平成 21 年 3 月 3 日 平成 21 年度 各地方向け 地域放送番組編集計画

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1 平成 21 年 3 月 3 日 平成 21 年度 各地方向け 地域放送番組編集計画

2 目 次 平成 21 年度関東甲信越地方向け地域放送番組編集計画 1 平成 21 年度近畿地方向け地域放送番組編集計画 15 平成 21 年度中部地方向け地域放送番組編集計画 26 平成 21 年度中国地方向け地域放送番組編集計画 41 平成 21 年度九州地方向け地域放送番組編集計画 50 平成 21 年度東北地方向け地域放送番組編集計画 62 平成 21 年度北海道地方向け地域放送番組編集計画 78 平成 21 年度四国地方向け地域放送番組編集計画 85 2

3 平成 21 年度関東甲信越地方向け地域放送番組編集計画 基本方針 アメリカ発の金融危機が人々の暮らしや地域の産業を直撃しました 凶悪な事件や高齢者を狙った 振り込め詐欺 や食品偽装など暮らしの安心 安全を揺るがす出来事もあとをたちません NHK の首都圏放送センターと関東甲信越の 9 つの放送局は 放送を通じて安心 安全な地域や生活を守り 地域を元気にする拠点となります そのために 地域の課題と真正面から向き合い解決策を探る報道 番組作りを進めます また 関東甲信越各地の豊かな自然や文化 人々の暮らしを見つめ 関東甲信越各地の魅力を全国に発信していきます さらに 放送に加えてパソコンや携帯端末などを通じて 暮らしに役立つ地域情報のサービスを充実させ いつでも どこでも もっと身近に NHK を実現していきます 重点事項 1. 地域の課題解決や暮らしに役立つ報道の強化金融危機による地域経済の落ち込み 非正規労働者を中心にした雇用不安 年金や格差 医療など課題は山積しています 地域の課題に取り組み 地域とともに解決策を考えるニュース 番組を発信します 地域や暮らしに大きな影響を与えかねない 埋もれた問題 見過ごされている危険 を発掘する調査報道も強化します 災害報道などで 地域の安心 安全を支えるとともに 暮らしに役立つ情報を伝えます 2. 関東甲信越各地の自然や文化 人々の暮らしをみつめ 地域の魅力を全国に発信します 3. 幅広い視聴者に親しまれる番組首都圏は 社会の中核を担う働き盛りの人たちが集っている地域です 親の介護や子供の教育などの問題を抱える この世代の役に立ち 明日の活力となる番組を提供します 4. 多様なメディアに向けたサービスの展開安全 安心にかかわる災害報道をはじめ地域や暮らしに役立つ情報をパソコンや携帯端末などでも提供します 1

4 各局の重点事項 東京 本部 アメリカでおきた金融不安や中国の食品汚染が 関東甲信越に暮らす 4700 万人の生活を直撃する時代です 地球規模の問題にも目を配り 関東甲信越の安心 安全につながる情報を わかりやすく迅速に伝えていきます 年金 医療 格差など日本社会がかかえる課題やひずみを積極的に取り上げていきます 調査報道やキャンペーンに力を一層入れ 地域や暮らしの安心 安全につながるニュース 番組を展開し 地域が元気になる放送を目指します 首都圏直下型地震や最近増えているゲリラ豪雨とよばれる都市型災害の被害を防ぐ 防災 減災報道を強化します 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) と東京都議会議員選挙 ( 投票日平成 21 年 7 月 12 日 ) が行われます 争点や地域の政治課題をわかりやすく伝えるとともに 選挙結果を正確 迅速に伝えます 東京が招致を目指している 2016 年の夏のオリンピックの開催地が 10 月に決定します 招致を目指す動きなどを多角的に取り上げていきます 関東甲信越各地の自然や文化 暮らし 地域に根ざしたスポーツなどを取り上げることで 発見や感動 を伝えます また NHK のネットワークを生かして 各地の魅力を全国に発信していきます 中継キャラバンや番組に連動した ふれあいミーティング などを通じて 視聴者との回路を広げ 放送に反映します 2

5 横浜放送局 横浜開港 150 周年にあたり さまざまな記念事業が実施され 全国から注目が集まるのにあわせて 国際都市ヨコハマ の新たな魅力やさらなる発展に向けた課題を多角的に伝えます 中継や企画リポートなどで開港 150 周年に関連するさまざまな情報を発信するとともに 記念にふさわしい視聴者参加型の公開番組やイベントを実施することで地域の期待に応えていきます 神奈川県西部地震 東海地震の発生などで予想される被害や 台風 大雨などの風水害 さらに新型インフルエンザから県民の安全と暮らしを守るため 防災 減災に役立つ情報を積極的に発信します また 重大な事件や災害の発生時に直ちに対応し 公共放送の使命を果たします 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) に向けて万全の準備を進め 選挙報道では県内の選挙結果をデータ放送やインターネットも活用して迅速かつ正確に報道するとともに 選挙の争点や構図をわかりやすく伝えます 平成 22 年秋の新放送会館落成に向けて 地域へのさらなる浸透をはかります インターネットも活用しながら情報発信を強化するとともに 地元の生活や暮らしに密着し 神奈川の政治 経済 社会などの課題や問題を深く掘り下げて 日本や世界の中の神奈川を意識した大型番組の制作に努めていきます 県内のアメリカ軍基地問題については 去年 9 月に横須賀基地に配備された原子力空母の動向や在日アメリカ軍再編の動きをきめ細かく報道し 自治体の対応や住民の思いをあわせて伝えます スポーツについては 夏の高校野球県大会のほか 県内に 4 チームを擁する J リーグの 神奈川ダービー を去年に引き続いて FM で中継し 県内スポーツファンの期待に応えます 3

6 前橋放送局 NHK 前橋放送局は 群馬の放送文化を牽引し 地元の視聴者にニュースや番組を通じさまざまな情報を伝える一方 全国に向けた群馬の情報発信基地の役割を果たしています 平成 21 年度は 県域テレビ放送サービスの開始に向けた検討が進みます 地上デジタル放送のエリア拡大など 視聴者サービスのいっそうの充実に努めます 群馬県で暮らす人々の生命 財産を守るため 地震や風水害 雪害などの緊急 災害報道に全力で取り組みます 浅間山と草津白根山の警戒を続けるとともに 浅間山の噴火で予想される被害や住民への対応を示す ハザードマップ や 防災マップ 作成の動きなど 地域の人々に十分な防災情報を伝えます 平成 21 年度は 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) のほか 太田市の市長選挙など 9 つの市町村長選挙が予定されています 一連の選挙に万全の体制で臨み 迅速 正確でわかりやすい選挙報道に努めます 前橋市の中核市移行や群馬大学で開始予定の重粒子線治療 長野原町の八ツ場ダムを巡る動きなど地域の動向をきめ細かく伝えます また 基幹産業の農業や観光などを積極的に取り上げ 群馬を元気にする情報発信に努めます 一方で 不況が県の経済に投げかける波紋や県東部に多い外国人労働者の問題 少子化の影響など 地域の課題を正面から見据えた問題提起をし 視聴者とともに解決策を考えます 群馬の豊かな文化や雄大な自然をテーマにした番組制作に力を入れます 世界遺産登録の前提となる 暫定リスト に記載されている 富岡製糸場と絹産業遺産群 と単独の国立公園となって 3 年目になる 尾瀬国立公園 を中心に群馬の魅力を幅広く伝えるとともに 情報発信の新たな拠点作りに取り組みます 群馬県にかかわるスポーツを積極的に取り上げます サッカー J2 の ザスパ草津 については FM での県域放送の回数を増やし 県民全体で応援できる放送とします 秋にテレビ FM の公開番組やイベント セミナーなどを集中的に開催する 群馬スペシャル月間 を実施します FM 県域放送の充実に努めます ぐんま土曜広場 では県内の首長を中心にした新たなインタビューシリーズを放送します 平日午後 6 時台は ニュース 気象情報のほか イベントや文化など身近で多彩な情報をよりきめ細かく伝えていきます 4

7 水戸放送局 水戸放送局が地上デジタル放送で茨城県域放送を始めて この秋 5 周年の節目を迎えます 茨城県の視聴者は いま何を求めているか を念頭に 放送サービスのいっそうの充実を図るとともに 記念の番組やイベントを実施し 地域に根ざした身近な放送局をめざします 平日夕方 6 時台の番組を刷新します その日の茨城県のニュースを中心に 視聴者の関心の高い出来事や話題について 徹底した取材で内容を深め 見せ方にも工夫を凝らしてわかりやすさを追求します また 平日昼前の情報番組では 視聴者参加の公開放送を継続し 暮らしに密着した情報を伝えます 金曜夜に月 1 回程度放送している 金曜茨城スペシャル はより機動的に じっくりと掘り下げてお伝えします 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) や秋に予定されている茨城県知事選挙に向けて万全の体制を整え 正確かつ多角的に報道します 世界規模の経済危機で 茨城県の産業や人々の暮らしにさまざまな影響が出ています 後継者不足に苦しむ農林水産業 円高の影響が深刻な製造業など茨城県を支える産業の現状や課題に正面から向き合い 解決への道筋を考えます また 雇用や医療 年金などの深刻化する問題についても多角的に伝え 公共放送の役割を果たします 平成 22 年 3 月に開港予定の茨城空港や延伸する高速道路 整備が進む茨城港など 新しい交通インフラがもたらす地域への効果や課題について取り上げ わかりやすく伝えます サッカー J1 で史上初の 3 連覇に挑む 鹿島アントラーズ の戦いぶりについて引き続き取り上げるほか 高校野球や大相撲での県勢の活躍を紹介します 今年は 水戸藩が開藩して 400 年で 多くの記念事業が行われます また 秋には 技能五輪全国大会 と アビリンピック ( 全国障害者技能競技大会 ) が実施されます こうした県を元気にする事業やイベントを紹介し 全国にも発信していきます 茨城県の自然 環境 歴史 文化 芸能など多彩な分野について 幅広い世代に共感される NHK ならではの質の高い番組を制作し 地域の文化の発展に寄与します 5

8 千葉放送局 政権選択が争点となる第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 1 0 日 ) に向けて準備を整え 迅速で正確な報道にあたります また その前哨戦となる 3 月の県知事選挙の結果を受けて 県政の新たな方向や変容の兆しを多角的に伝えていきます 不況や格差社会が深刻化する中 変容する地域社会で起きる事件や問題をいち早く伝えます 社会性の高いニュースの迅速な提供に努めるとともに さまざまな事象を多角的に取り上げることで 視聴者とともに課題を解決する糸口を探ります 地震 台風などの災害時に 地域住民の生命 財産を守るため 取材と報道に全力を尽くします テレビ ラジオだけでなくデータ放送と千葉局独自の災害ホームページを活用し よりきめ細かい県域情報を提供します 食の安全や食料の自給率が問題となる中 農業 水産業など県内で盛んな第 1 次産業の現場が抱える課題について 消費者や生産現場の視点から 取材 報道に取り組みます 国内最大の国際空港である成田国際空港の取材から見える各種の社会問題 世界の激動 テロ対策や経済など 多方面において質の高い情報を発掘し ニュースとして発信していきます 〇千葉の魅力を多角的に伝える生中継番組を制作します 海の幸 などをテーマに 第 1 次産業の盛んな千葉の豊かさと温かさをお届けします また 番組の周知 広報を通じ 公共放送の理解促進に努めます 〇地域情報番組や紀行番組などで 千葉の魅力を首都圏に向けて発信します また 全国に向けても 生中継番組を制作するなど 精力的な情報発信に努めます 〇 FM 県域放送では より多くの人に愛される番組作りに努めます 地元プロスポーツチームの試合中継に取り組むなど県内の情報を充実させるほか ホームページとの連動も強化します また スタジオや県内各地での公開放送を実施して 聴取者にとってより身近な番組をめざします 〇公開番組などを通じて良質の娯楽を広く提供するほか 地域文化を取り上げるイベント 地域福祉の向上に貢献するイベント NHK への接触が少ない若い世代を対象としたイベントを企画実施し NHK の存在感を高めます 6

9 宇都宮放送局 栃木県は 知名度不足 が課題と言われています 栃木の自然や産物 地元で生き生きと暮らす人たちを取り上げた番組を首都圏や全国に向けて積極的に放送するとともに 地域の課題を掘り下げたニュースや企画を発信し 地域の活性化に貢献します 平成 23 年 (2011 年 ) の地上デジタル放送による県域テレビ放送サービスの開始が検討されています 地域の情報をこれまで以上に掘り起こし 視聴者の信頼 支持を得られる県域放送の実現に向けて 放送内容の検討を進めていきます 平成 17 年に旧今市市で起きた女子児童殺害事件など 栃木県の治安の悪化が深刻になっています 事件や事故のニュースを迅速 的確に伝えるとともに 社会的背景や防止策を掘り下げて伝えます 世界的な経済危機が続く中 大規模な工業団地を抱える栃木県でも 派遣労働者の契約打ち切りなどさまざまな影響が出ています 雇用や地域経済の問題を継続的に取材し 問題解決の糸口を探ります 栃木県は 日本一の生産量を誇るいちごをはじめ 特産の農作物を数多く持つ農業の盛んな県です 魅力ある特産品を放送で広く紹介すると同時に 後継者不足や食の安全の問題など農業をめぐる課題を取り上げたニュース 番組を発信します 栃木県のスポーツの話題を積極的に取り上げます サッカー J2 の 栃木 SC をはじめ バスケットボールの リンク栃木ブレックス アイスホッケーの HC 日光アイスバックス などの情報を FM 番組で詳しく伝えるほか テレビでも随時スポーツの話題を放送し 県内のスポーツファンの期待に応えます FM 県域放送を刷新し 聴取者との結びつきを強化します 宇都宮放送局ロビーを会場とした公開番組を新設し 聴取者だけでなく 地元の出演者や会館を訪れた人たちとのふれあいを深めることなどを通して 接触者率の向上をめざします 7

