Oracle E-Business Suite and RAC Performance and Elasticity on Vblock Systems 目次 VBLOCK システムでの ORACLE E-BUSINESS SUITE および RAC のパフォーマンスと柔軟性

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1 Oracle E-Business Suite and RAC Performance and Elasticity on Vblock Systems 目次 VBLOCK システムでの ORACLE E-BUSINESS SUITE および RAC のパフォーマンスと柔軟性 バージョン 年 2 月 2014 VCE Company, LLC. All rights reserved.( 不許複製禁無断転載 ) 1

2 Copyright 2013 VCE Company, LLC. All rights reserved.( 不許複製 禁無断転載 ) VCE は この資料に記載される情報が 発行日時点で正確であるとみなしています この情報は予告なく変更されること があります 本文書に記載される情報は 現状有姿 の条件で提供されています VCE は この資料に記載される情報 に関する どのような内容についても表明保証条項を設けず 特に 商品性や特定の目的に対する適応性に対する黙示的保証はいたしません 2

3 目次 はじめに... 5 ビジネスケース... 5 解決策... 5 目的... 5 主要な成果... 6 メリット... 6 対象読者... 6 フィードバック... 6 テクノロジーの概要... 7 Vblock システム... 7 Vblock System Vblock System Oracle 11g R2 Enterprise Edition... 8 Oracle Real Application Clusters 11g R Oracle E-Business Suite Release EMC Ionix Unified Infrastructure Manager... 8 アーキテクチャの概要... 9 アーキテクチャの概要... 9 物理トポロジー パフォーマンステスト環境 拡張性テスト環境 ハードウェアコンポーネント ソフトウェアコンポーネント ストレージレイアウト パフォーマンステスト テストの目的 テスト環境 テスト手順 テスト結果と分析 拡張性テスト テストの目的 テスト環境 テスト手順 Oracle RAC の拡張 アプリケーション階層の拡張

4 テスト結果と分析 結論 次のステップ 関連資料 VCE Oracle 付録 A テスト環境の準備 テストツール 作業負荷の説明

5 はじめに 組織は 急速なビジネスサイクルおよび ロールアウト リリースの変更 プロセスの自動化が原因となる継続的な変更によって発生する 動的ワークロードへの対応という課題に直面することがあります よって パフォーマンスと柔軟性が ビジネスアプリケーションに必要な運用効率と俊敏性を達成するための重要な成功要因となります このホワイトペーパーでは Vblock システムが Oracle EBS(E-Business Suite) 向けに これらの課題を解決する方法について説明します このソリューションを検証するため 典型的な Oracle のお客様の環境を Vblock システムに構築しました この環境は Vblock System 700 に VMware vsphere 4.1 Oracle EBS アプリケーション Oracle のクラスター化されたデータベースを搭載して構成しました 負荷の下でのベースラインの物理パフォーマンスと仮想パフォーマンス 拡張する際の負荷の下でのパフォーマンスを測定しました そのテスト結果を このホワイトペーパーで示します ビジネスケース EBS のような ERP( エンタープライズリソースプランニング ) ソリューションは 統合インフラストラクチャと仮想化への移行が以前から遅れていました パフォーマンスと柔軟性は その大きな障害となる 2 つの課題です お客様は Oracle の本番システムとビジネスアプリケーションが次の点を実現できるという確証を求めています ビジネス SLA(Service Level Agreement) のニーズを満たすパフォーマンス 絶えず変化するリソース要件に対応して効率的にスケールアウトしながら アプリケーションのニーズにも対応できる柔軟性 高い ROI( 投資収益率 ) を維持しながら TCO( 総所有コスト ) を低減すること 解決策 Vblock システムは 業界をリードするベンダーによるコンピューティング ネットワーク ストレージ 仮想化 管理テクノロジーを実現し 最高レベルの可用性 データ保護 セキュリティを確保します IT 組織は Oracle EBS および RAC 導入を 物理環境から仮想環境にシステムを停止することなく移行できます 結果として Oracle EBS インスタンスと RAC インスタンスがより少ない数のハードウェアに統合されて 使用率が高まりライセンスコストが削減されます Vblock システムを使用すると IT 組織は効果的にリソースを管理し 割り当てて 動的な Oracle EBS 環境の要求に応えることができます 目的 以下の点を示すことを目的として テストを実施しました Vblock システム上の vsphere 4.1 で I/O 集約型のアプリケーションベースのワークロードを実行する Oracle EBS と RAC のパフォーマンスが 典型的なビジネス SLA のニーズを満たすこと Vblock システム上で Sphere 4.1 が提供する仮想環境により Oracle EBS 導入と RAC 導入のスケールアウトとスケールアップが動的ワークロードに対応できること 5

