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1 LPIC レベル 1 技術解説無料セミナー 2011/7/23 ジスクソフト株式会社システムソリューション事業部教育サービス推進室橋本聖子 LPI-Japan All rights reserved.

2 自己紹介 ジスクソフト株式会社所属 システム開発 制御系システム 業務系システム Android iphone アプリ サポートサービス 事務処理サービス 技術サービス 教育研修サービス 講習会 講師派遣など グラフィックデザイン HP 制作 DTP 制作 講習会 企業内の新人研修や雇用支援対策講座にて Linux Java C PHP などの技術を教えています 教育研修サービスコリンカレンダー格安 HP 制作はじめくん LPI-Japan All rights reserved. 2

3 本日の内容 LPIC(Linux 技術者認定試験 ) 概要 LPIC ってどんな試験? 学習の仕方と環境構築 どうやって学習したらいい? LPIC その前に そもそも Linux って? LPIC レベル 1 試験のポイント解説 LPIC の世界へ少しだけ足を踏み入れて LPI-Japan All rights reserved. 3

4 LPIC(Linux 技術者認定試験 ) 概要 LPI-Japan All rights reserved. 4

5 LPIC 概要 Linux 技術者認定制度 (Linux Professional Institute Certification) NPO 法人 /Linux 技術者認定機関 LPI ( 本部 : カナダ ) が実施 世界で通用するグローバルな資格! ベンダーに偏らないニュートラルな資格! 世界最大規模のスタンダードなLinux 試験! 国内累計受験者数 (2011 年 6 月末現在 ) 国内累計認定者数 (2011 年 6 月末現在 ) LPI-Japan All rights reserved. 5

6 LPIC 試験の種類 3 段階のレベルを設け 順次ステップアップしていく構成 最初はここから LPI-Japan All rights reserved. 6

7 LPIC レベル 1 位置づけ : ファーストレベル Linux 専門家 を認定する資格試験 101 試験出題範囲 システムアーキテクチャ Linuxのインストールとパッケージ管理 GNUとUnixのコマンド デバイス Linuxファイルシステム ファイルシステム階層標準 102 試験出題範囲 シェル スクリプト およびデータ管理 ユーザインターフェイスとデスクトップ 管理業務 重要なシステムサービス ネットワークの基礎 セキュリティ 基本が重要 Linux の基本的な操作とシステム管理についての知識が 幅広く問われる試験です! 資格取得により Linux サーバ環境の構築 運用 保守をするための基本的な操作が行えることを証明できます LPI-Japan All rights reserved. 7

8 学習の仕方と環境構築 LPI-Japan All rights reserved. 8

9 学習の仕方 テキストや参考書によるインプット学習 Linuxの基本的な仕組みを体系立てて学習! 特に以下の場合は 簡単な入門書を読むことをオススメ コンピュータシステムの仕組みが? OS( オペレーティングシステム ) の働きが? ネットワークの基礎が? セキュリティの仕組みが? 実機を操作することによる体感学習 テキスト等を読んで得た知識を実機操作で確認! 実際に入力して指で覚える 表示結果を目で見て確認する 問題集によるアウトプット学習 身についた知識を問題演習を通して力試し! LPI-Japan All rights reserved. 9

10 Linux の環境構築 1 VMWare Player による仮想環境の用意 VMWare Player Windows に仮想環境構築のソフトをインストールすると その上で Linux を動作させることが可能! [ ダウンロード ] をクリックすると 氏名 メールアドレスの登録画面になります 情報を入力後 メールアドレス宛てにダウンロードサイトの URL が送られてきます あとはダウンロード & インストール! LPI-Japan All rights reserved. 10

11 Linux の環境構築 2 Linux ディストリビューションの入手 1.Web サイトから iso ファイルをダウンロードする 各ディストリビューションの Web サイトからインストール用 iso ファイルが入手可能! 無料! 最新版も使える! しかし ネットワーク環境によっては ダウンロードに非常に時間がかります 2. 雑誌やテキストの付録 DVD を使う お金がかかる ( 書籍代 )& ディストリビューションのバージョンが若干古いという欠点はありますが 楽に手に入ります LPI-Japan All rights reserved. 11

