サイクル 24 を迎えるまでに挑戦しようサテライト通信 JM1LRA also WH0U 新井利男 2010 年 2 月 7 日 ( 日 ) JARL 埼玉県支部技術講演会 ( 於東松山市 ) サテライト通信 rev.2 by JM1LRA

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みそらたなせ
5 years ago
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1 サイクル 24 を迎えるまでに挑戦しようサテライト通信 JM1LRA also WH0U 新井利男 2010 年 2 月 7 日 ( 日 ) JARL 埼玉県支部技術講演会 ( 於東松山市 )

2 1. サテライト通信の魅力とは? 1. コンディションに左右されない 2. 交信可能時間が決まっている ( デメリットでもある ) 3. 宇宙通信の魅力 4. アワードでは別バンドとしてカウントされる

3 2. サテライト通信の用語 AOS(Acquisition of Signal): 衛星が見え始めること LOS(Loss of Signal): 衛星が見えなくなること MEL(Max Elevation): 衛星が最大仰角の位置にくることアップリンク : 自局から衛星に向けて送信することまたは送信信号ダウンリンク : 衛星からの信号を受信することまたは受信信号ドップラ効果 : 衛星の ( 受信 ) 周波数が変化する現象軌道予測ソフト : 衛星による通信可能時刻を予測するリグコン :PC でドップラシフトを補正する送信固定 : アップリンク周波数を固定して通信する方法 ( 受信周波数が変化する ) 受信固定 : ダウンリンク周波数を固定して通信する方法 ( 送信周波数を変化させる ) トランスポンダ : 中継器トラポン

4 3. サテライト通信のイメージ MEL( 南中 ) AOS ( 日の出 ) アップリンクダウンリンクダウンリンク LOS ( 日の入り ) ドップラシフト補正が必要

5 4. ドップラ効果サテライト通信を行う上で避けて通れないハードル音のドップラ効果は救急車などで体験できる電波は車の速度程度では体験できない衛星は約 7.5km/ 秒 145MHz で約 3kHz 435MHz で約 9kHz 変化量は直線的ではなく AOS や LOS 付近で小さく MEL 付近で最大ハードルを下げるためのドップラ補正リグコントロール ( リグコン )

6 5. アマチュア衛星の種類分類衛星名諸元備考 FM AO-27 uplink : MHz downlink: mhz SO-50 uplink : MHz(tone 67Hz 要 ) downlink: mhz AO-51 uplink : MHz downlink: mhz uplink : MHz(tone 233.6Hz 要 ) SO-67 downlink: mhz SSB/CW FO-29 uplink : MHz(CW/LSB) downlink: mhz(cw/usb) uplink : MHz(CW/LSB) VO-52 downlink: mhz(cw/usb) FM uplink: mhz(tone 67Hz 要 ) downlink: mhz その他 HO-68 SSB/CW uplink: mhz(cw/lsb) downlink: mhz(cw/usb) ISS, ディジタル衛星など一番多い up/down ( 下記参照 ) 国産衛星ヒーコン : MHz CW ヒーコン : MHz CW ( 下記参照 ) AO-51とHO-68の運用スケジュールは事前に確認すること AO-51 HO-68

7 6. 衛星はいつやってくるの? 現在の低軌道衛星の周期は約 100 分で北上パス / 南下パスで 4~6 回 1 パスあたり 10~15 分程度の交信可能時間衛星軌道予測ソフト CALSAT32(JR1HUO 局作 ): KSAT(JH3RKB 局作 ): インターネット利用 JAMSAT: SatTrack(7M3TJZ 局 ): 携帯電話利用 Satellite Forecast(JM1WBB 局作 ): MoSatSAT(JE0AWL 局作 ):

8 7. いろいろな対比地上通信 v.s. 衛星通信低軌道衛星 v.s. 高軌道衛星低軌道は交信時間は 10~15 分くらいで交信は近隣諸国に限られる FM 系衛星 v.s. リニア (SSB/CW) 衛星 FM 系は 1ch のみリニア系はバンドがあるので同時に複数 QSO 可能 Beam アンテナ v.s. GP アンテナ高利得の Beam アンテナは不要だけど無指向性はローテータが不要送信固定 v.s. 受信固定リグコン v.s. 手動ドップラ補正リグコンは便利だけどそれだけに頼ると東パス v.s. 西パス東ハスは混信が少ないけど陸地がない移動運用 v.s. 固定運用やはりパイルを浴びたいから

9 8. 衛星通信に必要な設備必須設備無線機サテライト対応無線機各モード対応無線機 2 台アンテナ数エレビームアンテナが望ましい GP でも可無いと不便な設備 PC 軌道予測ソフトあることが望ましい設備プリアンプデュプレクサ水平ローテータリグコン無くても大丈夫な設備仰角ローテータやる気

