はじめに enpitは 文部科学省が実施する情報技術人材育成のための実践教育ネットワーク形成事業 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク の略称で 平成 24 年度より開始し 今年度で4 年目を迎えております 平成 25 年度に第一期の修了生が生まれ 平成 27 年度は第三期生が修了してい

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1 A N N U A L R E P O R T 文部科学省情報技術人材育成のための実践教育ネットワーク形成事業 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク Education Network for Practical Information Technologies 平成 27 年度成果報告書 クラウドコンピューティング分野 セキュリティ分野 組込みシステム分野 ビジネスアプリケーション分野 enpit 運営委員会大阪大学 東北大学 筑波大学 東京大学 東京工業大学 名古屋大学 神戸大学 九州大学 九州工業大学 北陸先端科学技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 公立はこだて未来大学 産業技術大学院大学 慶應義塾大学 情報セキュリティ大学院大学

2 はじめに enpitは 文部科学省が実施する情報技術人材育成のための実践教育ネットワーク形成事業 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク の略称で 平成 24 年度より開始し 今年度で4 年目を迎えております 平成 25 年度に第一期の修了生が生まれ 平成 27 年度は第三期生が修了しています はじめの第一期生は事業全体で 305 名が修了しましたが 第三期生は 481 名修了と大幅な増員を達成しています また 基幹となる大学以外にこの事業に参加いただいている大学は47 校から96 校へ またいろいろな形でお手伝いいただいている企業は91から125へと大幅に増えております これは 我々一同 いろいろな手段で広報に努め 多くの方々に認知されるに至るとともに enpitの修了生や関係者が増え その内容や成果の理解が進んだ結果であると思っております 本報告書の中にもありますが enpitの効果としては 学生個々の技術レベルの向上のみならず 社会性や協調性などの向上があります 社会人として他者と一緒になって共同でソフトウェア開発や 問題解決ができる能力というのは重要であり 学生が卒業後 社会の中で生きていく上では必須の力です enpitでは 複数の大学から集まった学生がチームを構成し ソフトウェア開発や仕様作成などのプロジェクトを課しています その中で 彼ら彼女らは 個々の大学の中だけでは得られないいろいろな体験を経て 大きく成長していきます 現在 第一期生がすでに社会に出て いろいろなところで活躍し始めており その様子が聞こえ始めています 引き続き 修了生の今後の活躍を追跡していきたいと思っています 平成 28 年度は enpitの最終年度にあたります 本年度もこれまで通り修士学生を中心とした教育事業を確実に推進するとともに 平成 29 年度以降の継続の形を明らかにしていく必要があります また 学部生を中心とした第 2 期 enpitが計画されており それとの連携も考えていく必要があります 本報告を通じ enpitの様子をご理解いただき いろいろな面で ご支援 ご協力 そしてご意見を頂戴できればと思います enpit 代表大阪大学大学院情報科学研究科教授井上克郎

3 目 次 第 1 章事業の全体概要 本事業の目的 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク 各分野の概要 目標人材像 達成目標 カリキュラム概要 教育体制 教育実績 教員養成 FD 活動 中間評価 産学連携の取り組み 動向調査 enpit 受講生の満足度調査 IT 系企業のニーズ調査 情報系専攻へのニーズ調査 普及展開活動 イベント 募集情報 今年度の総括 24

4 第 2 章実践教育の取り組み状況 クラウドコンピューティング分野 取り組みの概要 教育実績 学習 教育目標 教員養成 FD 活動 教育内容 来年度のイベント予定 募集情報 実施体制 まとめ セキュリティ分野 取り組みの概要 教育実績 学習 教育目標 教員養成 FD 活動 教育内容 来年度のイベント予定 募集情報 実施体制 まとめ 組込みシステム分野 取り組みの概要 教育実績 学習 教育目標 教員養成 FD 活動 教育内容 来年度のイベント予定 募集情報 実施体制 まとめ ビジネスアプリケーション分野 取り組みの概要 教育実績 学習 教育目標 教員養成 FD 活動 教育内容 来年度のイベント予定 募集情報 実施体制 まとめ 分野を越えた実践教育 分野横断講義 イノベータ ワークショップ 96 第 3 章分野を越えた実践教育ネットワーク形成 運営委員会 幹事会の実施状況 作業部会の活動状況 広報戦略 WG 教務 WG FDWG 女性部会 評価 産学連携 WG 全体シンポジウム 116 本報告書内の実績は平成 28 年 2 月時点のものである

5 代表者一覧 事業代表 井上克郎 大阪大学大学院情報科学研究科 分野代表 クラウドコンピューティング分野 楠本真二 大阪大学大学院情報科学研究科 分野代表 セキュリティ分野 後藤厚宏 情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ研究科 分野代表 組込みシステム分野 福田晃 九州大学大学院システム情報科学研究院 分野代表 ビジネスアプリケーション分野 田中二郎 筑波大学システム情報系情報工学域 enpit運営委員会 委員長 井上克郎 大阪大学大学院情報科学研究科 委員 クラウドコンピューティング分野 楠本真二 大阪大学大学院情報科学研究科 委員 クラウドコンピューティング分野 平木敬 東京大学大学院情報理工学系研究科 委員 クラウドコンピューティング分野 西崎真也 東京工業大学大学院情報理工学研究科 委員 クラウドコンピューティング分野 上原邦昭 神戸大学大学院システム情報学研究科 委員 クラウドコンピューティング分野 久代紀之 九州工業大学大学院情報工学研究院 委員 セキュリティ分野 曽根秀昭 東北大学大学院情報科学研究科 委員 セキュリティ分野 宮地充子 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科 委員 セキュリティ分野 藤川和利 奈良先端科学技術大学院大学総合情報基盤センター 委員 セキュリティ分野 砂原秀樹 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 委員 セキュリティ分野 後藤厚宏 情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ研究科 委員 組込みシステム分野 高田広章 名古屋大学大学院情報科学研究科 委員 組込みシステム分野 鵜林尚靖 九州大学大学院システム情報科学研究院 委員 ビジネスアプリケーション分野 田中二郎 筑波大学システム情報系情報工学域 委員 ビジネスアプリケーション分野 大場みち子 公立はこだて未来大学情報アーキテクチャ学科 委員 ビジネスアプリケーション分野 酒森潔 産業技術大学院大学産業技術研究科 委員 全体事務局 粂野文洋 国立情報学研究所/日本工業大学情報工学科

6 A N N U A L R E P O R T 第 1 章 事業の全体概要

7 1.1 本事業の目的 高齢化 エネルギー 環境問題 震災からの復旧 復興などの社会的課題解決 産業における国際競争力強化や新たな価値 新産業創出等 我が国が取り組むべき課題は山積している これらの課題解決には情報技術の高度な活用が必須のものとなっており 情報技術を高度に活用して 社会の具体的な課題を解決することのできる人材の育成は我が国の極めて重要な課題となっている 図表 事業の全体イメージ こうした人材を育成するため 平成 24 年度に 文部科学省情報技術人材育成のための実践教育ネットワーク形成事業 が開始された 本事業は 複数の大学と産業界による全国的なネットワークを形成し 実際の課題に基づく課題解決型学習等の実践的な教育を実施 普及することを目的とした公募型事業である 公募の結果 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク ( 申請代表校 : 大阪大学 ) が採択された 複数の大学と産業界の連携による情報技術人材育成の全国的推進ネットワーク 産学連携による情報技術人材育成のための総合的推進ネットワーク全国の学生 大学 IT ベンダー企業 ユーザ企業の参加を促進する連絡調整産学連携による実践的教育実施のためのガイドライン策定情報技術人材育成の海外調査産学連携による実践的教育の実施など 産学連携により企業の実際の課題に基づく少人数のチームでの課題解決型学習等の実践的教育を実施 夏期休暇期間などを利用した集中実習 リモート分散実習など 産学連携による実践的教育の全国への普及展開 実践教育コア 拠点大学 ( 事務局 ) 参加大学 全国の学生 連携大学 連携大学 連携大学 教員が実践教育コアに参加し 学生を指導 実践教育コアにおける取り組みを所属先の大学においても展開 受講生 ( 大学院修士課程 ) 拠点大学 連携大学の学生 拠点大学 連携大学以外の学生 実践教育コアが設ける一定の基準を満たす学生 IT ベンダー企業ユーザ企業 高度な技術者やプロダクトマネージャなどが助言者 指導者として協力 企業の実際の課題に基づく 実践的教育のテーマの提供 情報技術を活用して社会の具体的な課題を解決できる能力を有する優れた情報技術人材の育成強化 2 enpit ANNUAL REPORT 2015

8 1章体概要分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク 1.2 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク 図表 教育プログラムのフレームワーク (Education Network for Practical Information Technologies 略称 enpit: エンピット ) では クラウドコンピューティング セキュリティ 組込みシステム ビジネスアプリケーションの 4 分野を対象として 各分野の知識領域を幅広く教育するために それぞれの分野に専門領域を有する全国の15 連携大 4 月 5 月 6 月 基礎知識学習短期集中合宿受講のための事前準備 学の教員や企業の技術者を結集したプログラムとなっている ( 図表 1.2.1) enpitでは 各分野ともに図表 1.2.2にあるような教育プログラムのフレームワークに基づいて実践的教育を行う (1) 基礎知識学習短期集中合宿や分散 PBLを実施する上で必要となる基礎知識を学ぶ 各分野の連携大学および参加大学の講義や開発深知 ( などで公開されている教材などを利用できる (2) 短期集中合宿 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 短期集中合宿各分野の講義 PBL 分散 PBLに向けた準備など 分散 PBL 連携大学 参加大学の学生が分散環境でPBLを実施 発表会 修 了 各分野技術に関する講義や演習 ( 基礎知識以外に必要と 事業の全図表 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク 参加大学 公立はこだて未来大学 参加大学教員 学生 公的機関 参加大学 学術団体 参加大学教員 学生 東北大学 学術団体 九州大学 北陸先端科学技術大学院大学 筑波大学 九州工業大学 参加大学連携企業 大阪大学 神戸大学 名古屋大学 東京大学 東京工業大学 慶應義塾大学 産業技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 情報セキュリティ大学院大学 参加大学 enpit ANNUAL REPORT 2015 第3

9 なる項目 最先端技術など ) PBLに向けた準備等を行い 約 2 週間程度の集中教育を受ける (3) 分散 PBL 分野ごとに分散環境下でのPBLを実施し 終了後は成果発表会を開催する 本事業は複数の大学と産業界による全国的なネットワークを形成し 実践的な教育を普及させることが目的であるため 分野を越えた普及展開の取り組みが極めて重要である これまでに15 連携大学間での 共同事業契約書 の締結 運営委員会や幹事会による連携大学間の緊密な情報共有 5つの作業部会の運営 広報や産学連携の推進活動を実施してきた その結果 平成 25 年度ではのべ62の大学と91の企業 団体による産学連携の人材育成ネットワークとなっていたものが 平成 26 年度は合計 96 大学と107の企業 団体のネットワークとなり 平成 27 年度には合計 111の大学と125の企業 団体によるネットワークを形成している 1.3 各分野の概要 クラウドコンピューティング セキュリティ 組込みシステム ビジネスアプリケーションの各分野における取り組み概要をまとめる クラウドコンピューティング分野本分野は いわゆるビッグデータの分析手法 新しいビジネス分野の創出といった社会の具体的な課題を クラウド技 術を活用し解決できる人材の育成を目指し 大阪大学 東京大学 東京工業大学 神戸大学 九州工業大学の5 大学が連携して教育を実施する クラウド技術の基礎知識を習得した学生を対象として 短期集中合宿 ( 東日本と西日本でそれぞれ実施 ) 分散 PBLを通じて 複数人でチームを組み 情報システムをクラウド上で実装し さらに モバイル対応 負荷分散 スケーリング 大規模データ解析等を行うことで クラウド技術の導入によって可能となる問題解決方法や効果について プロジェクトを通して体感することを目的とする 図表 つの分野による実践的情報教育協働ネットワーク 公的機関 参加大学 学術団体 クラウドコンピューティング分野組込みシステム分野 人材 知見協働ネットワーク 学生 セキュリティ分野 ビジネスアプリケーション分野 教員 連携企業 4 enpit ANNUAL REPORT 2015

10 体概要幅広い産業分野において求められている 実践的なセキュ セキュリティ分野 ルシステム (CPS) を構築できる人材 を育成することを目標としている 連携大学にとどまらず 広く全国から参加大学を 募り 九州大学の連合型 PBL(Project Based Learning) と新し い産学連携教育手法である名古屋大学の OJL(On the Job リティ技術を習得した人材 ( 実践セキュリティ人材 ) の育成 Learning) の 2 タイプを実施する 両タイプとも問題発見能力 を目指す を身に付ける 基本コース と 管理技術とその運用方法まで 本取り組みでは 5 つの連携大学が協力して開講する実践 踏み込んだ高度な問題解決能力を身に付ける 発展コース セキュリティ人材の育成コース (SecCap) によって 幅広いセ を設ける 受講生の指導教員に分散 PBL の実施ノウハウを修 キュリティ分野の最新技術や知識を具体的に体験を通して習 得してもらい 補助期間終了後に各大学で継続して実施でき 得することができる 暗号をベースとする情報セキュリティ技 る体制にする 術 Web サーバのセキュリティ技術 ネットワークセキュリティ 技術等の技術面から 法制度やリスク管理などの社会科学的な知識までをカバーする 受講生は 技術系 理論系 社会科 ビジネスアプリケーション分野 学系の講義や実践演習 PBL から それぞれが目指すキャリア パスに沿った割合で 主体的 自主的に調合した学習プログ 本分野では 筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだ ラムを作って受講することができる て未来大学の 3 大学が連携し 各種の先端情報技術を有機 人材育成を進めるだけでなく その育成ノウハウを 全国 的に活用し 社会情報基盤の中核となるビジネスアプリケー の大学 ( 参加大学 ) に広める活動を進める これにより 実践 ション分野の実践的問題解決ができる人材を育成する 事前 セキュリティ人材育成の枠組み自体を作り上げることができ の基礎知識学習科目の履修により ビジネスアプリケーショ 実践セキュリティ人材育成のすそ野を広げ 我が国全体が必 ン分野に関わる情報技術を概観し 各種先端技術を活用した 要とする人材の育成体制を作り上げることができる 問題解決ができるための基礎知識を習得し 短期集中合宿 により 演習と PBL を実施することで 基礎知識とスキルを実 組込みシステム分野 践可能なレベルに向上させる さらに チームプロジェクトによる分散 PBLにより ユーザ企業や地域連携からの実践的な 課題を行うことで 顧客を意識した問題解決能力 マネジメン 本分野では 組込みシステム開発技術を活用して産業界 ト能力を養成する の具体的な課題を解決し 付加価値の高いサイバーフィジカ 1章事業の全1.4 目標人材像 達成目標 分野ごとの目標人材像 達成目標は次の通りである 図表 分野ごとの目標人材像 達成目標 分野クラウドコンピューティング分野セキュリティ分野組込みシステム分野ビジネスアプリケーション分野 目標人材像 クラウド技術を理解し 必要なスキルと知識について他者と議論し 実際のクラウド環境を用いて大規模な処理や効率の良い処理 ( 負荷分散や分散処理等 ) を提供するアプリケーション 情報システムを開発できる人材 社会 経済活動の根幹に関わる情報資産および情報流通のセキュリティ対策を 技術面 管理面で牽引できる実践リーダー 組込みシステム開発技術を活用して産業界の具体的な課題を解決し 付加価値の高いサイバーフィジカルシステム (CPS) の構築による効率の良い社会システムを実現し エネルギーや環境問題など現在の日本が抱える重要課題に対応できる人材 進化を続ける先端情報技術や情報インフラを有機的に活用し 潜在的なビジネスニーズや社会ニーズに対する実践的問題解決ができる人材 達成目標各年度の目標育成学生数 平成 25 年度 :50 名平成 26 年度 :70 名平成 27 年度 :80 名平成 28 年度 :100 名 平成 25 年度 :60 名平成 26 年度 :80 名平成 27 年度 :90 名平成 28 年度 :100 名 平成 25 年度 :40 名平成 26 年度 :60 名平成 27 年度 :80 名平成 28 年度 :100 名 平成 25 年度 :60 名平成 26 年度 :70 名平成 27 年度 :85 名平成 28 年度 :100 名 enpit ANNUAL REPORT 2015 第5

11 1.5 カリキュラム概要 クラウドコンピューティング分野基礎知識として クラウドを利用したクラウド上で動作するアプリケーション開発を行うための プロジェクト管理手法 ファシリテーションスキル 開発プロセス クラウド環境利用技術を学ぶ 引き続き チームでのアプリケーション開発 PBL の実施 モバイル対応 負荷分散 スケーリング 大規模データ解析等の応用技術の学習とそれらを応用したアプリケーション開発 PBLを行う セキュリティ分野実践セキュリティ人材育成に向けて 共通に必要な基礎知識学習 幅広いセキュリティ分野の最新技術や知識を具体的に体験を通して習得できる実践演習 および応用力を高める学習からなるカリキュラムである 技術面では 暗号をベースとする情報セキュリティ技術 Webサーバのセキュリティ技術 ネットワークセキュリティ技術から 法制度やリスク管理などの社会科学的な知識までをカバーする 実践演習では ハードウェアを対象としたもの システムやソフトウェアを対象としたもの 企業組織のリスク管理を対象としたものなど バラエティに富んだ演習コースが用意される 受講生は 技術系 理論系 社会科学系の講義や実践演習 PBLから それぞれが目指すキャリアパスに沿った割合で 主体的 自主的に調合した学習プログラムを作って受講することができる 組込みシステム分野主に修士 1 年を対象とした基本コースと修士 1 2 年を対象とした発展コースを設ける (1) 基礎知識学習は 組込みシステム基礎 ソフトウェア工学 および各大学で必要とされる科目で構成する (2) 短期集中合宿は 分散 PBLのキックオフ合宿という位置付けで スプリングスクールあるいはサマースクールを行う (3) 分散 PBLは 九州大学の連合型 PBLと名古屋大学のOJL のいずれかを選択する ビジネスアプリケーション分野ビジネスアプリケーション分野に関わる情報技術を概観し 各種先端技術を活用した問題解決ができるために 基礎知識を習得するための事前の基礎知識学習 基礎知識学習で習得した項目に関する演習を実施することで 受講生個人の基礎項目に関するスキルを実践可能なレベルに向上させる短期集中合宿 基礎知識学習 短期集中合宿で得た基盤技術を基に PBLプロジェクトを実施する分散 PBLで構成される 6 enpit ANNUAL REPORT 2015

12 1章27 年度の時点において 15の連携大学に加え のべ体概要平成 1.6 教育体制 学連携の人材育成ネットワークとなっている 各分野の体制 96 大学が参加し 125 の企業 団体が助言 指導 テーマ提供 ( 平成 28 年 2 月現在 ) を図表 1.6.1~4 にまとめる 各表内の 等の立場で協力し 合計 111 大学と 125 の企業 団体による産 は平成 27 年度からの新規参加を表している 図表 各分野における教育実施体制 ( クラウドコンピューティング分野 ) 事業の全 連携大学 (5 大学 ) 大阪大学東京大学東京工業大学神戸大学九州工業大学 参加大学 (18 大学 ) 京都産業大学近畿大学九州産業大学慶應義塾大学香川大学 高知工科大学早稲田大学大阪工業大学長崎県立大学電気通信大学東海大学東京電機大学奈良先端科学技術大学院大学兵庫県立大学明治大学立命館大学和歌山大学お茶の水女子大学 連携企業 (39 社 団体 ) Emotion Intelligence 株式会社 エキサイト株式会社 グーグル株式会社ヤフー株式会社レッドハット株式会社楽天株式会社株式会社日立インフォメーションアカデミー株式会社 IDC フロンティア 株式会社エヌ ティ ティ データ株式会社 SE プラス株式会社ヴァル研究所 株式会社エヌ ティ ティ データ ユニバーシティ 株式会社オージス総研株式会社コネクトドット株式会社サイバーエージェント株式会社シマンテック 株式会社ジュントス株式会社セールスフォース ドットコム株式会社ソニックガーデン株式会社ドワンゴ 株式会社ハウインターナショナル株式会社ピコラボ株式会社フォーマルテック株式会社フリークアウト 株式会社リコー株式会社四季の自然舎 株式会社日立システムズ株式会社日立ソリューションズ株式会社日立製作所株式会社富士通研究所株式会社野村総合研究所三井住友信託銀行株式会社三菱電機株式会社新日鉄住金ソリューションズ株式会社西日本電信電話株式会社国立情報学研究所日本オラクル株式会社日本マイクロソフト株式会社富士通関西中部ネットテック株式会社 参加教員数 101 名 は平成 27 年度からの新規参加 図表 各分野における教育実施体制 ( セキュリティ分野 ) 連携大学 (5 大学 ) 情報セキュリティ大学院大学東北大学北陸先端科学技術大学院大学奈良先端科学技術大学院大学慶應義塾大学 お茶の水女子大学 福井大学 九州工業大学 佐賀大学 大分大学 秋田県立大学 東北福祉大学 デロイトトーマツリスクサービス株式会社 トレンドマイクロ株式会社日本アイ ビー エム株式会社日本電気株式会社日本電信電話株式会社ネットワンシステムズ株式会社 株式会社日立ソリューションズ東日本 参加大学 (19 大学 3 校 ) 東京大学大阪大学京都大学中央大学津田塾大学東京電機大学早稲田大学金沢工業大学九州産業大学宮城大学東北学院大学東北工業大学 高等専門学校等仙台高等専門学校石川工業高等専門学校情報科学専門学校 連携企業 (14 社 ) 株式会社インテック エヌ ティ ティ アドバンステクノロジ株式会社 エヌ ティ ティ コミュニケーションズ株式会社株式会社サイバー ソリューションズ国立研究開発法人産業技術総合研究所一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター国立研究開発法人情報通信研究機構 参加教員数 70 名 は平成 27 年度からの新規参加 enpit ANNUAL REPORT 2015 第7

13 図表 各分野における教育実施体制 ( 組込みシステム分野 ) 連携大学 (2 大学 ) 九州大学名古屋大学 参加大学 (35 大学 2 校 ) 愛知県立大学愛知工業大学岡山県立大学 関西学院大学関東学院大学岩手大学 岐阜大学宮崎大学京都大学九州工業大学九州産業大学福山大学 群馬大学広島市立大学芝浦工業大学信州大学静岡大学早稲田大学大阪大学中京大学中部大学 東海大学東京工業大学東京電機大学東京都市大学 同志社大学徳島大学南山大学日本大学福井工業大学兵庫県立大学北九州市立大学名城大学立命館大学和歌山大学 高等専門学校等横浜システム工学院専門学校東海職業能力開発大学校 連携企業 (43 社 団体 ) Manycolors 株式会社 SCSK 株式会社アイシン コムクルーズ株式会社アイシン精機株式会社イーソル株式会社オークマ株式会社オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社スズキ株式会社ツイスト ドライブ テクノロジーズ株式会社トヨタ自動車株式会社パナソニックアドバンストテクノロジー株式会社パナソニック株式会社マツダ株式会社ヤマハ発動機株式会社ルネサスエレクトロニクス株式会社 学校法人赤山学園九州技術教育専門学校株式会社東芝株式会社 AISIC 株式会社 NTTデータMSE 株式会社 OTSL 株式会社 Technical Rockstars 株式会社アフレル株式会社ヴィッツ株式会社サニー技研株式会社ジェイテクト株式会社チェンジビジョン株式会社デンソー株式会社ロジック リサーチ 株式会社永和システムマネジメント株式会社東海理化株式会社東陽テクニカ株式会社豊通エレクトロニクス 株式会社豊田中央研究所 京セラ株式会社独立行政法人情報処理推進機構東海ソフト株式会社日本電気通信システム株式会社菱電商事株式会社富士ソフト株式会社富士通テン株式会社株式会社豊田自動織機矢崎総業株式会社株式会社アイユート 参加教員数 82 名 は平成 27 年度からの新規参加 図表 各分野における教育実施体制 ( ビジネスアプリケーション分野 ) 連携大学 (3 大学 ) 筑波大学産業技術大学院大学公立はこだて未来大学 参加大学 (24 大学 ) お茶の水女子大学愛媛大学茨城大学宇都宮大学岡山県立大学会津大学岩手大学京都産業大学 群馬大学広島大学埼玉大学山口大学室蘭工業大学千葉大学拓殖大学 津田塾大学東京理科大学同志社大学徳島大学日本工業大学富山大学名古屋工業大学 琉球大学和歌山大学 連携企業 (29 社 団体 ) ニフティ株式会社楽天株式会社株式会社ハイマックス 株式会社 ABEJA 株式会社 id 株式会社 IDC フロンティア 株式会社エヌ ティ ティ データ株式会社インタラクティブ コミュニケーション デザイン 株式会社エーピーコミュニケーションズ 株式会社エスイーシー株式会社サムシングプレシャス 株式会社ジースタイラス株式会社ジャパンテクニカルソフトウェア株式会社セールスフォース ドットコム株式会社ホンダ リサーチ インスティチュート ジャパン 株式会社日立製作所株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズ 常磐システムエンジニアリング株式会社新日鉄住金ソリューションズ株式会社東京海上日動火災保険株式会社特定非営利活動法人 CeFIL 日鉄日立システムエンジニアリング株式会社日本マイクロソフト株式会社日本ユニシス株式会社日本電気株式会社日立アイ エヌ エス ソフトウェア株式会社函館蔦屋書店株式会社富士ゼロックス株式会社富士通株式会社 参加教員数 83 名 は平成 27 年度からの新規参加 8 enpit ANNUAL REPORT 2015

14 1章体概要各分野の教育実績の概要を記す 1.7 教育実績 クラウドコンピューティング分野クラウドコンピューティング分野では いわゆるビッグデータの分析手法 新しいビジネス分野の創出といった社会の具体的な課題を クラウド技術を活用し解決できる人材の育成を目的として 5 連携大学を中心に 参加大学の教員 連携企業の専門家の力を結集して クラウドコンピューティング プロジェクトマネジメント ソフトウェア工学について教育 修得すべき内容を体系的 実践的に取り込んだ教育プログラムを構築した 具体的には 4つの教育プログラム ( クラウド実践道場 Cloud Bauhaus Cloud Spiral Cloud Q9) を実施し 98 名 ( うち46 名が参加大学からの受講生 ) の修了生を得た 短期集中合宿は 東日本の東京大学と東京工業大学 西日本の大阪大学 神戸大学 九州工業大学でそれぞれ合同で実施した 各教育プログラムでは 実際にクラウドを学生が構築する 受講生チームがアプリケーション開発を要求分析からクラウド環境上への実装まで自力で実施する クラウドを活用したビジネスモデルを提案するなどの特色のあるPBLが実施された また ハイブリッド人材として Cloud Q9( 九州工業大学 ) が主でセキュリティ分野が従の学生を1 名 SecCapが主でCloud Q9が従の学生を1 名受け入れた また 分野内でのFDの活動として 教材開発や授業の実施についてのワーキングを開催した セキュリティ分野セキュリティ分野では 幅広い産業分野において求められている実践的なセキュリティ技術を習得した人材 ( 実践セキュリティ人材 ) の育成を目指し 平成 25 年度から5つの連携大学が協力してSecCapコースを開講し 平成 27 年度もさらに改善と拡充を進めた SecCapコースは 基礎力を養成できる共通科目と基礎科目 実践力を養成する約 20 種類の演習 応用力を高める先進科目からなり 技術面では 暗号をベースとする情報セキュリティ技術 Webサーバのセキュリティ技術 ネットワークセキュリティ技術といった技術的な知識から 法制度やリスク管理などの社会科学的な知識までをカバーしている 平成 27 年度において本取り組みに参加した教員数は 連携大学 参加大学で70 名である 平成 27 年度も引き続きハイブリッド人材育成に向けた入門講座を設置し 本 SecCapコースが重点を置く実践的な技術演習を文系出身や情報系でない学生が受講しやすくするために情報セキュリティ大学院大学 慶應義塾大学の2 拠点 で開講した また 東北大学では演習科目 ネットワークセキュリティ実践 を非情報系の学生が受講しやすい講座内容とし 新規に参加大学に加わった2 校から非情報系の学部生を受け入れた また 我が国トップレベルの関連組織 企業と専門家諸氏にSecCapコースの講義や演習の講師として 実際に起こっているインシデントの詳細な解説や 実データに基づいたセキュリティ分析演習に協力いただいた また 企業のSOC (Security Operation Center) やNOC(Network Operation Center) の見学 また 自治体にてBCPの取り組み体制を見学させていただく等 受講生に貴重な学外演習の機会を提供いただいた 平成 27 年度の連携企業および研究機関は14 組織であるが 他の組織からも多数のセキュリティエキスパートに協力をいただいた 平成 27 年度 SecCapコースは 5 連携大学と参加大学のうち14 校 ( うち 5 大学は平成 27 年度新規参加 ) から129 名の学生がSecCap 修了認定を目指して参加した SecCapコースでは 共通科目 基礎科目 実践演習 先進科目のそれぞれにおいて所定の単位数を取得できた学生に 年度末の分野シンポジウムにおいて SecCap 修了認定証を授与している 平成 27 年度は 113 名の学生が SecCap 修了認定を取得した SecCap 修了認定を取得できた学生は 実践セキュリティ人材として実社会での活躍が期待できる また SecCapコースの修了認定を目指さずに一部の演習や講義を受講する学生や 聴講生としての学部生 高専生および専門学校生の受け入れも積極的に行った 平成 27 年度は学部生や高専生等を参加対象とする大学や高等専門学校等は計 8 校となった ( うち 3 校が平成 27 年度新規参加 ) 若い学生には大学院生と一緒に演習に参加し 議論を行うなど 大変良い刺激になったようだ 組込みシステム分野組込みシステム分野では 問題発見能力を身に付ける 基本コース と 管理技術とその運用方法まで踏み込んだ高度な問題解決能力を身に付ける 発展コース を設けている 平成 26 年度は ライトウェイトコース を新設し 組込み技術体験学生のすそ野拡大 ハイブリッド人材の養成 さらに参加大学の増加が図れた また 九州大学 PEARLの基本コースの実施時期を 参加大学の学年歴と適合させるために 8 月 ~ 翌年 3 月から 発展コースと同じ 4 月 ~10 月に変更した その結果 参加大学の修士生の95% 以上が修了することができるようになった 組込みシステム分野全体では 修士生 142 名 ( 学部生等 67 名も加えると 209 名 うちハイブリッド人材は 16 名 ) の受講生 事業の全enPiT ANNUAL REPORT 2015 第9

15 を受け入れた 九州大学 PEARLはコンテストチャレンジ型と事業企画 / 技術開発型の12 件のテーマに加えて 平成 26 年度からオープン参加型テーマとして ETロボコンの2テーマを加えた全 14 件のテーマを実施した 名古屋大学 OJLは 43 件の実践的な開発テーマを実施した 短期集中合宿については 九州大学は5 月にスプリングスクールを8 日 8 月 ~10 月にサマースクールをのべ7 日実施した 名古屋大学は 昨年度末の3 月に3 日 8 月 ~9 月に10 日 12 月に2 日間の合宿を開催した 修了生数は 組込みシステム分野全体で修士生が135 名であり 今年度の目標 80 名を確実に超えている 分野間の交流については 共通スキル分野のファシリテーションスキルをクラウドコンピューティング分野 ビジネスアプリケーション分野に提供し 逆にセキュリティ分野からハイブリッド人材育成のために ハードウェア セキュリティ入門 を実施した 情報処理学会との協働についてはESSロボットチャレンジにて7チームが発表し 分野の活動を講演し 組込みシステムシンポジウム2015の10 周年記念パネル討論会には連携大学 参加大学の教員がモデレータやパネリストとして参加した ETロボコンには2チームが参加し デベロッパー部門アドバンストクラス競技部門参加チームが第 1 位に輝いた 今年度末の組込みシステム分野は 2 連携大学と日本全国 ( 北海道は除く ) に広がる35 参加大学という構成となった 最終年度に向けて 参加大学をさらに増やすべく活動を進めている ビジネスアプリケーション分野ビジネスアプリケーション分野には本年度 連携大学である筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学をはじめ 室蘭工業大学 岩手大学 会津大学 富山大学 茨城大学 群馬大学 宇都宮大学 千葉大学 お茶の水女子大学 拓殖大学 東京理科大学 埼玉大学 津田塾大学 日本工業大学 名古屋工業大学 京都産業大学 同志社大学 和歌山大学 広島大学 岡山県立大学 徳島大学 愛媛大学 山口大学 琉球大学の24 大学から総計 83 名の教員がそれぞれのプログラムに参加していただいた さらに 29にのぼる企業および団体からのご参加をいただき 運営を手助けしていただいた また 九州工業大学などが来年度以降の参加を検討している 本分野の本年度の育成学生数の目標は85 名である これに対して受講条件として 情報系学部レベル基礎教育を習得していること 情報系の大学院に在籍していること 情報系企業の実務経験を有していること のいずれかが満たされていることを要求し さらに 分野で指定する基礎知識を短期集中合宿までに事前に習得しておくことを条件とし 短期集中合宿開始前に前提知識の習得状況審査を行った結果 本年 度は審査に合格した 160 名が短期集中合宿を受講し 各大学で成果発表会を実施した その内訳は 筑波大学 52 名 茨城大学 5 名 愛媛大学 8 名 お茶の水女子大学 3 名 京都産業大学 1 名 埼玉大学 4 名 拓殖大学 1 名 千葉大学 3 名 徳島大学 2 名 富山大学 4 名 名古屋工業大学 3 名 山口大学 5 名 公立はこだて未来大学 12 名 会津大学 8 名 同志社大学 2 名 室蘭工業大学 7 名 産業技術大学院大学 19 名 琉球大学 4 名 社会人 17 名となっている 筑波大学 50 名 茨城大学 5 名 愛媛大学 8 名 お茶の水女子大学 3 名 京都産業大学 1 名 拓殖大学 1 名 千葉大学 3 名 富山大学 4 名 山口大学 5 名 公立はこだて未来大学 13 名 会津大学 7 名 同志社大学 2 名 室蘭工業大学 7 名 産業技術大学院大学 13 名 琉球大学 3 名 社会人 10 名の計 135 名 さらに学部生 2 名 ( 和歌山大学 ) が分散 PBLを受講 各連携大学での成果発表会を経て本年度全課程を修了し enpit 修了証を授与された 本分野の総括として 来年度にむけての指針を議論するため 平成 28 年 2 月 26 日にビジネスアプリケーション分野のワークショップを筑波大学東京キャンパスで開催した なお ハイブリッド人材の育成準備状況としては 本年度より連携大学から2 名のハイブリッド人材が参画しており 来年度以降もより多くのご参加をいただけるように準備を進めている また ハイブリッド人材ではないが 幅広い分野への教育を目的として産業技術大学院大学を中心に社会人への門戸も広く開いている また 本年度は昨年度に引き続き 筑波大学を拠点にアジャイル研修 Ⅰ Ⅱを実施した これらアジャイル研修は クラウドコンピューティング分野の大阪大学 Cloud Spiralでの スクラム講習 の講義教材をベースに 連携大学の産業技術大学院大学から永瀬美穂氏に全面的にご協力いただきながら実施した 分野を越えた実践教育各分野で実施されている講義 演習の中には 他の分野の学生にとっても非常に有意義と考えられるものもある そのような教育を分野横断的に展開するため 平成 25 年度より分野横断講義を実施している 平成 27 年度は 平成 26 年度同様次の2 種類に分類し 分野横断講義を実施した なお 平成 25 年度は A B 合わせて3 種類 4 講義 平成 26 年度は7 種類 11 講義 平成 27 年度は10 種類 12 講義と実績を伸ばしている A 分野によらず必要な汎用的内容の講義 B 各分野の特任教員によって提供される特色ある講義 10 enpit ANNUAL REPORT 2015

16 A 分野によらず必要な汎用的内容の講義体概要実施場所 筑波大学 ファシリテーションスキル 受講生 9 大学 :56 名 組込みシステム分野 クラウドコンピューティング分野 クラウドエクストラ 実施日時 平成 27 年 4 月 24 日 クラウドコンピューティング分野 実施場所 大阪大学 ビジネスアプリケーション分野 受講生 8 大学 :41 名 実施日時 平成 27 年 8 月 28 日 実施場所 筑波大学 ソフトウェア開発のためのドキュメンテーション入門 受講生 9 大学 :56 名 組込みシステム分野 ビジネスアプリケーション分野 ハードウェアセキュリティ入門 実施日時 平成 27 年 8 月 18 日 セキュリティ分野 実施場所 筑波大学 組込みシステム分野 受講生 13 大学 :93 名 実施日時 平成 27 年 10 月 6 日 実施場所 九州大学 ( 遠隔受信 ) ファシリテーションスキル 受講生 1 大学 :19 名 組込みシステム分野 ビジネスアプリケーション分野 クラウドエクストラ 実施日時 平成 27 年 8 月 21 日 クラウドコンピューティング分野 実施場所 公立はこだて未来大学 セキュリティ分野 受講生 4 大学 :32 名 実施日時 平成 27 年 11 月 13 日 実施場所 奈良先端科学技術大学院大学より配信 プレゼンテーションスキル 受講生 2 大学 :11 名 クラウドコンピューティング分野 ビジネスアプリケーション分野 ビジネスアプリケーションのためのデータサイエンス入門 実施日時 平成 27 年 8 月 21 日 ビジネスアプリケーション分野 実施場所 筑波大学 クラウドコンピューティング分野 受講生 13 大学 :92 名 実施日時 平成 27 年 12 月 9 日 実施場所 九州工業大学 ICT 分野の研究開発におけるロジカルシンキングとロジカル 受講生 2 大学 :15 名 ライティングの活用 ビジネスアプリケーション分野 スクラム開発入門 セキュリティ分野 ビジネスアプリケーション分野 実施日時 平成 27 年 11 月 30 日 クラウドコンピューティング分野 実施場所 情報セキュリティ大学院大学より配信 実施日時 平成 27 年 5 月 13 日 受講生 5 大学 :16 名 実施場所 東京工業大学 受講生 1 大学 :16 名 B 各分野の特任教員によって提供される特色ある講義 アジャイルソフトウェア開発 なお これら以外にも ネットワークセキュリティ ( セキュリ ビジネスアプリケーション分野 ティ分野 クラウドコンピューティング分野 ) はアーカイブ配 クラウドコンピューティング分野 信による受講生の自習として実施し また 分散 PBL ( クラウ 実施日時 平成 27 年 5 月 25 日 ドコンピューティング分野とビジネスアプリケーション分野 ) 実施場所 九州工業大学 をテレビ会議システムによって共同で実施するなどの取り組 受講生 2 大学 :20 名 みも行われた 1章事業の全 最新情報セキュリティ理論と応用システム編 セキュリティ分野 ビジネスアプリケーション分野 実施日時 平成 27 年 8 月 26 日 enpit ANNUAL REPORT 2015 第11

17 今年度の修了生数や参加教員数等の実績を図表 にまとめる 図表 今年度の教育実績および参加実績 分野 クラウドコンピューティング分野 セキュリティ分野 組込みシステム分野 ビジネスアプリケーション分野 合計 修了生数 98 名 113 名 135 名 135 名 481 名 参加教員数 101 名 70 名 82 名 83 名 336 名 参加大学数連携大学 15 校を除く 連携企業 団体数 ( 参考 ) 平成 27 年度の目標育成学生数 80 名 90 名 80 名 85 名 335 名 1.8 教員養成 FD 活動 各分野における教員養成 FD 活動について その概要を記す クラウドコンピューティング分野 FDWG 幹事校である東京大学を中心とし enpit 全体 分野 各連携大学において教員養成 FD 活動を実施し 500 人弱 ( のべ人数 ) の教員が参加した また 参加大学教員や企業の非常勤教員と連携し クラウドコンピューティングの基礎から応用にわたる教材や演習課題 PBL 課題の開発 改善を行った また 88 件の公開講義を設定し それぞれの講義を見学することにより 各トピックスや実践教育のノウハウ 教育方法を学んだ さらに 補助期間終了後の円滑な継続のために 予習用ビデオ教材 e-learning 教材の開発を進めている 次に 各連携大学における特徴的な取り組みを述べる 東京大学では クラウド教育に関する教員向け特別講義 (3 回 ) 実践教育に関するFD 講演会 FD 特別講義を実施し 教員のスキルの向上と実践教育への理解を深めた 東京工業大学では 8 月末に教員 2 名がNEC Telecom Software Philippines に派遣され 受講生 3 名とともに同社で行っている開発研修の一部へ参加し 国際コミュニケーションを含めて 現地リサーチからアプリ実装までの指導法を学んでいる 大阪大学 神戸大学では FDワークショップや講義の実施を通じた参加大学 連携大学教員との意見交換等を29 回実施し 実践教育に関するノウハウや教育手法の共有および講義内容の改善 評価を行った 九州工業大学ではクラウド教育ノウハウの蓄積のために クラウドの基礎を学べる教材のパッケージ ( ビデオ教材 反転教育ツール ) の開発を進めている セキュリティ分野セキュリティ分野では今年度も継続して講義や演習による理解度向上の程度と受講生から見た難易度を把握するため 各講義や演習でアンケートを実施し 講師へのフィードバックを行う等 講義 演習の改善を図った 東北大学開講の ネットワークセキュリティ実践 では セキュリティ分野の参加校である秋田県立大学 仙台高等専門学校 参加校候補の東北電子専門学校 また ハイブリッド人材育成の取り組みとして学部生が受講する東北大学経済学部の教員参加のもとで学生による成果発表会を開催し セキュリティ教育の講義 演習実施方法や成果について理解を深め 情報共有を行った また 分野横断講義として 組込みシステム分野に対し セキュリティ分野の演習科目である ハードウェアセキュリティ演習 (3 日間 15コマ相当 ) の内容を組込みシステム分野向けの入門編 ハードウェアセキュリティ入門 として 3 時間の講義に改編し 実施した 本講義では ハードウェアの動作に応じて機器から漏えいするサイドチャネル情報により 情報漏えいが生じる事例 およびそのメカニズムについて詳説するとともに 今後 IoTなどの普及によりますます需要が高まると予想される組込みシステムにおけるハードウェアセキュリティ対策の重要性について講義し 組込みシステム分野の学生とともに教員 2 名が受講された またビジネスアプリケーション分野に対しても セキュリティ分野の先進科目である 最新情報セキュリティ理論と応用 の公開鍵認証基盤の内容を入門用に2 時間半に編集して提供し ビジネスアプリケーション分野の学生とともに教員 2 名が受講された 12 enpit ANNUAL REPORT 2015

18 組込みシステム分野体概要連携大学間で教育コンテンツ カリキュラムを共有して実施するために講師を派遣して 他大学の教員を育成した また 企業からの講師派遣をスムーズに行うことを可能にするため 教育コンテンツ カリキュラムを企業内教育に提供し 企業における実務経験者に対して enpitの紹介と講師人材の育成を兼ねて実施した 九州大学 PEARL 基本コースのPBLでは 教員だけでなく基本コースを修了した学生を次年度に 教員の補助として PBL における学生の指導 アドバイスを行う TAとして活動してもらっている TAとしての育成指導をより的確に行うため 本年度より インストラクションスキル授業 (2コマ) と ファシリテーションスキル授業 (3コマ) を九州大学受講生 19 名に対して実施した 名古屋大学のOJLでは 学生指導で使用する週報のフォーマットや ガントチャートやプロセスフロー図のツールを 教員間で共有して OJLでの指導品質を保つようにした OJLで学生指導を行う名古屋大学のPM(Project Manager) は 参加大学の教員と共同で学生を指導しており 相互にOJLの指導方法を研鑽している さらに 成果発表会において OJLに参加する教員が一堂に会し 相互に指導方法を学びあった スクラム開発を取り入れたPBLで教員と学生が学んだこと : 渡辺知恵美 ( 筑波大学 ) 今川裕士( 筑波大学 enpit 受講生 ) 平成 27 年 9 月 9 日から11 日にかけてファカルティディベロップメント合宿を公立はこだて未来大学にて開催した 原田騎郎氏を講師に招き アジャイル型のソフトウェア開発方法論として産業界に普及しつつある Scrum の本質の学習と PBLへの応用について考えるワークショップを実施した 平成 27 年 9 月 1 日から3 日にかけて開催された教育システム情報学会にて 実践的情報教育の手法と適用事例 というセッションを企画し enpit 等でのPBLによる課題解決型実践教育について次の発表を行った PBL におけるポートフォリオ活用による学習支援の試み : 雲井尚人 富永敦子 伊藤恵 ( 公立はこだて未来大学 ) アジャイル開発の本質理解とグローバル人材育成のためのPBL 教育 : 中鉢欣秀 ( 産業技術大学院大学 ) 筑波大学におけるプロダクトディスカバリの実践 : 嵯峨智 渡辺知恵美 河辺徹 三末和男 北川博之 田中二郎 ( 筑波大学 ) 1章事業の全 ビジネスアプリケーション分野 る ビジネスアプリケーション分野での FD 活動は次の通りであ 平成 27 年 2 月 19 日に産業技術大学院大学にて ビジネスア プリケーション分野の enpit 関連教員を中心に enpit での PBL 教育についてのライトニングトークを開催した 参加教 員は嵯峨智 渡辺知恵美 木塚あゆみ 永瀬美穂 中鉢欣 秀 吉岡弘隆の 6 名で各教員が各々 5 分程度教育方針につ いての発表を行い 各 30 分程度の議論を行った 平成 27 年 2 月 28 日に開催された Regional Scrum Gathering Tokyo 2015( にて 大学での IT 教育におけるアジャイル開発の取り組み と いうセッションを企画し enpitにおけるアジャイル開発の導入事例および経験談やノウハウについて発表した 発表者とその内容は次の通り オーガナイザ : 中鉢欣秀 ( 産業技術大学院大学 ) 永瀬美穂 ( 産業技術大学院大学 ) 産業技術大学院大学におけるモダンなソフトウェア開発者育成 : 中鉢欣秀 ( 産業技術大学院大学 ) 公立はこだて未来大学におけるデザイン志向を取り入れたPBL 教育 : 木塚あゆみ ( 公立はこだて未来大学 ) 筑波大学でのプロダクトディスカバリ演習 : 嵯峨智 ( 筑波大学 ) enpit Cloud 分野におけるチーム開発教育の取り組み : 森本千佳子 ( 東京工業大学 ) enpit ANNUAL REPORT 2015 第13

19 1.9 中間評価 平成 26 年度の成果報告書で報告した通り enpitの2 年間の取り組みに対する中間評価を 情報技術人材育成のための実践教育ネットワーク形成事業委員会 より受け 平成 27 年 3 月に評価結果が公表されている 中間評価結果としては A 判定 ( これまでの取り組みを継続することによって 当初の事業目的を達成することが可能と判断される ) であった 評価コメントは 次の通りである 当初の目標を上回る参加大学 受講生を得られ 本事業の目標でもある代表校 連携大学を中心とした全国的な産学協働のネットワークの構築拡大が着実に進んでいる 関係大学同士の連携も密なものとなっており PROGテスト等により教育効果の検証を行いその結果を反映させることで PBL 等のカリキュラムも学生にとって魅力的なものとなるよう努めている点も評価できる 全体としては 当初目標を上回る成果を上げていることが認められ これまでの取り組みを継続することによって事業目的を達成することが可能と判断し 評価区分はAとした 今後は 実践教育の質の向上や支援終了後を見据えて 本取り組みの定着と普及を図ることが必要である 加えて 情報を利活用する企業の参加や 第三者評価組織への産業界有識者の参画など 産業界との一層の連携強化も必要である 上記の点については 早急に具体的な対応について検討し 取り組むことが求められる また 今後改善が期待される点を 全国的なネットワーク形成 組織 体制の構築 大学間の役割分担 実践教育の内容 実施方法 手段 指導体制 大学 企業等との協力 実践教育を行う分野 実践教育の規模 他大学の学生 社会人の受け入れ 他大学の教員の協力 FDの推進 成果の普及 当初 目標の達成状況 第三者評価組織とPDCAサイクル 支援終了後を見据えた取り組み等に対してまとめられている 具体的な対応が指摘された 本取り組みの定着と普及 と 産業界との一層の連携強化 に対して 平成 27 年度は次の取り組みを行った 前者に対しては 幹事会 各種 WG 活動を通じて より多くの参加大学の勧誘やe-learning 教材の充実に向けた FD 活動の推進による実践的教育を実施できる教員の育成等 さまざまな取り組みを行った 後者については 評価 産学連携 WGが主体となり 学 と 産 で行われている 実践教育の事例 の共有を通じて 学 と 産 の教育に関するズレの解消 それぞれで実施している教育内容の改善を目的とした IT 実践教育会議 2015を開催した 会議は 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) ベンダー企業 ユーザ企業代表者とenPiT 関連教員が参加し 平成 27 年 11 月 25 日に国立情報学研究所で行われた また ユーザ企業との連携強化を目的として 一般社団法人日本情報システム ユーザー協会 (JUAS) が主催し 平成 28 年 1 月 29 日に開催された JUAS FUTURE ASPECT 2016 ワクワクする未来へ~さがそう! 私のハピネス! において パネルディスカッション大学院での学び / 気付きの成果がワクワクする未来を呼び起こす~ 社会人のセンスがその可能性を拡げられるか~ を実施した パネルディスカッションでは 各分野の今年度修了生がパネリストとして 何を学び どのように社会へ関わっていきたいかを発表し 聴講者 ( 主にユーザ企業のエンジニア ) と活発な議論 意見交換を行った 平成 28 年度も 中間評価の結果を踏まえて改善を行い 本事業を推進していく次第である 14 enpit ANNUAL REPORT 2015

