神戸市におけるマイナンバー制度の利活用と課題 平成 28 年 5 月 18 日 神戸市企画調整局情報化推進部

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1 神戸市におけるマイナンバー制度の利活用と課題 平成 28 年 5 月 18 日 神戸市企画調整局情報化推進部

2 自己紹介 社会保障 税番号制度調整担当課長森浩三 1994( 平成 6) 年 4 月神戸市役所入庁 1995( 平成 7) 年 1 月阪神 淡路大震災 1999( 平成 11) 年 4 月理財局財務課配属 2005( 平成 17) 年 4 月産業振興局企業立地課配属 2012( 平成 24) 年 4 月長田区保護課配属 2013( 平成 25) 年 12 月企画調整局情報化推進部配属 現在に至る 2

3 神戸市の紹介 面 積 約550k 人 口 約154万人 指定都市9位 指定都市5位 9行政区 1支所 2出張所 南部の市街地 北西部の農村地帯とニュータウン 大阪への通勤 神戸市内にもそこそこ事業所 京都 兵庫 神戸 滋賀 京都 大阪 大阪 和歌 山 奈良 50K m 100Km 3

4 マイナンバー制度とは? 一人ひとりを特定するために 住民全員に 重複のない共通の番号 情報提供ネットワークを使い行政機関の間で個人情報を 名寄せ 番号を証明するための 個人番号 ( マイナンバー ) カード を交付 4

5 制度の目的 効率的な行政運営の実現 公平 公正な税 社会保障制度の運営 市民サービスの向上 5

6 自治体 ( 神戸市 ) のジレンマ 平成 27 年度から 1,000 回以上の住民 企業 団体説明 そこで必ず出る声 何のために? 便利になるの? 企業にとっては ( 住民にとっても ) 面倒 情報が丸わかりでは?( 税金を確実に取るため?) 個人情報の保護の懸念 6

7 マイナンバーカードの 3 つの機能 個人番号カードの IC チップ内の構成 (1) 自分の身元と個人番号を証明 いつでも誰でも無料で持てる身分証明証 ( 表面 ) 日常 通常業務で身元証明書類として利用可 番号法に定める事務 地方公共団体で事務で条例に定める事務での番号の証明 ( 裏面 ) 住民基本台帳 AP 住民票コート 必須領域事項 券面 AP 券面事項入力補助 AP 個人番号 公的個人認証 AP ( 電子署名 利用者証明 ) 空き容量 法令 条例利用 AP (2) 電子証明書 ( 公的個人認証 ) e-tax 等電子申請の際の電子上の印鑑証明として利用 コンビニ交付 マイポータルの本人認証に利用 民間事業者の本人確認 アクセス制御にも活用例 : 金融機関のインターネットバンキングインターネットショッピング等 (3) 空き領域 地方公共団体等が条例で定めるところにより 利用可能例 : 図書館利用 地域ポイント 地域通貨公共施設予約 住民カード情報等 7

8 コンビニ交付 電子申請 入力支援 コンビニ交付 電子申請 入力支援 コンヒ ニ AAA コンヒ ニ AAA 住民票 〇年〇月〇日〇〇区長印 H28.1~ 開始予定 住民票 印鑑証明 戸籍証明 税証明書が対象 全国約 45,000 店舗 自動交付機は H28.2 末で廃止予定 電子申請に必要な電子証明書が標準搭載 スマホで IC チップを読み取る技術を国が研究中 職員の窓口対応の削減 住民の利便性向上 申請書氏名凸田凹夫住所神戸市灘区 町生年 年〇月 日月日 IC チップのアプリに 入力支援 標準搭載 アプリを活用して申請書に氏名等をプレプリント 印鑑 サインのみで受理可能 若干のシステム改修が必要 8

