Microsoft Word - B3-136ウミガメ_西_.doc

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みいかごみぶち
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1 212 海洋開発論文集用原稿砂質性海岸でのアカウミガメの上陸数変動に関する基礎的研究 1 西隆一郎大牟田一美 2 相良拓也 3 Arthur THUMBAS 4 5 細谷和範 1 鹿児島大学教授水産学部水産生物海洋学分野 ( 鹿児島市下荒田 4 丁目 5-2) nishi24@fish.kagoshima-u.ac.jp 2 代表理事 NPO 法人屋久島ウミガメ館 ( 鹿児島県熊毛郡屋久島町永田 489-8) umigamekan@m7.dion.ne.jp 3 ( 元 )4 生鹿児島大学水産学部水産生物海洋学分野 ( 鹿児島市下荒田 4 丁目 5-2) taku_929@yahoo.co.jp 4 学生会員修士鹿児島大学大学院連合農学研究科 ( 鹿児島市下荒田 4 丁目 5-2) k715412@kadai.jp 5 正会員博士 ( 学術 ) 津山工業高等専門学校准教授電子制御工学科 ( 岡山県津山市沼 624-1) hosotani@tsuyama-ct.ac.jp 砂質性海浜に上陸産卵するアカウミガメは絶滅危惧種であるために, 海岸保全事業に関する代表的な指標動物となっている. しかしながら, 台風の上陸時期と一部重なるアカウミガメの上陸産卵の回数は毎一定ではなく変動するので, その変動が海岸保全に起因するものか, 海洋環境の変動に起因するものかの判断は難しい. 本研究では, ウミガメの産卵が特に多い鹿児島県と宮崎県のデータ及び古くからの記録が残る徳島県の蒲生田海岸および日和佐海岸で記録された毎の上陸数に基づいて上陸数指標 ( 毎の上陸数海域毎の既往最大上陸数 1) を計算し, 異なる海岸での上陸数の比較を行う. また, 日単位から数十単位の異なる時間間隔での上陸数の変動特性を, 海水温, 黒潮の位置, 毎の台風上陸数との相関解析に基づいて検討する. Key Words : Loggerhead turtle, Number of landings, Landing index, Long term fluctuation 1. まえがき我が国の太平洋沿岸で黒潮の影響が及ぶ砂質性海岸には, アカウミガメが上陸産卵し, 約 2 ヶ月で孵化して砂浜内部から脱出帰海する. その後, 北米大陸の西海岸南部海域で成長した後, 孵化した海浜で上陸産卵 ( 母浜回帰 ) すると言われている. アカウミガメが上陸産卵する砂質性海岸で海岸保全事業を実施する場合, 母浜回帰できるような数十の時間スケールでの砂浜維持が求められる ( 図 -1 参照 ). 特にウミガメ保護を目的に, 例えば, 平成 8 度は国土交通省により, 鹿児島県の松ヶ浦海岸と長崎鼻海岸, 高知県の羽根坂本海岸, 兵庫県の東播海岸, 三重県の紀宝海岸と伊勢湾西南海岸で, そして, 近は愛知県の表浜で, エココースト事業として, 海岸保全が行われている. アカウミガメは絶滅危惧種であるために, 地域住民や環境保護団体などが海岸管理者に対して海岸保全事業がアカウミガメの上陸産卵に影響しないことを求める場合がある. 一方, 台風の上陸時期と一部重なるアカウミガメの上陸産卵の回数は毎一定ではなく変動するので, その変動が海岸保全に起因するものか, 海洋環境の変動に起因するものか, 海岸管理者は判断しなければならない事例が生じている. 本研究では, はじめに, ウミガメの産卵が特に多い鹿児島県および宮崎県のアカウミガメ上陸数データと, 古くからの記録が残る四国太平洋岸の蒲生田海岸および日和佐海岸で記録された上陸数を, 既往の文献等からデータ収集し解析することにする. ただし, 海岸毎に上陸数のオーダーが数十頭から数千頭と大きく異なり変動特性の比較が難しいので, 海域毎の既往最大上陸数で毎の上陸数を割った上陸数指標を新たに定義し, この上陸数指標を用いて, 異なる海岸での上陸数比較を行った. また, 従来は海浜侵食の進行, あるいは海岸保全構造物による上陸阻害と言うような人工的な要因が上陸産卵数減少の主要因であると言う解釈があったが ( 例えば, 西ら 1), 大富ら 2) ),195 代以降の上陸数は, 巨 1