20 1章enPiTに求められている実践的教育を実現するために 各体概要1.10 産学連携の取り組み 分野において大学と企業等との連携が精力的に実施されている 平成 27 年度は これらの各分野の取り組みに加え 産業界と分野横断的な交流を実施し enpitの取り組みをより広く産業界に認知していただくことを目的とした会合を開催した その概要を次に記す (1)IT 実践教育会議 2015 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) および一般社団法人日本情報システム ユーザー協会 (JUAS) の協力のもと enpitの実践教育と産業界で実施されている実践教育の事例を共有し 意見交換を行う会合を開催した プログラムは図表 の通りである 意見交換の内容については3.2.3 節を参照のこと 図表 :00 1 3:05 13:05 1 3:15 13:15 1 4:15 14:15 1 4:40 14:40 1 4:50 14:50 1 6:10 16:10 1 6:55 IT 実践教育会議 2015 プログラム オープニング enpit 代表大阪大学井上克郎 enpit 全体説明大阪大学春名修介 enpitにおける実践教育事例報告 クラウドコンピューティング分野大阪大学春名修介 セキュリティ分野奈良先端科学技術大学院大学猪俣敦夫 組込みシステム分野東海大学渡辺晴美 ビジネスアプリケーション分野筑波大学渡辺知恵美 enpit における実践力評価手法の報告 休憩 企業における教育と評価事例報告 1 株式会社日立製作所情報 通信システム社 2 楽天株式会社 3オリックス システム株式会社 4 株式会社インテリジェンスビジネスソリューションズ 意見交換 (45 分 ) 16:55 1 7:00 クロージング 日時 平成 27 年 11 月 25 日 13:00 17:00 会場 国立情報学研究所 20 階 (2009/2010) (2)JUAS FUTURE ASPECT 2016への参画一般社団法人日本情報システム ユーザー協会 (JUAS) 主催のイベント JUAS FUTURE ASPECT 2016において enpit 受講生がその実践教育体験を発表するパネルディスカッションを開催した パネルディスカッション大学院での学び / 気付きの成果がワクワクする未来を呼び起こす 社会人のセンスがその可能性を拡げられるか クラウドコンピューティング分野神戸大学大学院システム情報学研究科計算科学専攻博士課程前期 1 年林亜梨沙 セキュリティ分野東北大学大学院情報科学研究科応用情報科学専攻曽根 水木研究室博士課程前期 1 年齋藤愛 組込みシステム分野名古屋大学大学院情報科学研究科情報システム学専攻博士課程前期 2 年小川真彩高 ビジネスアプリケーション分野筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻博士課程前期 1 年髙田崚介モデレータ : 大阪大学大学院情報科学研究科特任教授春名修介 事業の全enPiT ANNUAL REPORT 2015 第15

21 1.11 動向調査 enpit 受講生の満足度調査 平成 27 年 2 月から3 月にかけて 平成 26 年度にenPiTを受講した学生に対する満足度調査を行った enpit 事業としては第二期の学生になる その結果 239 名から回答があり次のことが分かった 1. 平成 27 年度も半数以上の学生が enpitは非常に有益だった と回答し ある程度有益 という回答を含めると 9 割以上が 有益だった と回答があった 昨年度同様 enpit 受講生の満足度は非常に高いことが判明した 2. 平成 26 年度は プログラムに関する事前の情報や説明が少なかったこと を課題と感じる学生が多かったが この傾向は平成 27 年度にやや改善された 3. 学習 研究との両立が難しいこと は enpit 受講時の大きな課題となっているが 平成 27 年度はそのように感じた学生がやや増加した また 受講前にそう感じた学生は 半数を超えた 4. 平成 27 年度 新たにenPiTの受講によって IT 関連の仕事に就きたいという気持ちが強まった かを尋ねたところ 約 6 割の学生が そう思う と回答 IT 関連の仕事の魅力が理解できた 学生も約 7 割に上った ( 図表 ) 情報系専攻へのニーズ調査 国内の大学院の情報系専攻 (249 専攻 ) に対して PBLをはじめとする実践教育の普及状況や課題のほか enpitに対するニーズの把握等を目的として 平成 27 年 5 月にアンケート調査を実施した 具体的には 次の項目を調査した 同様の調査は 平成 26 年 5 月 および平成 25 年 2 月にも行っている 実践教育の実施状況 実践教育の重視度 実践教育の充実化の必要性に対する認識 図表 enpit に参加した成果 自校では学べない実践的な内容を学ぶことができた 合宿などによって普段と異なる経験ができた レベルの高い演習を体験することができた 他大学の学生と切磋琢磨することができた IT 関連の仕事に就きたいという気持ちが強まった 将来本当に必要な実力がついた IT 関連の仕事の魅力が理解できた 今後の研究 学習のモチベーションが高まった 強くそう思う どちらともいえない ある程度そう思うあまりそう思わない ( 単位 :%) (N = 239) 16 enpit ANNUAL REPORT 2015

22 1章事業の全体概要何らかの形で参画している 実践教育の実施に関する課題 enpitの認知度 enpitへの学生の派遣に対する関心度等 調査の結果 185 件 ( 回答率 74.3%) の回答があり 次のことが分かった enpit の認知率は 過去 3 年間の調査の中で最も高い 73.5% を達成し enpitは情報系専攻の間で広く浸透したといえる ( 図表 を参照 ) enpit への学生の派遣に対して関心を持つ専攻は enpit 非参加校にも拡大し enpitの有効性が広く知られるようになった成果が表れていると考えられる ( 図表 ) 実践教育を今後さらに充実化したいという意向が 情報系専攻の中で全体的に上昇しており enpitのような実践教育を重視する取り組みが継続された成果といえる 実践教育の重要性に対する認識の拡大を受け enpit 非参加校でも 産業界での実務経験を有する教員の採用や実践性の高い教育を実施した教員を高く評価する動きが広がっている 本調査の詳細は enpitのwebサイト ( jp/) のpublicationsのページから H27 年度実践教育に関する大学向けアンケート調査結果 というタイトルで公開している IT 系企業のニーズ調査 enpit 修了生の受け入れ先となる可能性があるITベンダーもしくはユーザ企業 1,000 社の人事部門 新卒採用部門に対して 情報系出身者に対する印象のほか enpitの認知度や enpitの教育内容に対する印象等を尋ねるアンケート調査を平成 26 年 11 月に実施した 具体的には 次の項目を調査した 同様の調査を 平成 28 年 2 月にも行っている 新卒採用時に重視する点 情報系専攻者に対する期待 情報系大学院での実践教育に対する関心 enpitの認知度 / 認知経路 enpitの教育内容等に対する印象 意見 enpit 修了生の採用についての興味 図表 情報系専攻における enpit の認知度 平成 27 年度 (N = 185) 平成 26 年度 (N = 123) 平成 25 年度 (N = 107) まったく知らない 内容をある程度知っている無回答 名前は聞いたことがある ( 単位 :%) 図表 情報系専攻における enpit への学生参加の関心度 平成 27 年度 (N = 185) 平成 26 年度 (N = 123) 平成 25 年度 (N = 107) 非常に関心があるあまり関心はない ある程度関心がある無回答 多少は関心がある ( 単位 :%) enpit ANNUAL REPORT 2015 第17

23 enpitに対する期待や要望調査の結果 149 件 ( 回答率 14.9%) の回答があり 次のことが分かった enpit 修了生が自社の人材ニーズを満たせるかを尋ねた設問では 約 8 割の企業が そう思う と回答し enpit 修了生は多様な層の企業のニーズを満たすことが可能であることが分かった 実践教育の取り組みを企業は比較的高く評価し 特に従業員規模の大きなIT 企業ほど enpitの教育内容の新規性と 先端性を高く評価していることが判明した 伝統的な大企業よりも 小規模なIT 企業や新興 IT 企業の方が情報系修士卒に対して明確で具体的なニーズを有していることが分かった 具体的には 図表 にある通り 創業年代別では 1990 年代以降の新しい企業で 技術要素 と回答した割合が高いことが分かった 本調査の詳細は enpitのwebサイト ( jp/) のpublicationsのページから H26 年度実践教育に関する企業向け調査 というタイトルで公開している 図表 情報系修士卒の人材に特に重点的に学んでおいてほしい分野 基礎理論 ( プログラミング アルゴリズム等 ) 技術要素 ( データベース ネットワーク セキュリティ等 ) 開発技術 ( 開発プロセス 要件定義 方式設計等 ) ビジネススキル ( ロジカルシンキング プレゼン等 ) コンピュータシステム ( デバイス OS ミドルウェア等 ) プロジェクトマネジメント システム戦略 ( 業務プロセス システム化計画等 ) 経営戦略 (IT マネジメント 法務 倫理等 ) サービスマネジメント ( 運用設計 システム監査等 ) その他 IT 企業 1960 年代以前 (N = 29) IT 企業 1970~80 年代 (N = 46) IT 企業 1990 年代以降 (N = 33) ユーザ企業 1950 年代以前 (N = 29) ユーザ企業 1960 年代以降 (N = 12) 無回答 ( 単位 :%) 18 enpit ANNUAL REPORT 2015

24 1章体概要本事業の教育ネットワークを全国のより多くの大学 企業 1.12 普及展開活動 団体に広げるために イベント開催や広報等のさまざまな普 及展開活動を実施してきた 主な活動は次の通りである (1) 全体イベントの開催 enpit 第 1 回シンポジウム 日時 平成 25 年 3 月 15 日 13:30 17:00 場所 千里阪急ホテル 月号 IoT 記事 : 平成 27 年 7 月 ) ビジネスアプリケーション分野筑波大学チーム さわり隊 によって開発された PoiPet が Mashup Awards 11にて学生部門賞を受賞 ( 平成 27 年 11 月 ) 筑波大学における enpit 活動紹介 ( つくばで開局しているラジオ ラジオつくば : 平成 27 年 12 月 ) enpit 筑波大ワークショップの紹介 ( 常陽新聞 平成 27 年 12 月 15 日朝刊 ) 事業の全enPiT 第 2 回シンポジウム日時平成 26 年 1 月 30 日 10:00 17:00 場所慶應義塾大学日吉キャンパス協生館 ( 藤原洋記念ホール ) enpit 第 3 回シンポジウム 日時 平成 27 年 1 月 27 日 10:00 17:10 場所 名古屋大学 東山キャンパス理学南館 1 階 ( 坂田 平田ホール ) enpit 第 4 回シンポジウム 日時 平成 28 年 1 月 26 日 10:00 17:00 場所 つくば国際会議場 平成 27 年度に開催された第 4 回シンポジウムの詳細については第 3 章を参照のこと 第 4 回より前のシンポジウムの詳細については平成 25 年度成果報告書および平成 26 年度成果報告書を参照のこと 各分野においてもさまざまな成果報告会やワークショップが開催されている その詳細については第 2 章を参照のこと (2) 報道発表 学会等でのプロジェクト紹介報道機関による紹介記事等 ( 平成 27 年 2 月以降 ) を次にまとめる サイバー対策 大学発 ( 朝日新聞 : 平成 27 年 12 月 26 日朝刊 ) 九州大学実践的 ICT 教育シンポジウム ( 日刊電波新聞 : 平成 27 年 3 月 19 日 ) はこだて未来大における enpit 活動紹介 ( 函館のコミュニティラジオ局 FMいるか : 平成 27 年 8 月 13 日 ) はこだて未来大の enpit 授業の紹介 ( 函館のコミュニティラジオ局 FMいるか : 平成 27 年 8 月 19 日 ) はこだて未来大の enpitの取り組み ( 北海道新聞 : 平成 27 年 10 月 2 日朝刊 ) enpitのコロコロプラグ ( マイナビ Web Designing の7 学会等でのプロジェクト紹介やプロジェクトを通しての研究発表は次の通りである 櫻井浩子 :Scrum Master2 への道ー Cloud Spiralの取組みー 第 29 回 OACISシンポジウム ICT 産学連携フェア 2015 平成 27 年 2 月 井上克郎 : 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク enpitの狙いと現状 地方における実践的人材育成 第 14 回情報科学技術フォーラム (FIT2015) 平成 27 年 9 月 井上克郎 : 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワークenPiTの現状と今後 平成 27 年度理工系情報学科 専攻協議会研究会 平成 27 年 7 月 森本千佳子 : 東工大のPBLの取り組みと大学院における PBL 教育の課題 PMI(Project Management Institute) 日本支部教育委員会 平成 27 年 5 月 森本千佳子 : 東京工業大学の実践的 IT 人材育成の取り組み 情報サービス産業協会 (JISA) 平成 27 年 8 月 Chikako Morimoto, A Study for Structure of Communication Skill - The Difference Between IT Students and Non-IT Students, ICEPS2015, Atsuhiro Goto: Cyber-Security Education and IPSJ Information Processing Society of Japan, KIISE(the Korean Institute of Information Scientists and Engineers), Masato Yamanouchi, et al.: A remote security exercise system for beginners considering scalability and simplicity", ACDT2016, 後藤厚宏 : 重要インフラ等のセキュリティへの取組みと人材育成 IoTセキュリティウィーク in 沖縄 2015シンポジウム 平成 27 年 12 月 砂原秀樹 : 我が国のサイバーセキュリティ研究と人材育成 日本学術会議公開シンポジウム サイバーセキュリティと実践人材育成 平成 27 年 11 月 若月里香 : 情報セキュリティ大学院大学におけるデジタルフォレンジック演習 デジタル フォレンジック研究会 DF 人 enpit ANNUAL REPORT 2015 第19

25 材育成分科会 平成 27 年 6 月 森直彦他 :enpit-securityの教育プログラム 学会誌 安全工学 情報セキュリティ特集号 vol.54 No.6( 平成 27 年 ) 猪俣敦夫 : サイバーセキュリティ入門 - 私たちを取り巻く光と闇 - 共立出版 平成 28 年 2 月 砂原秀樹 : 慶應義塾大学における事例紹介 : イノベーターワークショップ 情報処理推進機構 第 2 回高度 IT 人材育成産学連絡会 平成 27 年 7 月 福田晃 :enpit 組込みシステム分野九州大学事業の紹介 AXIES2015 大学 ICT 推進協議会 平成 27 年 12 月 高田広章 :enpit 組込みシステム分野名古屋大学事業の紹介 AXIES2015 大学 ICT 推進協議会 平成 27 年 12 月 毛利幸雄 :enpitにおけるファシリテーションスキル授業の実施と評価 日本ソフトウェア科学会第 32 回大会 平成 27 年 9 月 毛利幸雄 :enpit 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク におけるファシリテーションスキル授業の実践報告 ( 実施 評価 効果 ) FORCE2015ソフトウェア信頼性研究会 平成 27 年 11 月 細合晋太郎 : 自律走行ロボットを用いたIoT 開発 PBLに向けた教材開発 情報処理学会 ESS2015 平成 27 年 10 月 細合晋太郎 :enpit emb/pearl: ロボット IoTシステムを題材とした PBL 教材 第 29 回 SEA 教育ワークショップ 2015 平成 27 年 10 月 大木遼太他 : スマートフォンとクラウドを利用したインタラクティブディスプレイシステムの提案. インタラクション 2015 平成 27 年 3 月 Satoshi Saga, et al.: AR-Technology-Based Locationing System for Interactive Content. HCI International 渡辺知恵美他 : 顧客経験マップを利用したポスター案内アプリの顧客行動分析 第 7 回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (DEIM2015) 平成 27 年 3 月 嵯峨智他 : 筑波大学におけるプロダクトディスカバリーの実践 教育システム情報学会 平成 27 年 9 月 嵯峨智他 : 筑波大学におけるプロダクトディスカバリーの事例紹介とその評価 日本ソフトウェア科学会全国大会 平成 27 年 9 月 渡辺知恵美他 : システム開発系 PBL 教育での組織的メンタリングのための情報共有 研究報告ドキュメントコミュニケーション (DC) 平成 27 年 12 月 永瀬美穂 :enpitの紹介 QCon Tokyo 2015 Conference. 平成 27 年 4 月 永瀬美穂 :enpitの紹介 ハッカーズチャンプルー 2015カンファレンス 平成 27 年 6 月 土屋陽介 : レゴマインドストームを利用した慢性的な小児患者のためのサポートシステム 第 33 回日本ロボット学会学術講演会 平成 27 年 9 月 Yosuke Tsuchiya: Robot Services Development by International Collaborative PBL (Project Based Learning) with Universities in Three Countries, SII2015, 大場みち子 : 情報デザイン手法を用いた高度 ICT 人材育成教育プログラムの開発 情報処理推進機構 第 2 回高度 IT 人材育成産学連絡会 平成 27 年 7 月 さらに 本教育ネットワークを研究コミュニティとしても発展させてゆくために 平成 26 年度に日本ソフトウェア科学会に研究会 ( 実践的 IT 教育研究会 : 略称 repit レピット ) が発足している これまでに日本ソフトウェア科学会全国大会での repitセッション 研究会のシンポジウムとして repitシンポジウムを開催している 平成 27 年度のrePiTシンポジウムは次のプログラムで開催された 日時 平成 28 年 2 月 15 日 13:00~16:30 場所 慶應義塾大学日吉キャンパス プログラム 基調講演 実践的 IT 教育とAI 公立はこだて未来大学システム情報科学部教授平田圭二講演 ハイブリッド人材育成: イノベーターワークショップ 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任助教佐藤千尋パネルディスカッション 連携ネットワークによる学部教育とは 座長慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授砂原秀樹 (3) 他省庁との連携活動等関係官庁 学会 団体等との連携活動は次の通りである 内閣官房サイバーセキュリティ戦略本部普及啓発 人材育成専門調査会への参加 ( 委員 : 後藤厚宏 ) 内閣府 : 情報セキュリティ社会推進協議会産学官人材育成 WGへの参加 ( 田中英彦 後藤厚宏 曽根秀昭 篠田陽一 猪俣敦夫 ) ETNET( 一般社団法人情報処理学会 ) におけるenPiT 組込みセッションの設置や研究発表 ( 平成 24 年 ~) CeFIL 連携企業からの講師人材派遣や 受講生へのCeFIL 連携企業へのインターンシップ派遣協力 ( 平成 24 年 ~) 文部科学省グローバルアントレプレナー育成促進事業 (EDGEプログラム) の東京工業大学における教育プログラム ( チーム思考越境型アントレプレナー育成プログラム : 略称 CBEC) と連携 (4) 広報活動広報戦略 WGと各分野の関係者 国立情報学研究所 GRACE センターが中心となり Webサイト Twitter Facebook 等での情報発信 ポスター パンフレット ( 英語版も含む ) の配布 ニュースレターやメールマガジンの発行等の広報活動を 20 enpit ANNUAL REPORT 2015

26 1章事業の全体概要各分野のイベントや参加募集情報の概要は次の通りであ 行った 広報戦略 WGの活動については第 3 章を参照のこと また 各分野でもさまざまな広報活動を実施している る 1.13 イベント 募集情報 クラウドコンピューティング分野 イベント クラウド東日本 平成 27 年度 平成 28 年度 東京大学クラウド実践工房テーマ発表会 ( 平成 27 年 10 月 16 日 東京大学弥生キャンパス ) 成果報告会 ( 平成 28 年 1 月 8 日 東京大学弥生キャンパス ) 冬合宿 ( 平成 28 年 2 月 17 日 ~19 日 東京大学弥生キャンパス ) 教員向け特別講義 Amazon Web Services を用いたクラウドシステムアーキテクチャ設計入門 ( 平成 27 年 8 月 3 日 ~7 日 東京大学弥生キャンパス ) 教員向け特別講義 Amazon Web Services を用いたクラウドシステムアーキテクチャ設計入門 ( 平成 27 年 8 月 3 日 ~7 日 国立情報学研究所 ) 教員向け特別講義 クラウドを活用したモバイルアプリケーション開発実習 ( 平成 28 年 1 月 29 日 国立情報学研究所 ) 実践教育に関する FD 講演会 ( 平成 28 年 2 月 10 日 東京大学本郷キャンパス ) 東京工業大学中間発表会 ( 平成 27 年 7 月 22 日 ) グローバルシステム開発研修 ( 平成 27 年 8 月 30 日 9 月 12 日 ) 夏合宿 ( 平成 27 年 9 月 28 日 30 日 ) 成果物発表会 ( 平成 27 年 11 月 25 日 ) 成果展覧会 ( 平成 27 年 12 月 15 日 16 日 ) 東京大学クラウド実践工房テーマ発表会 ( 平成 28 年 10 月頃 ) クラウド実践工房成果報告会 ( 平成 29 年 1 月頃 ) 冬合宿 ( 平成 29 年 2 月頃 ) 東京工業大学中間発表会 ( 平成 28 年 7 月頃 ) 成果物発表会 ( 平成 28 年 11 月頃 ) 成果展覧会 ( 平成 28 年 12 月頃 ) クラウド西日本 平成 27 年度 平成 28 年度 大阪大学 神戸大学合宿成果報告会 ( 平成 27 年 8 月 21 日 大阪大学中之島センター ) AWS セミナー Amazon Web Services で学ぶクラウドの最先端 ( 平成 27 年 8 月 31 日 立命館大学エポック 21) 分散 PBL 課題 1 成果報告会 ( 平成 27 年 10 月 16 日 大阪大学中之島センター ) データを用いたサービスプランニングワークショップ ( 平成 27 年 10 月 30 日 楽天大阪支社 ) 分散 PBL 課題 2 成果報告会 ( 平成 27 年 11 月 13 日 大阪大学中之島センター ) 分散 PBL 課題 3 成果報告会 ( 平成 27 年 11 月 27 日 大阪大学中之島センター ) 分散 PBL 全体成果報告会 ( 平成 27 年 12 月 4 日 大阪大学中之島センター ) 教材作成 ワークショップ等の FD 活動 28 回九州工業大学分散 PBL 成果報告会 ( 平成 28 年 2 月 3 日 Rudies Cafe) 大阪大学 神戸大学合宿 分散 PBL の成果報告会 ( 平成 28 年 8 月 10 月 11 月 1 2 月頃 ) 教材作成 ワークショップ等の FD 活動 (3 回程度実施予定 ) 九州工業大学分散 PBL 成果報告会 ( 平成 29 年 1 月頃 ) 募集情報大阪大学 神戸大学募集時期平成 28 年 4 月募集対象修士 1 年 社会人可定員最大 35 名応募方法 連携 参加大学教務 大学院係に申込書を提出問い合わせ先 Cloud Spiral 事務局 cloud-spiral-info@ist.osaka-u.ac.jp 東京大学平成 28 年 4 月 研究科の全体ガイダンスに合わせ説明会を開催する 問い合わせ先東京大学 enpit 事務局 TEL hiraki-sec@is.s.u-tokyo.ac.jp enpit ANNUAL REPORT 2015 第21

27 東京工業大学 募集時期平成 28 年 4 月募集対象修士 1 年 社会人可定員最大 25 名応募方法 連携 参加大学教務 大学院係 関連研究室に申込書を提出 研究科オリエンテーションにて説明 配布 Cloud Bauhaus 事務局 jimu@itpro.titech.ac.jp URL 問い合わせ先 九州工業大学募集時期平成 28 年 4 月募集対象修士 1 年定員最大 15 名応募方法 九州工業大学情報工学部大学院係に申込書を提出問い合わせ先 Cloud Q9 事務局 cloud-q9-info@ict.kyutech.ac.jp セキュリティ分野 イベント 平成 27 年度 平成 28 年度 連携大学 参加大学でのガイダンス ( 平成 27 年 4 月 ) セキュリティ分野運営委員会 ( 平成 27 年 8 月を除く毎月 ) 連携企業ワークショップとインターンシップガイダンス実施 ( 平成 27 年 5 月 ) アドバイザー委員による実践演習視察とフィードバック ( 平成 27 年 7 月 9 月 ) 連携大学 5 拠点での分野シンポジウム 修了認定式 ( 平成 28 年 3 月 ) アドバイザー委員会 ( 平成 28 年 3 月 ) 連携大学 参加大学でのガイダンス ( 平成 28 年 4 月 ) セキュリティ分野運営委員会 ( 平成 28 年 8 月を除く毎月 ) 連携企業ワークショップとインターンシップガイダンス実施 ( 平成 28 年 4 月 5 月 ) アドバイザー委員による実践演習視察とフィードバック ( 平成 28 年 6 月 12 月 ) 連携大学 5 拠点での分野シンポジウム 修了認定式 ( 平成 29 年 3 月 ) アドバイザー委員会 ( 平成 29 年 3 月 ) 問い合わせ先 組込みシステム分野 イベント 平成 27 年度 平成 28 年度 情報セキュリティ大学院大学 iisec@seccap.jp 東北大学 tohoku@seccap.jp 北陸先端科学技術大学院大学 jaist@seccap.jp 奈良先端科学技術大学院大学 naist@seccap.jp 慶應義塾大学 keio@seccap.jp 九州大学 PEARL スプリングスクール ( 平成 27 年 5 月 9 日 16 日 九州大学伊都キャンパス 東海大学高輪キャンパス ) 九州大学 PEARL サマースクール前半 ( 平成 27 年 8 月 22 日 29 日 東海大学高輪キャンパス ) 名古屋大学 OJL サマースクール前半 with SWEST16( 平成 27 年 8 月 24 日 26 日 名古屋大学東山キャンパスおよび 8 月 27 日 28 日 岐阜県下呂市 ) 名古屋大学 OJL サマースクール後半 ( 平成 27 年 9 月 7 日 11 日 名古屋大学東山キャンパス ) 九州大学 PEARL サマースクール後半 ( 平成 27 年 10 月 20 日 22 日 早稲田大学グリーン コンピューティング研究機構 ) 名古屋大学 OJL 発展コース成果発表会 ( 平成 27 年 12 月 7 日 8 日 ) 九州大学 enpit-emb 成果発表会 ( 平成 28 年 2 月 23 日 ) 名古屋大学 OJL 基本コース成果発表 / 次期発展コース合宿 ( 平成 28 年 2 月 29 日 3 月 2 日 ) 九州大学 PEARL スプリングスクール (4 月 23 日 ~30 日 [ 予定 ]) 名古屋大学 OJL サマースクール (8 月 9 月 ) 九州大学 PEARL サマースクール (8 月 22 日 26 日 9 月 5 日 ~9 日の 2 週間 [ 予定 ]) 組込みシステム教育シンポジウム ( 平成 28 年 10 月 平成 29 年 3 月 ) 最終成果の公表 募集情報各連携大学で平成 28 年 4 月上旬に募集ガイダンスを実施 演習によっては事前選考が行われる場合があるため 本募集に応募する際は早めに担当教員に相談をする必要がある 詳細はWebサイトにて公開 Webサイト 実践セキュリティ人材育成コース (SecCap) は主として修士 1 年生の受講を想定し 通年のプログラムとして実施する 各連携大学におけるSecCapコースの修了要件など運営全般についての問い合わせ先は各大学のSecCap 担当まで 九州大学 PEARLでは 平成 28 年度の第 1 弾であるスプリングスクールを平成 28 年 4 月 23 日 ~30 日 ( 予定 ) で企画検討中である 名古屋大学 OJLでは 平成 28 年 7 月 1 日 ( 予定 ) に事業運営委員会を開催し 基本コースのテーマと受講生を承認する 夏期の短期合宿は 平成 28 年 8 月 22 日 26 日と9 月 5 日 9 日の2 週間を計画している 各種イベントの予定 確定情報は 随時 Webサイトに掲示し メール連絡網の方々にお知らせしていく 募集情報参加大学 学生の募集時期は 平成 28 年度の九州大学 PEARLは ライトウェイトコース 基本コース 発展コース い 22 enpit ANNUAL REPORT 2015

28 1章事業の全体概要 ビジネスアプリケーション分野 ずれも平成 28 年 2 月から短期集中合宿 ( スプリングスクール 4 月 ) 開始前までである 平成 28 年度の名古屋大学 OJLへの受講生の募集時期は 基本コースは平成 28 年 5 月 6 月 ライトウェイトコースは平成 28 年 7 月 ~8 月 発展コースは平成 28 年 1 月 2 月である Webサイト 問い合わせ先九州大学 PEARL TEL info@pearl.ait.kyushu-u.ac.jp 名古屋大学 OJL TEL ojl-staff@nces.is.nagoya-u.ac.jp Webサイト 問い合わせ先筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻事務室 enpit 担当 TEL enpit-office@cs.tsukuba.ac.jp 産業技術大学院大学産業技術大学院大学内 enpit 事務局 TEL opi@aiit.ac.jp 公立はこだて未来大学公立はこだて未来大学内 enpit 事務局 TEL enpit@fun.ac.jp イベント 平成 27 年度 平成 28 年度 毎年度 筑波大学 enpit-bizapp ワークショップ ( 平成 27 年 12 月 ) 筑波大学 enpit 分散 PBL 成果発表会 ( 平成 28 年 2 月 ) 産業技術大学院大学分散 PBL 成果発表会 ( 平成 28 年 2 月 ) 公立はこだて未来大学分散 PBL 成果発表会 ( 平成 27 年 12 月 ) 第 3 回ビジネスアプリケーション分野ワークショップ ( 平成 28 年 2 月 ) 筑波大学 enpit-bizapp ワークショップ ( 平成 28 年 12 月 ) 筑波大学 enpit 分散 PBL 成果発表会 ( 平成 29 年 2 月 ) 産業技術大学院大学分散 PBL 成果発表会 ( 平成 29 年 2 月 ) 公立はこだて未来大学分散 PBL 成果発表会 ( 平成 28 年 12 月 ) 第 4 回ビジネスアプリケーション分野ワークショップ ( 平成 29 年 2 月 ) ビジネスアプリケーション分野ワークショップ 募集情報連携大学 参加予定大学を含め 情報系の大学院に在籍している大学院学生 情報系の学部レベルの基礎教育を習得している受講希望者 情報系企業における実務経験を有する受講希望者を対象とし 受講生募集を平成 28 年 3 月 ~4 月頃に行う予定である 応募者には 指定する基礎知識を必要に応じて短期集中合宿までに学習してもらい 前提知識の習得状況の審査に合格することで 短期集中合宿への参加および分散 PBLの受講を認める ( 定員を超えた場合はさらに選抜を行う ) なお 前提知識の習得状況の確認は 連携大学学生については指定科目の履修実績により その他の受講希望者については指定科目と同等の内容の履修実績によって行う 平成 28 年 4 月 ~5 月受講生決定 受講者説明会実施 平成 28 年 6 月短期集中合宿参加のための前提知識習得状況審査募集案内や参加 応募方法など詳細は Webサイトにて公開する enpit ANNUAL REPORT 2015 第23

29 1.14 今年度の総括 enpitは 平成 24 年度より事業を開始し 本年度は 第三期生を輩出した 各分野では これまでに実施した結果得られた知見や受講生 教員 並びに 外部評価委員会等からのコメントに基づき 教育プログラムの改善を進め より洗練された授業 演習 PBL 等を行い 多くの学生に対して 実践的な情報教育を実施できた 当初計画では 4 分野合計 335 名の学生の育成を目標としていたが 480 名を超える修了生を輩出することができた また 参加大学は96 校 そしていろいろ協力をいただいている企業や組織は125にもなっており 平成 26 年度よりも増加している さらに 4 分野間の連携である分野横断講義やカリキュラム関係資料の蓄積整備も推進した 分野横断講義としては ロジカルシンキングやファシリテーション等の分野共通として必要な汎用的内容の講義や特任教員によって提供される各分野の特色ある講義を提供している 例年通り 順調に事業を進めることができているのは 各大学の先生方のご尽力によるものが非常に大きい 特に若手の特任教員が中心になって 積極的に広報し 授業 演習 PBLの設計を行って 実際にそれらを主導して学生を牽引していった 学生もそれらの教育に手応えを感じており アンケート等では 満足度が非常に高い また 企業や外部団体の方々からは 非常勤講師や演習課題の指導 発表会でのコメント さらに本事業全体への助言など 多岐にわたり非常に多くのご支援を引き続きいただいている このような支援は 本事業を継続的に また 効果的に進めるためには不可欠であったと思われる 来年も引き続き 最終年度の目標の修了生 400 名を達成する予定である これまで参加がなかった大学に対しても 積極的に情報提供を行い enpitの魅力を理解してもらって 学生参加を促していく予定である 中間評価では指摘を受けたが 徐々に情報技術の利活用を行ういわゆるユーザ企業の参画も増えてきており 連携企業の約 3 分の1はユーザ企業となっている 今後もより多く参画していただき ユーザの視点でシステムやアプリケーション開発が行える人材の育成を推進したい また いわゆるハイブリッド人材 ( 非情報系知識や人文系知識を背景として持つ人材 ) に対する実践的情報教育の試行も継続している 近年求められている さまざまな分野において情報技術を利用したイノベーションを起こすことができる人材の育成に応えるためのものであり 平成 28 年度も ハイブリッド人材に対する教育を進めていく予定である 現在 本年度 enpitを修了した学生にとっては その後の進路を考える重要な時期になっている 修了生のその後の活躍は enpitの大きな成果指標である その就職活動にenPiTのブランドが有効に働くことを強く期待する 平成 28 年度は enpitの最終年度になっている 最終目標の実現と平成 29 年度以降の継続的な実施に向けて 活動を推進していく所存である 最後に enpitに関わりご協力いただいた大学 企業 組織団体の方々 そして文部科学省に深く感謝する 24 enpit ANNUAL REPORT 2015

30 A N N U A L R E P O R T 第 2 章 実践教育の取り組み状況

31 2.1 クラウドコンピューティング分野 取り組みの概要 クラウドコンピューティング分野は いわゆるビッグデータの分析手法 新しいビジネス分野の創出といった社会の具体的な課題を クラウド技術を活用し解決できる人材の育成を目標としている その目標を実現するために 本分野の連携大学である大阪大学 東京大学 東京工業大学 神戸大学 九州工業大学では 具体的な育成ポリシーとして クラウド技術を理解し 必要なスキルと知識について他者と議論し 実際のクラウド環境を用いて大規模な処理や効率の良い処理を提供するアプリケーション 情報システム開発ができる人材育成 を目指す 具体的には クラウドコンピューティング技術やプロジェクトマネジメント等の実践的なソフトウェア開発技術を有する連携企業の専門家 ソフトウェア工学の分野において最新の研究を進めている連携大学 参加大学の専門家の力を結集することにより クラウドコンピューティング プロジェクトマネジメント ソフトウェア工学について教育 修得すべき内容を体系的 実践的に取り込んだ教育プログラムを構築した また 本教育プログラムでは 情報技術を利活用して新しいものやサービスを生み出すという視点も重視されていることを鑑み 企業の実務家講師によるクラウドシステムの事例をビジネス面を含め紹介する講義やクラウドシステムの利活用をする際に必須な知識として ロジカルシンキングやクリエイティブシンキング等の演習を重視した 本プロジェクトのフレームワークである基礎知識学習 短期集中合宿 分散 PBLの3つの内容に従った教育が博士課程前期の1 年間で実施できるように教育プログラムを設計した 基礎知識学習では 短期集中合宿を行う上で必要となるクラウドコンピューティング プロジェクトマネジメント ソフトウェア工学に関する技術を習得し 短期集中合宿では複数の学生がチームを組み アプリケーション開発のPBLやクラウドコンピューティングに関する応用技術を学ぶ 最後に 分散 PBLにおいて クラウドならではの特徴を備えたアプリケーションの開発 クラウドを利用したビジネスモデル提案等を行う なお 短期集中合宿は 東日本 ( 東京大学 東京工業大学 ) と西日本 ( 大阪大学 神戸大学 九州工業大学 ) でそれぞ れ実施した 育成目標は 最終 ( 平成 28) 年度で100 名 ( うち30 名は連携大学以外の学生 ) であり 東日本 西日本でそれぞれ50 名 ( うち30 名は連携大学以外の学生 ) である 平成 27 年度は 修了生数 98 名 ( うち 41 名が参加大学 5 名が社会人 ) であった また 分野内で教材作成やFD 等のワークショップを開催し クラウドコンピューティングに関する教育の普及を目指すとともに 本分野で開発するクラウドコンピューティングに関する教材コンテンツは 連携諸機関を通じて 広く一般に公開して 利用の促進を目指す 学習 教育目標 節で述べた通り 本分野では いわゆるビッグデータの分析手法 新しいビジネス分野の創出といった社会の具体的な課題を クラウド技術を活用し解決できる人材 の育成を目標としている この目標を実現するために 基礎知識学習 短期集中合宿 分散 PBLでは 次のような方針でカリキュラムを設計している (1) 基礎知識学習受講生がクラウド技術を理解し 必要なスキルと知識について他者と議論し 実際のIaaS 環境を用いて大規模な処理や効率の良い処理を提供するアプリケーション 情報システム開発の準備ができるようになることを目的として 次のような項目を学習する クラウド概要とデスクトップ仮想化技術 クラウドソフトウェア開発プロセス ファシリテーションスキル 要求分析 UML プレゼンテーションスキル SQLとNoSQL Webアプリケーション開発 ソフトウェアテスト IaaS 概要 クラウドアプリケーション開発支援環境 (2) 短期集中合宿チーム開発を行う上で必要となる プロジェクトマネジメント ソフトウェア開発技術を学んだ上で クラウド環境を利用したアプリケーション開発を複数人から構成されるチームで実施する また 負荷分散 大規模データ処理等 クラウドに関する発展的な内容やクラウドコンピューティングに関する最新事例についても学ぶ 26 enpit ANNUAL REPORT 2015

32 (3) 分散 PBL み状況分散PBL12 月 4 日最終成果報告会 (3) 分散 PBL 基礎知識学習 短期集中合宿で得た知識をもとに チーム 基礎知識 短期集中合宿で得た知識をもとに チームで次 でアプリケーション 情報システムの分散開発 クラウドを利 の 3 課題を行う 用したビジネスモデル提案等を実施する クラウドを活用したビジネスの創出 (2 週間 ) カリキュラムを通して 国立情報学研究所の edubase Web アプリケーション開発コンペ (4 週間 ) Cloud や連携大学で導入したプライベートクラウド環境を利 ビッグデータに基づくコンビニ経営戦略 (2 週間 ) 用する クラウド開発基礎 クラウド開発演習 (1 学期分 ) が基礎知 クラウドコンピューティング分野全体としての達成目標は 識学習に クラウド基礎 PBL とクラウド開発応用が短期集中合 最終年度で 育成学生数 100 名 ( うち連携大学以外の学生数 宿に クラウド発展 PBL とクラウド開発演習 (2 学期分 ) が分散 30 名 ) 参加大学数 10 校 FD への参加教員数 20 名である PBL に それぞれ対応する 授業は 主に大阪大学中之島センターで隔週に行う 教育内容 節で述べた学習 教育目標に基づいて 各連携大学で実施したカリキュラムについて述べる 大阪大学 / 神戸大学 教育プログラム名称を Cloud Spiral(Cloud Specialist Program Initiative for Reality-based Advanced Learning) と名付け 教育コースを大阪大学で起ち上げ 神戸大学 参加大学の教員 連携企業と協働して実施する また 短期集中合宿は九州工業大学の受講生も参加した コースは次の5 科目で構成される クラウド開発基礎 (1 学期 2 単位 ) クラウド基礎 PBL(1 学期 1 単位 ) クラウド開発応用 (1 学期 1 単位 ) クラウド発展 PBL(2 学期 2 単位 ) クラウド開発演習 ( 通年 2 単位 ) 実施した教育プログラムのスケジュールを図表 2.1.1に示す 図表 平成 27 年度 Cloud Spiral スケジュール 日程講義内容対応 4 月 17 日 オリエンテーション 4 月 24 日ファシリテーションスキル 5 月 8 日 5 月 22 日 6 月 5 日 6 月 19 日 7 月 3 日 プレゼンテーションスキル UML を用いたユースケース駆動開発 UML を用いたユースケース駆動開発 SQL と NoSQL SQL と NoSQL Web アプリケーション開発 ~JavaScript DWR Java MongoDB~ Web アプリケーション開発 ~JavaScript DWR Java MongoDB~ ソフトウェアテスト ソフトウェアテスト Scrum Scrum とチケット駆動開発実践 (PBL) 基礎知識学習クラウド概要とクラウドソフトウェア開発プロセス (1) 基礎知識学習受講生がクラウド技術を理解し 必要なスキルと知識について他者と議論し 実際のIaaS 環境を用いて大規模な処理や効率の良い処理を提供するアプリケーション 情報システム 7 月 10 日 7 月 24 日 ソフトウェア開発プロセスと DoD および仕様書の読み方 継続的チーム開発手法 継続的チーム開発演習 開発の準備ができるようになることを目的として 次のような項目を学習する クラウド概要とデスクトップ仮想化技術 クラウドソフトウェア開発プロセス ファシリテーションスキル 要求分析 UML Scrum チケット駆動開発とプロジェクト管理 プレゼンテーションスキル SQLとNoSQL Webアプリケーション開発 ソフトウェアテスト IaaS 概要とCloudStack クラウドアプリケーション開発支援環境 短8 月 19 日 Webアプリケーション開発 8 月 17 日 Webアプリケーション開発準備 8 月 20 日 Webアプリケーション開発 8 月 21 日開発全体の振り返り 8 月 31 日 AWSハンズオン クラウドを利用した大規模データ処理 9 月 1 日サーバサイドアプリ開発 期集8 月 18 日 Webアプリケーション開発中合宿2章実践教育の取り組(2) 短期集中合宿複数人でチームを組み アプリケーション 情報システムをクラウド上で実装する また 分散 PBLで使うモバイル用 Web アプリケーション Hadoop/MapReduceを用いたビッグデータ処理等について学ぶ 9 月 2 日クラウド活用のための Web アプリ構築 9 月 3 日クラウドを活用したビジネス創出 10 月 11 月 ビッグデータに基づく戦略立案 意思決定 クラウドを活用した Webアプリケーションの開発 クラウドビジネス創出 enpit ANNUAL REPORT 2015 第27

33 東京大学 クラウド教育コースは次の 7 科目および短期集中合宿で構 成される クラウドコンピューティング基礎論 クラウドコンピューティングに必要な基礎的な知識を学 ぶ データセンターネットワークに起因する問題をとりあげ 原因特定までのアプローチ 解決方法について実用 学術両面から解説 演習を通じてデータセンターにおける問題を体得する 夏学期 2セメスター週 1 回 合計 30 時間の講義 Web プログラミング言語クラウドコンピューティングの基盤となるソフトウェアは JavaやRubyといった比較的新しい言語で書かれていることが多い これらの言語のデザインやそこに組み込まれている言語機構を学ぶ また それらの言語による並列分散システムを構築するためのフレームワークや その背後にあるソフトウェア工学的な考え方を学ぶ 夏学期 2セメスター週 1 回 合計 30 時間の講義 クラウド基盤構築 Linuxとオープンソースソフトウェア (OpenStack) を利用した IaaS(Infrastructure as a Service) クラウド基盤構築技術を講義する 前提となるサーバ / ネットワーク技術についての基礎的な解説と演習を実施した上で 実際のクラウド環境の構築へと進む 技術要素を根本から理解し 要求に応じた最適なクラウドのアーキテクチャを選択 構築する能力を獲得することを目標とする 夏学期 2セメスター週 1 回 合計 30 時間の講義 分散システム基礎とクラウドでの活用クラウドによる PBLの前提となるクラウド APIを扱う 本講義とクラウドアプリケーション開発演習は国立情報学研究所で実施される 夏休み期間の集中講義 合計 15 時間の講義 クラウドアプリケーション開発演習 Hadoopプラットフォーム上で MapReduce 等を用いて大規模データの分散処理を行うアプリケーション開発のグループ演習 プログラミングコンテスト 形式で グループ間で競い合う 企業から講演 審査員等で協力を受ける 夏休み期間中の集中講義 合計 30 時間 クラウドを創る PBL( ソフトウェア クラウド開発実践 Ⅰ) 部品レベルからクラウド構築を行い 受講生がグループを作り クラスタコンピュータの製作 基盤ソフトウェアの実装 クラウド管理ソフトウェアの実装から 相互結合用のスイッチ設定 セキュリティ設定までを学ぶ 夏学期 2セメスター週 1 回 合計 30 時間の講義 クラウド実践道場 ( ソフトウェア クラウド開発実践 Ⅱ) 少人数 (7 名まで ) のグループでクラウドアプリケーションを開発する 社会の中の問題点や課題を自ら発見し それを解決するクラウドソフトウェア サービスを自ら考案 提案し 実現するPBL(Problem/Project-Based Learning) 型演習を通じて通常の講義や演習では得られない実践的な力を身につける 複数人のチームで プロジェクト体制および目標の設定 実施計画 プロジェクトの実施を行う 秋学期 2セメスター合計 30 時間の演習 短期集中合宿合宿は夏季および冬季の2 回実施 このうち夏季は東京工業大学と共同で実施した ( 東京工業大学の項を参照 ) 冬季合宿は企業インターンなどで夏季合宿の参加が困難な学生や本学の講義に参加が困難な他大学の学生に配慮して実施しているものである 合宿ではクラウドサービスを受講生自身で部品レベルから構築することで クラウドコンピューティングを支えるクラスタコンピューティング 基盤ソフトウェア技術 ならびに必要なセキュリティ知識を習得する 本合宿の内容は夏学期に実施しているクラウドを創る PBLのパッケージ化を視野に入れて実施した 2 泊 3 日の合宿および事前講義 合計 16 時間の演習 東京工業大学 図表 2.1.2に今年度のスケジュールを示す 教育プログラム名を Cloud Bauhaus とし 学術的知識 工学的技術 産業人的視点の獲得をねらいとした 基礎科目群 (4 科目 ) 基盤ソフトウェア科目群(5 科目 ) ソフトウェア工学科目群 (5 科目 ) ソフトウェア開発科目群(14 科目 ) を実施 本事業でのコース中のクラウド科目や分散 PBLは次の6 科目である 図表 平成 27 年度 Cloud Bauhaus スケジュール 前期 夏休み 後期 春休み 基礎知識学習 グローバルシステム開発研修 (8 月 30 日 9 月 12 日 ) プレ合宿 (9 月 13 日 14 日 16 日 18 日 24 日 25 日 ): クラウドアプリケーション開発演習 クラウドシステム基礎夏合宿 (9 月 28 日 30 日 ): チーム開発集中演習 基礎知識学習 分散 PBL システム開発プロジェクト基礎 分散 PBL ( 前期フォローアップ ) 分散 PBL システム開発プロジェクト クラウド応用 冬合宿 (2 月 15 日 17 日 ) System Development International Project (2 月 15 日 18 日 22 日 ) グローバルシステム開発研修は試行科目 28 enpit ANNUAL REPORT 2015

34 2章実践教育の取り組み状況 システム開発プロジェクト基礎 ( 前学期 2 単位 ) システム開発プロジェクト クラウド応用 ( 後学期 2 単位 ) クラウドシステム基礎 ( 前学期 夏季短期集中合宿 1 単位 ) クラウドアプリケーション開発演習 ( 前学期 夏季短期集中合宿 2 単位 ) チーム開発集中演習 ( 前学期 夏季短期集中合宿 2 単位 ) System Development International Project ( 後学期 集中開発演習 2 単位 ) このうち 節で述べた方針に従うと次の内容となる (1) 基礎知識学習 ソフトウェア開発に必要なソフトウェア工学技術を学習す るとともに クラウド技術の基礎 活用法を学習する 具体的 には次の項目を学習する 要求分析 設計 プログラミング言語 実装技術 テストデバッグ技法 検証技術 Webコンピューティング 分散処理技術 Hadoop ビッグデータの分散処理技術 これらを含む科目は 東京工業大学および国立情報学研究所で開講する 分散 PBLを含めて 科目は次のような群に分類されている 基礎科目群プログラム理論 ソフトウェア論理学 分散アルゴリズム論 計算機アーキテクチャ特論 基盤ソフトウェア科目群オペレーティングシステム特論 ハイパフォーマンスコンピューティング 分散システム構成論 実践的並列コンピューティング クラウドコンピューティングと並列処理 ソフトウェア工学科目群ソフトウェア設計論 情報セキュリティ特論 ソフトウェア工学特論 プログラミング特論 ソフトウェアプロジェクトマネジメントと品質管理 ソフトウェア開発科目群ソフトウェア開発演習 システム検証基礎演習 システム開発プロジェクト基礎 システム開発プロジェクト クラウド応用 ソフトウェアテスト演習 チーム開発集中演習 System Development International Project 他情報理工学インターンシップ等 (2) 短期集中合宿クラウド技術の実践法に焦点をあて 演習を通して実践的な大規模データの分散処理技術を習得した 短期集中合宿には 国立情報学研究所で行ったものと 三浦海岸で行ったものとがある 国立情報学研究所では 三浦海岸での合宿 ( 以下 夏合宿 ) に必要な知識や技術を事前に収集して教え込むプレ合宿を実施している プレ合宿では 国立情報学研究所が構築 運用している教育用クラウドを演習用環境とし 図表 ユーザニーズを検討 ( 東京工業大学夏合宿 ) て活用し 実際の事例を中心とした題材を活用することで 受講生は 実践的な分散処理アプリケーション開発を体験した その具体的な内容は次の通りである クラウドアプリケーション開発演習 9 月 13 日 ~14 日 16 日 ~18 日 2 単位 ( 東京工業大学と電気通信大学のみ ) Hadoop MapReduceなどのクラウドコンピューティングでビッグデータを利用した開発 国立情報学研究所で開催 東京工業大学 東京大学 電気通信大学 慶應義塾大学から受講 クラウドシステム基礎 9 月 24 日 ~25 日 1 単位信頼性や一貫性などを考慮した分散システムの構築法チーム開発演習 チーム開発集中演習 9 月 28 日 ~30 日 2 単位 超上流工程に焦点をあて ペルソナを用いた要求分析を 実施 ユーザ企業に対し デモを交えたシステム提案を行った 使用した方法論は 実際に企業で使用されているExテーブル法およびPRePモデル法で 株式会社日立製作所から実践者を講師として招聘し 手法の講義やチーム指導も担当教員と協力して行った さらに 企業講演 ( ワイクル株式会社 株式会社アカリク ) も実施 アジャイル開発方法論および企業での適応事例 並びにコンピュータサービス提供者としての心構えを学習した 東京大学および参加大学からの受講生との混成チームを編成し チームビルディングおよびコミュニケーションスキルを習得した ユーザ企業である株式会社四季の自然舎から成果物およびプレゼンテーションについて評価を行ってもらい 学生へのフィードバックを行った また 開発セッションでは 簡単なクラウドシステムの実装演習も行なった なお 2 月には クラウド実装に焦点をあてた冬合宿を東京 enpit ANNUAL REPORT 2015 第29

