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よしたかきちや
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岩田彰名古屋工業大学大学院工学研究科創成シミュレーション工学専攻 E-mail:

1 岩田彰名古屋工業大学大学院工学研究科創成シミュレーション工学専攻 /12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 1

背景近年の急速な高齢化で65 歳以上の高齢者は全人口の22% に達している (2008 年 4 月現在 ) 2000 年に介護保険制度が開始された介護が必要になっても自立した生活ができるように高齢者の介護を国民全体で支える仕組み在宅介護サービスにおいて利用者の増加が顕著である

2 背景近年の急速な高齢化で65 歳以上の高齢者は全人口の22% に達している (2008 年 4 月現在 ) 2000 年に介護保険制度が開始された介護が必要になっても自立した生活ができるように高齢者の介護を国民全体で支える仕組み在宅介護サービスにおいて利用者の増加が顕著である介護保険サービス利用者の推移 ( 関係者がチームで介護サービスを提供するチームケアにおける情報共有とケアカンファレンスの重要性が高まっている 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 2

3 介護サービスにおける情報共有介護に関わる各関係者は地域の多地点で点在し, それぞれが別にサービスを提供情報共有を効率よく行うことができない情報連携によるチームケアの促進連携連携連携ヘルパーケアマネージャ看護師医師各関係者が一貫した方針でサービスを提供各関係者が別に各種サービスの提供被介護者ケアマネージャ : 介護サービスの計画を立て各種調整や手続きを行う専門職 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 3

4 ケアカンファレンスとモニタリングサービス担当者会議 ( ケアカンファレンス ) ケアマネージャの作成したケアプランが適正し判断するための法的に義務付けられた会議ケアマネ主治医ヘルパー被介護者自身等が参加 6 か月に 1 度は開催課題会議参加者の予定を合わせ同じ場所に集まることが難しいケアプラン実施状況の把握 ( モニタリング ) ケアプランに照らして現在提供されているサービスが適切かどうかサービスが計画に基づいて提供されているかを評価するための法的に義務付けられた業務被介護者と直接面接する介護サービス事業者に対して聞き取りを行う等の方法がある最低 1 か月に 1 度は行う課題ケアマネージャ介護サービス事業者の負担になっている 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 4

5 システムの要件地域の多地点での情報共有の負担事業者ごとの情報管理日々の介護の情報を蓄積できる蓄積した情報を閲覧してモニタリングできるオンラインモニタリング機能ケアカンファレンスの課題移動の負担がなくなり参加しやすくなる議題が明確になるカンファレンスのまとめができるオンラインカンファレンス機能 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 5

6 安全性介護情報システムに求められる要件扱う対象が個人情報のため漏洩等のリスクを抑えるなどのプライバシー保護をする真正性介護現場知が記録された紙ベースの介護記録をそのまま電子化することで介護記録としての真正性を担保する情報流通介護現場知 ( 情報知識ノウハウ ) を拾い上げ介護従事者間で情報共有情報連携をする既存システムとの統合柔軟性既に介護現場で使用されている情報システムを破棄せず統合して再利用する業務の変化とそれに伴うシステムの修正拡張等に迅速に対応するコストパフォーマンス零細の介護サービス事業者などは経営基盤が必ずしも盤石でないためシステムの導入管理等のコストを抑える上記要件を満たすシステムを提案介護サービスの質の維持向上を目指す 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 6

7 介護業務における現場知 ( 暗黙知 ) の知識共有モデル 1. 介護現場での情報収集 2. 介護情報の記録表出化今日は? 暗黙知形式知介護をしながら被介護者の状況を収集 4. 介護情報の共有化内在化組織知介護カードに記入する 3. 介護情報の電子化連結化形式知 2009/12/17 ケアコンファレンス = 介護情報の共有化介護カードをスキャンしデータベースに載せる岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 7

8 介護サービスに関わる関係者ケアマネシステム概要オンラインモニタリング機能オンラインケアカンファレンス機能看護師ポータル医師ブラウザ認証 USB トークン Internet DB ポータルから各機能にアクセスカード管理機能被介護者情報管理機能 DB ヘルパー訪問介護訪問看護現場知のフォードバック介護カード看護カード印刷スキャニング介護情報の蓄積には介護カード, 看護カードを活用介護情報の管理は昨年度構築済み 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 8