2 視的に見ればレジ - ムシフトのような変動特性を示しているので, 海洋環境との関連性についても調べる必要がある. そこで, 本研究ではつづいて, 海岸保全事業に関して代表的な指標動物であるアカウミガメの上陸産卵数に関し, 国内で最大の上陸頭数を記録する屋久島のデータを用いて, 日単位から数十単位の異なる時間間隔での変動特性を, 海水温, 黒潮の位置, 毎の台風上陸数との相関解析に基づいて検討した. 岸の毎の上陸頭数を示す. また, 図 -6 に全データをまとめたものを示す. 図 -2 本研究で対象とするアカウミガメの上陸海域図 -1 アカウミガメのライフサイクルと台風上陸数および海岸保全の関係 2. アカウミガメの上陸頭数データ 3) 近藤, 紀伊半島ウミガメ情報交換会日本ウミ 4) 5) ガメ協議会, 宮崎県宮崎土木事務所によるアカウミガメ上陸実態調査報告書 ( 昭和 62 度 ~ 平成 4 度, 平成 11 度 ~ 平成 18 度 ) 6) 等の既往の文献から, ウミガメの上陸産卵数を収集した. 本データ解析では, 出来るだけ長期間のデータが得られ, 相互に補完できる海域として, 太平洋に面し黒潮の影響を強く受ける四国徳島県の蒲生田海岸と日和佐海岸, そして, 九州の宮崎県, および鹿児島県のデータを主な解析対象とした ( 図 -2 参照 ). 鹿児島県全域のデータ以外に,NPO 法人屋久島ウミガメ館が行っている日毎のウミガメ上陸頭数の調査結果に関しても,2 から 29 までの 1 間にわたる計測値を用いることにした. また, アカウミガメの上陸頭数の中長期的な変動要因として幾つかの項目が考えられたが, 本研究では日本の太平洋沿岸海域環境の代表的な指標である黒潮北縁位置, および海水温, そして, 海岸保全と海洋環境の両方に関連する台風の上陸数に関し, 既往の文献や資料からデータを収集し, アカウミガメの上陸数との相関関係を調べた. 図 -3 から図 -5 に, それぞれの海図 -3 に示す鹿児島県 1986 から 25 までの鹿児島県の上陸数デ - タでは, 平均値が 4,119 頭で, 最小値が 1999 の 2,633 頭, 最大値が 24 の 7,362 頭と約 2.8 倍の変動がある. また, 上陸頭数が増加した時のピ - ク値で見れば,14 間の時間変動となっている.1985 から 26 までの宮崎県の上陸頭数データを見ると, この期間内の平均値は 81 頭で最小値は 1996 の 358 頭, 最大値は 199 の 1,274 頭であるので, 量的には約 3.56 倍の変動をしている. また, 鹿児島圏のデ - タと同様に, 上陸数増加のピーク値で見れば,199 から 24 にかけての 14 間の時間スケ - ルで変動していることが分かる. 上陸数宮崎県デ - タ鹿児島県デ - タ図 -3 宮崎県と鹿児島県のウミガメの上陸頭数データ図 -4 には, 中東 7) によりまとめられた徳島県の日和佐海岸の上陸頭数データを示す.196 前後の 1 間程度の欠測期間があるが, 宮崎県と鹿児島県の 8 頭や 4, 頭オーダーの上陸数に比べると, 数百 2