6 主要な成果 VCE では Oracle EBS アプリケーションの広範なパフォーマンステストを Vblock システム上の仮想 Oracle RAC 環境で実施しました 主要な結果は次のとおりです 物理環境および仮想環境でのトランザクションに対するアプリケーションレスポンスタイムは 5~10% の範囲になりました Vblock システム上で Oracle EBS と RAC のスケールアウトとスケールアップを行うと パフォーマンスが向上します メリット Vblock システム上で Oracle EBS と Oracle RAC システムを仮想化すると 以下のメリットが得られます IT コストの抑制 より多くの Oracle インスタンスをより少ないハードウェアに導入することで ライセンスの ROI ( 投資収益率 ) を最大化 サーバーの統合による使用率の向上とコストの削減 合理化されたパフォーマンス管理 Vblock システム上で 統合インフラストラクチャの標準化されたパッケージ済みのユニットを使用して 導入を加速し 運用を合理化 動的な仮想マシンの移行と 垂直および水平拡張により 成長 動的ワークロード スケジュール設定されたメンテナンスに対応 絶え間ないイノベーション 最高レベルの可用性 データ保護 セキュリティを 業界をリードする事前構成済みの統合インフラストラクチャプラットフォームを活用して確保 VMware 仮想マシンテンプレート Oracle Rapid Cloning テクノロジー EMC レプリケーションソフトウェアを使用して 物理環境から仮想環境への移行と Oracle インスタンスの導入を加速 対象読者 仮想化データセンター環境で Oracle EBS の評価 購入 管理 運用 導入を担当するユーザーが このホワイトペーパーを読むことでメリットを得ることができます フィードバック ドキュメントへの変更の提案や このホワイトペーパーに関するフィードバックがある場合は このホワイトペーパーのタイトル コメントのあるページ フィードバックを記載して docfeedback@vce.com までメールでお知らせください 6

7 テクノロジーの概要 このソリューションでは 以下の主要なハードウェアとソフトウェアを使用しています Vblock システム Oracle Database 11g R2 Enterprise Edition Oracle RAC(Real Application Clusters)11g R2 Oracle E-Business Suite Release 12 Vblock システム VCE の Vblock システムは世界最先端の統合インフラストラクチャであり インフラストラクチャの最適化 コスト削減 環境の保護 管理の合理化 導入の迅速化 イノベーションの促進を実現します Vblock システムは ポートフォリオ全体にわたり単一のアーキテクチャとして設計され クラス最高のコンポーネントで構成されます 初期導入からサポートに至るまで単一の窓口を提供するほか 業界で最も豊富な構成が用意されています Vblock System 720 Vblock System 720 は 最も要件の厳しい IT 環境を対象とした Vblock System 700 ファミリのエンタープライズおよびサービスプロバイダークラスのミッションクリティカルなシステムで 数千台の仮想マシンと仮想デスクトップを実行する企業のワークロードおよび SLA に対応できます モジュラー設計のアーキテクチャを備えており 要求されるワークロードに基づいて柔軟に構成を選択できます このワークロードには ビジネスクリティカルな ERP( エンタープライズリソースプランニング ) CRM( カスタマーリレーションシップマネージメント ) データベースサービス メッセージングサービス コラボレーションサービスなどが含まれます Vblock System 720 では 業界最高のダイレクタークラスのファブリックスイッチ 最も先進的なファブリックベースのブレードサーバー 最も信頼性の高いストレージプラットフォームが採用されています Vblock System 720 では構成の選択肢がより多く用意され 従来の世代と比べて 2 倍のパフォーマンスと拡張性 柔軟なストレージオプション より高密度なコンピューティング ファイブナイン (99.999%) の可用性 統合ネットワークを備えるほか サービス提供までの時間を短縮し 運用コストを削減する新しい仮想化プラットフォームをサポートします Vblock System 320 Vblock System 320 は Vblock System 300 ファミリに属するエンタープライズおよびサービスプロバイダー向けシステムで 幅広い仮想マシン ユーザー アプリケーションに対応するよう設計されています プライベートとパブリックのいずれのクラウド環境でも 必要な規模を実現するのに最適です Vblock System 320 は より優れた拡張性とパフォーマンスを提供するよう設計されており ミッションクリティカルなアプリケーション クラウドサービス VDI 混在ワークロード アプリケーションの開発とテストの大企業への導入をサポートします Vblock System 320 では構成の選択肢がより多く用意され 従来の世代と比べて 2 倍のパフォーマンスと拡張性 柔軟なストレージオプション より高密度なコンピューティング ファイブナイン (99.999%) の可用性 統合ネットワークを備えるほか サービス提供までの時間を短縮し 運用コストを削減する新しい仮想化プラットフォームをサポートします 各 Vblock System 320 で 市場をリードする EMC VNX ストレージアレイを利用できます 詳細については を参照してください 7

