17JEITA- 標技第 3103 号 ツイストペア情報配線システム トラブルシューティングガイド 平成 17 年 12 月 社団法人電子情報技術産業協会 情報配線システム標準化委員会

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1 17JEITA- 標技第 3103 号 ツイストペア情報配線システム トラブルシューティングガイド 平成 17 年 12 月 社団法人電子情報技術産業協会 情報配線システム標準化委員会

2 目 次 目次 1 はじめに 2 1 章情報配線システム規格概要 規格体系 規格標準化動向 ネットワーク規格と情報配線規格 規格の基礎 カテゴリ 6 規格の留意点 配線設計のポイント 14 2 章フィールドテストの留意点 フィールドテスタの測定確度 合否判定基準 マージナルパス フィールドテスト規格 テストアダプタの選定 dB ルール 外来ノイズ テストレポートの読み方 27 3 章不適切な施工とトラブル要因 ケーブル敷設時のトラブル コネクタ成端時のトラブル 環境要件のトラブル 39 4 章トラブルシューティング技法 トラブルシューティングフロー 不合格 (Fail) パラメタ解説 障害と要因の対応表 70 終わりに

3 はじめに 1990 年に米国で制定された 商用ビル情報配線規格 :TIA/EIA -568 発行以降 ネットワークシステム の高速化と共に 情報配線システムも急速な広帯域化と技術革新が進みました 従来 電話用通信線として主に利用されていた平衡ケーブル (UTP: Unshielded Twisted 以 Pai 下 UTP ) の取扱いの容易さと 他の通信メディア ( 同軸 光ファイバケーブル ) に比べ安価であるという 特徴に加え 高速 大容量通信への対応を可能とした改善 改良により ネットワークアプリケーショ ンを中心とした 様々なアプリケーションをサポート可能な通信メディアへと成長してきました 現在 では 商用ビル内という枠を超え あらゆる建築物の情報通信インフラとして 無くてはならない物と して定着しています 高速 広帯域通信を実現する技術 (Technology ) は大きく進歩してきましたが 情報配線システムを 構築する技術 (Technique ) については あまり注目されることはありませんでした しかし この構築する技術こそ広帯域化する情報配線システムの生命線であり いかに優れたコンポ ーネントを使用しても 不十分な構築技術では システムとしての性能を発揮することは出来ません 一見 単純に見える UTP ですが 単純であるが故のデリケートさを併せ持っていますので 構築に際し ては その通信原理と施工のポイントを理解しておくことが重要となります ネットワークシステムの急速な普及によって 専門技術を習得することなく 情報配線システムを構築しなければならなくなった施工者 ( 会社 ) も数多く存在すると思われます また 施工者に加え 構築を依頼する発注者及び 施工管理技術者も同様に 十分な専門知識を習得する機会を逃し 施工者任せになっているケースもあります こういった状況で構築された情報配線システムは 長期的に使用する設備として十分な機能を維持することは出来ません 情報配線システムは 一度構築してしまうと再構築が難しく その再構築費用も初期構築費を大きく上回ってしまう為 初期構築段階から長期的な利用を前提とした設計 施工 コンポーネント選定が重要となります 本書では 情報配線システムの設計 施工 施工管理及び 発注時に予想されるトラブルを 事例を交え解説すると共に 最新情報配線システムの標準規格 不具合の要因 フィールドテスタを利用したトラブルシューティング技法をまとめ 情報配線システムの構築に関わる施工者および発注者 施工管理者等の方全般に活用して頂ける内容となっています 情報配線システム標準化委員会ツイストペア情報配線システムグループアプリケーション技術調査 WG リーダ新田貴代志 - 2 -

4 1 章情報配線システム規格概要 本章はトラブルシューティングガイドを理解する上での基礎的な知識について説明します 情報配線の規格の体系 使用する規格標準化の動向 応用システムと情報配線規格の関係を説明するとともに 規格の基礎として情報配線システムの構成及びカテゴリ 6( 以下 Cat.6) の規格の留意点を説明します 1.1 規格体系 現在国内で使用される情報配線の規格には次の 3 つがあります ISO/IEC11801 : Information -Generic Technology Cabling for Customer JIS X 5150 : 構内情報配線システム ANSI/TIA/EIA -568: Commercial Building Telecommunications 日本標準の JIS X は5150 JEITA : 電子情報技術産業協会が国際標準の ISO11801 を完全翻訳して使用しているので同じ規格と言えます 次の図は情報配線の標準を制定している機関と情報配線の規格の関係を示しています < 備考 > 各国標準としては EN50173 の他にカナダ オーストラリア / ニュージランドでもそれぞれ配線規格を発行しています また 情報通信 ( ネットワーク ) に関する規格は IEEE802.** があり 10BASE -T 100BASE -TX 1000BASE -** 等の応用システムの規格が制定しています ISO 国際標準化機構 International Organization for Standardization ISO/IEC IEC 国際電気標準会議 International Electrotechnical Commission JIS 日本工業規格 Japan Industrial Standard CENELEC 欧州電気標準化委員会 JIS X 5150 EN50173 ANSI ( 米国 ) 国際標準化組織 American National Standard Institute TIA ( 米国 ) 通信工業会 ANSI/TIA/EIA -568 Telecommunication Industries Alliance EIA ( 米国 ) 電子工業会 Electric Industries Alliance IEEE ( 米国 ) 電気電子学会 IEEE802.3** Institute rical of and Elect Electronic Engineers 図 1-1 情報配線規格体系図 - 3 -

5 1.2 規格標準化動向 下図は規格標準化の遷移を示しています 米国標準の商用ビル通信配線規格の遷移 ANSI/TIA/EIA -568B -2 は新規に敷設するカテゴリ 5( 以下 Cat.5) の配線規格です この規格を 満足する配線がカテゴリ 5e( 以下 Cat.5e) と呼ばれ 1000BASE -T に必要な規格を定めています 2002 年の ANSI/TIA/EIA -568B -2-1 には 1000BASE -TX の応用システムに必要な Cat6 の規格が制 定されました 国際標準の構内情報配線システムの遷移 2000 年の ISO/IEC11801 はチャネルとパーマネントリンクを定義し クラス Amendment1,2 Dの 規格が修正され 1000BASE -T に必要な規格を定めています 2002 年の ISO/IEC11801:2002 はクラス E (Cat.6) 及びクラス Fの規格が含まれ 1000BASE -TX の 応用システムに必要な規格を定められています 日本の構内情報配線システムの遷移は多少の遅れは有りますが国際規格の ISO/IEC nd Edition の発行を受け 2004 年 6 月に JIS X 5150:2004 版が発行されました 配線規格 ANSI/TIA/EIA -568A 米国における商用ビル 通信配線規格 ISO/IEC 構内情報配線システム 568A -A5 Cat.5E Amd Amd.2 568B1/2/3 B2-1(Cat.6) 2 nd Edition JISX 5150 構内情報配線システム 追補 年版 年 図 1-2 情報配線規格の変遷 - 4 -

6 1.3 ネットワーク規格と情報配線規格 表 1-1 はネットワーク規格に関係する情報配線規格を示しています 1000BASE -TX の応用システ ムを使用するネットワークの情報配線システムでは TIA/EIA -568B2-1 Cat6 又は JIS X 5150:2004 ク ラス E の規格が適用されることを示しています 敷設済みの Cat.5 配線で 1000BASE -T の応用システムが使用可能かを試験するためには TSB -95 Cat5 又は JIS X 5150:2000 クラス Dの規格が適用されます ネットワーク 規格 データレート 表 1-1 ネットワーク規格と配線規格 ケーブル 規定帯域 必要対数 1000BASE -Tx 1000Mbps250MHz 4 対 1000BASE -T 1000Mbps100MHz 4 対 ATM 100BASE -Tx 155Mbps100MHz 2 対 100Mbps100MHz 2 対 情報配線規格 TIA/EIA -568B2.1-6 CAT JIS X 5150/2004 クラス E TIA/EIA -568B -5E,TSB CAT-95 JIS X 5150/2004 クラス D TIA/EIA -568A -5 CAT JIS X 5150/2004 クラス D TIA/EIA -568A -5 CAT JIS X 5150/2004 クラス D Token Ring16Mbps 20MHz 2 対 TIA/EIA -568A -4 CAT 10BASE -T 10Mbps 16MHz 2 対 TIA/EIA -568A -3 CAT JIS X 5150/1996 クラス C - 5 -

7 1.4 規格の基礎 構造化配線情報配線システムは構内幹線 ビル内幹線及び水平配線の 3 種類の配線サブシステムからなり それぞれのサブシステムは配線盤で相互に接続されます 構内幹線配線サブシステムは 構内配線盤 (CD) から通常別のビルに設置されているビル内配線盤 (BD) までの接続を言います このサブシステムに含まれる物は以下の接続です ( ア ) 構内幹線ケーブル ( イ ) ビル内引込み設備内の配線要素 ( ウ ) 構内配線盤内のジャンパ及びパッチコード ( エ ) 構内幹線ケーブルが終端される接続器具 ( 構内及びビル内配線盤の両方 ) ビル内幹線配線サブシステムは ビル内配線盤 (BD) からフロア配線盤 (FD) までの接続をいいます このサブシステムに含まれるコンポーネントは ( ア ) ビル内幹線ケーブル ( イ ) ビル内配線盤内のジャンパ及びパッチコード ( ウ ) ビル内幹線ケーブルが終端される接続器具 ( ビル内及びフロア配線盤の両方 ) 水平配線サブシステムは フロア配線盤 (FD) から通信アウトレット (TO) までの接続を言います このサブシステムに含まれるコンポーネントは ( ア ) 水平ケーブル ( イ ) フロア配線盤内のジャンパ及びパッチコード ( ウ ) 通信アウトレットにおける水平ケーブルの機械的な終端 例えばインタコネクト又はクロスコネクト ( エ ) 分岐点 ( 任意追加 ) ( オ ) 通信アウトレットビル 1 ビル 2 FD FD FD CP 水平ケーブル TO TO TO BD CD 4F 3F 2F 1F 構内幹線ケーブル ビル内幹線ケーブル FD FD FD BD/FD CD: 構内配線盤 FD: フロア配線盤 BD: ビル内配線盤 TO: 通信アウトレット CP: 分岐点 ( 任意 ) 図 1-3 構造化配線システム接続例 - 6 -

8 ネットワーク機器等1.4.2 リンク構成水平配線におけるリンク構成は 配線区間によりパーマネントリンクとチャネルに分けられます 配線盤と通信アウトレット間又はマルチユーザ通信アウトレットの永久的に配線変更が無い伝送路をパーマネントリンクと呼び パーマネントリンクにパッチコードやワークエリアコードを接続し 機器へ接続されるまでの伝送路をチャネルと呼びます < 構成要素 > ( ア ) フロア配線盤 (FD) ( イ ) 分岐点 (CP) ( ウ ) 通信アウトレット (TO) ( エ ) マルチユーザ通信アウトレット (MUTO) ( オ ) 配線ケーブル ( カ ) 機器コード ( キ ) ワークエリアコード ( ク ) CPケーブル ( ケ ) パッチコード / ジャンパ 2 次 1 次 パッチパネルパッチパネルChannel Permanent Link FD Inter Connect CP Link Telecommunications Outlet ( 通信アウトレット ) Consolidation Point ( 分岐点 ) CP Horizontal Cable CP Cables TO TO TO ワークエリアコート Cross Connect ワークエリアコード MUTO MUTO: Multi User Telecommunications Outlet Assembly ( マルチユーザ通信アウトレット ) 図 1-4 水平配線システム例 - 7 -

