Microsoft Word - (差替)170620_【総務部_厚生課_櫻井望恵】論文原稿

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1 老齢厚生年金の在職支給停止について 櫻井望恵 総務部厚生課 ( 新潟市中央区美咲町 ). 現在の日本社会において年金だけで老後の生活を送ることは難しいといわれている中で 年金を受給しながら働く人が増えている ただ この場合 年金の一部または全部が支給停止される いわゆる在職支給停止の制度があることに気をつける必要がある 本稿では現在の年金制度 老齢厚生年金 在職支給停止の仕組みについて整理し 在職支給停止を始め年金制度について理解を深めていただくための取り組み等について報告する なお 本稿の内容は平成 29(2017) 年 4 月 1 日現在の年金制度による キーワード公的年金制度, 被用者年金一元化, 老齢厚生年金, 在職支給停止 1. 年金制度の概要 (1) 公的年金制度の仕組み現在の公的年金制度は 国民年金 ( 基礎年金制度 ) と国民年金の上乗せ部分としての 厚生年金 ( 被用者年金制度 ) で構成されている なお 厚生年金 ( 被用者年金制度 ) は 平成 27(2015) 年 10 月から被用者年金一元化により それまで共済年金に加入していた公務員等も厚生年金に加入することとなり 厚生年金制度に統一された ( 図 -1) a) 国民年金の基本事項国民年金には 20 歳以上 60 歳未満の全ての国民が加入することになっており 被保険者は第 1 号から第 3 号までの 3 つの種別に分けられている 保険料の納付については 第 1 号被保険者は本人が納付することになっているが 第 2 号及び第 3 号被保険者は 第 2 号被保険者が加入している各年金制度から納付されている ( 図 -2) 国家公務員は第 2 号被保険者に区分され 保険料は厚生年金保険料から納付されている b) 厚生年金の基本事項厚生年金には公務員や民間の会社員などのうち 週 20 時間以上働く 70 歳未満の者が加入することになっており 被保険者は第 1 号から第 4 号までの 4 つの種別に分けられている 年金の決定手続きや支給事務は それぞれの種別に応じた実施機関が行うこととされている ( 図 -3) 国家公務員は第 2 号厚生年金被保険者に区分され 国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会が実施機関となる 図 -1 公的年金制度 図 -2 国民年金 ( 被保険者の種別及び保険料の納付 ) 図 -3 厚生年金 ( 被保険者の種別及び実施機関 )

2 (2) 共済組合員の年金給付の仕組み 3階建て構造 年金制度は3階建ての構造となっている 共済組合員 の場合 従来は1階部分が 老齢基礎年金 2階部分 が 退職共済年金 3階部分が共済年金独自に加算さ れる 職域加算額 となっていた これが 平成 27(2015)年10月の被用者年金一元化により変更となり 現在は 1階部分が 老齢基礎年金 2階部分が 老 齢厚生年金 3階部分の職域加算額が廃止され 新た な3階部分として 退職等年金給付 制度が実施されて いる 図-4 ただし 平成27(2015)年10月1日より前に共済組合の 加入期間がある場合は 経過措置として平成27(2015)年 9月30日までの共済組合期間に応じた 職域加算額 経過的職域加算額 と 平成27(2015)年10月1日以降 退職するまでの加入期間に基づく 退職等年金給付 が 支給されることとなる 図-5 2. 老齢厚生年金の概要 図-4 共済組合員の年金給付の仕組み 図-5 職域加算額の扱い 表-1 特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢 老齢厚生年金は本来65歳からの支給となっているが 当分の間 表-1のとおり は 生年月日に応じて65歳前 から支給される 65歳前から支給される老齢厚生年金を 特別支給の老齢厚生年金 65歳から支給される老齢 厚生年金を 本来支給の老齢厚生年金 と呼んでいる a) 特別支給の老齢厚生年金 受給要件 昭和36(1961)年4月1日以前に生まれた者 で 以下の条件を全て満たしていること 支給開始年齢に達していること 公的年金の保険料納付済期間等が25年以上であること 平成29(2017)年8月1日から 10年以上 に改正される 厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あること 支給開始年齢について 昭和28(1953)年4月1日以前 に生まれた者は60歳とされていたが 昭和28(1953)年4 月2日から昭和36(1961)年4月1日までの間に生まれた 者は 生年月日に応じて支給開始年齢が段階的に引き上 げられている 図-6 年金額 年金額は基本的に報酬 賃金 と厚生年金保 険加入期間に応じて支給される 報酬比例部分 で構成 されている b) 本来支給の老齢厚生年金 受給要件 以下の条件を全て満たしていること 65歳に達していること 公的年金の保険料納付済期間等が25年以上であること 平成29(2017)年8月1日から 10年以上 に改正される 厚生年金保険の被保険者期間が1月以上であること 年金額 年金額は 報酬比例部分 及び 加給年金額 等で構成されている 加給年金額 とは 一定の要件 1) 図-6 老齢厚生年金の生年月日別概念図 を満たす配偶者や子がいる場合に 原則65歳から加算さ れるものである