8 Oracle 11g R2 Enterprise Edition Oracle 11g R2 Enterprise Edition では Oracle ASM( 自動ストレージ管理 ) と Oracle Clusterware の両方が 1 つのセットのバイナリに統合され Oracle Grid Infrastructure という名称になりました このインフラストラクチャは Oracle RAC データベースを実行するために必要なすべてのクラスターとストレージのサービスを提供するようになりました Oracle Real Application Clusters 11g R2 Oracle RAC は マシンのクラスター全体でストレージと処理能力を組み合わせて 高可用性を実現します Oracle RAC によって Oracle Database を拡張することで さまざまなサーバーに対して同時に複数のインスタンスを使用してデータを格納し 更新し 効率的に取得できるようになります Oracle RAC では サーバーがクラスターとして連係できるようにするソフトウェアを提供しています データベースを構成する物理構造は クラスター内のすべてのサーバーからアクセス可能な共有ストレージに存在する必要があります クラスター内の各サーバーでは Oracle RAC ソフトウェアが実行されます Oracle RAC 環境では 複数のクラスターデータベースインスタンスにより 1 つのデータベースが構成されます これらのインスタンスは 別々のサーバーに存在したり ホストまたはノードとして参照したりすることができます 複数のサーバーから組み合わせた処理能力により 1 台のサーバーから得られるよりも多くのスループットと高い拡張性が実現されます 注 : VMware 上で実行する Oracle 製品に対する Oracle のサポートポリシーについては My Oracle Support Doc[ID ] を参照してください Oracle E-Business Suite Release 12 Oracle EBS アーキテクチャは 多重階層型分散コンピューティングのフレームワークです Oracle EBS モデルでは 複数のレベル つまり階層にサービスが分散されます サービスとは いくつかのビジネスロジックを実行して特定の機能を提供する 1 つのプロセス または複数のプロセスのグループです 階層とは 潜在的に物理マシンにまたがることができるサービスのグループです つまり 階層とはサービスの論理グループで 物理ノードやマシンに制限されません 各階層は 1 つ以上のノードから構成することが可能で 各ノードには複数の階層を配置することができます たとえば 1 台のマシンに データベース階層 アプリケーション階層 デスクトップ階層を配置できます 同様にデータベースを複数のアプリケーションサーバーの 1 つに配置することも 個別のマシンに単独で配置することもできます 注 : 詳細については Oracle Applications 概要 [B ] を参照してください EMC Ionix Unified Infrastructure Manager EMC Ionix UIM/P(Unified Infrastructure Manager/Provisioning) は プロビジョニング 構成 変更 コンプライアンス管理を含む Vblock システム向けの合理化された管理を実現します UIM/P は Vblock システムのコンピューティングリソース ストレージリソース ネットワークリソースの一部をインフラストラクチャサービスにパッケージ化する機能を提供します いったんサービスにパッケージ化されると UIM/P を介して 1 つのエンティティとしてリソースを予約し 導入し 割り当てて 管理することができます 8

9 アーキテクチャの概要 このホワイトペーパーで説明しているパフォーマンスと拡張性のテストは VMware vsphere 仮想化ソフトウェアを使用して Vblock システムに作成した仮想化 Oracle 環境で実施しました 共通のクラスター環境をレプリケートするために 仮想環境には Oracle EBS アプリケーションと仮想化された Oracle のクラスター化データベース (Oracle と Oracle RAC) を用意しました アーキテクチャの概要 図 1 は テスト環境のアーキテクチャの概要を示しています 図 1: アーキテクチャの概要 9