9 ネットワーク機器等(1) パーマネントリンクパーマネントリンクは 配線盤と通信アウトレット間又はマルチユーザ通信アウトレットの永久的に配線変更が無い伝送路でパッチパネル及び通信アウトレットの接続部分を含みます 叉パーマネントリンクは分岐点 (CP) を含むことが出来 パーマネントリンク内での接続箇所は最大 3カ所 配線ケーブル長は最長 90m です また配線盤から CP 迄のケーブル長は 15m 以上にする必要があります FD Equipment Cord Permanent Link (max 90m) CP Link 2 次 1 次 パッチパネルパッチパネルCP TO MUTO Equipment Cord Patch Cord Horizontal Cable Work Area Cord 接続個所 : 最大 3 個所 図 1-5 パーマネントリンク - 8 -

10 ネットワーク機器等(2) チャネル チャネルは パーマネントリンクに機器コード パッチコード及びワークエリアコードを含 んだ伝送路で 機器の接続器具は含みません またチャネルの最大接続箇所は 4 カ所でチャネ ルの最大長は 100 mです パーマネントリンクの最大長は 90m ですが 両端に接続される機器コード パッチコード及 びワークエリアコードの長さによりパーマネントリンク長も変わります この考え方について は 17 JEITA - 標技第 3018 号構内情報配線システム JIS X5150:2004 用語解説集 の 11. 水平リンク長に関する注意事項 を参照願います FD 1 次 パッチパネル2 次 パッチパネルChannel Link CP TO MUTOAs Equipment Cord Patch Cord Horizontal Cables MAX 90m Work Area Cord 接続個所 : 最大 4 個所 図 1-6 チャネル - 9 -

11 1.5クラス E( カテゴリ 6) 規格の留意点コンポーネントの規格として カテゴリ 6 の規格が規定されたことにより カテゴリ 5( カテゴリ 5e) に比べ コンポーネント及びシステムの伝送帯域が 100MHz 250MHz へと 2.5 倍に広帯域化しました 広帯域化に伴い 情報配線システムの設計 施工に関する 新たな技術要件が追加されています これらの留意点は チャネルにおいてクラス E の性能を保証すると共に 将来のネットワークアプリケーションの安定した動作を保証するために必要な要件となります 下位互換性 (Backward Compatibility) 下位互換性とは 異なったカテゴリのコンポーネントを接続した場合 その接続部の特性は 低いほうのコンポーネントのカテゴリを満足する ことを意味しており メーカに対して 下 位互換性の確保を要求しております 例えば カテゴリ 5 のプラグとカテゴリ 6 のジャックをかん合させた場合 かん合部の特性 として カテゴリ 5 の特性が保障されていることを意味しております 一般的に 下位カテゴリのコンポーネント性能を 上位カテゴリのコンポーネントが 満足 する事は当然であり また容易な事と思われますが 複数の部材を組合せて使用する情報配線 システムにおいては その接続性能を確保することは 実際には容易な事ではありません 配線設計者あるいは施工者の立場から下位互換性を考えると 情報配線システムのどこか 1 か所にでも下位カテゴリのコンポーネントが使用されている場合には その配線全体の特性と しては 最低のカテゴリのコンポーネントの性能に依存してしまうことを 十分に認識してお く必要があります 以下のような場合には 下位互換性を意識したコンポーネントの選定が重要となります 既存の配線システムに対して 追加的に増設する場合 将来的に配線システムの拡張又はカテゴリのアップが想定される場合 ( 例えば 幹線 配線又は水平配線のみに カテゴリ 6 のコンポーネントを先行的に施工するようなこ があります ) 表 1-4 かん合されたモジュラコネクタの下位互換性能 モジュラコネクタの性能 カテゴリ 3 カテゴリ 5 カテゴリ 5e カテゴリ 6 モジュラジャック 及びコード性能 カテゴリ 3 カテゴリ 3 カテゴリ 3 カテゴリ 3 カテゴリ 3 カテゴリ 5 カテゴリ 3 カテゴリ 5 カテゴリ 5 カテゴリ 5 カテゴリ 5e カテゴリ 3 カテゴリ 5 カテゴリ 5e カテゴリ 5e カテゴリ 6 カテゴリ 3 カテゴリ 5 カテゴリ 5e カテゴリ

12 モジュラプラグ及びコード モジュラコネクタ カテゴリ 5+ カテゴリ 6 カテゴリ 5 カテゴリ 6+ カテゴリ 5e カテゴリ 5e 図 1-7 下位互換性概念図 相互接続性 (Inter Operability) 相互接続性とは 異メーカのコンポーネントを相互に接続したときの接続部の性能が 単一メーカのコンポーネントを接続したときと同様に コンポーネントの性能を維持することを意味しており メーカに対して 下位互換性の確保を要求しております ( 例えば A 社のカテゴリ 6 のプラグと B 社のカテゴリ 6 のジャックをかん合させたとき その接続特性が カテゴリ 6 の性能を満足する事が カテゴリ 6 コンポーネントに要求されております ) 各メーカのコンポーネントは 規格に基づき設計 製造されているため コンポーネント単体の特性は 規格性能を満足しています しかし インピーダンスのミスマッチによって起きる反射 (RL) や NEXT 特性などは 各メーカのデザインコンセプトの違いから 異メーカコンポネントを接続した場合には 規格特性を保証出来なくなる可能性が生じます これでは 規格の意味が無くなってしまうことから 各特性規格を規定している他に メーカ間の接続性能に関する規格を確保することを求めています A 社 B 社 C 社 B 社 A 社 パッチコート パッチハ ネル水平ケーフ ルアウトレット機器コート Signal in Signal out Z 1 Z 2 Z 3 Z 4 Z 5 Z S 標準インピーダンス規格 100Ω 図 1-8 相互接続性概念図 : 信号反射 ショートリンクショートリンクについて JIS X 5150 では次のように規定しております 水平配線においては CP はフロア配線盤から少なくとも 15m 以上離れた位置に置かなければならない 幹線配線においては チャネル内で 4 つの接続点がある場合 幹線ケーブルの物理長は 少なくとも 15m にすべきである NEXT や RL のような不要信号 ( ノイズ ) は 配線の全ての場所において発生しております - 11-

13 が 接続か所においては そのレベルが特に大きくなっております ショートリンクでは これらの不要信号が減衰することなく戻って来てしまう為 規定された特性を満たすことが困難となります この問題は 回避が難しいため ショートリンクの規定が設けられました 配線設計時には このことを十分に考慮することを推奨します パッチコート パッチハ ネル水平ケーフ ルアウトレット機器コート Signal in Signal out 小 通常 Link 大 Short Link :RL : 信号反射 図 1-9 ショートリンク概念図 環境温度と挿入損失ケーブル敷設環境温度により 挿入損失が増加します 挿入損失の増加により 伝送帯域が減少してしまうため 高温度環境へケーブルを敷設する場合は あらかじめリンク長を短く設定し 配線設計しなくてはなりません また フィールドテスト時とシステム利用時の温度差が大きい場合には 挿入損失の測定結果を利用時の温度条件に換算し評価する必要があります 規格では UTP ケーブルの場合で 20 ~40 の温度環境下では 1 あたり 0.4% の損失増加 40 ~60 では 0.6% 損失が増加すると規定されています (STP ケーブルにも同様な規定がありますので 規格を参照してください ) 表 1-5 環境温度によるリンク長の格下げ幅 db 環境温度リンク長格下げ長 m 0 m PSNEXT Insertion 帯域減少 MHz m 1.0 m m 3.0 m m 4.5 m m 6.0 m m 8.3 m m 10.5 m m 12.8 m m 15.0 m 図 1-10 温度上昇による帯域の減少

14 < 参考 > 情報配線標準化委員会による実験の結果 90m のパーマネントリンクでは 40 で挿入損失が規格範囲外となっています このことからも 設計段階よりケーブル敷設環境の温度に配慮し 高温度環境や温度変動が大きい場所にケーブルが敷設される場合は 規格値 (90m) より短く設計する必要があります また フィールドテスト結果において 挿入損失マージンが極端に少ない (1~2dB) 場合は 環境温度変化により規格値外となる可能性があることを意識しておく必要があります パッチコードの影響パッチコードは 情報配線システム全体に及ぼす影響が大きいコンポーンネントであり 特にクラス E の情報配線システムでは その影響が顕著であるため 選定 使用方法には 注意が必要となります パーマネントリンク特性との整合性のあるものを選定する どこのメーカのものか分からないものでは クラス E のチャネル特性を満足できなくなる可能性があります 曲げや捕縛方法等の処理に配慮し パッチコードにストレスを加えない モジュラプラグの現地加工には 要注意 ( パッチコード単体でのフィールドテストが現状困難であるため その性能を確認できる環境や手段が無い状況下では 現地加工によるパッチコード作成は推奨できません )

15 1.6 配線設計のポイント情報配線システムの技術的な進歩により 高速 広帯域通信を実現する条件は整いました しかし これらの技術は Technology であり 正しく使う技術 Technique が伴わなければ 性能を発揮することは出来ません ネットワークシステムの普及と共に 情報配線システムも広く普及してきましたが ネットワーク構築技術に比べ 情報配線システム構築技術の重要性は あまり認知されていません しかし 企業内 IT システム ( ネットワークシステム 有線電話 (IP 電話 ) セキュリティシステム等 ) は 全て情報配線システムの上で動作し その用途は今後も拡大して行きます 情報配線システムは 電気 空調設備と同様に建築物及び 企業経営に無くてはならない設備として位置付け 長期的な活用を前提とした設計を行わなければなりません 規格を正しく理解し 有効に活用することで 使いやすく効果的で信頼性の高い情報配線システムを設計することが出来ます インタコネクト方式インタコネクト方式とは パッチパネルとネットワーク機器等を直接パッチコードで接続する方式 ( 図 1-11) です 1 台のラックに機器及び パッチパネル等の構成部品を全て収容する場合に有効な方式です 機 器 Horizontal Cables ワークエリアへ equipment コード 図 1-11 インタコネクト接続概念図 長所 導入コストの低減 省スペース 少ポート構成時に有効 短所 機器ポートへのアクセスによるセキュリティ 信頼性の低下 多ポート ( 高密度実装 ) 機器の場合 接続変更が困難

16 1.6.2 クロスコネクト方式クロスコネクト方式とは パッチパネルを 2 枚 (1 次側 2 次側 ) 使用し 接続変更はパッチパネル間で行う方式 ( 図 1-12) です 高密度ポート実装機器や 複数のラックに機器が分散して設置される場合 ( データセンター等 ) に有効な方式です ハ ッチコート Horizontal Cables ワークエリアへ equipment コート 機 器 図 1-12 クロスコネクト概念図 長所 作業性 運用管理性の向上 機器と分離した設置が可能 ( セキュリティ向上 ) 独立した管理により 追加 変更を単独に行える 短所 設置面積がインタコネクト方式の 2 倍と広い 導入コストが高い

