06　生産・流通情報　千葉県野田市の枝豆生産.indd

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1 生 産 流 通 情 報 千 葉 県 野 田 市 の 枝 豆 生 産 と まちづくり の 活 動 技 術 士 ( 農 業 部 門 ) 石 川 秀 勇 はじめに 野 田 市 は 2003 年 に 旧 野 田 市 と 北 側 に 隣 接 の 関 宿 町 とが 合 併 し 新 市 を 誕 生 させた 千 葉 県 の 最 北 部 に 位 置 し 東 を 利 根 川 西 を 江 戸 川 南 を 利 根 運 河 と 地 形 は 三 方 を 川 で 囲 まれている 面 積 約 103km 2 新 市 発 足 時 の 人 口 15 万 3 千 人 (うち 旧 野 田 市 12 万 7 千 人 )である 標 題 の 枝 豆 生 産 と ま ちづくり の 活 動 は 都 市 化 の 進 んできた 旧 野 田 市 ( 市 制 の 敷 かれたのは1950 年 と 古 い)で 展 開 されてきている そこで 旧 野 田 市 の 市 域 ( 以 下 野 田 市 と 略 し 合 併 後 の 市 については 新 市 と 記 す)において 枝 豆 生 産 を 盛 んとし てきている その 背 景 にあるものは 何 なの か また 枝 豆 生 産 と 結 びついた 活 発 化 させてきている まちづくり の 活 動 とは どんな 内 容 のものなのか 本 稿 では この 二 つことを 主 体 に 以 下 述 べみたい なく 普 通 穀 物 地 帯 の 農 業 で 推 移 してきて いた 歴 史 的 に 見 たその 農 業 の 特 徴 は 巨 大 な 地 場 産 業 である 醤 油 醸 造 業 があって(キッ コーマン( 株 ) 等 の 工 場 が 立 地 している) これが 核 となって 中 心 市 街 地 が 形 成 され その 経 済 圏 としての 農 村 農 業 生 産 が 存 在 してきたことである とされる 因 みに 都 市 化 への 動 きが 活 発 になり 始 めた 頃 とさ れる1960 年 における 農 業 センサスを 見 ると 次 のような 数 字 である 農 家 数 ( 戸 ): 総 数 3,814 専 業 種 兼 業 1,049 2 種 兼 業 1,966 経 営 耕 地 面 積 (ha): 総 面 積 2,925 田 1,295 畑 1,631 作 物 作 付 面 積 (ha): 計 4,444 稲 1,787 麦 類 1,238 いも 類 229 豆 類 268 野 菜 757 工 芸 作 物 87 そ の 他 の 作 物 78 [ 耕 地 利 用 率 152%] 1. 野 田 市 の 都 市 化 への 変 容 と 産 業 (1)1960 年 頃 までの 野 田 市 の 農 業 概 況 野 田 市 の 農 業 は 都 心 か ら の 距 離 が 30km という 近 郊 圏 内 にありながらも 都 市 近 郊 としての 農 業 構 造 としての 展 開 では (2) 野 田 の 醤 油 産 業 の 歴 史 と 農 業 野 田 の 醤 油 業 は 室 町 時 代 の 末 期 に 芽 生 えがあり 江 戸 時 代 になって 発 展 をみた 1640 年 に 利 根 川 を 分 流 する 江 戸 川 が 開 削 さ れ 船 運 の 便 が 良 くなって 原 料 の 大 豆 や 小

