ｳﾙｸﾞｱｲ海外安全対策情報H28第2四半期報告

Size: px

Start display at page:

Download "ｳﾙｸﾞｱｲ海外安全対策情報H28第2四半期報告"

ひでかもてぎ
5 years ago
Views:

1 海外安全対策情報 ( ウルグアイ ) 平成 28 年第 2 四半期 1 社会治安関係 (1) 治安関係ア強盗事件の犯人に対する判決が議論を呼んでいる同事件は2 人の少年が起こしたもので, 男性から5 万ペソを強奪したというものであるが, 共犯者のうち一人が初犯であったことが考慮され執行猶予判決となったこの判決について内務省は, 裁判所に対し明確な証拠を提出したにも関わらず, その証拠が十分に精査されなかったためであると認識している裁判所と内務省の犯罪に対する姿勢の違いが議論を呼ぶ背景には, 治安に対する国民の高い関心があるカルドペレスマンリケ最高裁判所長官は, 判決が甘いのではないかという疑問に対し, 国民の心情は理解するが, 証拠を判定する裁判に限界はあると説明したイ 4 月 16 日, 詐欺罪に問われていたガストンビラカポシス被告に対し有罪判決が言い渡されたムヒカ前大統領の非公式ウエッブサイトとしてフェイスブック上でぺぺ大統領のアカウントを創作, 前大統領がスペイン遊説資金 5 千万ドルを集めている旨の偽メールを送りつけていた前大統領本人にはスペインへの遊説予定も資金集めのための口座開設等の事実もなかったことから詐欺事件が発覚し, 内務省組織犯罪対策局が捜査していたウメキシコの麻薬カルテル幹部の逮捕 4 月 21 日, 内務省麻薬取締局と治安部隊は11 人を薬物事件で検挙し, そのうち一人がメキシコハリスコ州の犯罪組織ロスクイニスのメキシコ人幹部アブリガルゴンサレスバレンシアであったことが判明した同組織はマルドナード県プンタデルエステ ( 高級リゾート地 ) で土地家車を購入し, 組織の足場を固め, 資金洗浄を主な仕事としていたこの事件からも分かるように, 他国の犯罪組織はウルグアイに入り込んで, ウルグアイに元々存在する小さい犯罪グループと結託しようとしている動きのあることが窺える他国から犯罪組織がウルグアイに入り込めば治安が悪化する懸念があるまたウルグアイは重要な資金洗浄国に変身しようとしている犯罪組織同士の抗争が問題視されているカサボ地区, セロノルテ地区, ビジャエスパニョーラ地区, マルコーニ地区等では, 他国から大がかりな犯罪組織が侵入し, 派閥争いに火を注いでいる昔と違い, 犯罪形態の変化 ( 犯罪組織同士の抗争に伴う殺人事件, 麻薬犯罪等 ) は他国から麻薬組織がウルグアイへ侵入していることを窺わせ, 外国からの犯罪組織をいかにウルグアイから排除できるかが治安回復の鍵である 1

