EnSight 10.1の新機能

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1 EnSight 10.1 の新機能 CEI ソフトウェア株式会社 松野康幸 2014 年 10 月 29 日

2 新機能と改良点 プロダクト名の変更 複数データに対する機能強化複数 Case の比較データの入れ替え機能ビューポートの切り替え機能ビューポートのクリック & ゴー機能ビューポートの自動レイアウト機能可視化機能の強化パートのクローン作成機能グループに対する幾何変換機能簡易色設定機能グラフ 注釈等の色のコントラスト自動調整機能流線等のパーティクルトレースにチューブ表示機能を追加流線等のパーティクルトレースの色と表示 / 非表示の設定を改良線コンターのラベル表示機能の改良要素フィルター機能の改良プロット / クエリの機能の改良 パフォーマンスの向上ポリヘドラル ( 多面体 ) 要素に関する変更球表示の高速化 EnSight サーバー プロセスのスレッド化 分散並列処理の機能強化 Server of Server (SOS) 機能の改良 CEIStart 他の機能拡張と改良シェーディングに新たな方法を追加 選択パートのタグ付けとキーアサインの機能 注釈文字オプションを追加フリップブック作成時と動画保存時に表示されるダイアログを改良 ポップアップ メニュー選択時に発行されるコマンドの変更 Volume of Fraction 正味の力を計算するためのユーザー定義ツール 2

3 プロダクト名の変更 EnSight Standard EnSight Gold EnSight DR EnSight Desktop EnSight Free EnSight Standard EnSight HPC EnSight VR EnSight Desktop EnSight Free EnSight HPC は EnSight Gold の機能を備えたプロダクト EnSight VR は EnSight DR から Parallel Compositing(PC) の機能が削除されたプロダクト PC オプションが必要な場合は 別途購入して頂く必要があります この PC オプションは EnSight HPC にも適用可能です 10.1 から従来のライセンスに加え バッチライセンス ( 本単位 ) を追加する予定です 3

4 複数 Case の比較機能 Case リンキング 機能で簡単に複数の Case を比較することができます Case 毎にビューポートを分けて表示します Case 間の操作がリンクされます 機能制限同じ番号かつ同じ名前のパートが定義されていなければなりません 同じ名前の変数が定義されていなければなりません データは 空間的にほぼ同じ位置に存在しなければなりません 4

5 複数 Case の比較機能 Case リンキングをオンにしている時の処理 最初に読み込まれた Case に対して行われた処理が適用され 新しいビューポート上に表示されます ある Case で パートの属性の変更 パートの作成 変数の作成 を行うと 他の Case に対しても同じ操作が行われます グラフィックス ウィンドウを分割し 各ビューポートを配置し 3 つ目以降はサムネイルのビューポートがグラフィックス ウィンドウの左側に配置されます 対話プローブ クエリは リンクされているビューポートの同じスクリーン座標で実行されます 全てのビューポートがリンクされ 連動して動作します クエリの作成は 全ての Case で行われ 結果は 1 つのグラフ上にプロットされます 注意 : 現在のバージョンでは 最大 4 つの Case まで比較可能 5

6 データの入れ替え機能 現在行っている可視化処理をそのままに データを置き換えることが可能になりました 新規 Case ダイアログの Case1 のコンテキストを適用 オプションをオンにしてデータを読み込むだけの操作です 10.0 に比べ 格段に操作が簡単になりました 10.0 における操作手順 1) コンテキスト ファイルを保存 2) 保存したコンテキスト ファイルを編集して データのパスを変更 ( または データ ファイルの読み込み ) 10.1 における操作手順 1) Case1 のコンテキストを適用 オプションをチェックしてデータを読み込む 3) コンテキスト ファイルの復元 6

7 ビューポートの新機能 切り替え機能 選択したビューポートを表示されている最大のビューポートと入れ替えることができます デフォルトのビューポート Main Viewport も 他のビューポートと同様にレイヤーの前面 / 背面に移動することができます 7

8 ビューポートの機能拡張 クリック & ゴーの機能 新たに追加されたクリック & ゴーのアイコンをクリックすると 選択されているビューポートがグラフィックス ウィンドウいっぱいに表示されます もう一度クリックで 元の大きさに戻ります 自動レイアウト機能 ビューポートのレイアウトを自動 または手動で設定するためのオプションが追加されました 8