2 麦 塩 を 周 辺 の 産 地 から 集 荷 するのに 好 都 合 になるとともに 大 消 費 地 である 江 戸 へ の 輸 送 に 適 した 立 地 となったから という また 江 戸 川 の 水 が 醸 造 用 水 として 極 めて 良 水 であること 地 場 の 山 林 から 燃 料 とし て 使 う 薪 を 得 られるということもあった 醤 油 の 醸 造 工 場 では 数 多 くの 従 業 員 ( 工 務 員 )を 要 するが 1960 年 代 での 調 査 で 主 力 会 社 の 工 場 で 総 員 数 2,200 余 名 うち 85%が 出 身 地 を 野 田 市 としていること ま た 小 規 模 農 の 兼 業 農 家 がその 主 たる 支 え 手 であるとの 調 査 事 例 を 報 告 している (3) 現 況 における 農 業 と 工 業 の 主 要 指 標 表 1の 農 業 の 主 要 指 標 に 関 しては 1990 年 を100とすると 農 家 数 61 農 業 就 業 人 口 67 経 営 耕 地 面 積 78という 数 字 で 近 年 の 減 少 傾 向 は 著 しい 農 業 粗 生 産 額 につい ては 野 菜 の 数 字 が 大 きく(1990 年 には427 千 万 円 ) 農 業 粗 生 産 額 計 の7 割 を 超 える 割 合 となっている 表 2の 工 業 の 主 要 指 標 に 関 しては 製 造 業 の 従 業 者 数 は1 万 人 を 超 え 農 業 就 業 人 口 の 約 7 倍 となってお り 製 造 業 の 粗 付 加 価 値 額 を 農 業 粗 生 産 額 と 対 比 すると 極 めて 大 きな 倍 率 となって いることが 認 められる なお うち 食 料 品 製 造 業 の 数 字 が 大 きいが 本 業 種 には 醤 油 ( 味 噌 ) 漬 物 酒 造 清 涼 飲 料 水 乳 製 品 表 1 農 業 の 主 要 指 標 ( 野 田 市 ) 2000 年 資 料 : 農 林 水 産 省 統 計 情 報 部 農 業 センサス 表 2 工 業 の 主 要 指 標 ( 野 田 市 ) 1998 年

3 パン 菓 子 類 (せんべい 加 工 を 含 む) 等 の 製 造 業 が 含 まれている 2. 野 田 市 の 枝 豆 生 産 (1)1960 年 代 に 展 開 された 野 菜 生 産 振 興 の 活 動 1960 年 頃 の 農 作 物 の 作 付 面 積 の 動 きを 見 ると 野 菜 の 伸 びが 大 きい これにはこの 頃 に 組 織 的 な 野 菜 生 産 振 興 の 取 組 が 始 め られたことがあった 市 農 政 課 と 当 時 旧 町 村 ごとにあった 農 協 に 事 務 所 をおいて 1963 年 末 に 組 合 員 数 651 名 の 野 菜 生 産 者 が 地 区 ごとにつくられた44の 出 荷 組 合 の 一 つ に 所 属 して 野 菜 の 生 産 と 販 売 に 関 する 調 査 研 究 改 善 及 び 資 材 の 斡 旋 の 事 業 に 取 り 組 んでいた という こうした 取 組 の 中 から 枝 豆 はねぎや キ ャ ベ ツ ほ う れ ん そ う な ど と と も に 100ha のオーダーの 面 積 で 作 付 けられる 品 目 となった 当 時 の 統 計 では 豆 類 のうちの だいず( 未 成 熟 ) という 扱 いであった 枝 豆 が 1950 年 に 5a 1960 年 に30a 1964 年 に300a と1960 年 代 になって 急 増 して きている この 枝 豆 栽 培 は 自 家 製 味 噌 づ くりのための 大 豆 栽 培 から 切 り 替 わる 形 で 進 むようになったようである (2) 出 荷 量 が 最 上 位 にランクにされる 野 田 市 の 枝 豆 生 産 野 菜 生 産 出 荷 統 計 で 2002 年 産 の 枝 豆 出 荷 量 において 野 田 市 が 市 町 村 順 位 で 久 々に 全 国 第 1 位 となった 1 野 田 市 1,870 t 2 岐 阜 市 1,740t 3 