12 Linux の環境構築 3 Linux の仮想環境へのインストール ( インストール DVD 使用の場合 ) 1 インストール DVD をドライブにセットします VMWare Player を起動し 右メニューにある [ 新規仮想マシンの作成 ] をクリックします 2[ 後で OS をインストール ] をチェックし [ 次へ ] ボタンをクリックします 以降は手順に従って設定していけば OK! LPI-Japan All rights reserved. 12

13 Linux の環境構築 4 Linux の仮想環境へのインストール ( インストール DVD 使用の場合 ) 3 設定終了後 元の画面に戻ります 左メニューにインストールしたディストリビューション名が表示されます これを選択し [ 仮想マシンの再生 ] をクリックします 4 ディストリビューションのインストールが開始されます 手順に従って設定していきます LPI-Japan All rights reserved. 13

14 LPIC その前に LPI-Japan All rights reserved. 14

15 UNIX とは 1969 年 AT&Tベル研究所のDennis RitchieやKen Thompsonらが開発したオペレーティングシステム開発当初 ソースコードで配布されたため 企業や大学などで改変が行われながら普及 UNIX の設計思想 完全なマルチタスク機能 1 台のコンピュータを同時に複数の人間が使用できるマルチユーザ 階層構造を持つファイルシステム 設定ファイルやデータのテキスト化 デバイスやプロセス間通信をファイルとして扱う ネットワーク機能 (TCP/IPのサポート) セキュリティ強度が高い 移植性が高い (C 言語による記述 ) ケン トンプソンさん デニス リッチーさん LPI-Japan All rights reserved. 15

16 Linux とは 1991 年に Linus Torvalds 氏が開発した UNIX 互換のオペレーティングシステム UNIXの特徴を継承 オープンソース フリーウェア ソースコードを公開するのでもっと良くして! インターネット コミュニティ リーナス トーバルズさん LPI-Japan All rights reserved. 16

17 カーネルとディストリビューション カーネル 狭義の Linux ディストリビューション 広義の Linux カーネルにライブラリやミドルウェアなどをセットにしたもの OS の中核となるプログラム OS の基本機能を提供 ツールアプリケーション インストーラドキュメント etc メモリ管理 入出力管理 プロセス管理 マルチタスク管理 マルチユーザ管理 etc カーネル ディストリビューション ハードウェア LPI-Japan All rights reserved. 17

18 LPIC レベル 1 試験のポイント解説 LPI-Japan All rights reserved. 18

19 ブートローカーネルログイン画面BIOS 起源のオンロセ動Linux の起動電 電源を入れると以下の順序で起動処理が行われる ダ起動起動init プス起動 電源のオン BIOS(Basic Input Output System) 起動 コンピュータに接続されたデバイスを制御するファームウェア ブートローダを起動させる ブートローダ (LILO GRUB) ハードディスク上にあるカーネルプログラムをメモリへロード カーネル メモリの初期化やシステムクロックの設定 init プロセス Linux が起動した際に一番最初に動くプログラム 全てのプロセスの親 LPI-Japan All rights reserved. 19

20 起動ログの確認 Linux システムに関連するログファイルは /var/log ディレクトリにある /var/log/dmesg ファイル #Linux version el5 (gcc version (Red Hat )) #1 SMP Fri Apr 2 14:58:35 EDT 2010 BIOS-provided physical RAM map: BIOS-e820: f800 (usable) BIOS-e820: f a0000 (reserved) BIOS-e820: dc (reserved) BIOS-e820: f (usable) 起動時の画面メッセージを格納しているファイル起動時にカーネルが出力するメッセージを確認できる dmesg コマンドでも表示可能 /var/log/messages ファイル Jul 13 08:21:47 localhost kernel: Linux version el5 (mockbuild@builder16.centos.org) (gcc version (Red Hat )) #1 SMP Fri Apr 2 14:58:35 EDT 2010 Jul 13 08:21:47 localhost kernel: BIOS-provided physical RAM map: Jul 13 08:21:47 localhost kernel: BIOS-e820: f800 (usable) Jul 13 08:21:47 localhost kernel: BIOS-e820: f a0000 (reserved) Jul 13 08:21:47 localhost kernel: BIOS-e820: dc (reserved) Linux の動作全般に関するログを格納しているファイル起動時の情報もログとして記録システムエラーやアプリケーションエラーも確認できる rootユーザのみ閲覧可能 LPI-Japan All rights reserved. 20

