はじめに地域の特性を生かした省 CO 2 型復興住宅を考えるにあたって経済性に配慮しつつ環境省ネルギーの観点から最低限必要な条件および設計の考え方について整備する 1. 高断熱高気密と長寿命 - 配慮すべき内容検討事項 - 次世代省エネルギーを基準それよりも一つ上のランクを推奨健康快適

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ちえこのしろ
5 years ago
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1 住まいと環境東北フォーラム 1

2 はじめに地域の特性を生かした省 CO 2 型復興住宅を考えるにあたって経済性に配慮しつつ環境省ネルギーの観点から最低限必要な条件および設計の考え方について整備する 1. 高断熱高気密と長寿命 - 配慮すべき内容検討事項 - 次世代省エネルギーを基準それよりも一つ上のランクを推奨健康快適性からも重要長期に利きる性能を有するものとする代えじせ 3. 成長できる住宅 2. 安全安心高齢者が多いことから安全安心な温度のバリアフリーデザインやシックハウス対策にも配慮 4. 自然エネルギー利用の導入建築当初は小規模でも後から拡張できる設計やパッシブシステムの積極的導入太陽光発電などのスケルトン住宅も視野に入れるシェルター性能に十エネルギー供給設備の検討 ( 将来的に設置が可能分配慮するな設計 ) 住宅のゼロエネルギー化を目指す 5. 微気象の考慮と利用地域の地形によって影響を受ける微気象に十分考慮しまたそれを生かす 6. 最適な住宅設備の導入暖冷房給湯の設置については最新の高効率機器を導入する 2

3 東北地方の建築気候特性区分 -1 クラスター分析の結果気候特性区分として A~ J の 10 に区分し各区分ごとの気候特性の解説を示す 3

4 東北地方の建築気候特性区分 -2 市町村別特性区分と熱環境設計の要点断熱に加えてさらに地域の気候に配慮した設計が重要省エネ基準の断熱区分を気象条件を踏まえて細分化被災 3 県の冬と夏の配慮事項を示す岩手 4

5 東北地方の建築気候特性区分 -2 市町村別特性区分と熱環境設計の要点宮城 5

6 東北地方の建築気候特性区分 -2 市町村別特性区分と熱環境設計の要点福島 6

7 復興住宅の環境計画設計の基本方針の概要基本温熱性能 1 寒冷地での居住者 ( 被災者 ) の健康を重視し次世代省エネルギー基準等級 4 を基本とし等級 4 超を推奨する 2 東北の気象条件から気密性能にも配慮するパッシブ手法の利用 1 自立循環型住宅の簡易設計評価手法を活用する 2 東北の太平洋側の冬の豊かな日射や夏の夜の涼しさを活かす換気暖冷房等の設備 1 寒冷地での居住者 ( 被災者 ) の健康のための暖房設備を重視する 2 被災者の居住する気密住宅としてのシックハウス対策を踏まえ 3 開放型燃焼器具 ( ファンヒーター等 ) を使用しないを使用しない自然エネルギー利用設備 1 太陽熱利用太陽光発電等を将来効率的に導入できるように配慮 ( 屋根形状配管配線等 ) する環境性能の総合評価 1 居住者 ( 被災者 ) の健康で豊かな生活のための居住性能 ( 環境品質 ) を維持する 2 環境負荷 ( 炭酸ガス排出量 ) の低減を目指す 3CASBEE 戸建 - 新築 LCCM 住宅を参考にした評価を行う 4 省エネルギー性能評価 IBEC 住宅事業主判断基準算定 Web プログラムを利用する 7

