< 目次 > 1. 機関の概要と事業環境等 2. 平成 30 年度要求の概要 3. 編成上の論点 1 産業投資の効率的 効果的な活用 4. 編成上の論点 2 収益性の確保

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1 資料 3 財政制度等審議会財政投融資分科会 説明資料 ( 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 ) 平成 29 年 10 月 19 日財務省理財局

2 < 目次 > 1. 機関の概要と事業環境等 2. 平成 30 年度要求の概要 3. 編成上の論点 1 産業投資の効率的 効果的な活用 4. 編成上の論点 2 収益性の確保

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4 1-1 機関の概要 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 Japan Oil, Gas and Metals National Corporation 設立 : 平成 16 年 2 月 29 日資本金 :8,238 億円役職員数 :591 名 < 業務概要 ( 財政投融資対象 )> ( 平成 29 年 4 月 1 日時点 ) 探鉱 探査出融資 資産買収 開発資金出資 ( 天然ガス 金属鉱物 石炭 地熱 ) 開発債務保証 ( 金属鉱物 石炭 地熱 ) 産業投資 出融資 間 融機関 国 国庫納付 JOGMEC 間企業 配当利息 払 償還 出資 配当 プロジェクト会社 探鉱 探査事業資産買収 開発事業 国 産業投資 国庫納付 JOGMEC 間企業 債務保証 保証料 払 出資 配当 融資 プロジェクト会社 開発事業 出融資残高 (28 年度末 ):1,145 億円 保証基金残高 (28 年度末 ):468 億円 石油 石油ガス共同備蓄施設に係る整備事業 鉱害防止融資 国 財政融資 利息 払 償還 JOGMEC 融資 利息 払 償還 共同備蓄会社 財政融資融資基地施設の改良 更新 事国 JOGMEC 鉱害防 義務者利息 払 償還利息 払 償還 鉱害防 事業等 融資残高 (28 年度末 ):30 億円 融資残高 (28 年度末 ):23 億円

5 原油 26 年前半まで1バレルあたり100ドル超の水準で推移してきた原油価格は 中国経済の先行き不透明感や 北米シェールオイルの堅調な生産等により 26 年 7 月から大幅に下落 28 年 1 月以降 OPEC 総会の減産合意の見通し (28 年 11 月合意 ) を受け一時 60ドル台に迫る水準まで上昇したが 足元では概ね50ドル前後で推移 天然ガス 国際的な天然ガス価格 ( 米国ガス価格 ) はリーマンショック以降急落し 5ドル台を下回る水準で推移 24 年から26 年にかけて上昇傾向にあったが 26 年 7 月から原油価格に連動して下落しており 足元では概ね5ドル手前で推移 1-2 資源価格の動向 (1/2) 日本の LNG 輸入価格 (JLC) は 23 年 3 月から東日本大震災の影響で急騰していたが 26 年 7 月以降 国際的な天然ガス価格と同様に下落 28 年以降は上昇傾向にあり 足元では概ね 10 ドル手前で推移 原油 天然ガス WTI: 米国の価格指標ブレント : 欧州の価格指標ドバイ : アジアの価格指標米国ガス価格 ( ヘンリーハブ ) 日本 LNG 輸入価格 (JLC) 日本原油輸入価格 (JCC) ($/ バレル ) ($/MMBTU)

6 1-2 資源価格の動向 (2/2) 石炭 23 年以降 供給過剰の影響により長期下落傾向にあったが 28 年後半から中国での減産や豪州におけるサイクロンの影響等により上昇したが 足元では一般炭は100ドル前後 原料炭は概ね130ドル台で推移 金属鉱物 23 年以降 中国での景気後退や構造調整等の影響で長期的に下落 28 年後半からは 大規模鉱山でのストライキや閉山に伴う供給不足の懸念により上昇傾向にあり 29 年に入り銅は6,000ドル前後 ニッケルは 10,000ドル前後で推移 石炭 金属鉱物 (US$/t) 一般炭 CIF 価格 原料炭 CIF 価格 銅価格 (US$/t) 12,000 LME 銅価格 LME ニッケル価格 ニッケル価格 (US$/t) 60, ,000 50, ,000 40, ,000 30, ,000 20, ,000 10,