21 ランレベル Linux を起動する際のモード /etc/inittab ファイル # # # id : 5 : initdefault : 永続的 # init 5 ランレベルの種類 0 停止 1 シングルユーザ (rootユーザ) 3 CUIマルチユーザ 5 GUIマルチユーザ 6 再起動 起動中に一時的にランレベルを変更するコマンド 起動時のデフォルトのランレベルを設定するファイル GUI マルチユーザモード init コマンド 一時的 [ localhost ~ ] # init 5 telinitコマンド init コマンドと同じ runlevel コマンド 現在のランレベルを調べる LPI-Japan All rights reserved. 21

22 Linux の停止 再起動 shutdown コマンド Linuxシステムの停止 再起動を行う -h [ 時間 ] Linuxシステムを停止する -r [ 時間 ] Linuxシステムを再起動する システムをすぐに停止させる [ localhost ~ ] # shutdown -h now [ 時間 ] の指定 now 今すぐ +n n 分後 hh:mm hh 時 mm 分に システムを 5 分後に再起動させる [ localhost ~ ] # shutdown -r +5 ログイン中のユーザ 5 分後に停止します rootユーザのみ実行可能 通知 # shutdown -h +5 5 分後に停止します 通知 LPI-Japan All rights reserved. 22

23 シェル ユーザからの命令 ( コマンド ) をカーネルに伝え 対話的に処理するインタプリタ bash(linux 標準 ) sh ksh csh zsh など Linux を起動すると 自動的に /bin/bash プログラムが起動する /etc/passwd ファイルで別のシェルを起動する設定も可能 コマンド 2 カーネルに指示 [user@host~]$ ls 1 命令 ( コマンド ) を入力 カーネル シェル 4 結果を表示 3 結果を返す コンソール画面 シェルプログラム /bin/bash が動作 LPI-Japan All rights reserved. 23

24 コマンド シェルに対して出す命令 ( 実体はプログラム ) 通常コマンド OS に用意されているコマンド 実行ファイル 組み込みコマンド シェルに組み込まれたコマンド [root@localhost ~] # ls -l /home ホスト名 (PC 名 ) カレントディレクトリ 2ユーザ種別 # 管理者ユーザ(rootユーザ) $ 一般ユーザ 3コマンド実行するコマンド 4オプションコマンドの詳細な動きを指定 複数指定も可能 5 引数コマンドに対しての値 コマンドを実行する対象ファイルやディレクトリの場合 絶対パス 相対パスで指定 コマンドは以下のディレクトリ内に実行ファイルとして用意されている /bin /sbin /usr/bin /usr/sbin /usr/local LPI-Japan All rights reserved. 24

25 コマンド実行と環境変数 PATH 環境変数 OS やアプリケーションの環境を設定するための文字列 printenv コマンド 設定されている環境変数の一覧を表示する 設定ファイル /etc/profile ファイル システム全体の設定 ホームディレクトリ内にある.bash_profile ファイル ユーザごとの設定 環境変数 PATH コマンドが格納されている場所を指定する環境変数 PATH が設定されていると コマンド実行の際に絶対パスで指定しなくても OK echo $PATH で PATH の内容を確認できる PATH root ユーザ 一般ユーザ PATH /bin /sbin /usr/bin /usr/sbin : # ifconfig $ /sbin/ifconfig 環境変数 PATH の値が違う /bin /usr/bin : LPI-Japan All rights reserved. 25