8 環境計画設計の手法及び機器等の典型的組合せ 1 次世代省エネルギー基準に準じて 3つの地域ごとに等級 4 及び等級 4 超とし等級 4よりも等級 4 超の場合にその他の手法及び方式等を充実させている省エネルギー等級の欄には自立循環型住宅の設計ガイドラインにおけるレベルも記載している熱損失係数 :Q 値はそれぞれの省エネルギー等級に対応する値が示されている等級 4 超については省エネルギー基準において暖房度日が1ランク大きくなる地域の基準を採用している例えばⅣ 地域の等級 4 超のQ 値は Ⅲ 地域の等級 4のQ 値に一致している地域区分組合典型名称 Ⅱ 地域 Ⅲ 地域 Ⅳ 地域 Ⅱ- 4 超 Ⅱ- 4 Ⅲ- 4 超 Ⅲ- 4 Ⅳ- 4 超 Ⅳ- 4 参考文献及び解説基本温熱性能省エネルギー等級熱損失係数 :Q 値 (W/ m2 K) 日射遮蔽夏期日射取得係数 :μ 値気密性能 ( 目標値 ) C 値 (cm 2 /m 2 ) 等級 4 超等級 4 等級 4 超等級 4 等級 4 超等級 4 住宅の省エネルギー基準と解説 (): 自立循環型住宅への設計ガイドライン (Ⅱ Ⅲ 地域は準寒冷地 ) 参照 ( レベル2) ( レベル2) ( レベル3) ( レベル2) ( レベル3) ( レベル3) Ⅲ 地域全館暖房の例では暖房エネルギー削減率がレベル0に対してレベル 2が50% 程度レベル3 は60% と設定されている住宅の省エネルギー基準と解説住宅の省エネルギー基準と解説 A 水準 B 水準 A 水準 B 水準 A 水準 B 水準として利用 1.2(0.3) 1.5(1.0) 1.4(0.5) 1.6(1.3) 1.5(0.8) 1.8(1.7) 相当隙間面積 :C 値 c m2 / m2 () 内は風の影響が大の場合住宅の省エネルギー基準と解説 H11P322 表 11.6 より排気セントラル温度差 :30(Ⅱ) 25(Ⅲ) 20(Ⅳ) A 水準は例えば排気セントラルの場合には給気口の逆流が無く漏出による熱損失が 100kcal/h (116W) 以下など B 水準は漏出による熱損失が 200kcal/h(232W)W 以下などの条件に基づいている自立循環型住宅への設計ガイドライン (Ⅱ Ⅲ 地域は日射熱の利用レベル4 レベル1 レベル4 レベル1 レベル4 レベル準寒冷地版 1 ) 参照 3.4 太陽熱の利用冬期開口部の断熱開口部からの集熱蓄熱の手法があパッ暖房エネルギー削減最大 40% 5% 最大 40% 5% 最大 40% り一部でレベル 5% 1 い地域及びろ地域でですべての利用でレベル4になる場合があるシブ手自然風の利用自立循環型住宅への設計ガイドライン (Ⅱ Ⅲ 地域は法レベル3 レベル1 レベル3 レベル1 レベル3 レベル1 準寒冷地版 ) 参照 ( 通風排熱開口など ) 3.1 自然風の利用夏期通風経路の確保卓越風向の配慮高窓の利用の冷房エネルギー削減 25% 7% 17% 4% 内一部を利用するとレベル 1 すべてを利用して周囲最大 30% 10% 以下条件が良いとレベル 3になる場合がある 8

9 環境計画設計の手法及び機器等の典型的組合せ 2 地域区分組合典型名称 Ⅱ 地域 Ⅲ 地域 Ⅳ 地域 Ⅱ- 4 超 Ⅱ- 4 Ⅲ- 4 超 Ⅲ- 4 Ⅳ- 4 超 Ⅳ- 4 参考文献及び解説換気暖冷房等設備換気 A 換気 B 暖房 A 第 3 種換気システム第 1 種換気システム ( 熱回収 ) 個別暖房 ( エアコン FF 式 ) 暖房 B 全室暖房 (FF 式 ) 住宅の省エネルギー基準と解説 H11P322 表 11.6 参注 1 注 2 注 1 注 2 注 1 注 2 照自立循環型住宅への設計ガイドライン (Ⅱ Ⅲ 地域は準寒冷地版 ) 参照注 3 注 3 注 3 暖房 C 全室暖房 ( 放射 ) 次世代省エネラベル自己評価自立循環型住宅への設計ガイドライン (Ⅱ Ⅲ 地域は準寒冷地版 ) 参照冷房個別冷房 ( エアコン ) 自然エネルギー利用設備太陽熱利用設備給湯エネルギー削減率太陽光発電設備発電量エネルギー消費量基準値 ( 一次エネルギー延床 125 m2の木造住宅 4 人家族の概算値 ) 自立循環型住宅への設計ガイドライン (Ⅱ Ⅲ 地域はレベル5 レベル0 レベル5 レベル0 レベル3 レベル準寒冷地版 0 ) 参照 3.6 太陽熱給湯ソーラーシステム採用集熱面積補助熱源との接 50% 以上 0% 50% 以上 0% 30% 以上続循環ポンプの効率屋内貯湯を最大限利用する 0% とレベル 5になるレベル 0は設置なしの場合レベル2 レベル0 レベル2 レベル0 レベル2 レベル太陽光発電 31.6GJ 4kW 盛岡 GJ 4kW 仙台 104.8GJ 注 3: フィルターの定期的な清掃及びダクト等システムの維持交換が重要 GJ 39.1GJ 4kW 東京 GJ 自立循環型住宅への設計ガイドライン (Ⅱ Ⅲ 地域は準寒冷地版 ) CASBEE 新築 - 戸建 LRH1 太陽光発電システム参照注 1: 熱回収を行わないために換気による熱損失が多くその分外皮 ( 床外壁屋根天井及び開口部 ) からの熱損失を少なくするための断熱強化が必要となる注 2: シックハウス対策のための天井裏等への配慮が必要となる発電面積方位傾斜角度地域に応じて発電量が想定されるレベル 0 は設置なしの場合左には南側傾斜 30 度の場合を記載している 9