10 物理トポロジー 図 2 は テスト環境の物理トポロジーを示しています 図 2: 物理トポロジー 10

11 パフォーマンステスト環境 図 3 は パフォーマンステスト環境を図で示しています 図 3: パフォーマンステスト環境 11

12 拡張性テスト環境 図 4 は 拡張性テスト環境を図で示しています 図 4: 拡張性テスト環境 12

13 ハードウェアコンポーネント 仮想 Oracle RAC は SAN 接続を提供する任意の Vblock システムに導入できます このホワイトペーパーに説明されているパフォーマンステストは Vblock System 700 モデル MX で実施されました 次の表は テスト環境で使用したハードウェアコンポーネントの一覧です コンポーネント個数構成 Cisco UCS( ユニファイドコンピューティングシステム ) ファブリックインターコネクト 2 Cisco B シリーズブレード 8(CPU コア 12 および 192 GB メモリを各ブレードに搭載 ) - 3 台を物理環境テストに使用 - 3 台を仮想化環境テストに使用 - 2 台を追加し スケールアウトのテストに使用 ストレージ 1 EMC VMAX ストレージ ネットワーク 2 Cisco MDS 9513 スイッチ ソフトウェアコンポーネント 次の表は テストで使用したソフトウェアコンポーネントの一覧です また テストツール ( 付録 A) も参照してください プラットフォーム 役割 バージョン Red Hat Linux 5 オペレーティングシステム RHEL 5 U4(64 ビット ) Oracle 12.1 E-Business Suite アプリケーション Oracle 11g R2 Enterprise Edition データベース Oracle 11g R2 RAC(Real Application Clusters) Clusterware VMware vsphere 4 仮想化

14 ストレージレイアウト パフォーマンステスト用に FC( ファイバーチャネル ) ディスクを備えたシンストレージプールを 2 個使用しました これらのディスクは 600 GB の 15K RPM のディスクです プール 1(eBizR10) には 有効容量を 1 TB とした 50 GB の RAID 1 データデバイスを 20 台配置しました 次の表は このプールから作成されるシン LUN(TDEV) の一覧です 環境 LUN 仮想ディスク 物理 Oracle DB オンライン REDO ログ 100 GB 3 仮想 (RDM としてプロビジョニング ) Oracle DB オンライン REDO ログ 100 GB 3 プール 2(eBizR5) には 有効容量を 10 TB とした 50 GB の RAID 5 データデバイス 2000 台を配置しました 次の表は このプールから作成されるシン LUN(TDEV) の一覧です 階層環境 LUN 仮想ディスク Oracle DB 物理 Oracle RAC 投票ディスク /OCR ディスク Oracle アーカイブログ DG Oracle データ DG Oracle 一時スペース DG 4 GB GB GB GB 1 仮想 (RDM としてプロビジョニング ) Oracle RAC 投票ディスク /OCR ディスク Oracle アーカイブログ DG Oracle データ DG Oracle 一時スペース DG RAC 4 GB ディスク 6 Oracle RAC 投票ディスク /OCR ディスク Oracle アプリケーション 物理 OS アプリケーション階層バイナリと共有アプリケーション階層ファイル 100 GB GB 1 仮想 (VMDK としてプロビジョニング ) OS アプリケーション階層バイナリと共有アプリケーション階層ファイル 100 GB GB 1 注 :DG = 自動ストレージ管理ディスクグループ 14

15 図 5 は Oracle データベースのストレージマッピングを示します 図 5: ストレージレイアウト 15

16 パフォーマンステスト Vblock システムでの Oracle EBS と Oracle RAC の特徴を示すために 次のそれぞれの環境で稼働する Oracle EBS アプリケーションと Oracle RAC に対してパフォーマンステストを実施しました 物理環境 VMware vsphere 4.1 を使用した仮想環境 テストの目的 パフォーマンステストは Vblock システム上の vsphere 4.1 で I/O 集約型のアプリケーションベースのワークロードを実行する Oracle EBS と RAC のパフォーマンスが 典型的なビジネス SLA のニーズを満たすことを示す目的で実施されました テスト環境 図 3 は パフォーマンステスト環境を図で示しています テスト環境の構成に使用した手順については テスト環境の準備 ( 付録 A) を参照してください テスト手順 パフォーマンステストでは 発注管理トランザクションの実行を実施しました 説明については 作業負荷の説明 ( 付録 A) を参照してください 負荷を大きくしてパフォーマンスをテストするために 同時ユーザー数を 100 から 500 に増やしました テスト結果と分析 各環境で 5 回のロードテストを実行しました ロードテストでの各トランザクションの平均アプリケーションレスポンスタイム ( 秒 ) を求めるために 結果を平均しました 図 6 では 物理 Oracle RAC 環境での平均アプリケーションレスポンスタイムと仮想 Oracle RAC 環境での平均アプリケーションレスポンスタイムを比較しています 16