26 コマンドやファイルを調べる man コマンド オンラインマニュアルを表示する マニュアルの分類 ( セクション ) セクション説明 1 一般コマンド 2 システムコール 3 ライブラリ関数 4 デバイスファイル 5 ファイルフォーマット 6 ゲーム 7 その他 ( マクロパッケージなど ) 8 システム管理用コマンド 9 カーネルルーチン lsコマンドのマニュアルを表示する $ man ls /etc/passwd ファイルのマニュアルを表示する $ man 5 passwd マニュアルの項目見出し NAME SYNOPSIS DESCRIPTION OPTIONS FILES ENVIRONMENT NOTES BUGS SEE ALSO AUTHOR 説明コマンドの簡単な説明書式詳細説明コマンドオプションとその動作関連するファイル環境変数注意事項既知のバグ情報関連するキーワード著者 LPI-Japan All rights reserved. 26

27 ファイル表示 1 more/less コマンドファイルの内容をページ単位で表示する ( ページャ ) 内部コマンドを使用して操作 enterキー / キー次の1 行を表示 キー前の1 行を表示 b 前の1 画面を表示 スペースキー次の1 画面を表示 q 画面を終了する /var/log/dmesg ファイルを表示する $ less /var/log/dmesg cat コマンドファイルの内容を画面上に一気に表示する -n 行番号をつけて表示する /etc/inittab ファイルを表示する $ cat /etc/inittab /etc/inittab ファイルを行番号をつけて表示する $ cat -n /etc/inittab LPI-Japan All rights reserved. 27

28 ファイル表示 2 tail コマンドファイルの行末 10 行分を表示する -n [ 数字 ] 最後から [ 数字 ] 行目分を表示する +n [ 数字 ] [ 数字 ] 行目から表示する -f ファイルの行末をリアルタイムに更新しながら表示 /var/log/dmesg ファイルの行末 10 行表示する $ tail /var/log/dmesg /var/log/messages ファイルの行末を 5 行表示する # tail -n 5 /var/log/messages head コマンドファイルの行頭 10 行分を表示する -n [ 数字 ] 先頭から [ 数字 ] 行目分を表示する /var/log/dmesg ファイルの先頭を 10 行表示する $ head /var/log/dmesg LPI-Japan All rights reserved. 28

29 ファイル表示 3 sort コマンドファイルの内容をソート ( 並べ替え ) して表示する -r 逆順にソートする -f 大文字と小文字を区別せずにソートする /etc/passwd ファイルをソートして表示する $ sort /etc/passwd /etc/passwd ファイルを逆順にソートして表示する $ sort -r /etc/passwd cut コマンド各行から指定した部分を抜き出して表示する -c 文字数単位で抜き出す -f フィールド単位で抜き出す -d フィールド単位で抜き出す場合の区切り文字を指定する ( デフォルトはタブ ) /var/log/dmesg ファイルの各行 10 文字を表示する $ cut -c -10 /var/log/dmesg /etc/passwd ファイルの : で区切られた 1 番目のフィールドを表示する $ cut -d : -f 1 /etc/passwd LPI-Japan All rights reserved. 29

30 ディレクトリ ファイル操作 1 mkdir コマンドディレクトリを作成する -p 親ディレクトリも一緒に作成する testdir ディレクトリを作成する $ mkdir testdir testdir1 ディレクトリと testdir2 ディレクトリを作成する $ mkdir testdir1 testdir2 mydir ディレクトリの下に mysubdir ディレクトリを作成する $ mkdir -p mydir/mysubdir touch コマンド空ファイルを作成するファイルのタイムスタンプ ( 更新時間 ) を変更する ( 存在しない )sample.txt ファイルを作成する $ touch sample.txt LPI-Japan All rights reserved. 30

