弁護 が精選! 重要労働判例 - 第 151 回 NHK 名古屋放送局 ( リハビリ出勤と最低賃 法 ) 事件 NHK 名古屋放送局 ( リハビリ出勤と最低賃 法 ) 事件 ( 名古屋地裁平 判決 ) 1うつ病による休職からの復職が問題となり テスト出局 ( リハビリ出勤 ) 中の作

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1 弁護 が精選! 重要労働判例 - 第 151 回 NHK 名古屋放送局 ( リハビリ出勤と最低賃 法 ) 事件 NHK 名古屋放送局 ( リハビリ出勤と最低賃 法 ) 事件 ( 名古屋地裁平 判決 ) 1うつ病による休職からの復職が問題となり テスト出局 ( リハビリ出勤 ) 中の作業に対して無給とされていたケースで 原告の った作業が労働基準法上の労働とはいえず 最低賃 法違反が否定された事例 2 原告の主治医による復職可能との評価にもかかわらず 産業医および第三者の専 医の意 も踏まえて復職を認めず解職したことの違法性等が否定された事例 掲載誌 : 労判 1161 号 46 ページ 裁判例および掲載誌に関する略称については こちらをご覧ください 1 事案の概要 被告 本放送協会 ( 以下 Y 協会 ) の職員であった原告 ( 以下 X ) が 精神疾患による傷病休職の期間が満了したことにより解職となったところ 同期間満了前に精神疾患が治癒しておりY 協会からの解職は違法無効であるとして 労働契約上の権利を有する地位確認請求並びに傷病休職中に ったY 協会のテスト出局 ( いわゆるリハビリ出勤 の健康の問題ないしメンタルヘルス不調により 療養のため 期間職場を離れている職員が 職場復帰前に元職場に 定期間継続して試験的に出勤すること ) により 労働契約上の債務の本旨に従った労務の提供をしたとしてテスト出局開始以後の賃 およびこれに対する遅延損害 の請求およびテスト出局の中 や解職が違法であるとして不法 為に基づく損害賠償等の請求を った事案である [1] 本判決で認定された事実年 事実 H3.4.1 H H H H H H H XがY 協会に職員として採 された XがY 協会名古屋放送センターで勤務を開始した Xが頸部痛および頭痛を理由に 有給休暇および傷病 勤により 務した Xがうつ病を理由に 傷病 勤した Xがうつ病を理由に 傷病休職 ( 同年 2 25 からはY 協会の職員就業規則 40 条 2 項の無給休職扱 ) により 務した

2 H H H H H H H H H H H 同年 5 12 からのテスト出局を経て 復職した Xがうつ病に起因するとみられる頭痛または体調不良を理由に 傷病 勤により 務した Xがうつ病が再発したことを理由に 傷病 勤により 務した Xがうつ病が再発したことを理由に 傷病休職により 務した 平成 25 年 4 8 Xがテスト出局を開始したが 同年 7 26 同テスト出局が中 になった Xがテスト出局 ( 以下 本件テスト出局 ) を開始した 本件テスト出局が中 になった H 休職期間が満了し Y 協会は X を解職した ( 以下 本件解職 ) [2] 主な争点本件の争点は 1 本件テスト出局中無給であることが最低賃 法に反するか 2 本件テスト出局の開始から本件解職までの間に 休職事由が消滅したといえるか 3 本件テスト出局の中 および本件解職が有効か 4 不法 為は成 するか の4 点である ここでは このうち12の点について取り上げる 2 判断 [1] 争点 1( 本件テスト出局中無給であることが最低賃 法に反するか ): 反しない (1) 判断枠組み本判決は まず 本件テスト出局が就業規則上の無給休職扱期間中になされたものであることから その期間中の作業には賃 が 払われないのが原則であると判 した もっとも Xの作業が Y 協会の指揮命令下で われた労働基準法上の労働 具体的には 被告のテスト出局が 傷病休職中にもかかわらず 職員に労働契約上の労務の提供を義務付け は余儀なくするようなものであり 実際にも本件テスト出局中にXが った作業が労働契約上の労務の提供といえる 場合には 最低賃 法の適 があるから この点を検討すべきとの判断枠組みを した (2)Xが主張する本件テスト出局の問題点と本判決の判断上記を前提に 本件のテスト出局が 例外的に 労働契約上の労務の提供を義務付け は余儀なくするようなもの に当たるか否かを判断する際 Xの主張する問題点に対応して 以下のとおり判断した X の主張 本判決の判断 制度上の問題の有無 テスト出局は 主治医の職場復帰可能との判断が開始の前提となっている 期間が24 週間と 期間である 般的なリハビリ出勤と 較して いことは否定できないが テスト出局中の作業として軽度のものが想定されていることにも照らすと 制度 体が直ちに労働契約上の労働の提供を義務付けまたは余儀なくするようなものとはいえず 主治医の具体的な判断内容や職員の実際の病態 病状 職場での順応状況によっては柔軟にテスト出局の内容や期間を検討し 場合によっては短期間にできる点を考慮すると 期間の合理性を否定すべきとまではいえない

