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モータトップランナー化の背景とモータ電力消費量の現状 地球環境保護や温暖化防止を目指して エネルギー消費量の抑制 削減のため 1979 年に エネルギーの使用の合理化等に関する法律 ( いわゆる省エネ法 ) が制定され さらに 1999 年の改正により エネルギー消費効率の向上と普及促進を目的として トップランナー方式 が導入されました トップランナー方式 とは 日本国内に出荷される製品の省エネルギー基準を現在商品化されている最高のエネルギー消費効率以上に定める方式のことです この トップランナー方式 の対象となるのが 特定機器及び材料 (2015 年 10 月現在 31 品目 ) となります [ 省エネ法における特定機器の要件 ] 1 我が国において 大量に使用されるもの 2 相当量のエネルギーを消費するもの 3 エネルギー消費効率の向上を図ることが必要なもの三相誘導電動機 ( 以下 モータという ) による消費電力量は 世界の消費電力量全体の 40~50% を占めるとされており 相当量のエネルギーを消費する機器となっています 日本において 家庭用 業務用 産業用を合わせたモータの普及台数は約 1 億台とされています それらによる年間の消費電力量は 我が国の全消費電力量の約 55% 産業用モータによる年間の消費電力量は 産業部門の消費電力量の約 75% を占めると推計されております 現状 このモータの 97% が IE1( 標準効率 ) レベルです トップランナー化により それらが全て IE3( プレミアム効率 ) に置き換えられたとすれば 電力削減量は全消費電力量の約 1.5% に相当する 155 億 kwh/ 年間になると試算されており 極めて大きな省エネ効果が期待できます 注 ) IE1 IE3 とは IEC 規格の効率レベルを示す記号で効率の高さは下のグラフの通り IE1<IE2<IE3 です モータ効率値比較 (4 極 200V 50Hz IP4X) 100 世界の用途別消費電力量 90 80 70 [ 出典 Motor Systems( Motor Summit 2008)] 60 0.1 1 10 100 1000 省エネルギーに向けた提言等 経済産業省資源エネルギー庁が平成 25 年 6 月に発行した 総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会三相誘導電動機判断基準小委員会最終取りまとめ にはトップランナーモータ普及のための以下の記述 ( 概略 ) がなされています (1) 政府の取組 (2) モータ製造 輸入事業者の取組 普及啓発等の必要な措置を講ずるよう努める 技術開発の促進 エネルギー消費効率の優れた製品の開発 輸入に努める 見やすい箇所へ効率を記載し 交換の効果や使用上の注意点等を示し 適切な情報提供に努める (3) モータを組み込む機械の製造 輸入事業者の取組 エネルギー消費効率の優れた三相誘導電動機を組み込んだ機械の製造 輸入に努める (4) 使用者の取組 エネルギー消費効率の優れた機械の選択に努め 適切且つ効率的な使用により省エネルギーを図るよう努める 1

省エネ効果 長時間使う用途ほど省エネルギー効果が大きく 経済性の向上が可能です 年間の節約電力料金 円 は下記計算式で算出できます 100 出力 運転時間 電力料金 kw 時間 年 円 kwh 標準効率モータの効率 100 トップランナーモータの効率 コスト 標準効率モータ 初期 運転コスト 省エネルギー効果 トップランナーモータ 初期 運転コスト 損益分岐点 運転時間 投資回収期間 省エネ効果 省 年 節約金額 節 円 年 排出削減量 年 杉の木換算 杉 本 年 トップランナーモータ 37kW 4極 50Hz 試算条件 運転時間 4,000h/ 年 電力料金 16 円 /kwh CO2 排出係数 0.554kg-CO2/kWh 2,550 杉の木換算 年間吸収量 1本当たり 14kg-CO2 杉の木1本 樹齢 50 年 高さ 20 30m 環境省 林野庁 地球温暖化防止のための 緑の吸収源対策 による IE 1 効率モータ 2,400 2,450 2,500 電気事業における環境行動計画 2015 年 9 月電気事業連合会 温対法に基づき 当該年度に反映したクレジットを含めず 2,600 電力料金 千円/年 プレミアム効率モータ IE3 のライフサイクルコスト 電力料金 購入価格 モータは購入価格 イニシャルコスト 以上 に 電力料金 ランニングコスト が大きな比 率を占めます 長期でお使いの場合はライフサイクルコスト の大部分を電力料金が占めることとなります 96.7 2.3 モータ出力 11kW 運転時間 4,000h 年 15 年間 保守費用 1.0 出典 EUP Lot11 Motors. Final, Coimbra, Anibal T. de Almeida, 2008] 2

特定機器の対象範囲 今回対象とする三相誘導電動機は 日本工業規格 JIS C 4034-30 回転電気機械 第 30 部 : 単一速度三相かご形誘導電動機の効率クラス (IEコード) で規定される三相誘導電動機の適用範囲を基に 次の1 から7までの条件を全て満たすものです 1 定格周波数又は基底周波数が 50Hz±5% のもの 60Hz±5% のもの 又は50Hz±5% 及び60Hz± 5% 共用のもの 2 単一速度のもの 3 定格電圧が 1,000 Ⅴ 以下のもの 4 定格出力が 0.75kW 以上 375kW 以下のもの 5 極数が2 極 4 極又は6 極のもの 6 使用の種類が以下のア又はイの条件に該当するものア電動機が熱的な平衡に達する時間以上に一定負荷で連続して運転する連続使用 ( 記号 :S1) のものイ電動機が熱的平衡に達する時間より短く かつ 一定な負荷の運転期間及び停止期間を一周期として 反復する使用 ( 記号 :S3) で 一周期の運転期間が80% 以上の負荷時間率をもつもの 7 商用電源で駆動するもの 出典 : 三相誘導電動機判断基準小委員会最終取りまとめ報告書 ( 平成 25 年 6 月 ) URL: http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shou_energy_kijun/sansou_yudou/report_00_01.pdf 3