31 ディレクトリ ファイル操作 2 rm コマンドファイルやディレクトリを削除する -i 削除の際 確認をする -f 削除の際 確認をしない -r / -R ディレクトリの中身を一気に削除する ( 再帰的に削除 ) sample.txt ファイルを削除する $ rm sample.txt sample.txt ファイルを削除する際 確認メッセージを出す $ rm -i sample.txt mydir ディレクトリを削除する $ rm -r mydir rmdir コマンド空のディレクトリを削除する ディレクトリの中にファイル等が存在する場合は削除できない testdir1 ディレクトリと testdir2 ディレクトリを削除する $ rmdir testdir1 testdir2 LPI-Japan All rights reserved. 31

32 ディレクトリ ファイル操作 3 mv コマンドファイル ディレクトリを移動する 名前を変更する -i 移動する際 同じファイルが移動先にあった場合 確認をする -f 移動する際 同じファイルが移動先にあっても 確認をしない test.txt ファイルを mydir ディレクトリに移動する $ mv test.txt mydir test.txt ファイルを TEST.txt ファイルに名前変更する $ mv test.txt TEST.txt cp コマンドファイル ディレクトリをコピーする -i コピー先に同名のファイルがあった場合 上書きの確認をする -f コピー先に同名のファイルがあった場合 確認をせずに上書きする -r / -R ディレクトリの中身も丸ごとコピーする ( 再帰的にコピー ) /var/log/dmesg ファイルを copy_dmesg ファイルとしてコピーする $ cp /var/log/dmesg copy_dmesg mydir ディレクトリを copydir ディレクトリとして中身も一緒にコピーする $ cp -r mydir copydir LPI-Japan All rights reserved. 32

33 検索 1 find コマンド指定したディレクトリ以下にあるファイル ディレクトリを検索する -print 検索結果を表示する ( デフォルト ) -name ファイル名で検索 -user 所有者で検索 -type ファイルタイプで検索 -size ファイルサイズで検索 -perm パーミッションで検索 カレントディレクトリ以下でファイル名が test.txt のもの $ find. -name test.txt -print / ディレクトリ以下で拡張子が.txt のもの $ find / -name *.txt カレントディレクトリ以下で root が所有するもの $ find. -user root ワイルドカード ( ファイルやディレクトリを指定する際に用いる特殊文字 ) を使うと検索が便利! ワイルドカード 内容 * 任意の文字列 ( 空文字含む )? 任意の 1 文字 [ 文字 ] [ ] 内に含まれる任意の 1 文字 [! 文字 ] [ ] 内に含まれない任意の 1 文字 { 文字列 } { } 内に含まれる任意の 1 文字列 LPI-Japan All rights reserved. 33

34 検索 2 locate コマンド検索用データベースを元に指定されたパターンにマッチするファイルを検索する ファイル名が readme.txt ファイルを検索する # locate readme.txt updatedb コマンド locateコマンドで使用するデータベースを更新する 検索! locate コマンド検索用データベース 更新! $ locate readme.txt # updatedb /etc/updatedb.conf 最新のファイル情報 updatedb コマンド用動作設定ファイル LPI-Japan All rights reserved. 34

35 検索 3 grep コマンドファイルの中から検索パターンにマッチする行を表示する -n 行番号をつけて表示 -c マッチした行数だけを表示 -i 大文字と小文字を区別しない -v 一致しない行を表示 /var/log/dmesg ファイルで文字列 BIOS がある行 $ grep BIOS /var/log/dmesg /var/log/dmesgファイルで文字列 BIOS がある行数 $ grep -c BIOS /var/log/dmesg /var/log/dmesg ファイルで先頭文字列 ACPI の行 $ grep -i ^ACPI /var/log/dmesg 正規表現 ( 任意の文字列パターン ) を使うとファイル内の文字列検索を細かく指定できて便利! 正規表現 内容. 改行以外の1 文字 * 直前文字の0 回以上の繰り返し [ ] [ ] で囲んだいずれかの1 文字 ^ 行の先頭 $ 行の最後 LPI-Japan All rights reserved. 35