9 神戸市の取り組み ( 各論 ) 番号利用 福祉医療 税 ( 資産調査 ) 母子寡婦福祉資金貸付 ( 父子 ) その他上乗せ事業等 要綱事務を独自利用として条例で規定 H27.9 市会で神戸市番号条例制定 個人番号カード利用 証明書コンビニ交付 :H28.1 開始 28.6 から戸籍の証明も取得可能 制度導入契機に全国 100 自治体が開始予定 印鑑登録証の機能代替 : 条例改正ずみ 図書館カード :H29.1~ システムリプレースに合せて導入 あんしんすこやかカード ( 保健福祉局 ): 65 歳以上の高齢者に郵送 顔写真貼付 緊急連絡先等記載 市内施設の無料 減免パス 28 年度 ~ 番号カードに置換検討 9

10 住民の利便性向上のみが この制度のポイントか? 10

11 法律の正式名称 行政手続きにおける特定の個人を識別 するための番号の利用等に関する法律 行政手続きの ( カイゼンの ) ため 個人を識別することの重要性 ICT の活用 11

12 個人を特定する重要性 正しい行政手続き 適切なサービス 他人名義の悪用 (=なりすまし) による犯罪被害の防止 現実には 右のような犯罪が発生 日常生活のいろいろな場面で 自分が自分であることを証明する ことの重要性 行政も安心して仕事ができる 12

13 自治体の現場で何が起こっているのか 地域課題の複雑化 高度化 高齢化 社会経済の複雑化 制度の複雑化による内部事務の増 人口減による税収減 公務員の総定数抑制 市民サービス向上 公平 公正な行政サービスへの需要 自治体業務の再構築の必要性 13

14 目標マイナンバー等分科会の議論 ( 効率的で利便性の高い電子サーヒ ス実現に向けたロート マッフ ) 利便性向上による市民サービス向上 内部事務の簡素化で 職員の力を職員にしかできない業務に重点投入 公平 公正な社会保障の実現 制度の維持 向上 14

15 現状 ICT の進化 自治体の業務に ICT システムが不可欠 クラウド化 総合窓口 コンビニ交付など ICT を活用する取組の進展 地方自治体における業務の標準化 効率化に関する研究会報告書の概要 先進自治体の取組事例からみる標準化のポイントと提言 総合窓口 筋肉質の自治体への進化 ICT 化と業務の一体改革 社会保障 税番号制度の導入 標準化のポイント 効率化効果 課題 長年の自治体における業務改善の奨励 自治体間 部局間で様式 業務処理手順がバラバラ < 標準化の阻害要因 > 窓口業務のパターン化等による業務フローの見直し (BPR) 標準化 ( 効果 ) 縦割り排除による効率化 住民の利便性向上 業務全体の効率化 本研究会における検討 業務の標準化 効率化を進めるにあたっての課題を検証 課題解決方策の提示 標準化 効率化効果の把握方法の検討 提言 人口規模にかかわらず導入可能 番号制度導入により 各自治体において更なる検討が進むことを期待 総務事務センター 自治体クラウド 業務の標準化 効率化を進めていくための手法 環境整備についての提言 様式の標準化 制度改正のシステムへの反映 内部事務の集約による庶務業務の BPR 標準化 ( 効果 ) 人員の効果的配置 アウトソーシングの活用可能性拡大 複数自治体同士の協議により様式 業務手順を統一 標準化 ( 効果 ) 割り勘効果によるシステムコスト削減 共同アウトソーシングによるコスト削減 既存様式 中小規模団体を中心にクラウド化にあわせて標準化を推進 新規様式 制度導入時に標準化の徹底 効率的なシステム改修を行うための国 ( 制度 ) とベンダー ( システム ) の連携強化 業務の標準化 効率化効果の把握方法等についての提言 ベストプラクティスの提供等 地方自治体の ICT 調達支援 特に大規模自治体にスケールメリット 未対応の大規模自治体は積極的な対応が望ましい 中小規模自治体での導入が中心 大規模自治体においても改革に取り組むことが必要 地方自治体に優良事例を情報提供 国 地方自治体 ベンダーとの情報交換等の場を設置 地方自治体に対する的確なフォローを実施 中間標準レイアウト仕様 等の普及促進 ( 自治体が現状と異なる事業者のシステムに変更する際のデータ移行の円滑化のための形式 ) 効率化効果の把握方法についてポイントを整理 ( 業務処理時間の削減量の測定方法等 ) 各地方自治体の情報化推進計画等に業務の標準化 効率化効果目標を盛り込む 自治体クラウド等を契機とした業務の標準化 効率化の取組を徹底的に推進 15

