はじめにお読みください hp Smart Client シンクライアント用クイックマニュアル Ver.5.0 日本ヒューレット パッカード株式会社クライアント技術部 目次 1. Smart Client とは 2. 工場出荷時の状態について ( デモモード ) 3. Smart Client Service の利用方法 4. Profile Editor の使い方 5. Smart Client Service 環境への Smart Client の導入 6. Smart Client の基本的な管理方法 7. 特定の Smart Client のみに Profile を配布する方法 8. Smart Client Service で固定 IP のクライアントを管理する方法 9. Administrator と User のモードについて 1.Smart Client とは Smart Client は hp が独自に開発したシンクライアントです 選び抜かれた機能と扱いや すい優れた管理能力をもち 独自 OS による強固なセキュリティ特性を有します 2. 工場出荷時の状態について ( デモモード ) 工場出荷時の状態で電源を ON にすると Smart Client はデモモードで起動します デモモードとは Smart Client が単独で動作し Smart Client Service と連携することなく動作しているモードです このモードでは Smart Client の全ての機能を利用することはできません また 表示言語を日本語化することもできませんが 手作業で接続先を設定することで簡易的に利用することも可能です デモモードで起動した直後の画面
3.Smart Client Service の利用方法 Smart Client は Smart Client Service と連携することで全ての機能が利用可能になり 優れた管理能力が有効になります Smart Client Service とは Smart Client を外部から設定 / 管理するための機能となり 主に Microsoft IIS(Internet Information Server) と DHCP サーバにより構成されます (DHCP を必要としない構成も可能です ) Smart Client Service は 様々な OS やネットワーク環境に幅広く対応しています 最初に弊社サイトより Smart Zero Client Service を入手してください ( Smart Client Service と Smart Zero Client Service は同じものを指します ) Smart Client Service のサポートする OS は Windows 7,Windows Server 2003/ 2008/ 2008 R2 になります また 利用にあたって IIS および Microsoft.NET Framework 3.5 をインストールしておく必要があります Smart Client Service のインストール手順や Microsoft IIS Microsoft.NET Framework 3.5 の導入手順については弊社製品マニュアルを提供しているサイトより HP スマートクライアント管理者ガイド を参照ください Smart Client Service のセットアップは ウィザードにより進み インストール自体にかかる時間は数分です 次に SmartClient を日本語化するための Kit をインストールします Smart Zero Client Kit Languages を hp.com より入手して Smart Client Service をインストールしたサーバ上で実行してください 以上が完了したら 次に Profile Editor による設定を行います
4.Profile Editor の使い方 Profile Editor とは Smart Client の各種設定プロファイルを作成するためのツールです ここで作成したプロファイルは IIS によって Smart Client に配信することで プロファイル ( 設定情報 ) が Smart Client に反映されます Profile Editor の起動画面 設定はウィザードにより進めます 対象とする SmartClient の OS Build ID(OS のバージョン ) を指定します
OS Build ID は SmartClient を起動後 i ボタン System Information タブを ご覧ください 次に接続先の設定を行います Smart Client に設定できる接続先は 1 つのみとなります 次に Smart Client の各種設定を Registry Editor より設定します (Registry Editor で は Show all settings のチェックの有無により 基本的な機能だけを表示するモードと 全ての機能を表示するモードを切り替えることができます )
以下は 日本語環境の一般的な設定になります < 日本語環境の一般的な設定 > /root/keyboard/layout :jp /root/keyboard/model :jp106 /root/keyboard/variant :jp106-hp-yen /root/translation/coresettings/localesetting:ja_jp Smart Client にファイルを追加する場合 ここで展開先やファイルのパーミッション等を 指定します
Finish のフェーズでは Save Profile を選択して 作成したプロファイルを IIS の auto-update サイト内の規定のディレクトリ に保存します Program Files 以下の \Hewlett-Packard\HP Smart Client Service\auto-update\PersistentProfile\profile.xml 5.Smart Client Service 環境への Smart Client の導入上述の Smart Client Service 環境構築後 そのネットワークに Smart Client を接続すると設定情報のダウンロードが自動的に始まります 初回のダウンロードでは環境によりますが 完了までに数分の時間がかかります 以上で 基本的な設定は完了です