3 頭から数十頭程度の上陸数であることが分かる. また, このグラフに示されるデ - タだけでは確定しづらいが,1968 と 199 の期間のデ - タを見ると, この海岸では,2 間を超えるような時間変動が生じているのではないかと推測される. また,1952 の例外的に低い上陸数 2 頭を除くと, 上陸数の最小値は 1973 の 29 頭で最大値は 1968 の 38 頭である. そして, 平均値は 18 頭である. さらに, 鹿児島県と宮崎県のデ - タと比べて, 日和佐海岸のデ - タでは, 数間 (2~4 ) 程度での変動が顕著であることが分かる. これは, 同一固体の産卵周期と対応する変動と推測される日和佐海岸上陸頭数 ( 中東覚 ) 以上のように, 図 -3 から図 -5 に示したように, 宮崎県鹿児島県全域の上陸頭数データ, ならびに徳島県の日和佐海岸と蒲生田海岸の上陸頭数データを個別に見た結果,195 代から 199 代にかけてのウミガメ上陸頭数と,199 代以降のウミガメ上陸頭数の変動状況に数間スケールの変動現象と数十間スケ - ルでの変動現象が混在していることがわかった. また, 鹿児島県での上陸数が増減すると各産卵地海岸での上陸数も基本的に連動して変化することが現在一般的な知識として知られている. そこで, 図 -3 から図 -5 に示すデータをまとめて図 -6 に示し, アカウミガメが上陸産卵する国内の太平洋沿岸域の代表的海域での変動特性を巨視的に見ると, 太平洋沿岸で南側の海域ほど主要な産卵地になっていることがわかる. 上陸頭数図 -4 日和佐海岸のウミガメの上陸頭数データ図 -5 に, 鎌田 8) によりまとめられた,1954 から 1991 の期間における徳島県蒲生田海岸での上陸頭数データを示す. 上陸数蒲生田海岸日和佐海岸宮崎県鹿児島県図 -6 代表的なウミガメ産卵地海岸での上陸頭数データ 3. アカウミガメの上陸頭数データの解析上陸数蒲生田海岸デ - タ ; 蒲田武図 -5 蒲生田海岸のウミガメの上陸頭数データ当海岸でも, 日和佐海岸と同様に数百等から数十頭程度の上陸頭数である. また,1958 から 1966 頃に上陸頭数のピ - クがあったことが分かる. そして, 上陸数の最小値は 1989 の 47 頭, 最大値は 1959 の 781 頭で, 約倍の変動となっている. さらに, 197 以降は, 上陸頭数が 1 頭オーダ - で変動していることも分かる. 上陸頭数増加の第 2 のピークが図中では確認できないために, 長期的な変動の時間スケ - ルは明らかでないが, 日和佐海岸と同様に, 数間 (2~4 ) 程度での変動が顕著に表れている. 3.1 上陸数指標の導入と応用図 -7 に示すように, 各海域での上陸頭数は数千頭オーダーの変動と, 数百頭オーダーの変動であるので, 異なるオーダーで変動する現象を絶対的な数値そのもので論じて比較することは困難である. そこで, 各海岸の上陸頭数の既往最大値で各度の上陸数を除して求められる上陸数指標を新たに定義して, 相対的な比較, あるいは平均的な変動の特性を考察する. 上陸数変化 ( 前と比較 ) 蒲生田海岸日和佐海岸宮崎健鹿児島県図 -7 前の値と比較した各海岸での上陸頭数の変動 3

4 図 -8 にそれぞれの海岸の上陸数指標をまとめて示す. 上陸数指標を用いると, 異なる海岸の変動の状況を理解しやすいことが分かる. また, 日和佐海岸では 196 前後で上陸数データが欠落しているが, 基本的には同じ徳島県の蒲生田海岸と同様の変動であったものと推測できる. また,198 以降に日和佐海岸の上陸数が増加傾向にあるが, この傾向が宮崎県と鹿児島県の上陸数の傾向と一致することが分かる. さらに, 日和佐海岸と蒲生田海岸においては, 既往最大と最小の間で上陸数に 1 倍以上の変動があることが分かる. 一方, 宮崎県と鹿児島県の上陸数では, 既往最小数 ( 指標 ) が 3% から 4% 程度なので, 既往最大数 ( 指標 ) との比で言えば, 約 1/2~1/3 倍程度の範囲で変動が生じていることが分かる. 図 -9 に示すように, ウミガメの上陸数指標と台風上陸数の間には, 相関係数.66 程度の正の相関が存在し, 台風および上陸数に起因する海洋環境の変化により, 沿岸におけるアカウミガメの餌資源や上陸を阻止する物理的な制限がかかっているものと推測される. 3.2 日毎の上陸頭数データの解析図 -1 に 2 から 29 までの 1 間にわたるウミガメ上陸シ - ズンの日毎の上陸数を示す. なお, 図中では, 各の上陸開始日から最終上陸日までのデータを接続してあり, ピーク値の上に記載された数字は調査を示している. 上陸数指標 (%) 蒲生田海岸日和佐海岸宮崎県鹿児島県日上陸頭数日上陸頭数 ( 屋久島 ) 調査図 -8 上陸数指標を用いた 195 以降の各海岸での上陸数の変動状況図 -8 では各海域の上陸数指標を考察したが, それぞれの変動特性はかなり従属した ( 類似した ) 傾向を持つことが分かったので, 総ての指標値を合計してから平均を求めて, 黒潮の影響を受ける九州南端の鹿児島県から四国の徳島県までの海域の平均的な上陸数指標を求めることにした. 図 -9 に各海岸での上陸数指標の平均値を 5 間平均したものをしめす. なお, できるだけ長期的な変動特性を読み取るために, ウミガメ固体の産卵周期にともなう数周期の変動を除去するために,5 間の移動へ起因を適用した. なお, 図中には, 海岸保全との関連性を考察するために, 日本に上陸した台風の数の 5 間移動平均も示してある上陸期間の経過日数図 -1 2 から 29 までの屋久島におけるウミガメの日上陸頭数の変動 ( 各上陸を接続 ) 図 -1 を見ると, 毎の上陸頭数が一定でないことと,28 と 29 に上陸数が特に増加していること, また多い時期は, 一日当たり数十頭から百頭程度のウミガメが屋久島で上陸していることが分かる. これらのデータのうち, ウミガメの上陸数が最も少なかった (2 ), 最も多かった (28 ), 台風の上陸数が最も多かった (24 ) の日毎のデータを図 -11 に示す. 一般的に, 上陸数は徐々に増加し, ある一定レベルに達すると,2 週間前後の時間スケ - ルで増減を数回繰り返し, その後, 割合急激に減少することがわかる. 1 (%) 台風上陸数 5 間平均ウミガメ上陸数指標 5 間平均個日上陸頭数経過日数図 -9 平均上陸数指標と台風上陸数の相関 (5 間移動平均値 )( 相関係数.66) 図間の屋久島におけるウミガメ上陸数データ 4