鶴 岡 市 1,600tと いう 順 位 である センサス 年 でのそれまで の 推 移 をみると 野 田 市 は1975 年 1980 年 と1 位 だったが 1985 年 から2000 年 にかけ ては 岐 阜 市 が1 位 で 野 田 市 は2 位 だった その1 2 位 が2002 年 に 入 れ 替 わった な お 野 田 市 の 枝 豆 の 作 付 面 積 は 200ha 前 後 をこの 間 長 く 持 続 してきている (3) 枝 豆 の 作 物 特 性 と 野 田 市 で 盛 んな 生 産 が 維 持 されている 要 因 枝 豆 は 生 育 初 期 は 比 較 的 低 温 に 耐 える が 開 花 結 実 期 になると 高 温 条 件 を 必 要 と する 高 温 性 の 作 物 である このため 低 温 期 の 業 務 用 等 には 冷 凍 の 輸 入 物 が 利 用 され 施 設 栽 培 は 積 極 的 には 行 われない そして 収 穫 物 は 鮮 度 を 要 求 され 収 穫 適 期 幅 が 短 い 上 に 収 穫 調 整 に 重 労 働 ではないが 多 く の 労 働 力 を 要 するので 大 規 模 面 積 での 生 産 は 困 難 だ という 特 性 がある トンネル 栽 培 ( 撮 影 :4 月 下 旬 ) 野 田 市 で 盛 んな 枝 豆 生 産 が 維 持 されてい る 要 因 として 大 消 費 地 に 近 く 新 鮮 な 収 穫 物 の 出 荷 に 有 利 な 地 理 的 な 条 件 と 小 規 模 農 家 層 が 厚 く 存 在 していることが 背 景 にあ る その 小 規 模 農 家 層 のうちには 若 いこ

4 ろ 前 記 した 醤 油 会 社 等 に 勤 め 子 供 が 会 社 に 勤 める 頃 になると 退 社 し 農 業 に 精 を 出 す 農 業 従 事 者 となる 農 家 がかなり 含 まれる つまり 野 田 市 の 枝 豆 生 産 は 地 場 産 業 と 結 びついて 産 地 形 成 が 図 られている との 見 方 ができるようである (4) 枝 豆 栽 培 の 作 型 と 収 穫 調 整 等 野 田 市 の 枝 豆 は 移 植 栽 培 で ほうれんそ うやねぎなどとの 輪 作 体 系 に 組 み 入 れられ て 作 付 けされている 主 な 作 型 はトンネル 栽 培 と 露 地 栽 培 で これに 加 えてごくわず かハウス 半 促 成 栽 培 が 見 られる 播 種 時 期 は2 月 上 中 旬 ~5 月 下 旬 出 荷 時 期 は5 月 中 旬 ~8 月 上 旬 である うち5 月 中 の 出 荷 はハウス 物 6 月 出 荷 はトンネル 栽 培 によ る 早 出 し 物 そして 露 地 物 と 続 く 品 種 は ユキムスメ サヤムスメ 天 ケ 峰 な ど いくつものの 品 種 が 出 荷 の 途 切 れない ように 作 られている 播 種 後 約 90 日 で 収 穫 適 期 となる 調 整 方 法 は 立 毛 のまま 畑 で 葉 をとってから 収 穫 する 場 合 と 株 ごと 引 き 抜 いて 作 業 場 へ 運 んでから 葉 を 取 る 場 合 とある 荷 姿 は 枝 付 で300gを1 束 として 束 ね それ を 袋 ( 鮮 度 保 持 パッケージを 使 用 )に 入 れ るものが 多 くなっている 出 荷 先 は 東 京 方 面 及 び 近 県 や 県 内 等 の 地 元 である の 基 本 とするものとして 総 合 計 画 を 策 定 している くだけて 言 えば まちづ くり の 計 画 づくりである 野 田 市 では 2001 年 度 から2015 年 度 を 計 画 期 間 とする 野 田 市 総 合 計 画 の 策 定 に 当 たって