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1 北朝鮮映画事件 ~ 知的財産権侵害と一般不法行為 < 当事者 > 一弁知的所有権法部会平成 24 年 5 月 10 日弁護士南摩雄己 X2: 朝鮮映画輸出入社 ( 北朝鮮文化庁傘下の行政機関 ) 本件映画の日本における独占的利用権付与本件訴訟 X1: 有限会社カナリオ企画 A: 株式会社フジテレビジョン ( 旧商号 ) 株式会社フジ メディア ホールディングス会社分割により権利義務承継 Y: 株式会社フジテレビジョン < 時系列 > 昭和 50 年 4 月 24 日日本についてベルヌ条約発効昭和 53 年北朝鮮国民 B 本件映画製作 (2 時間以上 北朝鮮法上 著作権あり ) 平成 14 年 9 月 30 日 X2 X1 映画著作権基本契約 X1 は日本国内における独占的な上映 放送 第三者に対する利用許諾等の許諾を受ける平成 15 年 4 月 28 日北朝鮮についてベルヌ条約発効平成 15 年 5 月 21 日 Y X 北朝鮮の劇場用映画の取扱いについて 日本と北朝鮮間で相互に著作権の保護関係が発生するまでは 当該映画を 弊方の必要に応じて なんらの制限も留保もなく使用することが可能であることになります などと回答 平成 15 年 6 月 30 日日本テレビ ニュースプラス 1 にて 密令 027 の一部を放送平成 15 年 12 月 15 日 A スーパーニュース にて 司令部を遠く離れて ( 本件映画 ) を 2 分 8 秒間分放送 知りすぎた美人女優 のタイトルの下 北朝鮮における映画を利用した国民に対する洗脳教育の状況を報ずる目的平成 18 年 3 月 24 日 X1 X2 A 日本テレビ訴訟を提起平成 20 年 10 月 1 日会社分割により Y が A のグループ管理事業を除く一切の事業に関する権利義務を承継 -1 -

2 < 裁判例 > 地裁判決 ( 東京地裁平成 19 年 12 月 14 日 47 部阿部裁判長 ): 請求棄却一般不法行為に関する主張なし 高裁判決 ( 知財高裁平成 20 年 12 月 24 日 4 部田中裁判長 ): 一部請求認容著作権侵害を否定原告は 一般不法行為に基づく損害賠償請求を予備的請求として追加 一般不法行為については 以下のように判断し 損害賠償責任を肯定 控訴人カナリオ企画は 本件映画著作権基本契約に基づき 控訴人輸出入社から本件映画を含む本件各映画著作物について 日本国内における上映 複製 頒布および放送についての独占的な許諾権を付与され 本件映画の複製物の提供を受けていたことからすれば 控訴人カナリオ企画は日本国内において本件映画の利用について独占的な管理支配をし得る地位を得ていたものと認めることができ このことに 本件映画が上記のとおり著作物として客観的な価値を有するものであり 経済的な利用価値があること 控訴人カナリオ企画は 別紙一覧表のとおり放送局に対して本件各映画著作物に属する作品の放送を許諾することにより現実に利益を得ていたことを併せ考慮するならば 控訴人カナリオ企画が上記地位に基づいて本件映画を利用することにより享受する利益は 法律上の保護に値するものと認めるのが相当である 本件映画は 控訴人カナリオ企画が管理支配をしているそれ自体が客観的な価値を有し 経済的な利用価値のある映画であり その製作に当たっては相当の資金 労力 時間を要したものであること 控訴人カナリオ企画は 北朝鮮がベルヌ条約に加入した後も 控訴人輸出入社から利用許諾を得た本件各映画著作物に含まれる作品について 別紙一覧表のとおり テレビ番組における放送を許諾し 使用料を得ていたものであり 本件映画についても 同一覧表 放送社名 欄記載の放送者に対しては利用許諾をすることにより使用料収入を得られる作品であると推認できること 控訴人カナリオ企画は 本件無許諾放映により本件各映画著作物に含まれる作品のビデオカセット及び DVD の販売ができない状況になっていること 本件無許諾放映は 報道を目的とするニュース番組の中で行われたものであるが 脱退被控訴人にとってはスポンサー収入の対象となる営利事業であること 本件無許諾放映の時間は 128 秒間であり 本件映画全体の上映時間からすれば わずかな一部の利用といえなくもないが 約 6 分間のテレビ番組中で 2 分間を超える放映をすることは それ自体としては相当な時間の利用であること等の事実に照らすならば 脱退被告人が控訴人カナリオ企画に無断で営利の目的をもって本件無許諾放映をしたことは社会的相当性を欠く行為であるとの評価を免れず 本件無許諾放映は 控訴人カナリオ企画が本件映画の利用により享受する利益を違法に侵害する行為に当たると認めるのが相当である -2 -