17 3 パッチパネル1.6.3 接続段数同一配線経路 ( 区間 ) 内における パッチパネルやアウトレット等のコンポーネント接続数を接続段数と言います コンポーネントの接続数は 配線トポロジの設計及びチャネル特性に影響を与えることになります 規格 (TIA/EIA-568B ) では チャネル内の最大接続段数は 4 か所となっています 4 か所とは 1 2 次側パッチパネル 2 通信アウトレット 3 1 次側パッチパネル 4 CP を指します ( 図 1-13) 情報配線システムを構成する部材 ( パッチパネル ケーブル 通信アウトレット等 ) は この 4 か所接続を前提とした挿入損失特性を確保しています よって 5 か所以上の接続においては 100m チャネル特性を満足できなくなる可能性が生じます また 配線管理 ( 接続情報 ) を正確に行う上で 接続ポイント数が多いのは 望ましいことではありません 3 パル1 パッチパネル4 TP/CP 2 TO 図 1-13 接続段数 1.6.4CP(Consolidation の設置 Point) CP( 分岐点 ) は 配線経路や管理区分が変わるポイントに設置します 規格にもオプション 扱いとなっている事からも分かるように 一般的な配線構成では使用しません CP を用いることによって 先行配線的な使い方を考慮した設計を行うことが可能となり これにより情報配線システムの柔軟性が増加するため 通信アウトレットの位置を頻繁に変 更するようなオフィスでは 維持 管理コストを低減することが可能な場合があります

18 1.6.5 マルチユーザアウトレット (MUTO -User :Multi Telecommunication Assembles ) Outle MUTO とは 多ポート (6~12 ポートが一般的 ) の通信アウトレットであり オープンオフィスに対するゾーン配線 ( 先行配線 ) を行う場合に有効です 特に日本のオフィスは オープンオフィスに島机タイプのレイアウト構成が多く またレイアウト変更の頻度も高いため レイアウトに依存しないゾーン配線方式は効果的な配線方式となります オフィス環境や使い方により CP と組合せて設計することで 機能的で使いやすい情報配線システムを構築することが出来ます 通信機械室 : MUTO 図 1-14MUTO 配線例

19 1.6.6 多対ケーブルの適用 MUTO や CP を利用する場合に 多対ケーブルを適用することで 効率的な配線を行うことが出来ます 多対ケーブルには ペア線を集合した マルチペア型 と 4 対ケーブルを集合した構造で インナシース無し と インナシース有り の 3タイプがあります 多対ケーブルは敷設効率を向上させる反面 最小曲げ半径が大きく 取扱いが困難になるとともに 断面積拡大による実装効率の低下が考えられることから 適用に際しては ケーブル敷設環境 ( 床高 ラック等のケーブル集中部 ) を十分確認しておく必要があります 表 1-6 多対ケーブル構造表 タイプ構造図概略 マルチペア ペア線を集合したケーブル 無 4 対 4 対 4 対介在 4 対 4 対 4 対 4 対毎にビニルリボンテープ等で 押え巻きを行い ケーブル全体を 一括被覆したケーブル インナシース 有 4 対 4 対 4 対介在 4 対 4 対 4 対 4 対ケーブル (4 対毎に被覆 ) を複 数本束ね ケーブル全体を一括被 したケーブル

20 2 章フィールドテストの留意点 設計 構築と同様にフィールドテストの重要性も増しています 長期的に安心して利用出来る情報配線を構築するには工事完了時に確実にフィールドテストを実施する必要があります 本章ではフィールドテスタで測定系を正しく測定するための基本的条件や 基準となる規格選定及び測定結果の見方について説明します 2.1 フィールドテスタの測定確度 情報配線システムの測定には 一般的にケーブルテスタと呼ばれる専用のテスタを使用します 正確な測定を行う上で テスタには測定の正確性を表す測定確度が定義されています 測定確度とは 機器の測定確度 ( 測定誤差 ) により実測値が規格リミット値に近い場合 誤った合否判定を してしまう場合があります ネットワークアナライザとフィールドテスタとの測定では コネ クタ部分の勘合特性の定義から誤差が発生しますが 誤差は取り除くか小さい良い品質のもの が推奨され 測定誤差の量により測定確度レベルとして規格に定義されています ベースライン確度アダプタ付確度 測定器本体の確度測定結果の確度 テスタの品質測定の品質 チャネルアダプタ フィールドテスタ リンクアダプタ パッチパネル アダプタ付確度が重要!! ベースライン確度 アダプタ付確度 図 2-1 測定確度定義

21 2.1.2 測定確度レベル 測定確度は ネットワークアナライザとの測定誤差の量により測定確度レベルとして規格に 定義されています 今後新規にテスタを購入する予定がある場合は Cat-6 に対応した測定確 度レベル Ⅲ に適合したテスタの購入を推奨します (1) 関連規格 クラス Ⅰ Ⅱ クラス ⅡE クラス Ⅲ : TSB-67 : TSB-95 : TIA/EIA-568B2.1 (2) 測定確度表 表 2-1 フィールドテスタの測定確度 確度レベル Base Line 確度 パーマネントリンク確度 チャネル確度 Ⅰ Ⅱ ⅡE Ⅲ Ⅰ Ⅱ ⅡE Ⅲ Ⅰ Ⅱ ⅡE Ⅲ 測定周波数 ~100MHz *1 ~100MHz *1 ~100MHz *1 挿入損失 PP NEXT PS NEXT PP ELFEXT PS ELFEXT Return Loss Length - 1m+4% 同右 - 1m+4% 同右 - 1m+4% P.D - 5ns+4% 同右 - 5ns+4% 同右 - 5ns+4% Delay Skew - 10ns 同右 - 10ns 同右 - 10ns *1) ~250MHz *2) 数値は ± です

22 2.2 合否判定基準 測定確度レベルに適合したフィールドテスタは 測定値 m の時 真値 t は 2σ 範囲内に存 在し その基準に従って合否判定します 測定値 m 測定確度 2σ の場合 真値 t は 95% の確立で m-2σ < t < m+2σ の範囲に存在します 測定値 m 真値 t -2σ +2σ 測定確度 =2σ 図 2-1 測定確度概念図全ての測定結果は この誤差も含め合否判定しているため 測定結果が次のようになることがあります 送パ不合格域ラメ結果 A 規格限界値ータ(結果 D )db 結果 C )合格域結果 B 周波数伝図 2-3 測定結果の判定測定結果 A : 完全不合格測定結果 B : 完全合格測定結果 C : 測定結果は合格であるが 不合格の可能性が残っている測定結果 D : 測定結果は不合格であるが 合格の可能性が残っている

23 2.3マージナルパス測定結果 C 及び D のように 機器の測定確度 ( 測定誤差 ) により実測値が規格値に近い場合 合否判定を間違えてしまう場合があります 下図のように実測値が その不確定範囲内に入った場合は 測定結果に * ( アスタリスク ) を表示し 測定者に対し注意を促します * 付の測定結果に対する判定は 基本的にその結果に準じますが * 付 Pass の場合には 不合格要素を持ったリンクであることから 再検討 ( 施工確認 ) する必要があります 表示例 Pass* 又は Fail* 2.4 フィールドテスト規格 フィールドテスタには TIA/ISO 等の情報配線規格や性能 測定区間に加え 100BASE 等のネ ットワークアプリケーション規格等相当数の規格がインストールされています 規格毎にテス ト項目や規格値が異なるため 測定時には要求されている規格を正しく選択する必要がありま す 規格名 TIA 表 2-2 測定規格一覧 ( 例 ) 測定規格名 パーマネントリンク (CAT.3, CAT.5, CAT.5E, CAT.6) チャネル (CAT.3, CAT.5, CAT.5E, CAT.6) ISO (JIS ) パーマネントリンク ( クラス C クラス D, クラス E) チャネルクラス ( C, クラス D, クラス E) IEEE 100BASE -Tx, 1000BASE -T

24 2.4.1 規格別測定パラメタ 下記に ANSI/TIA/EIA/568 と ISO/IEC11801 の規格毎に測定項目を示します パラメタ 表 2-3 測定項目一覧表 CAT.5 TIA/EIA/568 CAT.5E CAT.6 クラス D ISO/IEC11801 クラス E 100MHz 100MHz 250MHz 100MHz 250MHz ワイヤーマップ ケーブル長 挿入損失 近端漏話減衰 (NEXT) ACR PS-NEXT PS-ACR Return Loss ELFEXT PS-ELFEXT Propagation Delay Delay Skew DC Loop Resistance テスト規格の選定指針テスト規格選定方法の一例として まず顧客仕様書に明示されている場合は そちらに従ってテスト規格を選択し 明示されていない場合は 性能保証区間や使用する材料によりテスト規格を選定していく方法などが一般的です 使用材料 最低位カテゴリ 性能保証区間 工事請負区間 顧客仕様書 適用規格 図 2-4 テスト規格選定指針

25 2.5 テストアダプタの選定 CAT.6 ケーブリングを測定する場合 線路構築時と同様にテストアダプタと被測定線路の正し い選択が重要です 構築した情報配線システムを測定するために必要となるテストアダプタは テスタメーカに確認し正しいテストアダプタを使用するようにしてください パーマネントリン クアダプタ チャネルリンクアダプタとも テストコードの特性を含め測定されていることから も測定線路とテストアダプタのマッチングが重要なことが分かります Permanent Link 測定区間 フィールドテスタ ( 本体 ) フィールドテスタ ( 本体 ) パッチパネル TO TO フィールドテスタ ( リモート ) フィールドテスタ ( リモート ) Channel Link 測定区間 5cm Permanent Link Channel Link 図 2-5 テストアダプタの測定範囲

26 2.6dB ルール db ルールとは測定結果の判断に使用される規格内容で 具体的には 挿入損失が 3dB 以下 (ISO 規格の場合は 3dB 又は 4dB) となる周波数範囲では 漏話や反射等の特性値が規格値外であっても 十分な S/N 比が確保出来るため そのテスト結果は合格とする というルールです 挿入損失 (Insertion の測定結果が Loss) 3dB 以下となる周波数範囲の 漏話関連特性及び RL のテスト結果は 全て合格と判断する ISO 規格の場合 3 又は 4dB db ルールの規格 パラメータ NEXT Return Loss ISO/IEC dB 以下 ACR で判断 3dB 以下 参考値とする TIA/EIA-568B 規格値通り 3dB 以下参考値とする 挿入損失値は配線長に応じて変動しますが 一般的には 3dB/4dB ルールは配線長がより短い条 件の場合に適用されます 次頁の測定グラフにて 配線長の違いにより 3dB ルールの適用範囲が異 なる事についての一例を示します 配線長が 15m の場合の挿入損失と反射減衰量の測定グラフを図 -1*) に示します 挿入損失が 3dB 以下となる周波数範囲 すなわち 3dB ルールが適用される範囲は およそ 0~60MHz となります 反射減衰量の測定値は 0~30MHz の範囲で規定値をオーバーしていますが 3dB ルールが適用され るため試験結果は合格 ( パス ) と判断されます 図 1 反射減衰量に関する 3dB ルールの適用事例 :15m 参照 次に配線長を 100m とした場合のグラフを図 -2*) に示します 挿入損失の値は配線長 15m の場合 に比べて増加するため 3dB ルールが適用される周波数範囲は非常に狭くなります この結果 反 射減衰量の規定値をオーバーする範囲が 3dB ルール適用範囲外となるため 試験結果は不合格 ( フ ェイル ) となります 図 2 反射減衰量に関する 3dB ルールの適用事例 :100m 参照