17 図 6: 平均アプリケーションレスポンスタイム 主な発見事項は 次のとおりです 前述の図 6 で示されているように 物理テスト環境と比べた場合 仮想テスト環境で 平均アプリケーションレスポンスタイムにわずかな上昇が認められました 各トランザクションで 90 パーセンタイルの平均レスポンスタイムを比較すると Vblock システムの仮想環境にある Oracle EBS のパフォーマンスは 物理環境の Oracle EBS の 87% であったことが示されました この最小限のパフォーマンス低下は ESXi のオーバーヘッドによるものです 17

18 拡張性テスト 仮想 Oracle 環境の拡張性と柔軟性のメリットを示すために 500 のアクティブな同時ユーザーを使用したロードテストを実施し 1 つの Oracle EBS アプリケーションノードと 1 つの Oracle RAC データベースノードを仮想 Oracle 環境に追加した後で パフォーマンスを測定しました テストの目的 拡張性テストは Vblock システム上で vsphere 4.1 が提供する仮想環境により Oracle EBS 導入と RAC 導入がスケールアウトし 動的なワークロードに対応できることを示す目的で実施されました テスト環境 Oracle E-Business Suite 12 では マルチノード構成のオプションにより アプリケーションファイルシステムを共有することができます Oracle EBS R12 を使用したロードバランシング構成には共有アプリケーションファイルシステムが推奨されているため Oracle EBS の物理環境と仮想環境の両方に 共有アプリケーションファイルシステムを実装しました NFS サーバーを使用して Oracle EBS 用に共有アプリケーションファイルシステムをマウントしました 図 4 は 拡張性テスト環境を図で示しています 注 : My Oracle Support Doc ID (Sharing the Application Tier File System in Oracle E- Business Suite Release 12) では Oracle EBS R12 による非共有のアプリケーション階層から 共有アプリケーションファイルシステム用の推奨構成に移行する方法について 詳細が説明されています テスト手順 Oracle RAC の拡張 ノードを追加して Oracle RAC 環境を拡張するタイミングを判断するために OEM(Oracle Enterprise Manager)11g R1 Grid Control とネイティブのシステムツールを使用して Oracle RAC データベースノードの使用率を監視しました Oracle RAC データベースノードに対する CPU とメモリの使用率が 利用可能なリソースの 80% に達したら 1 つの Oracle RAC ノードと 1 つの Oracle EBS ノードを環境に追加し Oracle EBS 環境で追加ユーザーがタスクを実行するのに十分なリソースを提供しました ステップ アクション 1 仮想 Oracle RAC ノードをクラスターに追加します 2 Oracle RAC インスタンスを新しいノードに追加します 3 新しいノードでリスナーにインスタンスを登録します 注 : 詳細については Adding and Deleting Oracle RAC Nodes for Oracle E-Business Suite Release 12 [ID ] または Oracle Clusterware 管理およびデプロイメント ガイド 11g リリース 2 (11.2) を参照してください 18

19 アプリケーション階層の拡張 次の手順を実行しました ステップ アクション 1 環境を準備します 2 新しいアプリケーションノードを構成します 3 プロファイルオプションを更新します 4 APPLCSF 変数の設定を確認します 5 ICX_PARAMETERS 内の SESSION_COOKIE_DOMAIN 値を更新します 6 ロードバランシングを構成します 7 並列同時処理を構成します テスト結果と分析 ロードテストも実施し 1 つの Oracle RAC データベースノードと 1 つの Oracle EBS アプリケーションノードを仮想 Oracle 環境に追加した後で パフォーマンスを測定しました このことにより スケールアウトとスケールアップ時の柔軟性が示されます 図 7 は 仮想環境をスケールアウトする間の トランザクションあたりの平均アプリケーションレスポンスタイム ( 秒 ) を 拡張しない物理環境と仮想環境のパフォーマンスと比較して示しています 図 7: スケールアウト時の平均アプリケーションレスポンスタイム 19

