目次 はじめにシナリオ1. 料金モデルを変更する場合シナリオ2. インスタンスのスペック変更する場合シナリオ3. 旧パッケージプランから新パッケージプランへ移行する場合ご利用上の注意事項改版履歴 はじめに Alibaba Cloud ECS では システムディスクや追加ディスクのイメージを取得し 購入時に適用することができます 例えば料金プランを変更したい時や インスタンスのスペック変更時などに実施することで ミドルウェアの再設定や追加ディスクのファイル移行の手間を省くことができます 本ドキュメントではイメージからのインスタンスの移行と 追加ディスクを再利用した移行手順を記載します シナリオ 1. 料金モデルを変更する場合 Alibaba Cloud では 2 つの料金モデルから支払い方法を選択することができます 先払い方式のサブスクリプションと 後払い方式の従量課金です スターターパッケージもありますが ここでは割愛します ( ご興味のある方は こちらの記事 が参考になります ) 例えば 初めは従量課金でスモールスタートをして 継続利用が決まったらサブスクリプションに変更することでお得な料金モデルで利用できます 本手順を実施することでインスタンスを再設定することなく 料金モデルを変更することができます 1-1. 概要 従量課金で購入しているインスタンスのイメージを作成し そのイメージからサブスクリプション購入で新規インスタンスを購入します < イメージ図 >
< 移行前の環境 > 下記が本手順での動作環境です 動作確認のために Apache をインストールし 追加ディスクに dummy.iso というファイルを配置しています <ECS> リージョン : アジア東北 1 ( 東京 ) インスタンスタイプの選択 : 1-core, 2GB ネットワークタイプ : VPC OS: CentOS 7.3 64bit システムディスク : 40GB Ultra クラウドディスクミドルウェア :Apache2.4.6 インスタンス名 : plan-test EIP:xx.xx.xx.230 同じ IP アドレスを流用したいので EIP を使っています < 追加ディスク > リージョン : アジア東北 1 ( 東京 ) データディスク : 20GB テストファイル :dummy.iso 1-2. 作業手順フロー 1) 現行インスタンスのカスタムイメージ作成 2) カスタムイメージから新規インスタンスをサブスクリプションで購入 3) EIP の付け替え 4) 環境確認 1-3. 手順
1-3-1. 事前の環境確認 移行前のサーバの環境を確認します httpd のバージョンと /mnt 以下に dummy.iso があることを確認しておきます [root@plan-test~]# httpd -version Server version: Apache/2.4.6 (CentOS) Server built: Aug 23 2017 15:47:21 [root@plan-test~]# ls /mnt dummy.iso lost+found 1-3-2. 利用中のインスタンスイメージを作成します インスタンスの 詳細 より カスタムイメージの作成 を選択します 1-3-3. イメージ名と説明を入力します
1-3-4. 新規インスタンスを購入します 価格モデル サブスクリプション インスタンスのイメージを作成した リージョン を選択します 1-3-5. オペレーティングシステムの選択画面で カスタムイメージ を選択し 適用したいイメージを選択します 1-3-6. データディスクが自動で追加されているので そのままインスタンスを作成します
1-3-7. インスタンス購入後 EIP の付け替えをします イメージ元のインスタンスを停止します
1-3-8. EIP のバインドを解除します 1-3-9. 新インスタンスに EIP をバインドします
1-3-10. ssh で接続し 設定が保持されているか確認します [root@iz6weecjp2dysx28kida9mz ~]# httpd -version Server version: Apache/2.4.6 (CentOS) Server built: Aug 23 2017 15:47:21 [root@iz6weecjp2dysx28kida9mz ~]# ls /mnt dummy.iso lost+found httpd がインストールされており ダミーファイルも存在します ホスト名は移行できないので 手動で設定が必要です < 注意事項 > 本手順は IP アドレスを継続して利用する場合の手順です IP アドレスの継続が不要な場合は ネットワーク帯域幅を指定して インスタンスをご購入ください カスタムイメージ作成した後のデータはイメージに反映されません データロストを避ける場合は インスタンスを停止してイメージを作成してください 大容量の追加ディスクを含めたイメージ作成には時間がかかる場合があります
シナリオ 2. インスタンスのスペック変更する場合 ECS のスケールアップ時も ディスクイメージを使って設定の移行をすることができます 2-1. 概要 今回はシステムディスクのみイメージを作成し 新規インスタンスの作成後 追加ディスクは流用する方法でインスタンスを作成します
< イメージ図 > < 移行前の環境 > 下記が本手順での動作環境です 動作確認のために Apache をインストールし 追加ディスクに dummy.iso というファイルを配置しています <ESC> リージョン : アジア東北 1 ( 東京 ) インスタンスタイプの選択 : 1-core, 2GB ネットワークタイプ : VPC OS: CentOS 7.3 64bit システムディスク : 40GB Ultra クラウドディスクミドルウェア :Apache2.4.6 インスタンス名 : test-spec01 EIP:xx.xx.xx.230 同じ IP アドレスを流用したいので EIP を使っています < 追加ディスク > リージョン : アジア東北 1 ( 東京 ) データディスク : 20GB テストファイル :dummy.iso 追加ディスクをアタッチしたままシステムディスクのイメージを作成すると ログインできなくなることがあるので 以降の章では追加ディスクをデタッチします また カスタムイメージの作成については考慮事項がいくつかありますので こちら を参照ください
