subfolder] チェックボックスをオンにします 現在のイメージの目標は アプリケーションをデバッグすることなので この手順は省略します アプリケーションを実際に展開する場合は このオプションを選択します アプリケーションを検査し デバッグしたら この手順に戻り バイナリがターゲットイメージに正しく展開されるように このオプションを選択できます [Copy Analyzed File(s) to a new $OEM Folders subfolder] チェックボックスをオフにし [OK] をクリックします 8

1. 依存関係を解決します ICE で CTRL+F5 を押してイメージの依存関係をすべて解決します メッセージペインにエラーが 1 つ表示されます このエラーをダブルクリックすると [Resolve Dependencies] ダイアログボックスが表示されます ( 図 6) 図 6 図 6 に示すオプションを選択します 9

2. ターゲット機器の共有フォルダーを作成します アプリケーションをターゲット機器で実行できるようにするには 共有フォルダーを作成します [Insert] メニューで [Synchronous Command] をポイントし [Pass 7 oobesystem] をクリックします [Create Synchronous Command] ダイアログボックスが表示されます ( 図 7) 図 7 [Enter a command line] に mkdir c:\temp と入力します [OK] をクリックします コマンドが実行されると アプリケーションの展開先フォルダーが作成されます プログラムをターゲットコンピューターに動的に展開するには 同期コマンドをもう 1 つ追加します [Insert] メニューで [Synchronous Command] をポイントし [Pass 7 oobesystem] をクリックします net share temp=c:\temp /grant:everyone,full コマンドを入力します ( 図 8) 図 8 10

3. Visual Studio デバッガをイメージに追加します この演習の目標は アプリケーションを実行することだけではなく 問題が発生した場合に備えてリモートデバッグを設定することなので Visual Studio デバッグクライアントをイメージにインストールする必要があります リモートデバッグクライアントは Visual Studio 2005 以降のインストールメディアにあります Visual Studio 2008 のインストールメディアでは Remote Debugger\x86\rdbgsetup.exe にあります この項目を静的に分析し イメージに追加します [Tools] メニューで [Analyze Static Dependencies] をクリックします 静的な分析を行うと この項目には Windows Embedded Core パッケージ以外に必要なものがないことがわかります [Copy analyzed File(s) into $OEM$ Folder subfolder] チェックボックスをオンにします 名前に Debug と入力し [Add new subfolder path to OemFolderPaths] を選択します ( 図 9) 図 9 11

リモートデバッガをインストールするために必要な手順がもう 1 つあります [Insert] メニューで [Synchronous Command] をポイントし [Pass 7 oobesystem] をクリックします [Enter a command line] に C:\rdbgsetup.exe ( リモートデバッガセットアップ ) と入力します このコマンドで イメージの最初の起動時にリモートデバッガのセットアップが実行されます ( 図 10) 図 10 4. IBW イメージを作成します 応答ファイルを用意できたので 必要なパッケージだけの IBW イメージを作成できます コンピューターに USB キーを挿入します ICE の [Tools] メニューで [Create Media] をポイントし [Create IBW Image from Answerfile] をクリックします [Create IBW Disk] ダイアログボックスが表示されます USB キーのルートフォルダーを探します [OK] をクリックします イメージの作成に必要なファイルが USB ドライブにコピーされます ( 図 11) 12

図 11 展開 IBW を使用してイメージを作成する前に イメージが USB キーから起動できるように キーのプライマリパーティションがアクティブに設定されていることを確認します 図 12 に示すようにディスク管理ユーティリティを使用します [Start] をクリックして Computer Management と入力し ENTER を押します コンピューター管理ユーティリティが表示されます ( 図 12) USB パーティションを右クリックし [Mark Partition as Active] をクリックします 図 12 13

USB デバイスの起動が優先されるように機器の BIOS が設定されていることを確認しま す USB キーを機器に挿入して機器を再起動します IBW が表示されます ( 図 13) 図 13 14

ライセンスに同意します 既定のオプションを使用するか 必要に応じてオプションを変更します 選択内容は このあとの手順に関係ありません イメージが展開されたら 表示が図 14 のようになります 図 14 15

デバッグ イメージが展開されたので アプリケーションをリモートで展開することは簡単です まず Visual Studio で アプリケーションをローカルに出力しないで 作成した組み込みコンピューターに出力します Visual Studio の [ プロジェクト ] / [Project] メニューで [ プロパティ ] / [Properties] をクリックします [ プロジェクトのプロパティ ] / [Project Properties] ページが表示されます ( 図 15) 図 15 16

[ 構成プロパティ ] / [Configuration Properties] を展開してから [ 全般 ] / [General] をクリックします 既定の [ 出力ディレクトリ ] / [Output Directory] を ターゲットコンピューターの temp フォルダーに変更します たとえば コンピューターの名前が Foo の場合は \\Foo\temp\$(ConfigurationName) と入力します これを図 16 に示します 図 16 17

[ 構成プロパティ ] / [Configuration Properties] リストから [ デバッグ ] / [Debugging] をクリックします Visual Studio の既定のオプションではローカルデバッガが使用されます [ リモート Windows デバッガ ] / [Remote Windows Debugger] チェックボックスをオンにして リモートデバッガを使用することを選択します ( 図 17) 図 17 18

リモートコマンドに $(OutDir)\$(ProjectName).exe と入力します これで プログラムがリモートコンピューターで起動します [ リモートサーバー名 ] / [Remote Server Name] と [ 接続 ] / [Connection] の各オプションを ターゲットイメージに使用するコンピューター名と認証に変更します これは ドメインまたはワークグループの一部に接続しているかどうかによって異なります これを図 18 に示します 図 18 19

作業はほぼ完了です ターゲットコンピューターで リモートデバッグクライアントを実行します ターゲットコンピューターで [ スタート ] をクリックし [ プログラム ] [Microsoft Visual Studio 2008] の順にポイントします [Visual Studio Tools] をポイントし [Visual Studio 2008 リモートデバッガ ] / [Visual Studio 2008 Remote Debugger] をクリックします [Visual Studio リモートデバッグモニタ ] / [Visual Studio Remote Debug Monitor] が表示されます ( 図 19) 図 19 これで アプリケーションを展開用コンピューターからターゲットコンピューターに 直接展開し デバッグする準備ができました C++ プロジェクトで コンソールに Hello World と表示される箇所にブレークポイントを設定します ( 図 20) 図 20 20

[ デバッグ ] / [Debug] メニューで [ デバッグ開始 ] / [Start Debugging] をクリックします これで ターゲットコンピューターでアプリケーションが起動します ターゲットの Windows Embedded Standard 7 コンピューターのリモートデバッグクライアントで 外部コンピューターが接続したという通知を受け取ります ( 図 21) 図 21 アプリケーションを実行すると 開発用コンピューターで設定したブレークポイントに達します ( 図 22) 図 22 21

まとめ この文書で説明した方法は Visual C++ アプリケーションだけでなく Windows 7 で作成できるその他のアプリケーションすべてに応用できます これには ASP.NET ページ Windows フォームアプリケーション WPF (Windows Presentation Framework) アプリケーション Silverlight アプリケーション WCF (Windows Communication Framework) サービスなどが含まれます また ここでは詳細を省きますが Windows 7 で実行できるサードパーティやオープンソースのテクノロジも Windows Embedded Standard 7 で実行できます 正しい依存関係がターゲットイメージに与えられるため Windows Embedded Standard 7 で開発 展開 デバッグできるアプリケーションに制限はありません 22