3 後半の12 週間はフルタイムの出局で かつ 通常の業務を想定した作業が予定されている 作業内容は上司が指 することになっている テスト出局は復職判断の重要な考慮要素となるため 復職を希望するものはテスト出局に応じざるを得ず 由な同意に基づくものではない 傷病 当を受給できることはリハビリ出局を無給とすることを正当化しない 後半の12 週間は職場の実態に合わせて通常業務を想定した作業を うこととされているが 制度上 作業の成果や責任等が求められるものではない テスト出局はY 協会の職場の資源を利 し その管理下で作業をするものであるから 管理職の指 に従うこと 体は当然である テスト出局の前提となる傷病休職はそもそも解雇猶予の制度であり テスト出局が職場復帰援助措置義務に沿う制度である以上 テスト出局の状況が復職の判断材料とされることをもって テスト出局が制度として労働契約上の労働の提供を義務付けまたは余儀なくするものとはいえない 健康保険法に基づく保険給付の受給ができることや テスト出局中交通費も 給されることからすれば 制度設計上 テスト出局中の経済的負担の軽減が図られており テスト出局が制度として労働契約上の労働の提供を義務付けまたは余儀なくするとの評価につながらない 運 上の問題の有無 上司から業務の指 を受けて い スピードが要求され 責任も じるものであった 出勤時間が厳格に運 されていた Xが実際にニュース制作業務等を担当したニュース内容を ても 原告に相当のニュース制作業務等の経験があることに照らすと 作業 体にそれほど負担感があるものではない 確かにXが本件テスト出局中に ったニュース制作業務等は 実際に放送されていることからしても職員が本来的業務として う事の 部を担当したものではあるが 実際に った役割や作業内容が本来 Xが果たすべきものと同 準に っていたとまでは認められない [2] 争点 2( 本件テスト出局の開始から本件解職までの間に 休職事由が消滅したといえるか ): 消滅していない (1) 主治医の意 本判決では Xの主治医であるD 医師が 本件テスト出局の開始から本件解職までの間に疾病が治癒し 復職可能な状況にあったと判断しているが D 医師の判断は Xが規則正しい 活を送っていることを主な根拠に復帰可能と判断したにすぎず Xが傷病 勤及び傷病休職以前に っていた業務の負荷にどの程度耐えられるかどうかの考慮や検証が 分に えていないのではないかという疑問があ ること等から本件テスト開 時点や開始後間がない段階で Xの休職事由が消滅したと認めるに りるものとはいえないとした さらに 本件テスト出局中 後 D 医師がY 協会に求められて提出した判断について D 医師とY 協会の産業医や管理職との 談等が実現しなかったため 判断 の前提として 本件テスト出局の状況 Xの勤務環境や業務内容について 分な情報が提供されていない可能性が否定できない とした 以上から D 医師の意 によっても Xについて 本件テスト出局開始時から本件解職に るまでの間に 疾病が治癒し 復職可能な状態にあったと認められるかについては 疑問が残るとした (2) 産業医および第三者の専 医の意 Y 協会は 産業医であるB 医師およびC 医師に加え E 学医学部精神神経医学講座教授であるE 医師からも意 書を取得しているところ 各意 書はXの復職は時期尚早または不可である旨結論付けている