2-2. 作業手順フロー 1) 追加ディスクのアンマウント 2) 追加ディスクのデタッチ 3) システムディスクのスナップショット作成 4) システムディスクのイメージ作成 5) システムディスクからスペックアップした新規インスタンスを購入 6) 追加ディスクのアタッチ 7) 追加ディスクのマウント 8) 環境確認
2-3. 手順 2-3-1. 事前の環境確認 移行前のサーバの環境を確認します httpd のバージョンと /mnt 以下に dummy.iso があることを確認しておきます [root@test-spec01 ~]# httpd -version Server version: Apache/2.4.6 (CentOS) Server built: Aug 23 2017 15:47:21 [root@test-spec01 ~]# ls /mnt dummy.iso lost+found Apache がインストールされており マウントされているディスクにダミーファイルも存在します 2-3-2. 追加ディスクをアンマウントします [root@test-spec01 /]# umount /dev/vdb1 2-3-3. /etc/fstab のディスク情報をコメントアウトします [root@test-spec01 ~]# vi /etc/fstab # # /etc/fstab # Created by anaconda on Fri Aug 18 03:51:14 2017 # # Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk' # See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info # UUID=59d9ca7b-4f39-4c0c-9334-c56c182076b5 / ext4 defaults 1 1 # /dev/vdb1 /mnt ext3 defaults 0 0 ~ 2-3-4. アンマウントされているか確認します [root@test-spec01 /]# df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/vda1 40G 1.5G 36G 5% / devtmpfs 910M 0 910M 0% /dev tmpfs 920M 0 920M 0% /dev/shm tmpfs 920M 328K 920M 1% /run tmpfs 920M 0 920M 0% /sys/fs/cgroup tmpfs 184M 0 184M 0% /run/user/0
2-3-5. 管理コンソールに戻り インスタンスのディスク メニューを表示します 詳細 メニューより デタッチ を選択します
2-3-6. ssh でログインしている場合は一度ログアウトし デタッチされたことを確認します [root@test-spec01 ~]# fdisk -l Disk /dev/vda: 42.9 GB, 42949672960 bytes, 83886080 sectors Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk label type: dos Disk identifier: 0x0008de3e Device Boot Start End Blocks Id System /dev/vda1 * 2048 83884031 41940992 83 Linux 確認後はログアウトします 2-3-7. システムディスクのスナップショットを作成します 2-3-8. スナップショット名 を入力し OK をクリックします
2-3-9. インスタンス一覧に戻り スナップショット メニューを開きます 2-3-10. 作成したスナップショットの カスタムイメージの作成 をクリックします 2-3-11 イメージ名 イメージの説明 を入力し 作成 をクリックします
2-3-12. 左ウィンドウのメニューより イメージ をクリックし イメージが作成されていることを確認します 2-3-13. 新規インスタンスを購入します 今回はスペックアップをしたいので 2-core, 4GB を選択し 作成したカスタムイメージ test-spec02 を選択します スペックは以下の通りです <ECS> リージョン : アジア東北 1 ( 東京 ) インスタンスタイプの選択 : 2-core, 4GB ネットワークタイプ : VPC OS: test-spec02 システムディスク : 40GB Ultra クラウドディスクインスタンス名 : test-spec02
2-3-14. イメージ元インスンタンスを停止後 EIP のバインドを解除し 新インスタンスにバインドします 2-3-15. ssh でログインし 設定が保持されていることを確認します [root@test-spec02 ~]# httpd -version Server version: Apache/2.4.6 (CentOS) Server built: Aug 23 2017 15:47:21 2-3-16. ディスクリストより デタッチしたディスクの ID を確認します
2-3-17. 新インスタンスの インスタンスのディスク を選択し ディスクのアタッチ を選択します 2-3-18. 2-3-16. で確認した ID のディスクを選択し OK アタッチ をクリックします
2-3-19. アタッチが完了すると インスタンスのディスクリストに表示されます 2-1-21. /etc/fstab のコメントアウトを外します [root@test-spec02 ~]# vi /etc/fstab # # /etc/fstab # Created by anaconda on Fri Aug 18 03:51:14 2017 # # Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk' # See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info # UUID=59d9ca7b-4f39-4c0c-9334-c56c182076b5 / ext4 defaults 1 1 #/dev/vdb1 /mnt ext3 defaults 0 0 2-3-20. cat コマンドで確認します [root@test-spec02 ~]# cat /etc/fstab # # /etc/fstab # Created by anaconda on Fri Aug 18 03:51:14 2017 # # Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk' # See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info # UUID=59d9ca7b-4f39-4c0c-9334-c56c182076b5 / ext4 defaults 1 1 /dev/vdb1 /mnt ext3 defaults 0 0