2 エ 5 月 27 日, モンテビデオ県の最貧地区の1つであるマルコーニ地区で, 一人の青年の死亡を発端とする住民のデモが暴徒化し, バスが放火される等の混乱が生じた翌日以降機動隊等治安部隊によるパトロールが実施され, 一時的なバスルートの変更により住民の生活にも影響が及んだオ 6 月 3 日正午頃, プラド地区 ( モンテビデオ県 ) 所在の, 大統領官邸に隣接するサンパブロ学校に爆破予告電話があり, 生徒や付近住民が避難する騒ぎとなった消防隊と治安部隊が学校内及び大統領官邸を捜索したが, 爆発物は発見されなかった同時刻, 大統領は大統領府で執務中であり, 大統領官邸には ( 従業員が ) 数人がいたが, 避難者数等の情報が大統領府や治安部隊では把握できず, 当初混乱を来した爆破予告した犯人の特定には至っていないバスケス大統領は大統領官邸に居住しておらず, 同地区の自己所有の自宅に居住しているカ 6 月 6 日, マルドナード県知事は次の夏が始まるまでに 2 千万米ドルを費やし約 400 台の防犯カメラ ( モニター室併設 ) を設置する予定を発表したキ 6 月 10 日, 防犯対策として2016 年 5 月 15 日からモンテビデオ県及びカネロネス県で開始した GS での夜間 (22 時から6 時 ) におけるカードのみでの支払いの影響で, 併設するコンビニでの売り上げ減少 (GS により40~50%) が目立っている一方で GS に対する強盗減少にはつながっていない同対策はモンテビデオ県及びカネロネス県において7 月 1 日から24 時間適用され, 全国では8 月 15 日から24 時間適用されるク 6 月 10 日, 刑務所への薬物や銃などの持ち込み, 及び賄賂を受け取った疑いで, 刑務官らを対象にした調査が13 件あったまた, 収容者への面会の際に薬物を持ち込もうとした家族らが逮捕される事件も相次いであり,2014 年は274 人,2015 年は336 人 (22% 増 ) となっている 2 一般犯罪凶悪犯罪の事例 ⑴ 強盗日本人の強盗被害, 及びその他の犯罪被害は以下のとおり被害者宅敷地において被害者が庭掃除中, 靴下売りに偽装した男 2 人が被害者に近付き, 銃を取り出し被害者を銃で脅して自宅へ押し入ろうとした玄関は外側からはドアが開かない仕組みになっており, 犯人は窓から侵入しようとしたが出来ず, 激高した犯人 2

3 は被害者の脇腹を殴り, 何も盗らず逃走した被害者は殴られた結果, 肋骨を骨折, 骨が肺に達する重傷を負った被害者の妻が自宅にいたが, 同人に怪我はなかったアバス対象なしイタクシー対象 5 月 21 日, イトゥサインゴ地区において,47 歳のタクシー運転手が客 2 人の指示する場所へ到着すると, 運転手を武器で脅し, 売上金を強奪して逃走した 5 月 31 日, ヌエボパリス地区において, タクシーが客を乗せ目的地に着いたところ, 客が銃を取り出し運転手を脅して売上金を強奪した 6 月 11 日, マンガ地区において, 赤ん坊を連れたカップルがタクシーを降りる際, 男が銃を取り出し運転手を脅し, 売上金を強奪して逃走したウガソリンスタンド対象 4 月 5 日, カラスコ地区イタリア通りにおいて, 赤いバイクに乗りヘルメットをかぶった2 人の強盗がガソリンスタンドに押し入り, 売上金を強奪した 4 月 9 日, マルビンノルテ地区において, ガソリンスタンドに武器を持った強盗が押し入り, 売上金を強奪した 4 月 22 日, カラスコ地区において, ガソリンスタンドに強盗犯人一人が押し入り, 店員を銃で脅し, 売上金等を強奪した 4 月 29 日, ブセオ地区において, ガソリンスタンドに覆面をして銃を持った3 人組の強盗が押し入り, レジの現金を強奪した 6 月 7 日, イトゥサインゴ地区において,4 人の犯人がガソリンスタンドへ強盗に押し入り, 居合わせた警察官と銃撃戦になったエ住宅対象 4 月 19 日, パソデアレナ地区において, 覆面をした男 2 名が住宅へ侵入,46 歳と70 歳の住人と鉢合わせとなり争いとなったことから犯人が住人を殴り逃走した 5 月 7 日午後 7 時ごろ, マルビン地区において, 母親と15 歳の息子,8 歳の娘の3 人で一戸建て自宅に車で帰宅したところ,2 人の銃を所持した犯人 (29 歳と15 歳 ) が, 銃で家人を脅して家に押し入り,8 歳の娘を人質に取り貴重品を強奪した助けを呼ぶ家人の声を聞いた隣人が警察へ通報したことから警察が到着, しかし犯人は娘を人質に逃走を図ろうとして警察と銃撃戦になり,29 歳の犯人 ( 前科 4 犯 ) が死亡した 5 月 21 日, セリート地区において, 男性が帰宅したところ, 覆面をした強盗犯人 2 人が刃物で男性を脅して財布を強奪した男性は刃物で何度も切られたことと殴られたことで 3