10 さいたま放送局 連続テレビ小説 つばさ にあわせて 埼玉県の元気な姿を幅広く取り上げていきます ドラマの主な舞台となる川越市を中心に埼玉県民の つばさ に対する期待は高まっています つばさ をきっかけに 埼玉県や NHK への親近感を高めてもらえるよう 企画やリポートだけではなく FM 番組やイベントにおいても つばさ に関連する話題や地域で頑張る人たちの姿を数多く伝えていきます また つばさ の番組末尾は 絆 をテーマに埼玉県の人々を毎日紹介しますが その取材活動を通じて 地域との結びつきを強めていきます ホームページと連動して埼玉県内のニュース 番組情報をきめ細かく発信し 接触者率の向上に努めます さいたま局にとってホームページは県域テレビ放送サービスに代わる情報発信の場でもあります ニュース動画と番組情報の提供のほか F M 番組と連動した企画や連続テレビ小説 つばさ 関連情報など 視聴者に喜ばれるコンテンツを充実していきます 選挙報道に万全を期します 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) については 15 の小選挙区ごとに万全の態勢で臨みます 県内では 今年度 20 の市長選が予定されています 全国的にも注目されるさいたま市長選挙をはじめ 首長選挙においては 情勢取材から開票速報まできめ細かく対応します 地震や台風 集中豪雨などの際には 国民の生命 財産を守る という災害報道の使命を確実に果たします 埼玉県では 震度 5 弱以上を観測する地震が過去 5 年間に 3 回発生しているほか いわゆる ゲリラ豪雨 による被害も起きています 国土交通省関東地方整備局と 各地の河川の生の映像を直接放送で利用できる協定を結ぶなど 関係機関との情報交換を密接にし災害報道を迅速に行えるよう日ごろから準備を進めます 投稿メールを軸に 浦和レッズ と 大宮アルディージャ を応援する双方向の F M 番組 週刊 サッカー王国 を継続して放送します 県民の関心が極めて高いサッカー情報をきめ細かく発信するとともに 埼玉のサッカー文化の発展に寄与します 浦和レッズ と 大宮アルディージャ が対戦する さいたまダービー を F M で中継し スタジアムに足を運べない県民の期待に応えます 8

11 長野放送局 地域のニュースをいち早く正確に伝えます 雇用問題 地域医療や地域交通 環境問題 農業の活性化など 地域の直面する問題をきめ細かく取材し 視聴者に伝えます 毎日の暮らしの安全 安心を届ける情報に力を入れるとともに 災害への備えを進めます 長野県では 東南海地震や活断層による直下型地震 風水害 火山活動などへの警戒が必要です 災害報道の準備を進め いざという時に地域住民の命と暮らしを守る公共放送の役割をしっかりと果たします 地域を元気にする放送に力を注ぎます 金曜夜 8 時に長野県の 今 を伝える 知るしん ~ 信州を知るテレビ ~ を継続して放送し 地域の課題や最新情報を掘り下げた取材で伝えます このほか 金曜夜 8 時を長野県の視聴者に向けた時間とし 信州の魅力を再発見します 地域の豊かさを伝える番組 地域に生きる人々を見つめ視聴者を元気づける番組などを放送します 夕方 6 時台のニュース番組 イブニング信州 を継続して放送し 家族そろって見られる質の高いニュース 情報番組として視聴者の支持を広げます 毎日のニュースを正確にわかりやすく伝え 特に大切なニュースについては 記者解説やリポートなどで幅広く伝えます また 県内各地の暮らしや風景を映像で伝えるシリーズ企画 中継と地域のスポーツ情報の充実を図り 県内のケーブルテレビ局や視聴者とのつながりを深めることで きめ細かな地域の情報を発信します 長野県の魅力を県域を越えて発信し 地域の期待に応えます 平成 21 年春には 長野市で前回 600 万人以上の参拝客が訪れた数えで 7 年に一度の 善光寺御開帳 が行われます 諏訪では 平成 22 年の 御柱祭 に向けて地元の準備が本格的に始まります 地域の振興と文化の継承に寄与する県内の行事を多角的に取材し 全国に伝えます また 中部地方の放送局と力を合わせ アルプスなど山岳の魅力をテーマにした番組作りを進めるほか 中部横断自動車道の全面完成やリニア新幹線建設計画など 長野県と周辺地域が関わる広域的な動きを取材し 県域を越えた情報発信に取り組みます メディアの変革期に地域の公共放送として新たなサービスに取り組みます デジタル放送の特性を生かした マルチ編成 や 双方向番組 によって デジタル放送の魅力を伝えます 地上デジタル放送の完全移行を控え 視聴者が必要とする情報を丁寧に伝えます また 視聴者が長野放送局に投稿する写真をホームページや放送で紹介するデジタルコンテンツ 撮るしん をイベントや携帯端末を活用して多角的に展開し NHK に親しむ機会を幅広く視聴者に提供します 9

12 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) や各自治体の首長選挙など 選挙報道に万全を期します 正確かつ迅速な開票速報を行い 選挙の争点 候補者の主張をわかりやすく伝え県民の関心に応えていくとともに 政治の大きな節目をしっかり捉え地域に伝えていきます 冬季オリンピック バンクーバー大会を前にした 11 月 長野市で NHK 杯国際フィギュアスケート競技大会 が開催されます 平成 10 年の開催地として冬季オリンピックに高い関心を寄せる長野県の視聴者に 県内や県出身の選手の情報を詳しく伝えます また プロ野球独立リーグ BC リーグ 信濃グランセローズ の中継 県内屈指の難しいスキーコースに小学生が挑む 小学生アルペン 天皇杯の県代表を決める 長野県サッカー選手権大会 8000 人の市民ランナーが参加する 第 11 回長野オリンピック記念長野マラソン など 地域のスポーツを積極的に取り上げて応援します 長野放送局が過去に制作して保有している番組映像を整理し 地域ならではの貴重な映像資産を ふるさとアーカイブス として放送します 時代の大きな転換期にあたり 地域のかつての姿の中に未来への手がかりを探ります 地域の視聴者に開かれた番組作りを進めます 昼前の情報番組 ひるとくテレビプラザ N は 放送会館での公開生放送を継続します 安全 安心 快適 な生活のヒントとなる情報を提供するほか 県内各市町村の視聴者がスタジオで各地の 旬 を紹介する企画などで 地域と一体となった番組作りに努めます ラジオ第 1 放送の朝の時間帯は 一日の始まりにふさわしい最新のニュースと気象 交通情報を もぎたて信州朝いちばん を中心に伝えます また 県内各市町村のイベント情報や健康情報 各地の自然を楽しむガイド情報など暮らしに役立つ情報のほか 身近な交通安全についてもわかりやすく伝えます 10

13 新潟放送局 新潟県中越地震 新潟県中越沖地震をはじめ 新潟県は地震 水害 雪害などの災害にたびたび見舞われています 新潟放送局では これまでの経験を生かして 災害報道に強い放送局 として体制をいっそう充実させ 迅速な報道ときめ細かい生活情報の発信に努めるほか 原子力発電所の安全性についても随時情報を発信し 地域の人たちの暮らしを守っていきます また 新潟県災害情報提供システムの稼働開始に伴って テレビ ラジオ 携帯端末による災害 防災情報の発信を強化します 災害時に役立つラジオについては 防災に役立つ情報をさらに充実させます 2 つの地震で被災した地域の復旧 復興 コメ作りや農業 深刻な地域医療 低迷する地域経済 山間地の過疎化など 新潟はさまざまな課題に直面しています 新潟放送局は 午後 6 時台のニュース番組や金曜夜間の番組を通して こうした課題に取り組み 地域の応援団 として問題解決の糸口を見つけて地域の活性化に貢献していきます 新潟が主な舞台の大河ドラマ 天地人 が放送されている今年 新潟県は 新潟県大観光交流年 として全県を挙げた観光客誘致の取り組みを行っています 新潟放送局はこうした地域の取り組みとも緊密に連携し 新潟の自然や文化財 安全で安心な食べ物 伝統工芸 高品質の工業製品など 放送を通して新潟の魅力を県外に発信していきます 平成 20 年秋 自然界に放たれたトキの動向は 地元新潟だけでなく全国の関心を集めています トキ成長の様子や繁殖を願う地域の人々の思いを伝えていきます また ラムサール条約に登録された瓢湖 世界ジオパークの候補地に選ばれた糸魚川など 新潟の豊かな自然 そして各地で自然環境を守る人々の取り組みを紹介していきます 国の認定基準に合わないために水俣病と認定されない患者や 北朝鮮に拉致された被害者の家族の長年にわたる関係者の苦しみ 悲しみは 問題が解決される日まで決して癒えることはありません 患者や家族に寄り添って取材を続け こうした事件が世の中から決して忘れられることがないよう伝えていきます 東は越後山脈 西は日本海に囲まれた 広大な面積の新潟県は天気も多様です 気象情報を強化し 地域の皆様の生活に欠かせない情報を より詳しく伝えていきます 11

14 スポーツ情報の発信にも積極的に取り組みます 今年は トキめき新潟国体 が開かれる年 新潟県出身選手の活躍など 放送を通して国体を盛り上げていきます また サッカー J1 リーグの アルビレックス新潟 など 新潟を拠点とするプロスポ - ツチームの動向なども詳しく伝えます 12

15 甲府放送局 景気の急速な悪化や格差の拡大によって 山梨県では高齢化や過疎化 輸出企業の不振や雇用の厳しさ 中心商店街の衰退 自治体の財政悪化といった課題が地域を直撃しています 甲府放送局は 昨年度に引き続き やまなし応援キャンペーン ~ やっぱり山梨 を展開し 地域が直面するさまざまな課題を検証するとともに 地域を元気にする試みを紹介し 視聴者とともにふるさと再生のヒントを探ります アメリカの金融危機をきっかけにした世界的な景気低迷は 県内の中小企業を直撃し 有効求人倍率も過去最低を記録するなど 雇用も一段と厳しさを増しています 緊急の経済対策や雇用対策について詳しく検証するほか 地場産業の宝飾業やワイン醸造業の新たな挑戦 ピンチをチャンスに変える企業など 景気回復に向けた情報を発信していきます 今年は 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) が行われます 政権維持か政権交代か が最大の焦点で 選挙に向けたさまざまな動きが活発化しています 選挙の構図や情勢 背景を踏まえながら 県内政界の動きを伝えるとともに 選挙報道に万全で臨みます 世界文化遺産への登録を目指す富士山 今年は文化的価値の証明や地元の理解を得る作業を進める必要があります 一方 富士山ブームで登山者数は過去最高を記録し 環境保護の観点から入山料の導入も検討されています こうした富士山をめぐるさまざまな動きや自然環境 人々の暮らしを年間を通して放送します 東京と名古屋を 40 分で結ぶリニア中央新幹線 JR 東海は独自の負担で 2025 年 ( 平成 36) 年の開業を目指しています 国の指示で輸送需要などの具体的な調査も始まります 南アルプスをトンネルで貫通するほぼ一直線のルートが有力視され 県内の駅の設置も大きな争点となっています 5 兆円を超える巨大プロジェクトの動向を詳しく伝えます 山梨県はほとんどの地域が 東海地震の対策強化地域に指定されているため 防災の体制や組織づくりを積極的に進めています また富士山の噴火を想定し 県境を越えた防災対策にも取り組んでいます 大地震や火山噴火 台風などの被害を最小に抑えるための課題を多角的に検証し 新たな防災への取り組みを紹介 県民の防災意識を高める放送を充実します 豊かな自然に囲まれた山梨県にも地球温暖化の影響が広がっています 南アルプスでは シカなどの野生動物が増えて 高山植物やライチョウが被害を受けています その一方 日照時間の長さを生かした太陽光発電やトップレベルの研究が進む燃料電池など独自の温暖化対策も進んでいます 自治体 企業 家庭などの環境への取り組みを検証します 13

16 山梨県の農業は 後継者不足が急速に進み 新たな担い手の確保が課題となっています 景気の低迷が続く中 農業に回帰する若者や第 2 の人生を農業にかける都市住民 建設業など異分野からの参入などさまざまな動きを紹介します ぶどうや桃のアジアへの輸出といった農業再生への新たな動きについても伝えます 山梨県では 公立病院を中心に医師不足が深刻化しています 県内で一定期間働くことを条件とした奨学金制度などの対策も進められています さらに公立病院の再編計画を進めることで医師不足の解消を目指していますが 抜本的には改善されていません 地域医療を守るための対策を探ります 県内唯一のプロスポーツチーム ヴァンフォーレ甲府 は サッカー J2 リーグで 2 年目を迎え 今年も J1 リーグ復帰を目指します また 冬季オリンピック バンクーバー大会では スピードスケートを中心に山梨ゆかりの選手の活躍が期待されます 県内のスポーツについて ニュースや中継などで多角的に伝え 視聴者の関心に応えます アナログ放送の終了まであと 2 年 テレビ放送の完全デジタル化に向けて積極的にデジタル放送の普及促進を図ります さらに データ放送の内容を充実させるとともに 災害発生時にはホームページなどでも迅速な情報提供が行えるよう整備を進めます 携帯端末向けサイトの開設など デジタルメディアを使った新しいサービスも開始し 接触者率の向上につなげます NHK のど自慢 BS 日本のうた などの公開番組や 甲府放送局の活動を放送などでわかりやすく伝える ハートプラザプロジェクト を通して 受信料制度への理解促進に努めます また 小学生を対象とした NHK 朗読出張授業 の実施や見学に訪れた小学生に番組出演してもらうことで 若年層により身近で親しまれる放送局を目指します 14

17 平成 21 年度近畿地方向け地域放送番組編集計画 基本方針 平成 21 年度 関西の NHK6 局は 平成 21~23 年度 NHK 経営計画 に経営目標として掲げられた接触者率と受信料支払率の向上をめざし 視聴者ニーズを把握しながら 若年層 社会の中核世代に向けた放送をいっそう充実させます また インターネットで視聴者が自ら情報を集める時代に対応し 放送 パソコン 携帯端末それぞれのメディアの特性に合わせた情報提供を推し進め 幅広い視聴者層が NHK のコンテンツに接していただけるよう努めます いま 暮らしの安心 安全が揺らいでいます 医療や年金 偽装が相次いだ 食 といった生活の根幹に対して人々の不安と不信が高まり さらには世界的な金融危機が企業活動や雇用を直撃し 地域経済を窮地に追い込んでいます こうした地域社会の諸課題と再生に向けた取り組みをさまざまな角度から照らしだし 確かな情報と今後の展望をニュース 番組等で伝えます 視聴者層を若い世代に広げる挑戦を続けます 編成上の新しい試みに加え 若者にとって親しみやすい演出で 心に届くメッセージを伝えます イベントやインターネットへの展開を図りながら 若い世代と NHK をつなぐ回路を確かなものにしていきます また 社会の中核世代に向けて 歴史がはぐくんだ関西ならではの豊かな伝統 文化 芸能をドキュメンタリーや演芸 ドラマなどさまざまな形で描く番組を制作し 関西の魅力を地域に 全国に発信します 西日本の NHK 各局とも連携し より柔軟な編成で 多様な地域放送を実現します 平成 22 年は 阪神 淡路大震災 から 15 年になります 新たに見えてきた課題を検証し 震災の教訓を次世代に伝えていきます また 平城遷都 1300 年 の節目に いにしえの時代から現在 未来の関西と日本を見通す特集番組やイベントを展開します 関西の NHK6 局は それぞれが地域の課題に向き合いながら 各府県の視聴者にとってより身近で満足度の高いニュース 番組を届けます 視聴者と気持ちを分かち合い 地域との結び付きをいっそう強めることで 放送局のちから を発揮していきます 15