3 最高裁判決 ( 最一小判平成 23 年 12 月 8 日 ): 著作権侵害否定 一般不法行為否定 多数国間条約に 未承認国が加入した場合の効力について 一般に 我が国について既に効力が生じている多数国間条約に未承認国が事後に加入した場合 当該条約に基づき締約国が負担する義務が普遍的価値を有する一般国際法上の義務であるときなどは格別 未承認国の加入により未承認国との間に当該条約上の権利義務関係が直ちに生ずることはできず 我が国は 当該未承認国との間における当該条約に基づく権利義務関係を発生させるか否かを選択することができるものと解するのが相当である とした上で ベルヌ条約は 普遍的価値を有する一般国際法上の義務を生じさせるものではなく また 日本国は北朝鮮とのベルヌ条約に基づく権利義務関係は発生しない立場をとっている として 著作権法 6 条 3 号の著作物とはいえない とした 著作権侵害と一般不法行為の関係について 同条( 筆者注 : 著作権法 6 条 ) 各号所定の著作物に該当しない著作物の利用行為は 同法が規律の対象とする著作物の利用による利益とは異なる法的に保護された利益を侵害するなどの特段の事情がない限り 不法行為を構成するものではないと解するのが相当である これを本件についてみるに 本件映画は著作権法 6 条 3 号所定の著作物に該当しないことは前記判示のとおりであるところ 1 審原告 X1 が主張する本件映画を利用することにより享受する利益は 同法が規律の対象とする日本国内における独占的な利用の利益をいうにほかならず 本件法曹によって上記の利益が侵害されたとしても 本件放送が 1 審原告 X1 に対する不法行為を構成するとみることはできない 仮に 1 審原告 X1 の主張が 本件放送によって 1 審原告 X1 が本件契約を締結することにより行おうとした営業が妨害され その営業上の利益が侵害されたことをいうものであると解しうるとしても 前記事実関係によれば 本件放送は テレビニュース番組において 北朝鮮の国家の現状等を紹介することを目的とする約 6 分間の企画の中で 同目的上正当な範囲内で 2 時間を越える長さの本件映画のうちの合計 2 分 8 秒間分を放送したものにすぎず これらの事情を考慮すれば 本件放送が 自由競争の範囲を逸脱し 1 審原告の営業を妨害するものであるとは到底いえないのであって 1 審原告 X1 の上記利益を違法に侵害するとみる余地はない -3 -

4 YOL ライントピックス事件地裁判決 ( 東京地判平成 16 年 3 月 24 日 29 部飯村裁判長 ) は 著作権侵害を否定 以下のように述べ 一般不法行為責任を否定 YOL 見出しは 原告自身がインターネット上で無償で公開した情報であり 前記のとおり 著作権法等によって 原告に排他的な権利が認められない以上 第三者がこれらを利用することは 本来自由であるといえる 不正に自らの利益を図る目的により利用した場合あるいは原告に損害を加える目的により利用した場合など特段の事情がない限り インターネット上に公開された情報を利用することが違法となることはない 被告の行為は 不法行為を構成しない 高裁判決 ( 知財高裁平成 17 年 10 月 6 日 4 部塚原裁判長 ) は 著作権侵害を否定 以下のように述べ 一般不法行為責任を肯定 前認定の事実 とりわけ 本件 YOL 見出しは 控訴人の多大の労力 費用をかけた報道機関としての一連の活動が結実したものといえること 著作権法による保護の下にあるとまでは認められないものの 相応の苦労 工夫により作成されたものであって 簡潔な表現により それ自体から報道される事件等のニュースの概要について一応の理解ができるようになっていること YOL 見出しのみでも有料での取引対象とされるなど独立した価値を有するものとして扱われている実情があることなどに照らせば YOL 見出しは 法的保護に値する利益となり得るものというべきである 一方 前認定によれば 被控訴人は 控訴人に無断で 営利の目的をもって かつ 反復継続して しかも YOL 見出しが作成されて間もないいわば情報の鮮度が高い時期に YOL 見出し及び YOL 記事に依拠して 特段の労力を要することもなくこれらをデッドコピーないし実質的にデッドコピーして LT リンク見出しを作成し これらを自らのホームページ上の LT 表示部分のみならず 2 万サイト程度にも及ぶ設置登録ユーザーのホームページ上の LT 表示部分に表示させるなど 実質的に LT リンク見出しを配信しているものであって このようなライントピックスサービスが控訴人の YOL 見出しに関する業務と競合する面があることも否定できないものである 通勤大学法律コース事件地裁判決 ( 東京地判平成 17 年 5 月 17 日 47 部高部裁判長 ) は著作権侵害を一部肯定 高裁判決 ( 知財高判平成 18 年 3 月 15 日 4 部塚原裁判長 ) は著作権侵害を否定したが 以下のように述べ 一般不法行為責任を肯定 非控訴人らは 控訴人各文献に依拠して 記述自体の類似性や構成 項目立ての全体に照らして控訴人各文献に酷似している被控訴人各文献を 控訴人各文献と同一の読者層に向けて 特に被控訴人文献 1 及び 3 については控訴人文献 1 及び 3 の出版後極めて短期間のうちに 執筆 発行したものであるから 控訴人の執筆の成果物を不正に利用して利益を得たものというべきである -4 -