36 ストリーム データが流れる通り道 入出力チャネルを抽象化した概念 三つの標準的なストリームが定義 標準入力 キーボード (/dev/stdin) ファイルディスクリプタ :0 標準出力 ディスプレイ (/dev/stdout) ファイルディスクリプタ :1 標準エラー出力 ディスプレイ (/dev/stderr) ファイルディスクリプタ :2 コマンドの入力 結果の表示 キーボード 標準入力 コマンド実行 標準出力 標準エラー出力 ディスプレイ LPI-Japan All rights reserved. 36

37 パイプ 標準入力と標準出力をつなぐ あるコマンドの実行結果 ( 出力結果 ) を 別のコマンドの入力データにする ls -al /etc less コマンド実行 標準出力 パイプ 標準入力 コマンド実行 標準入力 標準エラー出力 標準出力 /etc ディレクトリの全リスト詳細をページ送りで表示する $ ls -al /etc less /etc ディレクトリのリスト一覧の数を表示する $ ls /etc wc -l LPI-Japan All rights reserved. 37

38 リダイレクト 標準入力の入力元をファイルへ変更する < << 標準出力 標準エラー出力先をファイルへ変更する > >> 標準入力 リダイレクト コマンド実行 標準エラー出力 標準出力 リダイレクト ファイル ファイル ls /etc の実行結果をファイルへ書き込む $ ls /etc > list.txt ls /etc の実行結果を追加でファイルへ書き込む $ ls /etc >> list.txt shutdown の実行結果 ( エラー ) をファイルへ書き込む $ shutdown 2> errlist.txt コマンド < ファイル名ファイル内容をコマンドの標準入力にするコマンド > ファイル名 2>&1 コマンドの実行結果すべてをファイルへ書き込むコマンド > /dev/null 2>&1 コマンドの実行結果を破棄する LPI-Japan All rights reserved. 38

39 ユーザとグループ ユーザやグループはファイルで管理 /etc/passwd ファイル ユーザ Linux システムを利用するもの UID( ユーザごとの識別番号 ) root ユーザ 一般ユーザ A 一般ユーザ B 一般ユーザ C 一般ユーザ D GID( グループごとの識別番号 ) staff グループ lpic グループ ユーザは複数のグループに所属することができる プライマリグループユーザがデフォルトで参加するグループ サブグループプライマリグループ以外に参加するグループ /etc/group ファイル グループ 複数のユーザをまとめたもの LPI-Japan All rights reserved. 39

40 ユーザ管理コマンド 1 useradd コマンド新しいユーザアカウントを登録する -d ホームディレクトリを指定する -s ログインシェルを指定する testuser ユーザを登録する # useradd testuser testuser ユーザのホームディレクトリを指定して登録する # useradd -d /home/test testuser /etc/skel ディレクトリ内にファイルを用意しておくと 同じファイルがユーザ作成のたびにそのユーザのホームディレクトリに作られる passwd userdel コマンドユーザアカウントのパスワードを設定 変更する -l パスワードをロックする -u パスワードのロックを解除する testuser のユーザのパスワードを変更する # passwd testuser 自分のパスワードを変更する $ passwd 一般ユーザは自分のパスワードのみ変更することができる LPI-Japan All rights reserved. 40

41 ユーザ管理コマンド 2 usermod コマンドユーザのアカウント情報を変更する -d ホームディレクトリを変更する -s デフォルトシェルを変更する -L パスワードをロックする -U パスワードのロックを解除する testuser のパスワードを一時的にロックする # usermod -L testuser testuser のパスワードロックを解除する # usermod -U testuser userdel コマンドユーザアカウントを削除する -r ホームディレクトリも一緒に削除する testuser ユーザのホームディレクトリも一緒に削除する # userdel -r testuser LPI-Japan All rights reserved. 41