18 重点事項 1. 視聴者層の拡大と NHK への支持をめざし 番組をいっそう充実 若い視聴者層の拡大をめざす関西独自の挑戦を続けます 10 代 20 代と本気でコミュニケーションし いっしょになって作りあげる企画として進化させていきます 平日午後 5 時台の公開生放送を中心に 特集編成やイベントなどを縦横に展開し 若い世代を中心に新たな視聴者層を開拓します 金曜夜間は 関西を題材にした多様な地域特集番組を編成します 地域社会の動きをタイムリーに追ったドキュメンタリーや 関西ならではの文化 芸能を紹介する番組 関西 2 府 4 県各地の風土や歴史 人々の営みを描く番組 視聴者の共感を呼ぶ地域ドラマ スポーツ中継など 豊かで魅力あふれる関西をさまざまな番組を通して描きます 平日午前 11 時台に公開生放送している生活情報番組は NHK 関西 6 局のネットワークを生かし 各地から新鮮な 旬 の話題を届けます また 土曜午前の公開生番組を刷新し 週末の行楽 イベントなどの紹介を充実し 情報性をより高めます 全国向けに制作してきた歴史番組を刷新します 歴史上の有名な出来事の影に秘められた人間ドラマに分け入り 有名無名を問わず一人一人の人生が織りなす歴史の奥深さと意外さを浮き彫りにします 教育テレビで制作してきた福祉番組について これまでの蓄積を生かしながら 視聴者の声にこたえて内容を刷新します 時代や制度が大きく変わっていく中 障害のある人とない人が ともに生きていく ためには何が大切か 全国各地の人々の日々の営みの中に見ていきます 16

19 2. 地域の出来事 課題を迅速 的確に報道し 鋭く検証 地域のニュース 情報番組をさらに強化します 地域の課題に向き合い 視聴者の関心に応じて関西地方向け あるいは各府県向けに身近なニュースや暮らしに役立つ情報を伝えます 平日午後 6 時台の各府県向けのニュース番組を核に きめ細かな情報発信を図ります 毎日のニュースの中から 関西の視聴者にとって関心の高い事件や 時代を象徴する出来事を機敏にとらえ ニュースの深層を多角的に掘り下げます 鋭い検証と的確な解説を織り込み 金曜夜 7 時 30 分の報道番組などでわかりやすく伝えます 地域経済が急速に悪化する中 独自の経営哲学と創意あふれる工夫で成功を収めている企業の活動を紹介し 関西経済活性化への道筋を探ります 当事者のインタビューを交え 日曜朝 8 時の地域経済番組などで現場の生の情報を伝えます 3. 阪神 淡路大震災 15 年 防災 減災への取り組み 平成 22 年 1 月 17 日 6434 人の命を奪った阪神 淡路大震災から 15 年になります 未曾有の災害はいまだに人々の心と人生に影を落としています 震災から 15 年を経てなお浮かび上がる問題を検証し 震災の教訓を次世代に伝えるニュース企画や大型番組を制作します 近い将来に発生が予測されている東南海 南海地震に備えるとともに 地震 台風などの災害報道や事件 事故発生時の緊急報道では 正確な情報を迅速に伝え 公共放送の使命を果たします データ放送やインターネットなども活用し 安否情報 生活情報など視聴者が必要とする情報をきめ細かく提供します 4. 関西の魅力を地域 全国に向けて発信 平成 22 年 (2010 年 ) は平城遷都 1300 年にあたります 奈良の歴史と文化遺産の意義を再発見するさまざまな番組やイベントを展開していきます 古代の遺産から現在の関西と日本を照射し 未来を展望します 定番となった人気の歌謡番組や演芸番組をはじめ 若者に関心の高い音楽と笑いを融合させた番組など 関西らしいバラエティー色豊かな番組を全国に向けて発信します 小規模な会場で実施できる演芸番組は 積極的に全国に派遣して公開収録を行い 視聴者とのふれあいの場を広げます 17

20 能や狂言 文楽や歌舞伎など 関西に根ざした質の高い伝統文化をテレビ ラジオで幅広く取り上げ 地域 全国に紹介し その継承に貢献します 秋から始まる大阪局制作の連続テレビ小説は 徳島を舞台に 海の香りに満ちた美しいふるさとに向き合うヒロインを 明るくさわやかに描きます また 関西を舞台とするドラマを積極的に企画するとともに ドラマの背景や見どころを紹介する関連番組を制作し 視聴者の関心を喚起します 5. 信頼にこたえる選挙報道 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) や各地で行われる首長選挙にあたっては 政見 経歴放送や開票速報に万全を期し 信頼される選挙報道を行います 奈良市長選 (7 月 30 日任期満了 ) 兵庫県知事選 (7 月 31 日任期満了 ) 衆議院議員総選挙 (9 月 10 日任期満了 ) 堺市長選 (10 月 7 日任期満了 ) 神戸市長選 (11 月 19 日任期満了 ) 6. スポーツ中継を充実し 地元チーム 競技者を応援 プロ野球 J リーグなど人気 実力のある地元プロスポーツチームの試合や情報を ファンの期待にこたえて全国放送 地域放送で紹介します また 高校野球や大学サッカー ラグビー 駅伝などのアマチュアスポーツを積極的に取り上げ 地域スポーツの振興に寄与します 7 月から 8 月にかけて奈良県を中心に関西 2 府 4 県で開催される 全国高等学校総合体育大会 2009 近畿まほろば総体 は 全国放送で競技中継するとともに 関連の情報をさまざまなメディアを通して伝え 大会を盛り上げるとともに開催地の魅力を発信します 平成 22 年 2 月に行われる冬季オリンピック バンクーバー大会での活躍が期待される関西ゆかりの選手と 選手を周りで支える人たちに注目し 取材を続けます 冬季オリンピックを前に 大会に挑む選手や関係者の姿をニュース企画や特集番組で紹介し 関西の視聴者とともに応援します 18

21 7. NHK on 3-Screens 展開の実現 NHK の豊富なコンテンツを放送だけでなく パソコン 携帯端末にも積極的に提供する NHK on 3-Screens 展開を実現し より多くの人々が NHK に接触していただけるよう努めます ホームページは利用者との双方向の関係を大切にしながら魅力をより高め 多様なコンテンツを媒介として視聴者と NHK との結び付きをより強めていきます 春 夏の高校野球や冬の高校駅伝 全国女子駅伝では 競技中継とともに 簡単な操作で詳細な情報を得られるデータ放送 インターネットのコンテンツを提供するなど デジタル時代にふさわしいサービスで視聴者の利便性を高めます 地上デジタルの 12 セグおよびワンセグのデータ放送は インターネットとデータを共通化するなど 効率的な制作体制のもとで各地のニュース 気象情報 番組情報のほか 府県ごとに身近で生活に役立つ地域情報などを提供します NHK と市民 市民同士がつながる 放送 通信連携の仕組みづくりに着手します 地震 災害で被害を受けた方々への継続的な情報提供や 経済の悪化に苦闘する関西の中小企業の情報発信を支援するホームページを整備し 番組と連動しながら 公共の広場 として人や地域の連帯を応援していきます 8. 地域の放送局同士が連携し 放送局のちから を発揮 関西向けに放送してきた地域経済番組は 関西の枠を越えて 周辺地域にも放送範囲を広げます さらにテレビ国際放送による国際発信も実施し 多様な産業の集積地としての関西を効果的にアピールすることで 地域への貢献をより確かなものにします 関西 2 府 4 県の放送局が各府県向けに制作する番組をはじめ 西日本の各放送局が制作する地域放送番組を積極的に紹介し より柔軟で多様な地域放送を実現します 各地域の放送局との連携を通して 地域放送局の ちから をより高めていきます 19

22 各局の重点事項 大阪放送局 大阪府民の生活に直結する事件や社会の動きを機動的に取材し 視聴者の知りたいことに徹底的にこたえます 大阪のニュースを全国に発信するとともに 全国的な動向が大阪にどう波及しているのかに目を配り 平日午後 6 時台の地域ニュース番組などでわかりやすく伝えます 就任 2 年目を迎えた橋下大阪府知事は 府財政の立て直しをめざす大幅な歳出削減や 全国学力テストのデータ公開など 府独自の判断を重視する政策が注目されています 橋下府政 のもとで府民の暮らしや大阪の将来はどう変わるのかを注視し さまざまな機会をとらえて検証していきます 4 5 月に 09 食博覧会 大阪 8 月から 10 月にかけて 水都大阪 2009 と続く大きなイベントや関連する話題をニュースや番組で取り上げるとともに 大阪の生活文化や街づくりのあり方を考えます 今年こそリーグ優勝が待望される 阪神タイガース や 昨シーズン躍進した オリックス バファローズ アジアのクラブチームとして優勝に輝いた ガンバ大阪 など 盛り上がりを見せる地元スポーツチームの試合や情報を中継やニュース 番組で積極的に伝え 地元のスポーツファンの期待にこたえます 高校野球をはじめとするアマチュアスポーツの各種競技についても チーム 選手の情報や取り組みを幅広く紹介します NHK 大阪ホール や BK プラザ などを活用した公開番組や 番組と連動したイベントのいっそうの充実を図ります 5 月と 11 月に開催する大阪放送局の会館公開イベントの時期には大型の公開番組を実施し 視聴者とのふれあいを通して より親しみのある放送局をめざします 大阪放送局が地域に向けて実施している放送やイベントなどのさまざまな活動を視聴者に知っていただく取り組みを強化します 従来の手法にとどまらない新しく 効果的な周知 広報の可能性を探り 地域における NHK の存在感と CS( お客さま満足 ) 向上をめざす活動を進めます 20

23 京都放送局 今年は京都放送局がテレビ番組を制作 放送して 50 周年になります より身近な京都放送局をめざし 京都府民の広場 というコンセプトのもと地域放送の中核である ニュース 610 京いちにち のいっそうのブラッシュアップをはかるとともに 京都のこれから や ニュース 610 京いちにち キャラバンで培ったノウハウを生かして 京都府向けの地域特集番組の開発に取り組みます 平成 23 年 (2011 年 )7 月のテレビ放送完全デジタル化に向けて 京都放送局が制作してきた番組や地域に残された映像を 行政や NPO と連携 協力しながらアーカイブス化することに取り組み 地域放送やイベントで展開できるよう準備を進めます NHK on 3-Screens 展開に積極的に取り組みます 学生の人口比率が日本一という京都で これまで手がけてきた オトナチックラジオ や音楽イベント開催などのノウハウを生かし 若者向け番組やイベントを実施するとともに 若者が日ごろから京都放送局に接触する機会を広げるために インターネットを活用します また データ放送では 河川水位情報 避難情報 河川カメラの映像 を提供していますが 京都府や自治体との訓練を継続するとともに 今後ワンセグでの提供に取り組んでいきます 公開番組に加え 10 月から京都国立近代美術館で主催する イタリア ルネサンス バロック美術の粋を集めた ボルゲーゼ展 などのさまざまなイベントを通じて視聴者サービスに努めます プロスポーツではサッカー J1 の 京都サンガ に加え 平成 21 年からバスケットボールの bj リーグに 京都ハンナリーズ が参入します また恒例の 全国高校駅伝 全国都道府県対抗女子駅伝 や各種のアマチュアスポーツなど 京都のさまざまなスポーツ情報を発信します 12 月上旬 世界およそ 50 か国の公共放送の関係者が一堂に会する 世界公共放送会議 が日本で初めて京都で開催されます この会議をきっかけに京都放送局は国際放送局や放送文化研究所など関連部局と連携しながら デジタル時代の公共放送の未来像を考えるニュース企画や番組の制作を積極的に提案します 21

24 神戸放送局 6434 人が犠牲になった阪神 淡路大震災は 平成 22 年 1 月 17 日で 発生から 15 年となります この間 神戸放送局は いのちを守る放送局 として 復興への歩み 立ち直ろうとする人々 防災への取り組みなどを克明に取材してきました しかし いまだすべてを伝え切れているわけではありません 15 年の節目にあたり 改めて被災者と正面から向き合い 1 年を通して震災の教訓や残された課題を伝え続けます 107 人が死亡 562 人が重軽傷を負った JR 福知山線の脱線事故は 平成 21 年 4 月 25 日で 発生から 4 年となりますが 依然として深い傷跡を残し 事故現場には慰霊に訪れる人たちが後を絶ちません 被害者と JR との賠償交渉は難航し 心や体に大きな傷を負って 今ようやく社会復帰を目指そうとしている人たちもいます 被害者に寄り添い 悲劇を繰り返さないためには何が必要なのかを取材し 発信します 平成 23 年 (2011 年 )7 月のテレビ放送完全デジタル化に向けて 兵庫県向けに放送しているニュース番組などで 地域の皆様により身近な県域放送をめざします その上でデジタルの特性を生かしたデータ放送 パソコン 携帯端末向けのホームページなどへコンテンツを展開し 放送 通信融合時代の新サービスで公共放送の役割を果たします 地域の人たちとの協力を深め 放送局が地域の拠点となり交流する場になるよう努めます 医療や自治体の関係者と一緒に進めている AED( 自働体外式除細動器 ) 普及キャンペーンを継続するほか 防災 防犯に関係するニュースや番組を積極的に放送します また 公開スタジオ トアステーション を活用したイベント開催 視聴者からの疑問 質問に放送で答えるなどの取り組みを強化します 兵庫県知事選挙 ( 任期満了日 7 月 31 日 ) 神戸市長選挙 ( 任期満了日 11 月 19 日 ) など 21 年度は 兵庫県で地域の将来を左右する選挙が相次ぎます 神戸放送局では確固とした取材 制作体制を組み 有権者の選択に役立つ情報を伝えるとともに 迅速 正確な選挙放送に努めます また 国政レベルの選挙においては いつ行われても対応ができるよう万全の準備を整えます 急激に変動する経済情勢と市民生活 この秋から始まる世界遺産 姫路城 の大修理 丹波竜の発掘 や コウノトリとの共生 などに見られる環境や自然の問題 11 月に開催される 神戸ビエンナーレ など豊かな文化 芸術活動 日本初の女子プロ野球選手が誕生した関西独立リーグなど視聴者の関心の高いテーマを積極的に取材して 地域に 全国に発信します 22

