Microsoft PowerPoint - 3_環境省_立石様.pptx

Size: px

Start display at page:

Download "Microsoft PowerPoint - 3_環境省_立石様.pptx"

なつきおいもり
5 years ago
Views:

1 皆さんこんにちは環境省環境保健部の立石といいます今日は先生方の講演の間ではございますが簡単に環境省から化学物質の内分泌かく乱作用に対する環境省の対応ということでどんなことを環境省が現在取組んでいるのかという話をさせていただきたいと思っておりますよろしくお願いします 1

2 まずこちらは昔から示されている図ですが環境庁そして環境省の化学物質の内分泌かく乱作用に関する取組みになりますもともと平成 10 年に環境ホルモン戦略計画 SPEED 98 というプログラムを作りまして内分泌かく乱作用に関する取組みをしてきましたその後平成 17 年に ExTEND2005 というプログラムに変えましてその後概ね 5 年ごとに EXTEND2010 EXTEND2016 という取組みをしております最新のものは平成 28 年 6 月に出した EXTEND2016 というプログラムでありましてこれに基づいて現在取組みを行っております 2

3 これは日本における内分泌かく乱物質の定義です endocrine disruptors とか endocrine disrupting chemicals といいますが日本では先ほども紹介がありましたが WHO の定義内分泌系の機能に変化をもたらしてその結果として有害な健康影響をもたらす外因性の物質という定義を使っておりますなので有害性と内分泌系の関係がしっかり示されていないといけないということでなかなかこの定義を満たすかどうかというのは難しい問題なのかなと思っています 3

4 次の 2 枚では簡単に海外の動向をお示ししますがこちらの 2 枚についてはお二人の先生方からもうお話しいただいたので簡単に説明します欧州では先ほど言った内分泌かく乱物質が規制の対象に位置付けられておりましてガイダンスができていてパブリックコメントがされていますそして高懸念物質としてノニルフェノール等の 11 物質が選定されているという状況になっています 4

5 一方米国ではこちらも先ほどお話がありましたが EDSP といわれるスクリーニングプログラムに基づいて実施されているという状況ですその他にも WHO とか SAICM OECD それぞれで内分泌かく乱作用に対する試験法とか評価が進んでいるところです 5

こちらは我々の EXTEND2016 ですが平成 28 年 6 月に策定されましたこの EXTEND2016 はどういう意味かといいますと Extended Tasks on Endocrine Disruption の頭文字をとって 2005 年から続けておりまして直前の EXTEND2010 のプログラムを整理統合し必要な部分について改善を加えて今後 5 年間 2021

6 こちらは我々の EXTEND2016 ですが平成 28 年 6 月に策定されましたこの EXTEND2016 はどういう意味かといいますと Extended Tasks on Endocrine Disruption の頭文字をとって 2005 年から続けておりまして直前の EXTEND2010 のプログラムを整理統合し必要な部分について改善を加えて今後 5 年間 2021 年ぐらいを見据えた新しいプログラムとなっております目標としては化学物質の内分泌かく乱作用に伴う環境リスクを適切に評価しそれに応じて管理していくということを目標としておりますその中ではリスク管理に向けた議論を深めていくということも重要ですし国際的な協力欧米を含めて進めていますし国際的な検討状況に常に留意しながら成果を最大限に活用していくということをもって我々のプログラムを実行しております 6

さらに環境省では別途実施している環境中濃度の実態を把握しましてこの 2 つから有害性の評価ばく露評価この 2 つを掛け合わせて最終的にはリスク評価

7 これが EXTEND2016 における取組みの概念図になりますまずは試験法の開発これは後ほどお話ししますが OECD テストガイドラインというのも日本でも開発して採用されたものが幾つかありますそしてその中から試験法があるものについては作用影響評価を実施しましてさらに環境省では別途実施している環境中濃度の実態を把握しましてこの 2 つから有害性の評価ばく露評価この 2 つを掛け合わせて最終的にはリスク評価さらにリスク管理をしていくというようなプログラムになっていますその他に作用に関する知見の収集とか国際協力及び情報発信の推進というのがありまして今日のこのセミナーは国際協力さらに情報発信の部分を担うセミナーであると考えております 7

次に評価の考え方です基本的に環境省で実施している評価の対象生物というのは水生生物になりますので魚類両生類無脊椎動物になります主なものを言いますとメダカとかカエルとかミジンコというような生物になるかと思います次にホルモンというのは 50 種類ぐらい人間の中にありますが対象とする影響については基本的には生殖に及ぼす影響としてエストロゲン様抗エストロゲン様アンドロゲン様

8 次に評価の考え方です基本的に環境省で実施している評価の対象生物というのは水生生物になりますので魚類両生類無脊椎動物になります主なものを言いますとメダカとかカエルとかミジンコというような生物になるかと思います次にホルモンというのは 50 種類ぐらい人間の中にありますが対象とする影響については基本的には生殖に及ぼす影響としてエストロゲン様抗エストロゲン様アンドロゲン様抗アンドロゲン様作用発達( 変態等 ) に及ぼす影響として甲状腺ホルモン様抗甲状腺ホルモン様作用成長に及ぼす影響として幼若ホルモン様作用とか脱皮ホルモン様ホルモン作用というのを触れていますこの辺は基本的に試験法が既に一部というのもありますができている作用になります検討対象物質の選定の方法になりますがこれはEXTEND2010のときからこの体制になっております環境リスクが懸念される物質を効果的に抽出する必要がありますのでまずは最初国内の調査で検出される物質を母集団としましたその後必ずしも検出されていない物質も今は含まれておりますが最初はこういう母集団を抽出しましたそれらの有害性に着目して既存知見を整理して関連性が認められる物質かどうかを論文とかを含めて調査するというのが最初になりますその中で有害性がありそうだという物質について試験を実施して評価していくという枠組みになっております EUと米国と比べると米国に近いようなプログラムとなっておりますさらに試験についても2 段階の試験評価の枠組みをしておりまして第 1 段階としては試験管内試験という試験の中では一番簡単な試験を実施してその結果を踏まえて生物試験をしますし生物試験においても短期の試験と長期の試験を順々にやっていってそれぞれ優先順位を決めて実施していくというプログラムになっております 8