35 図表 IT サービスの提案プレゼンテーション ( 東京工業大学夏合宿 ) 実施中 Logbar Inc. 株式会社オリィ研究所からの企業講演を行った 7 月 22 日中間発表会 11 月 25 日成果物発表会 ( デモを含む ) を経て 12 月 15 日 16 日の2 日間 東京工業大学百年記念館で成果展覧会を開催 開発プロセスと開発システムについて展示とプレゼンテーションを実施 97 名 ( うち22 名が企業 3 名が他大学教員 ) の来場者があり 有意義なフィードバックを得た 企業の来場者からは実践的な内容であると評価をいただいた 成果発表会と成果展覧会の模様は Ustreamで配信し 来場できない人にも様子がわかるようにした 成果発表会で8 名 成果展覧会で10 名が視聴した 図表 図表 2.1.6に成果展覧会の様子を示す 大学と合同で実施した 夏合宿の様子を図表 図表 に示す (3) 分散 PBL 基礎知識学習 短期集中合宿で得た知識を応用し チームでAndroid/ サーバアプリケーション 情報システムを分散開発した 分散 PBLに相当する科目は システム開発プロジェクト基礎 システム開発プロジェクト クラウド応用 であり システム開発プロジェクト基礎 は後期より開始される システム開発プロジェクト クラウド応用 で実装する情報システムの顧客開発 要求分析に主に着目した内容で デザイン思考や要求獲得プロセスのノウハウ習得を目的とする 後期の システム開発プロジェクト クラウド応用 ではシステム構築段階のプロジェクト管理手法やシステム開発に必要なソフトウェア工学の基礎に関してプロジェクト開発を通して習得することを目的とする 両科目では 受講生はチームを組み デザイン思考 顧客開発 要求分析 プロジェクトの計画 設計 実装 テスト ドキュメント作成など 総合的な指導を受けつつ 系統的なソフトウェア開発の実践面への適用を習得した 両科目を通じて 特にシステムの社会的価値について深く議論することで ユーザ視点とシステムのあり方を習得した 分野横断授業として ビジネスアプリケーション分野から講師を招き 実践的なアジャイル開発についても学習した 1 月 13 日 20 日に開発プロセスを振り返って自己評価を行う個人発表会を開催した Facebookで発表結果の報告を行い 800を超えるアクセスと企業の方から現場での振り返りに 遜色のない振り返り内容である とのコメントを得た (4) グローバル教育平成 27 年の試行として 8 月 30 日 ~9 月 12 日にフィリピンにて グローバルシステム開発研修 を実施した 参加者を学内公募し enpit 受講生の3 名が選抜された 研修前半ではグローバルコミュニケーションの学習を目的として 1 日 10 時間の英語によるコミュニケーション学習を行った 具体的にはディベート プレゼンテーション ロールプレイング等を行った 後半では現地の日系企業 (NEC Telecom Software Philippines) の協力を得て 現地エンジニア6 名 フィリピン国立大学セブ校の学生 6 名と混成チームによるシステム開発研修を実施した 開発テーマは Innovative service for foreign tourists in Cebu using android application で デザイン思考とリーンキャンバスを用い ユーザリサーチ 要求分析 仮説設定 プロトタイプ作成 仮説検証を経て ビジネスモデルのプレゼンテーションを行った また 2 月に System Development International Project (2 月 15 日 18 日 22 日開催 2 単位 ) として 留学生と日本人学生の英語による混成ミニ PBLを実施した 学生は クラウドシステムの社会的価値に焦点をあて ビジネスダイナミクスと 図表 成果展覧会での発表の様子 ( 東京工業大学 ) 図表 成果展覧会での発表風景 ( 東京工業大学 ) 30 enpit ANNUAL REPORT 2015

36 PBLを活用しながら学んみ状況ソフトウェアライフサイクルについて だ 分散 PBL 参加の学生にも参加してもらい 彼らの成果物を ユーザ要件と開発プロセスの観点から分析し システムの サービス価値について討議 発表を行った 九州工業大学 教育プログラムを Cloud Q9(Q は九州 9 は野球のチーム ワークの象徴であるナインを表す ) と名付け 九州工業大学 において教育コースを設ける 短期集中合宿は 大阪大学 神戸大学による Cloud Spiralに合流して実施する コースは次のように 3 段階 6 科目で構成される (1) 基礎知識学習 クラウド開発型プロジェクト ( 前期 3 単位 ) システム開発プロセス システムモデリング Scrumとチケット駆動開発 Webアプリケーション技術など クラウド上でのシステム開発に必要な知識とスキルを講義と演習で学ぶ OS と仮想化特論 ( 前期 2 単位 ) 仮想マシンの作成やカーネル再構築 システムコールの作成 カーネルモジュールの作成や仮想マシンの操作に至るまで クラウドに係る OSと仮想化の原理を講義と演習で学ぶ プロジェクトマネジメント特論 ( 前期集中 2 単位 ) プロジェクトマネジメントの手法について 要求分析や WBSから各種マネジメント技法 さらにはクリティカルチェーンプロジェクトマネジメント手法に至るまでを講義と演習で学ぶ なお これら 3 科目によって Cloud Spiral( 大阪大学 神戸大学 ) の前期で行われている基礎知識学習とほぼ同様の内容をカバーし 夏季の短期集中合宿での合同実施を可能にしている (2) 短期集中合宿 クラウド基礎 PBL( 前期 [ 夏期集中 大阪大学開講 ] 1 単位 ) クラウド開発応用 ( 前期 [ 夏期集中 大阪大学開講 ] 1 単位 ) これらの 2 科目は Cloud Spiralと合同で実施しており 内容 実施期間とも同一である (3) 分散 PBL クラウド発 展プロジェクト ( 後期 3 単位 ) 基礎知識学習 短期集中合宿で得た知識をもとに 次の形式で分散 PBLを実施する 一部の学生はCloud Spiralの分散 PBLに合流し 発表会まで含めた完全な形で参加する それ以外の学生は Cloud Q9 独自のPBLとして クラウドの特徴を活かしたシステム ( サービス ) をチーム開発する Cloud Q9 独自のPBLについても 産業界の協力を得て 発表会を実施する 実施体制 クラウドコンピューティング分野運営委員会を 各連携大学の代表者から構成した 運営委員会では 教育プログラムの内容 参加大学 連携企業の勧誘 修了認定方法 短期集中合宿の実施等について議論した 平成 27 年度は4 回実施した 次に 各教育プログラムの実施体制についてまとめる 大阪大学 / 神戸大学連携大学である大阪大学 神戸大学の教員と参加大学 連携企業の実務家教員が中心となり 図表 2.1.1に示したプログラムを実施した 参加大学として 奈良先端科学技術大学院大学 和歌山大学 高知工科大学 大阪工業大学 京都産業大学 立命館大学 兵庫県立大学 近畿大学が参画した また 連携企業として 株式会社エヌ ティ ティ データ 株式会社オージス総研 株式会社日立製作所 株式会社日立ソリューションズ 株式会社日立インフォメーションアカデミー 西日本電信電話株式会社 ヤフー株式会社 株式会社コネクトドット 三井住友信託銀行株式会社 三菱電機株式会社 富士通関西中部ネットテック株式会社 楽天株式会社が参画した 上記 連携大学 参加大学 連携企業の代表者からなる Cloud Spiral 運営委員会を4 回開催した 東京大学東京大学 18 名 および国立情報学研究所 3 名 連携企業からなる教員でプログラムを実施した また 連携企業として 株式会社ピコラボ レッドハット株式会社 楽天株式会社 ヤフー株式会社 株式会社サイバーエージェント 株式会社フリークアウト 株式会社富士通研究所 グーグル株式会社 日本マイクロソフト株式会社 エキサイト株式会社 株式会社ドワンゴ 株式会社 SEプラスが参画した 情報理工学系研究科 6 専攻の教員で構成される運営委員会を開催した 本学では学生のセキュリティ分野の受講意欲が高いことから 平成 25 年度よりセキュリティ分野の受講説明会を4 月に開催している 加えて平成 26 年度は情報セキュリティ大学院大学との単位互換を本格的に開始してきた 平成 27 年度は受講説明会の段階で単位互換制度を示し 受講意欲の維持を図った 東京工業大学実施研究科である情報理工学研究科のうち 計算工学専攻と数理計算科学専攻の専任教員 8 名と特任教員 2 名で運営委 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第31

37 員会を構成し カリキュラムや実施状況のチェックや改善を検討した 運営委員会は毎月 1 回 計 11 回開催した 教育の実施状況は図表 2.1.2の通りである 短期集中合宿では 3 名の教員からなる合宿 WGを組織し 担当教員で内容を検討し 実施した 特に夏合宿 冬合宿は 東京大学との共同開催であるため 東京大学の担当 WGと内容を協議検討した 参加大学は早稲田大学 電気通信大学 東京電機大学 東海大学 明治大学 慶應義塾大学 香川大学 お茶の水女子大学であり 先方教員とは夏合宿について情報や意見交換を行った 連携企業 団体としての参画は株式会社エヌ ティ ティ データ ユニバーシティ 新日鉄住金ソリューションズ株式会社 株式会社フォーマルテック 日本マイクロソフト株式会社 国立情報学研究所 株式会社四季の自然舎 株式会社リコー 株式会社野村総合研究所 株式会社ソニックガーデン 株式会社日立製作所 株式会社ヴァル研究所で 非常勤講師の派遣 合宿 成果報告会での講演や学生の作品 活動の評価 教育内容の助言などを行った 企業からの分散 PBL 夏合宿での講演者の選定 その講演内容については 企業とつながりの深い特任教員を中心に策定し 運営委員会で検討した 結果的に 学生には企業の経営管理から最先端の実践的クラウド技術まで 幅広い情報や知識が提供できた 図表 連携企業の実務家講師による授業 九州工業大学本年度より参加大学として学生を派遣いただいた九州産業大学の教員を加え Cloud Spiralおよび連携企業の実務家教員とCloud Q9 教員が教育を担当した また 長崎県立大学の教員らと今後の教育連携について打ち合わせを行っている 連携企業として Emotion Intelligence 株式会社 日本オラクル株式会社 株式会社セールスフォース ドットコム 楽天株式会社 株式会社日立システムズ 株式会社 IDCフロンティア 株式会社ジュントス 株式会社ハウインターナショナル 株式会社シマンテックが参画した ( 図表 2.1.7) 教育実績 大阪大学 / 神戸大学連携大学 参加大学から41 名の博士課程前期 1 年が受講し 39 名が修了した 39 名の内訳は 大阪大学 11 名 神戸大学 5 名 奈良先端科学技術大学院大学 7 名 和歌山大学 3 名 高知工科大学 2 名 大阪工業大学 3 名 京都産業大学 4 名 立命館大学 3 名 兵庫県立大学 1 名である また 九州工業大学から短期集中合宿に5 名が 分散 PBLに1 名が それぞれ参加した ( 図表 2.1.8) また 短期集中合宿の一環として 平成 27 年 8 月 31 日に AWSセミナー Amazon Web Servicesで学ぶクラウドの最先端 を立命館大学にて開催し 61 名の参加があった ( 図表 2.1.9) さらに 分散 PBLの一環として 平成 27 年 10 月 30 日に 連携企業である楽天株式会社の協力で データを用いたサービスプランニングワークショップ を楽天株式会社大阪支社にて開催し 47 名の参加があった ( 図表 ) 図表 西日本短期集中合宿の様子図表 セミナーの様子 32 enpit ANNUAL REPORT 2015

38 み状況東京大学 情報理工学研究科 (6 専攻 ) の博士課程前期 1 年を中心にプログラムを受講し 16 名が修了した 前半 ( 夏学期 ) 分のPBL の受講 / 修了生は43 名であり 最終的には半数弱の受講生がPBLを修了している 夏季集中講義 合宿は国立情報学研究所 東京工業大学と共同で実施した 夏季集中合宿には東京大学から2 名が参加 全員が修了した 参加希望者からは企業インターンとの重複を理由とする辞退が多く見られる 冬季集中合宿には8 名が参加した 本学に加え お茶の水女子大学 神戸大学 兵庫県立大学 津田塾大学 東京電機大学の学生が参加した 東京工業大学東京工業大学および参加大学からは合計 40 名が参加し うち1 名が学部 4 年であった 本学からの修士 1 年の参加者は17 名であり 平成 28 年度には 修士課程修了見込みである 参加大学からは 早稲田大学 2 名 電気通信大学 5 名 東京電機大学 2 名 東海大学 4 名 明治大学 1 名 慶應義塾大学 1 名 お茶の水女子大学 2 名 香川大学 1 名で合計 18 名であった 社会人は 新日鉄住金ソリューションズ株式会社 2 名 株式会社ヴァル研究所 1 名で 彼らは学生に混ざってチームに参加した プレ合宿 夏合宿については他大学との単位互換協定に基づいて参加大学の学生に単位を出した 九州工業大学本年度は 参加大学学生を含む5 名の博士課程前期 1 年がコースを受講し 4 名が修了した ( 図表 ) 分散 PBLにおいて 1 名の学生はCloud SpiralのPBLに参加した 参加大学学生を含む学生 (4 名 ) は次のテーマでのPBLを行った ( 図表 ) Cloud Hub Cloudを活用したライフログ収集システムで ユーザが許可したあらゆるデータを自動的に記録し ライフログとして記憶し 簡単に振り返ることを可能とした 本成果は 平成 28 年 1 月 26 日につくば国際会議場にて開催された第 4 回 enpitシンポジウムにてクラウドコンピューティング分野の活動報告として報告し さらに 2 月 3 日に地域 ( 本学の所在する飯塚市 ) のIT 交流会であるe-ZUKA Tech Nightにおいて e-zuka Tech Evening Cloud Q9 最終成果発表会 として発表した 発表には IT 企業関係者 ( 株式会社セールスフォース ドットコム ) 他大学教員 他大学学生 九州工業大学のコース以外の学生等も参加した 図表 参加大学学生を交えた クラウド開発型プロジェクト の実習の様子 2章実践教育の取り組図表 ワークショップの様子 図表 参加大学学生を交えた クラウド発展型 PBL の実習の様子 enpit ANNUAL REPORT 2015 第33

39 2.1.6 教員養成 FD 活動 教育プログラムで開講する授業への参加や教材作成 FDWG の取り組みを通じて 教材作成のノウハウ クラウドコ ンピューティングに関する講義内容や演習方法 企業の実務 家教員による実践的内容を学ぶ仕組みを構築する また 教育内容についてのワークショップを実施し 連携大学 参加大学教員と知見の共有を図る 最終的には 作成した教材をパッケージ化し 同等の内容を他大学でも実施できるような仕組みを作った上で 参加大学の教員が所属する大学で本分野に関係する講義を起ち上げて 補助期間終了後も継続して教育が実施できることを目指す 上記方針に基づいて 各連携大学では次の取り組みを行った 大阪大学 / 神戸大学 今年度は大阪大学 / 神戸大学の教員以外に 5 大学 6 名の 参加大学教員と連携し 教材 演習開発および講義の実施を行った 昨年度に続いて 株式会社エヌ ティ ティ データ 株式会社オージス総研等複数の連携企業における実務家教員が非常勤講師等として採用され 一部講義 演習を担当した 昨年度に実施された実務家教員による講義の一部については 今年度から大阪大学教員が参加大学教員と連携して引き継ぎを行い 大学教員による講義として実施された ワークショップ 講義の実施を通じた参加大学 連携大学教員との意見交換等を29 回実施し 参加者ののべ人数は369 名であった ビジネスアプリケーション分野や組込みシステム分野など他分野連携大学との講義見学を通じた意見交換を4 回実施し ノウハウ 教育手法の共有および講義内容の改善 評価を行った 教材開発においては講義資料 演習資料だけでなく 他大学 他分野でも展開可能な教員向けマニュアルを含む整備を行った 今年度もアジャイル開発に関する講義資料一式をビジネスアプリケーション分野の筑波大学に提供し 実施されている また その他の講義についても複数の参加大学および連携企業において利用されている 東京大学 IaaS SaaS PaaSの3 種類のクラウドサービスそれぞれについて 構築からサービス提供までを取り扱う演習課題を開発した 開発した演習課題を通常のPBL 演習に加えて冬合宿でも試行し 改善すべき点などのフィードバックを得た グループ開発 PBLに若手教員がメンターとして参加し ソフトウェア開発における実践教育の指導方法 教育手法の習熟を進めている 複数のメンターが学生グループを指導するシステムとすることで 他の教員の指導手法に触れる機会を提供している 本学の平木教授が主査となっている FDWGがとりまとめた 講義 演習アンケートを実施した 夏合宿を東京工業大学と連携して行うことで 相互の大学の講義内容の理解 異なる教育手法の習熟を行った 教職員が最新のクラウド技術を学ぶ特別講義を実施した 8 月には Amazon Web Servicesを用いたクラウドシステムアーキテクチャ設計入門 を実施 7 名の教員が参加した 1 月には クラウドを活用したモバイルアプリケーション開発実習 を実施 8 名の教員が参加した FD 講演会として 医学教育における最近の動向 : プロセス重視からアウトカム基盤型教育への変化 を実施 18 名の教員が参加 実践教育に対する教職員の理解を深めることができた 東京工業大学 夏合宿 成果報告会などで実施した企業の講演時には 教員が参加するようにし 現場でのノウハウを吸収し 担当講義に反映するように指導している 5 月 13 日に産業技術大学院大学から教員を招き スクラム開発の講義を開催し アジャイル開発に関する教授法を学んだ 夏合宿では 教員も参加し 株式会社日立製作所からの講師による実際の開発法の講義やチーム指導法を学んだ 学内のイノベーション教育プログラムに教員も参加し デザイン思考に関する教授法を学んだ 8 月 30 日 9 月 12 日に教員 2 名をNEC Telecom Software Philippinesに派遣し 東京工業大学で実施している超上流工程のPBLについて指導法を展開した 独自のアンケートを学生に実施し その結果に応じて改善策を議論し 実施する体制をとっている 九州工業大学 九州工業大学 他大学教員 産業界からの講師が 同一の講義に参加し 講義スキルを共有することで FDを効果的に進めることができた PBL のレビュアーとして 産業界の第一線で活躍する技術者に参画いただき 現場ニーズおよび実務遂行プロセス等のノウハウを大学教員が吸収し 担当講義に反映するように指導している クラウド教育ノウハウの蓄積のために クラウドの基礎を学べる教材のパッケージ ( ビデオ教材 反転教育ツール ) の開発を進めている 長崎県立大学の教員らと教育連携に関して今年度から打ち合わせを行っている 今年度株式会社シマンテックとクラウド分野における特にセキュリティ教育に関して技術的な議論を行った 34 enpit ANNUAL REPORT 2015

40 み状況来年度のイベント予定 募集情報 大阪大学 / 神戸大学来年度も 図表 2.1.1に示す内容とほぼ同じスケジュールで 実施する予定である 大阪大学で授業を開講し 大阪大学と神戸大学の教員を中心として 参加大学 連携企業の非常勤講師 招聘教員が講義を行う 連携大学 参加大学 連携企業のメンバーから構成される Cloud Spiral 運営委員会を4 回開催する予定である また 教材作成 FDWGを継続して実施し クラウドコンピューティング分野内 分野間での情報交換 教材作成を実施し 教員養成の活動を推進する 平成 28 年 3 月末から4 月初旬にかけて 受講生募集を行う予定である Cloud SpiralのWebサイト 連携大学 参加大学内でのガイダンス等を通じて募集する 問い合わせ先 大阪大学内 Cloud Spiral 事務局 cloud-spiral-info@ist.osaka-u.ac.jp URL 東京大学 平成 28 年 3 月末より受講生募集を行う予定である 問い合わせ先 東京工業大学内 Cloud Bauhaus 事務局 jimu@itpro.titech.ac.jp URL 九州工業大学来年度も 本年と同スケジュールで実施する予定である クラウド技術に併せ セキュリティ技術の習得を希望する学生等の学生の志向の多様性に対応するため 履修要件の一部変更を行う予定である 内容については 連携企業の意見等も積極的に取り入れ 今年度の内容をさらに発展させる また 学部教育への展開のため 小型組込みボードやビジュアルプログラミング環境を用いた簡易なCloud 構築関連技術の教材開発を進めており これら教材を基礎知識学習およびCloud Camp( 正規講義以外に実施しているオープン講座 ) にて試行する予定である 受講生募集については 平成 27 年 8 月および平成 28 年 4 月に 大学院入学予定学生に対する本コースの説明会を実施するとともに 参加大学においても 平成 28 年 3 月末に説明会を実施し 受講生募集を行う 2章実践教育の取り組平成 28 年度も 先に述べた平成 27 年度とほぼ同じスケジュールで実施する予定である 演習 講義は東京大学 国立情報学研究所 連携企業の教員で行う また 運営委員会は年 2 回開催する予定である 受講生募集は 平成 28 年 4 月に行う予定である 本学学生に向けては 新入生ガイダンス およびクラウド実践道場 Webサイトを通じて募集する 参加大学内に向けてはそれぞれの大学の教員を通じて募集を行う セキュリティ分野の受講希望者に対しては 本学の受講生募集と同時期に募集 説明会を開催する予定である 問い合わせ先 東京大学内 enpit 事務局 hiraki-sec@is.s.u-tokyo.ac.jp TEL 東京工業大学来年度も図表 2.1.2に示すスケジュールに準じて実施する予定である 運営委員会も毎月実施する 今年度の企業講演の学生のフィードバックをもとに 講演者と密接に連携し その内容について検討を行うとともに 今年度と同様のスケジュールで実施する 今年度の経験をもとに教材作成を推進するとともに FD 活動をより推進する 問い合わせ先 九州工業大学内 Cloud Q9 事務局 cloud-q9-info@ict.kyutech.ac.jp URL まとめ 平成 27 年度はクラウドコンピューティング分野として 98 名が修了した また 分野として 1 名のハイブリッド人材学生を受け入れた 授業アンケートの結果 受講生からの評価は非常に高く 来年度以降も内容を改善して 実施していく 今後も参加大学 ( と参加大学からの受講生 ) や連携企業 ( 特に利活用企業 ) の勧誘を継続する ハイブリッド人材学生の受け入れも積極的に行う 短期集中合宿も東日本 ( 東京大学 東京工業大学 ) と西日本 ( 大阪大学 神戸大学 九州工業大学 ) で継続して実施する予定である 成果報告会の共同実施 一部の授業の相互交換等を分野内の連携として今後検討していく enpit ANNUAL REPORT 2015 第35

41 2.2 セキュリティ分野 取り組みの概要 近年の社会生活 産業 行政のすべてにおいて 情報セキュ リティの必要性は高まる一方である 一般市民への普及啓発 活動が重要であると同時に 高いセキュリティレベルを有す る人材育成が必須である 我が国では 次の 3 つの層のすべてにおいて人材育成が急 務である 最上位層においては 少数の世界的トップレベルの人材 ( トップガン ) を発掘すること 第 2 層においては 産業界や学術分野で セキュリティ技術開発や研究を進めるセキュリティエキスパートを育成すること 第 3 層においては 今回の事業が目指す 幅広いIT 分野や組織運営においてセキュリティ実践力を持って社会や産業をリードする人材 ( 実践セキュリティ人材 ) を育成することが求められている 実践セキュリティ人材は IT 産業 ( 製造系 ) において セキュリティ要求レベルの高いプロダクト開発に携わるIT 技術者 ( セキュリティエキスパートと相談しながらシステム開発ができる人 ) 幅広いIT 利用企業 ( ユーザ企業 ) のIT 部門において セキュリティベンダーやセキュリティコンサルタントと協力して 自社のセキュリティシステムを構築できる技術者 CIO CISOといった組織のセキュリティ経営を担う経営者 IT 技術者を育成する教育機関 ( 大学 専門学校など ) の教育者として期待される人材である また このような人材育成は IT 技術 +セキュリティ技術 という意味でのマルチスペシャリスト人材の育成を目指していると言える 実践セキュリティ人材の育成は 広く社会生活全般に関わる産業 行政 教育の分野におけるリーダー的人材の厚みを増すことにもつながる その結果 我が国全体の安心 安全レベルの向上がもたらされる また 実践セキュリティ人材は その上位レベルにあたるセキュリティエキスパート人材のベースであり 我が国のみならずグローバルに活躍するセキュリティエキスパート人材育成につながる 本取り組みは 5つの連携大学が協力して実践セキュリティ人材の育成コースを用意し 人材育成を進めるだけでなく その育成ノウハウを 全国の大学 ( 参加大学 ) に広める活動を進める 実践セキュリティ人材育成の枠組み自体を作り上げ ることにより 実践セキュリティ人材育成のすそ野が広がり 我が国全体が必要とする人材の育成体制を作り上げることができると考える 学習 教育目標 本事業を通して育成する実践セキュリティ人材は 実社会における実業経験を重ねることにより 情報セキュリティ エンジニア 情報セキュリティ マネージャ等の情報セキュリティ実践リーダーとなるマルチタレント人材になることを理想とする これらの人材は最高情報セキュリティ責任者 (CISO:Chief Information Security Officer) および実際に対策を立案し その実行を指示する情報セキュリティ担当者 (CISO 補佐 ) としての活躍が期待される 本事業のセキュリティ分野では 5つの連携大学が中心となり 平成 25 年度は65 名 平成 26 年度は84 名 平成 27 年度は 113 名が修了認定を取得した 現時点で参加大学は 大学院修士コースの学生を参加対象とする 14 校 学部生を対象とする5 校で合計 19 校である 平成 27 年度の新規参加大学は福井大学 九州工業大学 大分大学 佐賀大学 お茶の水女子大学 東北福祉大学 秋田県立大学の7 校 また 高等専門学校 専門学校として 情報科学専門学校が加わり3 校となり 順調に人材育成の連携が広がっている この取り組みでは SecCap と呼ぶ特別の履修コースを設け その修了認定である SecCap 修了認定 を学生が目指すことにより 受講生の意識づけを高める (2.2.3 節参照 ) 平成 29 年度以降 連携大学や参加大学が主体的に人材育成を継続できるようにするために 本履修コースを指導できる教員を育成する取り組みも進んでいる 実践演習を複数大学で開講できるように実践演習をパッケージ化し移転するエクスポートも進み 今年度は 3つの演習モジュールが2 校以上で行われた 本事業では 次世代においてセキュリティ分野の教育プログラムを開発し 牽引するリーダー格教員を連携大学で各 1 名 そのリーダーのもと 教育プログラムを実施する教員または候補者を連携大学で各 3~5 名程度育成することを目指す この教員養成は 参加大学にも広げており 順調に進んでいる 36 enpit ANNUAL REPORT 2015

42 み状況教育内容 することができる ( 図表 2.2.2) SecCapコースでは 基礎知識学習のための共通科目 情 セキュリティ分野では 5 連携大学 ( 情報セキュリティ大学 報セキュリティ運用リテラシー ( 必修科目 ) 各大学で開講さ 院大学 東北大学 北陸先端科学技術大学院大学 奈良先端 れている既存の科目の中から選定した 所属大学指定科目 科学技術大学院大学 慶應義塾大学 ) が中心となり 社会 経 実践演習 ( 実践セキュリティ演習 PBL 等 ) および応用学習の 済活動の根幹に関わる情報資産および情報流通のセキュリ ための先進科目 ( 応用知識等 ) の所定単位を修了した学生に ティ対策を 技術面 管理面で牽引できる実践リーダーの育 は 実践セキュリティ人材の入り口に立てたことを示す称号 成を目指す SecCap 修了認定 を与える ( 図表 2.2.3) 5 連携大学が共同で提供する実践セキュリティ人材育成 平成 27 年度は 昨年度の実施状況を踏まえ 次のような取 コース (SecCap コース ) では 幅広いセキュリティ分野の最新 り組みを行った 技術や知識を具体的な体験を通して習得することができる SecCap コースは 基礎力を高める共通科目 短期集中型演習 演習の他大学提供に向けたパッケージ化と小型化 として実施する理論系 技術系 社会科学系の実践演習 およ 昨年度より他大学への提供に向け 東北大学の ハード び演習後にさらなる応用力を高める先進科目の組み合わせ ウェアセキュリティ演習 奈良先端科学技術大学院大学の からなり 情報セキュリティにおける理論 技術 制度と法律 セキュリティ PBL 演習 A( 無線 LAN セキュリティ演習 ) セ 組織マネジメントをカバーできる 幅 と 基礎知識 実践演 キュリティ PBL 演習 B( システム攻撃 防御演習 ) をパッケージ 習 応用知識にわたる 深さ を備えている ( 図表 2.2.1) 化し 他連携大学に提供を開始した 今年度も引き続き 実践演習では ハードウェアを対象としたもの システムや ハードウェアセキュリティ演習 は奈良先端科学技術大学院 ソフトウェアを対象としたもの 企業組織のリスク管理を対象 大学でも開講し また セキュリティ PBL 演習 A( 無線 LAN セ としたものなど バラエティに富んだ演習コースを用意してい キュリティ演習 ) セキュリティ PBL 演習 B( システム攻撃 防 る 受講生は 理論系 技術系 社会科学系の講義や実践演 御演習 ) は 慶應義塾大学 九州産業大学でも各大学の教員 習 PBL から それぞれが目指すキャリアパスに沿った割合 が担当して実施された セキュリティ PBL 演習 A B は奈良先 で 主体的 自主的に調合した学習プログラムを作って受講 端科学技術大学院大学 慶應義塾大学で同時開催し 成果報 2章実践教育の取り組図表 幅広いセキュリティ人材ニーズに対応するカリキュラム 基礎知識学習 共通科目 : 情報セキュリティ運用リテラシー基礎科目 : 所属大学指定科目 ( 各大学 ) 演習 先進科目 理論系 情報セキュリティ演習 理論系 最新情報セキュリティ理論と応用 技術系 セキュリティ基礎演習ネットワークセキュリティ技術演習 Webアプリケーション検査と脆弱性対策演習デジタルフォレンジック演習 Capture The Flag(CTF) 入門と実践演習無線 LANセキュリティ演習システム攻撃 防御演習システム侵入 解析演習リスクマネジメント演習インシデント体験演習 IT 危機管理演習ハードウェアセキュリティ演習ネットワークセキュリティ実践 技術系情報セキュリティ技術特論先進ネットワークセキュリティ技術社会科学系セキュア社会基盤論情報セキュリティ法務経営論その他の活動セキュリティ分野シンポジウム企業インターンシップ交流ワークショップ 社会科学系 インシデント対応とCSIRT 基礎演習組織経営とセキュリティマネジメント演習事業継続マネジメント演習 enpit ANNUAL REPORT 2015 第37

43 図表 幅広いセキュリティ人材ニーズに対応するカリキュラム 基礎力実践力応用力 受講生が目指すキャリアパスに向けて 技術系 理論系 社会科学系の実践演習を主体的に選択 情報セキュリティ演習 春学期夏休み期間中心秋学期 共通科目 (2 単位 ) ( 情報セキュリティ運用リテラシー ) 技術系演習 技術系演習 理論系演習 先進科目 ( 理論系事後学習 ) + or 基礎科目 (2 単位 ) ( 所属大学指定科目から選択 ) 技術系演習 技術系演習 社会系演習 先進科目 ( 技術系事後学習 ) 成果報告シンポジウム or 基礎科目 (2 単位 ) ( 所属大学指定科目から選択 ) 技術系演習 社会系演習 社会系演習 先進科目 ( 社会科学系事後学習 ) セキュリティ基礎演習 ネットワークセキュリティ技術演習 Webアプリケーション検査と脆弱性対策演習 デジタルフォレンジック演習 Capture The Flag(CTF) 入門と実践演習 無線 LANセキュリティ演習 システム攻撃 防御演習 システム侵入 解析演習 リスクマネジメント演習 インシデント体験演習 IT 危機管理演習 ハードウェアセキュリティ演習 ネットワークセキュリティ実践 インシデント対応とCSIRT 基礎演習 組織経営とセキュリティマネジメント演習 事業継続マネジメント演習 告会は関東拠点 関西拠点 九州拠点の3 拠点をテレビ会議システムでつなぎ実施した また ハードウェアセキュリティ演習 については分野横断講義としても組込みシステム分野向けの入門編 ハードウェアセキュリティ入門 として 3 時間の講義に改編し 実施した (2.2.6 節参照 ) 図表 SecCap 修了認定 SecCap 修了認定 (SecCap6) 共通科目 (2 単位 )+ 実践演習 (2 単位 )+ 先進科目 (2 単位 )( 先進科目のかわりに実践演習も可 )+ 基礎科目 (4 単位以上 ) SecCap10: セキュリティスペシャリスト認定上記に加え 実践演習と先進科目で4 単位以上 実施体制 (1) セキュリティ分野の実施体制 ( 図表 2.2.4) 5 連携大学が中心となり 特徴ある多彩な実践セキュリティ演習とその基礎力と応用力を高める科目からなる実践セキュリティ人材育成コース (SecCapコース) を用意している SecCapコースの科目や演習については 我が国のセキュリティ関連事業をリードする連携企業と共同で演習教材を開発し 実際の講義や演習指導にも講師として参画いただくことにより 産業界や社会生活の現場で求められる実践セキュリティ人材育成が可能なものになっている また 学生のインターンシップの受け入れについても支援いただいている (2) 連携大学と参加大学 SecCapコースに向けて 平成 24 年度から5 連携大学間での単位互換協定を締結している これにより SecCapコースとして5 連携大学が分担して開講する基礎知識学習 実践演習 応用学習の講義と演習を 相互に履修できる体制とした 特に コース認定の必修講義である共通科目は 奈良先端科学技術大学院大学と情報セキュリティ大学院大学および北陸 38 enpit ANNUAL REPORT 2015

44 2章実践教育の取り組み状況理論系演習 先端科学技術大学院大学でも開講し それぞれ遠隔講義システムにて配信している 他連携大学および参加大学の学生は 他科目の履修状況に合わせて選択して受講できる 参加大学については 各連携大学がホスト役となり SecCapコースを参加大学の学生に提供する体制とした ホスト役の連携大学は 適宜 参加大学と ( 既存または新規の ) 単位互換協定等を結び 参加大学の学生がSecCapコースの ( 一部の ) 講義や演習を受講できるようにするとともに 参加大学の学生の履修管理やコース認定について支援した 平成 26 年度から 大学院研究科だけでなく 大学の学部および高等専門学校を受け入れ SecCapコースの ( 一部の ) 講義や演習を提供しており 大学院の単位取得をベースとする SecCapコースの修了認定に加え 学部生や高専生からの聴講生を対象とした修了認定 (Associate SecCap 認定 ) を設けるなど 意欲ある学生の受け入れ体制を整えている 平成 27 年度は新たに参加大学 7 校 専門学校 1 校が加わり 参加大学は計 19 校 高等専門学校 専門学校は計 3 校となり さらに幅広い人材育成の推進に取り組んでいる (3) セキュリティ分野運営委員会 5 連携大学の担当教員とスタッフによるセキュリティ分野運営委員会を構成し SecCapコースの基本設計 コースの修了認定の考え方のとりまとめ および単位互換協定に基づく学生の相互受講の履修管理を行う (4) セキュリティ分野の有識者会議 ( アドバイザー委員会 ) セキュリティ分野の人材育成の進め方についてアドバイスをいただくための有識者会議を設置した 委員は次の6 名の方である 近澤武 ( 独立行政法人情報処理推進機構 ) 富永哲欣 ( 日本電信電話株式会社 ) 江崎浩 ( 東京大学大学院情報理工学系研究科 ) 花田経子 ( 岡崎女子大学子ども教育学部 ) 下村正洋 (NPO 日本ネットワークセキュリティ協会 ) 田中俊昭 ( 株式会社 KDDI 研究所 ) 図表 連携企業 参加大学と共同の実施体制 参加大学院 参加校 ( 学部 高等専門学校等 ) 連携企業石川工業高等専門学校福井大学金沢工業大学 北陸先端科学技術大学院大学 トレンドマイクロ 日立ソリューションズ東日本 秋田県立大学宮城大学東北学院大学 東北大学 産業技術総合研究所 東北工業大学 東北福祉大学 仙台高等専門学校 大阪大学 京都大学 大分大学 奈良先端科学技術大学院大学 佐賀大学 九州工業大学 情報通信研究機構 (NICT) NTT コミュニケーションズ 基礎知識学習 インテック JPCERT コーディネーションセンター デロイトトーマツリスクサービス 実践演習 社会科学系演習 技術系演習 日本電気 慶應義塾大学 サイバー ソリューションズ 応用学習 NTT アドバンステクノロジ ネットワンシステムズ 日本アイ ビー エム 日本電信電話 情報セキュリティ大学院大学 中央大学 東京電機大学 情報科学専門学校 早稲田大学 東京大学 九州産業大学 お茶の水女子大学 津田塾大学 enpit ANNUAL REPORT 2015 第39

45 平成 27 年度も 次のセキュリティ実践演習および講義をア ドバイザー委員に視察いただき 進め方などについて具体的 なアドバイスや貴重なコメントを頂戴した ネットワークセキュリティ技術演習 (I-01) 開講大学情報セキュリティ大学院大学 視察日 8 月 2 日 視察者下村正洋 (NPO 日本ネットワークセキュリティ協会 /enpit-securityアドバイザー委員 ) Web アプリケーション検査と脆弱性対策演習 (I-02) 開講大学情報セキュリティ大学院大学視察日 8 月 16 日視察者下村正洋 (NPO 日本ネットワークセキュリティ協会 /enpit-securityアドバイザー委員 ) デジタルフォレンジック演習 (I-03) 開講大学情報セキュリティ大学院大学視察日 9 月 6 日視察者下村正洋 (NPO 日本ネットワークセキュリティ協会 /enpit-securityアドバイザー委員 ) 最新情報セキュリティ理論と応用 ( 先進科目 ) および情報セキュリティ演習 (J-01) 開講大学北陸先端科学技術大学院大学視察日 7 月 10 日視察者近澤武 ( 独立行政法人情報処理推進機構 /enpit- Securityアドバイザー委員 ) 図表 東北大学での演習 講義の様子 ハードウェアセキュリティ演習の実施風景 分野横断講義ハードウェアセキュリティ入門の実施風景 ネットワークセキュリティ実践の実施風景 40 enpit ANNUAL REPORT 2015

46 (5) 東北大学の実施体制み状況東北大学では ハイブリッド人材育成への先行取り組みとして 東北学院大学工学部 宮城大学 東北工業大学 仙台高等専門学校 そして平成 27 年度新たに秋田県立大学 東北福祉大学が加わり 計 6 校が参加校として 本 SecCapコースに参加している 実践演習として開講する ハードウェアセキュリティ演習 に関しては 連携大学である情報セキュリティ大学院大学 慶應義塾大学 参加校である早稲田大学の学生に対しても提供を行った また 分野横断講義として 組込みシステム分野に対し セキュリティ分野の演習科目である ハードウェアセキュリティ演習 の内容を組込みシステム分野向けの入門編 ハードウェアセキュリティ入門 に改編し 提供した さらに 本事業が終了した後も 実践的なセキュリティ演習を継続させるため 昨年度まで 株式会社仙台ソフトウェアセンター (NAViS) および株式会社サイバー ソリューションズより支援を受けて実施していた ネットワークセキュリティ実践 (PBL 演習 ) を本学のみで実施可能なカリキュラムに刷新するとともに 本演習を参加校にも展開するため 参加校の教員にFD を実施した ( 図表 2.2.5) (6) 奈良先端科学技術大学院大学の実施体制奈良先端科学技術大学院大学では 大阪大学大学院情報科学研究科 京都大学大学院情報学研究科が平成 27 年度の参加大学として SecCapコースに参加した また 平成 26 年度に引き続き東北大学で実施されているハードウェアセキュリティ演習を正式に本学の演習の一つとして実施した 平成 28 年度以降の参加大学として複数の大学 高等専門学校と調整を進めているところである SecCapコースの講義と演習については コースの共通必修科目である基礎学習講義 ( 情報セキュリティ運用リテラシー Ⅰ Ⅱ) を他連携大学や参加大学に提供するとともに 演習の一部 ( 情報セキュリティ PBL 演習 A B G) を大阪大学と共同で実施した このうち情報セキュリティ PBL 演習 A Bについては 慶應義塾大学と同時開催し 関東拠点 関西拠点 九州拠点の3 拠点をテレビ会議システムでつないだ成果発表会で相互に意見交換を行った 奈良先端科学技術大学院大学拠点の多くの学生は 演習科目と先進科目の一部として北陸先端科学技術大学院大学提供の情報セキュリティ演習と最新情報セキュリティ理論と応用を履修する 奈良先端科学技術大学院大学が連携する企業は 一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター (JPCERT/CC) NTTコミュニケーションズ株式会社 国立研究開発法人情報通信研究機構 (NICT) である JPCERT/CCおよびNTTコミュニケーションズ株式会社の協力により情報セキュリティ PBL 演習 Cを実施し NICTサイバー攻撃検証研究室およびテストベッド研究開発推進センターの特別協賛を得て 情報セキュ リティ PBL 演習 Dを実施した (7) 北陸先端科学技術大学院大学の実施体制北陸先端科学技術大学院大学では 情報セキュリティの理論と応用の両面から 情報セキュリティ技術の本質を理解する人材を育成することに焦点をあてる 平成 25 年度から開講している座学講義である 最新情報セキュリティ理論と応用 および短期集中合宿型の演習 情報セキュリティ演習 と 平成 26 年度から開講している SecCapコースの共通必修科目である基礎学習講義 情報セキュリティ運用リテラシー を実施し 暗号理論からネットワークセキュリティまでの幅広い内容について 数理の理解や実装 実験を通じて体系的な知識 技術の修得を目指した 参加大学として新たに福井大学が加わり 昨年加わった金沢工業大学および石川工業高等専門学校と合わせて充実した北陸からの参加大学体制となっている 平成 27 年度は 福井大学 1 名 金沢工業大学 1 名および石川工業高等専門学校 10 名 ( 専攻科 4 名 本科 6 名 ) を受け入れた 石川工業高等専門学校 10 名は 学部 高等専門学校等からの受講生のために設けた修了認定 (Associate SecCap 認定 ) を目指し受講している 本学においては 新たにSecCapコース受講生以外の学生に対してもすそ野を広げ SecCapコースの一部の講義受講を受け入れた 最終年度の平成 28 年度には 連携大学および参加大学で 30 名程度の参加を想定した課題提出閲覧システムおよび演習環境を完成させる予定である なお 協力いただいている企業は インテル株式会社およびトレンドマイクロ株式会社であり 近年の技術動向を踏まえ 実用的な情報セキュリティ技術を取り入れた教材の開発に向けてのアドバイスを受けている (8) 慶應義塾大学の実施体制慶應義塾大学では 平成 27 年度より参加大学として九州工業大学 大分大学 佐賀大学およびお茶の水女子大学が参加した 今後さらに広く参加大学の拡充を目指している また 講義として 情報セキュリティ技術特論 を開講し セキュリティに関する基本的な知識と応用力の獲得を目指した 本講義については13 拠点に配信するとともにアーカイブし オンデマンド受講を可能とした 演習に関しては 奈良先端科学技術大学院大学 一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター (JPCERT/CC) NTTコミュニケーションズ株式会社と連携し リスクマネジメント演習の一部としてマルウェア解析技術の習得に関する演習 非情報系学生を対象とした基礎演習 奈良先端科学技術大学院大学 大阪大学が中心となって開発した演習を慶應義塾大学へエクスポート ( 移転 ) し 慶應義塾大学で同演習の実施を行った また移転した演習は今年度遠隔でも実施可能な演習システムへ改良し 九州産業 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第41

47 大学でも同時開講した また オープンソース関連の組織と連携し 新しい価値観に基づく社会におけるセキュリティの確保について学ぶ場を設けた 具体的には オープンソース関連コミュニティと連携し 技術的側面だけでなく セキュリティに関する認知の向上や社会システムとしてのセキュリティ保全モデルの構築を学び 新しい環境でのセキュリティについて学生に理解させる また 連携企業等と積極的に議論を行い 本コース修了生のキャリアパスについて検討を行った 情報セキュリティ実践力を有する学生を積極的に生み出すと同時に それを受け入れ活用する社会基盤の実現を目指し 複数の企業と議論を進めている (9) 情報セキュリティ大学院大学の実施体制情報セキュリティ大学院大学では 主に 首都圏にある参加大学のハブとして 必修科目や演習の他 既設の講義についても他連携大学や単位互換協定等を締結している参加大学に提供している 平成 27 年度は 参加大学から 東京大学 中央大学 早稲田大学 東京電機大学 津田塾大学 お茶の水女子大学の学生を受け入れた また 新たに情報科学専門学校より一部受講生を受け入れた SecCapコースの共通必修科目である基礎学習講義 ( 情報セキュリティ運用リテラシー ) については 社会人学生および他大学からの履修を考慮して前期と後期の土曜日に開講した また 分野横断的に 多くの学生が受講しやすくするため 講義をビデオ録画し オンデマンドで講義を受講できるようにした 夏季に開講した集中型の実践セキュリティ演習では 技術系の実践演習 4モジュール 社会科学系の演習 3モジュール ( 各 1 単位相当 約 22 時間 ) を実施した 平成 26 年度に実施した際の実施状況 受講生アンケートおよびアドバイザー委員等の意見を反映して 演習内容の充実を図った また 前述 7 演習に加え ハイブリッド人材育成に向けて 非情報理工系の学生 ( 経営 経済 社会学などの出身 ) 向けの入門的演習を実施した 日本電信電話株式会社 日本アイ ビー エム株式会社 NTTアドバンステクノロジ株式会社 ネットワンシステムズ株式会社に連携企業として参画いただき 夏季に開講する集中型の実践セキュリティ演習 ( ネットワークセキュリティ技術演習 Webアプリケーション検査と脆弱性対策演習 デジタルフォレンジック演習 ) と 後期開講の先進科目 ( 応用学習 ) である先進ネットワークセキュリティ技術の実践的な教材開発や演習指導 企業見学等に協力いただいた 教育実績 (1) 基礎力を鍛える共通科目と基礎科目情報セキュリティ エンジニアとして身に付けるべきセキュリティ技術の基礎力として OS ソフトウェア ネットワークなどのセキュアな構成技術 およびマルウェア対策に関する広範な知識 技術を習得する このために本事業で新たに用意した連携大学の共通科目とともに 各連携大学および参加大学のネットワーク関連 およびセキュリティ関連科目を基礎科目 ( 所属大学指定科目 ) として活用している 図表 2.2.6は 平成 27 年度 SecCapコースの5 連携大学共有時間割である 共通科目 ( 情報セキュリティ運用リテラシー ) は 奈良先端科学技術大学院大学が金曜日に 情報セキュリティ大学院大学が土曜日に 北陸先端科学技術大学院大学は前期火曜日 ( 後期は奈良先端科学技術大学院大学と共通 ) に開講し 講義の遠隔配信を行うことにより 連携大学 ( 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 北陸先端科学技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 慶應義塾大学 ) と参加大学 ( 東京大学 中央大学 京都大学 大阪大学 九州産業大学 津田塾大学 早稲田大学 東京電機大学 金沢工業大学 福井大学 九州工業大学 佐賀大学 大分大学 お茶の水女子大学 ) および石川工業高等専門学校の学生が受講した 42 enpit ANNUAL REPORT 2015