25 和歌山放送局 近い将来に発生が予測されている東南海 南海地震に備え 継続的に防災や減災に役立つニュースや企画 特集番組を制作し 地域の人たちの いのち と 暮らし を守ることに努めます また 子どもたちに防災に関する知識を学んでもらう地域特集番組を継続して制作し 視聴対象年齢を広げて防災の大切さをより多くの人々に伝えていきます ことしは 熊野古道 が世界遺産に登録されて 5 周年にあたります 熊野古道周辺に残された豊かな自然や文化をあらためて見つめる番組を制作し 和歌山県の魅力を全国に向けて発信していきます 和歌山県が抱えるさまざまな課題や問題点を検証 問題解決への手だてを探る取り組みを強化し 地域の再生に貢献します 識者が 10 年後の和歌山を見据えて徹底討論する地域特集番組の制作に継続して取り組むとともに 視聴者参加型番組への展開も図ります 若い世代に向けた FM 放送番組の充実を図ります FM の和歌山県向け公開生放送番組は 放送時間を含めて全面的に内容を改定し 開かれたスタジオから多彩な地域情報を発信するとともに パソコンや携帯端末など多様な媒体を駆使することで 聴取者が和歌山放送局の番組に接触する機会を広げます 地域放送の強化によって FM 放送の認知度を上げ 災害など緊急時には地域情報波としての役割を果たします 和歌山放送局が過去に制作した番組を掘り起こし 地域放送やイベントに活用していきます 視聴者から好評を得ている 番組上映会 については 教育現場などで積極的に開催し 若い世代と NHK への結びつきを深める手段として展開していきます 23

26 奈良放送局 平成 22 年 (2010 年 )1 月からの 平城遷都 1300 年 を機会に 長い歴史を持つ奈良の魅力を もっとたっぷり もっと多様に紹介し 関西 全国へも もっと発信します 吉野の桜の衰退問題 地域経済 地方財政 医療 4 年目となる なら こどもキャンペーン の継続など 今の奈良の課題と可能性を掘り下げ 視聴者と共に考え 関西 全国へも積極的に伝えていきます 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) 奈良市長選 ( 任期満了日 7 月 30 日 ) などの選挙報道には万全を期します 地震をはじめとする災害報道については 緊急時はもちろん 被害の予防や日常的な災害への備えの観点からも重点的に取り上げます 7 月から 8 月にかけて奈良県を中心に開催される 全国高等学校総合体育大会 2009 近畿まほろば総体 について 事前の取り組みや開会式 競技の模様や結果を 県域放送やデジタルメディアも含めたさまざまな方法で紹介し 奈良県民の期待にこたえていきます 24

27 大津放送局 地球環境の異変を映し出す鏡とも言える びわ湖 で起きている さまざまな問題を継続的 多角的に取材して夕方のニュース番組で放送するとともに 全国放送にも積極的に展開し 環境こだわり放送局 として大津放送局の存在感をよりいっそう高めます 任期 4 年目に入る嘉田県政 大戸川や芹谷などダム問題では 知事の考え方と 反対する意見を公平に伝える中で 公共事業のあり方や環境保全 災害との新たな向き合い方など これまでにない視点を大切にしながら滋賀県から関西 全国に発信します また 造林公社 の累積債務の肩代わりなどで厳しさを増す県財政の中 県民の暮らしをどう守っていくのかなどを重点に県政運営を見つめます 県民の生命と財産を守るため 地域の防災や防犯に重点を置いたニュースや情報を発信します 琵琶湖西岸断層帯で発生する恐れのある地震をはじめ 災害に備えるニュースや企画を継続して制作していきます 滋賀県の魅力や課題を全国放送や近畿ブロック向けの番組で発信するとともに きめ細かな地域情報や話題を県域放送で伝えます また 青少年層にも親近感を持ってもらえる番組作りに努めます 子どもたちの生き生きとした表情を総合テレビの地域ニュース番組のコーナーで伝えるほか 教育テレビの青少年向け番組の制作にも取り組みます また バスケットボール bj リーグ サッカーの JFL など地元スポーツチームの活躍を試合中継やニュース番組で随時取り上げます 滋賀県内向けの地上デジタルのデータ放送で 滋賀県が新たに構築する 地域情報提供基盤 からの情報をもとにした雨量情報と河川水位情報の提供をスタートさせます 必要なときにいつでも見ることができるデータ放送の特長を生かした防災情報の充実を図ります 25

28 平成 21 年度中部地方向け地域放送番組編集計画 基本方針 中部地方の各放送局は 地域を見つめ地域とともに考える報道の強化と 地域の特性や要望に応じた多様な放送サービスの推進を重点課題として 全力で取り組んでいきます 世界金融危機による急激な景気後退は 中部地方の経済を直撃しました 非正規労働者や外国人労働者の雇用 自治体の財政など 好景気の陰に隠れていた問題が表面化し 地域社会に深刻な影響を及ぼしています これらの地域の課題に正面から向き合い 地域の人々とともに解決の糸口を考えていきます 一方で 心温まる明るい話題や 地域を盛り立てようとする新しい息吹などを積極的に取り上げます また 豊かな自然や伝統の文化など 地域が持つ魅力や底力を掘り起こします 感動を伝え 自分も頑張ろう と元気が出る放送を届けます 各放送局は これまでも放送やイベントなどを通して 地域の人々とのつながりを深め ともに地域の いま を考えてきました これをさらに進めて 地域の人々と一緒に番組やキャンペーン イベントを作っていく 協働 に取り組みます また パソコンや携帯端末などのメディアに それぞれふさわしい形で地域の情報や番組を提供し 多くの視聴者 とりわけ若い世代との回路を太くしていきます 今年は 伊勢湾台風 から 50 年の節目の年に当たります 過去に中部地方を襲った災害の教訓を生かし 東海地震 や 東南海地震 などの大規模災害に備えた 防災 減災に役立つ情報の提供に努めるとともに 迅速で正確な災害報道に万全を期します 中部地方の各放送局は こうした取り組みを通じて 地域に徹底的に密着し 人々に役立ち親しまれる放送局を目指します 26

29 重点事項 1. 地域の課題に向き合い 活性化に貢献します 世界規模の景気後退により 中部地方の経済は深刻な影響を受け 非正規労働者の雇用問題が表面化するなど 社会のあり方が問われています また 医師不足 少子高齢化など 継続するさまざまな課題も抱えています こうした地域の課題を 平日午後 6 時台や金曜午後 7 8 時台の地域放送番組などで 長期的 継続的に取り上げ 解決の糸口を視聴者とともに考えます 閉そく感が漂い 人と人とのつながりが薄れつつある中で 視聴者は心が和み 明るく元気になる放送を期待しています 小さな グッド ニュースにも目を配り 困難に立ち向かって頑張っている人たちの姿を積極的に伝えて 視聴者に元気と共感を届けます 2. 視聴者とのつながりを深める 協働 に取り組みます 各放送局が築いてきた地域とのつながりや絆 ( きずな ) をこれまで以上に深め 地域の人々の知恵や活動を取り入れながら 力を合わせて番組やイベントを作り上げる 協働 を推進していきます 各放送局は 地域の特性に応じた独自のキャンペーンを多角的に展開し 地域の人々を応援します 名古屋放送局ではとっておきの笑顔とそのエピソードを紹介して 人々の心が温かくなるキャンペーンを展開するほか 富山放送局では人と人とのつながりの大切さを訴える ひとりじゃない キャンペーンに 岐阜放送局では子育てする世代を支援する 子育て キャンペーンに継続的に取り組みます 3. 緊急報道と防災 減災に全力を尽くします 今年 50 年の節目の年を迎える 伊勢湾台風 や いまだ復興途上にある 能登半島地震 は 災害に対する備えの大切さなど多くの教訓を残しました 近い将来に発生が予測されている 東海地震 東南海地震 などに備え 過去の教訓を生かした防災 減災に役立つ情報や番組を放送し 地域の防災意識の向上を図っていきます 大規模地震 津波 台風 集中豪雨 大雪などの自然災害や 原子力関連の事故など 地域住民の生命や財産にかかわる災害や事件 事故にあたっては 迅速で正確な報道に全力で取り組みます また データ放送やインターネットなどを活用した きめ細かい情報の提供にも努めます 27

30 4. 中部地方の魅力や底力を発掘し 全国への発信を強化します 豊かな自然や地域が育んできた伝統の文化など 地域が持つ魅力や底力を発掘し 全国に向けて積極的に発信します 去年放送し好評だった土曜ドラマ 刑事の現場 のシリーズ第 2 弾や 戦争と平和をテーマにした特集ドラマの制作にも引き続き取り組みます また ラジオ第 1 放送では 名古屋出身のパーソナリティーが 地元にまつわる話題や文化を全国に紹介する番組を新設します 5. 多様なメディアを活用し 若い世代との回路を増やします 地域に密着した情報や番組を 放送だけでなく パソコンや携帯端末などを通して それぞれの利用形態に適した形で提供し いつでも どこでも NHK と接することができるように努めます 特に こうしたメディアに慣れ親しんだ若い世代に向けては ホームページでの動画の配信や 視聴者からの情報発信 意見交換の場としての双方向などの取り組みを充実します 6. 選挙報道に万全を期します 第 45 回衆議院議員選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) をはじめ 中部地方で予定されている静岡 石川の各県知事選挙 名古屋市長選挙にあたっては 有権者の判断のよりどころとなる選挙放送に努めます 7. 地域に根ざしたスポーツを視聴者とともに応援します プロ野球 中日ドラゴンズ やサッカー J1 名古屋グランパス 清水エスパルス ジュビロ磐田 など 地域の視聴者の関心の高い地元チームの試合を積極的に中継するほか その活躍ぶりをきめ細かく伝え 視聴者とともに地域に根ざしたスポーツを応援します 冬季オリンピック バンクーバー大会にあたっては 中部地方ゆかりの選手の活躍などをたっぷり紹介し 視聴者の期待に応えます 28

31 各局の重点事項 名古屋放送局 地域の課題に向き合い 視聴者とともに解決への糸口を考えます去年秋からの景気後退は 自動車などの製造業を中心に 日本一元気 と言われた 愛知県の経済にも多大な影響を及ぼしています 派遣切り などの非正規労働者の削減数は全国で突出しています 雇用をはじめ 医療 外国人との共生 環境 食の安全など 暮らしの安心 安全に直結する課題が山積しており 4 年連続で全国最悪の交通事故死者数を記録している 交通事故の防止も大きな課題です ニュースや平日午後 6 時台の地域情報番組 金曜午後 7 8 時台の地域放送番組などで 長期的 継続的な取材や検証と積極的な問題提起を行い 地域の人々とともに解決の手立てを考えていきます 地域を元気にする放送局を目指します先行きの見えない不安感が社会に広がる中 視聴者を明るく 元気にし 勇気づけることができる放送局を目指します 困難を乗り越えたときや 人から励まされたり人の役に立ったときに思わず出る笑顔とそのエピソードを紹介するキャンペーンを展開し 視聴者が共感や感動を覚える放送を届けます 地域の人々と 協働 した放送やイベントに取り組みますニュース取材や番組制作などを通して深めてきた地域とのつながりを生かし 市民グループや NPO など地域で活動する人々と新たな放送やイベントを作り上げることに挑戦します 地域の中学生が出演する 中学生日記 若手会社員の声を取り上げる めざせ! 会社の星 平日午後 6 時台の地域情報番組のキャラバン中継など これまで以上に視聴者と一緒に番組作りに取り組み NHK をもっと身近に感じてもらいます あらゆる世代に接するために さまざまなメディアを活用して情報を提供します地域のニュースや災害 番組などの情報を パソコン 携帯端末やワンセグ データ放送 番組ガイド (EPG) など さまざまなメディアにふさわしい形で提供し 幅広い視聴者層がいつでも どこでも 見たいとき 知りたいときに NHK に接することができる環境を整えます 特に パソコン 携帯端末やワンセグに慣れ親しんだ若い世代に向けては 若者向け番組のホームページやメルマガの充実に力を入れ NHK に接する機会を高めます 平成 22 年度以降の開始に向けて 県内向けのニュースへの字幕付与の準備に取り組み 障害者や高齢者に向けた 人にやさしい放送 の充実を目指します 29

32 県民の生命や財産を守るための情報を伝えます去年 愛知県は 平成 20 年 8 月末豪雨 による大きな被害を受けました そして 今年は 伊勢湾台風 から 50 年の節目の年に当たります 過去の災害の教訓を生かし 防災意識を高める番組を継続的に放送していきます 地震や津波 台風 集中豪雨などの災害報道にあたっては 県民の生命や財産を守るために必要な情報を迅速 正確に届け インターネットやデータ放送でもきめ細かく伝えます 総務省を中心に 災害情報をオンラインで集約するシステムの開発を進めています 東海地方で行われる実証実験に NHK も積極的に参加し 自治体や民間放送事業者 ライフライン 交通関連事業者との連携を図ります 全国放送番組も積極的に制作しますベテランと若手刑事の交流 所轄警察署の実情を描いて好評を得た 土曜ドラマ 刑事の現場 の第 2 弾や 戦争 をテーマにした特集ドラマ ドキュメンタリーの制作に挑みます ラジオ第 1 放送では 名古屋出身のパーソナリティーが地元ゆかりのゲストと一緒に 特色ある地域文化を紹介する番組に新たに取り組みます このほか 中学生日記 や めざせ! 会社の星 も内容のいっそうの充実に努めます 多彩な全国放送番組を積極的に制作し 全国の視聴者の心を名古屋にひきつけます 選挙関連放送に万全を期します第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) や 名古屋市長選挙 ( 投票日平成 21 年 4 月 26 日 ) など 愛知 岐阜 三重県で行われる選挙にあたっては 有権者の判断のよりどころとなる情報をわかりやすく伝え 開票速報や政見 経歴放送にも万全を期します 地域のスポーツを盛り上げます冬季オリンピック バンクーバー大会では フィギュアスケートを中心に県内ゆかりの選手に大きな期待が寄せられています 平日午後 6 時台の地域情報番組などで オリンピックに挑む選手の情報をきめ細かく伝え 視聴者と一緒に応援します プロ野球 中日ドラゴンズ やサッカー J1 名古屋グランパス については 試合の中継とともに データ放送による情報提供にも力を入れます 去年 県勢の活躍が目立った高校スポーツなどのアマチュアスポーツについても積極的に取り上げます 30