4 怪我をした 6 月 17 日午前 2 時頃, アンセルモカストロ在ウルグアイパナマ大使公邸 ( カラスコ地区に所在のマンションの一室 ) に2 人組の強盗が押し入り室内を物色中, 就寝していた大使夫妻が物音に気付き部屋を確認しようとしたところ強盗と出くわし, 現金等を強奪された大使夫妻に怪我はないマンションには防犯カメラが設置されていたが, 犯人らの映像は録画されていなかったオ店舗対象 4 月 19 日, パルケリベラ地区において, 犯人 1 人が個人商店に押し入り, 売上金等を強奪して逃走した 4 月 19 日, アグアダ地区において, キオスクが強盗に襲われ, 売上金等を強奪された 4 月 26 日, カサバジェ地区において, 薬局に強盗 2 人が押し入り, 銃で店員を脅し, 売上金を強奪した 4 月 26 日, ブセオ地区において, ピザ屋に強盗 2 人が押し入り, レジの現金と従業員のバイクを強奪した 5 月 3 日, ポシートス地区において,34 歳のウルグアイ人女性が職場へ着いたところ, 銃を所持した男に脅され, 売上金を強奪された 5 月 3 日, ラブランケアーダ地区において, スーパーマーケットに強盗が押し入り, 銃で店員を脅し, 売上金等を強奪し, 徒歩で逃走した 5 月 4 日, ポシートス地区において, 薬局に強盗一人が押し入り,19 歳の店員を脅し, レジから現金を強奪し, 徒歩で逃走した 5 月 13 日, アグアダ地区において, 犯人が両替所に手榴弾を持ち現金を脅し取ろうとしたが犯人は何も取らず逃走した 5 月 21 日, カストロ地区において, パン屋にヘルメットをかぶった強盗が侵入, 店主, 店員, 客の3 人を銃で脅し, 現金を強奪した犯人は逃走する際, 天井に発砲した 5 月 22 日, カネロネス県において, スーパーマーケットに強盗 2 人が銃を持って押し入り, 売上金を強奪した後, 外で待機していた仲間のバイクに乗って逃走した 5 月 22 日午前 0 時ごろ, ポシートス地区において, 営業中のレストランに強盗数名が押し込み, 現金等を要求した客に警察官が居合わせたことから銃撃戦となり, 警察官が足に銃弾を受け, 犯人一人も銃で怪我をし, 取り押さえられた逃走した犯人も後刻逮捕された 5 月 22 日, 午前 6 時 15 分ごろ, ポシートス地区においてミニスーパーマーケットに強盗が押し入り, 現金, 酒を強奪して逃走した 5 月 22 日, 夜, ポシートス地区においてミニスーパーマーケットに強盗が押し入り現金等を強奪した 5 月 24 日, セリート地区において,19 歳と17 歳の男 2 人が個人商店に強盗に押し入っ 4

