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Transcription:

Oracle RAC 環境における NetVault Backup バックアップ & リストア補足資料 バックボーン ソフトウエア株式会社 Doc# NVSI-080188JP

Copyrights 著作権 2009 BakBone Software Oracle RAC 環境における NetVault Backup バックアップ & リストア補足資料 Version 1.1 本ガイドは Oracle RAC 環境のバックアップを NetVault Backup を使用して行うのに参考となる補足資料です NetVault Backup 設定に関する詳細は NetVault Backup アドミニストレーターズ ガイド をご覧ください Oracle APM に関する詳細は NetVault Backup APM for Oracle ユーザーズ ガイド をご覧ください 各種マニュアルは バックボーン ソフトウエアの WEB サイトからダウンロードいただけます http://www.bakbone.co.jp/ ( 製品 > 製品ドキュメント > 製品マニュアル ) Oracle に関する情報は Oracle 社から情報を入手してください 本ドキュメントは Oracle RAC 環境をバックアップするのにあたっての参考資料です 本ドキュメントに関する内容について バックボーン ソフトウエア株式会社が動作を保証するものではありません 各ソフトウェアのバージョンおよび環境等の違いにより動作しない場合も想定されますので 導入の際には事前に検証をされることを推奨いたします 記載された会社名および製品名などは該当する各社の商標または登録商標です 2

目次 1.0 本補足資料の目的... 4 2.0 複数のノードに NetVault Backup クライアントおよび Oracle APM を導入して異なるノードのバックアップデータをリストアするための設定方法... 4 3.0 オフライン バックアップ... 9 3.1 Raw Device Plugin を使用したオフライン バックアップ / リストア... 10 3.2 File System Plugin を使用したオフライン バックアップ / リストア... 11 4.0 VaultDR を使用したシステム復旧... 12 3

1.0 本補足資料の目的 Oracle RAC 環境に関しての基本的なバックアップ / リストア方法については NetVault Backup APM for Oracle ユーザーズ ガイド に記載されています 本資料では それらのユーザーズ ガイドに記載されていない補足事項について取り扱います 2.0 複数のノードに NetVault Backup クライアントおよび Oracle APM を導入し て異なるノードのバックアップ データをリストアするための設定方法 下記製品情報に掲載されている 以下の方法についてこの章では取り扱います FAQ 番号 NVP00042: http://www.bakbone.co.jp/support/faq_product/nvp00042.html [B-3] 複数の RAC ノードに NetVault をインストールし 1 つもしくは複数のノードからバックアップを実行 ノード障害時は 別のノードからリストアを行う場合 : 4

複数のノードにより RAC を構成していた場合で 例えばノード (a) でバックアップを行ったデータを ノード (b) からリストアする場合には 特別な設定が必要となります まず 前提条件として RMAN リポジトリとしてリカバリ カタログ データベースの使用が必須です RMAN リポジトリとして制御ファイルを使用している環境では 自動バックアップによって取得された SPFILE および制御ファイルについて 異なるノードからのリストアが正常に実行できませんので ご注意ください バックアップに関しては 特別な設定は必要ありません 1 つのノードからバックアップ / リストアを実行する [A-1] と同じやり方を複数のノードに適用することで対応可能です NetVault Backup APM for Oracle ユーザーズ ガイド ( http://www.bakbone.co.jp/products/product_documentation_nvb.html#apm_manual ) の " 付録 A: Real Application Clusters" の方法に従ってバックアップ / リストアを実行してください リストアを行う場合も 基本的な操作は NetVault Backup APM for Oracle ユーザーズ ガイド に記載されている方法に準拠していますが バックアップを取得したマシンとリストアを行うマシンが異なるため それに関連した設定を行う必要があります NetVault Backup APM for Oracle ユーザーズ ガイド の A.8.0 リストア の章では あるホストからバックアップしたデータを 同一のホストからリストアする方法について記載されていますが 異なるノードからリストアする場合にもおおよそ同じ手順が活用できます 以下にて異なる設定についてご確認ください まず ノード (b) 側からリストアを行うために Oracle APM の設定にて NetVault クライアントからのバックアップをリストアする の項目に ノード (a) の NetVault マシン名を入力します これにより ノード (a) で取得したバックアップデータをノード (b) から正しくリストアすることが可能になります なお 他の設定項目については 通常の RAC 環境用の設定と同じですので 登録しておく必要があります 本例は ノード (a) として pe1950rac1 ノード (b) として pe1950rac2 NetVault Server として tm05 という NetVault マシン名を使用した場合となっています また ノード (a) では rac1 ノード (b) では rac2 として 各ノードの SID が指定されています Oracle APM の設定についてノード (b) にインストールされた Oracle APM の設定で NetVault クライアントからのバックアップをリストアする の項目に ノード (a) の NetVault マシン名を入力します 5