5 < 考察 > 本件最高最判決の射程文言上 著作権法 6 条 各号所定の著作物に該当しない著作物の利用行為 についての判断 しかし 従前の下級審判例との整合から 創作性を否定される等他の理由で著作権侵害とならない事案についても 同様に妥当すると思われる 判断の内容著作権侵害が成立しない場合 原則として一般不法行為も成立しない ただし 特段の事情 があれば 一般不法行為が成立しうる この点は 一般論としては成立可能性を肯定しながら 実際の認容例は多くない という従前の下級審裁判例の趨勢と概ね合致すると思われる 一般不法行為が成立する 特段の事情 とは? 例として 著作物の利用による利益とは異なる法的に保護された利益を侵害する 場合が挙げられている どのような利益侵害がこれに当たるかは明示されていない 本判例の傍論ということになろうが 営業上の利益 は 著作物の利用による利益 とは別個であり これを侵害すれば 一般不法行為が成立すると解釈しうる そして 営業上の利益 を侵害したかどうかは 自由競争の範囲を逸脱 したかどうかで決すると解釈しうる ( 自由競争の範囲内かどうかは 不正競争防止法に該当しない場合に なお一般不法行為が成立する場合として下級審裁判例が示す基準と類似 ) その他 従前の( 古めの ) 下級審裁判例で一般不法行為が肯定されていた類型へ 本判決がどのような影響を有するかは 多々見解がありうる 例 :1 商品 営業の主体混同 2デッドコピー (cf. 木目化粧事件 ) 3データベース 1 2は不競法 3は著作権法との整合の問題を抱え得る YOL ライントピック事件の事案は 本判例の下では どのように判断されるか? 本判例によっても YOL 事件控訴審の判断を支持することができるか? すべきか? 通勤大学法律コース事件の事案は 本判例の下で どのように判断されるか? YOL 事件との事案の違い -5 -

6 若干の試論( 私見 ) 本判決は 著作権法の原則( 要件にあたらない限り自由利用できる ) に忠実な判決 今後 具体的な事例において 一般不法行為責任が成立するか注目する必要がある 不正競争防止法違反についても 著作権と同様の議論が妥当するか? 著作権 =そもそも自由な情報を独占させる制度要件にあたらない限り自由利用が原則不正競争防止法 = 要件に当たらない行為は 法的に認められた自由な行為といえるか? 行為類型に沿わない行為を積極的に容認する趣旨とはいえないのではないか? ( 特に 3 年経過後の商品形態模倣行為 ) Cf. 差止めの有無の違い 企業の行為規範は? 1 著作権侵害 ( ないし不競法違反 ) 2 自由競争の範囲ないかどうか 3その他 < 参考文献 > 田村善之 新世代知的財産法政策学の創成 3 頁 -( 有斐閣 2009) 山根崇邦通勤大学法律コース事件判批 知的財産法政策学研究 221 頁 -(2007) -6 -

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できない状況になっていること 約 6 分間のテレビ番組中で 2 分間を超える放映を し たこと等を理由に損害賠償請求が認容された X1 X2 および Y の双方が上告受理申立て 2 判旨 :Y1 敗訴部分破棄 請求棄却 X1,X2 敗訴部分上告却下ないし上告棄却最高裁は 北朝鮮の著作物について日本国 著作権侵害と一般不法行為の成否 ~ 北朝鮮映画事件 ( 最一小判平成 23 年 12 月 8 日 ) 弁護士南摩雄己 第 1 本稿の目的ある行為について著作権侵害が否定された場合 その行為についてなお違法であるとして民法 709 条に基づく不法行為 ( 以下 一般不法行為 ) が成立しうるか という問題がある 民法の原則どおりに考えれば 違法が存在する限り一般不法行為が成立するとも考えられる しかし

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