3 3. 老齢厚生年金の在職支給停止 (1) 制度の概要老齢厚生年金の在職支給停止とは 老齢厚生年金を受けている者が厚生年金に加入しながら働いているとき 年金の一部または全部が支給停止される制度で 支給停止される額は 賃金月額 と 年金月額 の合計額に応じて決められる また この期間に加入していた厚生年金にかかる年金額は 退職時に 追加して再計算が行われる 賃金月額 とは 毎月の賃金 ( 標準報酬月額 ) と 過去 1 年間の賞与 ( 標準賞与額 ) の総額を 12 で割った額との合計額のことである 年金月額 とは老齢厚生年金 ( 報酬比例部分のみ ) の年額を 12 で割った額のことである なお 支給停止の対象となるのは老齢厚生年金のみで 老齢基礎年金や障害給付 ( 障害基礎年金や障害厚生年金 ) は 在職中であっても全額受給できることとなっている よって 実際に支給される年金月額は 10 万円全額となる ( 表 -5) 在職支給停止を考慮した年金月額は 次の早見表でも確認することができる (3) の計算例の結果については a) 65 歳未満の場合 表 -4 の太枠で囲んだ箇所 b) 65 歳以上の場合 表 -5 の太枠で囲んだ箇所となる ( 表 -4 表 -5) 表 -2 在職支給停止額の計算方法 (65 歳未満の場合 ) (2) 在職支給停止額の計算方法支給停止額の計算方法は 65 歳未満と 65 歳以上とで異なっている a) 65 歳未満の場合賃金月額と年金月額の合計額が 28 万円を超える場合に 賃金月額と年金月額の区分に応じた計算式により算出された金額が支給停止される ( 表 -2) b) 65 歳以上の場合 65 歳以上の場合は支給停止の基準が緩和され 賃金月額と年金月額の合計額が 46 万円を超える場合に支給停止の対象となる ( 表 -3) なお 在職支給停止の基準額 (28 万円及び 46 万円 ) は 賃金や物価の変動に応じて毎年見直しが行われている (3) 在職支給停止の計算例賃金月額を 24 万円 年金月額を 10 万円と仮定した場合 a) 65 歳未満の場合表 -2 に当てはめていくと 賃金月額と年金月額の合計額が 28 万円超 賃金月額が 46 万円以下 年金月額が 28 万円以下の区分となり 太枠で囲んだ計算式により算出する ( 表 -2) ( 賃金月額 + 年金月額 - 28 万円 ) 1/2 =( 24 万円 + 10 万円 - 28 万円 ) 1/2 = 3 万円よって 実際に支給される年金月額は 10 万円 -3 万円で 7 万円となる ( 表 -4) b) 65 歳以上の場合表 -3 に当てはめていくと 賃金月額と年金月額の合計額が 46 万円以下の区分となり 太枠で囲んだ箇所のとおり支給停止額はなしとなる ( 表 -3) 表 -3 在職支給停止額の計算方法 (65 歳以上の場合 ) 表 -4 在職支給停止を考慮した年金月額の早見表 (65 歳未満の場合 ) 表 -5 在職支給停止を考慮した年金月額の早見表 (65 歳以上の場合 ) 賃金月額 24 万円年金月額 10 万円 3 万円支給停止され 年金は月額 7 万円支給される 賃金月額 24 万円年金月額 10 万円 支給停止額なし 年金は月額 10 万円支給される