リストア対象の選択について リストア対象には ノード (a) 側で取得したデータをリストア時に選択します 本例では データベース全体の場合を指定していますが リストアしたい対象を指定します 6

次に リストア オプションでは デスティネイションの詳細タブにて ノード (b) 側のターゲット サービスに関する詳細を入力します これは バックアップ時とは異なるところへリストアするために必須の内容となります 本例では ノード (b) 側の SID が rac2 になっており これがそのままターゲット サービス名になっています 最後にデータの転送は NetVault のプロトコルを使用して行われますが デフォルトではバックアップ時と同じホストに対してクライアント指定が行われます ( 選択が行われていない場合がデフォルトの元と同じホストという意味です ) リストアを行うホストが異なるため 明示的にノード (b) を指定します 以上の設定が 異なるホストにリストアする際に必要となります 次に マニュアルに記載の内容を異なるホストに対して実行する際に 注意する点についてご説明します A.8.1.a データベース全体の同一 RAC 環境へのリカバリ A.8.1.b RAC 環境での SPFILE のリストア A.8.1.c RAC 環境での制御ファイルのリストア 作業はすべてノード (b) 側から実施することが可能です ローカル インスタンスやローカル SID という記載 7

はすべて ノード (b) 側での作業や値ということで読み替えてください 例えば 下記のように記載されている場合には ノード (b) 側での作業として ローカル SID にノード (b) 側の SID を指定して実行する必要があります ローカル インスタンスに ORACLE_SID 環境変数を設定します export ORACLE_SID = < ローカル SID> リストア対象の選択では 上記設定例のように ノード (b) 側から行われるように設定します また CLI からのリストア時にもあらかじめ異なるホストからのリストア設定が行われていれば すべて透過的に処理されるため意識する必要はありません また 一部の自動バックアップからのリストアに関する記述は 次の例のように異なるノードから実行する場合には読み替えて実行してください リカバリ カタログを使用することで FROM AUTOBACKUP 句が無い状態でも正常にリストアが可能です SPFILE リストアの場合 : マニュアルに記載のコマンド RESTORE SPFILE FROM AUTOBACKUP; SPFILE リストアの場合 : 異なるノードで実行するコマンド RESTORE SPFILE; 制御ファイルリストアの場合 : マニュアルに記載のコマンド RESTORE CONTROLFILE FROM AUTOBACKUP; 制御ファイルリストアの場合 : 異なるノードで実行するコマンド RESTORE CONTROLFILE; また RESTORE SPFILE や RESTORE CONTROLFILE では 常に最新の対象データがリストアされますが 特定時点のバックアップ データを指定してリストアを実行したい場合には バックアップ ピースを使用することはできません 次の例のように TAG を使用してください TAG を使用して 特定時点の CONTROLFILE をリストアする例 RESTORE CONTROLFILE FROM TAG TAG20090301Txxxxxx; 8