48 2.2.6 平成 27 年度 SecCap 共有時間割み状況図表 曜日科目名担当教員区分 開設大学 ( 研究科 ) 学期 期間 時間帯 遠隔有無 受講生所属大学 火 情報セキュリティ運用リテラシー 宮地 布田 + オムニバス 共通必修 (C) 北陸先端科学技術大学院大学 4/17(*) 4/21 4/24 (*) 4/28 5/1(*) 5/8 (*) 5/12 5/19 [(*) は金曜 後期は金曜 ] 有 北陸先端科学技術大学院大学 金沢工業大学 福井大学 石川工業高等専門学校 水 情報セキュリティ法務経営論 樋地 金谷 小野 先進 選択 東北大学 後期 16:20~ 17:50 有 東北大学 情報セキュリティ大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 木 特設講義 ( 先進ネットワークセキュリティ技術 ) 特設講義 ( セキュア社会基盤論 ) 後藤 佐藤 湯淺他 先進 選択 先進 選択 情報セキュリティ大学院大学 情報セキュリティ大学院大学 後期 後期 18:20 21:30 18:20 21:30 無 無 情報セキュリティ大学院大学 東京大学 中央大学 早稲田大学 東京電機大学 お茶の水女子大学情報セキュリティ大学院大学 慶應義塾大学 東京大学 早稲田大学 情報セキュリティ運用リテラシー Ⅰ 山口 藤川 奥田 猪俣他 共通必修 (B) 奈良先端科学技術大学院大学 前期 :4/17 5/8 5/15 5/22 13:40 16:50 有 奈良先端科学技術大学院大学 慶應義塾大学 大阪大学 京都大学 九州産業大学 佐賀大学 大分大学 九州工業大学 情報セキュリティ運用リテラシー Ⅱ 山口 藤川 猪俣 + オムニバス 共通必修 (B) 奈良先端科学技術大学院大学 後期 :10/30 11/27 12/4 1/15 13:40 16:50 有 奈良先端科学技術大学院大学 慶應義塾大学 大阪大学 京都大学 九州産業大学 佐賀大学 大分大学 九州工業大学 情報セキュリティ運用リテラシー 宮地 布田他 共通必修 (C) 北陸先端科学技術大学院大学 後期 :10/30 11/27 12/4 1/15[ 前期は火曜 ] 13:40 16:50 有 北陸先端科学技術大学院大学 金沢工業大学 福井大学 石川工業高等専門学校 金 最新情報セキュリティ理論と応用 ( 1) 宮地 布田 面 蘇 先進 選択 北陸先端科学技術大学院大学 6/5 6/19 7/3 7/10 7/17 7/24 7/31 8/7 8/21 8/28 9/4 9/12 9/18 9/25 13:30 16:40 有 北陸先端科学技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 大阪大学 京都大学 金沢工業大学 福井大学 石川工業高等専門学校 情報セキュリティ技術特論 砂原 山内 + オムニバス 先進 選択 慶應義塾大学 (KMD) 4/24 10/9 10/16 11/13 11/20 12/11 12/18 1/8 13:40 16:50 有 慶應義塾大学 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 奈良先端科学技術大学院大学 大阪大学 津田塾大学 九州産業大学 佐賀大学 九州工業大学 お茶の水女子大学 情報セキュリティ演習 宮地 布田 面 陳 蘇 田中 演習 選択 北陸先端科学技術大学院大学 5/29 6/5 6/12 6/19 6/26 7/3 7/10 7/24 [ 合宿 ]9/12 9/13 有 (5/29 7/24) 北陸先端科学技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 大阪大学 京都大学 金沢工業大学 福井大学 石川工業高等専門学校 土 特設講義 ( 情報セキュリティ運用リテラシー Ⅰ Ⅱ) 後藤 共通必修 (A) 情報セキュリティ大学院大学 前期 :4/11 4/18 4/25 5/2 7/18 後期 :10/10 10/24 11/7 13:00 16:10 有 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 慶應義塾大学 東京大学 中央大学 早稲田大学 東京電機大学 津田塾大学 お茶の水女子大学 2章実践教育の取り組( 1) 最新情報セキュリティ理論と応用 は 情報セキュリティ演習 を履修していることを受講条件とする enpit ANNUAL REPORT 2015 第43

49 図表 平成 27 年度 SecCap 実践演習の実施状況 設置大学院 No. 科目名 情報セキュリティ大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 I-00 I-01 I-02 I-03 I-04 I-05 I-06 I-07 N-01 N-02 N-03 N-04 N-05 N-06 N-07 J-01 特設実習 ( セキュリティ実践 Ⅰ) および特設実習 ( セキュリティ実践 Ⅱ) セキュリティ PBL 演習 A セキュリティ PBL 演習 B セキュリティ PBL 演習 C セキュリティ PBL 演習 D セキュリティ PBL 演習 E セキュリティ PBL 演習 F セキュリティ PBL 演習 G 情報セキュリティ演習 実践演習モジュール名セキュリティ技術入門講座 ネットワークセキュリティ技術演習 Web アプリケーション検査と脆弱性対策演習 デジタルフォレンジック演習 Capture The Flag (CTF) 入門と実践演習 インシデント対応と CSIRT 基礎演習 組織経営とセキュリティマネジメント演習事業継続マネジメント演習 無線 LAN セキュリティ演習 システム攻撃 防御演習 リスクマネジメント演習 インシデント体験演習 日程 受講生所属大学 7/23 7/24 慶應義塾大学 東京大学 中央大学 7 7/25 7/26 8/1 8/2 8/15 8/16 8/22 8/23 8/29 8/30 9/5 9/6 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 慶應義塾大学 東京大学 中央大学 津田塾大学 早稲田大学 東京電機大学 お茶の水女子大学 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 慶應義塾大学 東京大学 中央大学 津田塾大学 早稲田大学 お茶の水女子大学 情報科学専門学校 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 慶應義塾大学 東京大学 中央大学 早稲田大学 お茶の水女子大学 情報科学専門学校 情報セキュリティ大学院大学 東北大 8/8 8/9 学 慶應義塾大学 東京大学 中央大学 早稲田大学 お茶の水女子大学 8/4 8/5 8/6 情報セキュリティ大学院大学 慶應義塾 8/7 8/11 8/12 大学 東京大学 早稲田大学 8/13 8/25 8/26 情報セキュリティ大学院大学 東京大 8/27 8/28 9/1 学 中央大学 早稲田大学 東京電機大 9/2 9/3 学 8/28 9/5 9/19 9/26 IT 危機管理演習 9/8 9/10 ハードウェアセキュリティ演習 システム侵入 解析演習 情報セキュリティ大学院大学 お茶の水女子大学 奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 大阪大学 6/6 6/7 京都大学 福井大学 Mahidol 大学 Kasetsart 大学奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 大阪大学 京 6/27 6/28 都大学 福井大学 東京大学 Mahidol 大学 Kasetsart 大学奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 慶應義塾 8/31 9/3 大学 大阪大学 京都大学 九州産業大学 福井大学奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 大阪大学 京 9/14 9/16 都大学 九州工業大学 福井大学 東京大学 東京電機大学奈良先端科学技術大学院大学 慶應義塾大学 大阪大学 京都大学 九州産業大学 大分大学 九州工業大学 福井大学奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 大阪大学 京 9/28 9/30 都大学 九州産業大学 九州工業大学 福井大学 東京大学 東京電機大学奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 慶應義塾 10/31 11/1 大学 大阪大学 京都大学 九州産業大学 大分大学 九州工業大学 福井大学 東京電機大学 5/29 6/5 6/12 北陸先端科学技術大学院大学 奈良先 6/19 6/26 7/3 端科学技術大学院大学 金沢工業大 7/10 7/24 学 福井大学 大阪大学 京都大学 石 [ 合宿 ]9/12 川工業高等専門学校 9/13 登録数 開催場所 情報セキュリティ大学院大学 情報セキュリティ大学院大学 情報セキュリティ大学院大学 情報セキュリティ大学院大学 情報セキュリティ大学院大学他 情報セキュリティ大学院大学他 情報セキュリティ大学院大学他 情報セキュリティ大学院大学 33 大阪大学 33 大阪大学 東京地区 ( 企業 研究所等 ) NICT 北陸 StarBED 技術センター 奈良先端科学技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 30 大阪大学 32 北陸先端科学技術大学院大学 44 enpit ANNUAL REPORT 2015

50 2章実践教育の取り組み状況(2) 実践力を高める実践セキュリティ演習 設置大学院 No. 科目名 東北大学 慶應義塾大学 T-01 T-02 K-00 K-01 K-02 K-03 ハードウェアセキュリティ演習 ネットワークセキュリティ実践 セキュリティ基礎演習 セキュリティ PBL 演習 A セキュリティ PBL 演習 B セキュリティ PBL 演習 H 実践演習モジュール名 無線 LAN セキュリティ演習 システム攻撃 防御演習 日程 9/7 9/9 10/31 11/15 11/28 12/5 12/12 12/19 12/23 受講生所属大学 東北大学 慶應義塾大学 情報セキュリティ大学院大学 早稲田大学 東北大学 秋田県立大学 宮城大学 東北福祉大学 東北工業大学 東北学院大学 仙台高等専門学校 登録数 開催場所 17 東北大学 30 東北大学 5/23 5/24 慶應義塾大学 お茶の水女子大学 9 慶應義塾大学 6/6 6/7 6/27 6/28 慶應義塾大学 東京大学 九州産業大学 佐賀大学 大分大学 九州工業大学 津田塾大学 お茶の水女子大学慶應義塾大学 東北大学 東京大学 九州産業大学 佐賀大学 大分大学 九州工業大学 津田塾大学 お茶の水女子大学 慶應義塾大学 九州産業大学 慶應義塾大学 九州産業大学 CTF 実践演習後期慶應義塾大学 5 慶應義塾大学 図表 入門的演習コース ( セキュリティ基礎演習 ) の様子 産業界が求めるマルチタレント型のセキュリティ人材育成に向けて 図表 2.2.7に示すように セキュリティ分野全体で約 20のセキュリティ実践演習モジュールを用意した 実践演習モジュールは 理論系演習 技術系演習 社会科学系演習など 技術主体から社会科学主体まで 幅広いセキュリティ実践力をカバーするものであり 受講生は 所属大学の方針に従い 複数の演習モジュールを選択して受講できる形で実施した また ハイブリッド人材育成に向けて 非情報理工系の学生 ( 経営 経済 社会学などの出身 ) 向けの入門的演習 2コースを 慶應義塾大学と情報セキュリティ大学院大学で実施した ( 図表 2.2.8) 演習の開講時期は8 月から9 月の夏季休暇期間を中心に配置したが 指導講師や連携企業の都合などにより 一部は後期 (10 月以降 ) の開講となった そのような演習については 週末 ( 土曜日 日曜日 ) を活用することにより 他の講義との重複を避けるように努めた enpit ANNUAL REPORT 2015 第45

51 次は演習モジュール例である ネットワークセキュリティ技術演習 (I-01 技術系 ) 演習のねらいは Web サーバ等のサーバの設置 運用に際 して必要となる 基礎的なセキュリティ技術を習得することで ある 具体的には 現実に起きている攻撃手法と防御策に関 するデモを交えた解説 攻撃を受けたWebサーバのログ解析演習 ネットワークセキュリティ検査演習 ( 検査ツールを利用したポートスキャン検査演習や脆弱性検査演習 ) と検査結果報告書の作成 脆弱性への対策演習などを実施した 今年度は 昨年度の実施状況を踏まえ 報告フェーズの充実を図った 特に社会人経験のない学生は 報告書の作成やその伝達について 内容や重要性がイメージし難く 消極的な傾向にある 今年度は 報告書のひな型をあらかじめ用意 図表 ネットワークセキュリティ技術演習の様子 し 演習の要所要所でそれを参照することで 報告フェーズの 取り組みへの意識づけを高めた これには 解析や検査の見通しを与え 議論の活性化を促す効果もあった 攻撃手法 ログ解析 ネットワークセキュリティ検査による脆弱性の発見 発見された脆弱性への対応 報告を一連で学ぶことにより サーバの運用管理に必要な知識 技術の基礎を身に付けることができた 平成 27 年度は 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 慶應義塾大学 東京大学 中央大学 早稲田大学 東京電機大学 津田塾大学 お茶の水女子大学から51 名の学生が参加した ( 図表 図表 ) システム攻撃 防御演習 (N-02 K-02 技術系 ) 脆弱性のあるシステムをインターネットに接続した場合 どのように攻撃されるのか 攻撃に対してどのように防御するのか等について理解する演習である 具体的には システムの攻撃によく利用される脆弱性や攻撃の原理 防御技術について概観し 実際の攻撃ツールを解析し その原理を学ぶ 最終的に 実験結果をもとに安全なシステム運用の手法についてグループごとに議論 考察した 平成 27 年度は N-02には 奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 福井大学 大阪大学 京都大学 東京大学の学生が参加し K-02には 慶應義塾大学 東北大学 東京大学 九州産業大学 佐賀大学 大分大学 九州工業大学 津田塾大学 お茶の水女子大学の学生が参加した 各自が演習に取り組む 図表 実践演習環境の例 (I-01 ネットワークセキュリティ技術演習 ) 各受講生に 4 台の仮想マシン (VM) を割り当て 検査対象サーバ ( それぞれに様々な脆弱性が存在する ) NW-Server1 (unix) NW-Server2 (unix) グループ討議 NW-Nessus Nessus サーバ ポートスキャン検査脆弱性検査 DoS 検査 NW-Client 作業用クライアント VMware vsphere Client 受講生用端末 ( 物理ノート PC) 発表 46 enpit ANNUAL REPORT 2015

52 2章実践教育の取り組み状況 ハードウェアセキュリティ演習 (T-01 N-06 技術系 ) 情報通信機器などのハードウェアから情報漏えいが生じる メカニズムを学び 実験を通して物理的セキュリティに関す る問題に対する理解を深め ハードウェアセキュリティ対策の 重要性を学ぶ演習である 特に 計測を伴う演習を通して 暗号アルゴリズムを実装したハードウェアの動作中に生じる副次的な情報 ( サイドチャネル情報 ) を利用して秘密情報を奪うサイドチャネル解析とその対策の基本概念を学ぶことができる 平成 27 年度は T-01には 東北大学 慶應義塾大学 情報セキュリティ大学院大学 早稲田大学の学生と 慶應義塾大学の教員が参加し N-06には 奈良先端科学技術大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 大阪大学 京都大学 福井大学 東京大学 東京電機大学 九州工業大学 九州産業大学の学生が参加した ( 図表 ) 情報セキュリティ演習 (J-01 理論系 ) 暗号アルゴリズムの組み合わせにより どのように暗号プロトコルを実現するかを解説し 実際に 最新情報セキュリティ理論で数式処理ソフトウェア Mathematicaを用いて実装した暗号アルゴリズムを用いて 各種暗号プロトコルの実装を行う さらに RFIDタグや携帯端末 VANETなどのさまざまなアプリケーションで脚光を浴びている楕円曲線暗号について解説するとともに 最新情報セキュリティ理論で実装した暗号アルゴリズムを用いて 実際に楕円曲線暗号の実装も行 図表 ハードウェアセキュリティ演習 (N-06) の様子う 遠隔講義用システムを利用した講義配信を行うとともに e-learningシステムを用いて学生とのインタラクションを密に行い 課題の理解を深める また 新 PBL 型グループワークシステムを用いたグループワークを行い 情報セキュリティの理論学習を促進する 平成 27 年度は 北陸先端科学技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 大阪大学 京都大学 福井大学 金沢工業大学 石川工業高等専門学校の32 名の学生が受講 参加した ( 図表 ) 図表 情報セキュリティ演習 (J-01) の様子 講義の聴講 チームで演習取り組み TA からのアドバイス チーム発表 enpit ANNUAL REPORT 2015 第47

53 インシデント対応とCSIRT 基礎演習 (I-05 社会科学系 ) セキュリティインシデント対応の基本的なプロセス およ び対応時に用いられる技術について 解説と演習を通して習得した また 組織内でのインシデント対応組織 (CSIRT) の起ち上げと運用 および CSIRT 連携の進め方についてケーススタディを通して学んだ 具体的には リスク評価とセキュリティ対策 インシデントの影響と優先度評価 インシデントハンドリングプロセスの整備 インシデント対応のコスト試算 インシデント対応ロールプレイングを演習として実際に行うことで 企業におけるインシデント対応に必要な知識 技術の基礎と 思考過程を身に付けることができた またNTTコムセキュリティ株式会社のSOC(Security Operation Center) を訪問し セキュリティ対応の最前線の現場で どのような技術を用いて どのような対応を行っているか等を直接見聞きすることで 実践力を強化することができた 平成 27 年度は 情報セキュリティ大学院大学 慶應義塾大学 東京大学 早稲田大学から18 名の学生が参加した ( 図表 ) (3) 応用力を高める先進科目 共通科目 基礎科目と実践セキュリティ演習で養った実践力を補強し 応用力を身に付ける統合的学習科目である 平成 27 年度は次の5 科目を実施した それぞれ開講大学以外の連携大学や参加大学からの受講生があった 理論系 : 最新情報セキュリティ理論と応用開講北陸先端科学技術大学院大学受講北陸先端科学技術大学院大学 奈良先端科学技術大学院大学 大阪大学 京都大学 福井大学 金沢工業大学 石川工業高等専門学校 技術系 : 先進ネットワークセキュリティ技術開講情報セキュリティ大学院大学受講情報セキュリティ大学院大学 東京大学 中央大学 早稲田大学 東京電機大学 お茶の水女子大学 技術系 : 情報セキュリティ技術特論開講慶應義塾大学受講慶應義塾大学 情報セキュリティ大学院大学 東北大学 奈良先端科学技術大学院大学 大阪大学 津田塾大学 九州産業大学 佐賀大学 九州工業大学 お茶の水女子大学 図表 インシデント対応と CSIRT 基礎演習 (I-05) の様子 社会科学系 : セキュア社会基盤論開講情報セキュリティ大学院大学受講情報セキュリティ大学院大学 慶應義塾大学 東京大学 早稲田大学 社会科学系 : 情報セキュリティ法務経営論開講東北大学受講東北大学 情報セキュリティ大学院大学 北陸先端科学技術大学院大学 次は先進科目の学習例である グループワーク 質疑応答 先進ネットワークセキュリティ技術 実社会での活動事例をベースに 実践セキュリティ演習に て体験的に習得したネットワークセキュリティ技術の実社会での役割と今後の技術展望や課題について学ぶことにより 先進ネットワークセキュリティ技術について理解し応用力を深めた 実社会での事例としては 企業組織や官庁 自治体の内部で活動するネットワークセキュリティ事故対応チーム (CSIRT) と セキュリティベンダー等が提供するセキュリティオペレーションセンター (SOC) サービスを取り上げ 社会における役割と今後の課題について学んだ さらに イベント分析の実践演習や インシデント対応の現場 ( 日本アイ 48 enpit ANNUAL REPORT 2015

54 平成 27 年度の先進講義の例 : 先進ネットワークセキュリティ技術み状況図表 セキュリティインシデントの最新事情 ( 株式会社サイバーディフェンス研究所名和氏 ) 10/8 企業のセキュリティ事情と新しい対策について ( 株式会社インターネットイニシアティブ齋藤氏 ) 自動車向け組込みシステムのセキュリティ ( 株式会社デンソー林氏 ) 10/22 国内大規模サイバー攻撃事例と今後望まれる対応力 ( デロイトトーマツサイバーセキュリティ先端研究所岩井氏 ) バイオメトリック認証技術 ( 株式会社富士通研究所安部氏 ) 11/5 情報通信インフラの危機管理におけるサイバー攻撃対策 ( 東日本電信電話株式会社大森氏 ) 11/19 SOC 監視 分析技術 (1)( 日本アイ ビー エム株式会社窪田氏 ) 12/3 SOC 監視 分析技術 (2) とIBM SOC 見学 ( 日本アイ ビー エム株式会社窪田氏 ) 12/17 NTT-CERTの取り組み :CSIRTの概要と情報収集分析業務 (NTTセキュアプラットフォーム研究所植田氏 小倉氏 神谷氏 ) サイバー攻撃の現状 ( 株式会社ラック伊東氏 ) 1/21 NTT-CERTの取り組み : 情報分析課題の発表 (NTTセキュアプラットフォーム研究所小倉氏 神谷氏 ) 2/4 重要インフラ /IoTセキュリティにおけるガイドラインおよび対策技術の最新動向 ( マカフィー株式会社佐々木氏 ) 2章実践教育の取り組ビー エム株式会社箱崎事業所 ) 見学および実務者の体験談を通して知見を深めることができた 本科目の最終課題では CSIRTチームとしての情報分析業務に取り組み 受講生が作成した分析レポートを最終日に発表して成果を確認した ( 図表 図表 ) (4)CTF とインターンシップ本教育プログラムでは 産業界の人材ニーズと育成プログラムのマッチングを強化するために 前述の実践セキュリティ演習や講義を連携企業 連携組織と共同で開発し実施した 学生間 社会人 ( 企業 ) 間の人的ネットワーキングを醸成するために セキュリティ実践力の腕試しの場としてCTF (Capture The Flag) への積極的な参加と企業インターンシッ 図表 先進ネットワークセキュリティ技術の講義風景 図表 MWS Cup 2015 参戦の様子 講義 課題に取り組む受講生たち イベント分析 SecCap4 大学混成チームによる発表 enpit ANNUAL REPORT 2015 第49

55 プを推奨した CTFについては 実践セキュリティ演習 (I-04 Capture The Flag(CTF) 入門と実践演習 N-04 情報セキュリティ PBL 演習 D) の一環として MWSカップ ( 平成 27 年 10 月 ) などの CTFイベントに学生チームとして参戦した ( 図表 ) 企業インターンシップについては NPO 日本ネットワークセキュリティ協会 (JNSA) の人材育成検討会主催の 産学情報セキュリティ人材育成交流会 ~インターンシップに向けて ~ (5 月 9 日 ) を共催する形で 連携企業とのインターンシップガイダンスを実施した また 演習 T-02ネットワークセキュリティ実践は 株式会社サイバー ソリューションズの協力を得て インターンシップとして実施した (5)enPiT-Securityシンポジウム ( 平成 28 年 3 月 7 日開催 ) 本シンポジウムは 年度の締めくくりとして 連携大学 参加大学のSecCapコース修了生 関連教員とスタッフ 連携企業のサポートメンバーが一堂に会し 1 年間の実績を確認しあう場である 5 連携大学を遠隔会議システムで相互接続した分散開催の形式をとった また シンポジウムの場で SecCap 修了生の認定式を行った アドバイザー委員には 5 拠点のいずれかに出席していただき シンポジウムの視察の後 アドバイザー委員会を開催して 平成 27 年度の実績と平成 28 年度の計画についてアドバイスとご意見をいただいた 教員養成 FD 活動 (1) 受講生アンケートと講義 演習へのフィードバックセキュリティ分野では今年度も継続して講義や演習による理解度向上の程度と受講生から見た難易度を把握するため 各講義や演習でアンケートを実施した アンケート結果は 講師にフィードバックするとともに 講義 演習中の受講生の様子を踏まえて分析し 講義 演習の改善を図った 前の講義 演習のアンケート分析結果は 次の講義 演習の改善に活かされ 講義 演習の内容 実施方法をブラッシュアップすることができた また 来年度の講義 演習の改善にも活かされている ( 図表 はデジタルフォレンジック演習 (I-03) のアンケート ) (2) 演習を通じた教員のFD 東北大学では 企業講師によるインターンシップ型講義であるネットワークセキュリティ実践への参加を念頭にenPiT 空白県である秋田県 山形県の大学の新規開拓を行い 平成 27 年度は秋田県立大学が新規参加した また 講義の最終日に開催した成果発表会には参加大学 高等専門学校の他 参加校候補である地元専門学校の教員が参加し学生のプレゼンに対する評価に加わるとともに 講義 演習実施方法や成果について理解を深め 相互に情報を共有した 図表 講義 演習アンケートの実施例 50 enpit ANNUAL REPORT 2015

56 2章実践教育の取り組み状況図表 Black Hat Europe 2015 ネットワークセキュリティ実践 開催日平成 27 年 12 月 23 日 成果発表会 外部参加教員脇山俊一郎 ( 仙台高等専門学校 ) 猿田和樹 ( 秋田県立大学 ) 石垣政裕 ( 東北大学経済学研究科 ) 竹村健司 ( 東北電子専門学校 ) (3) 他分野への講義の提供 分野横断講義として 組込みシステム分野に対し セキュリ ティ分野の演習科目である ハードウェアセキュリティ演習 (3 日間 15 コマ相当 ) の内容を組込みシステム分野向けの入 門編 ハードウェアセキュリティ入門 として 3 時間の講義に改編し 実施した 本講義では ハードウェアの動作に応じて機器から漏えいするサイドチャネル情報により 情報漏えいが生じる事例 そのメカニズムについて詳説するとともに 今後 IoTなどの普及により ますます需要が高まると予想される組込みシステムにおけるハードウェアセキュリティ対策の重要性について講義し 組込みシステム分野の学生 19 名および教員 2 名が受講された ビジネスアプリケーション分野に対しては 北陸先端科学技術大学院大学よりセキュリティ分野の先進科目である 最新情報セキュリティ理論と応用 の公開鍵認証基盤の内容を 最新情報セキュリティ理論と応用システム編 ~ 公開鍵認証基盤 ~ として 入門用に2 時間半に編集して提供した 本講義では 公開鍵認証基盤の必要性や利用場面 認証局システムや証明書発行 / 管理について解説するとともに 最近の公開鍵認証基盤の攻撃事例として 認証局への攻撃 (DigiNotar) SSLの実装に対する攻撃 (Heartbleed) について講義し ビジネスアプリケーション分野の学生 35 名程度および教員 2 名が受講された (4) 海外視察 : 米国 enpitセキュリティ分野 (SecCap) における活動の紹介および最新のハッキング技術の調査を目的として アムステルダム ( オランダ ) で開催されたBlack Hat Europe 2015に参加した Black Hatは 毎年 8 月ラスベガスにて開催される世界最大のセキュリティ ハッキングに関する国際会議である いわゆるアカデミックな国際会議とは異なり 業界で優れた技術を持つスピーカーによる講演と 実践的なハンズオンが開催されるというユニークな会議であり その欧州版であるBlack Hat Europeは 毎年秋に欧州で開催されている 今年度は特に 自動車や制御システムに関するセキュリティの話題が主流であったが 例年同様にWebシステムやモバイル環境における脆弱性についても多数報告がなされた Androidスマートフォンに潜むバグを利用した攻撃やその対応策については 我々が開発している演習プログラムにも応用できるものとして 講演者らと深いディスカッションもあわせて実施した また Webに存在するサイバー犯罪の最新事例として さまざまなidentityのブラックマーケットにおけるビジネスモデルなど 講義でも取り組んでいる法律や監査などにも適用できる話など有用な情報を多数得ることができた しかしながら 内容については実際に適用可能な攻撃でもあり そのまま演習に取り込むことは危険である 今後どのような形で攻撃技術およびその対策手法を教えていくかが我々のプログラムにおける重要な課題である enpit ANNUAL REPORT 2015 第51

57 (5) 会議 学会等での取り組み紹介 会議 学会等において enpit-security の取り組み内容や得 られた知見を紹介 共有した 意見交換の場を得られる機会 もあり 他大学で実施されている実践教育の内容や課題 企 業が求めている人材や人材育成の課題について伺うことも でき 良い機会となった 韓国の学会 (KIISE) での基調講演 KIISE(the Korean Institute of Information Scientists and Engineers) 開催日平成 27 年 12 月 18 日開催場所平昌 ( 韓国 ) 講演者後藤厚宏 ( 情報セキュリティ大学院大学教授 ) 基調講演 Cyber-Security Education and IPSJ Information Processing Society of Japan において enpit-securityの取り組みを紹介した 国際会議 (ACDT2016) での発表 ACDT(Asian Conference on Defense Technology) 2016 開催日平成 28 年 1 月 21 日 ~23 日開催場所 Chaing Mai, Thailand 発表者山内正人 ( 慶應義塾大学特任助教 ) SecCap 演習の実施から得られた知見を発表した Masato Yamanouchi, Kozue Nojiri, Hideki Sunahara, A remote security exercise system for beginners considering scalability and simplicity", ACDT2016, Jan, 図表 ACDT2016 での発表 図表 KIISE 基調講演で SecCap を紹介 IoT セキュリティウィーク in 沖縄 2015シンポジウム 開催日平成 27 年 12 月 15 日 開催場所沖縄県立博物館 美術館 3 階講堂 講演者後藤厚宏 ( 情報セキュリティ大学院大学教授 ) 講演 重要インフラ等のセキュリティへの取組みと人材育成 において enpit SecCapの取り組みを紹介した 日本学術会議公開シンポジウム サイバーセキュリティと実践人材育成 開催日平成 27 年 11 月 2 日 開催場所日本学術会議講堂 講演者砂原秀樹 ( 慶應義塾大学教授 ) 講演 我が国のサイバーセキュリティ研究と人材育成 において enpit SecCapの取り組みを紹介した デジタル フォレンジック研究会 DF 人材育成分科会第 12 期第 1 回 開催日平成 27 年 6 月 22 日 開催場所東京都南部労政会館第 6 会議室 発表者若月里香 ( 情報セキュリティ大学院大学特任助手 ) enpitの一環として平成 26 年度から開講した デジタルフォレンジック演習 の取り組みを紹介し 教育環境や教育内容について 意見交換を行った 52 enpit ANNUAL REPORT 2015

58 (6) 論文 著書での取り組み紹介み状況論文 著書において enpit-security の取り組み内容や得ら れた知見を紹介 共有した 学会誌 安全工学 情報セキュリティ特集号 vol.54 No.6(2015) 論文掲載 発行平成 27 年 12 月 著者森直彦 ( 情報セキュリティ大学院大学客員教授 ) 他大学院におけるセキュリティ人材育成に関する課題と それらの課題への対応を 具体的な演習の実施状況を踏まえて示した 著書 サイバーセキュリティ入門 - 私たちを取り巻く光と闇 - ( 共立出版 ) 発行平成 28 年 2 月著者猪俣敦夫 ( 奈良先端科学技術大学院大学准教授 ) 著書内において セキュリティ人材育成の取り組みとして enpit SecCapを紹介した (7) 産業界 官公庁への活動紹介 産業界 官公庁が主催する調査会 WGにおいて enpit- Securityの取り組み内容や得られた知見を紹介し 人材育成に関する議論を行った る議論を行った また 実践セキュリティ人材を必要とする産業界や官公庁からSecCapコースの演習を視察いただき 本取り組みの理解を深めていただくと同時に 貴重なコメントを頂戴した Web アプリケーション検査と脆弱性対策演習 (I-02) 視察日 8 月 16 日 23 日 視察者 島岡 稲垣 ( セコム株式会社 ) デジタルフォレンジック演習 (I-03) 視察日 8 月 29 日 30 日 視察者 島岡 稲垣 ( セコム株式会社 ) 岩井( デロイト トーマツサイバーセキュリティ先端研究所 ) 武 末 白濱 ( デロイトトーマツリスクサービス株式会社 ) 神納 田島( 三菱重工業株式会社 ) 他 セキュリティ PBL 演習 C( リスクマネジメント演習 )(N-03) 視察日 8 月 31 日 ~9 月 3 日 視察者総務省 経済産業省 トレンドマイクロ株式会社 NTTコミュニケーションズ株式会社 株式会社ラック ( 他多数の見学者があった ) 2章実践教育の取り組 内閣官房サイバーセキュリティ戦略本部普及啓発 人材育成専門調査会第 1 回会合開催日平成 27 年 12 月 14 日 開催場所内閣府 委員後藤厚宏 ( 情報セキュリティ大学院大学教授 ) 人材育成に関する今後の課題と産学官連携について発表 議論を行った 情報セキュリティ社会推進協議会 産学官人材育成 WG( 第 1 回 ) 開催日平成 27 年 12 月 7 日 開催場所内閣府 参加者田中英彦 ( 情報セキュリティ大学院大学学長教授 ) 後藤厚宏 ( 情報セキュリティ大学院大学教授 ) 曽根秀昭 ( 東北大学教授 ) 篠田陽一 ( 北陸先端科学技術大学院大学教授 ) 猪俣敦夫 ( 奈良先端科学技術大学院大学准教授 ) enpit-securityの取り組みの紹介 および 人材育成に関す enpit ANNUAL REPORT 2015 第53

59 2.2.7 来年度のイベント予定 募集情報 Webサイト 問い合わせ先 来年度のイベント予定 連携企業ワークショップと インターンシップガイダンスの実施 平成 28 年 4 月 ~5 月 NPO 日本ネットワークセキュリティ協会 (JNSA) 主催の人材交流会に参画する形で 連携企業とのインターンシップガイダンスを実施する 受講生が企業の人材ニーズに直に接する場を通して 実践的なセキュリティ技術への取り組み意識を高めてもらうことがねらいである 実践演習の改善に向けたワークショップ平成 28 年 10 月 ~12 月連携大学 参加大学 連携企業のメンバーにより 実践演習のさらなる改良 改善について検討するワークショップである このワークショップのアウトプットに従い 各連携大学は実践演習の追加開発や改良を進める 各連携大学の募集情報 東北大学 東北大学では 平成 28 年度の新入生オリエンテーション (4 月 3 日 ) で資料配付を行い 資料に記載された日時 (4 月上旬 ) にガイダンスを実施する予定である 前期および通年科目については4 月中旬が履修登録期限の予定である 後期科目については10 月中旬が履修登録期限の予定である なお 夏季に実施する集中型演習については 演習科目によっては演習機材の制約から定員があるため 必要に応じて事前選考をする可能性がある 詳細は 本学のWebサイトでアナウンスする Webサイト 問い合わせ先 tohoku@seccap.jp 奈良先端科学技術大学院大学奈良先端科学技術大学院大学では 新入生ガイダンス時 (4 月第 1 週 ) において募集案内を行い 受講希望者は 応募書類に記載し選考面談の上決定する なお 4 月の第 2 週までに選考面談を実施し 受講生を決定する予定である Webサイト 問い合わせ先 naist@seccap.jp 北陸先端科学技術大学院大学北陸先端科学技術大学院大学では 情報科学研究科入学生に対して 3 月に本分野のパンフレットを送付するとともに 新入生ガイダンス時 (4 月第 1 週 ) において募集案内を行い 受講希望者を積極的に募る 受講希望者は 4 月第 2 週までに スクリーニングテストおよび選考面談によって決定する 慶應義塾大学慶應義塾大学では 理工学研究科 政策 メディア研究科 メディアデザイン研究科の学生に対して 4 月の第 1 週に実施されるガイダンスにおいて説明会と募集案内を行い 積極的に受講希望者を募る 受講希望者は 意欲のある学生を積極的に受け入れる なお 応募多数の場合は書類選考を行う Webサイト 問い合わせ先 keio@seccap.jp 情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ大学院大学では 平成 28 年度の新入生オリエンテーション (4 月 6 日 ) にあわせてガイダンスを実施する予定である なお 夏季に実施する集中型演習については 演習科目によっては演習機材の制約から定員があるため 必要に応じて事前選考をする可能性がある 詳細は 本学の Webサイトでアナウンスする Webサイト 問い合わせ先 iisec@seccap.jp まとめ セキュリティ分野では 幅広い産業分野において求められている実践的なセキュリティ技術を習得した人材 ( 実践セキュリティ人材 ) の育成を目指し 平成 25 年度から5つの連携大学が協力して SecCapコースを開講した SecCapコースは 基礎力を養成できる共通科目と基礎科目 実践力を養成する約 20 種類の演習 応用力を高める先進科目からなり 情報セキュリティにおける理論 技術 制度と法律 組織マネジメントをカバーできる 幅 と 基礎知識 実践演習 応用知識にわたる 深さ を備えている SecCapコースの講義や演習の指導には 我が国トップレベルのセキュリティ関連組織 企業と専門家諸氏に協力いただくことができた 実際に起こっているインシデントの詳細な解説や 実データに基づいたセキュリティ分析演習は 受講生にとって大変貴重な機会であり 講義や演習後の受講アンケートでも高く評価されていた 平成 27 年度は 5 連携大学および参加大学のうち 14 大学から129 名の学生が 本 SecCapコースの修了を目指し 登録した SecCapコースでは 共通科目 基礎科目 実践演習 先進科目のそれぞれにおいて所定の単位数を取得できた学生に 年度末の分野シンポジウムにおいて SecCap 修了認定証を授与する 平成 27 年度は 113 名の学生が SecCap 修了認定を取得した 平成 27 年度のSecCapコースのカリキュラムについては 54 enpit ANNUAL REPORT 2015

60 み状況セキュリティ分野のアドバイザー委員の方々にご視察いただ いたほか セキュリティ人材を求める企業や官公庁の方々にも紹介した 総じて SecCapコースの講義と演習は セキュリティ実践力の養成につながるものとして高く評価され 特に企業関係からは SecCapコースの講義や演習を大学院生だけでなく 企業や官公庁へも提供して欲しいとの声が多く聞かれた 東北大学ではハイブリッド人材育成への取り組みとして 開講科目であるネットワークセキュリティ実践を文系など非情報系の学生が受講しやすい講座内容とした上で対象を全学部学科に拡大し参加大学の新規開拓を行った 平成 27 年度は東北福祉大学 ( 総合マネジメント学部 ) 東北大学( 経済学部 ) からの新規参加があり いずれも非情報系の学部生の受け入れを行った 参加した非情報系の学生からは 講座の内容としては文系でも理解できるレベルであり 文系学生にとっても有意義である ( 経済学部学生 ) など好意的な声が聞かれた セキュリティ分野では 平成 28 年度以降に向けて SecCap コースのさらなる拡充と幅広い展開を進める予定である 講義科目や演習科目は 平成 27 年度に実施した受講生アンケートの分析に沿って次のような拡充を行う 1オンデマンド受講 : SecCapコースとしての必修科目である共通科目は 平成 27 年度も3 拠点開講し それぞれ他の連携大学 参加大学へ遠隔配信した また 共通科目に加え 慶應義塾大学 情報セキュリティ技術特論 もオンデマンド受講が可能となった 来年度も全国の大学院生や学部生等に より多くの受講機会を提供できるよう準備を進める 今年度は 組込みシステム分野に対し ハードウェアセキュリティ演習 (3 日間 15コマ相当 ) の内容を組込みシステム分野向けの入門編 ハードウェアセキュリティ入門 として 3 時間の講義に改編し 実施した また ビジネスアプリケーション分野へは 北陸先端科学技術大学院大学より 最新情報セキュリティ理論と応用 の公開鍵認証基盤の内容を入門用に編集して提供した 平成 25 年度は 5 連携大学に加え 連携大学のいずれかとの既存の単位互換協定に基づいて 4つの参加大学から受講生を受け入れる形でスタートし 平成 26 年度は 参加大学をさらに広げ また 新たに学部 高等専門学校等を対象に Associate SecCap 認定を設け 学部 高等専門学校からの受講生を受け入れた 平成 27 年度は学部生を対象とする大学も含め参加大学が 19 校となり 学部 高等専門学校および専門学校も含め 来年度はさらに拡大する予定である FD 活動については 平成 27 年度 5 連携大学の教員が継続的に相互に連絡をとりつつカリキュラムを実施したほか 東北大学開講の ネットワークセキュリティ実践 (PBL 演習 ) において今年度より参加校として加わった大学や高等専門学校等の教員へのFDを実施した 平成 28 年度は 前述の演習拠点を増やす活動 および それぞれの演習の指導を複数大学の教員が担当する場をさらに増やし 教員側も体験を通して講義や演習の指導能力の向上を目指す 2章実践教育の取り組2 演習への入門コースの提供 : 情報系の学生だけでなく 文系の学生等 非情報系の学生が SecCapコースを受講しやすくするために 平成 27 年度も技術演習の入門コースを開講した また ハイブリッド人材の育成に向けて MOOC 等を活用して 基礎知識についても事前に準備できる環境を整えた 3 演習の拡充 : 平成 27 年度に実施した演習のそれぞれの内容を改良 拡充するとともに 来年度もハードウェアセキュリティ演習 無線 LANセキュリティ演習 システム攻撃 防御演習を複数大学で開講する また 来年度はさらにシステム侵入 解析演習も複数大学で開講し 学生の受講機会を増やす 4 分野横断の講義と演習 : 平成 27 年度受講したクラウドコンピューティング分野やビジネスアプリケーション分野の講義を来年度も受講させていただくとともに セキュリティ分野の講義も引き続き他分野の学生にも積極的に提供する予定である enpit ANNUAL REPORT 2015 第55

61 2.3 組込みシステム分野 取り組みの概要 エネルギーや環境問題など現在の日本が抱える重要課題に対応するには スマートグリッドやスマートホームに代表されるサイバーフィジカルシステム (CPS) による効率のよい社会システムの実現が必要となる CPSの開発では 組込みシステムは重要な位置を占め その品質の確保が従来以上に重要となっている 品質 ( 特にディペンダビリティ ) の高いものづくりは技術論だけではなく 考え方 ( 姿勢 ) が重要であるが 大学の通常の講義で教育するのは困難であり PBLを通じた実践的教育が必要となる 本分野では 組込みシステム開発技術を活用して産業界の具体的な課題を解決し 付加価値の高いサイバーフィジカルシステムを構築できる人材 を育成することを目標としている この目標を実現するために 連携大学にとどまらず 広く全国から参加大学を募り 九州大学の連合型 PBL (Project Based Learning) と新しい産学連携教育手法である名古屋大学のOJL(On the Job Learning) の2タイプを実施し 組込みシステム分野の実践教育ネットワークを構築する 連合型 PBLでは 一般社団法人情報処理学会組込みシステムシンポジウム (ESS) ロボットチャレンジのテーマに加えて 平成 27 年度からは 全国規模で実施されている一般社団法人組込みシステム技術協会が主催するETソフトウェアデザインロボットコンテスト ( 愛称 :ET ロボコン ) の競技テーマを共通課題としており 制御 機体 各種センサー 組込みソフトウェアを利活用することが求められる また 画像認識を用いた位置の把握など受講生がさまざまな工夫を行うことができる教材にもなっている 情報の利活用教育に適した教材と言える OJLでは 産業界から求められる開発課題に対して 学生 教員 プロジェクトマネージャ (PM) 企業の管理者がチームを作り取り組む 企業の開発課題を大学で長期間実施することをねらいとしており 企業の課題を情報の利活用により解決する教育そのものである 補助期間終了後も引き続き 本事業の成果に基づいた教材開発 ( 教科書の出版など ) や若手教員の育成に取り組む また 事業継続ための施策として 単位互換制度の整備 大学のカリキュラムへの組み込み 修了認定証の企業への認知度 向上を実施する また 受講生の指導教員に分散 PBLの実施ノウハウを修得してもらい 補助期間終了後に 連合型 PBLや OJLを各大学で継続して実施する 学習 教育目標 節に示すように 組込みシステム分野では 基本コース ( 対象 : 主に修士 1 年 ) と発展コース ( 対象 : 修士 1 2 年 ) を設ける 短期集中合宿と分散 PBLの2つを修了した修士課程の学生を育成学生とし その育成学生数の達成目標を図表 2.3.1のように設定した なお 実際には学部生も受講するので 育成した学部生数も参考値として集計 報告する 図表 組込みシステム分野の学習 教育目標 修了生数 参加大学数 FD 参加教員数 平成 25 年度 40 (30) ( ) 内は連携大学以外で内数 平成 26 年度 60 (50) 教育内容 平成 27 年度 80 (70) 平成 28 年度 100 (90) 合計 280 (240) 15~20 大学 30~40 名 分散 PBLとして 連合型 PBLと新しい産学連携教育手法であるOJLの2タイプを設けた 両タイプとも基本コース ( 対象 : 主に修士 1 年 ) と発展コース ( 対象 : 修士 1 2 年 ) を設けた 基本コースは 問題発見能力を身に付けるコースである 発展コースは 基本コースからの単なる延長ではなく 管理技術とその運用方法まで踏み込んだ高度な問題解決能力を身に付けるコースである 基本コース修了に相当する能力を身に付けていれば 基本コースを受講していない学生も発展コースを受講してよい ( 図表 2.3.2) 基礎知識学習の授業は 参加大学では用意できないことが考えられる 用意できない場合は連携大学 ( 九州大学 名古屋大学 ) からその授業を配信した 短期集中合宿は 複数拠点で同時開催することも考える 56 enpit ANNUAL REPORT 2015

62 PBLの場合は 参加大学がすでに九み状況例えば 九州大学連合型 州 四国 近畿から関東にまで広がっている そのためスプリングスクールは 九州大学に全参加大学が集結するのではなく 九州大学と首都圏の大学の2 拠点で同時開催した 短期集中合宿後の分散 PBLでは 問題発見から問題解決までをプロジェクトとして取り組み 組込みシステム技術の実践力を養成した 分散 PBLの終了時は成果発表会を実施した 節で詳述するが 学会と連携した成果発表会も企画した 教材 整備を進めている教材は 次の通りである ディペンダビリティ技術 センサー ネットワーク技術 モデルベース開発 検証技術 HW/SW 協調開発技術等の組込みシステム開発に関する基礎および発展的な内容 分散 PBLの指導方法や進め方 ソフトウェア開発技術 プロジェクトマネジメント手法 開発支援ツールの利用法 文書作成技術 プロジェクト実施時のコミュニケーション技術 九州大学では 次の教材を準備し 連合型 PBLにおけるキックオフに位置付けるスプリングスクール サマースクールで使用した キックオフ オリエンテーション教材 PBL 演習課題 開発環境 開発技術の解説教材 プロジェクトマネジメント教材 名古屋大学では 受講生の事前教育用に 大学院情報科学研究科で前期に開講している次の2 講座を整備し 配信した ソフトウェア工学特論 システムプログラム特論 OJLのキックオフに位置付ける夏期の短期集中合宿では 次の教材を使用した OJL 概論 組込み概論 組込みプログラミング基礎教材 プロジェクト管理教材 ( 開発プロセスと品質 プロセスフローダイアグラム 予実管理 ) プロジェクト コミュニケーション教材 文書作成技術教材 前述の組込みシステム分野の教材データは 平成 26 年 9 月からenPiT 関係者に限定公開している 開発した教材データと教育実績資料等は 九州大学データ共有システムに蓄積し 随時閲覧可能となっている その他に 昨年度同様に 名古屋大学で実施している社会人技術者向けの公開講座を 組込みシステム分野だけでなく他分野の学生が受講できるようにした 2章実践教育の取り組図表 組込みシステム分野の教育内容 分類授業科目名概要等 基礎知識学習 短期集中合宿 組込みシステム基礎ソフトウェア工学任意基本コースキックオフ発展コースキックオフ組込みシステム開発総合演習基本コース組込みシステム開発総合演習発展コース ディペンダビリティ技術 センサー ネットワーク技術 モデルベース開発 検証技術 HW/SW 協調開発技術等の組込みシステム開発に関する基礎について学ぶ 分散 PBLを実施する上で必要なソフトウェア開発技術やプロジェクトマネジメント手法について学ぶ 開発支援ツールの利用やモデルベース開発の基礎についても学ぶ 各大学で必要とされる科目 基本コースの分散 PBL( 組込みシステム開発総合演習 ) のキックオフ合宿 基本コースの学生が組込みシステム開発と分散 PBLの実施に必要なスキルを学ぶ 1 週間程度をめどに 自主的に学生が運営し 学生がハードウェアからソフトウェアまでの幅広い一連の開発プロセスを実際に体験する機会にする 発展コースの分散 PBL( 組込みシステム開発総合演習 ) のキックオフ合宿 参加大学の指導教員 PM 発展コースの学生が参加し 分散 PBLの指導方法や進め方についてFDを行う 基礎知識 短期集中合宿で得た知識をもとに チームで組込みシステムを開発する 基本コース修了者が開発可能なレベルの組込みシステムを 技術および実用の両面から より実践的な組込みシステムへ発展させる開発方法について学ぶ 分散 PBL 基本 発展のいずれのコースも 連合型 PBLとOJLの2タイプから一つを選択する 連合型 PBLでは ESSロボットチャレンジのテーマもしくは ETロボコンのテーマを共通課題とする この課題では 制御 機体 各種センサー 組込みソフトウェアを利活用することが求められる また 画像認識を用いた位置の把握など受講生がさまざまな工夫を行うことができる教材にもなっている 情報の利活用教育に適した教材と言える OJLでは 産業界から求められる開発課題に対して 学生 教員 PM 企業の管理者がチームを作り取り組む 企業の開発課題を大学で長期間実施することをねらいとしており 企業の課題を情報の利活用により解決する教育そのものである 授業科目名 および 単位数 は 連携大学 ( 九州大学 名古屋大学 ) 参加大学 各々のカリキュラムに準拠する enpit ANNUAL REPORT 2015 第57