そ の 前 段 で 野 田 市 まちづくり 市 民 100 人 委 員 会 を 設 けるなどした 特 別 なこうした 機 会 を 別 としても 多 く の 者 が 地 区 の 自 治 会 あるいは 各 種 の 団 体 に 所 属 するなどして 何 らかの 市 民 活 動 に 加 わっており 野 田 市 民 の まちづくり に 対 する 参 加 意 識 は 高 いといえよう (2) 枝 豆 生 産 と まちづくり の 活 動 枝 豆 生 産 が 野 田 市 で 盛 んなことは かね て 市 民 の 誇 りにもなっていて 1996 年 に 土 地 の 銘 菓 として えだ 豆 の 郷 (さと) を 誕 生 させている これは 材 料 の 一 部 に 枝 豆 を 使 った 最 中 菓 子 であるが 市 の 中 心 部 からやや 離 れた 一 地 区 の 商 店 街 が 新 たな 地 域 の 名 物 をつくろうと 市 民 にアイデアを 募 ったその 成 果 のものだ こうした 市 民 の 心 に 潜 在 した 思 いに 応 え る 以 下 のような 動 きが 市 レベルでの 広 が りで 活 発 化 してきている 2004 年 春 頃 から のことで 2002 年 産 の 枝 豆 出 荷 量 が 久 々 に 全 国 第 1 位 という 統 計 発 表 のニュース が 弾 みを 与 えた 3. まちづくり の 活 動 (1) まちづくり に 対 する 市 民 の 参 加 意 識 市 町 村 は 総 合 的 かつ 計 画 的 な 行 政 運 営 1) まめバス の 運 行 の 開 始 2003 年 6 月 に 新 市 をスタートさせ 地 形 が 南 北 方 向 に25km 位 もある 細 長 い 形 に 変 わった そこで 市 民 の 利 便 を 考 慮 し 市 は

5 2004 年 1 月 からコミュニテイバスを 運 行 さ せている このバスの 愛 称 は 公 募 で 決 めら れたが まめバス と 命 名 された その 理 由 として 1 小 回 りのきく ミニサイ ズ のバスであること 2 市 民 の 皆 さん に こまめ に 乗 ってもらいたいこと 3 合 併 後 の 新 市 の 枝 豆 の 出 荷 量 が 全 国 有 数 の 産 地 であること 等 からと 説 明 されている 乗 車 料 金 は 定 額 で 大 人 100 円 子 供 50 円 と 設 定 されている City 野 田 の 創 造 を 目 指 す ことを 提 唱 された えだまめ 旬 宴 まめバス 2)まちづくりの 講 演 会 と 提 唱 2004 年 3 月 野 田 商 工 会 議 所 は 食 と 観 光 をテーマとして 講 演 会 を 開 催 した 会 議 所 では 野 田 のまちのイメージ 向 上 の 方 向 としてこれを 企 画 し 講 師 に 多 摩 大 学 経 営 情 報 学 部 教 授 の 望 月 照 彦 氏 を 招 いた 演 題 は 食 と 観 光 のまちづくり- Beans City 野 田 の 創 造 - であった 教 授 は 人 が 集 まる 魅 力 タウンの 条 件 地 域 遺 産 と しての 産 業 の 観 光 化 などを 説 かれたあと 野 田 では 枝 豆 の 生 産 量 が 全 国 でも 最 上 位 の 地 域 だ 豆 英 語 で Bean 知 恵 を 働 かせればいろいろな 取 り 上 げかたができよ う 食 と 観 光 によるまちづくりに Beans 3) 枝 豆 を 前 面 に 出 しての 諸 活 動 の 展 開 <2005 年 以 降 も 継 続 実 施 されている 催 し> えだまめオーナー 募 集 3 月 実 施 主 体 は 市 農 産 物 消 費 拡 大 推 進 協 議 会 で 市 内 栽 培 農 家 が 協 力 