図中 28 のデータを見ると, 上陸数が一定のレベル (7-8 頭程度 ) に達するまでの時間がその他の度よりも長くかかっているので, 新規で上陸する個体数が増加しているのではないかと推測される. 図 -12 に台風上陸数が 1 個であった 24 の上陸数を示す. 図中で T4 と T6 と記した期間は台風の再接近日である.

5 図中 28 のデータを見ると, 上陸数が一定のレベル (7-8 頭程度 ) に達するまでの時間がその他の度よりも長くかかっているので, 新規で上陸する個体数が増加しているのではないかと推測される. 図 -12 に台風上陸数が 1 個であった 24 の上陸数を示す. 図中で T4 と T6 と記した期間は台風の再接近日である.5 月以降, 上陸数が徐々に増え, 第 1 のピ - クを迎えた後, ほぼ 2 週間おきに上陸数のピークを計 4 回現われた. また台風が接近した当日は台風が来ない場合に予想される上陸数の 1/4 程度の上陸数になっており, ウミガメの上陸に関して台風の影響が大きいことが分かる. ウミガメの日単位での上陸数は黒潮に代表される様な海洋環境と密接に結びついているのではないかと考え, 黒潮位置の変動と上陸数を比較した結果を図 -14 に示す. 図中で, 黒潮の北縁位置が北側に動くにつれて徐々にウミガメの上陸数が増加しているように見えるが, 上陸数が一定レベル ( 図中では 4 頭前後 ) に達した後は, 黒潮北縁位置の変動と対応した変動にはなっていないことが分かった. また, 現場海域での海水温の変動とも比較を行ったが有意な対応関係は見つけられなかった上陸頭数黒潮北縁位置 /22 4/29 5/6 5/13 5/2 5/27 6/3 6/1 上陸頭数 6/17 6/24 7/1 7/8 黒潮北縁位置 7/15 7/22 7/29 8/5 8/12 8/ 図の屋久島におけるウミガメの上陸数の変動 ( 日毎の値, 平均 14.7 日 ) 図 -13 に FFT を用いて求めた 24 における日毎の上陸数のスペクトル解析結果を示す. 図 -12 に示す 24 のデータでは, 上陸数が一定レベルに達した後に, 各個体の産卵周期 ( 排卵してから卵が体内で成熟し, サイド排卵できるまでの期間 ) に対応した 2 週間程度の時間スケ - ルで, 上陸数が 4 回大きく変動していることが目視で分かるが, 図 -13 に示す解析結果では,12.8 日周期と 4.9 日および 3.4 日の周期が卓越している. 角度 ( 度 ) パワー周波数 (Hz) days 4.9days 3.4days 周波数 (Hz) 図の屋久島におけるウミガメ上陸数の周波数解析図の屋久島におけるウミガメの上陸数と黒潮北縁位置の関係 4. あとがき本研究の主な結論は以下のとおりである. (1) アカウミガメの上陸産卵数は海岸毎に数十頭から数千頭とオーダーが異なる. このため, 変動特性を比較する場合には当該海岸の既往最大上陸数で毎度の上陸数を除した上陸数指標を採用すると, 特性を理解しやすい. (2)195 以降のウミガメの上陸数には,2 から 3 オーダーの周期的変動がある. また, このピークは,196 代初頭,199 代初頭,25 頃で, 上陸数のピークは 25 頃であった. (3) 海洋環境の長期的な変動を観るために 5 間移動平均を用いて調べたところ, ウミガメの上陸数指標と台風上陸数の間には, 強い相関関係が見られた. ただしこれは両者が直接結びついているわけではなく, 台風の発生上陸数やアカウミガメの餌資源等を支配する海洋環境の要因に共通のものがあるためと考えられ, アカウミガメの上陸数変動には護岸工事のような人工的な要因に加えてレジームシフトに類似した環境要因変動が大きく寄与していると考えられる. (4) 台風の上陸数が最も多かった 24 を対象に, 日本最大のアカウミガメ上陸産卵数を記録する上屋久町のデータを用いて, 日毎の上陸数変動を調べた結果, 台風来襲日にはウミガメの上陸数が急減す 5

