IANA 監督権限移管の話 1

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まれああきます
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1 インターネットは誰のもの? なぜ今インターネットガバナンスを考える?? 日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC) インターネット推進部前村昌紀 (JPNIC 理事石田慶樹 )

2 IANA 監督権限移管の話 1

NTIA Announces Intent to Transition Key Internet Domain Name Functions http://www.ntia.doc.

3 NTIA Announces Intent to Transition Key Internet Domain Name Functions 公表 2014/03/14 2

4 おさらい NTIA声明 NTIAが持つIANA機能に関する監督権限をグローバルなマルチステークホルダーコミュニティに移管する意向 I*諸団体など直接関係者を含むあらゆるステークホルダーの間で協調して移管提案策定 ICANNが調整役移管提案に必要な要素マルチステークホルダーモデルの発展インターネットにおけるDNSのセキュリティ安定性の維持 IANAサービス受益者の要請に合致インターネットのオープン性の維持国や政府間組織主体の仕組みは受け入れない 3

5 IANA の各機能と関係機関の整理 AoC IANA 契約 ASO MoU RFC286 0 協力覚書 cctld 契約等 4

6 米国政府の IANA に対する関与 Based on IETF Verisign 委託範囲 Manage Protocol Parameters ルートゾーン編集承認 IANA 契約 5

7 IANA契約に基づくNTIAの権限参考 ICANNが受託者として果たすべき義務の規定受託業務ポリシ策定の分離透明性と説明責任ステークホルダーへの義務 IANA機能.ルートゾーン管理に関連する事務機能 DNSSEC鍵管理顧客サポートセキュリティ要件 BCP 記録義務報告義務監査権 6

8 IANA機能の監督権限移管に伴う提案策定プロセス IANA Stewardship Transition Coordination Group (ICG): NTIAに対する提案作成に責任を持つ IANA管理の3資源のコミュニティからの正式提案を求める募集告知 2014年9月8日締め切り 2015年1月15日 7

9 プロトコルパラメータ 8

10 プロトコルパラメータに関する議論 BoF -> WG, I-D -> RFC という標準プロセス IANAplan WG 大枠は既存枠組み ( 覚書 :RFC2860) の維持議論は細部に至る提案 I-D は第 9 版で RFC 化承認 IETF91 より JPNIC 奥谷撮影 9

11 番号資源 10

12 番号資源各RIRで議論を行って統合 9/8 ICGの意見募集公表 9/9-19 4点の原則を示す叩き台提案が了承 10/9-10 事前サーベイを基に議論 10/27-31 APNIC提案を支持しつつ MSH監視機構が提案 11/3-7 APNICと同様の叩き台提案が了承 11/22-28 事前サーベイを基に議論 11

13 番号資源の提案の要点 APNICフォーラムにおける提案他のRIRも基本的な方向性は共通原則提案運用上の安定性と継続性 IANA機能の運用先 ICANN を変更しない SLAの締結( 2015年6月末日) ICANNとの関係における透明性 ICANNとの既存の契約の精査一貫性完全性の担保 ( 2014年12月末日) ICANNとの関係を文書化したAoCを締結 ( 2015年6月末日) NRO(全RIRの代表組織)による情報提供ページ RIRsとしての説明責任の向上にも全RIRで取り組む 12

14 CRISPチーム Consolidated RIR IANA Stewardship Proposal Team 番号資源提案提出の調整チーム 2014年11月に各RIRからの選出メンバコミュニティ2+職員1 ５で15名 12月以降既に9回電話会議を実施 13

15 番号資源の提案 2014年12月19日公開のドラフト第1版を基に寄せられたコメントを反映した第2版を 2015年1月8日付けで公開同13日に最終化主な要素上記文書のIII.A.) ICANNが引き続きIANA機能運営者となる IANA機能提供に関する知的財産権はコミュニティに留まる IANA機能運営者とのサービスレベル合意各RIRの代表によるレビューコミッティの形成 14

16 ドメイン名 15

17 ICANNの状況 IANA監督権限移管と ICANN自身の説明責任の関連に整理が付けられた２つの Cross Community Working Group IANA監督権限 CWG to Develop an IANA Stewardship Transition Proposal on Naming Related Functions 設置済み ICANN説明責任 Accountability and Governance Cross Community Working Group ドラフトチャーター公表 SO/ACで確認後メンバー任命 IANA監督権限移管までに必要な事項をそれ以外と分離して検討する方向 16

18 ICANN Accountability と IANA 機能に関する検討 IANA CWG Accountability CWG Work Stream 1: 監督権限移管前に検討対応すべき課題 Work Stream 2: 長期的に検討する課題 IANA 機能監督権限移管に伴う提案 ICANN Accountability に関する提案同時期に NTIA へ提出 :2015 年 6 月目標 17

19 ICANN における IANA 監督権限移管の検討 CWG IANA は 2015 年 10 月に組成され週次電話会議などで集中的に提案を検討した p/cwg+to+develop+an+iana+stewardship+transition+ Proposal+on+Naming+Related+Functions 12 月 1 日にドラフトを公開 18

20 ドメイン名提案ドラフトの内容 g-naming-transition-01dec14-en.pdf 以下の法人や会議体で構成される IANA機能運営者と契約を交わす契約法人 MSHによるレビューコミッティ(MRT) 顧客常設委員会(CSC) 独立抗議パネル(IAP) 19