1 区 画 5m2 3,000 円 受 付 を 市 農 政 課 が 担 当 (2002 年 から) 遊 休 農 地 約 10a を 借 上 げ 障 害 者 の 園 芸 療 法 の 一 環 として 枝 豆 作 りに 取 り 組 む 約 20 人 が 参 加 5 月 に 植 え 付 ける 保 護 者 やボランテイアが 支 援 指 導 農 業 士 や4H クラブの 有 志 等 が 耕 作 を 指 導 事 務 局 は 市 社 会 福 祉 課 2004 年 試 行 実 施 (2005 年 からの 園 芸 福 祉 ファーム おーい 船 形 ( 面 積 45a)の 活 動 に 発 展 ) えだまめ 旬 宴 会 実 施 6 月 茹 (ゆ) でたての 枝 豆 の 食 味 会 枝 豆 を 使 った 和 洋 中 華 弁 当 の 試 食 など 野 田 商 工 会 議 所 まちづくり 協 議 会 ( 食 と 観 光 部 会 ) 主 催 100 名 以 上 が 参 加 NHK で 放 映 2004 年 に 第 1 回 開 催 朝 採 り 枝 豆 (1 袋 300g 入 り)のプレ ゼント 7 月 まめバス 回 数 券 購 入 利

6 用 者 に 抽 選 で200 名 を 対 象 に まめバス の 利 用 促 進 と 野 田 産 枝 豆 の PR 目 的 市 企 画 調 整 課 が 担 当 枝 豆 ゆうゆうパック 販 売 の 受 付 7 ~8 月 市 内 郵 便 局 とI 農 園 がタイアッ プして 実 施 親 子 の 食 体 験 - 野 田 えだまめ 体 験 編 の 開 催 キッコーマン 社 主 催 JA 協 力 < 臨 時 的 に 行 われた 催 し> 2004 年 7 月 農 林 水 産 省 の 消 費 者 の 部 屋 で 枝 豆 日 本 一 のまち を PR 市 が 出 展 市 町 村 レベルでの 出 展 は 初 めて という 2005 年 6 月 市 JA 普 及 事 業 協 議 会 の 主 催 で 県 内 外 の 生 産 者 研 究 者 行 政 関 係 者 等 を 集 めての 検 討 会 えだまめ サミット in 野 田 を 開 催 基 調 講 演 を 市 場 関 係 者 から 聞 いた 上 で 品 質 向 上 と 消 費 拡 大 とを 目 指 すとともに 収 益 を 上 げるには 栽 培 の 省 力 化 も 課 題 であるとい うことが 論 議 された 4. 最 近 の 動 向 (1) 枝 豆 ブランド 化 を 目 指 す 生 産 サイ ドの 動 き 市 職 員 による まちづくり( 政 策 立 案 ) 研 修 報 告 書 (2005 年 版 )に 枝 豆 をテー マの 対 象 にし 野 田 まめでまちおこし~ 出 荷 量 日 本 一 からブランド 日 本 一 へ~ と 題 した 研 究 活 動 報 告 の 掲 載 が 見 られた 生 産 サイドでは この 報 告 が 提 案 してい るブランド 化 ( 右 図 )にも 即 した 優 れた 品 質 特 性 を 持 たせるべく 有 機 肥 料 の 使 用 や 減 農 薬 栽 培 などによる 環 境 保 全 型 農 業 を 推 進 することに 注 力 をしている そして 2009 年 10 月 現 在 枝 豆 でのエコファーマー 認 定 農 家 数 が 新 市 で55 名 (うち 旧 関 宿 町 7 名 )を 数 えるともに 千 葉 県 の 制 度 であ る ちばエコ 農 業 の 産 地 指 定 を 受 けてグ ループで 取 り 組 んでいる 事 例 も2 地 区 (う ち 旧 関 宿 町 1 地 区 ) 現 れてきている なお 有 機 肥 料 については 市 の 堆 肥 化 センター において 街 路 樹 の 剪 定 枝 などを 主 材 に 生 産 した 堆 肥 と 稲 作 農 家 からの 籾 殻 