63 2.3.4 (1) 連携大学 実施体制 組込みシステム分野の連携大学は九州大学と名古屋大学 の2 校である 推進体制は 上部組織として組込みシステム分野運営委員会 ( 九州大学 名古屋大学の教員で構成 ) を設置し 平成 25 年度は11 月 1 月 3 月の3 回 平成 26 年度は5 月 7 月 9 月 11 月 1 月 3 月の6 回 平成 27 年度は5 月 7 月 9 月 11 月 1 月 3 月の6 回打ち合わせを実施した 組込みシステム分野運営委員会の下にサブとして九州大学 名古屋大学各々の事業運営委員会を設置した さらにその下には カリキュラム策定 教材開発 FD 教務 広報などの WGを設けた 九州大学九州大学は 大学院システム情報科学府情報知能工学専攻社会情報システム工学コースQITO(Kyushu University Information Communication Technology Architect Education Program) の中に サイバーフィジカルシステム人材育成プログラム PEARL(Practical information Education collaboration network Against Research fields and Localities) を新設し 本事業に取り組んだ 事業運営委員会はPEARL 運営委員会と称し 学内教員と参加大学の教員 企業等のアドバイザーで構成される 平成 24 年度 5 名であった 学内教員を平成 25 年 4 月から10 名に増員し 平成 25 年度 13 名であった学外委員もオブザーバー ( 委員候補の委員会出席者 ) も含め平成 26 年度は22 名 平成 27 年度は23 名まで増員した 平成 24 年度は12 月 2 月の2 回 平成 25 年度は4 月 6 月 9 月 12 月 2 月の5 回 平成 26 年度は4 月 8 月 1 月の3 回 平成 27 年度は4 月に1 回の打ち合わせを実施した これ以降の打ち合わせはチャットによるオンラインで随時行い 体制固めと教材開発 広報等を実施してきた 名古屋大学名古屋大学は 大学院情報科学研究科が本事業に取り組む 各専攻から教員 1 名が参加する事業実施委員会と 参加大学を含むOJL 実施担当者からなる OJL 実施担当者会議を設けた さらに それらの上位に参加大学の代表者と企業のアドバイザリ委員を含む事業運営委員会を設置し 実施体制を整備した アドバイザリ委員は アイシン精機株式会社 株式会社デンソー トヨタ自動車株式会社 富士ソフト株式会社の 4 社から1 名ずつにご協力をいただいた 平成 27 年度は 7 月 2 日に第 1 回の事業運営委員会を開催し OJL 基本コースのテーマと受講生を承認した さらに 3 月 1 日に第 2 回の事業運営委員会を開催し 受講生の修了認定を行うとともに 平成 28 年度 OJL 発展コースのテーマと受講生を承認した 図表 OJL フレーム OJL プロジェクト 国際標準 開発成果 一般公開 開発成果 教員 PM 管理者 大学 A 指導 指導 指導 企業 1 開発成果 大学 B 修士課程の学生 OJL テーマ 企業の技術者 ( オプション ) 企業 2 幹事大学 58 enpit ANNUAL REPORT 2015

64 (2) 参加大学 連携企業 団体み状況組込みシステム分野の参加大学は 平成 24 年度の18 大学 平成 25 年度の25 大学 平成 26 年度の31 大学から平成 27 年度は35 大学に増加した その他 横浜システム工学院専門学校と東海職業能力開発大学校が九州大学 PEARLに参加した 企業および技術アドバイザー 教育アドバイザーの参画は 平成 24 年度の17 社 平成 25 年度の32 社 平成 26 年度の38 社から平成 27 年度は43 社 団体に増加した その他 ESSロボットチャレンジのサポート企業など 我が国を代表する組込みシステム関係の企業が スプリングスクールとサマースクールで参画した 大学教員と連携企業等のアドバイザーの役割としては 九州大学 PEARLの連合型 PBLでは 指導教員と外部アドバイザー ( 企業の技術アドバイザー 教育アドバイザーや他大学の教員 ) が共同して指導にあたる 名古屋大学のOJLは 図表 2.3.3に示すフレームで実施し 大学教員と企業の管理者とPMが学生を指導する 大学教員は学生とのペアで参加し 学生の技術的な指導にあたる さらに OJLテーマを提供する連携企業からは管理者が参加し 学生の発表に対してコメントを加えるなどして 企業が要求する水準を具体的に示し指導にあたる OJLの大きな特徴は 各 OJLプロジェクトに専任のPMを置くことである PMは 学生に対して OJLテーマにおける開発を 一つの開発プロジェクトとして位置付け 開発を自己管理するように指導する これにより 学生は すでに学習したソフトウェア工学の開発プロセスに関する知識を 実際の開発に対して実践することを体験する 連合型 PBL OJL いずれにおいても 連携企業からの参加者は 短期集中合宿におけるFDやPBL 発表会の場で 実践的な側面から大学に対してアドバイスを行う (3) 学内教員の活用学内教員の活用方法については 先導的 ITスペシャリスト育成推進事業に従事し PBLやOJLに関する経験を有する学内教員を指導教員として活用する その際に 若手教員を優先的に指導教員に登用し 教材開発 ( 教科書の出版など ) の主担当とする プロジェクト管理の経験がない若手教員に対しては FDを行いプロジェクト管理の実務能力を養成する (4) 外部人材の活用とその知見の定着 継続体制作り 外部人材の活用九州大学 PEARLの連合型 PBLに参加する各大学は 参加チーム単位でESSロボットチャレンジもしくは ETロボコンのどちらかのテーマを採用し 学会の有識者から全面的なバックアップを得た 各参加大学は 可能な限り本事業に参加し 参加大学の指導教員が本事業全体の教材開発にも従事した 各連携企業も 技術アドバイザーとして本事業に参加した OJLでは プロジェクト管理の経験を持つPMを配置するために 企業での開発経験者を専任で雇用した さらに 企業の技術者が 開発者として参加することも歓迎している 企業の技術者と一緒に仕事をすることは学生にとっても有益である 外部人材の知見を定着させるための施策短期集中合宿では 指導教員 PM 発展コースの学生 企業からのアドバイザーなどが参加し 分散 PBLの指導方法や進め方についてFDを行った 学内教員 参加大学の指導教員は 外部の人材 ( 企業からのアドバイザーや学会関係者 ) との交流の場を得ることができ そこで得た知見を次のPBLやOJL の指導に活かすことができた 成果発表会や組込みシステム教育シンポジウムは 参加大学や連携企業だけでなく 広く外部に公開し 外部の参加者からのフィードバックを活かす場となった 短期集中合宿でのFDや対外シンポジウムを通じて得た知見を指導教員が持ち帰り 補助期間終了後に 各大学で実施するPBLやOJLで活かす PBLやFDの知見を蓄積 共有し 次の4 項目を行うことで事業期間終了後も活動を継続できるような体制の構築を推進する 教材の共有 : 本事業の成果に基づいた教材の公開 ( 教科書として出版予定 ) 単位互換制度の整備 : 他大学からも単位取得できる仕組み 学会との連携 : 情報処理学会との合同イベントの継続 OJL の継続 :OJLを継続して実施できるよう 企業に費用負担を働きかける 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第59

65 2.3.5 教育実績 組込みシステム分野では 基本コース ( 対象 : 主に修士 1 年 ) と発展コース ( 対象 : 修士 1 2 年 ) を設けている 平成 27 年度は 組込み技術体験学生のすそ野拡大 ハイブリッド人材の養成 さらに参加大学数の増加を目的に 平成 26 年度に新設したライトウェイトコースを継続した 九州大学九州大学 PEARLの連合型 PBLは 情報処理学会の ESSロボットチャレンジを目指し 複数の大学が連合してPBLを実施 してきたが 平成 27 年度からはこれに加えて ETロボコンを目指すPBLを実施 する大学が加わった ESSロボットチャレンジの実行委員会と密に連携し 一般社団法人情報処理学会組込みシステム研究会の後援で 図表 2.3.4に示す日程で実施した 昨年度と同様に 基本コースの実施時期は 発展コースと同じ 4 月 ~10 月に変更し 基本コースと発展コースを合同で実施した 基本コースの実施時期を変更した結果 参加大学の修士生の95% 以上が最後まで受講 修了することができるようになった このPEARLの基本 発展コースは 5 月のスプリングスクールでキックオフし その後の分散 PBLを経て 8 月 ~10 月のサマースクールで成果発表を行う 11 月以降は 学会発表にチャレンジし 翌年 2 月には有志による成果発表会も企画予定という1 年間のコースとなった ETロボコン参加大学のチームは スプリングスクールやサマースクールにも一部参加し 成果発表として 9 月から10 月に各地区で開催される競技会に出場した 1チームが地区大会にて優勝を飾った 九州大学 PEARLの基本 発展コースは 5 月 9 日 16 日のス プリングスクールでキックオフした プログラムは図表 2.3.5に示すように 土曜日から次週の土曜日までの8 日間とした 最初の土曜 日曜の2 日間は 九州大学伊都キャンパスと東海大学高輪キャンパスの 2 拠点をTV 会議システムで結んで同時開催した 今年度はその2 日間をキックオフとし 各自の学校に戻って 5 日間ミニ分散 PBLを行い 次の土曜日に複数拠点を結んだTV 会議で成果発表会を行った 昨年度と同様に キックオフ 分散 PBL 成果発表会がセットになったので スプリングスクールのみ受講する 春合宿コース をライトウェイトコースとして受講生を募集した スプリングスクールの参加者数は学生 109 名 教員 アドバイザー 13 名の計 122 名であった 教材はiRobot 社の教育用ロボット Create2と制御ボードとしてRaspberry Piを用いた 本教材ではCPSの基本的な習得を目標としており 基本的な組込みシステムの操作方法に加え 実環境で動作するロボット制御や無線ネットワーク通信を用いた遠隔制御について学ぶことができる スプリングスクールでの演習課題として 120cm 80cmの長方形の外周を ロボットに載せたペットボトルおよび長方形の角に置いたペットボトルを倒さないように一周するソフトウェアの開発を課した 演習課題を通して組込みボードからロボットを制御する基本的な方法を学ぶとともに 正確に進む 曲がるといったロボット制御の習得を目的としている 8 日目には6 拠点 ( 九州大学 東海大学 東京電機大学 ( 東京千住キャンパス 千葉ニュータウンキャンパス ) 信州大学 広島市立大学 ) をTV 会議システムでつなぎ成果発表会を実施し 各チームが工夫した点 苦労した点 走行動画 走行タイムの発表を行った ( 図表 2.3.6) 図表 九州大学 PEARL の平成 27 年度実施日程 平成 27 年 3 月 平成 28 年 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 基礎知識学習 PEARL ライトウェイトコース 春合宿コース PEARL 基本コース発展コース 学生募集 キックオフ 分散 PBL 成果発表会 5/9~16 スプリングスクール 8/22~29 サマースクール前半 ( 中間発表会 ) 10/21~23 サマースクール後半 (ESS2015) 2/23 成果発表 3/24~25 国内学会発表 (ETNET2016) 60 enpit ANNUAL REPORT 2015

66 月日時間内容コースみ状況名称 場所 図表 九州大学 PEARL スプリングスクールのプログラム 9:00 9:30 オリエンテーション久住憲嗣 ( 九州大学 ) キックオフ 九州大学伊都キャンパスウエスト 2 号館 506 号室 & 東海大学高輪キャンパス 4 号館 1 階 4103 教室 5/9 5/10 9:30 10:30 組込みシステムの現状と開発技術の特性久保秋真 (( 株 ) チェンジビジョン ) 10:50 12:00 ターゲット紹介細合晋太郎 ( 九州大学 ) 13:00 14:30 ファシリテーションスキル紹介毛利幸雄 ( 九州大学 ) 14:40 15:30 Scrum によるプロジェクトマネジメント細合晋太郎 ( 九州大学 ) 15:30 16:00 要求記述と管理二上貴夫 (( 株 ) 東洋テクニカ ) 16:00 17:00 システム開発方法論 (1) 久住憲嗣 ( 九州大学 ) 17:00 19:00 懇親会 9:00 12:00 システム開発方法論 (2) 久住憲嗣 ( 九州大学 ) 13:00 16:00 制御プログラム製作のための実験計画三輪昌史 ( 徳島大学 ) 春合宿コースキックオフ 16:10 17:00 実践力 研究力のための PBL で養う問題発見 解決力元木誠 ( 関東学院大学 ) ミニ分散 PBL 5/11 15 各チームごとに計画に従い ミニ分散 PBLを実施 春合宿コース 5/13 18:00 20:00 進捗報告 (5 分 / チーム )& 質問タイム [Skype] 分散 PBL 成果発表会 TV 会議 5/16 9:00 12:00 発表会 (15 分 / チーム ) 13:00 14:00 14:20 16:00 学生提案 & チームビルディング 春合宿コース成果発表会 2章実践教育の取り組図表 九州大学 PEARL スプリングスクールの模様 東京会場 : 東海大学の遠隔授業風景 福岡会場 : 九州大学の遠隔授業風景 ロボットのハードウェア性能調査の演習 6 拠点 TV 会議の成果発表会 enpit ANNUAL REPORT 2015 第61

67 スプリングスクール終了後の分散 PBLでは サマースクール後半で実施されるESSロボットチャレンジで実施される競技に向けて演習課題に取り組んだ ( 図表 2.3.7) 演習課題は大きくスマートモバイルロボット競技とアドバンス競技に分けられ スマートモバイルロボット競技では コンパルソリ部門とベーシック部門の両方を課している コンパルソリ部門は ベーシック部門に必要な基本的なロボットの制御の正確さを競う競技となっており コンパルソリ部門から取り組むことで必要な知識や技術の習得を段階的に行える 平成 27 年度のコンパルソリ部門では 基本的なロボットの制御を評価する課題 1 2に加え 課題 3にてIoTを意識した外部デバイスとの自律的な通信を行った ベーシック部門では 昨年度同様にロボットを 2 台使用してもよく 時間制限内でのゴミの収集量と稼働状況のWeb 表示を競い合った 競技会で2 台使ったチームは2チームあった そのうち 1チームが2 位に入賞した アドバンス競技 ( 希望者のみ ) は ロボットを使った新たなサービスを提案する発表を行った 平成 27 年度のアドバンス競技の参加チーム数は1 チームだった 前半は8 月 22 日 ~23 日に東海大学高輪キャンパスにて 3 つの講義と学生企画セッション ワークショップを実施した ( 図表 2.3.8) 1 講演 1: ロボットの制御 ( 沖俊任准教授 福山大学 ) では 情報系の学生が多いため ロボット制御に必要となる制御工学やメカトロニクスについてご講演いただいた 2 講演 2: 文脈指向プログラミングの研究 ( 紙名哲生講師 立命館大学 ) では ロボットソフトウェアのアドバンスな事例 として 環境 状況に応じて処理を切り替える文脈指向プログラミングについて研究的な立ち位置からご講演いただいた 3 講演 3: 論文のススメ ( 岸知二教授 早稲田大学 ) では PBL と研究を並行して行うことが多い学生に対し 研究の作り方 進め方 論文の書き方などさまざまなアドバイスをいただいた 4 学生企画では ESSロボットチャレンジを共通課題としている学生間で 課題やPBLの進め方などさまざまな話題でディスカッションを行った 5ワークショップでは 他大学の教員がコーディネーターとなり 演習課題を通して研究を見据えた議論を行った ( 図表 2.3.9) 各大学に戻って 8 月 24 日から28 日までの分散 PBL 実施後 8 月 29 日 skypeによるサマースクール前半の成果発表会を行った 後半は10 月 21 日 23 日の一般社団法人情報処理学会組込みシステム研究会が主催する組込みシステムシンポジウム 2015(ESS2015) の中で 成果発表会を行った サマースクールの参加者数は前半 後半合計で学生 83 名 教員 アドバイザー 30 名の計 113 名であった 図表 競技会での演習課題 スマートモバイルロボット競技 競技ハードウェア :irobot Create2を使用 コンパルソリ部門課題 1: 3メートル先の地点まで 2 回往復走行する ( 前進後退のみ転回は必要としない ) その地点とスタート地点との誤差を評価する 課題 2: フィールド上に示した 50cm 四方の範囲からはみ出さずに 180 度超信地旋回を反時計回り 時計回り 反時計回り 時計回り 反時計回りと走行 実行は1 回 課題終了時の目標角度からのずれを評価 課題 3: ゴミ排出器と接続しゴミを排出させる 接続状況などを画面に表示すること ゴミ排出器にWiFiで指令が出たかを評価する 評価 : 各課題の評価の最高点の合計点をコンパルソリ部門の評点とする ベーシック部門課題 : 規定の時間内に環境内を自律的に動作し その過程において地図を作成 ロボットは最大 2 台使用することができる いずれかのロボットが環境中に配置されているドッキングステーションで停止したことをもって 課題終了 なお ドッキングステーションへの到達は充電モードへ切り替わったことにより判定 課題終了後に可視化した地図を審判が判定することとする 評価 : 1 地図の完成度 2 地図の数値情報の提示 3 規定時間内ゴールアドバンス競技 1 台以上のiRobot Create2 その他を使用課題 : チャレンジャー提案型の競技 チャレンジャーの自由な発想により新たなサービスを創出し 提案サービスのプロトタイプについて 発表およびデモ ( 各々 15 分程度 ) を行う 評価 : 1サービス観点 2 工学観点 3プロジェクトマネジメント観点 62 enpit ANNUAL REPORT 2015

68 2.3.8 九州大学 PEARLサマースクールのプログラムみ状況図表 10:00 10:15 オープニング ワークショップの進め方 サマースクール前半 東海大学高輪キャンパス 8/22 8/23 10:15 12:00 中間報告会 (10 分 10 チーム ) プロジェクトの進捗を報告する 13:00 14:30 講演 1 ロボットの制御 沖俊任 ( 福山大学 ) 15:00 16:30 講演 2 文脈指向プログラミングの研究 紙名哲生 ( 立命館大学 ) 17:00 19:00 情報交流会 9:00 12:00 学生企画セッション 13:00 14:30 講演 3 論文のススメ 岸知二 ( 早稲田大学 ) 15:00 16:00 ワークショップ ( 他大学教員とのディスカッション ) 総合司会 : 久住憲嗣 ( 九州大学 ) ワークショップ アドバイザ : 久保秋真 ( チェンジビジョン ) 渡辺晴美 ( 東海大学 ) 汐月哲夫 ( 東京電機大学 ) 三輪昌史 ( 徳島大学 ) 細合晋太郎 ( 九州大学 ) 16:30 17:30 ワークショップ ( チーム内ディスカッションと資料のまとめ ) 分散 PBL 8/24 8/28 9:00 9:40 PBL 実施 8/29 13:00 16:00 サマースクール ( 前半 ) 成果発表会 (skype) 10/21 ロボットチャレンジ : デモセッション ( 会場 :1F) 総合司会 : 9:00 14:00 コース設営 チューニング 久住憲嗣 ( 九州大学 ) 競技進行 : 久保秋真 ( チェンジビジョン ) 14:00 16:00 コンパルソリ部門競技会 (10 分 7チーム ) 競技審判 : 16:00 18:00 ベーシック部門競技会 (10 分 7チーム ) 小倉信彦 ( 東京都市大学 ) 三輪昌史 ( 徳島大学 ) 18:00 18:30 アドバンス競技競技会 (15 分 1チーム ) 競技タイマー係 : 細合晋太郎 ( 九州大学 ) サマースクール後半 9:30 10:30 基調講演 IoT 時代のパーソナルデータの利活用と保護 佐藤一郎 ( 国立情報学研究所 ) 10:40 14:40 ESS2015 研究発表 : アプリケーション 組込み開発環境 早稲田大学グリーン コンピューティング研究機構 10/22 14:50 16:20 enpit-emb PBL 成果発表会総合司会 : 久住憲嗣 ( 九州大学 ) 16:30 18:00 ロボットチャレンジ企画セッション ベーシック部門参加の選抜チームによる競技デモ アドバンス部門の発表 総合司会 : 細合晋太郎 ( 九州大学 ) 18:10 21:00 スポンサー講演 ポスター展示 情報交換会 9:20 12:30 ESS2015 研究発表省電力 リアルタイム 最適化 2章実践教育の取り組10/23 13:30 17:10 ESS 周年記念企画パネルコーディネーター : 渡辺晴美 ( 東海大学 ) これからの 10 年 - 岐路に立つ日本の学会活動 パネラ : 鵜林尚靖 ( 九州大学 ) 吉村健太郎 ( 日立 ) 高瀬英希 ( 京都大学 ) スマートロボットの実現に向けて パネラ : 鈴木尚志 ( コギトマキナ ) 三輪昌史 ( 徳島大学 ) 元木誠 ( 関東学院大学 ) 久住憲嗣 ( 九州大学 ) enpit ANNUAL REPORT 2015 第63

69 10 月 21 日のESS2015ロボットチャレンジの競技会では 九州大学 東海大学 東京電機大学 ( 東京千住キャンパス 千葉ニュータウンキャンパス ) 芝浦工業大学( 豊洲キャンパス ) 東京都市大学 関東学院大学 広島市立大学 横浜システム工学院専門学校の8チームが出場し PBL 成果を競い合った ( 図表 2.3.9) 採点基準に基づく競技審判の評価により 競技終了後に各チームの順位が発表された 新規の課題であったので 予想外の展開も見られたが 見学チームのメンバーも興味深く注視していた 10 月 22 日のポスター展示では スマートモバイル競技 7チームがポスター発表を行った 10 月 22 日の分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク組込みシステム分野 PBL 成果報告セッションでは 名古屋大学 関東学院大学 東海大学 京都大学 北九州市立大学の6チームがPBL 成果発表を行った 九州大学 PEARLと密に連携している ESSの10 周年企画として22 日には基調講演 IoT 時代のパーソナルデータの利活用と保護 佐藤一郎 ( 国立情報学研究所 ) が企画され 23 日には ESSロボットチャレンジの運営サポーターである若手 ベテラン教員が これからの10 年 岐路に立つ日本の学会活 動 と スマートロボットの実現に向けて の 2つのテーマで 10 周年記念パネルセッションが企画された ( 図表 ) 前述したように 平成 26 年度から 春合宿コース を新設し 平成 27 年度も参加者が多く集まった また 基本 発展コース では ESSロボットチャレンジ競技会や ETロボコンに向けたコンテストチャレンジ型テーマだけでなく 事業企画 / 技術開発型テーマでの参加も受け入れた 後者は学生一人のチームや 複数大学にまたがるチームでの参加も募り より広範で多様な連合型 PBLを目指すものである 図表 は成果発表会での14チームのPBLテーマである 非情報系のハイブリッド人材は2チームで 修士 1 年 9 名 学部 4 年 2 名であった 複数大学にまたがるチームとしては 東海大学と徳島大学で構成した 1チームが生まれた 来年度の九州大学 PEARLは 今年度と同様の日程で基本 発展コース 春合宿コースを実施する計画である また サマースクール前半のみ受講する夏合宿コースを追加募集することも計画している ただし 修士 2 年 学部 4 年の採用選考開始が6 月に変更されることを踏まえ サマースクールの実施日程を工夫することが重要課題と考えている 図表 九州大学 PEARL サマースクールの模様 学生企画によるワークショップの模様 スマートモバイル競技ベーシック部門の競技会 スマートモバイル競技コンパルソリ部門の競技会 enpit-emb PBL 成果報告セッション 64 enpit ANNUAL REPORT 2015

70 2章実践教育の取り組み状況ESS2015 でのパネルセッション 1 ESS2015 でのパネルセッション 2 図表 ESS10 周年記念企画の開催 図表 九州大学 PEARL PBL テーマ一覧 PBL テーマチーム名 ( 所属 ) チーム人数 春合宿コース 1 速さと精度を求めて 1 Python を用いた Create2 の制御方法 参加チーム数 :1 8 参加大学 : 九州大学 関東学院大学 芝浦工業大学 東海大学 東京電機大学 東京都市大学 信州大学 109 名 (M1:67 M2:4 B3:4 B4:34) ソガとユカイなナカマたち ( 関東学院大学 )7 名 (M1:1 M2:1 B4:5) 2 3 リスクマネジメントを用いた自動掃除ロボット開発プロジェクト COP によるロボット開発におけるレイヤアクティベイトモデルの適応 芝浦 Navi( 芝浦工業大学 )9 名 (M2:2 B4:7) かみ じょう ( 東海大学 徳島大学 )16 名 (M1:4 M2:6 B3:2 B4:4) H 4 ゴミの優先度を考慮した irobot の走行 TDC( 東京電機大学 )5 名 (M1:1 B4:4) 5 チケット駆動開発による現代制御理論の実装 電大ロボメカ ( 東京電機大学 )7 名 (M1:4 M2:1 :B4:2) H 6 プロジェクトマネジメントを活用した開発ふわっと ( 東京都市大学 )9 名 (B3:7 B4:2) コンテストチャレンジ型 基本 発展コース 7 マッピングを用いた掃除ロボットによる自動掃除の実現 HCU( 広島市立大学 )3 名 (M1:3) H 8 スマートモバイルロボット irobot Create2 の走行と掃除の基本性能を引出すソフトウエアの開発 YSE_RoboChale15( 横浜システム工学院専門学校 )5 名 (C2:5) 9 ET ロボコン デベロッパー部門プライマリークラス 10 ET ロボコン デベロッパー部門アドバンストクラス 高木研の愉快な仲間たち ( 京都大学 )4 名 (M1:1 M2:3) H YSEdesire15( 横浜システム工学院専門学校 )3 名 (C2:3) 11 ルンバで GO! Team MAKK( 九州大学 )4 名 (M1:4) 12 GUTARA MORGEN Team AST( 九州大学 )5 名 (M1:5) 13 October octopus~ 大学内案内システム ~ タコの世界展 ( 九州大学 )5 名 (M1:5) 事業企画 技術開発型 14 かえるんルンバ俺達がんばルンバ ( 九州大学 )5 名 (M1:5) H : ハイブリッド人材 enpit ANNUAL REPORT 2015 第65

71 名古屋大学名古屋大学で行うOJLは 企業が関連する開発テーマを用いて 開発プロジェクトを起ち上げ プロジェクト管理を体験させながら学生を育成することに特徴がある 平成 27 年度は 図表 に示す日程で実施した OJLは 基本コースと発展コースで構成されており 基本コースの受講生は主に修士課程の1 年生を 発展コースは2 年生を想定している 発展コースは 基本コースの修了者を対象として より高度な水準 の教育を行う 基本コースの参加募集は 5 月から6 月にかけてWebサイトを用いて実施した 参加を希望する学生は 自身の指導教員の許可を得た上で 申し込みを行った OJLテーマは 複数の大学から学生を公募するテーマだけではなく 各参加大学が個別にテーマを設定して当該参加大学の学生のみを割り当てるテーマがある これらのテーマと受講生は 7 月 2 日に実施した事業運営委 図表 名古屋大学 OJL の平成 27 年度実施日程 平成 27 年 平成 28 年 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 基本コース主に修士 1 年を対象 基礎教育 ( 必要に応じて受講 ) 参加申込合宿 A 合宿 B 8/24~28 9/7~11 OJL の実施 成果発表会 OJL 修了認定 ライトウェイトコース 主にハイブリッド人材を対象 合宿 B 9/7~11 発展コース 主に修士 2 年を対象 継続確認 合宿 C 3/4~6 OJL の実施 合宿 D 12/7~8 成果発表会 OJL 修了認定 図表 名古屋大学 OJL 基本コーステーマ一覧 OJL テーマ名称 B4 M1 3 軸加速度センサを用いた生体動態解析 1 Android アプリにより CAN データの送受信 4 2 CAN 対応のファジングツールの開発 2 Car Access システムに対して Dos 攻撃をするプログラムの開発 C 言語リバースモデリングツールの開発 1 MDD 用モデルエディタの拡張 1 mruby 用汎用入出力ライブラリの設計と開発に関する研究 NoSQL を利用した複数視点による移動物体位置管理システムの提案 Raspberry Pi / Arduino を用いた IoT アプリケーションの開発 RoboCar 1/10 による車載ソフトウェアプラットホームの実証実験 RoboCar 1/10 の制御アプリケーションの機能拡張 1 Roomba のゴミ収集の可視化 1 RTOS での mruby の動作検証と評価に対する研究 1 TECS 機能拡張開発 1 1 OJL テーマ名称 B4 M1 センサ誤差を含む動作解析データに対する尤度推定法に関する研究 ディザマトリクス生成プログラムの検討 1 デジタルペンによるドローイングの特徴解析 1 ドローンの遠隔操作に関する研究 1 ハードウェア処理による画像認識システムの高速化 1 ハードウェア設計への記号モデル検査の適用支援環境の開発 ラッパーライブラリと DSL を用いたコーディング規約の記述性向上 下水管路内調査のための画像処理による解析と三次元復元に関する研究 個人の嗜好に基づく電子広告提示システムに関する研究 1 車載向け仮想マシン対応パーティション OS の開発 1 組込みプログラミング教材の開発 1 組込みむけ仮想化環境における OS 間の影響評価 1 耐タンパ LSI の車載セキュリティーへの応用 2 動力学シミュレータを用いた自動走行時における搭乗者の心理実験 コーディングチェッカーによる生産性向上の検証 1 66 enpit ANNUAL REPORT 2015

72 2.3.13に示す29のOJL み状況員会で承認された 最終的には 図表 配信した テーマに それぞれ学生が割り当てられた OJL の受講生は 8 月 24 日 28 日と 9 月 7 日 11 日の合計 2 週間にわたり実施した短期集中合宿への参加が求められた OJL 基本コースは 10 月からの後期に実施するが OJL に申 ( 図表 ) し込みを行う学生は 参加する上で必要な基礎的科目を前期 合宿では 基本コースの学生に対して OJL の実施に必要 に履修することが求められていた 例えば 名古屋大学の学 な基礎知識およびスキルの習得と 開発チームで行う自律走 生は 上期に開講される システムプログラム特論 (2 単位 ) と 行車を制御するモデルベース開発実習 さらに計画書の作 ソフトウェア工学特論 (2 単位 ) の履修が求められた なお 成 社会人も参加する組込みシステム技術に関するサマー この 2 科目は 参加大学から希望があれば TV 会議システムで ワークショップへの参加 小規模な組込みシステム開発 PBL 図表 名古屋大学 OJL サマースクールのプログラム 合宿 A 合宿 B 8 月 24 日 13:00 14:15 オリエンテーション 14:15 14:45 組込み基礎 15:00 17:00 技術文書の書き方 9 月 7 日 13:00 14:00 オリエンテーション 14:00 17:00 Python 入門 9:00 10:15 Python 入門 17:00 18:30 交流会 9 月 8 日 10:30 11:30 Linux 入門 9:00 10:30 管理ツール実習 12:30 17:00 Python による irobot Create 制御開発 8 月 25 日 10:30 11:30 テーマの分析 9:00 11:30 Python による irobot Create 制御 12:30 17:00 プロジェクト計画作成 9 月 9 日 12:30 14:55 irobot Create 競技 8 月 26 日 9:00 11:30 プロジェクト計画作成 12:30 17:00 プロジェクト計画発表 15:00 17:00 OJL 発展コース成果発表会 9 月 10 日 9:00 17:00 irobot Create 制御応用編開発 8 月 27 日 SWEST 参加 9:00 11:30 irobot Create 競技 8 月 28 日 SWEST 参加 9 月 11 日 12:30 13:45 成果発表会 14:00 16:00 講演 : ロボットのいる暮らし ( 太田氏 ) 16:00 17:00 クロージング 2章実践教育の取り組図表 合宿の様子 enpit ANNUAL REPORT 2015 第67

73 を通じた基礎的な開発力の育成などを行った この合宿において 九州大学の教員も協力をした なお 9 月 7 日 ~11 日は 情報技術系以外の大学院生を対象としたライトウェイトコースを併設して開催した このコースには 機械学系と建築学系の学生 5 名と 医療系の社会人 1 名が参加した 彼らに 基本コースの学生が行う演習課題を与え 教員が個別に指導をした この合宿には 基本コースの学生 35 名とライトウェイトコース5 名と発展コースの学生 6 名が参加した 都合により参加できなかった基本コースの学生に対しては 後日に PMが個別に指導を行った 9 月 7 日 ~11 日に実施した後半の合宿では 学生は改めて文書作成やコミュニケーション技術に関する講義と演習を受けた後 プロジェクト計画書の作成が求められた 具体的には OJLで行う開発を一つのプロジェクトと見なし OJL 基本コースの終了までの期間内に作成する成果物を定義した つまり 学生は 単にプログラムを実装するだけではなく OJL に参画する教員や企業関係者の要求を踏まえて開発対象を明確にした要求仕様書を作成することや 要求仕様に従い設計を実施した結果としての設計書を作成することなどが求められた その後に 学生はそれらの成果物をどのようなスケジュールに従い開発するかをガントチャートで記述することが求められた なお ガントチャートは OJLの進捗状況に応じて 適宜改訂することが指示された なお ライトウェイトコースの受講生は 前述の夏合宿の一部に参加した 修士 2 年 2 名 修士 1 年 1 名 学部 4 年 5 名 計 8 名のうち 修士 2 年 1 名を除く7 名がハイブリッド人材であった 彼らは3 名 ~4 名でチームを作り 設計書を書きながら自律走行車を制御するモデルベース開発を行うことが求められた 合宿の8 月 25 日 ~27 日の前半と9 月 8 日 ~9 日の後半でチームメンバーを入れ替え 設計書のみを引き継いで開発を行う経験をした 10 月から始まった OJLでは 学生は 設計書の作成やプログラムの実装だけではなく プロジェクト管理を実践的に学習した 具体的には 学生は週報を作成し 週に1 回の割合で PMと打ち合わせを行うことが求められた 図表 に 週報の書式を示す 週報には これまでの 1 週間の実績とこれからの1 週間の予定を記入する 学生は週報をPMへ提出し PMと週例ミーティングを行う PMが遠隔地の異なる大学に所属する学生と週例ミーティングを行う場合は WebEX(Webを使用した会議システム ) もしくは TV 会議システムを用いて実施した 週報などのファイルは SVNを用いて学生とPMの引き渡しをした 1 回のミーティング時間は テーマや報告内容により異なるが おおむね1 時間程度であった PMは 学生の進捗状況を確認し 抱えている課題を認識し 必要なアドバイスを実施するとともに PMコメント欄に記入して週報を返却した 進捗が当初の計画通りに進んでいない場合には 計画の見直しを学生とともに行い ガントチャートの改訂を指示した 学生は スケジュール改訂の体験を通じ 自らの生産性を認識し 妥当なスケジュールを見積もる実践力を養う なお 生産性に関心を持たせるために 学生は 1 週間で作成したプログラムや開発文書などの分量と それに要した時間を週報に記録することが求められている PMは必要に応じて 学生が作成する要求仕様書や設計書などの開発文書を精査し 技術的な内容や書き方を具体的に指導した また 学生が使用する開発環境の調査を行った場合には 調査結果を記録するように求めた 図表 週報の書式 68 enpit ANNUAL REPORT 2015

74 OJLでは プログラム実装のみを行うことを許み状況このように 図表 名古屋大学 OJL 基本コーステーマ一覧 さず 開発プロセスに従い 要求定義や設計などを行うことが求められている そして 各アクティビティにおける成果物としての開発文書の作成が求められている その上で ガントチャートを用いて スケジュールの自己管理を行うように習慣づけられる さらに学生は 月に 1 回の割合で OJLテーマに参画する連携企業の方と指導教員に対して 月例報告を行うことが求められた 学生は 参加者から 進捗状況や技術的な内容についての指導を受けた 月例報告会の時間はテーマごとに異な テーマ名称耐タンパ LSIの車載セキュリティーへの応用制御アルゴリズムのメニーコア向け最適化車両周辺環境とドライバ状態を考慮した自動車運転モデルの検討車載制御アプリケーションのマルチコア向けのアーキテクチャ及び評価環境実現車載 Ethernet 通信プロトコルスタックの開発自律移動ロボット制御システム向け省電力指向ソフトウェアプラットフォーム るが おおむね 1 時間 2 時間程度であった カメラで観測する物体の 3 次元位置算出 OJL 発展コースは 平成 27 年 3 月 4 日 6 日の名古屋大学東 カスタマイズ可能なコーディングチェッカによるセキュアコーディング 山キャンパスでの短期集中合宿でキックオフした 当合宿で RoboCar 1/10 による車載ソフトウェアプラットホームの実証実験 は 平成 26 年度基本コースの成果発表を行うとともに 発展 NFC カードを用いた入退, 勤怠管理システム コースのプロジェクト計画作成や 就職活動に向けての面接練習を実施した この合宿には 25 名の学生が出席した OJL 発展コースは 平成 27 年度の上期に 14テーマが実施された ( 図表 ) mrubyベースのロボット制御プラットホームの開発 ETロボコン ( グループH) ETロボコン ( グループC) 非公開の1 件は未掲載 2章実践教育の取り組発展コースの指導内容は 基本コースのそれと同様であ 修了者から希望する者を選考する なお 発展コースの合宿 る ただし PM が学生に要求する水準を高めている さらに 時期は 修士 2 年の就職活動の状況を踏まえて変更をする場 一部の学生に対しては 修士論文の作成をプロジェクトに設 合がある 定して 修士論文の提出までのガントチャートを作成するよう に指導した つまり 修士論文研究の全体に対してプロジェク まとめ ト管理を実践するように求めた プロジェクト管理の実践的 組込みシステム分野の連携大学間の横断活動は 2 カ月に な能力は 単にシステムの開発だけではなく 研究論文の作 1 回の頻度で開催している組込みシステム分野運営委員会で 成までを含み発揮されるべきであり OJL を通してさまざまな の打ち合わせに基づいて 短期集中合宿への講師派遣 問題解決を行う実践力を養成する ESS2015 での enpit-emb セッション企画 組込み技術とネット 来年度の名古屋大学 OJL は 基本コースと発展コースを図 ワークに関するワークショップ ETNET2016 での組込みシステ 表 に示すように実施する 発展コースは より高い水準 ム分野修了生の発表などを行った 来年度も教員 アドバイ での実践力を養成するために その受講生は 基本コースの ザーの分野内 分野間の交流も図りながら 学生教育の場 図表 名古屋大学 OJL の平成 28 年度計画日程 平成 28 年 平成 29 年 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 基本コース主に修士 1 年を対象 基礎教育 ( 必要に応じて受講 ) 参加申込合宿 A 合宿 B 8/22~26 9/5~9 OJL の実施 成果発表会 OJL 修了認定 ライトウェイトコース主にハイブリッド人材を対象 合宿 B 9/5~9 発展コース 主に修士 2 年を対象 継続確認合宿 C 2/29~3/2 OJL の実施 合宿 D 9/7~9 成果発表会 OJL 修了認定 enpit ANNUAL REPORT 2015 第69

75 受講修了受講修了受講修了受講修了受講 修了生数教員 FDの場を広げていく 組込みシステム分野の平成 27 年度の受講生数と修了生数を図表 に示す 受講生数は平成 25 年度の92 名 平成 26 年度の120 名から平成 27 年度 142 名に 修了生数は平成 25 年度の65 名 平成 26 年度の114 名から平成 27 年度は135 名に増加し 今年度目標の80 名を超えた なお 学部生等も加えると受講 209 名 修了 187 名であった ハイブリッド人材の修了は修士 12 名と学部 2 名であった 発展コースは 就職活動を行う修士 2 年を主な対象とする また 参加大学から多数の学部 4 年も受講生に含まれる 来年度は 修士 2 年 学部 4 年の採用選考開始が6 月に変更され 就活スケジュールが再度大きく変わるので 適切に状況を確認しながら 合宿や成果発表会などのスケジュールを工夫することが重要課題と考えている なぜならば 今年度末の組込みシステム分野は 2 連携大学と日本全国 ( 北海道 東北地方は除く ) に広がっている 35 参加大学という構成となった 参加大学の受講生が修士生だけなら67% 以上を占め 学部等の学生も含めると 77% を超えるのが特徴である 来年度も参加大学数を増加させていくので この比率はさらに高くなっていくからである 学会発表等の成果一覧 平成 27 年度 (1) 福田晃, enpit 組込みシステム分野九州大学事業の紹介,AXIES2015 大学 ICT 推進協議会, 平成 27 年 12 月 (2) 高田広章, enpit 組込みシステム分野名古屋大学事業の紹介.,AXIES2015 大学 ICT 推進協議会,Dec.2015 (3) 毛利幸雄, 細合晋太郎, 鵜林尚靖, 福田晃, enpitにおけるファシリテーションスキル授業の実践と評価について, 日本ソフトウェア科学会第 32 回大会 repitセッション,sep.2015 (4) 毛利幸雄, enpitにおけるファシリテーションスキル授業の実践報告 ( 実施 評価 効果 ), ソフトウェア信頼性研究会第 11 回ワークショップ,Nov.2015 (5) 細合晋太郎, 石田繁巳, 亀井靖高, 鵜林尚靖, 福田晃, " 自律走行ロボットを用いたIoT 開発 PBLに向けた教材開発 ", 情報処理学会組込みシステムシンポジウム 2015(ESS2015), s-ess2015.html (6) 細合晋太郎, "enpit Emb/PEARL: ロボット IoTシステムを題材とした PBL 教材 ", 第 29 回 SEA 教育ワークショップ 2015, 図表 組込みシステム分野の受講生数 修了生数 平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度 参加大学 目標 他 ( 学部 博士 専門学校 ) 内ハイブリッド 組込みシステム分野合計 目標 内ハイブリッド 修士 連携大学 目標 基本コース 発展コース 修士 他 修士 他 ライトウェイトコース 修士 他 参加大学数 連携企業数 enpit ANNUAL REPORT 2015

76 み状況(7) 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク組込みシステム分野," 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク組込みシステム分野 (enpit-emb)project Based Learning 成果報告," 組込みシステムシンポジウム 2015(ESS2015), 早稲田大学グリーン コンピューティング システム研究開発センター,Oct (7-1) 小川真彩高,"OJLによる車載制御向けマルチコアプログラミングフレームワークの開発." (7-2) 松尾牧人," 除草ロボットに用いる画像処理のシステム開発." (7-3) 谷祐輔,"ETロボコン参加によるチーム開発の実践." (7-4) 森谷大輔," コンテキスト指向プログラミングにおけるアクティベイトモデルの考察." (7-5) 中尾美月," 掃除機ロボットのための強化学習による追従動作とランドマーク検出." (7-6) 林康平, 長澤慶平, 砂川幸伸, 中村恭太, 仲久保正人," スマートモバイルロボット irobotcreate2の走行と掃除の基本性能を引き出すソフトウェアの開発." (7-7) 小山裕昭, 吉田海鈴, 岡崎裕輝, 奥村亮一, 曽我健太, 田中大希, 中尾美月, 元木誠," 自己位置推定法と複数の行動ルールを用いた掃引方法の提案." (7-8) 小泉雄大, 節家淳, 中山敬基," マッピングを用いた掃除ロボットによる自動掃除の実現." (7-9) 宇佐神絵理,Maher Aljehani, 池田幸恵, 石井瞭, 君野敬佑, 久貝洋介, 長谷川駿, 八木陽平, 重吉勇哉,"SysMLを用いた自動掃除ロボット開発プロジェクト." (7-10) 上條弘貴, 小川英理, 森谷大輔, 折田亮, 中里裕也, 小田切洸貴, 藤田勇也, 疋田一貴, 渡辺晴美,"COPによるロボット開発におけるレイヤアクティベイトモデルの適応." (7-11) 山﨑翔, 岩﨑千春, 大坪聖, 紫合治," ゴミの優先度を考慮した irobotの走行." (7-12) 奥屋大樹, 尾本貴亮, 北川祐也, 鍬塚茂幸, 針口拓也, 濱田秀平, 渡辺吉城, 汐月哲夫," チケット駆動開発による現代制御理論の実装." (8) 本多一樹," 車載ネットワーク向けTCP/IPプロトコルスタックの開発.", 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2016), 福江文化会館 / 勤労福祉センター,Mar (9) 奥村潤, 浦本竜, 佐野隼輔,"kintoneとArduinoを用いた低コスト在庫管理 IoTシステムの開発.", 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2016), 福江文化会館 / 勤労福祉センター,Mar (10) 渡辺晴美, 久住憲嗣, 三輪昌史, 元木誠, 小倉信彦, 久保秋真, 細合晋太郎, 菅谷みどり, 紫合治, ESSロボットチャレンジ 2015, 組込みシステムシンポジウム 2015 論文集,2015, ( ). (11) 渡辺晴美, 久住憲嗣, スマートロボットの実現に向けて ~ソフトウェア ハードウェアの課題を探る~, 組込みシステムシンポジウム 2015 論文集,2015, ( ). (12)H. Watanabe,I.Tanigawa, M.Sugaya, N.Ogura and K.Hisazumi, A Development of Educational Robot Software for Master's Course Students, Proceedings of the Workshop on 2015 Workshop on Embedded and Cyber-Physical Systems Education (WESE), ESWEEK 2015, Oct (13) 小川英理, 森谷大輔, 渡辺晴美, コンテキスト指向プログラミングのためのレイヤアクティベイトモデルの考察, 組込みシステムシンポジウム 2015 論文集,2015,pp ( ). (14) 上條弘貴, 渡辺晴美, ロボット開発によるコンテキスト指向プログラミング言語の評価, 組込みシステムシンポジウム2015 論文集,2015,pp ( ). (15) 森谷大輔, 小川英理, 上條弘貴, 渡辺晴美, コンテキスト指向プログラミングのためのレイヤ相互作用図の考察, 知能ソフトウェア工学研究会 (KBSE), Mar (16) 谷川郁太, 小倉信彦, 菅谷みどり, 渡辺晴美, 久住憲嗣, 福田晃, 組込みソフトウェア開発のためのコンテキスト指向モデリング言語のための考察, 知能ソフトウェア工学研究会 (KBSE), Mar.2016 (17) 上條弘貴, 森谷大輔, 小川英理, 渡辺晴美, C# のためのコンテキスト指向プログラミングと Strategyパターンの比較, 第 108 回プログラミング研究会 (PRO ), Feb.2016 平成 26 年度 (1) 大迫周平, 亀井靖高, 細合晋太郎, 加藤公敬, 石塚昭彦, 坂口和敏, 川高美由紀, 森田昌嗣, 鵜林尚靖, 福田晃, "PBLにおけるデザイン思考適用の効果と課題," 情処学研報 2014-SE-184(2), pp.1-7, 日立研究所 ( 勝田地区 ), May (2) 細合晋太郎, 石田繁巳, 亀井靖高, 大迫周平, 井垣宏, 鵜林尚靖, 福田晃, "IoTシステムを題材とした PBLの導入提案," 情処学研報 2014-SE-185(7), pp.1-6, 富良野文化会館, July (3)Shaymaa E. Sorour, Tsunenori Mine, Kazumasa Goda and Sachio Hirokawa, "Prediction of Students' Grades based on Free-style Comments Data," Proc. the 13th Int. Conf. on Web-based Learning (ICWL2014), LNCS 8613, p.142, Tallinn, Estonia, Aug (4) 野田夏子, 細合晋太郎, " モデル駆動で開発しよう 実適用における課題と先端技術," ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2014 論文集, pp , 芝浦工業大学芝浦キャンパス, Sep (5) 細合晋太郎, 石田繁巳, 亀井靖高, 大迫周平, 井垣宏, 鵜林尚靖, 福田晃, "IoTを題材とした PBLの実施と分析," 日本ソフトウェア科学会第 31 回大会 ( 平成 26 年度 )(JSSST2014) 講演論文集, repit1-3, 名古屋大学東山キャンパス, Sep (6) 舘伸幸, 山本雅基, 吉田則裕, 高嶋博之, 海上智昭, 安藤友樹, 松原豊, 本田晋也, 高田広章, "OJLによる実践的組込みシステム教育," 日本ソフトウェア科学会第 31 回大会 ( 平成 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第71