4 本判決では 本件テスト出局においても 復職がかかった重要な段階であったにもかかわらず 原告がストレスに対して過剰に反応し 衝動的または感情的で 攻撃的な対応に出てしまう場 が繰り返し られたこと等から Xの疾病が根本的な解決に っていない可能性があるという各意 は 肯できると判 した 3 実務上のポイント [1] テスト出局を無給とする点について本件は判断枠組みとして 本件テスト出局が就業規則上の無給休職扱期間中になされたものであることから その期間中の作業には賃 が 払われないことが原則と しつつ 被告のテスト出局が 傷病休職中にもかかわらず 職員に労働契約上の労務の提供を義務付け は余儀なくするものであり 実際にも本件テスト出局中にXが った作業が労働契約上の労務の提供といえる 場合は最低賃 法が適 されるとして この点を制度 と運 に分けて検討している点が注 される 本判決の判断は リハビリ出勤の制度設計の際に参考になると思われるが 例えば (ⅰ) 制度上 作業の成果や責任等が求められるような建付けとしない (ⅱ) リハビリ出勤の期間は合理的に説明がつく範囲にする (ⅲ) 無給のリハビリ出勤期間中 健康保険法に基づく保険給付や交通費を受給できるようにするなどの経済負担の軽減を図るといった点に注意しておくべきであろう なお 学説の中には リハビリ出勤を無給とするためには 使 者との使 従属関係にないところで 純粋に任意になされているという必要がある とし 休職者が 純粋に任意にリハビリのための作業に従事したと えるためには 休職者に対して リハビリ勤務に応じる義務はない と告げるだけでは りず リハビリ勤務の参加の有無やリハビリ勤務中の状況を復職判断において考慮しないという制度設計をする必要がある ( 島 裕 リハビリ勤務の法的性質 商法雑誌 144 巻 3 号 407ページ ) とするものがあるが 本判決は テスト出局の状況が復職の判断材料とされることをもって テスト出局が制度 体として労働契約上の労働の提供を義務付け は余儀なくするようなものとはいうことはできない と述べているので このような学説の 場は採 しなかったといえる [2] 主治医と産業医の判断が分かれた点について実務上 主治医が復職可能と判断する 産業医が復職不可と判断するケースはよく られる 主治医の判断は 厚 労働省 の健康問題により休業した労働者の職場復帰 援の 引き にて指摘されているとおり 病状の回復程度によって職場復帰の可能性を判断していることが多く それはただちに職場で求められる業務遂 能 まで回復しているか否かの判断とは限らないことにも留意すべき である 本件でも Xの勤務環境や業務内容について考慮が不 分であった点が重視されており 実務上注 に値する また 本判決では特段 及されていないが 医師の専 性を判断の考慮要素とする裁判例 ( エール フランス事件東京地裁昭 判決労判 423 号 23ページ ) も存在するところ 産業医の専 が精神医学でない場合 本件 Y 協会のように外部専 医の意 書を取得することも検討に値する 著者紹介 川信太郎おおかわしんたろう森 濱 松本法律事務所弁護 2015 年東京 学法学部卒業 2016 年弁護 登録 森 濱 松本法律事務所

5 裁判例と掲載誌 1 本 中で引 した裁判例の表記 法は 次のとおり事件名 (1) 係属裁判所 (2) 法廷もしくは 部名 (3) 判決 決定 渡 (4) 判決 決定の別 (5) 掲載誌名および通巻番号 (6) ( 例 ) 倉電話局事件 (1) 最 裁 (2) 三 (3) 昭 (4) 判決 (5) 集 22 巻 3 号 (6) 2 裁判所名は 次のとおり略称した最 裁 最 裁判所 ( 後ろに続く 三 および とは それぞれ第 第 第三の各 法廷 および 法廷における い渡しであることを す ) 裁 等裁判所地裁 地 裁判所 ( 部については 地裁 部 のように続けて記載 ) 3 掲載誌の略称は次のとおり ( 五 順 ) 刑集 : 最 裁判所刑事判例集 ( 最 裁判所 ) 判時 : 判例時報 ( 判例時報社 ) 判タ : 判例タイムズ ( 判例タイムズ社 ) 集 : 最 裁判所 事判例集 ( 最 裁判所 ) 労経速 : 労働経済判例速報 ( 経団連 ) 労旬 : 労働法律旬報 ( 労働旬報社 ) 労判 : 労働判例 ( 産労総合研究所 ) 労 集 : 労働関係 事裁判例集 ( 最 裁判所 )

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