16 神戸市はマイナンバーで何をしようとしているのか 市民サービス向上 (1) 住民の利便性向上 1 区役所に来なくても手続き可能 2 ワンストップでの申請 手続き 3 迅速な処理 待ち時間短縮 4 分かりやすい案内 5 これらを通じたフラストレーション解消 (2) 住民生活への密着度向上 1 高齢化 経済情勢による行政 ( 区役所業務 ) 需要への対応 2 住民の相談 指導の充実 3 公平 公正な行政の実現 それによる社会保障制度への信頼 4 防災 住民とのコミュニケーション 実現の手段として (3) 業務環境 職員の資質向上 1 住民の不安 相談に向き合う職員の心と時間のゆとり 2 職員の自己研鑽のための時間の確保 3 市民サービスについて職員が自律的に検討 改善する環境 マイナンバー導入を契機とした 職員のマンパワーの重点化 ICT の活用 マイナンバー マイナンバーカードの利活用 ( コンビニ交付等 ) 電子申請の推進 総合窓口の実施 内部事務の集約化 民間活用 業務委託 マイナンバー制度 = 社会的インフラ インフラの活用の可否は自治体の度量 16

17 マイナンバーカードを活用した地域活性化戦略 案 ③地域経済の活性化 好循環拡大 ②住民視点での行政サービス改革 自治体ポイント等を通じた需要増大 自治体クラウドの強力な推進による低コスト化 市区町村 公共施設等利用者カード 図書館 美術館カード スポーツ施設利用カード 公共交通カード 駐輪カード 講座受講カード 市民ひろば利用カード 等 民間利用が可能な電子証明書等(マイキー)を活用 マイナンバーは使わない マイキープラットフォーム 注 自治体ポイントカード 子育て支援ポイント ボランティアポイント(介護等 長寿祝い券/ポイント 健康増進ポイント 生涯学習ポイント イベント参加ポイント 等 自治体クラウド を活用し経費率 を低減 民間資金の地域導入 自治体ポイントの 支援ポイント 住民還元率 UP 自治体ポイント 商店街など まちなか 公共施設 ①1枚で様々なサービス利用が可能 地元の逸品等 需要拡大 好循環 マイナンバーカード イベント 例 鹿児島県内 主要15種 278万枚 豊島区 22種 65万枚 など たまったクレジット カード等のポイント を地域で活用 ポイント年間発行推計 最少 クレジットカード 2,090億円 航空会社 主要2社 595億円 等 2013年度 野村総研推計 プレミア商品 商店 注 マイナンバーカードを 様々なサービスを呼び出す 共通ツールとして利用する 総務省 連携 平成28年2月 経済産業省 ための情報基盤 中小企業庁 総務省 マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会 資料 17

18 おわりに そうは言いましてもね 強いリーダーシップ システム関係者の協力 現場職員 ( 労働組合も含めた ) の理解 個人情報の保護 多くの関係者の協力 そのための 説得 プロモーション 企業誘致 = ポートアイランドの埋め立て地を売る不動産セールスマン時代の経験 18

19 30 年に 1 度の大きな制度 皆さんの叡智を集結して乗り切りましょう ご清聴ありがとうございました 神戸市中央区加納町 6 丁目 kobe_mynumber@office.city.kobe.lg.jp 19

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