27 *) ここに示す測定グラフはあくまで解説用のイメージ図であり 実測データに基づくものではありません また 実際の測定では配線長に応じて挿入損失値と共に反射減衰量も変動します 図 1 反射減衰量に関する 3dB ルールの適用事例 :15m 図 2 反射減衰量に関する 3dB ルールの適用事例 :100m

28 2.7 外来ノイズ (1) ノイズとはノイズは ネットワークの稼動周波数帯域内において通信上好ましくない電気エネルギーで データ伝送の信頼性を損なう場合があります ノイズ源としては一般オフィスの AC 電源ライン 蛍光灯器具 産業機器 コピー機などがあります また ノイズの問題は ネットワークアプリケーションではない ( 例 音声 ) 用途のワイヤが同じシースに収容されることによっても発生します ノイズの試験では すべてのネットワーク機器の電源を OFF にして ケーブリング内の周辺ノイズ ( バックグラウンド ノイズ ) の測定をおこなう必要があります ノイズ問題は 大抵はノイズ源からの離隔 ノイズ源を取り去ることで解決することができます また ノイズ源の周波数を知ることによってもノイズの原因を特定することができます (2) 発生源その発生源には 多種多様なものがあります 1 TV 局やFM ラジオの送信所が近くにある場合 ( 通常は 2~3Km 以内 ) では 問題が継続的に発生するのでスペクトラム アナライザーで放送周波数帯を調べると解決の糸口が見つかる可能性があります 2 外部からのインパルス性ノイズの場合は テスタノイズ モニタ機能があれば その機能をつかって検出できます 3 エイリアンクロストークは測定中の配線に隣接したケーブルに 実際に流れているデータが結合した場合に発生します これはリンクの一部がすでに使われている場合によく見られ 全く使われていない状況では絶対におきません エイリアンクロストークについては規格のなかで規定されていますが 今のところ現場において実際に測定されることはありません (3) 対処方法 外部ノイズの発生源を見つけることは ノイズの問題を扱うための指針となりますが 残念な がらこれを解決することは困難さを伴います しかしながら 配線中における接続部材の不平衡 の問題は検討してみる価値がありますし それが配線における不平衡を起こしている可能性は十 分あります この場合 同じ型番の別の部材と交換してみるということは あまり意味がありま せん 他のメーカの接続部材を試してみるか メーカに LCL や LCTL といった平衡度に関するパラ メタを問い合わせ調査してみるといった方法も有効と思われます TV 局や FM 局に起因する誘導については あまり打つ手がありません 配線経路を変えること で解決することもありますが シールドされた接続部材を使うこともまた費用はかかりますが非 常に有効な方法となります このような配線システムの場合に問題となる高周波域におけるシー ルド効果は 配線システムの両端でアースをしっかりとることで十分な結果を上げることができ ますが これはもしも電力系のアースにあるレベルの電流が流れている場合は グランドループ

29 の原因となります これらによるアース電位の差は 1Vを越えないようにすることがひとつの指針となります インパルス性のノイズの場合はその発生源を特定し それと配線システムの距離を離すことが有効な方法です 2.8 テストレポートの読み方 施工 工事完了時や不具合発生時は通常 フィールドテスタで AUTO -TEST を実施する場合が多 く その結果は 多少テスタメーカによって異なりますが おおよそレポート形式でテスト項目 毎のデータを出力することが出来るようになっています 線路特性及び測定条件等の必要な情報 はこのレポートにまとめられて記載されており 多くの施工管理担当者やエンドユーザはこのレ ポートにより 施工品質を確認し その作業を完了することになるためレポートの読み方を正し く理解する必要があります ヘッドルーム表示 ( 品質指標 ) 総合テスト結果表示 (PASS or FAIL) 測定長 (m or ft) 図 2-6 Auto 結果表示イメージ Test

30 2.8.1 テストレポート 下記にテストレポートの一例を示します 測定条件を表す ヘッダ部 と 特性毎の測定結果を 表す テスト結果部 に分かれておりヘッダ部には その測定に関わる付帯情報が記載されます テスト結果部 には測定項目に対する測定結果が記載されます ヘッタ テスト結果 図 2-7 Auto レポート Test ヘッダ部 ヘッダ 部には その測定に関わる付帯情報が記載されます 図 2-8 ヘッダ部 LOGO 総合判定結果 : 測定を担当した会社や顧客の LOGO 等をビットマップで挿入 表示 : 全測定結果の総合判定を PASS/FAIL/*PASS/*FAIL で表示 テスト規格 : テストに使用した規格を表示 ( 仕様 測定区間 ) ケーブルの種類 : 手動選択した 被測定ケーブル種類

31 2.8.3 テスト結果の読み方 1 テストレポート上部には ケーブル長等の周波数依存が少ない特性について記載されています 基本的な構成は テスト項目 規格値 測定値と横通しで読みます また 規格値に迫る測定結 果を観測した場合 ワーニングとして W の文字を測定値横に表示します Warning ( 注意 ) テスト項目規格値測定値 図 2-9 テストレポートの読み方 1 ケーブル長 減衰量 ( 挿入損失 ) : 最も長いペア ( 遅延時間の大きい ) ペアを測定 判定 : 最も減衰が大きかったペアの実測値と測定周波数及び規格値を表示

32 2.8.4 テスト結果の読み方 2 周波数特性である NEXT や ELFEXT 等のテスト結果は 測定周波数中最も規格に対するマージン が少なかった測定周波数ポイントにおける 測定値 規格値 マージン を表示します A B C 最悪マージン 最悪値の結果最悪マージン 最悪値の周波数 その周波数における規格値 NEXT Loss in db A C Frequency in MHz B 図 2-10 テストレポートの読み方

33 3 章不適切な施工とトラブル要因 ある大手 SI 会社の統計によると ネットワーク障害要因の全体の約 7 割程度が装置の交換により解決しており ケーブル敷設関係によるトラブルは 全体の 6% 程度に留まっています ( 図 3.1 参照 ) また そのケーブル敷設関係によるトラブルの主な要因を見ると ケーブルの切断 コネクタ破損及びケーブルの接触不良等 機械的な損傷が殆どです 本章では ケーブル敷設時に起こりうる 不適切な施工例 及びその トラブルと特性 に関して説明します ネットワーク関連製品障害要因別分析 3% 3% 1% 2% 2% 5% 装置交換電源 off /on FAN 交換 10% モジュール交換再設定ケーブル交換 74% ケーブル再接続 etc 主な要因ケーブルの切断コネクタ破損ケーブルの接触不良等 約 6% 障害発生件数 500 件程度 H13 年 4 月 ~H14 年 3 月 図 3-1 トラブル要因分析

34 3.1 ケーブル敷設時のトラブル 側圧 < 側圧によるトラブルで最も代表的な原因 > 1 ワイヤプロテクタ等のケーブル保護材にケーブルを詰め込み過ぎる シースに裂け目 写 3-1 ケーブル側圧例 形状変形

35 2 結束バンド等による過剰な締め付け 写 3-2 結束バンドによるケーブル側圧 このような事例による影響は ケーブルの正常な構造 ( 適切な導体径 絶縁外径,4ペアの位置関係等 ) が 側圧により 部分的に 絶縁心線の潰れ や 4ペアの位置関係が 正常な正方形から菱形やその他の異常な状態 になることで 反射減衰量 及び 漏話 特性が劣化します 反射減衰量 : 側圧部分における 特性インピーダンス不整合 漏話 : 側圧部分のペア間における誘起電圧が上昇 正常状態 側圧状態 図 3-2 側圧による心線の潰れ状態

36 3.1.2 曲げ 情報コンセントの立ち上がり部分やケーブル引き出し時の極端なねじれ 一般的にキンクと 言う における極端な曲げでトラブルが発生する可能性があります 写 3-3, 3-4 写 3-4 極端なねじれ 写 3-3 極端な曲げ 規格では ケーブル外径の 4 倍以上の曲げ半径が要求されています 例えば ケーブル外径 φ5mm とするとφ5mm 4 倍 20mm 以上の曲げ半径が要求される 写 3-5 は ケーブル外径の 2 倍と 4 倍の曲げ半径を比較したものです シ スを剥いでいる のは 曲げ半径が小さいことによる現象が見やすいようにしています 見てのとおり 曲げ半 径の小さい方は 対が伸びたり 浮いたりしています このような現象により反射減衰量が劣 化します 規定の曲げ半径 曲げにより対が伸びていない (ケーブル外径の4倍以上) 厳しい曲げにより対が伸びている ケーブル外径の4倍 ケーブル外径の2倍 規定以下の曲げ半径 写 3-5 ケーブル曲げ半径 -35-

37 3.1.3 引張り ケーブルに過度な張力をかけ 引っ張ると当然ケーブル全体が伸びます 写 3-6 の写真は 外観上分 かりにくいが ケーブルが伸び 特性が劣化した見本です 写 3-6 引張り TIA/EIA/568B では 110N ( 約 11.22kgf ) 以下での張力が要求されており 規定以上の張力を かけることにより 反射減衰量 及び 挿入損失 が劣化します 引張張力規定通り 110N 以下 引張張力規定以上 図 3-3 ケーブル引張り概念図 110N を超える

38 3.1.4 余長処理 余長処理は一般的にケーブル端末の多少の延長 移動を想定し施されます 写真の不適切な 例では 機器 パッチパネルが高密度で収納されるラック内又は 情報コンセントの部分で余 長処理が施されています ( 写 ) 3 余長処理において 小さな径のループ及び過剰なループ回数を施すと ケーブル間の同色対 同士において 過剰な漏話現象が発生し トラブルになる可能性があります ( 図 3-4) 写 3-8 情報コンセント部の余長処理 写 3-7 ラック内の余長処理 写 3-9 床下の余長処理 図 3-4 エイリアンクロストーク概念図 ループ中のケーブル間にて同色対間の漏話特性が劣化

39 機器コーアウトレット3.2コネクタ成端時のトラブルコネクタ成端時のトラブルとして代表的な物に 過剰な対の撚戻しやシ -スの剥取り過ぎがあります また 以外と多いのが結線の配列違いです ただ導通していれば良いという結線では トラブルの元になりますので パッチコード パッチパネル 情報コンセントの結線を統一する必要があります 正しい結線 Pair 3 Pair Pair 2 Pair 1 4 Pair 2 Pair Pair 3 Pair 白白白白 / 緑 / 青 / 橙 / 茶緑橙青茶 T568A 白白白白 / 橙 / 青 / 緑 / 茶橙緑青茶 T568B 不具合結線例 Pair 1 Pair 2 Pair 3 Pair 4 Pair 白白白白 / 青 / 緑 / 橙 / 茶青緑橙茶ペア順に結線パT568A T568B T568A T568B パパパ水ッッッ平チチチケパコパードネーネブルドルル結線の混在 T568B ワークエリアコード図 3-5 ケーブル結線