なお TAG 名は NetVault GUI を使用して Oracle APM のリストア画面や RMAN コマンドの LIST BACKUP のコマンド等から確認することが可能です SPFILE や制御ファイルのリストアが正常に実行できない場合には RMAN リポジトリとして制御ファイルが使用されていることが考えられます バックアップ環境の構築時に 必ずリカバリ カタログ データベースが使用されていることを確認してください 3.0 オフライン バックアップ Oracle Database 管理者ガイドによると ASM ファイルを含むデータベースのバックアップは Recovery Manager を使用して実行する方法しかありません と記載があります しかし 日本オラクルがサポート契約対象者に公開している知識ベース KNOWN92739 によると Oracle 社以外から提供されるバックアップ方法について次のように述べられています コールドバックアップについては Oracle インスタンス ASM インスタンスがすべて停止した状態でストレージ装置のスナップショット機能等を使用して行うことが可能です リストアする際には Oracle インスタンス ASM インスタンスがすべて停止した状態で元の状態に復元する必要があります ただしこれらの復元操作 ( インスタンス停止中のデータベース状態 ) は各ストレージ製品の動作に完全に依存し ORACLE 社が保証を与えるものではありません NetVault では Raw Device としてアクセスされている ASM 領域のバックアップを Raw Device プラグインを使用して実行することができます 特に RAC 環境で必須となる OCR および投票ディスクの領域は 通常の RMAN によるバックアップでは保護されません そのため オフライン バックアップを併用する必要があります Raw Device でのバックアップを行うには すべてのノードにて Oracle および ASM のインスタンスをすべて停止した状態にて オフライン バックアップを実行します 両方のノードについてシャットダウンを行う必要があります 以下は crs_stop を使用した場合のインスタンスの停止例です $ crs_stop -all $ crs_stat -t 名前 型 タ. 状態 ホスト ------------------------------------------------------------ ora.rac.db application OFFLINE OFFLINE ora...c1.inst application OFFLINE OFFLINE ora...c2.inst application OFFLINE OFFLINE ora...sm1.asm application OFFLINE OFFLINE ora...l5.lsnr application OFFLINE OFFLINE ora...el5.gsd application OFFLINE OFFLINE 9

ora...el5.ons application OFFLINE OFFLINE ora...el5.vip application OFFLINE OFFLINE ora...sm2.asm application OFFLINE OFFLINE ora...l5.lsnr application OFFLINE OFFLINE ora...el5.gsd application OFFLINE OFFLINE ora...el5.ons application OFFLINE OFFLINE ora...el5.vip application OFFLINE OFFLINE この状態でインスタンスは停止していますが OCR はまだ稼動しているため 併せて停止します OCR や投票ディスクなどのバックアップについては 別途 Oracle 社のドキュメントやサポート サイトをご確認ください ノード毎に固有のファイルについては 個別に取得を行います バックアップ終了後 再びインスタンスを起動します 3.1 Raw Device Plugin を使用したオフライン バックアップ / リストア 共有ディスク上の Raw Device を使用する場合 ASM を構成するディスクとして使用しました そのため NetVault でバックアップを行う際には Raw Device プラグインを使用し ディスクやパーティションの指定を行う必要があります リストア時は Oracle であることを意識せずに単なる Raw Device イメージとしてのリストアを実行するだけです その際には 必ずすべてのノードで Oracle および ASM のインスタンスを停止している必要があります 10

3.2 File System Plugin を使用したオフライン バックアップ / リストア プログラム ファイルに関しては File System 上に作成されているため File System Plugin にて取得します リストアの場合 通常は 別途 Oracle をセットアップした上で 必要なファイルを選択してのリストアや 異なる領域にリストア先を変更してリストアし参照用に使用したりすると便利です File System のバックアップだけによる Oracle システムの完全な復旧は難しい場合があります 11

4.0 VaultDR を使用したシステム復旧 VaultDR を使用することで Linux や Windows としての OS の領域 Oracle の実行ファイル等すべての環境をディスクイメージによりバックアップすることが可能になります 一度対象となる RAC のノードを OS 毎シャットダウンし VaultDR Client の CD により起動し ドライバの設定およびネットワーク設定を完了すると待機状態になります なお VaultDR は Windows(x86-32/x86-64) や Linux(x86-32/x86-64) Solaris(x64) など IA ベースのシステムでのみ使用可能です Solaris(SPARC) などではご使用いただけませんので ご注意ください VaultDR Client 起動後は NetVault サーバから OS が含まれているシステム領域が確認できるため 必要なパーティションを選択して バックアップを行います この例では 合計約 45GB のデータが 1000BaseT のネットワークの現実的な転送レートとしては高速な平均 44.28Mbyte/sec にて 17 分程度でバックアップされているのが確認できます VaultDR の製品に関する詳細については 弊社ホームページをご参照ください 12

Oracle RAC 環境における NetVault Backup バックアップ / リストア補足資料 NVSI-080188JP 2009 年 3 月第 2 版第 1 刷発行 発行所 163-0711 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル 11F バックボーン ソフトウエア株式会社 www.bakbone.co.jp 13