33 金沢放送局 地域を応援します平成 26 年 (2014 年 ) 度末までに金沢までの開業が予定されている北陸新幹線には 石川県の発展の起爆剤としての期待が高まっています その一方で 世界的な景気の悪化は石川県内の雇用や暮らしにも暗い影を落とし 少子高齢化や過疎化に伴う医師不足などの問題も深刻です 地域が直面するこうした課題について 多角的に検証して解決の糸口を探り地域の活性化を応援していきます 選挙放送に万全を期します平成 21 年度は 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) をはじめ 石川県知事選挙 ( 任期満了日平成 22 年 3 月 26 日 ) などが予定されています 選挙報道にあたっては 有権者の判断のよりどころとなる情報を提供するとともに 開票速報や政見 経歴放送などに万全の体制で臨みます 〇地域放送局の存在感を高めていきます金沢放送局は 平成 22 年 4 月に開局 80 周年 ( 開局日昭和 5 年 4 月 15 日 ) の節目を迎えます 80 年にわたり放送が地域で果たした役割を振り返り 地域の人々との結びつきをさらに深めていく番組やイベントを展開します パソコンや携帯端末などを使った情報発信も含め 幅広い世代に親しまれる放送局を目指します 〇迅速 的確な災害情報を伝えます能登半島地震は発生から 2 年余りが過ぎましたが 住宅の再建のため新たな借金を背負った住民の暮らしの支援や 景気悪化のなかで観光や経済の復興をどのように進めていくかが課題となっています また去年発生した浅野川のはんらんは 防災のあり方に大きな教訓を残しました 災害報道にあたっては 県民の生命 財産を守るため 迅速 的確な情報を提供するとともに 被災地の復興や防災上の課題を検証し 視聴者の防災意識の向上に寄与していきます 〇地域文化の発信と地域スポーツの振興に努めます 日本伝統工芸展 金沢展 や仲代達矢さんが活動の拠点とする 能登演劇堂 での マクベス の公演をはじめ 石川県が誇る伝統工芸や特色ある文化活動を全国に向け積極的に発信していきます また 7 年目のシーズンを迎える大リーグの松井秀喜選手の活躍やサッカー JF L 入りを目指す ツエーゲン金沢 プロ野球独立リーグ BC リーグの 石川ミリオンスターズ の戦いぶりなどを伝え 地域スポーツの振興に貢献します 31

34 静岡放送局 地域に親しまれる放送局を目指します しずおか大好き をキャッチフレーズに 地域に貢献する放送局 親しまれる放送局を目指します コミュニティ FM 局との共同制作番組に加えて 学生たちが参加できる FM 番組を開発し 若者層へのアプローチを目指します 県内に伝わる神楽や踊りなど貴重な文化財 美しい自然を紹介するとともにハイビジョン映像による資料化に取り組み 地域の伝統文化や自然を後世に継承する一役を担います 地域の応援団 としての役割を果たし 放送局の力を発揮します 4 年目を迎える金曜午後 8 時台の地域放送番組はより充実し静岡の魅力を掘り起こします 平日午後 6 時台の地域情報番組では地域生活に欠かせないニュース 情報を詳しく伝えます 10 月には国民文化祭が静岡県で開かれます 県内各地で開かれる文化の祭典を詳しく取材し 全国に伝えます また独自の広報番組を立ち上げ 視聴者の疑問に答えるとともに 番組の紹介に努めます 地域の課題と向き合い よりよい地域作りに貢献します静岡空港が 6 月に開港します ようやく開港にこぎ着けた静岡空港を県内の観光や産業振興にどのように活用するのか 取り組みを取材 放送します 浜岡原発について 中部電力は 1 2 号機の廃炉と 6 号機を新設する方針を決めました 廃炉に向けての技術的な課題や地元住民の反応などを詳しく取材 放送します 去年後半以降 景気は一挙に冷え込み 静岡県経済も大きな影響を受けています 派遣切り などその影響と不況脱出に向けての模索など県内企業の動きを細かく取材し 番組化を目指します 選挙報道に万全の体制で取り組みます平成 21 年度は 静岡県知事選挙 ( 任期満了日平成 21 年 7 月 31 日 ) や 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) が予定されています 選挙報道にあたっては 政見 経歴放送や開票速報に万全を期すとともに 有権者の判断のよりどころとなる選挙の争点や地域の政治課題などをわかりやすく伝えます 32

35 東海地震など災害から地域を守ります予想される東海地震に備え 独自の取り組みを進めます 防災の日 の特集番組 平日午後 6 時台の地域情報番組の シリーズ防災 地震データファイル 地震一口メモ など 最新の動きから身近な対策までを取り上げ 防災 減災の意識を高める放送に努めます また 局地的な集中豪雨 突風など気象災害に備える 正確で迅速な気象情報の発信に努めます さらに 地元コミュニティ FM 局と災害時の協力関係を構築します スポーツ王国しずおか 地域スポーツを応援します静岡県では去年 バスケットボール bj リーグに参加する 浜松 東三河フェニックス が誕生しました サッカー J1 の 清水エスパルス ジュビロ磐田 を含め その活躍を中継やニュースで紹介します 野球やサッカーなど高校スポーツでも県勢の活躍が目立ちます 春 夏の高校野球大会をはじめ さまざまな大会での活躍を詳しく伝え アマチュアスポーツの振興に努めます 地域コンテンツの 3-Screens を進めます地上デジタル放送開始から 5 年目を迎え 今年度中には県内の約 96.6% の世帯で地上デジタル放送が受信可能になる予定です データ放送を始め インターネットや携帯端末など多様なメディアを活用したサービスを充実 強化します 特にホームページは 静岡の文化財や広報番組の動画配信に取り組み アクセス数の増加 接触者率の向上を目指します 33

36 福井放送局 福井放送局テレビ放送開始 50 年を機に新たなスタートを切ります福井放送局テレビ放送開始 50 年にあわせて 年間を通じて多彩な番組やイベントを展開します 公共放送 NHK として これからの地域放送 に求められる役割を再考し 福井を元気に 福井の元気を全国へ 世界へ をキーワードに視聴者の満足度向上と地域活性化につながる放送を目指します 地域放送を充実させます 福井を元気にする拠点 を目指し地域放送をいっそう充実させます 生活に密着した情報を提供し 地域の課題に取り組むため 平日午後 6 時台の地域情報番組を抜本的に刷新するとともに 金曜午後 8 時台の地域放送番組の充実と定着を図ります また より多くの視聴者とふれあい ともに作る番組を目指して 地域を訪ねるキャラバンを実施するなど公開放送やイベントを積極的に進めます さらに 6 月 7 日に福井県で開催される 第 60 回全国植樹祭 などの機会をとらえ 福井県の今 を発信し 地域の魅力や課題を全国的な視野で考えます 災害 緊急報道に迅速かつ的確に取り組みます地震 台風 豪雨 豪雪など 県民の安全 安心にかかわる自然災害報道や事件 事故の緊急報道では 報道体制を強化し迅速かつ的確な情報を提供します 災害時には刻々と変化する状況を把握し データ放送やホームページでもきめ細かく伝えます 原子力発電所の動向をくわしく伝えます全国最多の 14 基の原子力発電所が稼動している福井県 長期間停止したままの高速増殖炉 もんじゅ の運転再開をめぐる動きや ふげん ( 原子炉廃止措置研究開発センター ) の廃止措置 老朽化した原発の安全対策や耐震への取り組みなどをきめ細かく わかりやすく伝えます また 原子力施設を活用して産業育成を目指す県のエネルギー研究開発拠点化計画の動きなど 地域振興の面からも多角的に検証します 地域経済 高速交通体系と公共交通のありようを丁寧に伝えます世界規模の金融不安が県内経済にも影響を与え 企業の業績や雇用情勢が悪化しています 不透明感が強まる地域経済の動きのほか 最先端の技術や伝統のわざを生かして頑張る企業を紹介し 地域経済に元気が出る放送を目指します また 金沢 福井間および敦賀駅部の着工が合意された北陸新幹線をはじめとする高速交通体系や地域の足としての公共交通のありようを 市街地活性化や観光客誘致など地域振興の視点に立って伝えます 34

37 富山放送局 地域が今 直面する課題に真正面から向き合います世界的な景気の悪化は 製造業を中心に堅調に推移してきた富山経済にも影響を及ぼし 雇用情勢の悪化や燃油 原料高への不安などを招いています また 医師不足や少子高齢化などの課題も山積しています 平日午後 6 時台の地域情報番組や金曜午後 8 時台の地域放送番組などで徹底的に取材 検証するとともに 地元企業の取り組みなどを発信し 解決の糸口を探ります あわせて 富山市の路面電車環状線化や高岡開町 400 年記念事業など地域活性化に向けたプロジェクトの動向も丁寧に伝えます 〇地域の拠点として さらに親しまれる放送局を目指します平日午後 6 時台の地域情報番組では年 2 回にわたって移動スタジオを実施するほか 5 日間にわたって県内各地から中継する ここはふるさと旅するラジオ 県内の小学校を訪問して放送局の仕事や役割を紹介する おでかけ放送体験クラブ B S おかあさんといっしょスタジオ収録 などのイベント ふれあい活動に積極的に取り組み あらゆる世代の視聴者と交流し 地域を元気にします ひとりじゃない キャンペーンをさらに強化します去年 富山放送局が展開した ひとりじゃない キャンペーンは うつ 自殺 福祉 雇用 といった問題の背景を深く掘り下げ 視聴者から大きな反響が寄せられました 生活不安が高まる中でキャンペーンの役割は一段と大きくなっています 平成 21 年度はこの取り組みをさらに強化し リポートや特集番組 フォーラムなどに多角的に展開し 誰もが生き生きと暮らせる ともに生きる社会 の実現に貢献します 地域スポーツの振興に貢献します カターレ富山 が念願の J リーグ入りを果たし 今季から J2 での戦いが始まります バスケットボール bj リーグの 富山グラウジーズ プロ野球独立リーグ BC リーグの 富山サンダーバーズ とあわせて ニュースや試合中継で活躍ぶりを伝えます また 冬季オリンピック バンクーバー大会に向けた富山県ゆかりの選手の奮闘や高校野球など プロ アマチュア問わず 定時番組のスポーツコーナー スポーツ応援団 などできめ細かく伝え 地域スポーツの振興に貢献します 35

38 地上デジタル放送への理解促進を図ります地域放送局として全国に先駆けて開始した地上デジタル放送は 今年 新たに細入猪谷 宇奈月大原 氷見 氷見論田の中継局を整備し 視聴できる世帯は 99% に達する予定です 平成 23 年 (2011 年 ) の完全デジタル化を目前に控えて ハイビジョンの魅力を生かした番組やデータ放送を活用した視聴者参加型番組 キャンペーンのミニ番組 地上デジタル放送開始 5 年記念イベントなどに取り組み 視聴者へのきめ細かい情報提供と地上デジタル放送の理解促進に努めます 〇選挙報道を迅速 正確に伝えます今年は第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) が行われます また 富山市をはじめとする 4 自治体で首長選挙が 7 自治体で議会議員選挙が行われる予定です 選挙報道にあたっては 政見 経歴放送や開票速報に万全を期すとともに 有権者に向けて選挙の争点や課題などを正確にわかりやすく伝えます 〇迅速 的確な災害 緊急報道を実施します地震 台風 豪雨などの自然災害報道や事件 事故の緊急報道では 迅速 的確に情報を伝えるとともに データ放送やホームページでもきめ細かく最新の情報を提供し 県民の生命と財産を守ります また 不測の事態に適切に対応できるように日ごろから体制を整え 公共放送の使命を果たすべく 万全を期します 36

39 津放送局 県民の期待に応えるよう地域放送を充実させます平日午後 6 時台の地域情報番組は 地域の視聴者に役立つニュースや話題を その背景にこだわりながらきめ細かく伝えていきます また 金曜夜間は 地域の関心が高い課題に向き合う番組や 豊富な自然 伝統文化など地域の魅力を掘り起こす番組を制作します さらに 去年初めて実施した移動スタジオからの公開生放送を継続して実施し 視聴者により身近で親しまれる放送を目指します また 昼前の地域情報番組については スタジオを一新し 演出面での差別化を図ります 選挙報道に万全を期します今年は第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) が行われます 選挙放送にあたっては 政見 経歴放送や開票速報に万全を期すとともに 選挙の争点や課題など 有権者の判断のよりどころとなるような情報をわかりやすく伝え いっそうの選挙報道の充実に努めます 大規模地震 災害 事故などから 県民の安全 安心を守ります近い将来に起こると言われている 東海地震 東南海地震 南海地震 などの大規模地震や台風 集中豪雨などに備える地域住民や行政の取り組みを詳しく伝え 検証するとともに 防災や安全に役立つ情報を発信します さらに 50 年前に多くの犠牲を出した 伊勢湾台風 を振り返ることで 県民の防災に対する意識の向上を図ります また データ放送の文字情報では 定期的に防災情報を提供し 県民の安全 安心を守ります 多様な地域の課題 問題を掘り下げて取材しますアメリカに端を発した百年に一度といわれる今回の世界金融危機は 三重県の経済にも大きな影響を与えています 好調だった製造業の工場再編 これに伴う派遣社員などの非正規従業員の削減 また 企業からの税収が大幅に減ることが見込まれるなど 自治体や地域経済に与える影響は小さくありません また 近年継続課題となっている救急医療や医師不足についても いまだ有効な対策が打ち出されていません これら県民の暮らしに密接に関わる問題を深く掘り下げて取材し 視聴者とともにその解決策を考えていきます 県内の動き イベントなどを放送で紹介し 地域の取り組みを支援します今年 F1 日本グランプリが 3 年ぶりに鈴鹿市で開催されます 会場となる鈴鹿サーキットの改修工事も進んでおり 開催に向け 県内の機運は盛り上がってきています また 9 月に伊勢市で開催される新体操の世界選手権や世界遺産登録 5 周年を迎える熊野古道についても さまざまな関連事業が予定されています こうした動きを積極的に放送で紹介 支援していくことで 視聴者との結びつきを深め 地域に根ざした放送局としての存在感を高めていきます 37