2-3-21. df -h コマンドでパーティションを確認します [root@test-spec02 ~]# df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/vda1 40G 1.6G 36G 5% / devtmpfs 1.9G 0 1.9G 0% /dev tmpfs 1.9G 0 1.9G 0% /dev/shm tmpfs 1.9G 316K 1.9G 1% /run tmpfs 1.9G 0 1.9G 0% /sys/fs/cgroup tmpfs 380M 0 380M 0% /run/user/0 /dev/vdb1 20G 1.1G 18G 6% /mnt 2-3-22. mount コマンドでマウントします [root@test-spec02 ~]# mount /dev/vdb1 /mnt 2-3-23. パーティションの中身を確認します [root@test-spec02 ~]# cd /mnt/ [root@test-spec02 mnt]# ls dummy.iso lost+found 追加ディスク システムディスク共に移行が完了しました < 注意事項 > 本手順は IP アドレスを継続して利用する場合の手順です IP アドレスの継続が不要な場合は ネットワーク帯域幅を指定して インスタンスをご購入ください カスタムイメージ作成した後のデータはイメージに反映されません データロストを避ける場合は インスタンスを停止してイメージを作成してください
シナリオ 3. 旧パッケージプランから新パッケージプランへ移行する場合 2017 年 10 月 26 日より ECS のスターターパッケージプラン ( 以下 パッケージプラン ) の料金体系が変更されます 旧パッケージプランで構築した環境を新パッケージプランへ移行する場合の手順を説明します 本シナリオは 2017 年 10 月 26 日以前にパッケージプランをご購入の方で 新しい料金体系のパッケージプランを引き続きご利用したい方を対象とした手順となります 3-1. 概要 現行インスタンスのシステムディスクのイメージを作成し 新パッケージプランでインスタンスを購入後 そのインスタンスのシステムディスクを入れ替えることで移行できます < 本手順における注意事項 > インターネットアドレスの引き継ぎをすることはできません インターネットへの接続や DNS の登録を行っている場合には対応が必要です システムディスクの入れ替え時にはサーバの停止が発生します 予めサーバの停止を計画する必要があります システムディスクの入れ替えに関する考慮事項についての詳細は こちら を参照ください < イメージ図 > < 移行前の環境 > 下記が本手順での ECS の動作環境です 動作確認のために Apache をインストールしています リージョン : アジア東北 1 ( 東京 ) インスタンスタイプの選択 : 1-core, 2GB ネットワークタイプ : VPC OS: CentOS 7.3 64bit システムディスク : 40GB Ultra クラウドディスクミドルウェア :Apache2.4.6 インスタンス名 : test-pack01
3-2. 作業手順フロー 1) 現行インスタンスのシステムディスクのイメージ作成 2) 新パッケージプランでのインスタンス購入 3) システムディスクの入れ替え 4) 旧パッケージプランのインスタンスの更新の停止 3-3. 手順 3-3-1. 事前の環境確認移行前のインスタンスの httpd のバージョンを確認しておきます [root@test-pack01 ~]# httpd -version Server version: Apache/2.4.6 (CentOS) Server built: Aug 23 2017 15:47:21 3-3-2. インスタンスの一覧より 詳細 から カスタムイメージの作成 をクリックします 3-3-3. イメージ名 イメージ説明 を入力し 作成 をクリックします
3-3-4. 新パッケージプランでインスタンスを購入します スペックは以下の通りです <ECS> リージョン : アジア東北 1 ( 東京 ) インスタンスタイプの選択 : 1-core, 2GB ネットワークタイプ : VPC OS: centos7.3 64bit システムディスク : 40GB Ultra クラウドディスクインスタンス名 : test-pack02
3-3-5. システムディスクを変更する前に新インスタンスを停止します インスタンスリストで 作成したインスタンスの 詳細 から 停止 をクリックします 3-3-6. インスタンスが停止したら インスタンステーブルの右端で 詳細 システムディスクの変更 の順にクリックします
3-3-7. カスタムイメージ をクリックし 3-1-4. で作成したイメージを選択し 変更の確認 をクリックします 3-3-8. ssh でログインし 移行後のインスタンスの設定を確認します 移行前のインスタンスから正常に移行できていることが確認できます [root@test-pack02 ~]# httpd -version Server version: Apache/2.4.6 (CentOS) Server built: Aug 23 2017 15:47:21 3-3-9. 旧パッケージプランのインスタンスが不要な場合には サブスクリプションの自動更新をオフにする必要があります 料金 支払い管理 サブスクリプション更新 から対象のインスタンスの 自動更新 をオフにしてください 次月のインスタンスの更新が自動で行われなくなります
< 注意事項 > カスタムイメージ作成した後のデータはイメージに反映されません データロストを避ける場合は インスタンスを停止してイメージを作成してください
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