10 9.1 FM 系衛星経由の交信を行う前に最小ステップ量 : ハンディ機などは5kHzにするスケルチは開放 toneを重畳 ( 例 :SO-50,SO-67/67.0Hz HO-68/233.6Hz) 送信周波数は公称値固定 ( 例 :AO-51/ MHz AO-27,SO-50/ MHzなど ) 受信周波数は少し高めに ( 例 :AO-51/ MHz AO-27,SO-50/ MHzなど ) AOS MEL LOSで周波数は下がっていく ( 例 :AO-51/AOSで MELで LOSで ) アンテナのBeamはAOS 方向

11 9.2 SSB/CW 衛星経由の交信を行う前に送信モード :LSB 受信モード :USB フィルタは使わない ( 特にCW USBモードで受信するとよい ) ドップラシフトを考慮して周波数を合わせる例 1: 送信固定でFO-29の場合は受信周波数は徐々に下がる AOS 時 MHzで送信すると MHz 辺りで受信できる LOS 時 MHzで送信すると MHz 辺りで受信できる例 2: 送信固定でVO-52の場合は受信周波数は徐々に上がる AOS 時 MHzで送信すると MHz 辺りで受信できる LOS 時 MHzで送信すると MHz 辺りで受信できるループテストはIDを使うとよいループが確認できない時送信継続は厳禁 (FM 系衛星も同様 ) ( 参考 ) リニア衛星の UP/DOWN 周波数の関係 [ 逆ヘテロダイン ] VO-52: MHz(up) MHz(down)= ( 一定 ) FO-29: MHz(up) MHz(down)= ( 一定 ) HO-68: MHz(up) MHz(down)= ( 一定 )

12 9.3 通信方法 1パスあたり10~15 分が交信可能時間なので簡潔に交信するコンテストやDXペディションをイメージするとよい例 : JA8QRZ:CQサテライトこちらはJA8QRZ( フォネティックコートで ) どうぞ JA6QSO:JA8QRZ こちらはJA6QSO( フォネティックコートで )59ですどうぞ JA8QRZ:JA6QSO 同じく59ですありがとうございました JA6QSO: さようならコールするときはどちらをコールしても構わない場合によってはCQingの上から被せる CQ 局もタウンリンクを聴いている慣れてくるとハーシャルチェックや声 (CW の癖 ) で誰だかわかる FM 系衛星で CQ 応答がない場合連続 CQ は厳禁 30~60 秒 WATCH しよう

13 10.QSL カードの書き方基本的には通常のQSLと変わらない (JARLアワードでの要求として) 以下の2 点は必須事項 1 使用した衛星を明記 2アップリンク / ダウンリンク周波数

14 11. 最後に大声を出すより耳を良くしよう!( パワー合戦は厳に慎む ) ビーコンをよく聴こう!( ビーコンは情報の宝庫 ) 交信は簡潔に! 1QSO/1IDを心がけよう!( 衛星通信に限らず ) 譲り合いの心を持とう! 衛星は修理ができません大切に使いましょう! とにかく衛星通信を始めよう!( 衛星通信に感動簡単さに驚き )

15 Appendix A 私の衛星通信歴 2005 年 7 月 GPでFO-29のビーコン受信に感激 VO-52で初交信 2005 年 8 月移動サテライト運用開始 (10 月より本格的に移動運用 ) 2006 年 7 月 ~2007 年 4 月寝る間も惜しんでひたすら移動局を追いかける ( 朝練り ) 2007 年 3 月 Spratly Is. 交信 2008 年 6 月 WACA(Satellite 特記 ) 取得 2008 年 7 月 DO-64 打ち上げ 2008 年 8 月ハムフェアサテライトNOW! 初出展 2008 年 11 月 XU 交信 2009 年 9 月 SO-67 打ち上げ 2009 年 10 月 WAGA wkd 2009 年 12 月 HO-68 打ち上げ

16 Appendix B 便利なサイトアマチュア衛星通信初心者のための Wiki( お薦め ) 日本アマチュア衛星通信協会 (JAMSAT) アマチュア衛星通信協会 (AMSAT: 英語 ) サテライト NOW!(CHAT) リグコン JH1UVJ 局作 IC910&FT847のSAT 制御用 Excel: JE4IVN 局作 CSATmate:

解説アマチュア無線の基本用語集

解説アマチュア無線の基本用語集見本あアイボール QSO アマチュア無線家同士が直接会って話をすることです.eyeball( 目 ) でQSO( 交信すること ) することから, このように言われます. アイボール QSO でいろいろな知識を得たり, いろいろなハムとの出会いがあったりするので, 積極的に行いたいものです. ハムフェアや各地のハムの集いに出かけてみてください. 意外なアイボールQSOができることもあります. 空きチャンネル

サイクル 24 を迎えるまでに挑戦しよう サテライト通信 JM1LRA also WH0U 新井利男 2010 年 2 月 7 日 ( 日 ) JARL 埼玉県支部技術講演会 ( 於東松山市 ) サテライト通信 rev.2 by JM1LRA

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