7 1-3 上流開発投資の動向 原油等の資源価格の急落が 上流開発部門 ( 企業 ) の売上急落や開発案件等の多額の減損を招き 損益が悪化 このため 資源開発分野において 世界的な上流開発への大幅な投資抑制が発生 上流開発の投資抑制により 原油資源の発見量は減少傾向にあり 28 年においては 27 年の約半分の 24 億バレルまで減少 上流開発投資の推移 新たに発見された原油資源量の推移 出所 :IEA( International Energy Agency) World Energy Investment 2017 ( 注 ) 2017 年は見込み 出所 :IEA( International Energy Agency) World Energy Investment 2017

8 年度における JOGMEC の状況 資源価格の低下を踏まえた政府の資源開発の方向性 資源価格が低下し 上流開発投資が抑制されている状況にある反面 権益の資産価格も低下しており エネルギー安全保障を強化する好機であり 2030 年における自主開発比率 40% 目標の早期実現を目指す 28 年度第 2 次補正 (28 年 10 月成立 ) 産業投資を措置 法改正を前提に 石油 天然ガス開発企業等による海外資源会社の買収等への支援のため 産業投資 1,500 億円を措置 法改正による主な機能強化 JOGMEC 法の改正 (28 年 11 月施行 ) < 海外資源会社の買収 資本提携出資 > < 産油国国営石油企業への単独出資 > JOGMEC 上流開発企業 出資 ( 買収 資本提携 ) 海外の資源会社 個別権益 個別権益 個別権益 JOG MEC 出資 ( 株式取得 ) 国営石油企業 現状 上流開発投資が抑制され 権益価格が低下している中では JOGMEC が支援対象としている資源開発案件の組成が難航している このため 法改正で措置された上記の支援策は未だ活用されておらず 28 年度第 2 次補正で措置された産業投資も未執行の状況

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10 2 平成 30 年度要求の概要 (1/2) 事業規模及び財政投融資 ( 単位 : 億円 ) 事業規模 財政投融資 財政融資 産業投資 30 年度要求 1, 産業投資の対象事業 が産業投資の対象 ( 括弧内は 30 年度要求額 ) 天然ガス 石炭 金属鉱物 調査段階探鉱段階開発段階生産段階 交付金 補助金等 探鉱出資 エネルギー特会 探鉱出資 (30 億円 ) 探鉱出融資 (-) 資産買収出資 (-) 開発 液化出資 (260 億円 ) 債務保証 (-) 資産買収出資 (206 億円 ) 資産買収出資 債務保証 エネルギー特会 / 政府保証借入 資産買収出資 政府保証借入 地熱 探査出資 (15 億円 ) 債務保証 (66 億円 )

11 2 平成 30 年度要求の概要 (2/2) ( 参考 ) 過去の措置状況 ( 単位 : 億円 ) 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 当初計画 補正後計画 実績 当初計画 実績 当初計画 実績 当初計画 実績 当初計画 補正後計画 実績 当初計画 実績 事業規模 1,266 1, ,594 1,028 1, , ,188 2, , (45.6%) (64.5%) (34.5%) (38.7%) (20.5%) (12.6%) 財政投融資 932 1, , , (53.0%) (35.1%) (5.2%) (6.6%) (1.7%) (28.3%) 財政融資 (52.0%) (13.9%) (65.9%) (74.4%) (47.7%) (0%) 産業投資 927 1, , , (52.9%) 出典 :Image courtesy (35.7%) of Chevron Australia) (2.7%) (5.7%) (1.6%) (28.8%) 政府保証 ( 注 1)() 内は当初計画若しくは補正後計画に対する実績の割合 ( 注 2)29 年度実績は 29 年 9 月末の実績

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13 3 編成上の論点 1 産業投資の効率的 効果的な活用 (1/3) 平成 24 年の JOGMEC 法改正に伴い 天然ガス 石炭 地熱及び金属鉱物の資源に対する産業投資が可能 となったが 4 年連続 ( 平成 24~27 年 ) で執行額が計画額と大きく乖離し 運用残額が生じている 金属鉱物の探鉱 債務保証業務は 平成 24 年度以前から産業投資を活用 運用残額の要因としては 海外現地政府からの事業に係る許認可の遅延や 資源価格の下落を背景とする海外企業と本邦企業の間における交渉難航等が挙げられる また 平成 28 年度においては 第 2 次補正において産業投資 1,500 億円を措置したものの 当初計画額 420 億円を含む 1,920 億円を平成 29 年度に繰越しているところ 産業投資の執行状況 ( 全体 ) ( 億円 ) 2,500 当初計画額補正追加額執行額繰越額 2, ,500 1,500 1, , , (52.9%) (35.7%) (2.7%) (5.7%) (1.6%) (28.8%) ( 注 1)() 内は 当初計画額と補正追加額の合計に対する執行額の割合 ( 注 2)29 年度は 29 年 9 月末時点の実績