20 主な発見事項は 次のとおりです Vblock システム上の vsphere 4.1 環境でスケールアウトする前と後で各トランザクションの 90 パーセンタイルのレスポンスタイムを比較すると スケールアウト後のレスポンスタイムが 21% 低下したことが示されました スケールアウトした仮想環境のパフォーマンスは 物理環境のパフォーマンスと比べて わずか 3.8% 低下しただけでした 追加のリソースをオンデマンドでプロビジョニングして お客様の将来の拡張に関する要件に対応することができます Vblock システム上で Oracle EBS と RAC のスケールアウトとスケールアップを行うと パフォーマンスが向上します 20

21 結論 物理および仮想 Oracle RAC 環境における Oracle EBS のパフォーマンスと拡張性テストの結果から 物理環境から Vblock システムの仮想環境への移行を希望するお客様は 仮想化のメリットにより 高いレベルの ROI( 投資収益率 ) を実現し TCO( 総所有コスト ) を削減できることが示されました VCE が示すテスト結果に基づくと Oracle EBS アプリケーションに対して実行されたトランザクションのパフォーマンスの差は 大きくありません 次のステップ このソリューションおよび他のソリューションに関する詳細については VCE の担当営業までお問い合わせください あるいは をご参照ください 21

22 関連資料 VCE Zero Downtime Bi-directional Physical to Virtual Migration for Oracle EBS R12 With RAC on Vblock Systems Oracle My Oracle Support ノート Cloning Oracle Applications Release 12 with Rapid Clone (Doc ID 参照するには Oracle サポートアカウントが必要 ) Using Oracle 11g Release 2 Real Application Clusters with Oracle E-Business Suite Release 12 (Doc ID ) Using Load Balancers with Oracle E-Business Suite Release 12 (Doc ID ) Configuration of Load Balancing and Transparent Application Failover (Doc ID ) How to Implement Load Balancing With RAC Configured System Using JDBC (Doc ID ) Using Cisco ACE Series Application Control Engine with Oracle E-Business Suite Release 12 (Doc ID ) Sharing the Application Tier File System in Oracle E-Business Suite Release 12 (Doc ID ) 22

23 付録 A この付録では パフォーマンステストにおいて パフォーマンスの測定に使用したツールと作業負荷の生成に使用したワークフローについて説明します テスト環境の準備 次の表は パフォーマンステスト環境の構成方法について説明しています ステップアクション注意事項 1 1 台のアプリケーション階層サーバーと 1 台の Oracle 11g データベース階層サーバーからなる 分割ノードの Oracle EBS R12(12.1.1) 環境をインストールし 構成します 手順については 該当する Oracle のドキュメントを参照してください 2 2 つのノードの物理 Oracle RAC を作成します 手順については 該当する Oracle のドキュメントを参照して ください 3 物理 Oracle RAC を仮想 VMware vsphere 4 環境に移行します 4 EMC ストレージレプリケーションテクノロジーを Oracle Rapid Clone テクノロジーとともに使用して 仮想 Oracle EBS と RAC 環境のクローンを物理環境に作成します 手順については Zero Downtime Bi-directional Physical to Virtual Migration for Oracle EBS R12 With RAC on Vblock Systems を参照してください 詳細については Cloning Oracle Applications Release 12 with Rapid Clone (Doc ID ) を参照してください 参照するには Oracle サポートアカウントが必要です テストツール 以下の表では 負荷を生成し 測定値を収集するために使用したツールについて説明しています ツール 説明 HP LoadRunner 11 数十万の同時ユーザーをエミュレートし 測定と繰り返しが可能な一貫した本番の作業負荷をアプリケーションプラットフォームに適用します Oracle を含む 多様なアプリケーション環境とプロトコルに対するパフォーマンステストをサポートします SolarWinds NPM(Network Performance Monitor) ルーター スイッチ サーバー その他の SNMP 対応デバイスのパフォーマンスデータの詳細な監視と分析を実現します 自動的にネットワークデバイスを検出し 動的ネットワークマップによりリアルタイムでパフォーマンス統計を表示します すぐに利用可能なダッシュボード アラート レポート ベストプラクティスの閾値を用意しています 23