4 4. 年金制度について理解を深めていただくための取り組み 公的年金制度は複雑で制度改正が多いことに加え 年金の支給開始年齢が段階的に引き上げられていることもあり 退職後の生活設計に不安を感じる方も多いといわれており 現在 私的年金のひとつである 個人型確定拠出年金 ( 愛称 :ideco) に加入する等の自助努力を行うことで より豊かな生活を送るための準備を進めているケースも見受けられる 老後の生活設計を考えるうえで 年金は不可欠な中心的収入であり 年金制度を理解することは何よりも大切である 被用者年金一元化後は ねんきん定期便 が毎年 1 回 誕生月に送付され ご本人が年金加入期間や年金見込額等を把握することも可能になっているが 北陸地方整備局では 老齢厚生年金の在職支給停止を始め年金制度について より理解を深めていただけるよう対象者に応じて以下の取り組みを行っている (1) 定年退職者等に対して a) 年金説明会の実施毎年 定年退職予定者を対象に年金説明会を行っている 年金制度が複雑であるため 説明会においては 年金額の計算方法 年金の特例及び在職支給停止等について 丁寧な説明を心がけている また 対象者から質問が多い制度については よりわかりやすい説明に努めており 例えば 年金の 繰上請求 の制度については 繰上請求をした場合としない場合の支給額比較表 繰上請求の時期毎による支給額一覧表及び繰上請求した場合の損益分岐点等を示し 説明している ( 表 -6) そのほか 説明会の際には それぞれの個人に応じた年金試算や 個別に相談がある場合はその対応も行っている なお 定年退職予定者以外の退職者についても 同様に年金制度等についての説明 年金試算を行っている b) 可処分所得額を試算定年退職予定者及び再任用者に対して 翌年度に再任用を選択した場合の実際に受け取る給与及び年金の合計額 ( 可処分所得額 ) を試算している 可処分所得額の試算にあたっては 前提となる条件が多い中での試算ではあるが 老後の生活設計に資するため 老齢厚生年金の在職支給停止を考慮して行っている また 用語の解説や資料の見方も作成するとともに 複雑な在職支給停止制度についてもわかりやすい説明に努めている (2) 若年層に対して若年層は年金について 受け取るのがまだ先というこ ともあり 関心が低い 身近に感じることができないという方が多いため 新規採用職員を対象とした研修や若手職員を対象とした勉強会等で年金に関わる話をする場合 定年退職者等への説明と内容を変え 以下の点に留意している a) 年金への関心を高める平均寿命の推移 高齢者の割合及び年金給付の見込み等のデータや 老後の蓄えはどのくらい必要かといった調査結果をもとに 老後に向けた資産形成の必要性について考えてもらう ここでは 将来に待ち受けていることを少し見ておくことで 年金に関心を持ってもらえるよう努めている b) 厚生年金保険料について理解を深める厚生年金の保険料や給付額等の算定基礎となっている標準報酬や 保険料率について説明を行う また 事例演習として保険料の算定をしてもらう ここでは 毎月納めている保険料がどのようなものかを理解することで 自分が年金制度に加入していることや保険料と年金給付のつながりを感じてもらえるよう努めている 表 -6 繰上請求 制度の説明資料イメージ ( 繰上請求の時期 5. まとめ 毎による支給額一覧表 ) 年金を受給しながら働く人が増えている中で 年金制度の中でも 今 関心が高いと思われる在職支給停止の制度を中心に取り上げた これまで説明した内容により 従来よりも在職支給停止の制度等についてイメージいただけたのではないかと思う 今後の取り組みとしては 厚生課のホームページ等で在職支給停止の制度を始め 年金制度についてよりわかりやすく紹介していきたいと考えている 年金制度は 年金財政を取り巻く環境の変化に伴って制度改正されることが多い また 平成 27(2015) 年 10 月の被用者年金一元化に加え ここ数年は特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢が段階的に引き上げられていること等もあり過渡期ともいえる

5 国家公務員の年金の決定や支給事務は全て国家公務員共済組合連合会が行っているが 今後もさらに制度が変わっていくことも想定される中で その時々の制度に応じて説明の内容や方法を工夫しながら 今後も年金制度について理解を深めていただくための取り組みを行っていきたい 謝辞 : 本稿の執筆にあたりご指導いただいた皆様に感謝申し上げます 参考文献 1) 一般社団法人共済組合連盟発行 工藤哲史著 : よくわかる国家公務員の医療 年金ガイドブック ( 平成 29 年度版 )

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<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63> - 所得税法上および地方税法上の生命 介護医療 個人年金の各保険料控除の最高限度額を少なくとも 5 万円および 3.5 万円とすること また 所得税法上の保険料控除の合計適用限度額を少なくとも 15 万円とすること ( 所得税法第 76 条 地方税法第 34 条 同法第 314 条の 2) 現行制度の控除限度額 平成 23 年 12 月までの契約 平成 24 年 1 月からの契約 合計控除額所得税

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<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63> - 所得税法上および地方税法上の生命 介護医療 個人年金の各保険料控除の最高限度額を少なくとも 5 万円および 3.5 万円とすること また 所得税法上の保険料控除の合計適用限度額を少なくとも 15 万円とすること ( 所得税法第 76 条 地方税法第 34 条 同法第 314 条の 2) 平成 23 年 12 月までの契約 平成 24 年 1 月からの契約 生命保険料控除 個人年金保険料控除 一般生命保険料控除

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