77 26 年度 )(JSSST2014) 講演論文集, repit2-1, 名古屋大学東山キャンパス, Sep (7) 大迫周平, 孔維強, 亀井靖高, 細合晋太郎, 石田繁巳, 鵜林尚靖, 福田晃, " テキストマイニングによる PBL 発表会評価アンケート傾向分析," 日本ソフトウェア科学会第 31 回大会 ( 平成 26 年度 )(JSSST2014) 講演論文集, repit4-2, 名古屋大学東山キャンパス, Sep (8) 井垣宏, 奥田剛, 細合晋太郎, 早瀬康裕, " 続 ソフトウェア工学の共通問題 :2.PBLと共通問題 ~ 成功事例と失敗事例による共通問題の形成 ~," 情報処理, Vol.55, No.10, pp , Oct (9) 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク組込みシステム分野, " 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク組込みシステム分野 (enpit-emb) Project-Based Learning 成果報告," 組込みシステムシンポジウム 2014, 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (9-1) 久住憲嗣, "enpit 概要説明." (9-2) 吉橋忠政, " プロジェクトマネジメント的観点から見た反省." (9-3) 松田大樹, 田頭幸宏, 中村貴史, " 自律移動ロボットの自己位置推定の精度向上." (9-4) 谷川郁太, 渡辺晴美, " コンテキスト指向プログラミング実現に向けたプログラム実行時書き換えフレームワークの研究に至った経緯." (9-5) 青山慎二, 高赫, 佐伯良光, 張暁龍, 中里一幾, 山﨑友貴, 久住憲嗣, " 不確定要素を含んだ組込みシステム開発のリスク管理手法の評価." (9-6) 福崎雄生, " 公共空間におけるWi-Fiパケット人流認識システム." (9-7) 奥山尚平, " 車載ソフトウェアプラットフォームとモバイル端末のシステム連携." (9-8) 李奕驍, "RTOSをベースとした Mindstorms EV3 用開発プラットフォーム." (9-9) 菅谷みどり, 近藤隆路, 高瀬英希, 細合晋太郎, 柳美由貴, " パネル :ESSロボットチャレンジ 10 周年 :10 年を振り返り 今後を語ろう." (10) 渡辺晴美, 久住憲嗣, 三輪昌史, 元木誠, 小倉信彦, 久保秋真, 細合晋太郎, 菅谷みどり, 紫合治, "ESSロボットチャレンジ 2014," 組込みシステムシンポジウム 2014 論文集, pp , 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (11)" ロボットチャレンジポスター概要," 組込みシステムシンポジウム2014 論文集, pp , 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (12) 高瀬英希, 細合晋太郎, 岡山直樹, 喜多真琴, 後藤文康, 谷口一徹, 長濱みほ, 星野利夫, 宮崎秀俊, " 若手組込み技術者を対象とした教育実習 LED-Camp2の実施速報 " 組込みシステムシンポジウム 2014 論文集, pp , 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (13) 松原豊, 安藤友樹, 吉田則裕, 舘伸幸, 高嶋博之, 山本雅基, 本田晋也, 高田広章, "enpit-emb 名古屋大学事業 :OJL (On the Job Learning) を中心とした実践的産学連携教育," 組込みシステムシンポジウム 2014 論文集, pp , 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (14) 大迫周平, 亀井靖高, 細合晋太郎, 石田繁巳, 鵜林尚靖, 福田晃, " テキストマイニングを用いた価値創造教育カリキュラムの効果分析," 情処学研報 2014-SE-186(8), pp.1-8, 大阪大学吹田キャンパス, Nov (15)Ikuta Tanigawa, Harumi Watanabe, Midori Sugaya and Kenji Hisazumi, "A Case Study: How to Find and Reify a Research Theme on Project Based Learning for Master's Course Education," Proc. Software Engineering Education Workshop (SEEW2014), LNCS 8613, Jeju, Korea, Dec (16) 久住憲嗣, 渡辺晴美, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -: 0. 編集にあたって," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.50-52, Jan (17) 二上貴夫, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -:1.MDD/ESS ロボットチャレンジの原点 -コンテスト継続の原動力-," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.53-55, Jan (18) 福田晃, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -:2. 大学における実践的教育へのチャレンジ - 開かれた教育への挑戦 -," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.56-57, Jan (19) 久住憲嗣, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -:3. ロボットチャレンジを用いた分野 地域を超えたProject-Based Learning," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.58-61, Jan (20) 久住憲嗣, 渡辺晴美, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -: 4. 組込みシステムのためのモデル駆動開発技術 - 共通問題から新しい技術へのチャレンジ -," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.62-64, Jan (21) 小倉信彦, 久保秋真, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -: 5. 組込みシステムの共通問題 : 飛行船システム競技 - 工学教育の基礎である計測から考察する-," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.65-67, Jan (22) 三輪昌史, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -:6. 制御工学から見たソフトウェア -ロボット製作における制御とソフトウェア -," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.68-70, Jan (23) 元木誠, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -:7. ロボットチャレンジ課題を用いた機械学習応用教育," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.71-73, Jan (24) 菅谷みどり, 谷田川ルミ, 杉本徹, " 分野を超えたものづ 72 enpit ANNUAL REPORT 2015

78 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャみ状況くりと教育 レンジ -:8. ロボット PBL を学部導入教材として活用する - 授業における事例報告 -," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.74-76, Jan (25) 香山瑞恵, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -:9. 小型飛行船を使った初等中等教育向け情報教育 - 情報の符号化を体験的に学習する教材 :Letʼs Go! Magical Spoons-," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.77-79, Jan (26) 細合晋太郎, 大山将城, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -: 10.ESSロボットチャレンジ 10 周年座談会 - 参加者 OBと10 年を振り返る -," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.80-83, Jan (27) 渡辺晴美, " 分野を超えたものづくりと教育 - 組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ -:11. 速報 - ESSロボットチャレンジ 2014を終えて-," 情報処理, Vol.56, No.1, pp.84-85, Jan (28) 中井将貴, 松原豊, 高田広章, 山口晃広, " データストリーム管理システムのための動作検証環境," 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2015), 奄美市社会福祉協議会, Mar (29) 成瀬有美, 石川拓也, 安積卓也, 大山博司, 高田広章, " 組込みコンポーネントシステムの呼び出しフロー解析ツールの開発," 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2015), 奄美市社会福祉協議会, Mar (30) 谷川郁太, 渡辺晴美, " コンテキスト指向フレームワークContextCSによる掃除機開発," 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2015), 奄美市社会福祉協議会, Mar (31) 等々力拓也, 小倉信彦, 渡辺晴美, " 状態遷移モデル記述言語 stmcを用いた組込みソフトウェアのためのモデルレベルデバッグツールの開発," 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2015), 奄美市社会福祉協議会, Mar (32) 信田圭哉, 高嶋博之, "ATK2 OSを搭載したRoboCar 1/10 向け自動ブレーキシステムと,Android 端末連携システムの開発," 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2015), 奄美市社会福祉協議会, Mar (33) 中山悟, 菅谷みどり, 中野美由紀, "RLS: 分散ロボットシステムのデータ収集プラットフォーム," 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2015), 奄美市社会福祉協議会, Mar (34) 山崎友貴 ( 九州大学 ), " プロジェクト開発の不確定要素が及ぼす影響分析," 組み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2015), 奄美市社会福祉協議会, Mar 平成 25 年度 (1) 亀井靖高, 細合晋太郎, 大迫周平, 川高美由紀, 西川忠行, 鵜林尚靖, 福田晃, "PBLにおける発想法とロジカルシン キングの導入事例," 情報学研報 2013-SE-181(4), pp.1-6, 和歌山県立情報交流センター, July (2) 細合晋太郎, 亀井靖高, 大迫周平, 井垣宏, 鵜林尚靖, 福田晃, "PBLへのDaaS 開発環境の導入事例," 信学技報 SS , Vol.113, No.159, pp , 北海道立道民活動センター, July (3) 岸知二, 細合晋太郎, " ソフトウェア工学の共通問題 :1. ソフトウェア工学の共通問題とは," 情報処理, Vol.54, No.9, pp , Sep (4) 久住憲嗣, 細合晋太郎, 渡辺晴美, 元木誠, 小倉信彦, 三輪昌史, 孔維強, 築添明, 鵜林尚靖, 福田晃, " コンテストチャレンジ型組込みシステム開発 PBLカリキュラムの開発," 日本ソフトウェア科学会第 30 回大会 ( 平成 25 年度 ) (JSSST2013) 講演論文集, repit-8, 東京大学本郷キャンパス, Sep (5) 鵜林尚靖, " チュートリアル : モデル駆動開発とドメイン特化言語," 組込みシステムシンポジウム 2013 論文集, pp.2-2, 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (6) 高田広章, " 基調講演 : 実践的組込みシステム技術者の育成に向けて~ 大学側からの問題提起 ~," 組込みシステムシンポジウム 2013 論文集, pp.6-6, 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (7) 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク組込みシステム分野, " 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク組込みシステム分野 (enpit-emb) Project-Based Learning 成果報告," 組込みシステムシンポジウム 2013 論文集, pp.55-56, 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (7-1) 久住憲嗣, "enpit 概要説明." (7-2) 日下和也, 石田良介, 高原, 馬立東, " プロジェクトが抱えるあいまいさを考慮したシステム開発." (7-3) 谷川郁太, 井熊悠介, 佐塚洋右, 福山祐哉, 山崎大輔, 松永卓也, 中元一輝, 奥原将一郎, 邵楠, 川村峰大, 安倍昌輝, 渡辺晴美, " 派生開発によるマップ作成システムの開発." (7-4) 大橋孝輔, 本田晋也, 舘伸幸, 高田広章, "OJL 成果報告 -マルチコア向け組込みリアルタイムシステムの省電力機構 -." (7-5) 松本江里佳, 島田秀輝, 佐藤健哉, 山本雅基, "OJL (On The Job Learning) による安全運転支援のためのLocal Dynamic Map(LDM) データの効率的伝送方式の検討." (7-6) 渡辺晴美, 小倉信彦, 久保秋真, 福田浩章, 三輪昌史, 元木誠, " パネル :ESSロボットチャレンジ 2013 分野を超えたものづくり." (8) 渡辺晴美, 元木誠, 久住憲嗣, 三輪昌史, 小倉信彦, 久保秋真, 細合晋太郎, 福田浩章, 紫合治, "ESSロボットチャレンジ2013," 組込みシステムシンポジウム 2013 論文集, pp.81-86, 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (9) 山本雅基, 上野新滋, 舘伸幸, 二上貴夫, 古屋栄彦, " パネル : 進化する組込み技術の育成手法," 組込みシステムシン 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第73

79 ポジウム2013 論文集, pp , 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (10)" ロボットチャレンジポスター概要," 組込みシステムシンポジウム2013 論文集, pp , 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (11) 松原豊, 舘伸幸, 高嶋博之, 山本雅基, 本田晋也, 高田広章, " ポスター論文 :enpit-emb 名古屋大学事業 :OJL(On the Job Learning) を中心とした実践的産学連携教育," 組込みシステムシンポジウム 2013 論文集, pp , 国立オリンピック記念青少年総合センター, Oct (12) 大迫周平, 亀井靖高, 細合晋太郎, 加藤公敬, 石塚昭彦, 坂口和敏, 川高美由紀, 森田昌嗣, 鵜林尚靖, 福田晃, "PBLにおけるデザイン思考の導入事例," 情処学研報 SE-182(22), pp.1-7, ITビジネスプラザ武蔵, Oct (13) 舘伸幸, 山本雅基, 高嶋博之, 松原豊, 本田晋也, 高田広章, "enpit-emb( 名古屋大学 ) OJLによる実践的組込みシステム教育," 組込み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2014), 情処学研報 2014-EMB-32(31), pp.1-6, 沖縄県 ICT 文化ホール, Mar (14) 大橋孝輔, 本田晋也, 舘伸幸, 高田広章, " マルチコア向けリアルタイム OSにおける省電力機構," 組込み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2014), 情処学研報 2014-EMB-32(32), pp.1-6, 沖縄県 ICT 文化ホール, Mar (15)Yixiao Li, Takuya Ishikawa, Yutaka Matsubara and Hiroaki Takada, "An RTOS-based Platform for LEGO Mindstorms EV3," 組込み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2014), 情処学研報 2014-EMB-32(33), pp.1-6, 沖縄県 ICT 文化ホール, Mar (16) 久住憲嗣, 細合晋太郎, 渡辺晴美, 元木誠, 小倉信彦, 三輪昌史, 孔維強, 築添明, 鵜林尚靖, 福田晃, " コンテストを活用した連合型 Project Based Learningカリキュラム," 組込み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2014), 情処学研報 2014-EMB-32(34), pp.1-6, 沖縄県 ICT 文化ホール, Mar (17) 谷川郁太, 小倉信彦, 菅谷みどり, 渡辺晴美, " 組込みソフトウェアプロトタイプ開発のためのプログラム動的書き換え," 組込み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2014), 情処学研報 2014-EMB-32(35), pp.1-5, 沖縄県 ICT 文化ホール, Mar (18) 高瀬英希, 細合晋太郎, 安藤友樹, 尾鷲幸代, 川上達也, 舘伸幸, 星野利夫, 松原豊, 赤山聖子, 久住憲嗣, 高田広章, " 若手組込み技術者を対象とした短期合宿 LED-Camp1 実施報告," 組込み技術とネットワークに関するワークショップ (ETNET2014), 情処学研報 2014-EMB-32(36), pp.1-6, 沖縄県 ICT 文化ホール, Mar 教員養成 FD 活動 組込みシステム分野の若手教員の育成方針は 参加大学の指導教員も分散 PBLに参加し 実践的教育のノウハウを修得し各大学に持ち帰り 補助期間終了後に 連合型 PBLやOJL を各大学で継続して実施できる体制にする ことである 九州大学 PEARLでは 学生が参加する短期集中合宿 ( スプリングスクール サマースクール ) PBL 成果発表会などのイベントの各種連絡事項は 必ず指導教員を通じて学生に伝えた 指導教員は学生に帯同してイベントに参加し 教授方法の見学のみならず 教員間の情報交換 新たな企画の意見交換などで交流を深めていた カリキュラム策定 教材開発のWGメンバーは 短期集中合宿の開催準備では 毎週 1 回以上のペースで打ち合わせを行っている WGの打ち合わせやPEARL 運営委員会では 合宿終了後の振り返りと来年度に向けた議論を行っている その議論の中で 機械 ロボット ソフトウェア工学などの専門が異なる教員同士で お互いに見学し合ってきた教授方法について意見交換していることは有意義である 若手教員のFDの場としては 連携大学間で教育コンテンツ カリキュラムを共有して実施するために講師を派遣して 他大学の教員を育成した また 企業からの講師派遣をスムーズに行うことを可能にするため 教育コンテンツ カリキュラムを企業内教育に提供し 企業における実務経験者に対して enpitの紹介と講師人材の育成を兼ねて実施した 九州大学 PEARL 基礎コースのPBLでは 教員だけでなく基礎コースを修了した受講生を次年度に 教員の補助として連合型 PBLにおける学生の指導 アドバイス行う TAとして活動している TAとしての育成指導をより的確に行うため 今年度より インストラクションスキル授業 (2コマ) と ファシリテーションスキル授業 (3コマ) を九州大学受講生 19 名に対して実施した 名古屋大学 OJLにおいて PMは 学生に対して実践的な指導を行うので プロジェクト管理を実際の開発現場で行った経験があることが望ましい 名古屋大学では 企業においてプロジェクト管理の経験がある者が中心になりPMを担当した 週報やプロジェクト管理ツールのマネジメントツールを導入し OJLの指導水準の維持に努めた 学内および参加大学の若手教員に対しては 定期的なミーティングや OJL 発表会などを通じて FD 活動を行った さらに 教員は他分野での分散 PBLの授業見学や 学生の発表会やソフトウェア科学会の実践教育研究会などへの参加を通じて 実践的な教育手法に関するFDを実施した 来年度のイベント予定 募集情報 (1) 来年度のイベント組込みシステム分野では 今年度と同様 情報処理学会の組込みシステム研究会の後援のもと 短期集中合宿 ( スプリ 74 enpit ANNUAL REPORT 2015

80 ) 分散 PBL 成果発表会 シンポみ状況ングスクール サマースクール ジウムでのenPiT-Embセッション などを開催する予定である 九州大学 PEARLでは 来年度の第 1 弾であるスプリングスクールを4 月 23 日 ~30 日 ( 予定 ) で企画検討中である 参加大学との日程調整で 期間が前後にシフトする可能性は残っている 名古屋大学 OJLでは 7 月 1 日 ( 予定 ) に事業運営委員会を開催し 基本コースのテーマと受講生を承認する 夏期の短期合宿は 8 月 22 日 26 日と 9 月 5 日 9 日の2 週間を計画している イベントの開催日程の確定情報は enpit-embのwebサイトに掲示する 今回の事業は 全国の大学が連携して組込みシステム技術の実践的人材を育てるネットワークを作ることが目的であるため 連携大学にとどまらず 広く全国から参加大学を募り その学生に対して分散 PBLを実施する 開発テーマと連携企業のリストを公開し 全国の大学から それに参加したい学生を募る その際に 指導教員も一緒に参加することを条件とする 組込みシステム技術に関して勉学 研究している または取り組もうとしているすべての学生が対象になる 短期集中合宿( スプリングスクール サマースクール ) に参加 分散 PBLを受講 成果発表会で発表 の 3つに対する評価結果に基づき 修了証を出す (2) 募集情報参加大学 受講生の募集時期は 平成 28 年度の九州大学 PEARLは ライトウェイトコース 基本コース 発展コース いずれも2 月から短期集中合宿 ( スプリングスクール 4 月 5 月 ) 開始前までである 平成 28 年度の名古屋大学 OJLへの受講生の募集時期は 基本コースは 5 月 6 月 発展コースは平成 28 年 1 月 2 月である ライトウェイトコースは 7 月 ~8 月の予定である 問い合わせ先 組込みシステム分野全体および九州大学 PEARL 九州大学大学院システム情報科学府情報知能工学専攻社会情報システム工学コース QITO PEARLプロジェクト 福岡市西区元岡 744 番地ウエスト 2 号館 508 号室 TEL FAX info@pearl.ait.kyushu-u.ac.jp URL 名古屋大学 OJL 名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センター 名古屋市千種区不老町 NIC 508 TEL FAX ojl-staff@nces.is.nagoya-u.ac.jp URL まとめ 今年度は 参加大学を 31から35 大学に 連携企業を 38から 43 社 団体に増加させ 一般社団法人情報処理学会組込みシステム研究会の後援を得た学生 教員の学会発表も17 件となり 全国的な協働ネットワークの構築の基盤ができた ライトウェイトコースを継続し 組込み技術体験学生のすそ野拡大 ハイブリッド人材の養成 さらに参加大学数の増加が図れた 修士生 142 名 ( 学部生等 67 名も加えると 209 名 ) の受講生を受け入れ 九州大学 PEARLはコンテストチャレンジ型と事業企画 / 技術開発型の14 件のテーマを 名古屋大学 OJLは43 件の実践的な開発テーマを実施した 基本 発展コースのキックオフの位置付けで実施した短期集中合宿については 九州大学は 5 月にスプリングスクールを8 日 8 月 10 月にサマースクールをのべ 7 日 名古屋大学は昨年度末の3 月にスプリングスクールを 3 日 8 月 9 月にサマースクールをのべ10 日 それぞれ開催した 各合宿の講義 演習 成果発表での講師は 連携大学間で交流するだけでなく 参加大学 連携企業からも招いた 修了生数は修士生が135 名であり 今年度の目標 80 名を超えた ハイブリッド人材も修士生 12 名 学部生 2 名が修了した PEARLでは 情報系の学生に単にソフトウェアのプログラミング技術だけでなく ソフトウェアを組み込むハードウェアの機構や機能面の知識を学習してもらうために 3つのハイブリッド授業を実施した 1スプリングスクールでは徳島大学三輪昌史准教授によるハードウェア視点での 制御プログラム製作のための実験計画 の講義を行った また 2サマースクールでは福山大学沖俊任准教授による ロボットの制御 の講義を行った 10 月には 3 分野横断講義としてセキュリティ分野の東北大学本間尚文准教授による ハードウェアセキュリティ入門 の講義を行った OJLでは先に紹介したライトウェイトコースを併設した 来年度は最終年度でもあり 教員 アドバイザーの分野内 分野間の交流をさらに図りながら カリキュラム 教材の整備とe-Learning 化の推進 遠隔授業の拡充により 全国的な協働ネットワークの構築をより一層推し進めていく 発展コースの受講生には基本コースの学生指導やセッション企画などの役割も与え 学部生の受講も継続して受け入れ ハイブリッド人材の育成にも取り組み 組込みシステム分野教育のすそ野 ネットワークを広げていく なお 学生の就活スケジュールが来年度も大きく変わるので 大学ごとの就活状況を適切に確認しながら 合宿や成果発表会などのスケジュールを工夫する 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第75

81 2.4 ビジネスアプリケーション分野 取り組みの概要 基礎知識学習 短期集中合宿 分散 PBLでは 先端情報技術の習得のみではなく 問題解決のための情報技術の適用 ビジネスアプリケーション分野は 進化を続ける先端情報技術や情報インフラを有機的に活用し 潜在的なビジネスニーズや社会ニーズに対する実践的問題解決ができる人材の育成を目指す 図表 2.4.1に概要を示す と利活用の側面も重視した教育を行っている 具体的には 連携大学や参加大学教員に加えて 連携企業や組織からの実務経験者を招聘し 実務的な視点からの講義 演習を実施する他 PBL 課題設定においても 社会の実問題を捉えるよう 図表 ビジネスアプリケーション分野の学習 教育目標 ビジネスアプリケーション分野 進化を続ける先端情報技術や情報インフラを有機的に活用し 潜在的なビジネスニーズや社会ニーズに対する実践的問題解決ができる人材の育成 先端情報技術 情報インフラ 双方を見据えた問題解決 ビジネスニーズ 社会ニーズ [3 連携大学 + 参加大学 ] 筑波大学産業技術大学院大学公立はこだて未来大学室蘭工業大学岩手大学会津大学富山大学茨城大学群馬大学 宇都宮大学千葉大学お茶の水女子大学拓殖大学東京理科大学埼玉大学津田塾大学日本工業大学名古屋工業大学 京都産業大学同志社大学和歌山大学広島大学岡山県立大学徳島大学愛媛大学山口大学琉球大学 1. 基礎知識学習 各参加校での事前学習ソフトウェア工学分野 ビジネスアプリケーション開発に関する基礎科目 2. 短期集中合宿 サマースクール 3 拠点開催講義演習ミニPBL 3. 分散 PBL 習得知識をもとに PBLを実施中間報告会成果報告会教育検討会 筑波大学 ライトウェイトコース (1 週間 ) スタンダードコース (2 週間 ) 午前 (9:30~12:15) ビジネスアプリケーションの最新トピックに関する講義情報デザイン エスノグラフィ ロジカルシンキング データ分析 セキュリティ技術 クラウド技術 プレゼン技術 ドキュメンテーション技術 アジャイル手法とスクラム 公立はこだて未来大学 ビジネス サービスデザイン実践 1 人間中心のデザインの考え方と設計方法 問題発見 発想 企画 2ファシリテーションの考え方 コンセンサスを導くスキル ビジネスアプリケーション開発基礎演習チームでビジネスアプリケーションを分散開発 ( 開発環境の構築 開発プロセス アイデア出し プロジェクトマネジメントなど ) 午後 (13:30~16:16) ミニ PBL システム開発企画書 要件定義 仕様策定 開発計画等を演習指導を交えて作成最終日には成果報告会を開催 日本各地から参加 サマースクール 産業技術大学院大学 ビジネスアプリケーション特論講義 (1 週間 ) プロジェクト管理 企画 情報デザイン Webアプリ発展の歴史楽天株式会社のAPIを使用した Webアプリケーション開発 ビジネスアプリケーション演習 (1 週間 ) Ruby on Railsを用いた演習 楽天株式会社のAPIを用いたプログラム開発 楽天 76 enpit ANNUAL REPORT 2015

82 み状況な課題設定を行っている また 先端技術のみでなく ユー ザーセンタードデザインを指向した問題分析 情報デザイン力に関する講義 演習も設定している これらによって 学生が自主的に問題を発見し 取り組むことができる機会を提供し 創造的なソリューションを発案する能力や 潜在的な顧客に対してソリューションを提案する能力を強化する また ワークショップ PBL 発表会などで 活動の成果を自ら発信する機会を設定する 学習 教育目標 ビジネスアプリケーション分野は すでに述べたように 進化を続ける先端情報技術や情報インフラを有機的に活用し 潜在的なビジネスニーズや社会ニーズに対する実践的問題解決ができる人材を育成することを目指している 実践的問題解決とは 現実の問題を正しく捉え 最新の情報通信技術を適切に選択することで 真のソリューションを創り出すこと であり このためには 次世代社会情報基盤を成す先進要素技術を十分理解し 複合的かつ俯瞰的にそれらを適用することで顧客要求を満足する解を示す能力が必要となる さらに 人間中心のユーザーセンタードデザインによるトータルなデザイン能力も重要である 本分野は 要求分析 設計 実装等の開発力に加えて 情報デザイン力 問題発見 解決力等も加味した教育を行い 将来的にビジネスイノベーションを創出し得る人材が輩出できることを目指す 本分野における年度ごとの受講生数 ( 主として博士課程前期学生 ) の目標は 平成 25 年度 60 名 平成 26 年度 70 名 平成 27 年度 85 名 平成 28 年度 100 名と設定している なお 産業技術大学院大学拠点では 10 名以上の社会人学生の参加を想定している また 筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学の3 連携大学で 平成 27 年度はのべ約 30 名の大学教員の参画を予定していた 実際には 室蘭工業大学 岩手大学 会津大学 富山大学 茨城大学 群馬大学 宇都宮大学 千葉大学 お茶の水女子大学 拓殖大学 東京理科大学 埼玉大学 津田塾大学 日本工業大学 名古屋工業大学 京都産業大学 同志社大学 和歌山大学 広島大学 岡山県立大学 徳島大学 愛媛大学 山口大学 琉球大学の24 大学から総計 83 名の教員がそれぞれのプログラムに参加していただいた さらに 29にのぼる企業および団体からのご参加をいただき 運営を手助けしていただいた また 九州工業大学などが来年度以降の参加を検討している 教育内容 (1) 基礎知識学習科目 ソフトウェア開発工学 ( 筑波大学 ) 4.0 単位要求分析に基づいたソフトウェア設計 ソフトウェア開発におけるライフサイクルや工程 および標準化の考え方を講義し UMLによるオブジェクト指向設計およびシステム開発の工程とそのプロセスの改善について実習を通して学ぶ オープンシステム工学 ( 筑波大学 ) 2.0 単位オープンな規格に基づいた相互運用性が求められるオープンシステムを設計 構成するための基盤ソフトウェア技術について講義する 組込みシステム論 ( 筑波大学 ) 3.0 単位組込みシステムについて まずその全体像を俯瞰したのち 携帯電話や自動車といった典型的な製品における技術要素 開発プロセスや設計技法などの開発技法について 実例とともに学習する サービス指向システム開発 ( 筑波大学 ) 2.0 単位サービス指向アーキテクチャ (SOA) の概念を学ぶとともに Webサービス等を利用して SOAに基づくシステム開発の実習を行う 最新 IT 動向に関する特別講義 ( 筑波大学 ) 2.0 単位 ITが社会におよぼすインパクト 最先端技術の開発動向 革新的なIT 活用戦略等の各種事例について 産業界から幅広い講師陣を招聘し 各社のトレンドの捉え方 読み方を交えて講義する 組込みプログラム開発 ( 筑波大学 ) 3.0 単位モバイル端末に搭載された機能と既存のサーバインフラ そして 組込みシステムを統合したシステムについて 問題提起から解決策の提案 システムの設計 開発までを行える総合力を持った人材を育成する 2章実践教育の取り組 サービスサイエンス特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位情報システムをベースとしたビジネスの観点において 1 ユーザの 動を分析し 2 価値と市場を創造し 3 実際にサービスを提供するための実現手法を開発することが重要 enpit ANNUAL REPORT 2015 第77

83 となる サービス提供者が満足するのではなく 顧客が満足 する姿を目標としたサービスや市場がのぞまれる そこで 本講義においては 序盤において近年注目を集めているサービスと消費者 動 サービスサイエンス サービスエコノミクス サービスマーケティング サービスエンジニアリングについて扱う 中盤においては 市場を創造するための各種戦略として ブルーオーシャン戦略やホワイトスペース戦略を紹介する 終盤においては 市場や組織がうまく働いているかを評価するダイナミクスモデルに基づくシミュレーション技法について解説する また 具体的な市場として 旅 業界に関わる現状を紹介する データインテリジェンス特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位業務データを いて素早い意思決定を行うためのBI (Business Intelligence) は 容量で多様なデータを対象にDI (Data Intelligence) へとさらなる発展を遂げようとしている 本講義では このようなニーズに応えるために 容量で多様なデータを対象にした統計解析やデータマイニングからの知識獲得技術について 体系的な説明を行うことを目的とする 特にデータマイニング技術に関しては 技術内容の提示だけでなく マイニングツールを実際に動作させることが可能な演習を施すことにより 講義により得た知識に従った動作原理と具体的な動作状況を実際に確認できるようにする ユビキタスプラットフォーム特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位大規模システムや基幹システムの開発分野と同等に スマートフォンに代表されるモバイルシステムをはじめとした組込みシステム分野は ソフトウェア産業の重要な一角を占め 従事する情報アーキテクトも増えている 近年では ロボットや自動運転などでも注目されている 本講義では 組込みシステム分野で いられるソフトウェアプラットフォーム技術 背景となる要件 実システム例 業界動向を論じる 具体的には 組込み各種 OSとディバイスドライバ 周辺機器技術 スマートフォンのアプリケーション技術や携帯電話 ロボット等と業界動向を学ぶ 情報システム構築プロジェクトマネジメント論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位情報システム構築におけるプロジェクト管理の進め方を 独立行政法人情報処理推進機構が発行している 高度情報化人材育成標準カリキュラムプロジェクトマネージャ を基準に学習する 授業では 体系化された情報システム構築プロジェクトのカリキュラムでプロジェクト管理の知識を網羅的に整理しながら 実務事例の紹介を多く取り入れて具体的なプロジェクト計画や管理の方法を指導する また 演習などを通してプロジェクト管理の知識をどのように実務に適用する か考えていくことで 知識と実践力の橋渡しを実現することを方針とする 情報システム特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位 ITは仕事のしかたを変える を持っている BPR(Business Process Reengineering) は経営に大きなインパクトをもたらす 仕事のしかたを変えるために どこに目をつければ良いか どのようにアプローチすれば良いか どのような論理で相手を説得すれば良いかを実践できるようにする ITは縦割りになりがちな組織の中で 組織横断的に横串を刺す Capabilityを持っている 情報の統合化と組織 ( 企業 ) をまたがる業務プロセスがBPRにとって極めて重要であることを指摘する 情報の統合化の例として部品表を取り上げ 代表的な業務プロセスとして SCM(Supply Chain Management) と CRM(Customer Relationship Management) を取り上げる ITによるビジネスプロセス マネジメントで何が可能かを知り 情報戦略コンサルタントとして必要な視点やスキルを身に付ける 情報ビジネス特別講義 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位組織における組織構築 組織運営 組織継続について学習する 授業では 組織管理の知識を網羅的に整理しながら 組織マネジメントの方法を紹介する また 事例発表研究などを通して組織管理の制度の光と影を考えていくことで 知識の定着を図り 社会人としての基礎的なビジネス知識基盤を得ることを方針とする ネットワークシステム特別講義 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位本講義では 各種ネットワークサービスを提供するサーバの構築手法および管理手法について解説する ここでは Unix 系およびWindows 系サーバシステムについて 両者を比較しながら解説することにより 共通する基本的な機能を理解させるとともに それぞれの特徴を明確にしていく コミュニケーション技術特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位ビジネスの現場では 報告書や提案書 仕様書などのドキュメントによって さまざまな情報を関係者に伝達する必要がある その際 ドキュメントの品質が低いと 本当に必要な情報が相手に伝わっていなかったり 間違った情報が伝わってしまったりして 仕事の生産性に大きな影響が出てしまう また 仕事や研究において たとえ素晴らしい成果を挙げたとしても それをちゃんと相手に伝えることができなければその成果は正しく評価されない 伝えたい情報をいかにして伝えるか そして誤解なく理解してもらえるか というスキルはビジネスパーソンとして必要最低限持っておくべきスキ 78 enpit ANNUAL REPORT 2015

84 み状況ルと言える 本講義ではドキュメントも情報伝達 ( コミュニケーション ) の一つの手段として捉え ドキュメントおよび プレゼンテー ションによるコミュニケーションについて 演習を行いながら その作成技術を身に付けていく オブジェクト指向開発特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位 オブジェクト指向によるソフトウェア開発の上流工程 ( 要求 分析と設計 ) での基礎力と応用力を育成する まず 要求分析 と設計の共通言語として普及が進んでいる UML の基礎を学 習し 業務モデリングの演習課題を通じて 分析モデリングの基礎力を付ける 次に これまでの分析 設計の先人の知恵の集積であるアナリシスパターンやデザインパターンの考え方を理解し より高度な分析 設計の能力を育成する デザインパターンについては 主要なデザインパターンを学習し これらのデザインパターンを利用した Javaプログラムの作成を体験する またオープンソースの Javaプログラムを教材として デザインパターンがどのように使われているかを研究する これらの学習を通じてソースコードの解読 リファクタリングの能力を育成する ICT デザイン通論 ( 公立はこだて未来大学 ) 2.0 単位本学教員および学外のICTシステム設計分野の複数の専門家が連携して 最先端の技術動向や実践的な技術についてオムニバス形式で講義および演習を行う 本講義を通じて受講生は実践的な技術の一端や技術者が経験する実際上の問題と課題を理解し 総合的な判断力を養う e-learning を用いた基礎知識習得 ( 公立はこだて未来大学 ) 0 単位 ( 自習 ) 既存のe-learning 教材を用いて Javaプログラミング アルゴリズム UML Linux ネットワーク技術 クラウドコンピューティング システム開発 プロジェクトマネジメントなどに関する基礎的な知識の習得と Javaプログラミング演習教材を用いたプログラミングスキルアップを行う (2) 短期集中合宿科目 モバイルサービスソフトウェア開発 ( 筑波大学 ) 2.0 単位ソフトウェア開発の基本的なプラクティスとして アプリケーションとサーバ クラウドといった情報インフラの利用手法 ユーザの周辺環境を捉えるサービスアプリケーションのためのプログラム開発手法を 演習を交えて習得する さらに ビジネスアプリケーションフィールドの基盤となる技術についてオムニバス形式で幅広く学ぶ ビジネスアプリケーション総合開発演習 ( 筑波大学 ) 2.0 単位ビジネスアプリケーションの開発課題を自ら考え 問題解決能力を持ち 製品として世に送り出すまでに考えるべきことを実践的に学び ビジネスフィールドにおける製品開発手法について演習を通じて習得する さらに ビジネスアプリケーションフィールドの基盤となる技術についてオムニバス形式で幅広く学ぶ プロジェクト実践ワークショップ ( 筑波大学 ) 2.0 単位高度なICTを基礎とした諸問題の解決を目指して 正しく問題設定を行い その問題解決のための研究開発プロジェクトの自主的な企画 運営を行う基礎的能力を講義と演習で習得する さらに ビジネスアプリケーションフィールドの基盤となる技術についてオムニバス形式で幅広く学ぶ アジャイル開発手法特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位近年のビジネス環境の変化の速さは 重厚長大な長期計画を陳腐化させ ビジネスモデルやプロジェクト計画の有効期間を縮める一方である このような状況に対応する必要から 変化する要求に対応しながらビジネスに柔軟に沿うことで価値を生み出す アジャイルなソフトウェア開発の手法が脚光を浴びている この授業では アジャイルソフトウェア開発手法の一つであるScrumと アジリティの高いソフトウェア開発を行うために必要不可欠となるモダンな技術要素についての基礎知識を習得する 本科目ではさらに分散 PBLを実施するにあたって必要となるプロジェクト管理 企画 情報デザイン Webアプリケーションの歴史 背景の知識を取得した上で 分散 PBLのチーム編成 PBLテーマ検討 計画策定をミニ PBLとして実施する 最終成果物としては PBL 開発計画書を作成する コラボレイティブ開発特論 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位この授業では次のことについて学び チームによるソフトウェア開発プロジェクトを円滑に実施するために不可欠な各種のツールや基礎的なプログラミングを学ぶ 1 開発環境とプログラミング言語 Ruby 2リモートリポジトリ (GitHub) テスト自動化 継続的インテグレーション PaaS(Platform as a Service) を利用したソフトウェア開発の基礎 3 前述を活用するための自己組織的なチームワーク ビジネスサービスデザイン実践 ( 公立はこだて未来大学 ) 2.0 単位人間中心のデザインの考え方とその設計方法を理解する 単に人間とシステムとの接点だけではなく それを利用す 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第79

85 るユーザとして本当に利用する価値があり 使って満足できるシステムとはどういうものかを理解する また そのための実践的な設計のプロセスを演習にて設計する ビジネスアプリケーション開発基礎演習 ( 公立はこだて未来大学 ) 2.0 単位ビジネスアプリケーション開発のための基礎を学ぶ チームを編成し 基本例題に基づいて 開発環境の構築から開発プロセス プロジェクトマネジメントなどのビジネスアプリケーション開発を一通り学習する (3) 分散 PBL 科目 PBL 型システム開発 B ( 筑波大学 ) 4.5 単位実践的なシステム開発を プロジェクト計画 要件定義から外部設計工程までのモデル開発技術等を用いて PBL 形式で遂行する イニシアティブプロジェクト Ⅰ ( 筑波大学 ) 2.0 単位 プロジェクト実践ワークショップ と連携することで 高度なICTを基礎とした諸問題の解決を目指して正しく問題設定を行い その問題解決のための研究開発プロジェクトの自主的な企画 運営を行う基礎的能力を実践的に習得する イニシアティブプロジェクト Ⅱ ( 筑波大学 ) 2.0 単位 イニシアティブプロジェクト Ⅰ に引き続き 高度な ICTを基礎とした諸問題の解決を目指して正しく問題設定を行い その問題解決のための研究開発プロジェクトの自主的な企画 運営を行う基礎的能力を実践的に習得する ビジネスアプリケーション特別演習 ( 産業技術大学院大学 ) 2.0 単位演習は楽天株式会社のAPIを利用したビジネスアプリケーションをアジャイル手法で開発するスクラムチームと 海外の要求に対してグローバルな提案 開発を行うグローバルチームに分けて実施される スクラムチームは アジャイル開発手法であるScrumを使って Webアプリケーション分野の新しい製品やサービスの企画立案から プロトタイプ開発によるアーキテクチャベースラインの確立 インクリメンタルな機能強化開発 運用 保守までを実践する 具体的なテーマとしては 楽天株式会社のWebアプリケーション開発用のAPIを利用し 実用レベルの製品 サービスの開発と運用を経験する 一方 グローバルなビジネスへの対応力も求められ 海外へのビジネスアプリケーションの提案力を高めることも重要なテーマである そこで ブルネイやベトナムの 学と協 し ながら ロボットとインターネットを活用したサービスアプリケーションを開発する ミニ PBLでは 遠隔会議によりそれぞれの国の文化や特徴を活かしたロボットサービスのアイデアを考案し 要求仕様書としてまとめる 分散 PBLでは その要求仕様書を基に実機 ( ロボット ) を使ったアプリケーション開発を協同で行う PBL 型システム開発演習 ( 公立はこだて未来大学 ) 2.0 単位ビジネスアプリケーションをテーマとしたシステム開発を 想定するユーザへの参与観察を行いながら イテレーション型開発やアジャイル開発などの手法を用いてPBL 形式で遂行する 実施体制 ビジネスアプリケーション分野は 筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学の3 校を連携大学とし 室蘭工業大学 岩手大学 会津大学 富山大学 茨城大学 群馬大学 宇都宮大学 千葉大学 お茶の水女子大学 拓殖大学 東京理科大学 埼玉大学 津田塾大学 日本工業大学 名古屋工業大学 京都産業大学 同志社大学 広島大学 和歌山大学 岡山県立大学 徳島大学 愛媛大学 山口大学 琉球大学の 24 大学を参加大学として運営にあたった 本分野の連携大学 参加大学 連携企業 団体をその役割とともに次に示す (1) 連携大学 筑波大学ビジネスアプリケーション分野の統括 : 分野活動の全体統括 参加大学の取りまとめ 各種管理業務 分野イベントの統括等 つくば 東京地区の短期集中合宿 ( 基礎知識学習を含む ) 分散 PBLの実施 : 筑波大学学生の他 本州 四国 九州を中心とした参加大学学生を主な対象とする 特定非営利活動法人 CeFILならびに連携企業 団体との連携窓口 産業技術大学院大学つくば 東京地区の短期集中合宿 ( 基礎知識学習を含む ) 分散 PBLの実施 : 産業技術大学院大学学生の他 本州 四国 九州 沖縄を中心とした参加大学学生を主な対象とする 産業技術大学院大学運営諮問会議等の各種連携企業 団体との連携窓口 80 enpit ANNUAL REPORT 2015

86 2章実践教育の取り組み状況 公立はこだて未来大学 函館地区の短期集中合宿 ( 基礎知識学習を含む ) 分散 PBL の実施 : 公立はこだて未来大学学生の他 北海道および東北 関西 を中心とした参加大学学生を主な対象とする 公立はこだて未来大学サポート企業等の各種連携企業 団体との連携窓口 (2) 参加大学 連携企業 団体 参加大学 (24 大学 ) 室蘭工業大学 岩手大学 会津大学 富山大学 茨城大学 群馬大学 宇都宮大学 千葉大学 お茶の水女子大学 拓殖大学 東京理科大学 埼玉大学 津田塾大学 日本工業大学 名古屋工業大学 京都産業大学 同志社大学 広島大学 和歌山大学 岡山県立大学 徳島大学 愛媛大学 山口大学 琉球大学の計 24 大学を参加大学として実施 連携企業 (29 社 ) 筑波大学が連携窓口となる企業 (12 社 ): 特定非営利活動法人 CeFIL 特定非営利活動法人 CeFILを窓口とする CeFIL 連携企業株式会社エヌ ティ ティ データ新日鉄住金ソリューションズ株式会社東京海上日動火災保険株式会社日本電気株式会社日本ユニシス株式会社株式会社日立製作所富士通株式会社日本マイクロソフト株式会社富士ゼロックス株式会社株式会社 IDCフロンティア株式会社エーピーコミュニケーションズ 産業技術大学院大学が連携窓口となる企業 (2 社 ): 楽天株式会社株式会社セールスフォース ドットコム 図表 ビジネスアプリケーション分野実施体制 ビジネスアプリケーション分野代表 筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学 岩手大学 津田塾大学 拓殖大学 琉球大学 室蘭工業大学 同志社大学 富山大学 日本工業大学 楽天株式会社 会津大学 茨城大学 名古屋工業大学 株式会社セールスフォース ドットコム 株式会社ジャパンテクニカルソフトウェア 群馬大学 京都産業大学 株式会社エスイーシー 宇都宮大学 広島大学 常磐システムエンジニアリング株式会社 千葉大学 和歌山大学 株式会社ハイマックス お茶の水女子大学 岡山県立大学 株式会社 id 拓殖大学 徳島大学 株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズ 東京理科大学 愛媛大学 日立アイ エヌ エス ソフトウェア株式会社 埼玉大学 山口大学 日鉄日立システムエンジニアリング株式会社 特定非営利活動法人 CeFIL CeFIL を窓口とする CeFIL 連携企業 株式会社エヌ ティ ティ データ新日鉄住金ソリューションズ株式会社東京海上日動火災保険株式会社日本電気株式会社日本ユニシス株式会社株式会社日立製作所富士通株式会社日本マイクロソフト株式会社 富士ゼロックス株式会社 株式会社インタラクティブ コミュニケーション デザイン株式会社サムシングプレシャスニフティ株式会社株式会社 ABEJA 株式会社ジースタイラス新日鉄住金ソリューションズ株式会社函館蔦屋書店株式会社株式会社ホンダ リサーチ インスティチュート ジャパン 株式会社 IDC フロンティア 株式会社エーピーコミュニケーションズ enpit ANNUAL REPORT 2015 第81

87 公立はこだて未来大学が連携窓口となる企業 (16 社 ): 株式会社ジャパンテクニカルソフトウェア株式会社エスイーシー常磐システムエンジニアリング株式会社株式会社ハイマックス株式会社 id 株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズ日立アイ エヌ エス ソフトウェア株式会社日鉄日立システムエンジニアリング株式会社株式会社インタラクティブ コミュニケーション デザイン株式会社サムシングプレシャスニフティ株式会社株式会社 ABEJA 株式会社ジースタイラス新日鉄住金ソリューションズ株式会社函館蔦屋書店株式会社株式会社ホンダ リサーチ インスティチュート ジャパン これらの企業からは 基礎知識学習科目での非常勤講師や分散 PBL 短期集中合宿におけるゲストスピーカーを派遣していただき 助言 指導を受けるとともに 教育検討会やワークショップにおいてカリキュラムや実施体制等に関する評価やコメントをいただいた 次に 連携大学の学内教員と外部人材の活用やその知見について次に示す (3) 学内教員の活用 学内教員は専任教員と協力して 本事業に関わる講義 演習等の準備および実施を行う また 分野運営委員会や各種 WGへの参画 教材開発におけるテキスト作成 および 実習課題等の素材用のプログラム ハードウェア作成も担当する さらに 各種報告書のとりまとめや参加大学の募集およびそれらの窓口を担当するとともに 広報のための素材の作成や広報活動を行う その他 事前学習のためのビデオ教材の開発および配信 短期集中合宿の準備と実施 運営 分散 PBLや発表会における学生指導 外部アドバイザーとの窓口担当やワークショップ開催の準備と実施などについても専任教員と協力して実施する またこれらの運営に関すること以外にも 教育検討会 ワークショップ等の各種イベントへ参加するといったことも行う (4) 外部人材の活用とその知見の定着 継続体制作り ビジネスアプリケーション分野全体として次のことを行っている ビジネスアプリケーション分野運営委員会等に連携企業や団体からの委員の参加を依頼し 事業全体への各種アドバイスを継続的に受ける 短期集中合宿における講義 演習に連携企業等からの講師を招聘し ビジネスアプリケーション分野における実践的な知見の教育を図る また これらの授業資料を参加大学にも提示可能な形でまとめることで知見を定着させる 分散 PBLでの連携企業からの講師の助言 成果発表会でのアドバイスや講評を受ける 教育検討会において 本事業の実施方法や教育内容に関して外部の人材の知見を反映する ワークショップを通じて ビジネスアプリケーション分野に関わる実践教育のあり方や そこで対象とすべき最新の技術動向等に関して討議する オープンなワークショップとして開催することで さまざまな視点からの知見を本事業にフィードバックする 活動成果報告書を作成し蓄積するとともに 学生表彰 成果発表会の開催などで 本事業を活性化させ 広く普及を図る 収集した知見のドキュメンテーション化と Webサイト等での公開を行う 筑波大学筑波大学では 本年度は特定非営利活動法人 CeFILおよび CeFIL 連携企業との 5 回におよぶ連携ワークグループミーティングを実施し 企業側と大学側の意識合わせや 企業から大学への要望などを逐次確認し 産学連携でのプログラム実施への反映に努めた また 成果発表会やワークショップにおける討論の場において ビジネスアプリケーション分野に関わる実践教育のあり方や そこで対象とすべき最新の技術動向等に関して CeFIL 連携企業の方と討議を行い さまざまな視点からの知見を本事業にフィードバックした その他 短期集中合宿における講義 演習に連携企業等からの講師として パロアルト研究所から佐々牧雄氏 合同会社イオタクラフトから塩谷敦子氏 株式会社ハーティネスから高橋慈子氏 北陸先端科学技術大学院大学から布田裕一氏 株式会社日立インフォメーションアカデミーから増本登志彦氏 九州工業大学からMarat Zhanikeev 氏を招き エスノグラフィやドキュメンテーション ロジカルシンキング プレゼンテーション セキュリティ クラウド環境に関する諸技術などビジネスアプリケーションの実践に直結した教育を行った 産業技術大学院大学産業技術大学院大学では 昨年に引き続きスクラムコースと グローバルコースを実践した スクラムコースでは 株式会社セールスフォース ドットコム 楽天株式会社の支援のもと クラウド環境である Heroku 上で動作する楽天 APIを利用するWebアプリケーションを開発する体験を通じて プロダクトの企画 プロジェクトの起ち上げ プロダクト開発と より実践的なアジャイル開発を会得することができた 82 enpit ANNUAL REPORT 2015

88 Webアプリみ状況グローバルコースでは ベトナム国家大学とは ケーションを共同で開発するプロジェクトを実施し ブルネイ ダルサラーム大学 ニュージーランドのユニテック工科大学とは日本を含め3カ国の共同チームでIoTサービスを開発するというプロジェクトを実施した これにより国際的な開発プロジェクトにおける製品の企画から開発 実装までの一連の開発プロセスおよび 国際的なチームのプロジェクトマネジメントを会得することができた また スクラムコース グローバルコースそれぞれに外部からの評価委員数名と専任の若手教員を配置し知見の定着を図ることを目指した 企業との連携としては 先に紹介したスクラムによる Webアプリケーションにおいて 連携企業である楽天株式会社から客員教授を招き 企業における実践的な開発手法についての教育を行った 公立はこだて未来大学公立はこだて未来大学では 会津大学 同志社大学 室蘭工業大学からの学生を受け入れた 短期集中合宿の1 週目はこれら3 大学の学生も一緒に函館で 合同演習を行った 2 週目は遠隔講義を行った 参加大学とは適宜打ち合わせ会議を開催し 遠隔講義の方法や講義プロセスの記録について検討し 教材開発 講義の進め方の改善へつながった 企業との連携としては ICTデザイン通論で企業講師を招聘し実践的な技術や現場の問題を講義してもらった ビジネスアプリケーション開発基礎演習やPBL 型システム開発演習の成果発表会では 企業から多くの方に出席してもらい有意義なコメント等をいただいた また 地域との連携として ビジネスサービスデザイン実践では函館市の市役所 地元企業 近隣住民の方々に参加していただき 地域密着型のサービスデザインを提案できた 教育実績 筑波大学まず基礎知識学習科目として ソフトウェア開発工学 オープンシステム工学 組込みシステム論 サービス指向システム開発 最新 IT 動向に関する特別講義 組込みプログラム開発を開設し 幅広いIT 技術に関する予備知識の教育に努めた また 短期集中合宿では モバイルサービスソフトウェア開発 ビジネスアプリケーション総合開発演習 プロジェクト実践ワークショップを開設し 実践的な開発技法の学習と プロジェクトベースの開発手法についてその導入教育を実践的に実施した さらに分散 PBL 科目としては イニシアティブプロジェクト Ⅰ イニシアティブプロジェクト Ⅱ PBL 型システム開発 Bを開設し ビジネスアプリケーションにおける課題を基にした PBL 教育を実施した 短期集中合宿では 第 1 週を8 月 17 日から24 日まで 第 2 週を8 月 25 日から8 月 31 日まで実施した 受講生は合宿初日の研修時にチームおよび開発テーマを決定し その上で第 1 週のテーマを 提案テーマの洗練 第 2 週のテーマを 実践 試行に基づく開発速度の見積もりと開発計画 に定めて合宿を行った 第 1 週の初日は1 日研修としてプロダクトディスカバリの演習を行った 各自が あなたやあなたの周辺で困っていること 解決したい課題 を持ち寄り これを基に受講生同士で自己組織化的にPBLで解決したいテーマとチームの決定をした その後 解決しようとする問題点に対して 対象顧客 顧客の現状と抱える問題点 プロダクトが提供する価値をリーンキャンバスにより明確にし そこから相互レビュー 顧客インタビューなどを行いアイデア 顧客像 想定シナリオを設計し検証した 第 1 週 2 日目以降は午前中にオムニバス形式の講義 午後は PBLによるチーム開発を実施した オムニバス講義では チーム開発に必要なロジカルシンキング / ライティング ドキュメンテーション ユーザエクスペリエンス プレゼンテーションスキルの講義を行った 午後のチーム開発では初日のプロダクトディスカバリ研修で学んだ内容を基に 提案 2章実践教育の取り組図表 筑波大学におけるアジャイル研修 I の様子図表 筑波大学におけるアジャイル研修 I の様子 enpit ANNUAL REPORT 2015 第83