と 旧 関 宿 町 で 戦 後 発 展 してきた 酪 農 家 からの 牛 ふん を 混 合 した 籾 殻 牛 ふん 堆 肥 を 使 った 良 質 堆 肥 を 製 造 し 枝 豆 をはじめとする 野 菜 農 家 ( 登 録 農 家 540 戸 )に 供 給 するようにしてい る(2008 年 度 の 供 給 量 2,100トン) (2) 地 域 の 魅 力 を 紹 介 する 情 報 発 信 や 商 品 開 発 など 最 近 の 動 きとして 次 のような 取 組 があ 枝 豆 ブランド 化 の 提 案

7 る 6 月 15 日 を 枝 豆 記 念 日 と 宣 言 また ワイン 風 枝 豆 リキュール まめなのだ の 発 売 2006 年 本 品 はキッコーマンと 野 田 商 工 会 議 所 まちづくり 協 議 会 による 共 同 開 発 とのこと 生 産 数 量 限 定 で 通 販 でも 購 入 可 能 になっている サルサ えだ 豆 讃 歌 の 発 表 2007 年 旬 宴 会 で 歌 手 大 空 輝 海 さんが 歌 を 披 露 された 上 記 まちづくり 協 議 会 が 協 力 サルサ えだ 豆 讃 歌 制 作 委 員 会 が CD を 制 作 発 売 作 詞 は 吉 田 与 四 郎 氏 一 番 の 歌 詞 を 記 させていただくと 野 田 に 生 まれた 枝 豆 は / 化 粧 さ れては 箱 の 中 / 街 の 市 場 に つい たなら / 日 本 一 だよ 美 味 しいと / 声 はりあげて 待 つお 客 / ソーレ ソレ 燦 燦 豆 燦 燦 / 野 田 の 枝 豆 日 本 一 日 本 一 えだまめ 体 操 DVD の 作 成 2007 年 市 が オリジナル 体 操 作 成 委 員 会 を 発 足 させて2007 年 秋 に 発 表 腰 を 入 れて 両 手 で 豆 を 摘 むような 豆 収 穫 など 枝 豆 にちなんだ10 種 類 の 運 動 が 組 み 込 まれ ており 介 護 予 防 体 操 に としている 1000 枚 作 成 され 希 望 した 団 体 に 無 料 で 配 られたほか 個 人 にも 貸 し 出 されてい る NPO 法 人 そい びーんず の 発 足 上 記 まちづくり 協 議 会 を 母 体 に 法 人 化 が 検 討 され 2009 年 3 月 に 知 事 の 認 証 を 取 得 同 年 4 月 設 立 正 会 員 25 名 賛 助 会 員 が 醸 造 関 係 の 数 社 や JA ちば 県 北 など 7 団 体 でスタート 事 業 グループとし て 1 旬 宴 会 などを 中 心 としたイベ ント セミナー 等 の 企 画 実 施 グループ 2 野 田 の 味 づくり 及 び 関 連 の 商 品 サー ビスの 開 発 支 援 グループ 他 を 組 織 化 している おわりに 地 域 の 魅 力 を 強 めようとする まちづく り 活 動 の 推 進 は 何 れのところでも 普 遍 的 に 欠 かせないものといえよう そして 工 業 製 品 や 農 産 物 といった モノづくり とともに 人 づくり もまた 重 要 な 切 り 口 とされる 人 の 意 識 をつくり 住 む 人 の 心 をつくっていくということである そう した 取 組 の 過 程 で 農 の 要 素 の 位 置 づ けは 地 域 社 会 の 成 熟 化 が 更 に 進 んでいっ ても 決 して 低 くなることはないのではな いだろうかと 思 われる 最 後 に 筆 者 がこの 野 田 市 に 住 居 を 定 め たのは1979 年 のことで ちょうど30 年 にな る こうしたことから 日 常 的 に 触 れてき ている 当 地 の 動 きについて 最 近 の 取 組 を 新 たに 付 け 加 えて 述 べさせていただいた