21 IANA 監督権限移管に関するまとめ 20

22 全体スケジュールみなさんからの参加が求められるプロセス 21

23 インターネットガバナンスを考える 22

24 インターネットガバナンス広義にインターネットを好ましく動かしていくための決め事や機構インターネットに関する政治的なもの? インターネットガバナンス専門家がやっている何かの活動? 23

25 黎明期からの流れ :RFC1 1974:TCP/IP 1986:IETF1 1990: 商用 ISP の出現 1995:Windows95, 日本で商用インターネット本格化 1997:IAHC(gTLD 政策への取り組みが始まる ) 1998:ICANN 設立 2003:WSIS ジュネーブ会合 2005:WSIS チュニス会合 2006: インターネットガバナンスフォーラム第 1 回 2012:WCIT : スノーデン事件モンテビデオ声明 2014:NETmundial 会合 NTIA の IANA 監督権限移管の意向表明 2015:WSIS+10 国連総会 24

26 インターネットの課題群体制技術分野課題課題の具体例ネットワーク運営インターネットガバナンスの体制論国家のIGに対する関与のあり方国家間情勢 ICANN 及び各資源管理団体の在り方 NETmundial の体制確立 IGF の動向拡大協力 (Enhanced Cooperation) 技術規格技術規格策定に関するもの ( 例 : ある国による一方的な誘導 ) セキュリティ技術迷惑 (Abuse) 行為対策運用のコーディネーション相互接続資源管理ネットワーク政策ネット中立性利用者インターネットアクセスに関する政策セキュリティオンラインアイデンティティ人権プライバシー政府機関による広範な監視コンテンツ知的財産権 ( 著作権 ) 振興教育経済成長持続的開発途上国支援サイバー攻撃防御ネット基盤脆弱性の回避フィッシング対応ルーティングセキュリティの導入迷惑メール対応 NOGsが取り組むインターネット全体の経路制御など協調運用事業者間の接続料金精算地域 IX 途上国 IX の設置ドメイン名 (cctld, gtld)/ip アドレス / プロトコルパラメータ管理に関するポリシー IPv4 アドレス枯渇基盤プロバイダー vs. コンテンツプロバイダー ( 特に費用負担 ) 圧倒的多数の利用者 vs. 少数のヘビーユーザー帯域の制約 vs. 利用者の自由僻地 / 途上国におけるインターネットアクセスの提供ユニバーサルサービス不正アクセスによる資産の盗用毀損アイデンティティの電子的盗用児童ポルノ表現の自由通信の秘密など利用者のプライバシー侵害防止越境データの国際的な保護サービス向上との兼ね合い国防とプライバシーのバランス規制 vs. 新ビジネスおよびユーザーの利便性との兼ね合い権利者 vs. サービス提供者およびユーザーの便益 25

27 課題の広がりインターネットによる開発振興著作権データプライバシーネットワーク中立性 IIANA 監督権限移管利用上のルール相互接続技術調整基盤政策識別子技術規格

28 インターネットの課題の特徴多岐に渡りそれぞれ専門的基盤技術アプリ技術利用ルール各種法制課題ごとに利害関係者もさまざま 27

29 課題の検討に関わる方々 ISP 通信事業者アプリサービス事業者など著作権者ベンダー実学務識に経携験わ者る団法体律の家エキ技ス術パ者ート専門家利そ害の関他係の者企業消費者など利害関係者 : サービス提供者 IGCJ : さまざまなインターネットの課題を検討する場利害関係者 : サービス利用者ルール制定者レジスト政リ府当技局術な標ど準化団体 ICANN 28

30 2015 年の IG 関連会議リスト e_outlook_2015_2_processes_many_venues_4_baskets/ The UN Human Rights Council The UN Commission on Science and Technology Development (UNCSTD) Working Group on Enhanced Cooperation (WGEC) UNESCO high level multistakeholder conference "Connecting the Dots" The ITU Council Internet Governance Working Group various intergovernmental trade related negotiations as TTIP, TPP, TISA The World Economic Forum (WEF) "London Process" on Cybersecurity The annual G7 summit meeting in Elmau/Germany The BRICS countries Summit meeting for a new cybersecurity treaty; G20 summit in fall 2015 to discuss Internet issues; The OECD Ministerial Meeting on the Information Economy preparatory The OSCE for the cyberspace and human rights issues The Council of Europe s Internet Governance Strategy "Maximize rights Minimize Restrictions"; European Union s "Digital Agenda","Global Internet Policy Observatory" (GIPO) The African Union for the Convention on Confidence and Security in Cyberspace 29

前村って何者? - 略略歴 AS2518を立立ち上げた ( ) JANOGの立立ち上げに関わった (1997) JPNICのIPアドレス部会に引き込まれた (1997) AS2518から外資キャリアに移った (2000) でも JPNIC の仕事はついてきたずぶずぶ APNI

前村って何者? - 略略歴 AS2518を立立ち上げた ( ) JANOGの立立ち上げに関わった (1997) JPNICのIPアドレス部会に引き込まれた (1997) AS2518から外資キャリアに移った (2000) でも JPNIC の仕事はついてきたずぶずぶ APNI 土屋さんと皆さんへのご返答インターネットの決め事の決め方 2015/07/17 janog36 日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC) 前村昌紀 ( まえむらあきのり ) 1 前村って何者? - 略略歴 AS2518を立立ち上げた (1994-1995) JANOGの立立ち上げに関わった (1997) JPNICのIPアドレス部会に引き込まれた (1997) AS2518から