6.Smart Client の基本的な管理方法 Smart Client の管理は IIS 内の定められたディレクトリにアップデート用のイメージや追加パッケージ プロファイル情報等を格納することで実現します ここでは 各ディレクトリのもつ役割 ( 保存する内容 ) を紹介します Program Files(x86)\Hewlett-Packard 以下 \HP Smart Client Service \auto-update \Custom \Image \PersistentProfile \t410 \t510 \t610 \t5335z \t5565z : 機種依存のないカスタムアップデート : 利用しません : 機種依存のない追加パッケージ : プロファイル情報 :t410 用追加パッケージ :t510 用追加パッケージ :t610 用追加パッケージ :t5335z 用追加パッケージ :t5565z 用追加パッケージ Smart Client は 起動時に IIS にアクセスし アップデートが必要なファイルを自動的に 取得します ( アップデートを確認するタイミングは設定可能です ) 7. 特定の Smart Client のみに Profile を配布する方法特定の Smart Client のみに Profile を配布したい場合 MAC アドレスによって配布対象を指定することができます Profile 作成時に Profile 名を<MAC アドレス.xml>( 例 : 00fcab8522ac.xml) とすることで ファイル名の MAC アドレス部分を対象に配布できます また作成した Profile は 以下のディレクトリに格納します Program Files(x86)\Hewlett-Packard\HP Smart Client Service\auto-update \PersistentProfile\MAC (MAC フォルダは作成します ) 以上で 特定の MAC アドレスを持つ Smart Client のみに指定した Profile が配布されますが この機能は PersistentProfile 直下の Profile と併用することが前提になりま
す したがって Smart Client Service 環境に複数の Profile が存在することになります が Smart Client は 最初に PersistentProfile 直下の Profile を適用し 次に MAC 以下 に該当する Profile が存在する場合 適用 ( 上書き ) します 8.Smart Client Service で固定 IP のクライアントを管理する方法 Smart Client Service 環境下で Smart Client を固定 IP で利用したい場合 配布する Profile に固定 IP の情報を含める必要があります Profile に固定 IP 情報を含めるには Profile Editor の Registry にて 以下のレジストリを設定します /root/network/wired/defaultgateway /root/network/wired/ethernetspeed /root/network/wired/ipaddress /root/network/wired/interface /root/network/wired/method 作成した Profile を配布することで Smart Client に固定 IP が設定されますが Smart Client Service がインストール直後の設定の場合 複数の Smart Client に同一の固定 IP が設定される結果となります Smart Client 毎に異なる固定 IP を設定するには MAC アドレス毎に固有の固定 IP 情報を含んだ Profile を作成し 前述の 7. 特定の Smart Client のみに Profile を配布する方法 を併用して配布します 8.Administrator と User のモードについて SmartClient には Administrator と User の 2 つのモードが搭載されています ( モードの切り替えにはパスワードによる認証が必要になります 初回モード切替時にパスワードの新規設定が必要になります ) Administrator と User では SmartClient 上の設定できる内容が異なります 例えば 工場出荷状態へのリセットや X ターミナルの起動は Administrator のみ可能です 9.Tips Smart Client のマニュアルや新しいソフトウェアは 随時更新されます 最新のものは 以下のリンク先となる hp.com にてご提供しております http://www8.hp.com/us/en/support-drivers.html ご利用の際には最新の情報をご確認いただくことで より良く製品をご活用いただけます 是非 ご覧下さい 本資料は t410(ver. Z6A43201) および Smart Client Service(Ver.4.3.2) を対象にし ています
本書の取り扱いについて 本書は 日本ヒューレット パッカード株式会社が販売する製品を検討されているお客様 が実際のご利用方法に合わせた設定を行う際に役立つ手順の一例を示すものです いかな る場合においても本書の通りになる事を保証するものではありません 本書の内容は 将来予告なしに変更されることがあります HP 製品およびサービスに対する保証については 該当製品およびサービス保証規定書に記載されています 本書のいかなる内容も 新たな保証を追加するものではありません 本書の内容につきましては万全を期しておりますが 本書中の技術的あるいは校正上の誤り 省略に対して責任を負いかねますのでご了承ください この文書の著作権は日本ヒューレット パッカード株式会社に帰属します 日本ヒューレ ット パッカードの許可なく一部または全体の複製 転載 編集等を行うことや 許可さ れていない第三者への開示等の行為全てを禁止します 本文中使用される企業名 製品名 商標などはそれを保持する企業 団体に帰属します Copyright 2012 Hewlett-Packard Development Company, L.P.