5 たが,71 歳店主が2 人を銃で撃ち殺した同商店はこの10 日間で4 回目の強盗被害であった一緒に居た75 歳の商店主の妻は無事であった 5 月 31 日, カラスコ地区において,2 人の18 歳少年が店番をしていたところ犯人一人がやってきて, 銃を取り出して2 人を脅し, 売上金を強奪した 6 月 12 日, ブセオ地区においてたばこ屋に拳銃を所持した強盗が押し入り, 売上金を強奪して逃走した 6 月 16 日, コルドン地区において,2 人の犯人が銃を所持し, スーパーマーケットへ押し入り, 従業員と客を脅し, 売上金を強奪した 6 月 23 日, ポシートス地区において,2 人の強盗犯人が銃を持ってスーパーマーケットに押し入り, 売上金を強奪した 6 月 30 日, コロン地区において, 商店に銃を持った強盗 2 人が押し入り, 従業員 2 人を脅し, 売上金を強奪, 発砲して逃走した従業員のうち一人が銃で怪我をしたカその他 4 月 9 日, ウニオン地区において,29 歳の男性が通りを歩いていたところ,2 人の強盗が拳銃で男性を脅し, 所持品等を奪って逃走した犯人は男性に発砲し, 男性は左足にけがをした 5 月 31 日, ポシートス地区において,36 歳男性がバイクで通行中 2 人の男に呼び止められ, 同人らは銃を取り出し, バイクを強奪して逃走した 6 月 10 日, シウダビエハ地区において,27 歳の男性が歩行者天国を歩いていたところ, 建物から出てきた男に発砲され, 腹部を負傷した一部始終が防犯カメラに撮影されていた 6 月 11 日, ラスアカシアス地区において, 配達人が強盗に銃で脅され売上金を強奪された 6 月 13 日, カラスコ地区に所在するソフィテルホテルに到着したドゥラスノ県の市議会議員が銃を所持した強盗犯人に所持品や車を強奪される事件があった市議は後をつけられて, ホテルへ到着したところを襲われた模様である ⑵ 殺人日本人の被害は報告されていないが主な事例は以下のとおりア既遂 4 月 1 日金曜日午後 7 時 30 半ごろ, 銃を持った覆面をした2 人組の犯人が, カネロネス県サリナス地区の1 軒屋に押し入った家には66 歳の年金暮らしのドイツ人男性, その従兄弟の56 歳ドイツ人男性, その28 歳スペイン人の息子,42 歳のウルグアイ人友人が自宅に居た犯人は住人に対し金を出せ等と銃で脅したが, ないと言うと頭を何度も殴る等の暴行を加えた家人は病院に運ばれたが死亡が確認された 5

6 犯人は財布, 携帯電話, 時計等を強奪し逃走, 現在も未検挙である昨年 11 月以降, 同地区では同様の強盗犯罪の他窃盗等多数発生していることから住民が警察へパトロール等を依頼していた集中的に警察官を投入したところ, 犯罪発生が押さえられ, 他の事件の犯人を多く検挙した結果となった死亡したドイツ人男性は, ウルグアイは治安がよく移住するには適しているとして来ウしたものの, 最悪の結果となった ⑶ 強姦日本人が関係している被害は報告されていない 3 薬物犯罪発生状況日本人が関係している事件は報告されていないが主な事例は以下のとおり 4 月 22 日, コロニア警察が発表したところによると,4カ所の薬物密売所を捜索した結果,18 人を逮捕, うち3 人を刑務所へ収容した 1キロのコカイン, 大麻,3 万ペソの現金と米ドル札等が押収された 6 月 11 日, マルビン地区において, 大麻, コカイン, パスタバセ等合計 40kgが押収された 4 テロ爆発事件発生状況日本人が関係している被害は報告されていない 5 誘拐脅迫事件発生状況日本人が関係している被害は報告されていない 6 日本企業の安全に関わる諸問題モンテビデオ市内外において銃を使用した強盗事件が多発している当地では日本人は一般的に裕福と見られており, 日本企業及びその関係者が強盗や誘拐の標的となる可能性は排除できないまた労働者の権利意識が高く労働争議が過激に行われることから注意を要する ( 了 ) 6

大使館からのお知らせ（月号）

大使館からのお知らせ（月号） 2016 年 12 月号治安情報 12 月号当地報道より ( 殺人事件強盗事件など毎月の主要な事件について概要をお知らせしています ) 国内全域 2016 年の殺人事件数が過去最多を記録 ( 殺人事件 ) 2016 年の年間殺人事件数は577 件であり 2015 年の558 件を19 件上回って過去最多となった人口 10 万人あたりの事件発生率では 2015 年が11.4 件 2016