42 ユーザ グループ管理ファイル /etc/passwd ファイル ユーザアカウント管理ファイル hashimoto : x : 500 : 500 : seiko hashimoto : /home/hashimoto : /bin/bash ユーザ名 2 パスワード 3 ユーザ ID 4 グループ ID 5 コメント 6 ホームディレクトリ 7 デフォルトのシェル /etc/shadow /etc/passwdファイル ユーザパスワード管理ファイル hashimoto : $1$Jsu/rnmf$xW1ese3 : : 0 : : 7 : : : ユーザ名 2 暗号化パスワード 31970/1/1 から数えて最後に変更された日までの日数 4 変更が可能になるまでの日数 5 有効期限までの日数 6 期限切れを警告する日数 7 アカウント利用が不能になるまでの日数 81970/1/1 から数えて使用不能になるまでの日数 9 予約用 /etc/group ファイル グループ管理ファイル staff : x : 500 : usera, userb グループ名 2 グループパスワード 3 グループ ID 4 グループメンバ LPI-Japan All rights reserved. 42

43 グループ管理コマンド groupadd コマンド 新しいグループを登録する staff グループを登録する # groupadd staff groupmod コマンドグループ情報を変更する -g グループID グループIDを変更する -n グループ名グループ名を変更する グループ名 staff を lpistaff へ変更する # groupmod -n lpistaff staff groupdel コマンド グループを削除する staff グループを削除する # groupdel staff プライマリグループとして使用されているグループは削除できません LPI-Japan All rights reserved. 43

44 システムログ 1 Linux のシステムログは syslog サービスを利用 各サービス カーネル ログの出力元 syslog サービス syslog サービスの本体 syslogd デーモン klogd デーモン カーネルメッセージを通知するためのデーモン ログ情報を出力 ログの出力先 LPI-Japan All rights reserved. 44

45 システムログ 2 /etcsyslog.conf /etc/syslog.conf ファイル syslogd の設定ファイル 書式 < ファシリティ >. < プライオリティ > < アクション > ファシリティ出力するログのカテゴリ ファシリティ auth, authpriv cron daemon kern lpr mail syslog local0~local7 説明 loginやsuの認証システム cron 各種デーモン カーネル 印刷システム メールシステム syslogd 独自設定 アクションログの出力先 アクション 説明 ファイル名 ホスト名 指定したホストのsyslogdに転送 ユーザ名 指定したユーザの端末へ出力する /dev/console コンソールへ出力する * ログインしている全てのユーザ端末へ出力する プライオリティログの重要度や緊急レベル プライオリティ 説明 緊急度 emerg 非常に危機的な情報 高 alert 緊急処置が必要な情報 crit 重大な障害情報 err エラー情報 warning 警告情報 notice 注意情報 info システムからの情報 debug デバッグ情報 none 情報を送らない 低 ファシリティ プライオリティで * を使うと 全ての という意味で指定できる LPI-Japan All rights reserved. 45

46 システムログ 3 /etc/syslog.conf ファイルの設定例 kern.* ファシリティ :kern プライオリティ :* アクション :/dev/console /dev/console カーネルが出力する全ての優先度のメッセージをコンソールへ出力する *.info;mail.none;authpriv.none;cron.none /var/log/messages ファシリティ :* プライオリティ :info アクション :/var/log/messages < 例外 > :mail authpriv cron mail authpriv cron 以外の全てのファシリティに関する info 以上の優先度のメッセージを /var/log/messages ファイルへ出力する logger コマンド ログメッセージを出力する -p ファシリティ. プライオリティを指定 -t タグを指定 syslog の info 情報メッセージを /var/log/messages に出力する $ logger -p syslog.=info -t systest test message プライオリティは 指定したプライオリティ以上 として設定される そのプライオリティのみを表したい場合には プライオリティ指定の前に = をつける LPI-Japan All rights reserved. 46

47 ネットワークの基礎 ネットワーク用語の確認 ホスト : ネットワーク通信をする機器 IPアドレス : ネットワークに接続している機器の識別番号 住所 ルータ : 異なるネットワーク間を相互接続する機器 デフォルトゲートウェイ : 異なるネットワークへアクセスする際の出入り口 LAN : Local Area Network WAN : Wide Area Network ホスト A LAN WAN C 社のホスト ルータ ( デフォルトゲートウェイ ) ホスト B Internet D 社のホスト LPI-Japan All rights reserved. 47