40 3.2.1 撚り戻し 規格では 対の撚り戻長は 1/2inch(13mm) 以下 と規定しています 対を長く撚り戻すこと で ツイストペアケーブルの基本性能である電磁誘導を打ち消しあう機能が低下し 漏話特性 の劣化や 特性インピーダンスの変化による反射減衰量が劣化します なお Cat6 については 1/4inch( 約 6mm) を推奨しているメーカもあります ( 写 3-11) 1/2inch (13mm) 1/4inch ( 約 6mm) 写 3-10Cat -5 以降の規格写 3-11Cat -6 推奨 被覆剥ぎ取り 被覆を長く剥ぎ取ることにより 4 ペアのバランスが崩れ 特性インピーダンスや反射 減衰量が劣化します 写 3-12 パッチパネル部における過剰な被覆剥ぎ取り

41 3.3 環境要件のトラブル ケーブル布設環境条件により伝送不具合が発生することがあります 電源線からの電磁誘導や 蛍光灯 モータ類からの電磁誘導による外来ノイズが代表的な事例です 写 3-13 電源ケーブルとの同一配線

42 4 章トラブルシューティング技法 4.1 トラブルシューティングフロー フィールドでのトラブルシューティング時の参考ガイドラインとして手順フローを示します START Auto Test 合否判定合否判定 END Fail 特性特性 接続関連漏話関連反射 1 2 NVP NVP 設定設定 NG 設定 再測定 OK Pair 間特性差 有 ケーブル不良ケーブル不 ケーブル交換ケーブル交換 無 TDX/TDR TDC/TDR 測定測定 コネクタ不良コタ不 コネクタ交換コネクタ交 場所特定場所特定 目視確認目視確認 成端不良 再成端作業 図 4-1 トラブルシューティングフロー図

43 1 TDC 測定 波形解析 ケーブル全体 ケーブル交換 接続かん合部 目視確認 NG 成端不良 再成端作業 OK パッチコード交換 再測定 OK パッチコード交換 NG コネクタ交換 2 TDR 測定 波形解析 ケーブル全体 ケーブル交換 接続かん合部 目視確認 NG 成端不良 再成端作業 OK パッチコード交換 再測定 NG OK パッチコード交換 OK コネクタ交換 図 4-2 トラブルシューティングフロー図

44 4.2 不合格 (FAIL ) パラメタ解説 ワイヤーマップ (Wire ) Map (1) パラメタ定義 ワイヤーマップとはケーブル両端の接続を示すもので 正しい対組み合せ (Correct ) pairing 対反転 (Reversed ) 対交差 pair (Crossed pairs ) 対分割 (Split ) pairs 等があります ワイヤーマップ試験は 敷設時のケーブル対の配線間違いを見つけるために使われます リン クの 8 つの導体に関して ワイヤーマップ試験は以下のことを示してくれます 1 両端の適切な成端がなされているかどうか 2 遠端までの導通 3 対交差 ( クロスペア ) 対の 2 つの導体が端末のコネクタで異なった対の位置に接続された状態 4 対分割 ( スプリットペア ) ピン間の接続はあっているものの 物理的には分離されている状態 ( 各ペアの正しい組み合せは であるがペアの組み合せを間違えた場合 のことをいいます ) 5 対反転 ( リバースペア ) リンクの片端で 1 対の極性は反転している状態 ( チッフ / リンク 反転とも呼ばれます ) 6 対短絡 ( ショートペア ) 7 その他の誤配線 正しい組み合わせ対反転 ( リバース ) 対交差 ( クロス ) 対分割 ( スプリット ) 図 4-3 ワイヤーマップ

45 (2) テスト結果の見方 ほとんどの場合が ストレート配線の結果が示されます LED 表示方式テスタ様な簡単なツ ールを使った場合には ランプはショートやオープンを検知したときに点灯します これ以上のテスト すなわち 対分割のようなテストは 簡単なツールでは 製品によって はできないものもあります 普通は これらのツールで充分ですが 正しく情報配線が配線さ れていることを必ずしも保証しているわけではないということに注意しなければなりません 例えば 対分割の検出には 近端漏話減衰量 (NEXT ) あるいはインピーダンスの測定が必要と されます このような機能は ローエンドのテスタ機能としては一般には備わっていません 対分割は 大きな NEXT を発生させ ( 一般的には 22dB 以上 ) これは 敷設された情報配線の帯 域を大きく制限してしまいます スクリーン撚り対ケーブルでは スクリーンの導通を調べる必要があります この機能は ハイエンドなツールでなければ判定できない場合もあります ワイヤーマップ試験は 基本的な試験です しかし 正しい配線が必ずしも帯域性能を検証 しているということではないということに留意しておくことは大事なことです そして この ワイヤーマップ試験以外の試験結果 すなわち特性が周波数に依存する NEXT 挿入損失および 反射減衰量等の試験結果は 情報配線が高速なアプリケーションをサポートできているという こと確認するには大事な試験項目です (3) 推奨トラブルシューティング方法 ワイヤーマップが不合格 (FAIL ) になった場合は 圧接接続 (IDC ) ブロックやコネクタの配 線を注意深く検査します 一つ以上のワイヤが入れ違いになっているのが見つかるかもしれま せん 必要に応じて成端をやり直します もしも 配線がない対がある場合は 対象とするアプリケーションにとってその対が必要な いことも考えられます 例えば 10BASE -T やトークンリングは 2 対しか必要ありません 設 計によっては 4 対のうち 2 対ずつを 2つの RJ45 コネクタに接続しようとするものも中にはあ ります 重要な点は 敷設した配線が 要求されている設計基準に合致していることをしっか り確かめることです オープンおよびショートが見つかった場合には 障害箇所の特定と修復を早めるために オ ープンまたはショート箇所が何処にあるのかを見極めるための TDR 機能を使用します また 対分割が見つかった場合は TDC 機能 (P54 参照 ) を利用して障害の範囲を確認します

46 (4) トラブルシューティング事例 具体的な 障害別のワイヤーマップ試験結果画面例を示します 正しい対組み合わせ クロスワイヤ対反転 ( リバース ) 対交差 ( クロス ) 短絡 ( ショート ) 断線 ( オープン ) 対分割 ( スプリット ) 図 4-4 ワイヤーマップ障害例

47 4.2.2 ケーブル長 (1) パラメタ定義 ケーブル長は ケーブルの物理的な長さ あるいは シースの長さとして定義されています これは 一般に ケーブルのジャケットの外側にマーキングしてある長さから読み取られる長 さに対応すべきものです 物理的な長さは 電気的な長さ すなわち銅線の導体長と対照を成 すものです 物理的な長さは 銅線が撚られているために 普通は電気的な長さよりも少し短 くなります 長さの測定を行うために 最初に遅延時間が測定され その後 長さを計算するために 公 称伝搬速度 (NVP :Nominal Velocity ) を使用します 公称伝搬速度は 真空 of Propagation 中の光速度 ( 小文字の c で表す ) と比較した信号伝搬の固有のスピードです NVP は c の百分 率 (%) で表現され 例えば 72% あるいは 0.72c と記述されます 全ての 均一の特性をも った配線ケーブルは 0.6c ~ 0.9c の範囲の NVP 値を有します 同様に もしも 物理的な長 さを知っていて そのケーブルの遅延が分かれば NVP を計算することができます ほとんどの事例では 長さはケーブル中の電気的な長さの最も短いものから結果表示されま す 伝搬遅延時間差のために 4 つの対の長さは 僅かに異なります このようなばらつきは 当然あることですが 例外的な大きなバラツキ (10% 以上 ) があるようなことは めったにあ りません (2) テスト結果の見方 ケーブル長測定時に注意することは どんなセグメントであってもケーブルが長過ぎてはい けないということです 例えば 水平配線では 100m となっています これは アプリケーショ ン すなわち 配線システムを使用するネットワークの種類が最大信号遅延時間をサポートす るように設計されているということであり 仮に このリンクが長すぎる場合には この遅延 時間が規格値を超過することもありえるからです 時には 敷設作業者は 将来の要求を配慮 して天井や壁の中に余長をとることがあります 予長があることは リンク全体の一部として 見なすならば問題ありませんが その余長部分を小さくコイル状に巻いたケーブルがある場合 には 反射減衰量や NEXT を増加させることにより好ましくない性能上の劣化をきたすことがあ ります

48 (3) 推奨トラブルシューティング方法 テストをした結果 長さ試験が不合格 (FAIL ) になる最も一般的な原因の一つが NVP 値が 正しく設定されていないことによるものです 仮に この NVP のことに注意を払わないまま 予めテスタ設定されている値を使って試験を行うと 10% あるいはそれ以上の NVP 値の差もあり えますので この結果 即 長さのエラーとして解釈されます 長さが 僅かに長すぎるよう な場合には NVP 値とケーブルのタイプをチェックします なお NVP 値を校正する場合 大抵 10% の確度誤差が生じます したがって これにより TDR 機能を使った長さ測定は同じ量の確度誤差を生じます 一般的には 長さの規格値を超え てしまっていたことを確認するためには ケーブル ジャケット上にある距離目盛を元にした長 さの検証が必要です NVP 値が正しいと仮定した場合には もう一つの長さ超過の原因は 天井や壁の中の余分に 巻いたケーブルです 問題になっているリンクは 将来の拡張計画を想定した形で余計に長さ をとっていますか? 例えば 飛行機の格納庫や倉庫の事例では 離れた場所にある端末は ワ イヤリングクローゼットから 100m 以上 離さざるを得ない場合があります もしもこのような ことが計画され 対象となるアプリケーションが規定長を超えてサポートしなければならない 場合には リンクは配線規格に従えば不合格 (FAIL ) になるかもしれませんが 長さ以外につ いてはこのアプリケーションがサポートしていると理由で 合格にする場合もあります テス タ中には TIA 標準や ISO/CENELEC 要件からの変更を許容するオートテストの内容をカスタマ イズできるものもあります このようなオートテスト機能は 見込まれた変更を許容する形で 敷設が要件に合っているかどうかを検証するには便利です

49 4.2.3 挿入損失 (1) パラメタ定義リンクによって伝送される電気信号は リンクを伝搬するに従い その電気的なエネルギーを失っていきます 挿入損失測定では 配線リンクの受端に到着するまでに失うエネルギーの量を測定します この挿入損失測定によって 伝送信号に及ぼされる電気的な抵抗効果の定量化を行います 図 4-5 挿入損失概念図 リンクの挿入損失特性は 伝送される信号の周波数とともに変化します 例えば 周波数が 高くなれば より 抵抗の影響を受けます すなわち 言い方を変えると リンクは より高 い周波数でより多くの挿入損失を示します したがって 挿入損失は適合周波数全体に渡って 測定されることになります 例えば Cat -5e のチャネルの挿入損失を測定しようとする場合に は 1MH z~100 MHz までの周波数で検証をする必要があります また Cat -3 であれば 1MHz ~16MHz ということになります 挿入損失はまた リンクの長さにほぼ直線的に比例して増加 します つまり リンク B の 2 倍長のリンク A があり そして その他の特性が同じ場合には リンク A の挿入損失はリンク B の挿入損失の 2 倍に結果的になります 挿入損失は db 単位で表現されます デシベルは 入力パワー ( 送信機によってケーブルに 送出されたパワー ) と出力パワー ( リンクの遠端で受信された信号のパワー ) の比を対数表現 したものです (2) テスト結果の見方ケーブルの減衰は 主に 各撚り対線に使用されているワイヤのゲージ ( 径 ) に依存します 24ゲージのワイヤは 同じ長さの 26ゲージ ( より細い ) よりも 減衰が少なくなります しかも 撚ったケーブルは 単芯の銅線ケーブルよりも 20~50% 以上 減衰が多くなります フィールドテスタは 測定減衰値と最悪マージン値をレポートします ここで マージンとは 測定した減衰値と 選択した標準によって許容される最大減衰値との差です すなわち 4dB のマージンは 1dB のマージンよりも良いことになります