9 パートのクローン作成機能 選択したパートのクローンを作成します モデル パートのクローンは 親パートを持ちません 作成パートのクローンは オリジナルのパートと一致するように作成パートを再度作り直します クローン機能で作成されたパートは コピー機能で作成されたパートとは異なり オリジナルとの依存関係がありません 流線の作成クローンの作成クローンの移動 クローンを作成することで面倒なパラメーターの設定を省くことが可能 9

10 グループに対する幾何変換機能 グループ化されたパートに対して 回転 移動 スケールの変更が可能になりました 互いに関連するオブジェクトを移動する必要がある場合などに便利です このグループに対する幾何変換もキーフレーム アニメーションでも補間が行われます 10

11 簡易色設定機能 簡易色設定のためのカラーパレットが追加され グラフィックス ウィンドウに表示されたオブジェクトの色変更が簡単になりました カラーパレット上の色は 他のエリアにドラッグ & ドロップすることもできます オブジェクトが選択された時に そのオブジェクトに定義されている Single color の色が簡易色設定のパレットの最も大きいエリアにコピーされます 表示されているオブジェクト ( パート プロット 注釈等 ) 上に カラーパレットの色をドラッグ & ドロップすることで そのオブジェクトを色付けすることができます カラーパレットの色は EnSight を再起動しても維持されます 簡易色設定のカラーパレットによって色付けしたオブジェクトの色は 戻す ボタンで元の色に戻すことができます 11

12 グラフ 注釈等の色のコントラスト自動調整機能 ビューポート 0 の背景色が変更された時に 指定された背景色に応じてグラフや注釈の表示色を白または黒に自動で変更します この機能のオン / オフは 設定ダイアログから行えます デフォルトはオンです 各オブジェクトを作成する際に明示的に色を指定した場合は コントラストの自動調整は行われません 12

13 パーティクルトレースの機能拡張 チューブ表示機能 流線等を表示する際の従来の表示方法の ライン リボン 四角チューブ に加え 円筒チューブ も表示できるようになりました 色と表示 / 非表示の設定機能 流線等のパーティクルトレースの 1 本 1 本に対して 色変更や表示 / 非表示の切り替えができるようになりました 各パーティクルトレースをランダム色で色付けすることも可能です 13

14 線コンターのラベル表示機能の改良 線コンター上に表示するラベルの表示機能を改良しました 線コンターの曲線に沿う方向でラベル表示が可能になりました マウス右ボタンを使って 線コンター上の任意の位置にラベルを追加することが可能になりました ( サブレベルのライン上には追加できません ) 指定したラベルの削除が可能になりました 14

15 要素フィルター機能の改良 従来の要素フィルターの機能を拡張しました 6 つのフィルターを組み合わせたフィルター処理が可能です 使用できる変数は 従来は要素変数だけでしたが 座標値や節点変数も使用可能になりました 値の比較は 変数と実数の比較に加え 変数同士の比較も可能になりました 15

16 プロット / クエリの機能の改良 複数のグラフを自動配置できるようになりました 表示状態にある複数のグラフ (16 個まで ) をグラフィックス ウィンドウ内に縦 横で自動整列させることができます (16 個以上の場合は 最初の 16 個を自動配置 ) グラフの個数配列数 ( 縦 横 ) 2~ ~ ~ ~ 以上

17 プロット / クエリの機能の改良 選択したグラフのみを画像ファイルに保存できるようになりました グラフィックス ウィンドウ上に複数のグラフがある場合に 選択したグラフのみのイメージを画像ファイルに保存します 保存する時に背景色を 白色 に設定することができます 複数クエリを 1 回の操作でファイルに保存することができるようになりました 1 つのクエリにつき 1 つのファイルが作成されます 距離に関するクエリは データが複数ステップの場合は 各時刻におけるクエリが作成され 全ステップのクエリが 1 つのファイル内に出力されます 17