9 こちらはかなり見にくい図ですが最初のどうやって対象物質を選定していくかという話になります細かくて申し訳ないのですがまずは環境中で検出された物質であるとか検出はされないけれども PRTR から排出量が多いといわれているような物質をまずは母集団としておりますそれらの物質についてそれぞれ各種日本語英語を含めて文献検索を行いましてそれを評価しますその中でいろいろな試験がされているのでその論文等の記載が十分であってその評価が正しいだろうといわれたものについては内分泌かく乱作用に関する試験対象物質となり得る物質として次のステップへ進むこととしていますしもしそこでそういう影響がみられなかった場合にはその時点では現時点では試験対象物質としない物質として整理しておりましてもし新たな何かがあった場合にはここからさらにもう一度評価をしてこちらにいくのかまだ対象とならない物質なのかを決めることができるようなプログラムとなっております 9

次にどういうふうな形で進めていくかというフロー図になりますここでは生殖に及ぼす影響としてのエストロゲン様作用抗エストロゲン様作用アンドロゲン様作用の3つについてのフロー図を示しておりますが他の甲状腺ホルモンとか幼若ホルモンについても似たようなフローとなります先ほどの文献調査で対象となり得る物質となった場合にはまず知見の整理をして

10 次にどういうふうな形で進めていくかというフロー図になりますここでは生殖に及ぼす影響としてのエストロゲン様作用抗エストロゲン様作用アンドロゲン様作用の3つについてのフロー図を示しておりますが他の甲状腺ホルモンとか幼若ホルモンについても似たようなフローとなります先ほどの文献調査で対象となり得る物質となった場合にはまず知見の整理をしてその中でも試験管内試験とか短期の生物試験がされているのであればそれを評価しますがやられていないことが多いので基本的にはまず試験管内試験を実施します生殖に及ぼす試験については基本的には日本ではメダカの受容体を使って試験を実施してその試験で陽性の結果が得られた場合には次に優先順位を付けましてまずメダカの短期の試験を実施するそれを評価しましてその評価によってその時点ではそれ以上の試験は要らないということであれば保留となりますしリスクがまだ十分残っているというのであれば長期の試験有害性の確認の試験に行くそれがメダカ拡張 1 世代繁殖試験 MEOGRTと呼んでいますがそれが日本と米国でテストガイドラインにしたものになりますがこちらを実施してさらに有害性評価をしてその結果をもとに保留にするのかさらにリスク評価の枠組みへ進むのかということになります 10

11 開発済みの試験法として先ほどの MEOGRT と両生類における LAGDA というのが日本と米国から提案して OECD で採択されておりますまたそれ以外に作用についても今 OECD でプロジェクト化しておりますし先ほど先生からもお話がありましたミジンコについても長期試験を少し検討しているような状況になります 11

12 これも字ばかりで申し訳ないのですがまず 175 の物質を選定しましてそのうち 106 物質が試験対象物質となり得るということで順次進めておりますこれは見にくいので次のスライドにいきます 12

13 こちらでいくと 106 物質が対象物質となり得るとなりましてので次に進んでおりましてそのうちの 66 物質について試験管内試験を実施してそのうち 25 物質を生物試験短期試験を実施して 15 物質は何らかの影響が出たということですそのうち現在長期試験はなかなか大変なのでまだ 2 物質しか終わっていないのですが 4- ノニルフェノールとビスフェノール A について長期の生物試験を実施しました 13

14 こちらは一番最初にあった 4- ノニルフェノール分岐型の試験結果ですが F0 世代 F1 F2 と 3 世代やっていくのですが F1 世代において 10 週のときの全長とか体重で影響がみられたり一番大事なのは総産卵数受精卵数というのが一番低い濃度でもコントロールと比べて影響が出たということでその作用が認められたということになります 14

15 実はまだ 175 物質あるうちの一部でしかないのですがこれらの進捗状況については現在ホームページで公開しておりますのでこのページを見ていただけるとどの物質がどの状況までいったかというのがわかるようになっております 15

16 最後に幾つか国際的な協力というのを示します日英共同研究日米二国間協力の 2 つを実施しておりましてそれぞれ大臣同士の会議の中から始まりまして 5 年ぐらいを単位として実施しておりまして日英に関しては昨年横浜で 19 回目の会議を実施しましたし日米の方は OECD のテストガイドラインとかを作ってきた経緯がありますのでその手法についての開発の情報交換を実施しているところでございます 16

17 最後に今後の対応ですがこれまでの基本的な考え方今まで説明してきた流れを踏襲して着実に実施していくということになるかと思います対象物質の選定方法についても今までのままでいいのかということもありますのでその手法の検討も並行して進めておりますそしてリスク評価リスク管理というところが一番これから大事になってくるのかなと考えております 17

18 御清聴ありがとうございました 18

3-2

3-2 ダイアジノン (CAS no. 333-1-5) 試験管内試験結果 1. 試験項目ダイアジノンについて下表に示す試験項目 ( 作用 ) を対象として第 1 段階試験管内試験 ( レポータージーン試験 ) を実施した試験対象とした作用モードエストロゲン抗エストロゲンアンドロゲン抗アンドロゲン甲状腺ホルモン抗甲状腺ホルモン脱皮ホルモンその他 * P N N N - - - - P