アイケアセンターシステムスキャナ業務支援カード管理介護カード看護カード現場知被介護者情報管理業務情報管理システム SOA プラットフォーム ESB による情報流通基盤特化情報管理用統一 DB サーバー統一 DB モニタリング支援サービスケアカンファレンス支援サービスケアプラン主治医の意見書ケアプラン管理サービス FAX Fax

9 アイケアセンターシステムスキャナ業務支援カード管理介護カード看護カード現場知被介護者情報管理業務情報管理システム SOA プラットフォーム ESB による情報流通基盤特化情報管理用統一 DB サーバー統一 DB モニタリング支援サービスケアカンファレンス支援サービスケアプラン主治医の意見書ケアプラン管理サービス FAX Fax サーバー ESB( エンタープライズサービスバス ) 被介護者家族ケアマネ Web ブラウザ Internet ポータル DB サーバーヘルパー看護師医師 USB トークン認証基本情報 DB /12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) ESB を経由して各種業務サービスへアクセス 20 年度は基盤開発として訪問介護訪問看護に特化

10 A4 サイズカラー両面刷り介護カード方式による暗黙知の記録暗黙知形式知 QR コード電子化しアップロード後の自動解析時に介護カードを特定し原本性を確保するために用いる携帯での情報閲覧に利用塗りつぶし毎回解析時に評価レベルを読み取り変化を図示することで被介護者の変化を見守るサービス内容被介護者へのサービス内容を確認することでケアワーカのサービスを向上させる次回の介護カードに反映オレンジ部分を切り抜き次回の緑部分に張り付けることで介護サービスに連続性を持たせる表裏 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 10

段階評価の結果はスキャン後の解析でデータとして取得しグラフ表示することでモニタリング時の資料とする今回記入した部分は

11 介護カード拡大説明見守り記録連絡事項 5 項目本日のこ記 S の部録分を残にす見守り記録は被介護者について特に注意して追跡したい項目を 59 項目の中から 5 項目選ぶケアワーカはサービス実施後各項目について評価を行う段階評価コメント段階評価の結果はスキャン後の解析でデータとして取得しグラフ表示することでモニタリング時の資料とする今回記入した部分は次回の介護カードに印刷されます全て記入するとこのようになりますこのように前回の情報を参照することで例えケアワーカが前回と代わっても連続的な介護サービスを実施できる 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 11

12 2009/12/17 アイケアセンタートップ画面岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 12

13 オンラインモニタリング FlexによるGUI オンラインモニタリング機能介護カード閲覧各種データを閲覧してモニタリングを行う TODO メモ伝達事項を記録するグラフ表示グラフはカードから自動的に生成 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 13

14 オンラインカンファレンス機能議事録共有された意見を元に音声通話で CC を実施する音声通話コメントを記入して, 議題に対する意見を共有する議事録を記入してカンファレンスをまとめるカンファレンスコメントケアプランへのコメントケアプラン : 介護保険でのサービス提供のために作成が義務付けられている書類 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 14

15 アイケアシステムソフトウエア構成 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 15

16 なぜ Seasar2 か? オープンソース DI+AOP をサポートした軽量コンテナ UI モックを起点としたページ駆動開発 UI モック ( 完成イメージ ) 低コスト要求変更に対する柔軟性コンポーネントの再利用性が高い要求を明確にし業務とのずれを低減し生産性を向上 POJO 1. 仕様の確認 HTML 対応するページクラス作成 Page 完成 SOA 基盤である ESB との連携用フレームワーク S2Mule Mule との連携がより簡単になり生産性が向上 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 16

Seasar2 フレームワーク (OSS) を利用 ESB は Mule(OSS) を利用サービスを Mule から利用するためのアダプタとして s2mule を利用 S2Mule

17 基盤アーキテクチャ実装手法サービスを ESB で統合し疎結合によるシステムの柔軟性を確保 Web サービスをはじめとする標準技術によりシステム統合を促進サービス App Seasar2 S2Mule Msg ESB Mule Msg SOAP Mule JVM メッセージングプラットフォーム SOAP Msg Msg App サービスは Java の Seasar2 フレームワーク (OSS) を利用 ESB は Mule(OSS) を利用サービスを Mule から利用するためのアダプタとして s2mule を利用 S2Mule S2Dao Seasar2 ポータル DB (*) 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) (*) User Guide - Japanese ESB Mule Documentation 17

18 安全な情報管理セキュア認証 2009/12/17 PKI ベースのセキュア認証岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 18

19 安全な情報管理 DB 盗難対策ネットワーク盗聴対策サーバハイジャック対策 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 19

20 安全な情報管理 DB 暗号化図 9.DB は 2 重暗号化 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 20