10 環境計画設計の手法一覧復興住宅例 A,B 手法の検討用に作成したもの 10

11 冬夏のパッシブ手法 11

12 設備計画 12

13 宮古釜石大船渡気仙沼志津川石巻岡代表的な地点の年間暖房負荷比較復興住宅例 A( 充填断熱 + 基礎断熱 ) をモデルとして算出した被災 3 県の県庁所在地及び沿岸地域の計 15 地点における年間暖房負荷を示す各地点に表示されている2 本の棒グラフはそれぞれ各地点の該当する省エネ地域区分に従って設定された躯体断熱性能 ( 等級 4 超 ) と躯体断熱性能 ( 等級 4) における負荷を示している盛Ⅱ 地域 ( 等級 4 超 ) Ⅱ 地域 ( 等級 4) Ⅲ 地域 ( 等級 4 超 ) Ⅲ 地域 ( 等級 4) Ⅳ 地域 ( 等級 4 超 ) Ⅳ 地域 ( 等級 4) 塩釜仙台亘理福島相馬浪江小名浜広野年間暖房負荷 (MJ/m2) 13 地域の特性を生かした省 CO 2 型復興住宅の環境設計

14 断熱性能が異なる場合の室内温度変化表計算ケース概要対象モデル復興住宅例 B 案 ( 延床面積 :90.25m 2 15 ) 躯体性能等級 4 超等級 4 等級 4 超等級 4 10 Q 値 (W/ m2k) 対象地域盛岡 (Ⅱ 地域 ) 仙台 (Ⅲ 地域 ) 0 暖冷房機器エアコン (LDK 洋室 ) 室内外温度 [ ] -5 1/ 等級 4 超 2/ 等級 4 外気朝晩暖房 < 設定温度 22 > 暖房スケジュール盛岡盛岡 5:00~10:00 16:00~23: /29 1/30 1/31 1/29 1/30 1/31 在室冷房 < 設定温度 28 湿度 60%> 冷房スケジュール 6:00~9:00 12:00~14:00 16:00~23:00盛岡における最寒日 (1/30) 前後の室内温度比較家族構成 4 人家族左 :LDK( 暖房室 )/ 右 : トイレ ( 非暖房 / 等級 4 超 4/ 等級 4 外気復興住宅例 B 案を対象として盛岡市仙台市の気候条件のもとで等級 4 と等級 4 超の二つの断熱レベルのケースについて一年間の室内温度を計算盛岡では外気温が -12 のときに室内温度の最低値が 10 以上仙台では外気温が -8 のときに室内温度 12 以上を維持している室内外温度 [ ] 仙台 -15 1/15 1/16 1/ 仙台 -15 1/15 1/16 1/17 仙台における最寒日 (1/16) 前後の室内温度比較左 :LDK( 暖房室 )/ 右 : トイレ ( 非暖房室 ) 14 地域の特性を生かした省 CO 2 型復興住宅の環境設計