24 ツール Oracle AWR( 自動ワークロードリポジトリ ) と ADDM ( 自動データベース診断モニター ) OEM(Oracle Enterprise Manager)11g R1 Grid Control EMC SPA(Symmetrix Performance Analyzer) 説明 AWR により 診断に必要な統計データが保存されます ADDM により AWR のデータが分析され 潜在的なパフォーマンスのボトルネックを特定できます 特定された問題ごとに根本原因が示され 問題を修正するための推奨事項が提示されます ADDM は AWR のスナップショットが取得されるたびに 分析タスクを実行し 発見事項と推奨事項をデータベースに保存します アプリケーションスタックのすべての階層にわたる可用性の高い環境を監視し 維持します Oracle の物理環境と仮想環境の両方を監視します オペレーティングシステム ネットワーク ストレージ構成などのホスト環境を監視し 管理する機能を提供します Symmetrix のパフォーマンスのトレンド分析を合理化します リアルタイムで 直観的なアプリケーションの監視を実行します 診断のドリルダウン機能を提供し パフォーマンスの問題の根本原因を特定できます EMC STP データ収集後 Symmetrix とホストシステムのパフォーマンスを分析します 収集したデータを使用して 構成データとともに Symmetrix とホストのパフォーマンスの表示を作成します VMware esxtop ESXi Server を実行する物理サーバーの状態について情報を表示します 各物理プロセッサの CPU 使用率 メモリ使用率 ESXi Server マシンが利用可能な各ネットワークとディスクデバイスのネットワーク帯域幅とディスク帯域幅を一覧で表示します 各 VMkernel 領域の CPU とメモリの使用率を一覧で表示します 作業負荷の説明 次の表は パフォーマンスと拡張性テストの作業負荷の生成に使用した カスタマイズされた O2C (Order to Cash) ワークフローについて説明しています この作業負荷は Oracle Applications のパフォーマンスと拡張性を明らかにし 異なるシステム構成での Oracle Applications のパフォーマンスを比較する指標となります トランザクションのスクリプトは HP LoadRunner を使用して作成され 事前に定義したユーザー負荷の下で実行されました 各ユーザーは O2C プロセスの一部としてトランザクションを実行しました ステップ 1 注文の入力 / セールスオーダーの作成 説明 このサイクルは 受注管理モジュールで開始され 約 4 つの明細が付いた注文を作成します この注文は予約されて リリースの選択に渡されます 2 リリースの選択 リリースの選択では 注文を見つけてリリースし 注文の移動依頼を 作成します このプロセスでは 注文の移動を処理し 元になるサブ 在庫に対して 予約が作成されます 24

25 ステップ 説明 3 出荷確認 出荷確認は 品目が出荷されたことを確認するプロセスです 出荷を実行することで 配送と関連づけられた配送品目が出荷されたことが確認されます ITS(Interface Trip Stop) により 輸送行程に割り当てられていないすべての有効な配送について 輸送行程と関連する積降地点を作成します ITS のプロセスは 注文の出荷を確認するときに自動的に開始します 4 ワークフローのバックグラウンド処理 出荷済み / クローズ済みの注文明細から請求書を作成するために ワークフローのバックグラウンド処理である OM Order Line を実行し 請求書として AR( 売掛金 ) に有効な注文明細を結びつけます ほとんどの本番 / 顧客環境では このプロセスは ビジネスの要件によって規定したとおりに自動的に実行されるよう構成されます このテストでは ITS の完了後 このプロセスを手動で送信します 5 売掛金の照会と請求 顧客およびそれまでに発注された商品に基づいて 請求書が作成さ れます 25

26 VCE について VCE は VMware および Intel の投資を受け Cisco と EMC が設立しました VCE は お客様のためにタイムトゥマーケットを短縮しながら IT コストを大幅に削減する統合インフラストラクチャおよびクラウドベースのコンピューティングモデルの適用を推進しています VCE は Vblock システムを通じて 業界唯一の完全に統合され 完全に仮想化されたクラウドインフラストラクチャシステムを提供しています VCE ソリューションは広範なパートナーネットワークを通じてご利用頂けるほか 一般アプリケーション 業界サービス アプリケーション開発環境に対応しています これにより お客様は IT インフラストラクチャの統合 検証 管理にわずらわされることなく ビジネスの革新に集中できます 詳細については を参照してください Copyright 2013 VCE Company, LLC. All rights reserved.( 不許複製 禁無断転載 ) Vblock および VCE のロゴは VCE Company, LLC およびその関連会社の登録商標または商標です その他のすべての名称ならびに製品についての商標は それぞれの所有者の商標または登録商標です