21 アイケアセンター利用イメージ図ケアプラン医師の意見書家族ケアマネ FAX 看護師医師ヘルパーブラウザ Internet ポータルサービス DB ケアプラン閲覧サービスバス訪問介護カード作成サービス被介護者情報登録サービスモニタリングサービスケアカンファレンスサービス訪問看護現場知のフォードバック DB アイケアシステム 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 21

22 本システムを用いた介護業務の流れ ( ケアマネージャの場合 ) 他関係者のサービス提供状況の入手他関係者からの情報サービス提供方針の変更議題の明確化議題に対する意見の共有訪問介護日々の介護業務オンラインモニタリング機能 1 カード閲覧 2 グラフ閲覧 3TODO メモ閲覧準備オンラインケアカンファレンス機能ケアプランへのコメントカンファレンスコメント本番音声通話 4TODO メモ記入終了後議事録移動の負担他の関係者への情報提供ケアプランの修正サービス提供方針の明確化 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 22

23 評価実証実験名古屋市内の医療法人約 3 か月 (2008 年 11 月 ~2009 年 1 月 ) 参加者ケアマネージャ 7 名ヘルパー 6 名看護師 5 名医師 1 名被介護者 9 名 ( うち 3 名についてケアカンファレンスを実施 ) アンケート, ヒアリングを実施結果オンラインのケアカンファレンスの実施時間音声通話によるケアカンファレンスは約 10 分で実施できた ( 普段は 20 分程度 ) オンラインモニタリング機能約 8 割の人からモニタリング機能により情報連携が今まで以上に進むという回答を得た 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 23

24 オンラインモニタリング機能の評価 N=15 現在の利用者へのケア内容が容易に把握できるようになった 63.6 被介護者の身体状況が容易に入手できるようになった 54.5 被介護者に関する情報の管理が容易になった 54.5 他の関係者の ToDo メモがサービス提供の参考になった 45.5 コミュニケーションが増えた各関係者間の単位 (%) 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 24

25 オンラインカンファレンス機能の評価 N=15 会議参加のために移動する時間が短縮できる 100 コメントが共有でき問題意識が統一できる 42.9 資料を印刷する手間が省けて業務負担が軽減された 28.6 参加者らのコメントをケアプランに活かすことができた 28.6 その他単位 (%) 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 25

26 本システム導入による業務の変化サービスの質的向上につながる訪問介護記録の管理が容易になる効率的で無駄のないサービスを提供できる被介護者の訪問介護記録の作成時間が短縮される必要な介護情報を探す時間が短縮される資料を作成する際の時間が短縮される事務全般の時間短縮につながるサービスを必要なときに迅速に提供できるセキュリティの保護が容易になるコンプライアンスが遵守されるようになる関係者間での被介護者情報の共有が容易になる関係者間での連携が円滑になるシステム導入前に比べ仕事の負担が減る関係者間で利用者のサービスニーズを共有できる関係者間で被介護者へのサービス提供における問題を共有できる関係者間の連携推進につながる連携の促進に高い評価 N=9 N=10 N=10 N=8 N=10 N=9 N=9 N=10 N=9 N=9 N=10 N=10 N=9 N=10 N=10 N= よくあてはまるややあてはまる ( 単位 :%) 2009/12/17 岩田彰あまりあてはまらない ( 名古屋工業大学 ) あてはまらない 26

27 本システム導入の効果 N=15 各関係者の連携推進につながる 76.9 関係者間で利用者へのサービス提供者被介護者が受けているケアサービス内容が容易にわかるケアカンファレンス開催の日程調整の負担が軽減される事務全般の作業負担が軽減される被介護者の日々の健康状態がわかる 30.8 より被介護者に最適なサービス提供を可能にしてくれる被介護者に関する看護情報のフォーマットが統一される被介護者に関する介護情報のフォーマットが統一される単位 (%) 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 27

28 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 28

29 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 29

30 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 30

31 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 31

32 アイケアセンター構想すべてのステークホルダーが関与する NPO により運営被介護者本人被介護者本人家族 : 両親の介護状況を遠隔地から見守り介護業務事業者 : チームケア促進による介護の質向上と業務効率化介護保険者 ( 地方自治体 ): チームケア促進による介護の質向上と保険請求の真正性確立介護用品販売業者 : 介護業務ポータル運営による販促今後本格的な実証実験を行う中で実施体制を検討する予定 2009/12/17 岩田彰 ( 名古屋工業大学 ) 32

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