効率レベル トップランナーモータの目標年度は2015 年度 ( 平成 27 年度 ) です 効率レベル ( 目標基準値 ) はIE3 となります 50Hz 定格出力 (kw) 極 数 2 4 6 単位 (%) 0.75 80.7 82.5 78.9 1.1 82.7 84.1 81.0 1.5 84.2 85.3 82.5 2.2 85.9 86.7 84.3 3 87.1 87.7 85.6 3.7 87.8 88.4 86.5 4 88.1 88.6 86.8 5.5 89.2 89.6 88.0 7.5 90.1 90.4 89.1 11 91.2 91.4 90.3 15 91.9 92.1 91.2 18.5 92.4 92.6 91.7 22 92.7 93.0 92.2 30 93.3 93.6 92.9 37 93.7 93.9 93.3 45 94.0 94.2 93.7 55 94.3 94.6 94.1 75 94.7 95.0 94.6 90 95.0 95.2 94.9 110 95.2 95.4 95.1 132 95.4 95.6 95.4 160 95.6 95.8 95.6 200 ~ 375 95.8 96.0 95.8 60Hz 定格出力 (kw) 極数 2 4 6 単位 (%) 0.75 77.0 85.5 82.5 1.1 84.0 86.5 87.5 1.5 85.5 86.5 88.5 2.2 86.5 89.5 89.5 3.7 88.5 89.5 89.5 5.5 89.5 91.7 91.0 7.5 90.2 91.7 91.0 11 91.0 92.4 91.7 15 91.0 93.0 91.7 18.5 91.7 93.6 93.0 22 91.7 93.6 93.0 30 92.4 94.1 94.1 37 93.0 94.5 94.1 45 93.6 95.0 94.5 55 93.6 95.4 94.5 75 94.1 95.4 95.0 90 95.0 95.4 95.0 110 95.0 95.8 95.8 150 95.4 96.2 95.8 185 ~ 375 95.8 96.2 95.8 補足事項 3 定格 (6 定格 ) を含む場合の200V/60Hz(400V/60Hz) については 上記と異なる基準値を使用します これは性能上は同等ながら 3 定格 (6 定格 ) 時に200V/60Hz(400V/60Hz) が基準値よりも見劣ってしまうことへの トップランナー制度としての措置です JIS 規格の改正について JIS 規格の改正についてトップランナーモータに対応した新製品規格 :JIS C 4213が発行されています < 適合規格 > JIS C 4034-2-1 :2011 回転電気機械 第 2-1 部 : 単一速度三相かご形誘導電動機の損失及び効率の算定方法 JIS C 4034-30 :2011 回転電気機械 第 30 部 : 単一速度三相かご形誘導電動機の効率クラス (IEコード ) JIS C 4213 :2014 低圧三相かご形誘導電動機 低圧トップランナーモータ このマークが トップランナーモータ の信頼の目印です 日本電機工業会加盟メーカでは カタログやモータ本体に トップランナーモータ のロゴマークを表示します マークは 省エネ 地球環境 信頼 をイメージしたデザインで省エネルギー基準達成を示します トップランナーモータ を容易に選定できるように カタログには省エネ性能 ( エネルギー消費効率 ) を記載します エネルギー消費効率が高いほど省エネ性に優れています 4

注意事項 トップランナーモータ採用に当たり 特にリプレース時には 次の点についてご注意ください 1 モータサイズが現行機より大きくなる場合があります 取り合い寸法 据付時の周囲機器との干渉をご確認ください 特に現行機が開放形モータの場合 は センターハイトが高くなる恐れがあります 2 モータの定格回転速度が高くなる傾向にあります 現行のポンプ ファンなどをそのままの負荷でリプレースする場合 速度増加に伴い 動力が増 加し 電力消費量が増加する傾向になります 3 始動電流が大きくなる傾向にあります これに伴い 配線用遮断器 電磁開閉器などの適正化を検討する必要があります その他のモー タ周辺機器についても同様に実施されることをお奨めします 4 モータ発生トルクが大きくなる傾向にあります 例えば 減速機と直結しているような場合 機械強度の適正化をご検討ください 5 低始動電流仕様のモータの製作ができなくなります スターデルタ始動 減電圧始動への変更をご検討ください 海外のモータ効率規制情報 当会ホームページに 低圧三相インダクションモータの海外高効率化動向 を掲載しております 間接輸出時における運用等に関連して 海外での低圧三相モータの高効率化動向に関して 一般的な比較 内容をご紹介することを目的に本資料を作成しております http://www.jema-net.or.jp/japanese/pis/imotor.html トップランナーモータ関連リンク 同様に当会ホームページに トップランナーモータ 2015 年度スタート!! を掲載しております 関連する情報へのリンクも掲載しておりますのでご活用をお願いいたします http://www.jema-net.or.jp/japanese/pis/top_runner/sansou_yudou.html 三相誘導電動機 産業用モータ に関する解説 経済産業省ウェブサイトへのリンク http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/toprunner/ 協賛会社 電動機業務専門委員会 誘導機技術専門委員会 トップランナーモータ普及促進 WG 参加メーカ 五十音順 山洋電気株式会社 東洋電機製造株式会社 株式会社下村電友舎製作所 株式会社 日立産機システム 昭和電機株式会社 富士電機株式会社 シンフォニアテクノロジー株式会社 三菱電機株式会社 住友重機械工業株式会社 株式会社 明電舎 東芝産業機器システム株式会社 株式会社 安川電機 安川モートル株式会社 東芝三菱電機産業システム株式会社 重 201504 産 5238 30K 2015.11