6 ることが分かった ( 図 -12 参照 ). (5) 黒潮の北縁位置とウミガメの上陸数の関係を 2 から 29 まで調べたが, 明瞭な相関関係はなかった ( 図 -14 参照 ). 参考文献 1) 西隆一郎, 大冨将範, 大牟田一美 : ウミガメ保護と養浜を含む海岸保全に関する基礎的研究, 第 28 回環境システム研究論文発表会講演集,pp , 2. 2) 大冨将範, 大牟田一美, 西隆一郎 : ウミガメ保護に関する海岸工学的考察, 海岸工学論文集 48 巻, pp.6-1, 21. 3) 近藤康男 : アカウミガメ : 徳島県日和佐海岸における生態研究の記録, 海亀研究同人会, 96pp, 2. 4) 紀伊半島ウミガメ情報交換会日本ウミガメ協議会共著 : ウミガメは減っているか~その保護と未来 ~, 117pp, 23. 5) 日本ウミガメ協議会 : 日本のアカウミガメの産卵と砂浜環境の現状,157pp, 22. 6) 宮崎県宮崎土木事務所 : アカウミガメ上陸実態調査報告書 ( 昭和 62 度 ~ 平成 4 度, 平成 11 度 ~ 平成 18 度 ) 7) 中東覚 : 私のウミガメ, もどっておいで, 文渓堂, 111pp, ) 鎌田武 : 日本のウミガメ産卵地, 日本ウミガメ協議会編,pp.59-65, CHANGE IN THE NUMBER OF LOGGERHEAD TURTLE LANDING ON REPRESENTATIVE NESTING BEACHES IN JAPAN Ryuichiro NISHI, Kazuyoshi OHMUTA, Takuya SAGARA, Arthur THUMBAS, Kazunori HOSOTANI Loggerhead turtle is an endangered marine species and a sort of index animal of marine and coastal environment. A decrease in the number of loggerhead turtle landing on a sandy beach was often explained as it was caused by shore protection in Japan. In addition, it was reported that widen a sandy beach by beach nourishment may cause an increase in the number of loggerhead turtle landing and nesting. However, the number of loggerhead turtle landing would change significantly independent from the shore protection including hard and soft structures. Therefore, this paper clarifies characteristics of short and long term changes in the number of landings. Then, new criterion, landing index, is introduced to explain long term change in loggerhead landings. The landing index is applied to correlate with the number of typhoon landings. 6

Taro-40-11[15号p86-84]気候変動

Taro-40-11[15号p86-84]気候変動資料鹿児島県における気候変動に関する考察 1 福田哲也仮屋園広幸肥後さより東小薗卓志四元聡美満留裕己 1 はじめに近年地球上では気候変動, とりわけ気温上昇が多くの地域で観測されているその現象は我が国においても例外ではなく, 具体的に取りまとめたレポートとして, 文部科学省気象庁環境省が, 日本における地球温暖化の影響について現在までの観測結果や将来予測を2013 年に, 日本の気候変動とその影響