40 放送 通信融合時代にふさわしいデジタルサービスを目指します地上デジタル放送は 今年 5 年目を迎え 県内およそ 80% の世帯で受信可能になっています データ放送では 番組関連だけでなく 防災に役立つ情報や県内のイベント情報など 暮らしを豊かにする独自のサービスを継続して提供します さらにはデジタル放送にふさわしいソフトの開発に取り組み インターネットや携帯端末とも連動させることで デジタルサービスのいっそうの強化を図ります 伊勢神宮の遷宮に向けた祭事を継続して取材します伊勢神宮では 20 年に一度の式年遷宮が 4 年後の平成 25 年 (2013 年 ) に行われます すでにさまざまな祭事は始まっており 準備は順調に進んでいます 日本人の古くからの生活に根ざした文化や技能の伝承 何気ない日々の暮らしに込められた伝統の広がりを 継続して取材し 番組化を目指します 38

41 岐阜放送局 県域放送を充実させ全国へ発信します地域放送局として県内のあらゆる情報をきめ細かく取材し 情報発信の先導役としての役割を担います 平日午後 6 時台の地域情報番組では 岐阜の 今 にこだわるとともに 県内の魅力をたっぷりと伝える地域放送番組を目指します さらに県内各地をめぐる公開放送 ( キャラバン ) を実施するほか 金曜午後 7 8 時台の地域放送番組を充実させ 岐阜県内の新鮮な話題を紹介する番組制作に積極的に取り組み 全国へも発信していきます 地域の課題に取り組みます未曾有の世界的な経済危機は 地域の産業にも大きな影響を与え始めています 特に雇用問題は深刻で 岐阜県内に数多く暮らす外国人労働者の雇用確保は急務の課題です 地域の課題には多角的に取り組み 深く掘り下げて地域を応援するニュース 番組を制作し 全国に向けても積極的に伝えていきます 災害 緊急報道と防災対策の情報を提供します台風 地震 大雨など 県民の安心 安全を確保するための自然災害報道や 事件 事故の緊急報道を迅速かつ的確に伝えます 岐阜県は直下型地震を引き起こす恐れのある活断層を各地に抱えており 県民の防災 減災意識を高める番組制作に取り組みます また岐阜放送局独自の災害データ放送や ホームページを駆使して 詳細な地域の防災情報を提供するよう努めます 地上デジタル放送の普及 推進に努めます岐阜放送局では平成 16 年のデジタル放送開始後 これまで 12 局のデジタル中継局を整備し 今年はさらに 6 地区で放送開始に向けた準備を進めています 今後 地域放送番組内でも地上デジタル放送の周知 広報を積極的に行い 県民への理解促進につなげていきます またデータ放送では県民の視点に立ち 充実したコンテンツを提供して利便性の高いデジタル放送サービスの充実を図ります 水との共生 をキーワードに地域を応援します平成 22 年に岐阜県では 第 30 回全国豊かな海づくり大会 の開催が決定しています 岐阜県は豊かな海を育む水源に恵まれ 水と深く関わる歴史 風土を有します 今年は大会を盛り上げるための助走期間として 水をキーワードに岐阜県の魅力を再発見していく番組の制作やイベントを実施していきます また 1 年を通して長良川の自然やそこに暮らす人たちの生活を定点取材し 人と自然との共生を考える番組を制作していきます 39

42 地域スポーツを応援し地域活性化に貢献します県内初のプロサッカークラブ J2 の FC 岐阜 の試合の模様や地域貢献活動の取り組みを紹介していきます さらにクラブ経営の抱える課題や 地域とスポーツのあり方なども伝えます また高校野球岐阜大会や岐阜県サッカー選手権大会の中継のほか 県内で行われるさまざまなスポーツを紹介していきます 平成 24 年 (2012 年 ) 開催の ぎふ清流国体 に向けては 県民とともに大会を盛り上げる活動を企画して地域スポーツの振興に貢献していきます 子育て世代を応援します岐阜放送局内の キッズランド をさらに充実させ 子育て中の若い世代とのふれあいを深める機会を積極的に設けていきます 県や自治体 NPO などと連携し 子育て世代と子供たちが一緒に参加できるイベントを実施します また子育てに対する地域のサポート体制など 子育てしやすい環境を考える番組を定期的に制作していきます 40

43 平成 20 年度中国地方向け地域放送番組編集計画 基本方針 世界同時不況が地域経済を直撃し 産業や雇用に暗い影を落としています 人口流出や地域間格差の拡大など 深刻な課題を抱える中国地方の生活基盤は大きく揺らいでいます このような時代だからこそ 中国地方の NHK は 地域が抱える課題に正面から向き合い 未来へ向けた提言を発信していきます ふるさとの暮らしを守り 活気と魅力を取り戻すために何ができるのか これまで放送を通して 地域再生への具体策や解決へのヒントを探ってきました 平成 21 年度は その蓄積を生かし 地域再生から地域創造へ をテーマに 視聴者や専門家とともに議論し 中国地方の未来像を描き出す番組を展開します 公共放送の重要な使命である災害 緊急報道にあたっては いわゆる小規模高齢化集落の増加が進む中国地方の状況を踏まえ 災害弱者に十分配慮しながら 防災 減災に役立つ情報やライフラインの情報などを迅速 的確に伝えます また データ放送やインターネット 携帯サイトなどを効果的に活用してきめ細かな情報を提供し 視聴者の信頼に応えます 放送と通信の融合時代に向けた新しいサービスに取り組みます デジタルメディアを活用し 地域に密着した情報を多様な手段で提供します また 若い世代に向けた双方向番組や携帯端末向け情報の充実を図り 接触者率の向上に努めます 中国 5 県の各放送局は こうした取り組みを通じて NHK だからできる地域放送 をさらに充実 進化させ 地域を元気にするための拠点となります 41

44 重点事項 1. 地域の未来像 を描き 地域社会に活力を与えます 地域が抱える課題に継続的に取り組んだ ちゅうごく再生プロジェクト を発展させます 地域再生から地域創造 をテーマに 中国地方の 5 局は 視聴者そして専門家 有識者と共に議論し 地域の未来像を提示します 2. 瀬戸内海 の魅力や課題を発信します 豊かな恵みをもたらしてきた瀬戸内海で 水産資源の減少や環境 生態系の変化が起きています 瀬戸内海に面した NHK 各局のネットワークを生かし この地域が抱える課題を掘り下げる報道番組 自然を紹介する紀行番組 瀬戸内を舞台にしたドラマなどを放送し ふるさとの海の魅力や課題を年間を通して見つめます 3. 災害 緊急報道に全力で取り組みます 地震 台風などの自然災害報道や 事件 事故の緊急報道では 安全 安心情報を確実に提供します 災害時は 刻々と変化する状況を把握し デジタルメディアと連携して きめ細かく伝えます 4. 衆議院議員総選挙など選挙報道を 正確 迅速に伝えます 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) では 有権者が公正な判断ができる情報を的確に伝えるとともに 迅速かつ正確な選挙報道に万全を期します 5. 放送とデジタルメディアの連携を強化します 生活情報や災害情報を パソコンや携帯端末など多様なメディアに提供し より便利で役立つサービスを充実させます また NHK をもっと身近に感じてもらえるよう デジタルメディアを活用した双方向番組にも取り組みます 6. 地域のスポーツや地元出身選手を応援します 15 回を迎える全国都道府県対抗男子駅伝 中国地方のサッカーや高校野球などの中継を通して スポーツファンの期待に応えます また 2 月にバンクーバーで開催される冬のオリンピックに挑む中国地方の選手を応援します 42

45 各局の重点事項 広島放送局 福山支局 〇世界のヒバクシャの 核兵器廃絶の声 を伝えます世界の被爆 ( 曝 ) 地を中継で結び そこに生きるヒバクシャが発する 核兵器廃絶 の声をつなげることで 私たちに何ができるのかを考えます またインターネットの力を活用し ヒバクシャのメッセージを世界へ発信します 8 月 6 日の広島 原爆の日を中心に 核の惨禍 を次の世代へ語り継ぐ報道番組やドキュメンタリー いのちをテーマにした歌番組 被爆体験をつづった手紙を紹介する番組などを集中的に編成します 〇広島県知事選挙の迅速 的確な選挙報道を行います広島県知事選挙 ( 任期満了日平成 21 年 11 月 28 日 ) にあたっては 有権者に選挙の争点や 候補者の考え方などをわかりやすく伝えます 開票速報 政見 経歴放送では 迅速かつ正確な選挙放送に万全を期します またデジタルメディアでも開票速報を実施します 〇地域経済の不振が暮らしや雇用に与える影響に向き合います世界的な景気後退で 自動車産業は大幅な減産を強いられるなど 地域経済に深刻な影響を与えています 地域の暮らしや雇用を守るにはどうすればよいのか 視聴者にわかりやすく伝えます 〇地域のスポーツを応援します新広島市民球場に本拠地を移し 最初のシーズンを迎える 広島カープ の戦いや 再び J1 に昇格した サンフレッチェ広島 の活躍を伝えます またデータ放送や携帯サイトで より楽しく観戦できるサービスを行います 〇地域文化の発展に貢献します中国地方唯一のプロ オーケストラ 広島交響楽団の定期演奏会を放送します 日本三大舟唄の一つ 音戸の舟唄の全国大会や 県北部を中心に活動が盛んな神楽の紹介など伝統芸能の魅力を伝えます 〇視聴者とのふれあい つながりを強めます夕方の地域情報番組では 年に 2 回スタジオを飛び出し 地域の課題や魅力を生中継し 視聴者とのふれあいを深めます また大学生とともに作りあげる FM 番組を放送するなど若い世代との接触を高めます 43

46 岡山放送局 地域放送番組を充実 強化します地域放送番組のさらなる充実 強化を図り 地域の元気 を応援します 平日午前 11 時台の地域情報番組では 毎週金曜日の ひかりの広場 からの公開生放送や CATV と連携した県内各地の話題など身近な話題を届けます 夕方 6 時台は その日のニュースにこだわり 岡山のきょう を正確に分かりやすく伝えるとともに 経済 雇用 教育 医療 など県民の暮らしに密接したテーマはリポートや記者解説などを交え 深く掘り下げて伝えます 金曜夜間をさらに充実 強化します金曜夜間の地域放送番組は 内容をさらに充実します 扱うテーマを広げ 新たな岡山県の魅力を発掘し伝えることで 県民に誇りを感じてもらえるような番組をめざします また 岡山市の政令指定都市移行をめぐる動きや 地域医療 雇用など地域の課題に正面から取り組み 解決の糸口を探ります 迅速 的確な選挙報道を行います第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) に加えて 秋には政令指定都市移行後初めてとなる岡山市長選挙 ( 任期満了日平成 21 年 10 月 8 日 ) が予定されています 選挙報道にあたっては 迅速 的確な情報を提供し 視聴者の信頼に応えます 的確な緊急報道を実施します地震 台風などの災害報道や事件 事故などの緊急報道では 県民の生命 財産を守るため 迅速かつ的確に情報を提供し 公共放送としての使命を果たします また データ放送での防災情報コンテンツに新たに土砂災害警戒情報を加えるなど さまざまなツールを活用して防災や減災に役立つ情報を発信します 脳卒中キャンペーンを展開しますがん 心臓病と並んで日本人の 3 大死因とされる脳卒中 脳の血管の詰まりや破れによって起きるこの病気は 一命をとりとめたとしても後遺症が残ることが多く 予防と発症後の早い段階の治療が重要です 専門医を擁する川崎医科大学や日本脳卒中協会と連携し 予防や治療に関する知識 最新情報を提供します 番組やお知らせ イベントや公開ホームページなどを活用してキャンペーンを展開し 健康面からも地域住民の 元気 を支えます 44

47 スポーツを通じて地域の活性化に貢献します ファジアーノ岡山 は 今シーズン念願の J リーグ入りを果たしました J リーグ中継をはじめデータ放送や地域放送番組でも取り上げ 活躍を伝えます また サッカー女子の 岡山湯郷ベル やバレーボール女子の 岡山シーガルス 高校野球 や 高校駅伝 など県民の関心の高いスポーツを積極的に取り上げ 視聴者のニーズに応えるとともに地域の一体感強化に貢献します デジタルサービスを充実させ 新たな接触者を開拓します携帯サイトのオープンやホームページのリニューアル データ放送の充実などデジタルメディアのサービスを強化し 一人でも多くの視聴者が NHK に触れる機会を増やし 放送外の接触を含めた NHK への接触者率の向上をめざします イベントによって視聴者との絆を強化します全国放送公開番組に加え ひかりの広場 を活用した地域放送公開番組や会館公開イベントを年間を通じて実施し 放送とは異なる切り口で視聴者との絆を強め 地域の文化拠点としての役割を果たします また 平成 22 年度に迎える岡山放送局開局 80 年事業に向けて準備を進めます 地上デジタル放送の普及促進に努めます 2011 年に迫った地上デジタル放送完全移行に向け 平成 21 年度には新たに県内に 33 の中継局を整備し 受信環境が整っていきます 放送による周知 ホームページでの 映ったマップ の掲載など各部門が連携し 普及推進を図ります 45

48 松江放送局 地域の課題に即応する放送を実施します人口減少と高齢化が進む中で 歯止めがかからない中山間地域の衰退 ( 小規模高齢化集落の増加 ) 離島だけにとどまらない医師不足による医療体制の弱体化 公共事業の削減や景気後退で悪化する雇用情勢や企業業績 宍道湖の漁業資源の減少など 島根県が抱える問題は深刻さを増しています こうした地域の問題について 定期的にニュースの特集枠で取り上げるとともに さまざまな番組を機動的に編成し 解決 改善の道しるべを考える 公共の広場 としての役割を積極的に果たします 次代を担う若い世代に向けた番組の展開やイベントの充実を図ります地域の活性化に大きな役割を果たすことが期待される若い世代を対象に 新しい番組をスタートさせます 番組の企画 制作にあたっては地元の若者の意見を取り入れながら進めていきます また 地域の課題などに関連するテーマについて 若い世代を対象にしたイベントを実施します そのほか アナウンサーが子ども向けの朗読ボランティアを対象に読み聞かせのノウハウを教える出前講座や小学校に出向いての朗読も行います 松江放送局テレビ放送開始 50 周年記念事業を展開します松江放送局は 10 月でテレビ放送開始 50 年を迎えます 暮らし 自然 産業などのテーマごとに映像資料を再編集して島根県の映像百科事典を制作し 地域の歴史を映像で描きます また この 50 年間に松江放送局が制作し視聴者の好評を得た番組を上映する催しを開催します 節目の 10 月には島根を題材にしたアーカイブス作品を一挙に上映する記念イベントを実施するとともに 関連番組を集中編成します 視聴者とのつながりを重視した 3-Screens を展開します視聴者が投稿した島根の風景写真や地産地消の料理のレシピを放送に生かすなど 視聴者と双方向性のある情報発信に努め ニュース 番組のほか 特に公開ホームページの内容充実を図り 3-Screens を積極的に展開します 自治体などとのネットワークの強化と防災の啓発を進めます松江放送局と県内 21 市町村や CATV などとの間で情報収集や広報の体制整備を進め 日々の放送や緊急報道も含めた日常的な協力体制の強化に努めます このほか 放送などを通した防災の啓発も積極的に進め 緊急報道について万全を期します 46