50 (3) 推奨トラブルシューティング方法 過剰な長さは 挿入損失が不合格 (FAIL ) になる最も一般的な原因です 不合格になったリ ンクの修復には 通常 ケーブルのゆとりのある部分を取り除いて配線の長さを減らす作業を 伴います 過剰な損失は 低品質なコネクタやプラグの成端作業に起因することもありえます 不確実 な接続は 損失を大きく増やすことがあります この原因解決の糸口は 4 つの対の挿入損失 を比較することにあります もしも 1 つか 2 つの対だけが 大きい減衰を示すようであれば これは敷設上の問題に起因していることを示唆しています もしも 全ての対が 大きな減衰 を示しているようであれば リンクの長さが長すぎないかチェックしてください しかしなが ら 銅線ケーブルの不純物によって引き起こされる場合もあります この場合には 一般的に は 1 対のみに起こります 温度も ケーブルによっては減衰に影響を及ぼすものもあります 導体の絶縁やケーブルジ ャケットを成型する誘電材料は ワイヤに沿って信号を遅延させていく中で 送信信号をわず かながら吸収します この現象は ケーブルが PVC ( ポリ塩化ビニール ) を含んでいる場合に 生じます PVC 材は 塩素原子を含んでいますので 絶縁材の中で 電気的に活性化され双極 子を形成します これらの双極子は ワイヤを囲んでいる電磁場に応答して振動し 振動が大 きくなればなるほど 信号からエネルギーが失われます 温度は 双極子が 絶縁材の中で 振動しやすくしてこの問題をさらに悪化させます この結果 温度上昇は損失の増加につなが ります この理由によって 標準化団体は減衰の要件を 20 で規定する傾向があります 極限温度で 稼動するケーブルでは減衰の増加は免れません そのような場所の配線システム設計は この 周囲温度の上昇を考慮しなければならないこともあります 多くの設計者は 安全なマージン を確保するためにリンクを 80m 以下にしようと試みますが スペースの確保が割高で 通信室 の数を最少に押さえなければならないときには 必ずしも可能ではありません

51 4.2.4 伝搬遅延時間 (Propagation ) Delay (1) パラメタ定義 伝搬遅延時間は回線の一方から他方の端まで信号が伝搬していくのにかかる時間の測定値で す 遅延時間は ナノ秒単位で表示されます 一般的には Cat -5e の遅延時間は メーター当 り 5 nsよりも少し小さな値です ( 許容最悪値は 5.7 ns/m です ) 下図は 100m のケーブル の遅延時間例です 入力信号 減衰した信号 時間 =0 ns 遅延時間 =503 ns 図 4-6 伝搬遅延時間概念図 遅延時間は LAN 配線長の許容限界値の重要なパラメタとなっているものです 多くのネッ トワークアプリケーション 例えば CSMA/CD を採用しているアプリケーションにおいては そのアプリケーションが 通信制御機能を失うことなく稼動できる最大遅延時間が存在します 一方 公称伝搬速度 (NVP ) は 伝搬遅延時間と違って 真空中の高速度 (c) に比較した信 号が伝送される固有速度を指します NVP は c の百分率 (%) 例えば 73% あるいは 0.72c と形式で表現されます 一般に全ての配線ケーブルの NVP 値は 0.6c ~ 0.9c の範囲内にあり ます (2) テスト結果の見方伝搬遅延時間測定は 比較的単純です ほとんどの構造化配線標準は 水平配線の最大遅延時間を 498 または 555ns としています もしも 設計仕様に余裕があるならば もっと大きな遅延時間も許容できます ケーブル中の各撚り対線はそれ自身の固有の撚り比を有していますので 各対によってこの値は異なります この値のバラツキ ( 伝搬遅延時間差 次のセクションで説明します ) は 100m までのリンクでは 50ns を超えるべきではありません 標準規格では全ペアが要件を満足することを要求していますが 最悪ケース対だけレポートすることも可能です これは 遅延時間が最も大きいペアとなります

52 (3) 推奨トラブルシューティング方法 伝搬遅延時間の超過の原因は ほとんどが次の一点に限られます すなわち ケーブルが長 すぎる場合です もしも 伝搬遅延時間が不合格になったら 合格 (PASS )/ 不合格 (FAIL ) の 判定基準が設計仕様に確実に適合しているのかをチェックします もしも 適合しているよう なら ケーブルが長すぎるということです ( 注 :NVP の設定が正しく行われなかったことにより リンク長が規格値内であるとレポー トされる場合もあります ) ケーブルの製造方法によって対ごとに異なる絶縁材料を使う物もあります この場合 非常 に稀なことですが リンク長が 規格値の最大長に近い値であっても 伝搬遅延時間が 当該 規格を超えてしまうことがあります 多くの例では ケーブルが 25% まで長すぎる場合 (Cat -5e では 125m ) には それでも ほとんどの LAN のアプリケーションは サポートします しかし ながら配線長に関する試験は CENELEC, ISO/IEC および TIA 等によって発行されているほとんど の配線システム規格に対して不合格となります もしも これらのパラメタが合格になった場合には 周波数依存パラメタには適合している が 長さ超過により全体としては標準に適合していないことを示す情報を提供することができ ます このことで ユーザには 不合格になった原因が配線長のみが規格に適合していないせ いであるとする もっと専門的なテスト結果を提供できます

53 4.2.5 伝搬遅延時間差 (Propagation Delay ) Skew (1) パラメタ定義 伝搬遅延時間差 (Propagation は UTP Delay ケーブルの伝搬速度が最も速い対と遅い対 Skew) の遅延時間差です ケーブルの製造の仕方によって対ごとに異なる絶縁材料を使うものもあり ます このことが 対ごとの撚り比の違いや遅延時間差に影響を及ぼします 伝搬遅延時間差は 重要なパラメタです その理由は いくつかの高速ネットワーク技術で は すなわち よく知られたところではギガビットイーサネットがありますが ケーブル内の 4 対の全てを使用するためです 仮に 1 つ以上の対の遅延時間が他の対と大きく違う場合には ケーブルの一端から 同時に送出された信号が 受信端でかなりの時間差を伴って到着する可 能性があります 受信機は ある程度軽度な遅延差は 受容できるよう設計されていますが 大きな時間差になった場合には 元の信号の合成が不可能になります (2) テスト結果の見方 うまく製造され 適切に敷設された構造化配線は 100m のリンクで 50ns 以下なることが推奨 されています 時間差は小さければ小さいほど望ましいものです 25ns 以下であれば 優れた値です 45~50ns は ぎりぎり 許容可能な値です 図 4-7 伝搬遅延時間差概念図 (3) 推奨トラブルシューティング方法 伝搬遅延時間差が大きい場合は 対象となるアプリケーションが 10BASE -T やトークンリン グのような 2 ペアアプリケーションとすると それでも そのアプリケーションは稼動するは ずです もしも 1 つの対が 他の対よりも 大きくな遅延時間がある場合には 遅延時間差 のテスト結果に大きな値が出る可能性があります 各対について 遅延時間のテスト結果を調 べます もしも 1 つのペアが 特徴的に遅延時間が 大きかったり小さかったりする場合は 再度 ケーブル敷設を調査します

54 4.2.6 近端漏話 (NEXT Near : End ) Crosstalk (1) パラメタ定義 電流がワイヤに流れると 隣接するワイヤ上の信号に干渉を与える電磁界が発生します 周 波数が増加するに従い この影響は強くなります 各撚り対線は お互いにこの磁界を打ち消 すように撚られています 密に撚られればそれだけ 打ち消し効果が大きくなり そのケーブ ルによってサポートされるデータ転送レートも高速になります この撚り線比を一定に維持す ることが 敷設を成功させるための一つの重要なファクタとなります もしも ワイヤが密に 撚られていない場合には テスト結果には NEXT が生じます ほとんどの方が 電話で話してい て 他の話し声が漏れて聞こえてきたという経験をもっていると思います これがクロストー ク ( 漏話 ) です 実際 このクロストークと言う名前は 電話で話が 漏れてくるというとこ ろから由来しています LAN においては 1 対のワイヤ上の信号が 隣接するワイヤ対に誘起さ れることから発生します NEXT は電磁的な結合によって受端側に戻ってくる 送出された入力 信号の一部分です 図 4-8 近端漏話概念図 (2) テスト結果の見方 NEXT は干渉を与える側と受ける側間の信号強度差の測定となりますので その差が小さな値 よりもより大きな値が好ましい値となります NEXT は周波数とともに変化しますので 特定の 周波数帯域全体で測定することが重要です たとえば 50m の撚り対線の NEXT を見てみますと 特性が 上下に急峻に変化しているのが観測されます つまり 一般に その大きさが増加す る一方でその特性が大きく上昇 下降を繰り返します フィールドテスタは 一般的に その周波数帯域にわたる連続的な読み取り値を合格 (PASS ) / 不合格 (FAIL ) ラインと比較をするようになっています NEXT の曲線が いかなるポイント においてもこのラインを割る場合には 求められる性能要件を満たさないことになります NEXT 特性は 両端において測定値が異なるものですので 各々の側において 6つの NEXT の試験結果 が得られることになります

55 (3) 推奨トラブルシューティング方法 多くの例では 過剰な NEXT は 接続部分における拙劣な撚り対線の成端作業によるものです ANSI/TIA/EIA -B によれば 全ての接続の撚り戻しは 終端点から mm 以内にすべきとな っています 全ての標準規格に共通する注意事項は 撚り戻し部分は最少にすべきということ です 実験によれば フィールドテストにおいて 経験的に 13mm の撚り戻しは パスを保証す るものではないことが知られています 撚り戻しを最小にします 被覆のカットは最小にします ペア間のギャップを最小にします 写 4-1 端末加工イメージ NEXT の不合格 (FAIL ) が起きた場合に第一にすべきことは フィールドテスタを使って NEXT がどちらの端で起きているのかを見極めることです これが分かったら その端の接続をチェ ックして交換するか適切に成端し直します もしも この確認において問題がないと思われる ときには 低いカテゴリのパッチコード ( クラス D の音声グレードのような ) がどこかに使わ れていないか調べます もう一つの NEXT の原因として考えられるのに対分割 ( スプリットペア ) があります これは フィールドテスタのワイヤーマップ試験機能でテストできます さらに J/J コネクタ (Female coupler) も NEXT 発生のもう一つの要因です これは情報配線の敷設で は使用すべきではありません もしも ケーブルが充分な長さを有していない場合には もう 一本 ケーブルを追加するのではなく 性能要件に合った長さのケーブルに置き換えます 時には NEXT は不適切に選択されたテストによって引き起こされる場合があります たとえ ば Cat5 ( 現在 規格としてはなくなりましたが ) の敷設に対して Cat5e の性能要件を満た すことを期待することはできません NEXT の最も適切なトラブルシューティングの手法は タイムドメインの機能を使用すること です この機能によって フィールドテスタは NEXT の発生箇所を本体からの距離でピンポイン トに示すことができます この診断機能は NEXT の障害が パッチコードにあるのか 接続部 分にあるのか 水平ケーブルにあるのかを明確に見つけてくれます 上記の NEXT の全要因を取り除いたあとで それでも NEXT 障害がある場合には もっと突 っ込んだ原因の究明のため システム設計者に相談することも必要となってきます