89 内容に対する対象顧客の決定と顧客像の考察 プロダクトの提供する価値 価値提供の観点で重要度の高い機能の選定と具体的なシナリオを設計し その上で要件定義とプロダクト設計を各チームで進めた 提案内容やチームの状況に合わせてプロトタイプシステムの開発や他チームへのレビューなども指導した 第 1 週の最終日には提案内容に関する成果報告として口頭発表を開催した 第 2 週も初日に1 日研修を実施し スクラム開発の研修を行った スクラム開発において重要な 振り返り を実施したのち 幾つかの演習を通して開発メンバーや顧客との対話の重要性を演習し また 午後はスプリントの意義や反復開発の重要性を学ぶため擬似的なスプリント開発演習を行った それを踏まえて第 2 週のチーム開発では 分散 PBL 期間を含めた開発計画を立て プロトタイプシステムを開発した また午前中のオムニバス講義では データ分析 セキュリティ クラウドコンピューティングの最新技術に関する講義を行った 合宿の最終日には口頭発表に加えデモ展示を行った それぞれの受講生数は次の通りである プロジェクト実践ワークショップ (93 名 ) 筑波大学 : 修士 1 年 52 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 38 名 修士 2 年 1 名 学部 4 年 1 名 学部 3 年 1 名 モバイルサービスソフトウェア開発 (15 名 ) 筑波大学 : 修士 1 年 15 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 0 名 修士 2 年 0 名 ビジネスアプリケーション総合開発演習 (57 名 ) 筑波大学 : 修士 1 年 31 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 24 名 修士 2 年 0 名 学部 4 年 1 名 学部 3 年 1 名 分散 PBL 科目である PBL 型システム開発 B ならびにイニシ アティブプロジェクト Ⅰ Ⅱ では ビジネスアプリケーションに おけるICTに関する諸問題の解決のため 問題設定や要件定義を正しく行い その問題を解決するためのシステム開発をプロジェクト形式で実施するために必要な実践的な開発能力やプロジェクトマネジメント能力などを講義と演習で習得することを目的としている 平成 27 年度は短期集中合宿に参加したチームのうち 17チームが引き続き参加し 合宿で構想 設計したシステムの実装およびテストを行った 各チーム テレビ会議システムやチャット SNSなどを用いてメンバー同士コミュニケーションをとり開発を進めた 進捗状況は定期的にレポートまたはテレビ会議システムによる中間報告会などで報告をし チームの状況に合わせた指導を行った 図表 筑波大学におけるオムニバス講義の様子 図表 筑波大学における短期集中合宿成果報告会の様子 図表 筑波大学におけるミニ PBL の様子 84 enpit ANNUAL REPORT 2015

90 26 年 12 月 11 日に筑波大学にて テレビ会議シみ状況成果は平成 ステムおよび Ustreamによる公開ワークショップの形式で開催した 学生チームは ショートプレゼンテーションおよびポスター デモ発表による成果報告を行った また ワークショップでは本年度の実施内容全般について教員 学生 社会人それぞれの立場からの意見交換を行うパネルディスカッションを実施しPBLや次年度以降のカリキュラム等のあるべき姿について幅広い議論が行われ今後の改善に役立った 出席者 伊藤貴之 ( お茶の水女子大学 ) 三浦元喜 ( 九州工業大学 ) 水口充 ( 京都産業大学 ) 舘伸幸 ( 名古屋大学 ) 田村慶信 ( 山口大学 ) 遠藤慶一 ( 愛媛大学 ) 小林真也 ( 愛媛大学 ) 黒田久泰 ( 愛媛大学 ) 粂野文洋 ( 日本工業大学 ) 森本千佳子 ( 東京工業大学 ) 三末和男 ( 筑波大学 ) 加藤和彦 ( 筑波大学 ) 田中二郎 ( 筑波大学 ) 北川博之 ( 筑波大学 ) 河辺徹 ( 筑波大学 ) 早瀬康裕 ( 筑波大学 ) 渡辺知恵美 ( 筑波大学 ) 嵯峨智 ( 筑波大学 ) 山口佳樹 ( 筑波大学 ) 上田賀一 ( 茨城大学 ) 神谷隆司 ( 特定非営利活動法人 CeFIL) 菊池純男 ( 特定非営利活動法人 CeFIL) 渡辺ゆりか (Co-Crente Tsukuba) 上野晶鋭 ( 株式会社 IDCフロンティア ) 大島信幸 ( 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)) 広瀬俊哉 ( 株式会社 SEプラス ) 鈴木良弥 ( 株式会社クロノファクトリー ) 竹林綾子 ( ホテルベストランド つくば観光大使 ) 島谷憲司 ( リコージャパン株式会社 ) 臼井慎治 ( リコージャパン株式会社 ) 常間地悟 ( 株式会社イントロンワークス ) 永江耕治 ( 株式会社エーピーコミュニケーションズ ) 岩本智裕 ( 株式会社オプト ) 大城徳夫 ( 株式会社タイムインターメディア ) 藤原博文 ( 株式会社タイムインターメディア ) 永井明彦 ( 筑波大学産学連携課 ) 2章実践教育の取り組図表 筑波大学の短期集中合宿成果報告会におけるデモの様子 図表 enpit 筑波大ワークショップにおけるデモの様子 図表 enpit 筑波大ワークショップ (12/5) の様子 図表 enpit 筑波大ワークショップ表彰式の様子 enpit ANNUAL REPORT 2015 第85

91 吉岡弘隆 ( 楽天株式会社 産業技術大学院大学 ) 他合計 113 名また 筑波大学の分散 PBL 科目 PBL 型システム開発 B の成果報告会を 平成 28 年 2 月 8 日に筑波大学にて テレビ会議システムによる公開講義として実施した 分散 PBL 科目の受講生数は次の通りである 筑波大学 : 修士 1 年 50 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 32 名 修士 2 年 1 名 学部 4 年 1 名 学部 3 年 1 名産業技術大学院大学基礎知識学習科目として サービスサイエンス特論 データインテリジェンス特論 ユビキタスプラットフォーム特論 情報システム特論 情報ビジネス特別講義 ネットワークシステム特別講義 コミュニケーション技術特論 オブジェクト指向開発特論 情報システム構築プロジェクトマネジメント論 短期集中合宿では コラボレイティブ開発特論とアジャイル開発手法特論を開設した さらに分散 PBL 科目としては ビジネスアプリケーション特別演習を開設した 短期集中合宿には enpit 必須科目であるアジャイル開発手法特論に36 名 必修選択科目であるコラボレイティブ開発特論に28 名がそれぞれ参加した また 成果発表会平成 27 年 12 月 12 日に主会場である産業技術大学院大学と参加大学を遠隔会議システムで結び開催した スクラムコースは産業技術大学院大学から3チーム 参加大学である琉球大学から1チームが楽天株式会社のAPIを利用したWebアプリケーション開発の事例を発表した 各チームとも優れた内容であり スクラム手法による短期間でのアプリケーションの開発の可能性を実証した 出席者 受講生 :15 名 ( 産業技術大学院大学 :12 名 琉球大学 :3 名 ) 学内教員 :5 名琉球大学教員 :1 名 ( ポリコムジャパン株式会社 ) 外部評価委員 :4 名学外 :11 名 ( 筑波大学 :1 名 九州工業大学 :1 名 琉球大学社会人 :3 名 他 :1 名 ポリコムジャパン株式会社 :5 名 ) 合計 36 名グローバルコースは2チームがそれぞれブルネイ ニュージーランドとベトナムの大学との連携で行った海外における 図表 産業技術大学院大学スクラムコース成果発表会 (12/12) の様子 図表 産業技術大学院大学におけるアジャイル開発手法特論の様子 図表 産業技術大学院大学グローバルコース成果発表会 (12/12) の様子 図表 産業技術大学院大学におけるアジャイル開発手法特論の様子 86 enpit ANNUAL REPORT 2015

92 み状況ビジネスアプリケーションのニーズに基づく開発事例を発表 した 出席者 受講生 :8 名学内教員 :5 名外部評価委員 :2 名合計 :15 名 公立はこだて未来大学 基礎知識学習科目として ICT デザイン通論で最先端の技 術動向や実践的な技術についてオムニバス形式で講義および演習を実施した他 e-learningを用いた基礎知識習得を実施し 基礎知識の教育に努めた また 短期集中合宿では ビジネスサービスデザイン実践とビジネスアプリケーション開発基礎演習を さらに分散 PBL 科目として PBL 型システム開発演習を開設した それぞれの受講生数は次の通りである ICT デザイン通論 (34 名 ) 公立はこだて未来大学 : 修士 1 年 17 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 15 名 修士 2 年 2 名 e-learning を用いた基礎知識習得 (19 名 ) 公立はこだて未来大学 : 修士 1 年 16 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 2 名 修士 2 年 1 名 ビジネスサービスデザイン実践 (29 名 ) 公立はこだて未来大学 : 修士 1 年 12 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 15 名 修士 2 年 2 名 ビジネスアプリケーション開発基礎演習 (29 名 ) 公立はこだて未来大学 : 修士 1 年 12 名 修士 2 年 0 名参加大学 : 修士 1 年 15 名 修士 2 年 2 名 PBL 型システム開発演習 (30 名 ) 公立はこだて未来大学 : 修士 1 年 13 名 修士 2 年 1 名参加大学 : 修士 1 年 14 名 修士 2 年 2 名 ビジネスサービスデザイン実践では 公立はこだて未来大学の情報デザイン教員と共同で準備した会場と作成した教材を利用した 函館で起業する をテーマとして 函館市内で起業した人や店舗 施設などの調査に基づき サービスデザインを行った 函館市西部地区にある函館市地域交流まちづくりセンターを基地に 起業家や周辺市民へのインタビュー 市街地や空き家 函館旧ロシア領事館での参与観察を通じて問題発見と分析を行った 最終的に自分のチームが起業する際に提供するサービスをジオラマ 物語 プロトタイプやアクティングアウトを用いて提案した 地域に密着した提案を行うために 地域の方々 ( 市役所の関係者 地元の起業家 新聞社 近隣住民など ) にも演習に参加してもらい 積極的に意見を述べてもらった 本講義において 地域活性につながる取り組みが注目され 北海道新聞やFMいるかに紹介された 取材記事のなかではenPiTについても紹介され 有 意義な取り組みを市民に知ってもらえる良い機会となった ビジネスサービスデザイン実践の後半では九州大学の毛利幸雄特任研究員を講師として招聘し ファシリテーションの考え方を学ぶために講義と個人 グループ演習で実施した 議論を活性化し結論を引き出す際に必要となるコンセンサス ( 総体的合意 ) を導くスキルを 演習を通して体験しながら学んだ チームの相乗効果を発揮させ生産性を向上するための具体的なスキルやツールを習得することができ これ以降の演習においてチームワークを高めることにつながった ビジネスアプリケーション開発基礎演習では 学生の作業補助も活用してモバイルアプリケーション開発教材を作成した 開発環境として 開発用ノート PC モバイル端末等を準備し使用した 4 名 5 名ずつ5チームがモバイルアプリケーション開発環境 Appcelerator Studioを用いて 新しいモバイルアプリケーションの提案と開発を行った プロジェクトの進捗管理にはRedmine 成果物のバージョン管理にはSubversionを使用し 分散 PBLで必要となるスキルを習得した 会津大学 室蘭工業大学 同志社大学との通信のためにテレビ会議システムと多地点サーバを使用した 本講義で使用した参考書籍は 次の通りである iphone アプリ開発の教科書 ios8&xcode6 対応森巧尚 まつむらまきお 平成 26 年 10 月 マイナビ SCRUM BOOT CAMP 西村直人 永瀬美穂 吉羽龍太郎 平成 25 年 2 月 翔泳社 オープンソースに依るプロジェクト管理入門ファーエンドテクノロジー株式会社 平成 22 年 2 月 秀和システム 入門 Redmine 第 3 版前田剛 平成 24 年 8 月 秀和システム 作ればわかる! Titanium Mobileプログラミング SDK3 対応金宏和實 平成 26 年 9 月 マイナビ次の書籍は 講義のために準備し自由利用とした 実用 Subversion 第 2 版 GitHub 実践入門 また やむを得ない事情で本演習に参加できない学生に対して Webアプリケーション開発を対象としたグループ開発を自習で学ぶ教材を新たに作成 提供し 受講させた この教材による受講学生のために提供した参考書籍は次の通りである CakePHP2.1によるWebアプリケーション開発 ゼロからわかるPHP 超入門 PHP 逆引きレシピ SCRUM BOOT CAMP オープンソースに依るプロジェクト管理入門 入門 Redmine 第 3 版 分散 PBL 科目であるPBL 型システム開発演習では 自分と異なる世代の人に何らかの価値をもたらすもの をテーマとしたビジネスアプリケーション開発を 参加大学と遠隔 PBL 形式で行った 作るものはWebアプリケーションだけに限定せず タブレットアプリケーション Arduinoなどのデバイスも使 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第87

93 用可とした 最初に想定するユーザやステークホルダに対する参与観察やヒアリングを行い イテレーション型開発やアジャイル開発の手法を用いてシステム開発を行った 平成 27 年度は公立はこだて未来大学と会津大学 同志社大学 室蘭工業大学の学生混成の6チームで活動を行った チームそれぞれ 1 小学生向けの夏休み自由研究のアイデアが共有できるWebアプリケーション みねるば 2 女子高生の最先端のファッションやメイクを共有するiPhoneアプリケーション Make Share 3 勉強しているかどうかをセンシングできるペンと 勉強している友だちを表示するスマートフォンアプリケーション avectoi 45 分でしっかり掃除 片付けを指示してくれるスマートフォンアプリケーション Kikkari Clean 5 生徒の苦手な学習項目を知ることができて それを克服するための練習問題を自動生成してくれる Webアプリケーション exam の開発に取り組んだ 本講義の成果発表会を平成 27 年 12 月 18 日にテレビ会議システムおよびネット中継 (Ustream) を使った公開講義として実施した 発表会では6チームによる参与観察やアイデア出し システム開発の成果をデモンストレーションを盛り込んで発表した 出席者からは質疑応答形式でコメントをもらった 発表会後は分散 PBLの振り返りを行い 受講生は自分の授業での経験を振り返るためにExperience Mapを作成した 個 人単位 チーム単位 受講生全員で各人の経験を共有することで 学びを俯瞰することができた 参加者 阿草清滋 ( 京都大学 ) 重木昭信 ( 日本電子計算株式会社 ) 金井学 ( 文部科学省 ) 岡田由紀 ( 株式会社ハイマックス ) 久保秋真 ( 株式会社チェンジビジョン ) 山本雅基 ( 名古屋大学 ) 吉岡信和 ( 国立情報学研究所 ) 公立はこだて未来大学教員 :3 名 TV 会議システム ネット中継からの参加者 : 嵯峨智 ( 筑波大学 ) 吉岡廉太郎 ( 会津大学 ) 佐藤和彦 ( 室蘭工業大学 ) 平成 27 年 12 月 19 日には これまでの演習で撮影した記録写真を活用しながら本年度の enpitカリキュラム全体の振り返りを行った ここでは本学のenPiT 特任教員が開発した学びのExperience Mapを使用した 模造紙 マーカー 学びの付箋 旅人駒を使用した 振り返りを行うことで学生個人の学びを外化し自分自身で認識でき 受講生全員で共有すること 図表 公立はこだて未来大学におけるビジネスサービスデザイン実践 ( 前半 ) の Field Survey の様子 図表 公立はこだて未来大学におけるビジネスアプリケーション開発基礎演習の様子 図表 公立はこだて未来大学におけるビジネスサービスデザイン実践 ( 後半 ) のファシリテーション演習 図表 公立はこだて未来大学における PBL 型システム開発演習での分散開発の様子 88 enpit ANNUAL REPORT 2015

94 み状況で学びを俯瞰することができた 参加者のコメントとして enpit での活動を通じてチームの雰囲気が重要だと分かっ た 分散開発だとメンバー全員のモチベーションが必要だった 期間をしぼってアイデアを出すのがうまくいくコツ 1 年間のうち 4つの演習ですべてチーム編成が違ったので 自分の立ち位置 立ち回りのようなものがつかめた などがあった 学んだことの他に学べなかったことについても認識でき enpit 以降の自律的な学びにつなげることができた 教員の視点では 学生の学びを把握することで 次年度の授業計画や教材の改善にもつながった ビジネスアプリケーション分野全体として 第三回ビジネスアプリケーション分野ワークショップを平成 28 年 2 月 26 日に筑波大学東京キャンパスにて テレビ会議システムおよび Ustreamによる公開シンポジウムの形式で開催した 教員養成 FD 活動 筑波大学では 平成 25 年度に本事業専任の2 名の若手教員が本事業における事前基礎知識学習 短期集中合宿 分散 PBLの実施全体に携わることで 実践教育の能力を強化育成している また 教育能力だけではなく 連携大学間のコミュニケーション 参加大学との交渉 本事業活動に関わる各種イベントの企画や実施にも中心的に携わることで 大学間連携のためのネットワーク構築に関する能力の強化も図っている 産業技術大学院大学では ベテランから若手までの専任教員 6 名と特任教員 2 名で本事業に取り組んでいる これらの体制により ビジネスアプリケーション分野のFDとして若手教員育成も行っている 公立はこだて未来大学において 1 名の若手教員が引き続き本事業の推進に中心的に携わることを通じて 実践教育を推進できる能力を磨いている また他の連携大学の発表会へ参加したり enpit 教員の情報交換会に参加したり 積極的な FD 活動を行っている 本学の enpitに関する講義を公開することで 大学間相互の教員育成にも貢献している また 3 連携大学 ( 筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学 ) においては ベテラン教員の他に 若手教員が本事業へ中心的に携わる 基礎知識学習 短期集中合宿 分散 PBLにおける教材開発等や 本事業で実施するさまざまなイベントに携わることで 実践的教育に関する一層のスキルアップも期待できる 平成 27 年 9 月 1 日から3 日にかけて行われた第 40 回教育システム情報学会全国大会では 3 連携大学で企画セッション 実践的情報教育の手法と適用事例 を企画 開催し 3 件の研究発表を行った PBL におけるポートフォリオ活用による学習支援の試み 雲井尚人, 冨永敦子, 伊藤恵 ( 公立はこだて未来大学 ) アジャイル開発の本質理解とグローバル人材育成のため 図表 公立はこだて未来大学における enpit 振り返りの様子 のPBL 教育 中鉢欣秀 ( 産業技術大学院大学 ) 筑波大学におけるプロダクトディスカバリーの実践 嵯峨智, 渡辺知恵美, 河辺徹, 三末和男, 北川博之, 田中二郎 ( 筑波大学 ) 平成 27 年 9 月 9 日から11 日にかけて ビジネスアプリケーション分野の FD 合宿を実施した 講師に同分野の専門家でコーチ経験が豊富な原田騎郎氏を招き ワークショップ形式で行った 産業技術大学院大学が主催となり 場所は公立はこだて未来大学のエレクトロニクス工房にて開催した 3 連携大学から6 名の教員が参加し ワークショップを通してアジャイル型開発やScrumの本質理解に取り組んだ また参加者同士の意見交換を通して 教授法に関する研鑽を図った 参加大学に在籍する教員に対しては 短期集中合宿や分散 PBLに積極的に参加してもらうことで実践的教育の普及展開や教員のFDとしても効果的であった また 連携企業の担当者を交えた実践教育に関する情報交換 意見交換 レクチャー等の場を設定することでビジネスアプリケーション分野における効果的なFD 体制の形成を図っている さらに 連携大学ごとのワークショップや分野ワークショップの際に 本プログラムに参加している学生 教員 連携企業担当者が一堂に会して本年度の活動の振り返りを行い カリキュラムの実施方法や教育内容の改善に努めている 連携大学 参加大学合わせて 40 名程度の教員の参加を目標にしている ( 本年度の実施状況は前述の通り ) これらを通して ビジネスアプリケーション分野を中心とした実践的な大学院教育のレベルアップを図るとともに 連携大学 参加大学において PBLを中心とした実践教育を担当可能な教員の一層の充実を図っている その他 平成 25 年度からの短期集中合宿における集中講義 演習と分散 PBLを通して 実践的教育手法を連携大学 参加大学と共有可能な情報としてまとめていくとともに 連携大学や参加大学の情報交換のためのネットワークを維持 強化し 実践教育の普及を目指している 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第89

95 2.4.7 来年度のイベント予定 募集情報 募集情報 筑波大学 enpit-bizappワークショップ 大学名筑波大学 開催時期平成 28 年 12 月 開催場所筑波大学 筑波大学 enpit 分散 PBL 成果発表会 大学名筑波大学 開催時期平成 29 年 2 月 開催場所筑波大学 産業技術大学院大学分散 PBL 成果発表会 大学名産業技術大学院大学 開催時期平成 29 年 2 月 開催場所産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学分散 PBL 成果発表会 大学名公立はこだて未来大学 開催時期平成 28 年 12 月 開催場所公立はこだて未来大学 第 5 回ビジネスアプリケーション分野ワークショップ 大学名筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学開催時期平成 29 年 2 月 開催場所未定 連携大学 参加予定大学を含め 情報系の大学院に在籍している大学院学生 情報系の学部レベルの基礎教育を習得している受講希望者 情報系企業における実務経験を有する受講希望者を対象とし 受講生募集を3 4 月頃に行う予定である 応募者には 指定する基礎知識を必要に応じて短期集中合宿までに学習してもらい 前提知識の習得状況の審査に合格することで 短期集中合宿への参加および分散 PBLの受講を認める ( 定員を超えた場合はさらに選抜を行う ) なお 前提知識の習得状況の確認は 連携大学学生については指定科目の履修実績により その他の受講希望者については指定科目と同等の内容の履修実績によって行う 募集案内や参加 応募方法など詳細は Webサイトにて公開する Webサイト 4 月 5 月受講生決定 受講者説明会実施 6 月短期集中合宿参加のための前提知識習得状況審査 enpit ビジネスアプリケーション分野事務局 問い合わせ先 筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻事務室 enpit 担当 TEL enpit-office@cs.tsukuba.ac.jp 産業技術大学院大学産業技術大学院大学内 TEL opi@aiit.ac.jp enpit 事務局 公立はこだて未来大学公立はこだて未来大学内 TEL enpit@fun.ac.jp enpit 事務局 90 enpit ANNUAL REPORT 2015

96 み状況まとめ 本分野は 先端情報技術や情報インフラを有機的に活用し 潜在的なビジネスニーズや社会ニーズに対する実践的問題解決ができる人材育成を目指している そのため 次世代社会情報基盤を成す先進要素技術を十分理解し 複合的かつ俯瞰的にそれらを適用することで顧客要求を満足する解を示す能力を教育することを目指した 加えて ユーザーセンタードデザインによるトータルなデザイン能力 さらに要求分析 設計 実装等の開発力に加えて 情報デザイン力 問題発見 解決力等も加味した教育を実施した 本分野全体で平成 27 年度の短期集中合宿への受講生数は160 名にのぼった このうち 135 名が分散 PBLに進み 本年度の全課程を修了した 本年度受講生数の目標は85 名であり この目標を大幅に超える実績を上げた また 筑波大学 産業技術大学院大学 公立はこだて未来大学の3 連携大学で24 名 それに加えて 参加校である室蘭工業大学 岩手大学 会津大学 富山大学 茨城大学 群馬大学 宇都宮大学 千葉大学 お茶の水女子大学 拓殖大学 東京理科大学 埼玉大学 津田塾大学 日本工業大学 名古屋工業大学 京都産業大学 同志社大学 和歌山大学 広島大学 岡山県立大学 徳島大学 愛媛大学 山口大学 琉球大学の計 24 大学の参加大学から総計 83 名の教員の参加を得た 目標の連携大学 30 名には満たなかったが 目標に近い値を達成することができた 参加大学 25 名の目標は十分に達成することができた さらに 九州工業大学などが来年度からの参加を予定しており より一層の拡大が期待できる 産業技術大学院大学ではこれからのビジネスアプリケーション開発技術者に必要と考えられる 2 大要素の アジャイル開発手法とグローバル開発をテーマに集中講義や分散 PBL を実施した アジャイル開発技術においては 利活用企業としての楽天株式会社や スクラム手法の第一人者の協力のもと 短期間で品質の高いアプリケーションの開発を達成した また グローバルチームは実際にブルネイやベトナムの大学生からの要求を受け グローバル基準に則った開発や文化の違いを体感することができた 産業技術大学院大学の分散 PBL 受講生 38 名のうち 29 名が社会人学生であった このうち 22 名は正規学生ではなく 外部から科目等履修制度などを使って受講した学生である 今後も 仕事を持ちながら学ぶ社会人学生が増えることが予想される 産業技術大学院大学の enpitプログラムは このような仕事を持つビジネスマンが参加しやすいように 夜間や土曜日の講義を提供しており 本年度は社会人へ積極的に本プログラムの広報活動を行ったことにより 多くの社会人の参加を得た 今後も社会人が学ぶ環境を整備していきたい また 分野全体として 情報系以外の電気系や機械系などの広く工学系の人材 芸術系や文化系なども含めた幅広い人材に対するビジネスアプリケーション分野の教育を行うことも目指していきたい 本年度の各報告会やFDを通じて 関係組織の方々から多くのご意見をいただいた 来年度はこれらを基に より多くの学生に対し高い教育効果をあげられるカリキュラムと体制を目指す そのためには 学生らしい斬新な提案に対する期待も踏まえ 課題設定や実施内容を工夫するなどの対応も必要と考えている 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第91

97 2.5 分野を越えた実践教育 分野横断講義 分野を越えた実践教育として 教務 WGで企画し 実施した 分野横断講義 の詳細について述べる 分野横断講義 としては 次の2 種類がある A 分野によらず必要な汎用的内容の講義 B 各分野の特任教員によって提供される特色ある講義一昨年度は Aを2 種類 (3 講義 ) Bを1 種類 (1 講義 ) 昨年度はAを3 種類 (4 講義 ) Bを4 種類 (7 講義 ) 実施したが 本年度は 各分野 連携大学より提供可能な候補リストの更新と充実 また各分野 連携大学において積極的な受け入れの検討をしていただいたことにより Aを4 種類 (5 講義 ) Bを6 種類 (7 講義 ) と実施数を増やした また クラウドコンピューティング分野とビジネスアプリケーション分野がテレビ会議シス テムを用いて共同で分散 PBLを実施するなどの取り組みも昨年度に引き続き行われた 本年度の実施状況の概要は図表 2.5.1の通りである なお 昨年度よりセキュリティ分野の科目の多くは 登録を行うことで 他分野の学生でも遠隔受講 ( 同時 または蓄積 ) が可能となっている これに関し クラウドコンピューティング分野では 昨年度に引き続き ネットワークセキュリティに関する科目 ( アーカイブ ) を学生に自主学習として受講させている また 昨年度より 組込みシステム分野の名古屋大学附属組込みシステム研究センターの 社会人組込み技術者向けの公開講座 を enpit 全分野の受講生に無料で受講可能としている 図表 平成 27 年度分野横断講義概要 クラウドコンピューティング分野提供 セキュリティ分野提供 組込みシステム分野提供 ビジネスアプリケーション分野提供 その他 クラウドコンピューティング分野開催 [ ネットワークセキュリティ ( アーカイブによる自主学習 )] A ファシリテーションスキル (4/24: 大阪大学中之島センター ) B データサイエンス入門 (12/9: 九工大 ) B アジャイルソフトウェア開発 (5/25: 九工大 ) B スクラム開発入門 (5/13: 東工大 ) [ 産技大と分散 PBL を共同開催 ( 後期水曜日 テレビ会議にて開催 )] セキュリティ分野開催 B クラウドエクストラ (11/13:NAIST+ 配信 ) A ロジカルシンキング (11/30: 情セ大 + 配信 ) 組込みシステム分野開催 B ハードウェアセキュリティ入門 (10/6: 九大 ( 遠隔 )) ー ビジネスアプリケーション分野開催 B クラウドエクストラ (8/28: 筑波大 ( 短期集中合宿中 )) A プレゼンテーションスキル (8/21: 筑波大 ( 短期集中合宿中 )) B 最新情報セキュリティ理論と応用システム編 (8/26: 筑波大 ( 短期集中合宿中 )) A ドキュメンテーション (8/18: 筑波大 ( 短期集中合宿中 )) A ファシリテーションスキル (8/21: 未来大 ( 短期集中合宿中 )) 凡例 A 汎用的な講義 B 特任教員による専門的な講義 セキュリティ分野で開講している多くの科目は登録を行うことで他分野の学生でも遠隔受講が可能 組込みシステム分野名古屋大附属組込みシステム研究センターの 社会人組込み技術者向けの公開講座 を enpit 全分野の受講生は無料で受講可能 92 enpit ANNUAL REPORT 2015

98 A 分野によらず必要な汎用的内容の講義み状況実施場所 公立はこだて未来大学本棟 484 教室 参加学生 32 名 (a1) 組込みシステム分野から [ 所属内訳 ] クラウドコンピューティング分野に提供 公立はこだて未来大学 :15 名 ファシリテーションスキル 会津大学 :8 名 室蘭工業大学 :7 名 講師毛利幸雄 ( 九州大学 ) 同志社大学 :2 名 概要 ファシリテーションの考え方を 座学と個人 グ ループ演習を通して学ぶ また 議論を活性化し (a2) 組込みシステム分野から 結論を引き出す際に必要となるコンセンサス ( 総 ビジネスアプリケーション分野に提供 体的合意 ) を導くスキルを 演習を通して体験し ソフトウェア開発のためのドキュメンテーション入門 ながら学ぶ 会議の効率化だけでなく組織 企業 講師塩谷敦子 ( 合同会社イオタクラフト ) 変革にも役立つ ファシリテータの役割と重要性 概要 ソフトウェア開発における開発文書づくり ( ドキュ についての認識を深め チームの相乗効果を発 メンテーション ) の重要性と その基礎技術を学 揮させ生産性を向上するための具体的なスキル ぶ 開発文書はどう書くべきか という基本的な捉 やツールを習得する え方とドキュメンテーションの役割を学習し 情報 実施日時 4 月 24 日 10:00 19:00 を正確に分かりやすく伝達するための文書の書 実施場所 大阪大学中之島センター佐治敬三メモリアル き方の基礎技術を学ぶ ホール 実施日時 8 月 18 日 9:30 12:15 参加学生 41 名 実施場所筑波大学総合研究棟 B SB0110 教室 [ 所属内訳 ] 参加学生 93 名 大阪大学 :12 名 神戸大学 :8 名 [ 所属内訳 ] 和歌山大学 :5 名 大阪工業大学 :2 名 筑波大学 :52 名 お茶の水女子大学 :3 名 京都産業大学 :3 名 立命館大学 :4 名 愛媛大学 :8 名 茨城大学 :5 名 高知工科大学 :3 名 埼玉大学 :4 名 山口大学 :5 名 奈良先端科学技術大学院大学 :4 名 千葉大学 :3 名 拓殖大学 :1 名 図表 分野横断講義 ファシリテーションスキル (4/24) の様子 徳島大学 :2 名名古屋工業大学 :3 名 富山大学 :4 名和歌山大学 :2 名 京都産業大学 :1 名 図表 分野横断講義 ドキュメンテーション (8/18) の様子 2章実践教育の取り組(a1 ) 組込みシステム分野から ビジネスアプリケーション分野に提供 ファシリテーションスキル (a3) クラウドコンピューティング分野から 講師毛利幸雄 ( 九州大学 ) ビジネスアプリケーション分野に提供 概要 (a1) と同じため省略 プレゼンテーションスキル 実施日時 8 月 21 日 9:00 18:00 講師 増本登志彦 ( 株式会社日立インフォメーションア 図表 分野横断講義 ファシリテーションスキル (8/21) の様子 概要 カデミー ) 本講義では プレゼンテーションをちょっとした説 明資料の作成と捉えて 身近なものとして考える グループでのミニ演習が中心となる講義のため 仲間の考え方も聞くことで参考になる 実施日時 8 月 21 日 9:30 12:15 実施場所筑波大学共同利用棟 A 101 教室 参加学生 92 名 enpit ANNUAL REPORT 2015 第93

99 図表 [ 所属内訳 ] 筑波大学 :51 名 愛媛大学 :8 名 埼玉大学 :4 名 千葉大学 :3 名 徳島大学 :2 名 名古屋工業大学 :3 名 京都産業大学 :1 名 (a4) ビジネスアプリケーション分野から セキュリティ分野に提供 お茶の水女子大学 :3 名 茨城大学 :5 名 山口大学 :5 名 拓殖大学 :1 名 富山大学 :4 名 和歌山大学 :2 名 ICT 分野の研究開発におけるロジカルシンキングと ロジカルライティングの活用 講師高橋慈子 ( 株式会社ハーティネス ) 概要 分野横断講義 プレゼンテーションスキル (8/21) の様子 研究開発のテーマの設定 要件定義の作成を行 うには 情報を整理し ロジカルに全体を構築す ることが重要になる そうした思考方法のひとつ としてロジカルシンキングが活用できる 本講義 では ロジカルシンキングの手法 考え方を理解 し 情報整理やロジックの作成などの演習を通し て実践する また 技術文書作成へ進める際に求 められる 正確さ わかりやすさを実現するために ロジカルシンキングからロジカルライティングに落とし込んでいく方法も取り上げる 実施日時 11 月 30 日 14:40 16:10 16:20 17:50 実施場所情報セキュリティ大学院大学 2F 201 教室より遠隔講義システムで配信参加学生 16 名 [ 所属内訳 ] 情報セキュリティ大学院大学 :5 名中央大学 :1 名東北大学 :7 名 ( 配信先 ) 北陸先端科学技術大学院大学 :2 名 ( 配信先 ) お茶の水女子大学 :1 名 ( 配信先 ) 図表 分野横断講義 ロジカルシンキング (11/30) の様子 B 各分野の特任教員によって提供される特色ある講義 (b1) ビジネスアプリケーション分野から クラウドコンピューティング分野に提供 アジャイルソフトウェア開発 講師永瀬美穂 ( 産業技術大学院大学 ) 概要 ソフトウェア開発の柔軟化 変化する要求に対応 しながら ビジネスに柔軟に沿うことで価値を生 み出す アジャイルなソフトウェア開発の手法が脚光を浴びている アジャイルソフトウェア開発手法のひとつであるスクラムを中心に アジャリティの高いソフトウェアの開発を行うためのモダンなチーム開発についての基礎知識を習得する 実施日時 5 月 25 日 10:30 12:00 13:00 14:30 実施場所九州工業大学情報工学部未来型インタラクティブ教室 (MILAiS) 参加学生 20 名 [ 所属内訳 ] 九州工業大学 :15 名九州産業大学 :5 名図表 分野横断講義 アジャイルソフトウェア開発(5/25) の様子 (b1') ビジネスアプリケーション分野から クラウドコンピューティング分野に提供 スクラム開発入門 講師永瀬美穂 ( 産業技術大学院大学 ) 概要 (b1) とほぼ同じため省略 実施日時 5 月 13 日 10:30 12:00 13:00 14:30 実施場所東京工業大学大岡山西 8 号館 W833 室 参加学生 16 名 [ 所属内訳 ] 東京工業大学 :16 名 94 enpit ANNUAL REPORT 2015

100 (b2) セキュリティ分野からみ状況愛媛大学 :8 名 茨城大学 :5 名 ビジネスアプリケーション分野に提供 千葉大学 :3 名 富山大学 :4 名 最新情報セキュリティ理論と応用システム編 名古屋工業大学 :1 名 和歌山大学 :2 名 講師布田裕一 ( 北陸先端科学技術大学院大学 ) 京都産業大学 :1 名 概要 暗号メール VPN Web ブラウザなどで使用する SSL を例に 公開鍵認証基盤 (PKI) について解説 図表 分野横断講義 クラウドエクストラ (8/28) の様子 する 具体的には 公開鍵認証基盤の必要性や利 用場面 認証局システムや証明書発行 / 管理につ いて解説し さらに 公開鍵認証基盤の攻撃事例 として 認証局への攻撃 (DigiNotar) SSL の実装 に対する攻撃 (Heartbleed) やそれらに関連した 話題を紹介する 実施日時 8 月 26 日 9:30 12:15 実施場所筑波大学第 3 エリア 3A202 教室 (b3 ) クラウドコンピューティング分野から 参加学生 56 名 セキュリティ分野に提供 [ 所属内訳 ] クラウドエクストラ 筑波大学 :30 名 お茶の水女子大学 :2 名 講師 Marat Zhanikeev( 九州工業大学 ) 愛媛大学 :8 名 茨城大学 :5 名 概要 (b3) と同じため省略 千葉大学 :3 名 富山大学 :4 名 実施日時 11 月 13 日 13:30 16:40 名古屋工業大学 :1 名 和歌山大学 :2 名 実施場所奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科 京都産業大学 :1 名 プロジェクト室 P1 P2 より遠隔講義システムで配 図表 分野横断講義 最新情報セキュリティ理論と応用システム編 (8/26) の様子 参加学生 信 11 名 [ 所属内訳 ] 奈良先端科学技術大学院大学 :5 名 北陸先端科学技術大学院大学 :6 名 ( 配信先 ) 図表 分野横断講義 クラウドエクストラ (11/13) の様子 2章実践教育の取り組(b3) クラウドコンピューティング分野から ビジネスアプリケーション分野に提供 クラウドエクストラ 講師 Marat Zhanikeev( 九州工業大学 ) 概要 クラウドは データセンターを中心にした大規模 な技術である クラウドエンジニア という正式 (b4) セキュリティ分野から な職名はないが データセンターにおいてクラウ 組込みシステム分野に提供 ド系の仕事をしている職員のことを クラウドエン ハードウェアセキュリティ入門 ジニア (CE) と呼んでも間違いない CE は さまざ 講師本間尚文 ( 東北大学 ) まな問題を解決しなければならないが 共通する 概要 情報通信機器などのハードウェアから情報漏えい 内容は 作業の効率 と 性能管理 の 2 つに絞れ が生じるメカニズムを学び 物理的セキュリティ られる 本講義では ミニクラウドを構築 運営し に関する問題に対する理解を深め ハードウェア ながら この 2 つの問題におけるいくつかの具体 セキュリティ対策の重要性を学ぶ 特に 暗号ア 的な解決方法を演習の形で学ぶ ルゴリズムを実装したハードウェアの動作中に生 実施日時 8 月 28 日 9:30 12:15 じる副次的な情報 ( サイドチャネル情報 ) を利用し 実施場所筑波大学第 3 エリア 3A202 教室 て秘密情報を奪うサイドチャネル攻撃とその対策 参加学生 56 名 の基本概念を詳細に学習する [ 所属内訳 ] 実施日時 10 月 6 日 13:00 16:20 筑波大学 :30 名 お茶の水女子大学 :2 名 実施場所 九州大学伊都キャンパスウェスト 2 号館 506 教室 enpit ANNUAL REPORT 2015 第95

101 参加学生 図表 において遠隔講義システムによる受信九州大学 :19 名分野横断講義 ハードウェアセキュリティ入門(10/6) の様子 イノベーターワークショップ 本年度はハイブリッド人材育成に向けた準備として 情報工学をベースとしない人材も含めたAものつくりの関連講義 Bイノベーターワークショップを実施した A ものつくりの関連講義 (b5) ビジネスアプリケーション分野から クラウドコンピューティング分野に提供 ビジネスアプリケーションのためのデータサイエンス入門 講師渡辺知恵美 ( 筑波大学 ) 概要 近年のブログや SNS 等の爆発的な利用者増加に より世界中の人々の行動ログがインターネット上 のサーバに蓄積されている これらの膨大なビッ グデータを分析し 利用者の行動傾向を発見して マーケティングにつなげ 利用者への適切な商品 推薦機能をアプリケーションに提供する データ サイエンティスト という職業が注目を集めてい る 本講義では ビッグデータを分析しビジネス につなげるためのデータ分析のプロセスや必要 なスキル ビッグデータの扱い方について講義す る 実施日時 12 月 9 日 14:40 16:10 実施場所 九州工業大学情報工学部 N501 室 参加学生 15 名 [ 所属内訳 ] 九州工業大学 :14 名 九州産業大学 :1 名 図表 分野横断講義 データサイエンス入門(12/9) の様子 (a1) ものつくりにおけるナラティブデザイン 講師概要 稲蔭正彦 ( 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科研究科委員長 ) 人間社会は 日常的にストーリーを語ることでコミュニティを形成している 自分の意思を正確に伝えること そして相手の意思を正確に理解することを実現するために さまざまな言語が進化し続けている ツイッターのようなオンライン上のつぶやきも短いストーリーである として捉えることができる いかにストーリーを魅力的に伝えるか? この問いに取り組んできた分野の1つがコンテンツ分野と広報宣伝分野である このクリエイティブ産業で蓄積したストーリーテリングのメソッド化は ナラティブデザインとして学術的にも扱われ その応用がビジネスの現場でも注目されている 本講義では ストーリーを正確に伝えるだけではなく 魅力的に伝えるためのナラティブデザインの基礎を解説し その上で視覚言語 五感によるコミュニケーションに加え モノを通したナラティブデザインの展開について紹介した 実施日時 12 月 1 日 16:30~18:00 実施場所 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 6 階大会議室 受講生 9 名 ( 遠隔受講生 4 名 アーカイブ受講生 5 名 ) [ 所属内訳 ] 室蘭工業大学 :3 名 筑波大学 :2 名 愛知工業大学 :1 名 九州大学 :1 名 神戸大学 :1 名 大阪大学 :1 名 96 enpit ANNUAL REPORT 2015

102 (a2) デザイン思考とものつくりみ状況講師概要 奥出直人 ( 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 ) ものつくりの基本はコンセプトをデザインすることから始まる 日本の高度成長はさまざまなコンセプトを作り 試して 市場に投入し顧客のビジョンをかなえる商品をたてつづけに生み出すことによって可能になった このような商品をイノベーションと呼ぶ 1980 年代後半から日本のものつくりは停滞を始め今に至るが その理由の一つとして個別のものつくりの技術やそれが提供できる機能にはこだわったが 顧客がそのものをほしいと思うビジョンを提供できなかったことが挙げられる イノベーション力にかけていたのである デザイン思考はこうしたものつくりの現場にコンセプトをエンジニアが自ら生み出す方法として非常に有効である ラップトップコンピュータという今までにないコンセプトを生み出した IDEOのイノベーションの方法として知られているこの手法は 顧客の観察と行動の分析 工作による試行錯誤をとおしたコンセプトデザイン 顧客にコンセプトを商品として届けるビジネスモデルのデザインという 3つのプロセスに分かれる このプロセスの詳細を具体的に説明しながら ゼロから 1をイノベーションする方法としてのデザイン思考について紹介した 実施日時 12 月 1 日 18:10~19:40 実施場所受講生 (a1) と同じため省略 (a1) と同じため省略 B イノベーターワークショップ 講師 佐藤千尋 ( 慶應義塾大学大学院メディアデザイン 研究科 ) 概要 さまざまな分野で活躍するエンジニアの育成に おいて 社会の要請 を正しく理解しものつくり を進める必然性がある また 情報工学をベース とする人材に ものつくり のセンスを附与するこ とで 社会に浸透する技術を支援する人材の育成 に寄与するものと考える 本ワークショップでは 異なるバックグラウンドの人材でチームを組み 多様なサービス現場で実際にどういう現象が起 きているのかを学生自らが学ぶことで よりリアル なサービス設計と技術の融合を目指した 実施日時 12 月 5 日 10:00~18:30 12 月 6 日 9:00~15:00 実施場所 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 C3S02 教室 参加学生 9 名 [ 所属内訳 ] 室蘭工業大学 :3 名 筑波大学 :2 名 愛知工業大学 :1 名 九州大学 :1 名 神戸大学 :1 名 大阪大学 :1 名 授業詳細具体的な授業は次のように行われた [12 月 5 日 ] ❶ 自己紹介を通じてチームビルディングを行う 予め記入した自己紹介シートをもとに 専門分野や研究実績に加えて趣味や家族構成についてのプライベートなことも共有する ❷ 各チームでつくりたいもの ( ビジョン ) とそれによって人の生活がどのように変わってほしいのか ( 哲学 ) を定める 今回のワークショップではチーム別に予め調査先を割り当てたため 1チームは コーヒーショップ もう 1チームは フラワーショップ から学べることを基盤とした ❸ 哲学とビジョンを定めた後は 現場に入り民族誌調査を行う 今回も昨年度同様に 担当教員が調査対象現場に事前交渉し コーヒーショップとフラワーショップの 2つを準備した 参加者は1 時間程度の参与観察 (participant observation) を行った 調査の手法としては師匠弟子モデルを利用した 師匠弟子モデル (Master-Apprenticeship Model 1 ) は 調査対象者を師匠と見立て 調査者は弟子としてただひたすら見習う手法をとる ❹ 行った調査を多数の視点から分析を行う まず 調査の内容を文章で書き起こし 濃い記述 (Thick Description 2 ) を作成する その後 5つの異なる視点を用いて分析を行い 調査の全体像を描き出す 5つの視点での分析とは 時間軸 空間 事物 文化 人間関係それぞれに着目して分析モ 2章実践教育の取り組enPiT ANNUAL REPORT 2015 第97

103 デルを作成する 3 描き出された調査の全貌をもとに 今回デザインしたいもののターゲットペルソナとなる人を設定する 1:Hugh Beyer, Karen Holtzblatt, Contextual Design: Defining Customer-Centered Systems (Interactive Technologies) (1997) より 2:Clifford Geertz, The Interpretation of Cultures (1977) より 3:Beyer (1997) より 折り紙などの素材や 傘 畳 ボールなどの既成品も含まれる 壁や床なども物理空間も利用し なるべく身体性を最大限活用して行う ❼ 製作したコンセプトが与える経験を 寸劇を用いて表現する 設定したターゲットペルソナにとってどのような良い経験を与えるコンセプトなのか ということをストーリー仕立てで演技を行う 今回は 自分の嗜好を覚えてくれるコーヒーカップ 水の鮮度を保ち続ける一輪挿しの花瓶という 2 つのコンセプトが作られた [12 月 6 日 ] ❺ 調査で得たコンテキストをもとに ブレーンストーミングを行う まずは 付箋を用いて言葉や絵などでアイデアを可能な限り創出する アイデアは チームが設定したビジョンを実現するためであれば どのようなくだらないアイデアでもかまわない ある程度数が揃ってきたら 次は紙粘土を用いて 形状を作ることで可能な限り数を出す 短時間でできるだけ個数を出すことがポイントである ❻ 複数のアイデアを統合させて一つのコンセプトを製作する さまざまな素材を用いて原寸大のプロトタイプを素早く製作する 素材は ワークショップ運営者が予め準備したもので 板ダンボール 木材 模造紙などをはじめ 綿 布 授業評価普段情報系ではあまり経験できないような実地調査や分野を横断した協同作業であったことについては好評価であった デザイン思考のプロセスは理論としては知っていたけれど 実際に体験することができてよかったという意見もあった また ファシリテーションや参加者が意欲的であったことやチームの雰囲気がよかったことも挙げられた さらに 2 日間という限られた時間の中で 効果的にエッセンスを学ぶことができたことも評価されたが もう少し余裕があれば自分たちでテーマを決めることでより実践的な学習ができただろうという声もあった 図表 イノベーターワークショップ (12/5) 協力先のフラワーショップにて民族誌調査を行う様子 図表 イノベーターワークショップ (12/6) 図表 イノベーターワークショップ (12/6) ブレーンストーミングを行う様子 アイデアを統合させて一つのコンセプトを製作 98 enpit ANNUAL REPORT 2015