14 3 編成上の論点 1 産業投資の効率的 効果的な活用 (2/3) 産業投資の執行状況 ( 業務別 ) 天然ガス 金属鉱物 ( 億円 ) 2, ( 億円 ) 1, ,000 1,500 1, ( 注 )26 年度計画額については 海外債務保証基金の計数を含む (100%) (76.9%) (0%) (9.1%) (0%) (5.1%) (10.1%) (0%) (0%) (0%) (0%) (95.4%) ( 注 )26 年度計画額については 海外債務保証基金の計数を含む

15 3 編成上の論点 1 産業投資の効率的 効果的な活用 (3/3) 石炭 地熱 200 ( 億円 ) 100 ( 億円 ) (0%) (0%) (0%) (0%) (0%) (0%) (0%) (12.5%) (27.5%) (4.7%) (49.5%) (0%) < 論点 > 天然ガス等の資源に対する産業投資は 海外企業等との交渉状況によって 出資の可否や時期が左右されるため 予算と執行に大幅な乖離が見られる状況 こうした状況の中 産業投資資金の有効活用のため どのような視点を以って編成していくべきか

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17 4 編成上の論点 2 収益性の確保 平成 24 年度以降 JOGMEC は産業投資等を活用して 7 件の出資案件を実施 このうち 年度に出資した 3 件については いずれも大幅な損失が生じている状況 案件数 出資総額 平成 24 年度以降の産業投資等を活用した出資案件数 総額の推移 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度計 2 件 1 件 1 件 2 件 0 件 1 件 7 件 802 億円 210 億円 11 億円 129 億円 億円 1,286 億円 複数年度に分けて出資されている案件については 最初に出資した年度に計上 平成 年度の出資案件の状況 < カナダ シェール事業 1 (24 年度 )> 取得価格 400 億円 取得価格 402 億円 239 億円 ( 評価損 ) 121 億円 ( 評価損 ) 28 年度末評価額 161 億円 < カナダ シェール事業 2(24 25 年度 )> < カナダ シェール事業 3(25 年度 )> 取得価格 210 億円 18 億円 ( 為替差損 ) 28 年度末評価額 281 億円 売却収入 192 億円 < 論点 > JOGMEC の出資案件は 資源価格やプロジェクトの進捗の遅れ等により 資産価値が急激に目減りする可能性があるところ 資源価格が大きく変動し出資案件の資産価値に大きな影響を与える中 投資回収の実現及び収益性の確保に向け JOGMEC において出資案件をどのように管理するべきか

18 ( 参考 ) JOGMEC( 投融資等 金属鉱物備蓄勘定 : 産業投資を経理する勘定 ) の財務状況 < 貸借対照表 > ( 億円 ) 資産の部 額 負債の部 額 資産 2,083 負債 477 流動資産 595 流動負債 475 融資産 554 運営費交付 債務 0 短期貸付 38 1 年内返済 期借 473 その他 3 その他 2 固定資産 1,488 固定負債 2 希少 属鉱産物 452 資産 返補助 等 1 融資産 305 退職給付引当 1 関係会社株式 584 期貸付 134 その他 12 純資産の部 額 純資産 1,605 政府出資 1,924 資本剰余 等 35 繰越 損 354 資産合計 2,083 負債 純資産合計 2,083 資産 負債 純資産 < 損益計算書 > ( 億円 ) 科 額 科 額 経常費 118 経常収益 9 業務経費 0 運営費交付 収益 1 関係会社株式評価損 95 貸付 利息 1 その他事業費等 4 債務保証料収 5 般管理費 1 補助 等収益 2 財務費 0 その他収益 1 雑損 18 当期純損失 109 経常収 差 109 経常収 率 8.0% 総収 差 109 総収 率 8.0% 経常収益 9 億円 - 経常費用 118 億円 + 臨時損益 = 当期総損失 109 億円 関係会社株式 584 億円 希少金属鉱産物 452 億円 貸付金 172 億円 その他 874 億円 負債 477 億円 純資産 1,605 億円 貸付金利息 1 億円 債務保証料収入 5 億円 その他 ( 国庫補助金等 ) 3 億円 関係会社株式評価損 95 億円 減価償却費 委託費 材料費 雑損人件費 18 億円 その他経費 5 億円 業務収益 当期総損失 109 億円