15 復興住宅例 A 仕様別価格一覧復興住宅例 A ( 延べ床面積 m 坪 ) 断熱仕様 d ( 基本 Ⅳ 地域等級 4) 共通躯体建材等含金額 : 以下に掲げる断熱要素部材含 1,450 万円基本本体内訳下表に記載断熱仕様断熱仕様 d (Ⅳ 地域等級 4) 断熱仕様 c (Ⅲ 地域等級 4 及び Ⅳ 地域等級 4 超 ) 断熱仕様 b (Ⅱ 地域等級 4 及び Ⅲ 地域等級 4 超 ) 断熱仕様 a (Ⅱ 地域等級 4 超 ) 15 工事合計金額 ( 税別 ) 1,450 万円 1,477 万円 1,551 万円 1,590 万円断熱要素部材差額 0 円 +27 万円 +101 万円 +140 万円上記差額 / 坪 +8,78 円 / 坪 +32,80 +3,80 円 / 坪 +45,50 +4,50 円 / 坪 NO 工事名称金額工 NO 事名称金額 1 仮設工事 660, 給水排水給湯工事 800,000 2 土木及び基礎工事 1,130, 住宅設備機器工事 1,010,000 3 木材費構造材 1 2,370, 内部金物 110,000 4 構造材 2 27 断熱気密換気 480,000 5 造作材 [ 建物本体価格小計 ] 14,200,000 6 大工工事 ( 断熱材施工含み ) 1,530,000 7 構造用金物 28 本体以外の工事 8 建材床壁 150, 既存住宅分 9 銘木関係天井 50,000[ 本体以外の工事小計 ] 気密化工事 12既製造作材, 建具 1,440, 断熱化工事 13 既製建具 32 暖冷房工事 14 外壁工事 1,220,000 15左官工事及び塗装工事 250,000 16屋根板金工事 740,000[ 特殊工事小計 ] 17外部建具工事 960, 設計料及び諸経費 40官公庁手続き費用 300, 19 内部建具工事 [ 工事費以外の費用小計 ] 20タイル工事 100,000 21内装クロス工事 550, 電気工事 650, 合 14,500,000 計別途工事 : ガス工事給排水公共上下水接続工事カーテン照明器具エアコン及び暖房器具間仕切り家具瑕疵担保保険料設計費用及び確認申請手数料本体工事含み : 地盤調査費 50,000 円現場管理費として 250,000 円コスト面について家本体のローンの返済は 35 年の支払いが一般的本体の断熱性能をワンランク上の断熱仕様とした場合断熱仕様 b で月 2,400 円断熱仕様 a で月 3,333 円支払い額が UP となる ( 金利含まず ) しかし今後高効率機器や新エネルギーが開発されそれらを導入する可能性を考慮すれば住宅本体の断熱性能は高くしておく方が賢明と思われる

16 断熱仕様 d ( 基本 Ⅳ 地域等級 4) 共通躯体建材等含金額 : 以下に掲げる断熱要素部材含断熱仕様復興住宅例 B 仕様別価格一覧復興住宅例 B ( 延べ床面積 m 坪 ) 1,280 万円基本本体内訳下表に記載断熱仕様 d (Ⅳ 地域等級 4) 断熱仕様 c (Ⅲ 地域等級 4 及び Ⅳ 地域等級 4 超 ) 断熱仕様 b (Ⅱ 地域等級 4 及び Ⅲ 地域等級 4 超 ) 断熱仕様 a (Ⅱ 地域等級 4 超 ) 工事合計金額 ( 税別 ) 1,280 万円 1,307 万円 1,380 万円 1,415 万円断熱要素部材差額 0 円 +27 万円 +100 万円 +135 万円上記差額 / 坪 +9,900 / 坪円 +36,700 / 坪円 +49,600 / 坪円 NO 工事名称金額 NO 工事名称金額 1 仮設工事 560, 給水排水給湯工事 800,000 2 土木及び基礎工事 940, 住宅設備機器工事 1,030,000 3 木材費構造材 1 2,020, 内部金物 110,000 4 構造材 2 27 断熱気密換気 450,000 5 造作材 [ 建物本体価格小計 ] 12,500,000 6 大工工事 ( 断熱材施工含み ) 1,300,000 7 構造用金物 28 本体以外の工事 8 建材床壁 150, 既存住宅分 9 銘木関係天井 33,000[ 本体以外の工事小計 ] 気密化工事 12既製造作材, 建具 1,050, 断熱化工事 13 既製建具 32 暖冷房工事 14 外壁工事 1,100,000 15左官工事及び塗装工事 227,000 16屋根板金工事 620,000[ 特殊工事小計 ] 17外部建具工事 960, 設計料及び諸経費 40 官公庁手続き費用 300, 内部建具工事 [ 工事費以外の費用小計 ] 20タイル工事 110,000 21内装クロス工事 410, 電気工事 630, 合計 12,800, 別途工事 : ガス工事給排水公共上下水接続工事カーテン照明器具エアコン及び暖房器具間仕切り家具瑕疵担保保険料設計費用及び確認申請手数料本体工事含み : 地盤調査費 50,000 円現場管理費として 250,000 円コスト面について住宅例 A 同様本体の断熱性能をワンランク上の断熱仕様とした場合 35 年間の月々の返済額は断熱仕様 bで月 2,380 円断熱仕様 aで月 3,124 円のUPとなる ( 金利含まず ) 後々高効率機器等の導入を考慮し快適性を備えた住宅を設計することが必要