56 (4) トラブルシューティング事例 NEXT が不合格 (FAIL ) になった場合の診断方法の事例について示します テスタによっては TDC ( Time Domain ) 機能がついています これによってケ Crosstalk ーブルリンクのどこでクロストークが発生しているのかを調べることができます 次に TDC の一連の操作手順例を以下に示します 以下に NEXT の発生源となりえる事項を挙げます コネクタの性能要件を満たさない成端 ケーブルの不良 変換点 (transition )/ 分岐点 point (consolidation ) の不良 point ケーブルの部分不良 不適切な部品の選択 < 操作手順 > オートテストによって どの対が不良になっているのか見定めます これを行うには ENTER キーを押して NEXT 結果を見ます オートテスト結果 NEXT テスト結果 図 4-9 テスト結果画面操作 今度は ここで Auto から Test SINGLE に切り替え TEST TDC アナライザー機能を稼動さ せます

57 問題の診断例を以下に示します 1 コネクタの性能要件を満たさない成端 TDC を一度 稼動させたら 前のテストで明らかになっている最悪ペアを選択します この例では 3,6-4,5 ペアです ファンクションキーの 2 番を押してプロットを表示させ ます メイン リモート 図 4-10 コネクタ不良例 クロストークの最も大きな発生源が メインユニットから 1.1m のところにあります テ ストリードが 1.1m ですので 問題は 最初のジャックの部分にあると思われます また 遠端にもクロストークの発生源があり これは極めてノーマルな値で およそ 25~30% の値 です 通常 クロストークの最も大きなものだけに着目します

58 2 ケーブルの不良 メイン リモート 図 4-11 ケーブルの不良例 クロストークがポイントで発生しているのではなく リンクに沿って起きている場合です これは ケーブルに問題があることを示しています 大量の不良ケーブルが出荷されたことも考えられます この障害は重大な問題ですので すぐさま 関係者に報告すべきです 3 不良変換点 (transition )/ 分岐点 point (consolidation ) の不良 point メイン リモート 図 4-12 分岐点不良例 21.9m のところに かなりの量のクロストークがあります パッチパネルあるいは通信 アウトレットということはありえません なぜなら リンク長が 31m だからです こ

59 の場合には 分岐点の不良ということでした これは 不良部品の選択や 成端のやり方 に問題のある可能性があります 4 ケーブルの部分不良 メイン リモート 図 4-13 ケーブルの不良例 この例は 簡単には見極められません 大きな シングルスパイクがないことからコネクタの問題でないことは分かっています TDX 結果表示は ケーブルのある区間が不良であることを示しています この場合は 分岐点 (CP) からアウトレットの間です ここで注意しなければならないことは 不良ケーブルと同様に CPあるいはアウトレットの成端にも問題があるということです 5 不適切な部品の選択 メイン リモート 図 4-14 不適切な部品 もしも 一本のスパイクが 40% 以上になっているのであれば 規格に適合しない接続部

60 分があることを示しています この例は めったにないことですが 起こりえる可能性もあるものです この例では パッチパネルとアウトレットの両方で標準を満たしていません ほとんどのケースでは 不適切な部品の選択が原因となります また 両端の成端のやり方により性能が不満足な場合もありえます 減衰対漏話比 (ACR : Attenuation to tio) Crosstalk Ra (1) パラメタ定義 減衰対漏話比は被試験リンク内の撚り対線の NEXT と挿入損失の差です 減衰の影響により信 号はリンクの受端で最も弱くなります しかし ここは NEXT が最も大きく発生する場所です 減衰しながら到達した信号は NEXT の効果で埋没してしまってはいけません PSNEXT と減衰を使用することで パワーサム ACR も計算することもできます TIA/EIA 568 -B では PSACR の測定が求められています この PSACR をレポートするフィールドテスタも中に はありますが PSACR のデータがあることが望ましい場合には 作業仕様書にこの要件を規定 する必要があります 撚り対線上に信号が伝達される間 減衰と漏話は同時に起きます これら 2 つのパラメタの 複合的な影響は 実際の伝送品質のきわめて良い指標になります この複合効果は減衰対漏話 比 (ACR :Attenuation to として特性付けられています Crosstalk Ratio) ACR は信号対ノイ ズ比と同等な意味合いを持っています ( ただし 一般的な意味合いでの信号伝送に影響を及ぼ す外部からの雑音の影響は含まれてはいません ) (2) テスト結果の見方 ACR は撚り対線リンクの重要な評価指標です これによってどのくらいヘッドルームに余裕があるのか あるいは 信号がバックグラウンドノイズに対してどの程度強いのかの尺度となります (3) 推奨トラブルシューティング方法 ACR は NEXT と挿入損失に起因しています したがって NEXT あるいは挿入損失のいずれを改 善する手段も ACR を良くするのに役立ちます 現実的には 挿入損失を大幅に改善するにはケ ーブルの長さを短くするのが唯一の方法であるため 通常のトラブルシューティングでは NEXT に関して対策を行うこととなります

61 4.2.8 電力和近端漏話減衰量 (PSNEXT : Power Sum NEXT) (1) パラメタ定義 PSNEXT は計算値です 測定値ではありません PSNEXT は 各対が他の 3つの対から受け る 個々の NEXT 効果の総和から導き出されます PSNEXT は ギガビットイーサネットの ように 4 本の撚り対線を使った伝送を行う方式をサポートしようとする配線の性能検証 を行うためには重要な測定です ただし IEE E 8023.ab では PSNEXT の要件を規定してい ません PSNEXT のテスト結果は リンクの端ごとに 4つのテスト結果が示されます 図 4-15 電力和概念図 (2) テスト結果の見方 PSNEXT は 妨害を与えている対と受けている対間の信号強度差の測定ですので 小さな 値 ( クロストークがより大きい ) よりも より大きな値 ( クロストークがより少ない ) が 望ましいものとなります PSNEXT は 周波数に依存して変化しますので 一般的には 1MHz ~100MHz にわたるレンジで測定することが重要です もしも 撚り対線の 50m 長のセグメ ントを例として見た場合 その値の変化が大きくなるほどローラーコースターのように特 性が急峻に上下していることが分かります (3) トラブルシューティングの推奨方法 PSNEXT は NEXT 測定を元にした計算から求められますので PSNEXT 障害は NEXT 問題 のトラブルシューティングをすることで少なくなります すなわち NEXT の問題を 特定 し修復すれば PSNEXT は自動的に改善されます NEXT のトラブルシューティングには ケ ーブルリンクに渡って NEXT が何処で発生しているのかを見極める能力をもつフィールド テスタが必要です

62 4.2.9 電力和減衰対漏話比 (PSACR : Power Sum nuation Atte to Crosstalk ) Rat (1) パラメタ定義 電力和減衰対漏話比 (PSACR ) は 測定された値ではなく 実際は計算によって得られます 個々の ACR 効果は数式よって計算され 電力和減衰対漏話比は ACR の総和として算出されます この PSACR は テストするリンクに対して 各端で 4つの結果が得られます (2) テスト結果の見方 PSACR は 信号対ノイズ比の尺度ですので 小さな数値 ( 信号がより少なく ノイズがより 大きい ) よりも より大きな値が望ましいわけです 一般的には PSACR は各端における最悪 ACR 値よりもおよそ 3dB 以上小さな値です (3) 推奨トラブルシューティング方法 PSACR は ACR 測定値に基づいた計算から得られますので PSACR 不良のトラブルシューティ ングは 実際には ACR 問題のトラブルシューティングとなります 前にも述べたように ACR のトラブルシューティングは NEXT と挿入損失のトラブルシューティングになります ACR の問 題を特定し改修できれば PSACR は自動的に改善されます 反射減衰量 ( リターン ロス :Return ) Loss (1) パラメタ定義 適正な値でない特性インピーダンスの影響度は 反射減衰量の値によって より正確に測定 され表現されます 反射減衰量は リンク全体に渡ってインピーダンスのミスマッチによって生じている全ての 信号反射を測定したものです その値は db で表現されます 反射減衰量はギガビットイーサ ネットを運用するに当って 特に重要な特性です リンクの両端のインピーダンスは リンクの特性インピーダンスと等しくないといけません 大抵はこのインピーダンスは LAN に接続されている機器のインタフェース部分によって決ま っています 特性インピーダンスと機器による終端抵抗間の良好なマッチングは リンクに対 する電力の伝達を効率よく行い 信号反射を最小限に押さえます 反射減衰量の測定値は周波数に依存して大きく変化します 反射減衰量の発生源の一つに ケーブルに沿った特性インピーダンスの僅かなバラツキによるものがあります 不均等反射減 衰量 (SRL :Structural ) 特性は ケーブル製造時の均質性を簡潔に顕しています Return Loss SRL はケーブル製造時に測定され 性能が均一になるように管理されるべきものです もう一つの反射減衰量の発生源は 敷設されたリンク内 - 主に コネクタからの反射によっ て 生じます リンクの特性インピーダンスは 低い周波数のおける高めの値から 高い周波 数における低めの値まで変化する傾向があります

63 < 不均等反射減衰量 > 理想的な伝送線路では オープンショート法でその特性インピーダンスを測定して求めることができます しかし 実際の線路では 構造上の不均等などによって その特性インピーダンスを全く等価な集中定数で表すことができません 従って近似解にならざるを得ません 線路のインピーダンス Zsは 特性インピーダンスの平均値 Zvとそれからの偏差 Wとの和として考えられます 現実には この偏差の大きさが意味をもち これが不均等反射損失となります 入力信号 反射した信号 図 4-16 反射減衰量概念図

64 (2) 測定結果の見方標準規格では 周波数の関数として各々の配線リンクモデル ( チャネルおよびパーマネントリンク ) について許容反射減衰量の計算式が定義されています フィールドテスタは 次の 2つのやり方で反射減衰量テスト結果の合格をレポートすることがあります 1 最悪反射減衰量マージン 2 最悪反射減衰量値 最悪マージンの場合 58.2MHz においてリミットラ ンに対して最も近いポイントが観測されています 最悪値の場合 98.2MHz において反射減衰量の最 悪値が観測されています 図 4-17 反射減衰量の解析 (3) 推奨トラブルシューティング方法 Cat5 に比較して Cat5e や Cat6 では 施工の仕方がさらに重要になっています 場合によっ ては 成端コネクタでの不必要な撚り戻しが数 db の反射減衰量を増加させることもありえます 以下の例は 適正に成端された例を示します ここでは 被覆のカットは最小限にして 撚り をできるだけ解かないようにします 撚り戻しを最小にします 被覆のカットは最小にします ペア間のギャップを最小にします 写 4-2 端末加工イメージ 反射減衰量の高い性能が求められるケーブル敷設をする際には 最大限の注意を払うことが