49 視聴者の信頼に応える正確で迅速な選挙報道に取り組みます松江市 ( 投票日平成 21 年 4 月 19 日 ) 出雲市 ( 投票日平成 21 年 4 月 12 日 ) 浜田市 ( 任期満了日平成 21 年 10 月 22 日 ) 大田市 ( 任期満了日平成 21 年 10 月 29 日 ) の各選挙にあたっては 地域の課題や選挙の争点について掘り下げ わかりやすい報道に努めます また 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) については 万全の準備体制を整えて正確で迅速な選挙報道に取り組み 公共放送としての使命を果たします 伝統文化の発展や地元注目の人の応援に努めます 12 年ぶりに行われる日本三大船神事 ホーランエンヤ については 神事そのものの魅力をはじめ伝統を継承していく課題も含めて多角的に放送で伝えることで 地域文化の発展に貢献します また プロテニスの錦織圭選手の動向や 高校生で女流棋士の里見香奈さんなどスポーツや文化で活躍する島根ゆかりの人物を積極的に放送で取り上げ 地域の人々に夢や元気を与えます 47

50 鳥取放送局 米子支局 暮らしの 安全と安心 を守る情報を届けます総合テレビ 平日午後 6 時台のニュース 情報番組を中心に経済不安や雇用の問題 少子高齢化による人口減少など地域の課題を的確に取り上げます またスポーツ 文化情報も充実 関西情報なども独自のシステムを活用し多様に伝えます もっと身近に NHK を実践します さらに 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) にあたっては 迅速 的確な放送を行います 地震や 集中豪雨 台風などの気象災害に備えて 防災報道の体制に万全を期します 金曜夜間 NHK だからできる地域放送 を充実します定着した金曜夜間の地域放送枠では 午後 6 時台のニュース 情報番組と連動し 国際化する地域経済 や 高速道開通による活性化 など 地域の抱える課題に向き合います また 地域に密着した話題を積極的に取り上げ 地域の文化や情報を発信する番組などを編成します さらに中国地方各局のネットワークを生かした番組を制作 中国地方 が抱える共通の課題に向き合います テレビ ホームページ 携帯サイトの連携を進め デジタル の普及をめざしますテレビを中心に 鳥取放送局ホームページ 携帯画面で情報を提供する 3-Sc reens の本格運用を始めます 金曜夜間の 7 時 8 時台などで視聴者参加型の双方向番組に取り組みます また ホームページや携帯サイトでは 投稿写真によるかわいい動物の紹介や料理レシピなど 若年層にも親しみやすいコンテンツを配置します 午前 11 時台の生活情報番組では こうしたデジタルメディアとの連携を強めながら 地上デジタル放送の普及に努めます 鳥取からの全国発信を強化します鳥取自動車道の県内部分の開通に合わせ 県東部では 2009 鳥取 因幡の祭典 が 4 月から始まります 鳥取放送局では 6 月の おーいニッポン 10 月の 日本のまつり を中心に豊かな自然と風土 人の魅力を伝える番組を予定しています 鳥取の魅力を全国に発信し 地域の期待に応えます 公共放送ならではのイベントを行います 4 年目を迎える 朗読シアター や NHK の知恵袋 など 親しまれる良質のイベントを放送と連携して行います また 9 月には放送博物館 ( 東京 ) で がんばろうふるさと鳥取放送局展 を実施し イベントでも鳥取の魅力を発信します 48

51 山口放送局 下関支局 テレビ放送開始 50 年 に積極的に取り組みます山口放送局は今年 6 月 テレビ放送開始 50 年を迎えます 50 年記念の特集番組やさまざまなイベントを実施し 地域における山口放送局の存在感を高めます また これまで蓄積してきた映像資料のアーカイブス化を進め 集中編成や会館公開を通して視聴者への還元を図ります 山口のいま を見つめる地域放送を充実 強化します総合テレビの金曜夜間は引き続き多彩なテーマの番組を編成し 山口のいま 山口らしさ を伝えます また 平日午前 11 時台では生活情報をきめ細かく紹介します 夕方 6 時台は山口のその日のニュースや地域の課題をじっくり分かりやすく掘り下げて伝えるほか 隣接局とキャラバンを実施し周辺地域の話題を提供します 3-Screens 実現に向けたデジタルサービスを推進します山口放送局では昨年 10 月に携帯サイトをオープンしました そして 今年 4 月にはホームページを大幅に刷新します データ放送 ワンセグデータ放送 - ホームページ - 携帯サイトといったデジタルメディア間のマルチ展開を推進します また 実施にあたっては デジタルサービス全般の制作体制を強化していきます 信頼され 親しまれる公共放送を実践します選挙報道 災害 緊急報道では 正確かつ迅速な対応で視聴者の信頼に応えます テレビ ラジオでの速報に加え 情報格差を生まぬようあらゆるメディアを駆使し 公共放送の使命を果たします また FM 公開生放送や公開番組を通し キャスターや制作者が地域の人々と直接ふれあい 視聴者との結びつきを強めます 49

52 平成 21 年度九州地方向け地域放送番組編集計画 基本方針 アメリカの金融危機に端を発した世界的な経済不況が 地域社会にも深刻な影響を及ぼしています 急速な景気の悪化に伴う雇用問題や地域経済の冷え込みに加えて 相次ぐ凶悪事件や揺らぐ食への信頼など 私たちの暮らしにかかわる事件 事象は後を絶ちません 自然災害への備えもますます重要になってきています このような社会状況の下で 平成 21 年度 九州 沖縄の各放送局は それぞれの地域の特性や視聴者の要望に応えた地域放送の充実 強化を図り 公共放送 NHK ならではの質の高いサービスを展開するとともに 地域から全国に向けた情報発信にも積極的に取り組み 地域を元気にするための拠点 となることをめざします また 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) にあたっては 有権者の判断のよりどころとなる情報の提供をはじめ 選挙放送の実施には万全を期します 放送と通信の融合が進むなか 平成 23 年 (2011 年 )7 月 24 日の完全デジタル化が迫っています 地上デジタル放送についてのさらなる理解促進と普及を図っていきます また一人ひとりの視聴者に対し さまざまなメディアで必要な情報 コンテンツを提供できるようになりました 九州 沖縄の各放送局では放送を基軸にしながら インターネットや携帯端末向けのサービスについても強化し いつでも どこでも もっと身近にNHK ( NHK on 3-Screens ) の実現に努めます 50

53 重点事項 1. 幅広い視聴者の獲得をめざした地域放送の充実 強化 平日夕方 6 時台のニュース番組や金曜夜間の 7 8 時台を中心に 九州 沖縄各放送局では地域向け番組を充実 強化し それぞれの地域の特性に応じた放送サービスを展開します 夕方 6 時台のニュース番組では 地域に密着し正面から課題に向き合うとともに 暮らしに役立つ情報なども交え 内容の充実を図ります 金曜夜 7 時台は 各地域の特性を生かした各県向け番組のほか 九州 沖縄に共通する課題をタイムリーに伝える報道番組を継続します 8 時台はバラエティー豊かな内容で幅広い視聴者の要望に応えていきます 九州各地を訪ねる紀行番組や地域の魅力的な人物にスポットをあてたドキュメンタリー 若手アーティストたちを発掘 応援する番組などを放送します また 地域が抱える喫緊の課題をテーマにした大型討論番組にも取り組みます さらに 日曜の朝 7 8 時台を 地域放送の時間 と位置づけ 金曜夜間に放送した番組をはじめ地域で制作したさまざまな番組を放送して 幅広い視聴者に地域放送の内容の豊かさ 多彩さを訴えていきます 2. 地域ならではの特徴を生かした多彩な全国発信 オヤジバンド のコンテスト 熱血! オヤジバトル については 全国各地でブロック予選を実施するなど 全国規模の視聴者参加イベントに刷新します ラジオ番組では アジアと九州 沖縄の意外な結びつきを親しみやすい語り口で紹介する番組を新設するほか 沖縄の地元タレントによるトークと沖縄音楽で楽しんでもらう番組を引き続き制作するなど 多彩な地域の話題を全国に向けて発信します さらに 九州 沖縄の豊かな自然や 奥深い歴史 文化などを紹介する番組にも積極的に取り組みます また 地域の課題をもとにネットワークを生かした取材で発展させ ニュース番組や情報番組で全国に向けて発信します 3. いのち と 暮らし を守るニュース 番組 世界規模の景気の悪化が雇用問題をはじめ 地域社会に暗い影を落としています 同時に地域社会は少子高齢化 医療 福祉 環境などの課題を抱えています 暴力団抗争や銃犯罪など市民生活を脅かすさまざまな事件 大規模な事故なども相次いでいます また 大型化する台風や局地的な集中豪雨 発生が危惧されている地震など 大規模災害への備えも重要です 九州 沖縄の各放送局は 9 局のネットワークと機動力を生かして 視聴者の生命と暮らしの安全 安心を守るため 迅速で的確な災害報道や緊急報道に総力をあげて取り組むとともに 暮らしに役立つ生活情報の提供に努めます また 災害時 緊急時にはデータ放送やワンセグデータ放送でも伝えます 51

54 4. 選挙放送への万全な対応 第 45 回衆議院議員総選挙 ( 任期満了日平成 21 年 9 月 10 日 ) や各種選挙については 有権者の判断のよりどころとなる 信頼できる確かな情報の提供に努めます 5. 戦争と平和への取り組み 被爆地 長崎や唯一住民を巻き込んだ地上戦の舞台となった沖縄をはじめ 九州 沖縄各県にはいまも戦争の深い傷が残っています 体験者の証言や新たな事実の発掘などを通して戦争の実像に迫り その悲惨さを後世に伝え 平和へのメッセージを広く視聴者に発信していきます 6. アジアに関する情報の発信 地理的 歴史的 文化的にもアジアと深いかかわりを持ってきた地域として アジア各国放送機関との連携を生かして 九州 沖縄の視点で捉えたアジア情報を 地域や全国に向けて積極的に発信していきます 7. 地域の文化 芸能 スポーツの振興 九州 沖縄の各地には 長い歴史と伝統の中で育まれてきた個性豊かな文化があります それらを継承しようとする人々や 新しい文化 芸能を創造していこうとする人々を積極的に取り上げ 地域文化 芸能の振興 発展に寄与します また スポーツが盛んな九州 沖縄において 関心の高いプロ野球や J リーグをはじめ 高校野球 高校駅伝などの各種スポーツについても広く伝え スポーツの振興に寄与します 8. 視聴者とともに作り上げる番組 イベント 地域とのつながりを大切にしたドラマの制作に引き続き取り組みます また 市町村へ出向いて実施する公開番組をはじめ 会館のスタジオやホールを活用した番組 イベントなど 幅広く視聴者とふれあう地域イベントを積極的に実施して 地域を元気にする取り組みを行います 9. 多様なメディアに向けた地域サービス 各放送局の確かな情報や番組など 身近で役に立つ多様なコンテンツをテレビやラジオ データ放送 インタ ネット 携帯端末など それぞれのメディアの利用形態にふさわしい形で提供し より幅広い人々と接する機会を増やします また 視聴者とのつながりを深める双方向番組にも取り組みます 52

55 各局の重点事項 福岡放送局 平日夕方 6 時台のニュース番組では 福岡県のその日の動きをいち早く掘り下げて伝えます 地元経済の動向など暮らしに直結する問題や 暴力団抗争や発砲事件などの事象や事件に迫ります 一方 トレンド情報や行楽 イベント情報など 豊かな暮らしに役立つ情報も積極的に伝えていきます また 後を絶たない飲酒運転を撲滅するキャンペーンにも引き続き取り組みます 毎月第 1 金曜日の夜 7 時台は 福岡を舞台にさまざまな分野で壁にぶつかりながらも 困難を乗り越えようとひたむきに生きる人々の素顔や その生き方に迫るヒューマンドキュメンタリー番組を放送します 平日午前 11 時台の情報番組は 九州 沖縄各地の旬の話題を伝えるとともに 視聴者に関心の高い 食 に関する話題や 県内各市町村からの中継 トレンド情報など 福岡の いま を伝える生活情報を発信していきます 平成 21 年は 福岡市と韓国 プサン ( 釜山 ) 市が行政交流を始めてから 20 年の節目の年となります 提携関係にある韓国 KBS プサンとの連携により 経済や観光など各分野での相互交流の動きを伝えます また 福岡と関係の深い中国 上海など アジア諸国の情報も伝えます 福岡西方沖地震の発生から 平成 22 年 3 月 20 日で 5 年が経過します これを機に 地震に対する防災意識を高める企画を放送します 毎年多くの参加者や観客で盛り上がる 博多祇園山笠 大濠花火大会 など 県民の関心が高い祭りや伝統行事については 臨場感あふれる生中継で その魅力を伝えていきます 福岡ソフトバンクホークス や J リーグ アビスパ福岡 バスケットボール b j リーグ ライジング福岡 大相撲などのプロスポーツや高校野球 高校駅伝など 視聴者の関心が高いアマチュアスポーツの情報を番組やニュースで伝え 地域のスポーツ振興に寄与します 地域放送番組への字幕放送の付加により 聴覚障害者や高齢者向けのサービス向上に努めるとともに 手話や映像 音楽を駆使した朗読イベントや NHK ハート展 ハートパーク など福祉への取り組みを継続し その活動を放送でも取り上げることで 人にやさしい放送局 をめざします 平成 22 年 12 月の開局 80 周年に向けて これまで蓄積してきた豊富なアーカイブスを活用した企画を始めます 53