17 環境性能を活かす住まい方 - エネルギー消費削減方法 - 暖房冷房天気の良い日中は日射を取り込み暖房運転を削減日中不在でも防犯対策し日射を取り込むことで効果がある室内に蓄熱部位を設け日射熱を蓄える暖房の連続運転により蓄熱効果を活かすライフスタイルに応じて暖房を連続運転か間欠運転を選定夜間は断熱ブラインドなどで開口部から熱が逃げるのを防ぐ周辺緑化を行い微気候を形成しやすくするすだれや緑のカーテンなどで室内へ入る日射を遮る日射を遮り通風を取り込む夜間は防犯対策し外部の冷気を取り込み蓄熱部位を冷やす室内外に温度計を設置しエアコンの運転や外気取り入れを判断しやすくする換気給湯シックハウス対策として連続運転を行う定期的なメンテナンスにより換気量の低減を避ける世帯人数が多いほど消費エネルギーが低くなる連続で入浴するシャワーの利用量を減らす節水シャワーヘッドの活用等自動給湯より追いだきやさし湯を行う方が効果的 17

18 まとめ設計上の留意点 1) 高断熱高気密な健康快適住宅次世代省エネルギー基準等級 4を基本とし等級 4 超を推奨する十分な断熱は省エネルギー性や省 CO 2 の観点のみではなく健康快適性からも重要である気密性能は床面積当たりの相当隙間面積で少なくとも 1.8cm 2 /m 2 以下とする 2) 成長させる家建築当初は小規模でも後から拡張できる設計やスケルトン住宅も視野に入れるシェルター機能は十分配慮する 1) 情報の発信普及波及に向けて復興住宅の建設に取り組んでいる関係者 ( 県自治体ハウスメーカー工務店設備メーカーなど ) に向けた情報発信を広く積極的に行う必要がある集合住宅に関しては専門技術者に対しての情報発信を積極的に行う 2) コスト対策復興住宅としてのコスト削減を考えた場合設備等の共同購入なども検討すべきである 3) 微気象の考慮と利用地域の気候条件を考慮し可能な限りとりいれるように設計する 4) 自然エネルギー利用の手法パッシブデザインを積極的に導入する太陽エネルギー利用設備について初期費用の面から建設時に設置できなくても将来は取入れることができるように設計上配慮する高断熱高気密安全安心パッシブ手法自然エネルギーの利用スケルトン etc. ハイクオリティな家をめざして 18

19 参考ゼロエネルギー住宅について 1 基本温熱性能の確保 2 パッシブ手法の活用 3 効率的な換気暖冷房設備 4 自然エネルギー利用設備の導入 1) 部分間欠暖冷房時のエネルギー消費と太陽光発電によるゼロエネルギー化の試算 ( 自立循環型住宅の設計ガイドラインに基づく ) 2) Ⅳ-4 超 +PV4kW+ 手法は上記の手法 1~4 を最大限利用した場合 Ⅳ-4+PV8kW は基本温熱性能を等級 4 にしたのみの場合 3) エネルギー基準値は 2000 年頃の標準的な 4 人家族 2 階建て住宅のエネルギー消費の概算値 19

環境・設備からみたLCCM住宅へのアプローチ

環境・設備からみたLCCM住宅へのアプローチ LCCM 住宅の概要 Life Cycle Carbon Minus 住宅研究部住宅情報システム研究官桑沢保夫 1 研究の背景 2008 年のCO2 排出量 : 住宅や業務用建築 1990 年比で30~40% の増加政府 : 2020 年に温室効果ガスを 1990 年比で 25% 削減新成長戦略 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) の長期目標国土交通省 : 省エネ基準への適合義務づけの必要性