104 A N N U A L R E P O R T 第 3 章 分野を越えた実践教育ネットワーク形成

105 3.1 運営委員会 幹事会の実施状況 15 連携大学が共同で本事業を推進するために連携大学の代表で構成される運営委員会を設置している 運営委員会では 分野を越えた活動全体の情報共有と 推進に必要な協定書の承認などの重要事項の意思決定を行っている さらに 分野間に関係する重要事項を協議し 推進のための具体案を策定するために各分野の幹事校 ( 大阪大学 情報セキュリティ大学院大学 九州大学 筑波大学の 4 校で構成 ) と事務局 ( 大阪大学と国立情報学研究所が担当 ) で構成される幹事会を設置している このほかにも事業全体の方向性や実践教育の普及に関して評価しアドバイスをいただくために 外部の有識者から構成される外部評価委員会を設置している 図表 3.1.1に本事業全体の組織体制を示す 図表 本事業全体の組織体制 enpit 運営委員会幹事会外部評価委員会 enpit 事務局連携大学クラウドコンピューティング分野大阪大学大学院情報科学研究科東京大学大学院情報理工学系研究科東京工業大学大学院情報理工学研究科神戸大学大学院システム情報学研究科九州工業大学大学院情報工学府 (1) 運営委員会の活動運営委員会は年間 4 回程度を予定しており 本年度は次の日程で5 回開催した 第 1 回運営委員会 ( 合同委員会 ) 開催日時開催場所 平成 27 年 5 月 30 日 14:40~16:10 北陸先端科学技術大学院大学 第 2 回運営委員会 ( 合同委員会 ) 開催日時開催場所 平成 27 年 9 月 9 日 12:00~13:30 テレビ会議 第 3 回運営委員会 ( 合同委員会 ) 開催日時開催場所 平成 28 年 1 月 26 日 9:00~10:30 つくば国際会議場 第 4 回運営委員会 ( 合同委員会 ) 開催日時開催場所 臨時運営委員会 開催日時開催場所 平成 28 年 3 月 9 日 12:00~13:30 テレビ会議 平成 28 年 1 月 6 日 12:00~12:40 テレビ会議 平成 27 年度の成果実績の確認 各分野や作業部会の状況報告 分野間の交流促進 シンポジウムの企画準備 本事業の中間評価等についての情報共有を行い 現状課題や今後の方向性等について議論した セキュリティ分野情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ研究科東北大学大学院情報科学研究科北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科慶應義塾大学大学院理工学研究科慶應義塾大学大学院政策 メディア研究科慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 組込みシステム分野 九州大学大学院システム情報科学研究院名古屋大学大学院情報科学研究科 ビジネスアプリケーション分野筑波大学大学院システム情報工学研究科公立はこだて未来大学大学院システム情報科学研究科産業技術大学院大学産業技術研究科 参加大学 連携企業 団体 100 enpit ANNUAL REPORT 2015

106 (2) 幹事会の活動ク形成幹事会は原則月に1 回の頻度で開催しており 本年度は次の日程で11 回開催した 第 1 回幹事会開催日時平成 27 年 4 月 8 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 2 回幹事会開催日時平成 27 年 5 月 13 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 3 回幹事会 ( 合同委員会 ) 開催日時平成 27 年 5 月 30 日 14:40~16:10 開催場所 北陸先端科学技術大学院大学 第 4 回幹事会開催日時平成 27 年 7 月 8 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 5 回幹事会 ( 合同委員会 ) 開催日時平成 27 年 9 月 9 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 6 回幹事会開催日時平成 27 年 10 月 14 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 7 回幹事会開催日時平成 27 年 11 月 11 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 8 回幹事会開催日時平成 27 年 12 月 9 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 9 回幹事会開催日時平成 28 年 1 月 13 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 第 10 回幹事会 ( 合同委員会 ) 開催日時平成 28 年 1 月 26 日 9:00~10:30 開催場所 つくば国際会議場 第 11 回幹事会 ( 合同委員会 ) 開催日時平成 28 年 3 月 9 日 12:00~13:30 開催場所 テレビ会議 (3) 外部評価委員会大学における情報教育分野や産業界の有識者で構成される外部評価委員会を設置している 年に1 回 全体の成果シンポジウム開催日に当年度の実施状況および成果を評価委員会の構成員に報告し 評価をいただく会合を開催している 平成 27 年度は次の日程で開催した 日時 平成 28 年 1 月 26 日 10:45~12:30 場所つくば国際会議場 ( エポカルつくば ) 参加者は外部評価委員 ( 学会および産業界の有識者合計 4 名 ) とenPiTの運営委員や作業部会関係者 enpit 事務局で計 31 名となった enpit 側からは enpitの全体状況報告の後 各分野の詳細活動状況 各作業部会の活動状況等が報告された 外部評価委員からはプロジェクト目標を超えた実績や各教育活動 産学連携での取り組みに高い評価があった一方 事業終了後の本教育的取り組みの定着に向けた具体的方策が必要との指摘があった 3章分野を越えた実践教育ネットワー幹事会はスピードと経済的な効率を重視するため 基本的には遠隔会議 ( テレビ会議 ) によって実施している 幹事会の主な議題は 各分野や作業部会の状況確認や課題整理 作業部会の活動の方向性や協定案の方向性の検討 分野間の交流促進方法 シンポジウムの企画準備 次年度以降の予定 計画などである enpit ANNUAL REPORT 2015 第101

107 3.2 作業部会の活動状況 分野間の情報や知見の共有 そして協働ネットワークの枠を越えた実践的情報教育の普及活動を強力に推進するために 運営委員会のもとに必要なWG 部会を設置し 活動を行っている 各 WGには各分野から選出された委員が参画している 平成 27 年度の活動内容を紹介する 広報戦略 WG 幹事 : 慶應義塾大学 広報戦略 WGの目的は enpitで実施している実践的な情報教育を全国に普及させるため 連携大学 参加大学 および情報系の学科 専攻の学生や教員へのenPiTの認知度を向上させ 本事業への参加を促すことである 具体的には 本事業の目標とする受講生数を達成するために 広報戦略の策定と広報活動を行った (1) 活動の概要広報戦略 WGの活動は 主に広報戦略の策定 広報のターゲットとなる大学 教員 学生等のニーズの把握や認知度の測定などの市場調査 広報物の作成と配布である これらの活動を行うため 平成 27 年度はWGの会合を6 回遠隔会議により実施した ( 図表 3.2.1) 図表 広報戦略 WG 会合 開催日 時間 第 1 回 平成 27 年 4 月 21 日 メール審議 第 2 回 平成 27 年 10 月 8 日 12:00~12:30 第 3 回 平成 27 年 11 月 5 日 12:00~12:30 第 4 回 平成 27 年 12 月 10 日 14:00~14:40 第 5 回 平成 28 年 1 月 21 日 12:00~12:30 第 6 回 平成 28 年 3 月 9 日 13:00 13:30 の成果と 実践的教育の普及度の割合を測定するために 同様の調査を行った この結果 次のことが判明した enpit の認知率は 過去 3 年間の調査の中で最も高い 73.5% を達成し enpitは情報系専攻の間で広く浸透したといえる enpit への学生の派遣に対して関心を持つ専攻は enpit 非参加校にも拡大し enpitの有効性が広く知られるようになった成果が表れていると考えられる 実践教育を今後さらに充実化したいという意向が 情報系専攻の中で全体的に上昇した これはenPiTのような実践教育を重視する取り組みが継続された成果といえる 実践教育の重要性に対する認識の拡大を受け enpit 非参加校でも 産業界での実務経験を有する教員の採用や実践性の高い教育を実施した教員を高く評価する動きが広がっている enpitの関心度に関しては 年々高まっており 平成 25 年度の調査結果と比較して 非常に関心がある ある程度関心がある を合わせた回答の割合は上昇傾向にあり 平成 26 年度と比較して 1 割程度上昇している ( 図表 3.2.2) さらに enpitの修了生が就職する可能性がある企業の enpitの認知度を測定した 具体的には 平成 26 年度に行った企業の調査先 1,000 社に対して enpitの修了生採用についての興味などを調査し 関心度の経年変化を測定した 現在 集計結果を集計中であり 調査結果はWebサイトで公開する予定である この調査結果を踏まえ 企業への認知度向上のためのパンフレットや Webサイトの充実を実施するという広報戦略を策定した (2) ニーズや認知度の調査広報戦略 WGでは 広報ターゲットの絞り込み 広報活動の成果の測定 および現状の実践的情報教育の現状を把握するため学生 教員 大学および企業に対して調査を実施した 次にその調査の概要を述べる 平成 27 年度の調査概要平成 27 年度に行った調査は図表 3.2.3にある通り 平成 26 年度に引き続き参加大学になる可能性がある全国の情報系 電気電子系の大学専攻とenPiTの修了生が就職する可能性がある全国の企業に対してアンケート調査を行った 平成 25 年度および平成 26 年度にも全国の情報系 電気電子系の大学専攻に対して実践教育の必要性やenPiTの認知度について調査を行ったが 平成 26 年度のenPiTの広報活動 (3) 広報物と広報活動平成 27 年度に作成した広報物を図表 3.2.5に挙げる 本年度は 昨年度の調査結果を踏まえ企業向けの広報物を追加した そして 広報物を用いて次のような活動を行った 各連携大学の掲示板へのポスター掲示 説明会 イベント等でのパンフレットの配布 一般社団法人大学 ICT 推進協議会 (AXIES)2015 年次大会におけるenPiTのポスター発表とセッションの企画 ( 図表 3.2.4) 連携 参加大学の教員 および情報系の教員 興味を持っている企業一般 専攻へのニュースレターの配布 昨年に引き続き教員や全国の企業への認知度を促進させ 102 enpit ANNUAL REPORT 2015

108 3章分野を越えた実践教育ネットワーク形成るため ダイレクトメールによりニュースレター等広報物を配 図表 enpit への学生派遣に対する関心度 平成 27 年度 (N = 185) 平成 26 年度 (N = 123) 図表 平成 25 年度 (N = 107) 平成 27 年度の調査概要 大学院の情報系 電気電子系の専攻 (249 専攻 ) ( 回収 :185 件 ) 非常に関心があるあまり関心はない ある程度関心がある無回答 対象調査内容調査方法 実践教育の実施状況 実践教育の重視度 実践教育の充実化の必要性に対する認識 実践教育の実施に関する課題 enpit の認知度 enpit への学生の派遣に対する関心度等 多少は関心がある ( 単位 :%) 平成 27 年 4 月下旬 ~5 月上旬 郵送アンケート enpit 修了生の受け入れ先となる可能性のある企業 (IT ベンダー企業ユーザ企業 ) (1,000 社 ) ( 回収 :149 件 ) 新卒採用時に重視する点 情報系専攻者に対する期待 情報系大学院での実践教育に対する関心 enpit の認知度 / 認知経路 enpit の教育内容等に対する印象 意見 enpit 修了生の採用についての興味 enpit に対する期待や要望 平成 28 年 1 月中旬 ~1 月下旬 郵送アンケート 布した さらに enpitに参画している教員に対しては FDWG と連携し 公開講義のスケジュールや合宿スケジュールを同封した (4) 今後の広報戦略と活動平成 28 年度は 平成 27 年度に引き続き教員向けに広報を行うとともに 企業向けにも積極的に広報を行う予定である 具体的には 年 3 回のニュースレターの配布とWebサイトの 図表 AXIES 2015 年度年次大会での発表の様子 改善を考えている また 引き続き学会やFDWGと連携し 積極的に教員にenPiTの魅力を伝える活動を展開する 広報戦略 WG 砂原秀樹 ( 慶應義塾大学 ) 中村匡秀 ( 神戸大学 ) 猪俣敦夫 ( 奈良先端科学技術大学院大学 ) 舘伸幸 ( 名古屋大学 ) 三末和男 ( 筑波大学 ) 吉岡信和 末永俊一郎 ( 国立情報学研究所 ) オブザーバ : 井上克郎 ( 大阪大学 ) enpit ANNUAL REPORT 2015 第103

109 図表 平成 27 年度の広報物 ニュースレター主な対象 : 教員 大学 [7 号 ] 発表会特集 [8 号 ] 合宿特集 [9 号 ] シンポジウム 若手座談会 Web サイト主な対象 : 大学教員 学生 企業教員や企業向けにアピールするこれまでの成果ページを作成 メールマガジン主な対象 : 教員 企業 8 号から 19 号の発行 ======================================================== enpit メールマガジン第 18 号 : 組込みシステム分野特集 ======================================================== enpitメールマガジンは enpit 関連のセミナー イベント情報 各種出版物など ======================================================== enpitに関する最新情報をご紹介するメールマガジンを不定期で発行しています enpit メールマガジン第 19 号 : 成果発表会特集 目次 - ======================================================== 1.enPiT-Emb 名古屋大学事業の夏季合宿のご報告 enpitメールマガジンは enpit 関連のセミナー イベント情報 各種出版物など 2. 組込みシステム分野のイベントご案内 enpitに関する最新情報をご紹介するメールマガジンを不定期で発行しています 3.enPiT 第 4 回シンポジウムのご案内 目次 - 1.enPiT-Emb 名古屋大学事業の夏季合宿のご報告 1. 第 4 回シンポジウムの参加登録を開始しました! 組込みシステム分野 ( 通称 enpit-emb) の名古屋大学事業では 8 月 24 日 ~28 日と 2. 平成 27 年度 enpit 各コース成果報告会のお知らせ 1. 第 4 回シンポジウムの参加登録を開始しました! Twitter(@enpit_jp) Facebook(enPiT.jp) 主な対象 : 教員 学生各分野の活動やイベント情報を紹介 来たる 2016 年 1 月 26 日 ( 火 ) につくば国際会議場において enpit 第 4 回シンポジウム を開催します 本シンポジウムでは 実践的人材育成についての招待講演 および 104 enpit ANNUAL REPORT 2015

110 大学向けパンフレット 主な対象 大学教員 学生 ポスターデザインに統一 第3章 分野を越えた実践教育ネットワーク形成 企業向けパンフレット 主な対象 企業 企業のアンケート結果や 修了生の声をアピール ポスター 主な対象 学生 デザインを変更 学生の声 小冊子 主な対象 学生 修了生の声を追加 enpit ANNUAL REPORT

111 3.2.2 FDWG 幹事 : 東京大学 本 WGは 合宿形式での集中演習や遠隔会議システムおよ びクラウド等を活用した分散 PBL 等 実践的教育手法の改善 につなげていくための分野横断的 FD 活動を検討し 推進する 図表 FDWG 会合 開催日 時間 第 1 回 平成 27 年 5 月 20 日 10:00 11:30 第 2 回 平成 27 年 7 月 15 日 13:30 14:30 第 3 回 平成 27 年 9 月 7 日 9:00 9:45 第 4 回 平成 27 年 10 月 13 日 9:30 10:00 第 5 回 平成 27 年 12 月 2 日 10:00 11:00 ことを目的としている 本年度の活動内容 成果 来年度の予定を記す (1) 活動内容平成 26 年度までに分野共通様式の講義評価アンケート 演習評価アンケートの試行と本格開始 公開授業の実施拡大と参加促進 2 回目の関連教員交流会の開催等を実施した 平成 27 年度も分野共通様式のアンケートの実施や公開授業の運用 3 回目の関連交流会の開催を実施している さらに 教員を対象とした FD 講演会の企画実施 国立情報学研究所主催の教員向けセミナーへの協力活動を実施した これらの活動の計画および遂行のため 年間を通じ6 回のWG 会合を遠隔会議で開催した ( 図表 3.2.6) 第 6 回平成 28 年 1 月 15 日 10:00 11:00 図表 授業 演習に関する満足度 この科目 演習を受講して満足しましたか? この授業 演習の内容は自分にとって有益であると感じましたか? 2.1 ( 単位 :%) 1.5 ( 単位 :%) 授業 (N = 724) 授業 (N = 722) 演習 (N = 937) 演習 (N = 935) 59.8 満足した やや不満だった 強く感じた あまり感じなかった やや満足した 不満だった 少し感じたった まったく感じなかった 106 enpit ANNUAL REPORT 2015

112 (2) 活動成果ク形成平成 26 年度の報告書では 平成 26 年 4 月から 9 月までのアン (1) で記した活動内容の成果について 共通アンケートの ケート集計結果を報告した 本報告書では平成 26 年 9 月以降 実施状況から順に報告する のアンケート結果も含めた平成 26 年度の集計結果をまず報 科目に対する評価アンケートは大学の FD 活動として日常 告する 満足度の評価では すべての質問において 授業 演 的に行われているものであるが enpit の教育の取り組みに 習ともに肯定的な回答が 90% を超える結果となっている ( 図 おいて その項目や内容等については共通化がなされてい 表 3.2.7) 平成 27 年度では 4 月から 9 月の授業 演習において なかった アンケート項目や内容を共通化した共通アンケー 合計 40 科目 1033 回答 ( 授業 :23 科目 507 回答 演習 :17 科目 ト票を整備し 分野横断でアンケートを実施し アンケート結 526 回答 ) が得られている 回答結果は平成 26 年度とおおむ 果を集計 分析することで enpit の実践教育における授業 ね同じ傾向となっているが その具体的内容については 平 や演習の良い点 要改善点についての全体傾向を明らかに 成 27 年度の回答がすべて揃った後に分析を行い 来年度の することができる このようなねらいのもと 平成 26 年度から 成果報告書で報告することとしたい 本格的な共通アンケートを開始した 平成 26 年度に実施さ れた授業 演習において合計 92 科目 1,661 回答 ( 授業 :48 科 目 724 回答 演習 :44 科目 937 回答 ) の評価結果が得られた この授業 演習を受講して 興味を持ち より深く学びたいと感じましたか? この授業 演習の受講を他の人に薦めたいですか? 1.4 ( 単位 :%) 1.5 ( 単位 :%) 3章分野を越えた実践教育ネットワー 授業 (N = 723) 授業 (N = 722) 演習 39.5 (N = 937) 53.2 演習 (N = 936) 強く感じた少し感じた あまり感じなかったまったく感じなかった 強く薦めたい薦めてもよい あまり薦められないまったく薦められない enpit ANNUAL REPORT 2015 第107

113 次に公開授業に関わる活動について報告する 平成 27 年度は88 科目を公開授業とし その中からFD 活動として特に有益と思われる22の授業 演習を見学推奨科目 ( 図表 3.2.8) と 図表 公開授業見学推奨科目クラウドコンピューティング分野システム開発プロジェクト基礎システム開発プロジェクトクラウド応用ソフトウェア開発演習成果発表会ソフトウェア クラウド開発プロジェクト実践 II クラウドアプリケーション開発演習冬合宿クラウド開発型プロジェクトクラウド発展プロジェクト継続的チーム開発演習クラウド基礎 PBL( 合宿 )(8/21の成果報告会) クラウド発展 PBL 最終発表会セキュリティ分野ネットワークセキュリティ技術演習デジタルフォレンジック演習 Capture The Flag (CTF) 入門と実践演習情報セキュリティ運用リテラシー Ⅱ セキュリティ PBL 演習 C ( リスクマネジメント演習 ) セキュリティ PBL 演習 E (IT 危機管理演習 ) ハードウェアセキュリティ演習情報セキュリティ演習情報セキュリティ技術特論組込みシステム分野合宿 A 合宿 B 発展コース成果発表会基本コース成果発表会前期 PBL 発表会サマースクール後半 (ESSロボットチャレンジ 2015 ESS2015) ビジネスアプリケーション分野コラボレイティブ開発特論アジャイル開発手法特論産業技術大学院大学 (AIIT)2015 年度 enpitプログラム成果発表会ビジネスサービスデザイン実践 ( デザインワークショップ ) ビジネスアプリケーション開発基礎演習 PBL 型システム開発演習 し enpitの関連教員に周知した さらに enpitの関連教員以外の教員参加も可とし 広報を行った これらの公開授業に対する参加実績 ( 平成 28 年 1 月時点 のべ人数 ) を図表 3.2.9にまとめる 平成 26 年度と比較して参加教員の数を増やすことができた 最後に本 WGで主催している enpit 関連教員交流会等のイベント活動状況について報告する enpit 関連教員交流会本交流会は分野 大学をまたがる関連教員の交流を促進する場を提供することを目的に開催するもので 今年度で3 回目の開催となる 平成 28 年 1 月 25 日に つくば国際会議場にて開催し 30 名強の関連教員が参加した 図表 が交流会のプログラムである 図表 関連教員交流会プログラム 13:30 開会 13:40 基調講演 東京大学における実践的情報教育協働ネットワーク (enpit) のあゆみ 東京大学大学院情報理工学系研究科長坂井修一 15:00 enpit 関連教員によるマシンガントーククラウドコンピューティング分野セキュリティ分野組込みシステム分野ビジネスアプリケーション分野 17:30 閉会 18:30 情報交換会 最初の基調講演では 東京大学大学院情報理工学系研究科長の坂井修一教授から 東京大学における実践的情報教育協働ネットワーク (enpit) のあゆみ というタイトルで講演をいただいた 本研究科では平成 13 年からさまざまな人材育成プログラムが実施されてきた それらの教育プログラムの流れを振り返った後に 戦略ソフトウェア創造人材育成養成プログラムや情報理工実践プログラムなど enpitに至る実践的人材育成プログラムの紹介があった 現在では就職先として民間企業の事業部門に就職する卒業生も多くなり 起業志向の学生も増えているとのことである 実践的教育の重要性はますます増している中 実践的人材育成を担える教員の 図表 公開授業参加実績 ( のべ人数 ) ( 単位 : 名 ) 連携大学教員数参加大学教員数その他参加者数 平成 26 年度 平成 27 年度 (1 月現在 ) enpit ANNUAL REPORT 2015

114 3章分野を越えた実践教育ネットワーク形成図表 関連教員交流会の様子 国立情報学研究所主催の教員向けセミナーへの協力活動 国立情報学研究所ではクラウド技術に関する教員向けセ ミナーを実施している enpit 教員にも有用な内容であるた め 関連教員に対し 参加募集を周知した Amazon Web Services を用いたクラウドシステムアーキテク チャ設計入門 日時 場所 平成 27 年 8 月 3 日 ~7 日 国立情報学研究所 育成が急務の課題であると指摘された 基調講演に続いて マシンガントークと称するトークセッションが行われた マシンガントークは enpitの特任教員がまさにマシンガンのように連続してトークを行うセッションである ( 一人あたりの持ち時間は5 分 +α) 一昨年の関連教員交流会でも同じ形式のセッションを開催しているが このときには自らの経歴 これまでの教育実践で感じたこと 研究内容等 自己紹介を兼ねた内容のトークが中心であった 今回のセッションでは enpitの一環で実施された海外プログラムの報告 最新の演習内容の紹介 自らの教育活動に対する振り返り 教育実践の経験をきっかけとした研究等 enpitでの教育実践経験を踏まえたさまざまな内容のトークとなった 教員を対象とした FD 講演会他分野での実践教育の手法や動向を学ぶことを目的に次の講演会を実施した 日時平成 28 年 2 月 10 日場所東京大学工学部講演題目医学教育のおける最近の動向 : プロセス重視からアウトカム基盤型教育への変化講演者東京大学大学院医学系研究科医学教育国際研究センター 孫大輔講演概要わが国の医学教育においては近年大きな変革が続いている PBL(problem-based learning) などのアクティブラーニング 模擬患者を利用したコミュニケーション技能教育やシミュレーション教育 OSCE( 客観的臨床能力試験 ) などの技能試験の導入などである その背景には 社会からの医学教育へのニーズの変化 教育学的な基盤の変化 情報の膨大化などがある 現在 わが国の医学教育は プロセス重視からアウトカム基盤型教育へと大きな変貌を遂げつつあるといえる 今回のセミナーでは 近年の医学教育の変革の概要と今後の展望について解説する クラウドを活用したモバイルアプリケーション開発実習 日時場所 平成 28 年 1 月 29 日国立情報学研究所 (3) 来年度の予定従来実施してきた共通アンケート 公開授業の運営および参加促進 関連教員交流会は平成 28 年度も継続していく予定である さらに本年度開始した新たな教員向けイベントを充実する等 教員の実践教育力の向上に資する活動を進めていきたい FDWG 平木敬 小林克志 ( 東京大学 ) 大久保隆夫 ( 情報セキュリティ大学院大学 ) 久住憲嗣 ( 九州大学 ) 飛田博章 ( 産業技術大学院大学 ) 櫻井浩子 ( 大阪大学 ) 粂野文洋 ( 国立情報学研究所 / 日本工業大学 ) enpit ANNUAL REPORT 2015 第109

115 3.2.3 評価 産学連携 WG 幹事 : 名古屋大学 (1) 目的 enpitの教育目標は 最先端の情報技術を実践的に活用することができる人材育成 におかれている ( enpit.jp/) そこで enpit 評価 産学連携 WGでは その活動の目的を enpit 受講生が 最先端の科学技術を実践的に活用することができる人材として育成されたか を評価することに設定した (2) 体制構築評価を実施するためにenPiTの各分野から最少で1 名の 合計 6 名を選出した さらに事務局として 2 名を置き 合計 8 名で評価 産学連携 WGを構成した 今年度は 平成 28 年 1 月までに4 回のWG 会議を開催した (3) 情報技術の実践力評価 産学連携 WGは最初に 実践的に活用 されることが期待される能力について検討した 結果 評価 産学連携 WGでは 単に知識を記憶する能力にとどまらず 知識や技能を問題解決に適用する能力が期待されると考えた 特に 社会が要求する 実践力 は 定量的な問題ではなく より複雑 な問題を解決する能力であると考えられる 評価 産学連携 WGは 前述のような視点からenPiT 受講生の実践力を評価することを目的とした 平成 27 年度に実施した3 種類の実践力の評価活動 自己評価の測定 行動特性の計測 修了生アンケート分析 を順に報告する (4) 自己評価の測定 FDWGが実施する演習科目受講後の受講生アンケートの場を借りて 自己評価を問うた 設問項目は この演習を受講する前に比べて 演習で学んだ技術の実践力 ( 技術を適用する能力 ) が高くなったと感じますか? であり まったく感じなかった あまり感じなかった 少し感じた 強く感じた の 4 肢選択で回答を求めた のべ500 名の有効回答があり 図表 に示すように 強く感じた と 少し感じた の合計が 90% を占めた 自由記述欄には 実践力に対する自己評価の高まりを示す次の回答があった ( 原文をそのまま表記 ) 実践的かつ刺激的で 取り組んでいる期間中 充実感がとても感じられた 実践的な内容の演習を手とり足とり教えてもらえるのは 学生にとってはとてもありがたいです 図表 実践力の自己評価 図表 PROG コンピテンシーの能力要素 この演習を受講する前に比べて 演習で学んだ技術の実践力 ( 技術を適用する能力 ) が高くなったと感じますか? 1.0 ( 単位 :%) 対人基礎力 親和力 協働力 9.0 統率力 34.0 感情制御力 (N = 500) 総合 対自己基礎力 自信創出力 行動持続力 56.0 課題発見力 対課題基礎力 計画立案力 強く感じた少し感じた あまり感じなかったまったく感じなかった 実践力 110 enpit ANNUAL REPORT 2015

116 3章分野を越えた実践教育ネットワーク形成1 回目 PRO** Gテスト平均点 就職後にも大変役に立つ演習でした これらのことは enpitの特徴である分散 PBLとして実施する演習科目の受講内容が 実践力の向上を促しており 受講生の9 割が実践力の向上を自覚することを示している (5) 行動特性の計測平成 27 年度も引き続き PROG(Progress Report on Generic skills) テストを enpitの受講前と後の 2 回実施して コンピテンシー ( 行動特性 ) の成長を測定した ただし 本報告書の執筆段階では 平成 27 年度のenPiT 受講後のテストがすべては完了していない そこで 本報告書では 平成 26 年度の分析結果を報告する PROGのコンピテンシー計測は マーク式の251 問を40 分間で解き 望ましい社会人のモデルとの差が点数化されるように設計されている PROGでは コンピテンシーを 全体的な能力を表す 総合 としてまとめた上で 対人基礎力 対自己基礎力 対課題基礎力 の 3つに分け さらにその下位に3 種類ずつの能力要素を配置し 合計 13 種で構成している ( 図表 ) 各評価項目は 1から7までの7 段階 (7が最高) で採点される 情報技術を実践的に活用して社会の問題解決に取り組むには 他者とのコミュニケーション能力に加えて リーダー 図表 PROG コンピテンシーの得点変化 7 6 凡例 2 回目 シップ力や課題発見力などのコンピテンシーが高いことが求められる そこで enpitの受講前後に合計 2 回 PROGテストを実施し コンピテンシーの得点変化を分析し 教育効果を測定する 行動特性は PROGテストを 2 回実施して その差を評価することとした 1 回目のテストは 平成 26 年 5 月 9 日から7 月 23 日にかけて行われた 2 回目のテストは 平成 27 年 1 月 5 日から平成 27 年 2 月 23 日にかけて行われた テスト実施時期に幅がある理由は 大学ごとに分散 PBLを行う時期や期間が異なるためである PROGテストの受検者は 1 回目の受検者数が339 名 2 回目が284 名であり 1 回目と2 回目をともに受検した修士生 230 名のコンピテンシーの採点結果を分析対象とした 230 名の内訳は クラウドコンピューティング分野 33 名 セキュリティ分野 63 名 組込みシステム分野 41 名 ビジネスアプリケーション分野 93 名であった 得点分布に正規性が確認できなかったので 符号付き順位検定で2 回の得点の差を検定した その結果 すべての項目で 2 回目の得点が1 回目に比べて有意に高いことが確認された ( p <.01) 図表 には 総合 対人基礎力 対自己基礎力 対課題基礎力 の得点変化を抜粋して示す さらに 分野別の分析においても総合評価がすべての分野で有意に高くなったことを確認した ( 組込みシステム分野ではp <.05 その他の分野ではp <.01) 以上のように enpitの受講によりコンピテンシーの得点が有意に高まることが PROGを用いた計測によって確認された このことは enpitの受講により 情報技術の実践力に必要な能力要素が成長したことを示している 5 ** ** ** (6) 修了生アンケート分析平成 26 年度にenPiTを受講した修士課程修了生に対して 4 平成 27 年 10 月 15 日から 11 月 30 日の間に アンケートを実施し た アンケートは 修了生向けとその上司向けの 2 種類を用意 3 し 修了生に対して 上司へのアンケート協力を依頼した ア ンケートは HTTPS で暗号化された Web サイトを用いて無記 2 名で行われた 修了生向けのアンケートは 就職先企業の業種や enpit の 1 教育が現在役立っているかなど合計 12 問であった 上司向け のアンケートは enpit の修了生と同期の他の新入社員との 0 総合 注 :** p <.01 対人基礎力 対自己基礎力 対課題基礎力 比較やenPiTに対する要望など合計 7 問であった いずれも回答は 選択式で 一部を自由記述式で求めた 有効回答数は 修了生が93 名 上司が26 名であった 修了生に enpitの経験が就職活動に有益であったか否か を 大いに役立った 役立った あまり役立たなかった 役立たなかった わからない の 5 段階で問うたところ 27% が 大いに役立った 37% が 役立った と回答し 合計 64% が役立ったと評価している さらに 同期の社員と比べた IT 実践力の自己評価は 高い が 15% やや高い が 39% で あり 合計 54% が高いと判断している 特に 協働力 と IT 技 enpit ANNUAL REPORT 2015 第111

117 術知識 に対する自己評価が高かった 他方 上司に他の新入社員との比較を求めたところ enpit 修了生の方が 協働力 行動持続力 課題発見力 実践力 IT 技術知識 IT 実践力 の項目で 優れている もしくは やや優れている の回答が過半数を占めた ( 図表 ) 以上から 情報技術の実践力を育成するenPiTの目的は 修了生の自己評価と上司による他者評価の双方で成果が実感されていると考えられる enpitの教育目的が達成されていることを確認した (7) 産学連携活動平成 27 年 11 月 25 日に 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) および一般社団法人日本情報システム ユーザー協会 (JUAS) の協力のもと IT 実践教育会議 2015 を国立情報学研究所にて開催した 本会議の目的は 学 と 産 で行われている 実践教育の事例 を共有し 相互に情報技術の実践教育を推進することにあった enpit 側から12 名 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) を含む企業側から10 名が出席し 各々 4 件の教育事例と 評価 産学連携 WGの取り組み1 件を発表し 意見交換を行った 教育事例として enpit 側からは 4 分野で行われている分散 PBLについて報告された 企業側からは 情報技術は進歩が早く教育内容が早期に陳腐化するので 随時 新しい技術テーマを取り上げて 技術者が自主的に勉強会を開催している事例や 学習のモチベーションを高めるために組織の風土 を整備する必要性などが報告された 意見交換では 実践力を高めるために 知識教育だけでは十分ではなく 意識的にコンピテンシーを育成する必要があることが指摘された (8) まとめ平成 27 年度に実施した評価活動で enpitの受講生は受講前に比べてit 実践力を高めていることを確認した さらに 修了生の上司も enpit 修了生のIT 実践力を認めていることを確認した 産学連携の活動では ユーザ企業を含むIT 企業と IT 実践力の教育事例を相互に発表し合った そして IT 実践力には 情報技術の知識に加えてコンピテンシーが必要であると 企業側が考えていることを確認した 本分析結果を情報処理学会コンピュータと教育研究会 133 回研究発表会で発表した (9) 来年度の予定コンピテンシーの成長に関して 調査を継続する 評価 産学連携 WG 山本雅基 海上智昭 ( 名古屋大学 ) 小林隆志 ( 東京工業大学 ) 奥野拓 ( 公立はこだて未来大学 ) 宮地充子 春名修介 櫻井浩子 ( 大阪大学 ) 粂野文洋 ( 国立情報学研究所 / 日本工業大学 ) 図表 上司による評価 :enpit 修了生と他の新入社員との比較 親和力 協働力 統率力 感情制御力 行動持続力 課題発見力 計画立案力 実践力 IT 技術知識 IT 実践力 優れているやや優れている 同じやや劣っている ( 単位 :%) 劣っている 112 enpit ANNUAL REPORT 2015

118 WG 幹事 : 筑波大学ク形成教務 (1) 経緯とミッション 教務 WG は enpit の 4 つの分野間の 特にカリキュラムに関 する相互交流を行うために平成 25 年 3 月に組織されたもので ある このため 主要なミッションとしては次の 2 つがある (Ⅰ) 分野横断講義の企画 実施 (Ⅱ) カリキュラム関係資料の蓄積 整備 (2) 平成 27 年度活動実績本年度は遠隔会議システムを用いて 6 回 ( 平成 27 年 5 月 12 日 7 月 7 日 9 月 7 日 11 月 5 日 平成 28 年 1 月 14 日 3 月 3 日 ) の会議を実施した 各分野 ( 大学 ) におけるカリキュラム内容や教材整備状況等について昨年度からの比較調査の上 分野横断講義候補リストの更新とそれに基づく (Ⅰ) 分野横断講義の企画 実施を行い 次の2 分類の講義を実施した A 分野によらず必要な汎用的内容の講義 B 各分野の特任教員によって提供される特色ある講義 Aについては ロジカルシンキング に関する講義 ビジネスアプリケーション分野 セキュリティ分野 プレゼンテーションスキル に関する講義 クラウドコンピューティング分野 ビジネスアプリケーション分野 ドキュメンテーション に関する講義 組込みシステム分野 ビジネスアプリケーション分野 ファシリテーションスキル に関する講義 組込みシステム分野 クラウドコンピューティング分野 ビジネスアプリケーション分野の4 種類 (5 講義 ) を企画 実施した 昨年度は3 種類 (4 講義 ) だったが種類数 講義数ともに増やした また Bについては クラウドエクストラ クラウドコンピューティング分野 ビジネスアプリケーション分野 セキュリティ分野 ハードウェアセキュリティ入門 セキュリティ分野 組込みシステム分野 最新情報セキュリティ理論と応用 システム編 セキュリティ分野 ビジネスアプリケーション分野 アジャイルソフトウェア開発 ビジネスアプリケーション分野 クラウドコンピューティング分野 ビジネスアプリケーションのためのデータサイエンス 入門 ビジネスアプリケーション分野 クラウドコンピューティング分野 スクラム開発入門 ビジネスアプリケーション分野 クラウドコンピューティング分野の6 種類 (7 講義 ) を企画 実施した こちらも昨年度の4 種類 (7 講義 ) に対し 講義数は同じであるが 種類を増やしている ( これらの分野横断講義の実施実績等の詳細については 2.5 節参照 ) なお これら以外にも クラウドコンピューティング分野とビジネスアプリケーション分野がテレビ会議システムを用いて共同で分散 PBLを実施するなどの取り組みも行われた さらに セキュリティ分野の科目の多くは 登録を行うことで 他分野の学生でも遠隔受講 ( 同時 または蓄積 ) が可能となっており クラウドコンピューティング分野では本年度よりネットワークセキュリティに関する科目 ( 蓄積 ) を学生に案内し自主学習として受講させている また 組込みシステム分野の名古屋大学附属組込みシステム研究センターの 社会人組込み技術者向けの公開講座 を本年度より enpit 全分野の受講生に無料で受講可能とする取り組みも昨年度から継続実施されている これらを含めた 分野横断講義 については各分野の受講生に積極的に履修を進めるよう広く案内している 次に (Ⅱ) カリキュラム関係資料の蓄積 整備については 継続して進めた 教材については著作権等の問題が生じるため一般公開はせず 文部科学省の担当者や本事業の評価委員を含めた関係者のみ閲覧可能な方針とした また 教材をはじめとする各種のカリキュラム資料は 随時更新されるため 閲覧用データファイルそのものを教務 WGで管理するのではなく ファイル自体は各分野や連携大学のサーバで蓄積し そのリンクを集めたページを国立情報学研究所のサーバ (Wiki) 上に整備している また カリキュラム関係の資料整備と関連して 本年度より自習用 e-learning 教材の作成についての検討を始めた 各分野で平成 28 年 9 月末をめどに 図表 の通り少なくとも一つは整備する方針で作業を進めている 図表 e-learning 教材作成候補 分野クラウドコンピューティング分野 セキュリティ分野 組込みシステム分野 ビジネスアプリケーション分野 候補講義内容 WEBアプリフレームワーク テスティング手法等 アーカイブ用に作成した各種講義 ロボットの制御手法 文脈指向プログラミング手法等 Java プログラミング UML システム開発技法 プロジェクトマネジメント等に関する基礎知識 3章分野を越えた実践教育ネットワーenPiT ANNUAL REPORT 2015 第113

119 (3) 平成 28 年度活動計画次年度も 遠隔会議システムを有効に使いながら定期的に会合を行い (Ⅰ) 分野横断講義の本格的な実施と (Ⅱ) カリキュラム関係資料の継続的な蓄積 整備 ならびに自習用 e-learning 教材の整備を進めていく予定である なお 平成 27 年度に複数の分野 ( クラウドコンピューティング分野とセキュリティ分野など ) の科目に履修登録を行う学生が現れた これらのマルチ分野受講生に対し 無理のないカリキュラムや修了要件等になるような分野間での調整や対応も行っていく 教務 WG 河辺徹 ( 筑波大学 ) 小出洋 ( 九州工業大学 ) 曽根秀明 ( 東北大学 ) 毛利幸雄 ( 九州大学 ) 末永俊一郎 吉岡信和 ( 国立情報学研究所 ) 女性部会幹事 : 大阪大学 女性 IT 技術者の育成のためのネットワーク形成を目指し 平成 26 年 4 月に女性部会 (Women in Information Technology:WiT) が設立された enpitにおける女性部会の活動目標は 1 女子学生 女性教員のネットワーク形成 2 女性 IT 技術者への関心を高める 3 女性 IT 技術者育成の支援策を提案することである (1) 活動の概要女性部会では 定例会やワークショップ 女子中高生向けイベントへの参加 学会での啓蒙普及活動を行った これらの活動を行うため 平成 27 年度は部会会議を5 回 ( 平成 27 年 7 月 13 日 10 月 1 日 11 月 24 日 平成 28 年 1 月 12 日 3 月 ( 予定 )) 開催した (2) 体制女性部会は enpit 女性教員 6 名に アドバイザーとして國井秀子先生 enpit 男性教員 5 名で構成されている (3) 活動成果本年度の活動内容と成果は 次の通りである 企画の案内や活動の報告は 女性部会ホームページ ( jimdo.com/) や Facebook( enpit.wit/info) Twitter( を活用し 発信した た 当日は お茶の水女子大学をメイン会場として TV 会議を用い enpitの連携大学である公立はこだて未来大学 筑波大学 東京工業大学 慶應義塾大学 名古屋大学へ配信した 31 名が参加した まず enpit 修了生で公立はこだて未来大学を卒業し 現在は新日鉄住金ソリューションズ株式会社システム研究開発センターに勤務されている坂井麻里恵氏からは enpitを受講の経験が現在の仕事にどう役立ったのかなどについて聞いた 次いで お茶の水女子大学から東京大学大学院に進み 友人とともに会社を起ち上げ 現在はシンガポールにて株式会社シナモンを経営している平野未来氏からは 起業への道のりや 仕事をするうえで大事なことなどについて聞いた 参加者からは職場の様子や働き方について質疑応答があった ( 図表 ) 第 4 回定例会は 平成 27 年 12 月 17 日に 未来の ふつう ~ これからのワークプレイスを考える ~ をテーマに 東京工業大学卒業生の二人の女性から IT 業界で働く ということについて講演をしてもらった 東京工業大学をメイン会場とし 今回もTV 会議を用い 公立はこだて未来大学 筑波大学 慶應義塾大学 名古屋大学へ配信した 10 名 ( うち男性 4 名 ) が参加した Milliman, Inc. でコンサルタントとして活躍される松山科子氏からは 現役で働き続けることや 社会人大学院生として博士学位を取得したプロセスや仕事と勉学の両立 時間のやりくりの工夫などについて聞いた 次いで enpit 修了生で 株式会社野村総合研究所就職後 現在 エヌ アール アイ セキュアテクノロジーズ株式会社で営業を担当されている齋藤真理子氏からは セキュリティ コンサルタントやセキュリティ エンジニアとしての経験 現在の業務や仕事と家庭の両立について聞いた そして 参加者とともに 特に国や職場の子育て支援の取り組みの状況や課題について意見交換をした 2ワークショップ 電子工作でクリスマス飾りを作ろう会 開催平成 27 年 11 月 7 日 株式会社アニメイトラボにて ワーク 図表 定例会の様子 1 定例会の開催第 3 回定例会は平成 27 年 5 月 27 日に 女性 IT 技術者の活躍! をテーマに 情報系学科を卒業して現在エンジニアまたは実業家として活躍している二人の女性に講演してもらっ 114 enpit ANNUAL REPORT 2015

120 ク形成ショップ 電子工作でクリスマス飾りを作ろう会 を開催した 本ワークショップの目的は 参加者同士の交流による1 女子学生 女性教員のネットワーク形成 2 近年注目を集めている電子工作を題材にし 女子学生だけでなく 男性や親子の参加も可能とすることで WiTワークショップを通じて女性 IT 技術者とワークライフバランスを考えるきっかけとする 講師は 女性部会メンバーでもある公立はこだて未来大学の木塚あゆみ氏にお願いをした 下は3 歳から上は小学 4 年生まで5 組の親子も参加し 総勢 29 名が参加した 実施にあたり 技術アドバイザーとして筑波大学のenPiT 修了生 2 名を雇用した ワークショップでは 光センサーのついたクリスマスハウスを作ったり ( 初級者コース ) Arduinoを使って LEDライトと音を制御するプログラムを作ったり ( 上級者コース ) した 参加者からは 面白かった またやりたい 次はもっと難しいのを出来るようになりたい との声が寄せられ ITに興味を持ってもらえた ( 図表 ) ただし 前年度同様 enpit 関係者の参加が少なく 特に学生に参加してもらうためにはどうしたらよいか 一層の工夫が必要である 5 学会での啓蒙普及 一般社団法人経営情報学会 2015 年春季全国研究発表大会 ( 平成 27 年 5 月 31 日 日本大学 ) 女性 IT 技術者のキャリア課題とアジャイル型キャリア開発の提案 森本千佳子 渡辺知恵美 櫻井浩子 木塚あゆみ 永瀬美穂 一般社団法人日本ソフトウェア科学会雑誌 (32 巻 2 号 ) 特集 女性研究者 への寄稿 女性研究者 技術者の本音トーク 渡辺知恵美 森本千佳子 中島明日香 木塚あゆみ ( 座談会 ) 女性 IT 技術者支援 : 分野 地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク 女性部会 WiTの取組み 櫻井浩子 ( 論文 ) (4) 来年度の予定来年度は 定例会の継続開催に加え 国立女性教育会館主催の 女子中高生夏の学校 での実験 実習 電子工作を使ったワークショップを行う予定である また Webアンケートの結果を踏まえ女性 IT 技術者支援として必要な取り組みを考えていきたい 3章分野を越えた実践教育ネットワー3 女子中高生への啓蒙平成 26 年度に引き続き 平成 27 年 8 月 6 日 ~8 日まで 国立女性教育会館で開催された 女子中高生夏の学校 2015~ 科学 技術 人との出会い に参加した 女性部会では ITに関わるお仕事働き方のイロイロ というテーマで 情報科学系への進路に関する相談を受けたり 女性 IT 技術者のキャリア選択を描いたチラシを学生たちに配布した また enpitや女性部会の活動紹介もした 4 女性 IT 技術者の働き方に関する Webアンケートの実施女性 IT 技術者の実態やキャリア選択の課題を抽出するために Webアンケートを行う アンケートには 男性にも回答してもらう スケジュールは 2 月にアンケートを実施 3 月に分析 検討を行う 女性部会 櫻井浩子 ( 大阪大学 ) 森本千佳子 ( 東京工業大学 ) 渡辺知恵美 ( 筑波大学 ) 木塚あゆみ ( 公立はこだて未来大学 ) 永瀬美穂 ( 産業技術大学院大学 ) 中島明日香 ( 奈良先端科学技術大学院大学 /NTTセキュアプラットフォーム研究所 ) アドバイザー : 國井秀子 (enpit 外部評価委員 芝浦工業大学 ) 図表 ワークショップ 電子工作でクリスマス飾りを作ろう会 の様子 enpit ANNUAL REPORT 2015 第115

121 3.3 全体シンポジウム 本事業の成果を公開 発表するenPiT 第 4 回シンポジウムを 平成 28 年 1 月 26 日につくば国際会議場にて開催した プログラムは図表 3.3.1の通りである 参加者数は144 名となり 大学からは114 名 ( 学生を含む ) 企業等からは 30 名の参加となった ( 図表 3.3.2) 第 1 部の最初の招待講演 デジタルビジネス革命に立ち向かおう! では 特定非営利活動法人 CeFILの横塚裕志氏より デジタル化 による新しいビジネスモデルが破壊的に出現する現在の大転換期を企業が生き抜くための方策として 経営者 戦略策定スタッフが自ら世界の最新状況や事例を学び 新しい顧客価値を提供し続ける能力を組織として育む必要性をご紹介いただいた さらに そのような活動を支援するために大学と産業界が今後連携してイノベーションの支援を確実に行う組織として デジタルビジネスイノベーションセンターの役割についてご講演いただいた また 2つ目の招待講演 イノベーションを生み出すマネジメントスタイル では C Channel 株式会社代表取締役森川亮氏より 新しい価値を生み出すための方策として 管理に基づいて安定的かつ低コストでものを製造する従来のやり方から 高くても新しいものを生み出すようなやり方に変える必要性をご紹介いただき 新しいものを生み出す組織やマネジメントはどうあるべきか提言していただいた どちらの招待講演もキーワードは イノベーション である イノベーションを生み出す人材の育成がますます重要となることを示唆した講演であった 第 2 部ではまず4 分野のenPiT 受講生が登壇し 続いて各分野代表から4 分野の状況報告があった 受講生からの発表内容は プロジェクト演習で実装したクラウドサービスシステムのデモンストレーション ハードウェアセキュリティ演習やデジタルフォレンジック演習の体験談 お掃除ロボットの開発および研究への発展 友人と勉強時間を共有 管理するスマートフォンアプリ ( 加速度センサ付のペンを併用 ) のデモンストレーションであった 4 分野の状況報告は本報告書の2 章である分野報告のサマリといえるものであった なお 第 1 部と第 2 部の講演発表に加えて 受講生によるポスター発表も開催された 午前 10 時から合計 17のプロジェクト成果や演習の体験談等 非常にバラエティに富んだ内容の発表であった シンポジウムの後に情報交換会が開催された 情報交換会には学生 26 名を含む79 名が参加した 第 2 部の発表やポスター発表に関し 学生や教員との間で多くの活発なディスカッションがあった 図表 enpit 第 4 回シンポジウムプログラム 13:00~ 開会の挨拶 13:10 enpit 代表大阪大学大学院情報科学研究科教授井上克郎 13:10~ 文部科学省挨拶 13:20 文部科学省北山浩士 [ 第 1 部 ] 招待講演 13:20~ デジタルビジネス革命に立ち向かおう! 14:00 特定非営利活動法人 CeFIL 理事長横塚裕志 14:00~ イノベーションを生み出すマネジメントスタイル 14:40 C Channel 株式会社代表取締役森川亮 [ 第 2 部 ]enpit 平成 26 年度活動報告 14:55~ 各分野学生発表 16:35 クラウドコンピューティング分野 セキュリティ分野 組込みシステム分野 ビジネスアプリケーション分野 16:35~ 各分野代表発表 17:00 17:00~ 閉会の挨拶 17:10 筑波大学大学院システム情報工学研究科研究科長北川博之 図表 enpit 第 4 回シンポジウムの様子 116 enpit ANNUAL REPORT 2015

運営拠点事業計画書(大阪大学作成)3

運営拠点事業計画書(大阪大学作成)3 表 H5 年度活動実績表 修了学生数その他 ( 学参加大学数連携企業数 013 年度最終実績 FD 参加者数合計連携大学参加大学社会人部 高専等 ) 述べ数分野内重複を除く述べ数分野内重複を除く分野全体 305 10 94 1 47 47 47 93 91 134 H5 年度成果報告書記載の数字 309 47 7 クラウドコンピューティング分野 105 77 0 1 11 11 7 9 大阪大学 13

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