56 北九州放送局 放送を通じて地域の活性化に貢献する放送局をめざします 地域に定着している平日夕方 6 時台のニュース 情報番組と夜 8 時台のニュース番組に加え 新たに金曜午前 11 時台に北九州局独自の情報番組を新設し 地域の情報をきめ細かく伝えます また 来季 J リーグ参入が期待される地元サッカーチーム ニューウェーブ北九州 の試合中継や さまざまな地域イベントと連動した特集番組の制作など 放送を通じて地域のスポーツ振興や文化の発展を応援します 昨年起きた世界的な金融不安の影響で 北部九州への集積を進める自動車産業をはじめ北九州地域の産業は深刻な打撃を受けています 地域の経済はこれからどうなるのか 人々の暮らしはどうなるのか 平日夕方 6 時台のニュース 情報番組などの地域放送を通じてわかりやすく情報をお伝えし 視聴者の切実な関心に応えていきます 北九州市は昨年 国の環境モデル都市の指定を受け 平成 21 年度からさまざまな事業に着手します 一方で 財政再建や 市街中心部の再開発 急速に進む少子高齢化への対応など課題は山積しています こうした状況を継続的に取材 放送し 地域の課題克服に貢献していきます 豊前市長選挙 ( 任期満了日平成 21 年 4 月 19 日 ) 中間市長選挙 ( 任期満了日平成 21 年 7 月 21 日 ) 行橋市長選挙 ( 任期満了日平成 22 年 3 月 17 日 ) や 平成 22 年度に予定される北九州市長選挙など各地の重要選挙についても 争点や地域に与える影響などについて多角的に報道します 地震 台風などから地域の人々の生命 財産を守るため 福岡放送局 山口放送局など隣接局との連携体制をいっそう強化し 迅速 的確な緊急報道に努めます また 災害による被害を減らすため 夕方のニュース番組など放送を通じて防災情報を提供し 事前の意識啓発に役立てます データ放送やワンセグデータ放送など新たなサービスの充実に努めます データ放送で昨年実施して好評だった 北九州市環境首都検定 のよりいっそうの充実を図ります また 北九州放送局で実施しているコンサートを紹介する番組や 経営広報番組については インターネットでも閲覧できるようにし 放送との相乗効果で接触者率の向上を図ります 54

57 熊本放送局 熊本県は今 平成 23 年 (2011 年 ) の九州新幹線鹿児島ルート全線開通を前に地域の産業 文化のいっそうの活性化 認知度向上に取り組んでいます 一方 不況による雇用不安 危機的状況の県財政 いまだ解決しない水俣病の問題や川辺川ダムに代わる球磨川治水問題 環境や食の安全への不安など多くの問題も山積しています 熊本放送局はふるさと熊本をさまざまな放送とイベントで応援するとともに 地域の課題をしっかりと見つめる放送局となることをめざします 平日夕方 6 時台のニュース 情報番組 金曜夜 7 時台の地域放送番組 平日午前 11 時台の生活情報番組の 地域放送三本柱 は 地域の視聴者によりいっそう信頼され親しまれるニュース 番組として さらに内容の向上を図ります また これらの地域番組で放送した内容については 積極的に全国発信も行うことで 問題の解決を日本全体の視野で考えるとともに 熊本の魅力を全国に紹介します 熊本の一日のニュースをより早く より分かりやすく伝えます また 地域が抱える課題 視聴者の関心の高いテーマについては 平日夕方 6 時台のニュース 情報番組で 適宜シリーズを組むなど一歩踏み込んで伝えていきます 熊本の社会 文化に起きつつある新しい動きやそれを担っている各界の人々の活動や意見を紹介するというコンセプトをより明確にして 金曜夜 7 時台の地域番組で紹介していきます また 若い世代を引きつける番組や新たな視聴者参加型番組を開発していきます 地元熊本の新鮮な生活 文化情報の発信をより強化します 特に 主婦や高齢者に向けて役立つ情報を 平日午前 11 時台の生活情報番組で伝えていきます 新たに熊本出身の著名人に熊本の魅力 活力を語ってもらう くまもと大好きキャンペーン を開始します 熊本の魅力を再発見し 地域の応援団 としての熊本放送局を視聴者に訴えていきます 台風や大雨 地震 阿蘇山の火山活動については 一人の犠牲者も出さない を合い言葉に防災や減災に役立つ情報を提供するための体制を強化し 災害時のニュースを機動的に編成するほか データ放送 インターネットも活用してきめ細かな情報を提供します 天草で平日夕方 6 時台のニュース 情報番組のキャラバンを実施するなど 地上デジタル放送の普及 充実に向けての取り組みを継続します また インターネット データ放送の内容の充実を図り いつでも どこでも もっと身近に の実現に向けて取り組みます J リーグ参入 2 年目を迎える ロアッソ熊本 の試合中継を引き続き行うとともに 番組でも最新の情報を伝えます また 視聴者の関心の高いスポーツの情報を番組やニュースで伝え 地域のスポーツ振興に寄与します 55

58 長崎放送局 平日夕方 6 時台のニュース 情報番組と金曜夜 7 時台の地域放送番組を 2 本の柱に 地域を見つめ地域を考えます 長崎が抱えるさまざまな課題をニュース 番組そして長時間討論でより深く多角的に伝えます さらに 若者参加のラジオ討論番組など多彩な放送 イベントで存在感を示し 長崎を元気にする拠点となります 世界的な景気減速は 地域中核企業の倒産 大手精密機器メーカーの進出延期など長崎の経済をも直撃しています 営農が始まった諫早湾干拓の開門調査の動向 建設が始まった九州新幹線長崎ルート カネミ油症の患者救済問題も行方が注目されます 平日夕方 6 時台のニュース 情報番組は 演出を大幅に刷新し 地域の課題や生活情報を生き生きと伝えます 金曜夜 7 時 30 分は長崎の時間 毎月 さまざまな分野で熱く生きる人を描く ヒューマンドキュメント 豊かな自然と歴史に彩られた長崎の魅力を伝える 紀行番組 最新のニュースを掘り下げる ジャーナル番組 の 3 番組を放送します また 長崎の課題に真正面から向き合う長時間討論番組では ファックスやメールで視聴者の意見を紹介しながら 関係者や専門家が徹底討論し解決策を探ります 防災報道に万全の体制で臨みます 長崎大水害 雲仙 普賢岳の噴火災害など大規模災害を経験した長崎放送局では 県民の安全を守る減災 防災放送に努め 生命 財産にかかわる緊急時には柔軟な編成で対応します 平成 21 年度は 県知事選挙に加え 県内で 5 つの市長選挙が行われます テレビやラジオをはじめ インターネットやデータ放送でも正確な情報を迅速に伝えます 原爆投下から 64 年 被爆者の高齢化が進むなか 原爆の記録と記憶を後世に伝え 核廃絶を訴える 長崎原爆 100 人の証言 を放送し インターネットで公開します また 8 月 9 日の平和祈念式典を全国 そして世界に向けて放送するなど 長崎からの核兵器廃絶と平和の訴えをニュースや番組で詳しく伝えます 平成 22 年の大河ドラマが 龍馬伝 に決まり 長崎も重要な舞台となります ニュース 番組等で龍馬にまつわる動き 話題 歴史を取り上げて番組への関心を高めるとともに 幕末の歴史や長崎の発展の礎を築いた岩崎弥太郎へも視野を広げて 県民が長崎を見つめる素材を提供し 地域の活性化に貢献します 長崎県の 9 割以上の地域で地上デジタル放送が視聴できるようになりました 長崎くんち や YOSAKOI させぼ祭り などの大規模な地域イベントをハイビジョンの鮮明な映像で伝え 地上デジタル放送の普及に努めます 高校野球 駅伝などのスポーツ中継のほか 四国 九州アイランドリーグの県民球団 長崎セインツ や JFL 昇格を果たし J リーグ入りを狙う V ファーレン長崎 の活躍を積極的に伝えます 56

59 鹿児島放送局 地域の課題や問題点を掘り下げて取材した特集や女性の視点から制作する生活情報コーナーの充実を図るとともに 視聴者から投稿されたビデオを紹介するコーナーや街角からの中継など 視聴者参加感のある平日夕方 6 時台のニュース 情報番組をめざします 地域の課題に正面から向き合い 真しに生きる人々を毎月第 1 金曜日の夜 7 時台で紹介します また リポーターが県内各地を回り 地域の人々の暮らしや思いを楽しく伝え 人々の笑顔があふれる番組を金曜夜 8 時台で放送します 日本では 46 年ぶり また今世紀最長の 皆既日食 が 平成 21 年 7 月 22 日に世界自然遺産の屋久島をはじめ 鹿児島県の離島部で見られます この皆既日食を生中継するほか さまざまな視点から皆既日食をとらえた特集番組をはじめ 研究者や天文ファンを受け入れる小さな島の住民たちの喜びや戸惑いなどを取材したニュースや番組を制作します 平成 23 年 (2011 年 ) 春に九州新幹線鹿児島ルートが全線開通し 鹿児島から青森まで新幹線がつながります 新幹線の全線開通が 鹿児島の経済 観光 地域社会や文化などに どのような影響を与えるのかを考える特集番組やニュースを放送します 平成 21 年度中に霧島市や鹿屋市など 9 つの市で 市長選挙が予定されています 正確で迅速な選挙報道に万全を尽くし 視聴者の期待に応えます 南北 600 キロ 東西 270 キロに及ぶ鹿児島県は シラス土壌の台地 南西に連なる島々 桜島をはじめ活発な火山があり さまざまな自然災害の恐れがあります 県民を守る 防災放送局 として テレビ ラジオに加え インターネットやデータ放送も活用して 情報をきめ細かく伝え 防災意識が高まるような放送にも努めます また 民間放送局と共催で行う 防災シンポジウム を通じて 多角的に防災の重要性を伝えていきます 鹿児島県には亜寒帯から亜熱帯までの気候帯があり さまざまな動植物が生息する自然豊かな地域で 世界自然遺産の屋久島もあります こうした貴重な自然を守るため 地域の NPO とも連携して環境問題に関するイベントを開催し その内容を放送するほか インターネットやデータ放送でも伝えます 57

60 宮崎放送局 県民により身近に感じてもらえる放送局になるため 地域に向けた放送をさらに充実します その中心となる平日夕方の地域情報番組は 県民に広く親しまれている 5 時台を継続し 6 時台と合わせて約 2 時間にわたって宮崎のさまざまなニュースや話題を伝えます 特に 5 時台は身近な生活情報を楽しくわかりやすく紹介するとともに 視聴者が参加できるコーナーを増やし 地域と一体となった番組にしていきます 6 時台はその日のニュースのほか 3 年目を迎える東国原県政の検証や不況に苦しむ地場産業の実情など 県内の諸課題を深く掘り下げるリポートを制作し 徹底的に今にこだわった見応えのあるニュース 情報番組をめざします 宮崎の歴史や伝統文化 すばらしい自然を県民に広く知ってもらい 映像の記録として後世に残す 宮崎アーカイブス の取り組みを充実します これまで夕方の地域情報番組の中で定期的に紹介してきた宮崎放送局や宮崎県に残る映像に 新たな取材を加えて宮崎の風土や景観 人物などを映像記録としてとどめる番組作りを始め 本格的な 宮崎アーカイブス の整備にとりかかります 日向灘地震など想定されている大規模な災害に備えた緊急報道体制の強化を図ります 新たに配備される中継車を夕方の地域情報番組で活用し 県内のどこで災害が発生しても機敏に対応できるように努めます 平成 21 年度は すべての職員が実際に発災した場合にどのように緊急報道に携わるかを検証する訓練を行い 公共放送の使命達成に向けて万全を期します また 県内の首長選挙も正確かつ迅速に情報を伝える体制で臨み NHK の選挙報道に対する視聴者の期待に応えます 宮崎では年間を通してさまざまなお祭りや催しが行われています こうしたイベントを県民とともに盛り上げ 広く紹介します 特に 10 月の 第 22 回全国スポーツ レクリエーション祭 には 日本各地のスポーツ愛好家が宮崎を訪れます 大会の模様はもちろんのこと 大会を支える地元の人たちの奮闘ぶりや参加する選手との交流を地域情報番組で取り上げて 大会の成功を応援します 子どもや若い人たちにより NHK を身近に感じてもらうための番組やイベントを積極的に展開していきます 地元高校生の本音に迫る番組を継続し 宮崎の若い世代に支持される番組に育てていきます さらに 夕方の地域情報番組を中心に地元で活動する若手ミュージシャンやアーティストを幅広く紹介し 若者文化の発信基地をめざします 県立図書館が行っている幼児 児童への読み聞かせ おはなしの部屋 に NHK アナウンサーを派遣し より多くの子どもたちに本の楽しさを伝えます また この朗読会の模様は地域情報番組で紹介し より広がりのある活動にしていきます 58

61 大分放送局 平成 21 年 8 月 大分放送局は テレビ放送開始 50 年を迎えます また 県内各地で地上デジタル放送の中継局を続々と整備します 平成 21 年度は いっそうのハイビジョンによる番組制作の推進に努める一方 新しい時代の放送サービスの充実とともに 番組やイベントなどを通じて地上デジタル放送の魅力を伝え 理解促進に向けた周知 広報活動に積極的に取り組んで行きます 平日夕方 6 時台のニュース 情報番組のいっそうの充実に努めます 地域のニュースを中心に 県民の関心の高いさまざまな話題を発信します CATV 各局との連携を強化し よりきめ細かな情報を提供していきます また 視聴者から寄せられたビデオを紹介するなど 地域に密着した親しみのもてる番組づくりに努めます 金曜夜間では タイムリーな地域の話題を伝える番組を放送します 県内の幅広い題材を取り上げ 丁寧に掘り下げた取材により 地域の視聴者の信頼と期待に応える放送局として存在感を高めていきます また 県内各地の四季折々の美しい景観をハイビジョンで記録する番組も継続して 質の高いハイビジョン映像ライブラリーの蓄積を図ります 大分県では 7 つの市長選挙 4 つの市議会議員選挙が予定されています これらの選挙について 事前の企画や事後の検証なども交えながら 正確かつ迅速な報道に万全を期します 県民の関心が高い J リーグ 大分トリニータ の情報の充実 強化を図ります ホームゲームの中継を引き続き行うとともに アウェーの試合も積極的に取材を行い 最新の情報を伝えます また バスケットボール bj リーグ 大分ヒートデビルズ など地元スポーツチームの情報や 別府 大分毎日マラソン 高校駅伝などの中継も実施し 地元のスポーツ振興にも努めます 身近で切実な課題や将来への展望に向け 地元新聞社との協力関係を維持していき 視聴者 県民の関心が高い課題について深く迫り さらなる地域の発展と向上に努めます 今後発生する恐れのある東南海 南海地震の被害予測の周知など 的確かつ継続的な防災報道を実施します また 毎年県内各地で猛威をふるう台風などの災害から 県民の生命 財産を守るため 緊急報道体制の強化 拡充を図ります 59