65 大切です (4) トラブルシューティング事例 反射減衰量が不合格 (FAIL ) になった場合の診断方法の事例について示します フィールドテスタによっては TDR ( Time Domain ) Reflect 機能がついています meter TDR を使うことで ケーブル全体を見渡し 反射減衰量の主な発生箇所が何処にあるかを見る ことができます 以下に某テスタメーカの TDR を使った 一連の操作手順を参考に示します 最初に 反射減衰量試験結果画面を見ます 図 4-18 反射減衰量測定結果画面 ここで ダイアルを SINGLE にあわせ TEST TDR テストを実行させます 図 4-19 テスト実行画面

66 これが終ったら 前の試験で分かっている最悪ペアを選択します 例では 3, ペアです プ 6 ロットデータを見るために 2 番のソフトキーを押します 図 4-20TDR 画面 1 番のソフトキーを押して 画面を拡大します メイン リモート 図 4-21 リターンロス解析画面 コネクタの間で 何も 事象が発生していませんので 問題を起こしているのはケーブルで ないことが分かります ここでは 3つの着目すべき点があります すなわち 2つのコネクタとリンクの端です 常に トレースの終端点は大きなスパイクが生じます これは 正常なこととして無視します このトレースを見てみますと スパイクはリモート端の方がより大きいことが分かります しかしながら 近端のこのスパイクは 特に目立ちます これは 一般には 成端技量が優れていないことを示しています 恐らく 作業者のトレーニングをもっとやらなければならないのかも知れません

67 性能の劣化または損傷したケーブル例 ここでは ケーブルが激しく損傷した例を示します メイン リモート 図 4-22 ケーブル障害の例 ここで ケーブルの遠端に向かって多くの小さな波を打つ特性が確認できます これは 単一のスパイクではありませんので ケーブルの問題であることが分かります 通信アウト レットの再成端をしても 良くはならないでしょう

68 遠端漏話減衰量 (FEXT: Far End Crosstalk ) (1) パラメタ定義 遠端漏話は 信号が近端から送信され遠端側で測定される以外は NEXT と類似していま す 図 4-23 遠端漏話概念図 FEXT を誘起する信号は 挿入損失が要因となって 遠端にいくにしたがってはるかに小さく なる可能性があります 特に長さが長くなるほどその傾向が強くなります このことは 一定 の品質のケーブリングに関しては 長いリンクよりも短いリンクの方が FEXT がより多く発生 します 以上の理由で FEXT の試験結果は リンクの挿入損失が一緒に示されなければ 意義を 持ちません したがって FXET は測定されますが その結果は ほとんどレポートデータには 記載されません この FEXT は 次項の等レベル遠端漏話減衰量 (ELFEXT) を算出するため使わ れます (2) 結果の見方 NEXT は干渉を与える側と受ける側間の信号強度差の測定となりますので 小さな値よりもよ り大きな値が好ましい値です (3) 推奨トラブルシューティング方法 FEXT は NEXT に起因しています したがって NEXT 改善する手段も FEXT を良くするのに役立ち ます

69 等レベル遠端漏話減衰量 (ELFEXT : Equal Level Far ) End Crosstalk (1) パラメタ定義 ELFEXT は測定値というよりも計算結果といえます これは 隣接する撚り対線から誘起され た遠端漏話から干渉信号の挿入損失を差し引くことにより求められます <50m リンクの例 > FEXT = 45 db 挿入損失 = db 11 ELFEXT - = 1145 = 34 db 図 4-24ELFEXT 概念図 ELFEXT 解釈の別の方法は ACR と同じ様に遠端での ACR と考えることです (2) 結果の見方 リンクの両端で測定されたテスト結果を 適切な ISO あるいは TIA 許容規格値と比較します 端毎に 12の ELFEXT 測定値があり 合計で 24となります このことは どの撚り対線に信号を 流すかによって僅かですが 挿入損失が変化するためです したがって 例えば 対 1 に信号 を流し対 2 で漏話を遠端で測定します その後 対 2 に信号を流し 対 1 で漏話を再度遠端で 測定することになります ELFEXT が大きすぎるということは予測した FEXT よりも過剰な挿入損失あるいはその両方が 過剰であるということを暗示しています (3) 推奨トラブルシューティング方法 NEXT の問題に関与する同じ要因がこの FEXT にも作用します ELFEXT のトラブルシューティ ングは 全く ACR の問題のトラブルシューティングと同様に NEXT と挿入損失を要因としてい ます

70 電力和等レベル遠端漏話減衰量 (PS ELFEXT : Power Sum Equal ) Level Cro (1) パラメタ定義 電力和等レベル遠端漏話減衰量 (PSELFEXT ) は 計算値であって 実際には直接測定した値 ではありません 当該撚り対線に対する他の 3 対によって誘起される各 ELFEXT の数学的な総和 から求められます 各端に関して 4つの PSELFEXT のテスト結果があります (2) テスト結果の見方 一般に PSELFEXT テスト結果は リンクの各端の最悪 ELFEXT 値よりもおよそ 3dB 小さな値 になります (3) 推奨トラブルシューティング方法 NEXT の問題に関与する同じ要因がこの PSFEXT にも作用影響します PSELFEXT に関するトラ ブルシューティングは ACR の問題のトラブルシューティングと同様に NEXT と挿入損失を要因 としています

71 直流ループ抵抗 (DC Loop Resistance ) (1) パラメタ定義 直流ループ抵抗はループの一端における往復 2 導体の全抵抗です これは導体直径の関数と なり距離のみによって変化します この測定は リンク全体にわたって大きく抵抗を増加させ る可能性のある誤配線がないことを確認するために時々行われます ここで留意しないといけ ないのは ワイヤーマップ試験は自動的に断線を検知しますが 高抵抗の接続は見つけること はできません 直流抵抗は よくインピーダンスと混同されます インピーダンスは特定の周波数において 規定され 信号の流れに対するダイナミックな抵抗として表現される用語です これらは電流 の流れに抗する 異なるタイプのものとしてオーム単位で測定されます インピーダンスが長 さにかかわらずほぼ一定である一方 直流抵抗はケーブルの長さに比例します 信号伝達の観点から 挿入損失の方が 現在ではより有用な測定となっており 直流抵抗は それほど重要ではなくなっています (2) 結果の見方 撚り対線間のループ抵抗のばらつきは ケーブリング問題の速やかな確認の指標になりえま す 遠端でショートされたテスト環境では 当該撚り対線の値の単純な 2 倍になります (3) 推奨トラブルシューティング方法直流抵抗が予測に反して高い抵抗値になった場合には ケーブル内の他の撚り対線と比較します このことによってこの特定の撚り対線が悪いのか あるいはケーブル全体に問題があることによるものかの切り分けができます もしも 1つだけが悪い場合は 接続がまずいのかあるいは導体の酸化によって問題が発生しているのかを確認するために終端箇所を検査します もしも 全ての撚り対線が予期しない高い直流抵抗を示す場合には 以下のようなことを疑ってみます すなわち ループバックを考慮して抵抗値を 2 倍にしていなかったかどうか 想定している抵抗値が 使用されているワイヤ径に対して正しい値なのかどうか 26 番ゲージのワイヤは 24 番ゲージのものよりも単位長あたりの抵抗値はより大きくなっています さらに リンク内に通常の抵抗値ではないパッチコードが用いられてないか 隣接するケーブルが正常のようであれば 他に特別なことがどこかにないかチェックしてみます

72 4.3 障害と要因の対応表 / トラブルシューティング技法対応表参考に障害とその要因および障害の種類に応じたトラブルシューティング技法対応法を示します 表 4-1 トラブルと特性の関連表 IL NEXTPSNEXTELFEXTPSELFEXT RL 不良要因 部材特性ミスマッチ インピーダンス不整合 撚り戻し 漏話 引張り インピーダンス変化 側圧 ( 過重 ) インピーダンス変化性能劣化漏話 多段接続 性能劣化 ショートリンク 信号反射 ( 共振 ) 外来ノイズ 漏話 測定アダプタミスマッチ インピーダンス不整合 ワイヤーマップ ケーブル長 表 4-2 トラブルシューティグ技法 Fail 特性技法トラブルシューティング Open/Short TDR 機能 Split Pair TDX 機能 NVP の設定 TDR 機能 場所の特定 正確な長さの確認 挿入損失 TDR 機能ケーブル長測定 インピーダンスミスマッチ確認 漏話系特性 TDX 機能漏話発生ポイントの確認 反射 TDR 機能反射発生ポイントの確認

73 おわりに 社団法人電子情報技術産業協会情報配線システム標準化グループでは 高度情報化社会における情報配線システム施工技術の品質向上 規格の普及による施工技術の普遍性定着など 社会への貢献を機会あるごとに広めたいと思います 本書が情報配線システムに関わる 各種技術者の技術向上の一助となることを願っています 情報配線システム標準化委員会ツイストペア情報配線システムグループアプリケーション技術調査 WG リーダ新田貴代志 ツイストペア情報配線システム標準化 G ( 敬称略 順不同 ) 主査 山下耕司 松下電工株式会社 副主査 石川 浩 日立電線株式会社 副主査 新田貴代志 パンドウイットコーポレーション日本支社 委員 若山郁夫 NEC フィールディング株式会社 委員 上村郁應 NTT コミュニケーションズ株式会社 委員 前田英一 岡野電線株式会社 委員 根岸 亨 沖電線株式会社 委員 廣瀬直彦 木島通信電線株式会社 委員 大和範勝 倉茂電工株式会社 委員 石嶺伸夫 三和電気工業株式会社 委員 山崎泰誠 昭和電線電纜株式会社 委員 澤泉恵二 住友電設株式会社 委員 金田守弘 タイコエレクトロニクスアンプ株式会社 委員 村田健一 通信興業株式会社 委員 五嶋泰幸 東日京三電線株式会社 委員 及川孝治 日本製線株式会社 委員 榎屋直人 ネットワンシステムズ株式会社 委員 塩津良二 日立電子サービス株式会社 委員 海保浩三 富士通ネットワークソリューションズ株式会社 委員 河田正義 冨士電線株式会社 委員 天本英樹 フルーク ネットワークス 委員 井上恵一 株式会社渡辺製作所

74 委員 宮崎幸夫 財団法人電波技術協会 オブザーバ 青戸政和 日本コネクト工業株式会社 客員 森下滋宏 社団法人電線総合技術センター 事務局 河内浩明 社団法人電子情報技術産業協会 事務局 細川照彦 社団法人電子情報技術産業協会 原案作成委員名簿 : フィールド試験法調査ワーキンググループ リーダ 新田貴代志 パンドウイットコーポレーション日本支社 委員 上村郁應 NTT コミュニケーションズ株式会社 委員 別府正寿 昭和電線電纜株式会社 委員 澤泉恵二 住友電設株式会社 委員 海保浩三 富士通ネットワークソリューションズ株式会社 委員 天本英樹 フルーク ネットワークス 委員 榎屋直人 ネットワンシステムズ株式会社 委員 金田守弘 タイコエレクトロニクスアンプ株式会社

75 禁無断転載 ツイストペア情報配線システムトラブルシューティングガイド 発行日 編集 発行 平成 17 年 12 月 社団法人電子情報技術産業協会 標準 技術部標準化センター 東京都千代田区神田駿河台 3 丁目 11 番地 三井住友海上別館ビル TEL (03)

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