48 ネットワーク設定 1 ホスト名の設定や表示 /etc/hostnameファイル hosta 永続的 ホスト名の設定を行うファイル Debian 系 RedHat 系 /etc/sysconfig/network ファイル NETWORKING=yes HOSTNAME=hostA GATEWAY= ホスト名 :hosta 似たようなファイル名に注意 /etc/hosts ファイル ホスト名とIPアドレスの対応を記述したファイル hostname コマンド ホスト名の表示や設定を行う ホスト名を表示する $ hostname ホスト名を myhost に設定する $ hostname myhost 一時的 LPI-Japan All rights reserved. 48

49 ネットワーク設定 2 ネットワークインタフェース ( デバイス ) の設定 /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0 ファイル DEVICE=eth0 BOOTPROTO=static BROADCAST= HWADDR=xx:xx:xx:xx:xx:xx IPADDR= NETMASK= NETWORK= ONBOOT=yes [ 上から順に ] 割り当てられたデバイス名 IP アドレス割り当て方を固定にする ( dhcp) ブロードキャストアドレス MAC アドレス IP アドレスサブネットマスクネットワークアドレス起動時に有効とするかどうか ネットワークインタフェースが複数ある場合 ifcfg-eth1 ifcfg-eth2 のように名前がつく ifconfig コマンド # ifconfig IP アドレス : 全てのネットワークインタフェースの情報を表示する eth0 の情報を表示する # ifconfig eth0 永続的 一時的 ネットワークインタフェースの表示や設定を行う eth0 の IP アドレスを設定する # ifconfig eth LPI-Japan All rights reserved. 49

50 ネットワーク通信確認 1 ping コマンドネットワーク上の相手先にICMPパケットを送り 到達するまでの時間を表示する -c 回数指定した回数パケットを送信 -i 間隔指定した秒間隔でパケットを送信 IP アドレスを指定して送信 (Ctrl+C で終了 ) # ping etc ホスト名を指定して5 回パケットを送信 # ping -c 5 Unreachable 存在しないあて先の指定? ネットワークに繋がっていない? ケーブルが壊れている? 送信元のIPアドレス設定ミス?? ICMP パケット送信! 相手先が ICMP パケットを拒否する設定にしている場合 ping コマンドはうまく動作しません 18.0 ミリ秒 到達! LPI-Japan All rights reserved. 50

51 ネットワーク通信確認 2 traceroute コマンドネットワーク上の相手先までの経路を表示 までの経路を確認 # traceroute 3 つのルータを経由 到達! UDP or ICMP パケット送信! Request timeout? ルータ間の回線障害? ルータの設定ミス? etc traceroute コマンドは経路確認の際 UDP パケットを送信しますが このパケットを拒否する設定をしている相手先も多いです この場合は -I オプションで ICMP パケットを送るようにします LPI-Japan All rights reserved. 51

52 参考書籍 Linux 教科書 LPIC レベル 1 第 4 版 中島能和 ( 著 ), 濱野賢一朗 ( 監修 ) ページ数 : 552 ページ出版社 : 翔泳社発売日 : 2009/5/13 ISBN: 定価 : 3,990 円 新 Linux/UNIX 入門 ( 改訂版 ) 林晴比古 ( 著 ) ページ数 : 513 ページ出版社 : ソフトバンククリエイティブ ISBN: 発売日 : 2004/7/2 定価 : 3,990 円 CentOS5で作るネットワークサーバ構築ガイド第 2 版サーバ構築研究会 ( 著 ) ページ数 : 1040ページ出版社 : 秀和システム ISBN: 発売日 : 2010/7/27 定価 : 4,725 円 LPI-Japan All rights reserved. 52

53 ご清聴ありがとうございました ジスクソフト株式会社 LPI-Japan All rights reserved. 53