18 パフォーマンスの向上 ポリヘドラル ( 多面体 ) 要素に関する変更 EnSight 10.0 までは データを読み込む時に多面体要素を四面体要素に分割していましたが EnSight 10.1 では 多面体要素を分割せずそのまま扱うようになりました 使用メモリが節約され パフォーマンスと堅牢性が向上 球表示の高速化 EnSight 10.0 までは ポリゴンで球を作成していましたが EnSight 10.1 では グラフィックス ハードウェアの機能を利用した球表示を行うようになりました レンダリングのパフォーマンスが約 10 倍向上 EnSight サーバー プロセスのスレッド化 EnSight 10.1 では EnSight のサーバー側で行う多くの処理 また計算機のほとんどの関数がスレッド化されました EnSight Standard で利用可能なスレッド数が 最大 4 並列から最大 8 並列に変更になりました 18

19 分散並列処理の機能強化 従来の SOS サーバーを複数繋ぎ合わせて 1 つの大きな SOS のネットワーク Root-Level SOS(RLSOS) を作ることができます RLSOS プロセスが 複数の SOS サーバーをまとめ 各 SOS サーバーに集められた可視化処理の内容を統合します データサイズが非常に大きく 従来の SOS の機能では扱うことが難しかったデータを扱うことができます CEIShell ネットワークを簡単に構築するための CEIStart が追加されました EnSight 10.0 では 各サーバーマシン上で CEIShell を起動をする必要がありましたが EnSight 10.1 では CEIStart のダイアログから簡単に起動できます RLSOS のネットワーク 従来の SOS のネットワーク Client Client RLSOS SOS SOS Server Server Server Server Server Server CEIStart の起動ダイアログ 19

20 他の機能拡張と改良 シェーディングに新たな方法を追加従来の フラット グーロー スムーズ に加え スムーズ ( 高品質 ) が追加されました スムーズスムーズ ( 高品質 ) 1 つのポリゴン内にフラットで表示すべきエッジとスムージングすべきエッジが混在している場合に適切に処理できるようになりました 選択パートのタグ付けとキーアサインの機能選択したパートに対してタグを付け そのタグをキーボードの数字キーに割り当てる機能が追加されました キーアサインの方法 : パート ( 複数可 ) を選択し Altキーと数字キーを同時に押しますタグの選択方法 : Ctrlキーと指定した数字キーを同時に押しますパートやパートのグループが非常に多い時に便利 20

21 他の機能拡張と改良 注釈文字オプションを追加 注釈 ( テキスト ) を作成 / 編集 ダイアログの 特殊な値 に新たに 3 つの項目が追加されました 1 ビューポート内で色付けに用いた変数の範囲指定されたビューポート内に表示されている全てのパートで色付けに使用されている各変数の最小値と最大値を表示 2 表示パートでの変数の最小値選択されたパートで色付けに使用されている変数の最小値を表示 3 表示パートでの変数の最大値選択されたパートで色付けに使用されている変数の最大値を表示 フリップブック作成時と動画保存時に表示されるダイアログを改良 フリップブック作成時 および動画保存時に表示されるダイアログを共通化しました 21

22 他の機能拡張と改良 ポップアップ メニュー選択時に発行されるコマンドの変更 パートの作成などを行う場合に 大きく分けて下記の 4 通りの方法があります 1 メイン メニューからメニューを選択 2 機能アイコン ツール バーからアイコンを選択 3 パート パネル等のパネル上でマウス右ボタンをクリックし 表示されるポップアップ メニューから選択 4 グラフィックス ウィンドウ上でマウス右ボタンをクリックし 表示されるポップアップ メニューから選択 EnSight 10.0 では 1 と 2 で発行されるコマンドと 3 と 4 で発行されるコマンドが異なっていましたが EnSight 10.1 では同じコマンドが発行されるようになりました Volume of Fraction(VOF) Flow3D から出力されるデータのみに適用できる機能です VOF の計算のためのアルゴリズム沿ったクリップや等値面を計算できます 22

23 他の機能拡張と改良 正味の力 (Net Force) を計算するためのユーザー定義ツール ユーザー定義ツールの 解析 に新たなツール Force Pressure & Shear が追加されました 全パート または指定したパートに対して せん断力と圧力を計算することができます 揚力と抗力を計算するためのオプションも付いています 23