Adobe Sign and 21 CFR Part 11

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1 Adobe Sign と 21 CFR Part 11 今日のあらゆる規模の組織は 紙ベースのプロセスをデジタルに移行し 法的効力のある信頼性の高い電子サインでサインプロセスを 500% 加速させています ライフサイエンス組織が Adobe Sign を使用すれば 文書の作成 共同作業 様々な処理から保管や管理まで 署名プロセス全体を電子化しながら 次のような大量の電子サインプロセスを安全に処理できます 職務ベースの認証によるユーザー識別の管理 文書の完全性の証明 電子サインの検証 目次 1: 21 CFR Part 11 の概要 2: クローズドシステムの管理 5: オープンシステムの管理 6: 電子サインの実施要件 9: デジタル文書界のリーダーを選択する 監査証跡の保管 重要なビジネスアプリケーションやエンタープライズシステムとの統合 Adobe Sign は 米国連邦規則集第 21 巻第 1 章第 11 条 ( 通称 21 CFR Part 11) を含む多くの業界標準規格や規則のコンプライアンス要件を満たすように設定できます 数 100 に及ぶセキュリティ機能やプロセス コントロールに支えられ SOC 2 Type 2( セキュリティと可用性 ) ISO 27001:2013 PCI DSS などの厳しいセキュリティ基準に準拠しています このホワイトペーパーでは Adobe Sign がどのように 21 CFR Part 11 に準拠しているかについて詳細に説明します 適用される情報システム管理の技術的な詳細については 最新の Adobe Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートをアドビの担当者にリクエストして利用いただけます 21 CFR Part 11 の概要 21 CFR Part 11 では 米国食品医薬品局 (FDA) への電子文書と署名の提出要件について定義しています この法律では 電子記録 電子サインおよび電子記録に付された手書きサインは信用性と信頼性があり 一般に書面による記録および紙に書かれた手書きサインと同等である という FDA 規則が詳細に定められています 21 CFR Part 11 は 電子サインを使用するライフサイエンス組織に対し コンプライアンス要件の 3 つの異なるカテゴリーを満たすことを要求しています 1. クローズドシステム のセキュリティ 2. オープンシステム のセキュリティ 3. 電子サインの実施要件 21 CFR Part 11 では システム はクローズドまたはオープンのいずれかとして定義されます クローズドシステムは システム上の電子記録の内容に責任を持つ個人がシステムへのアクセスを管理する環境です 反対に オープンシステムは システム上の電子記録の内容に責任を持つ個人がシステムへのアクセスを管理しない環境です Adobe Sign は一般にオープンシステムとみなされますが そのユーザーは 管理者がシステムへのアクセスを管理し 個々のユーザーが電子記録の内容に責任を持つクローズドシステムを自組織に構築することも可能です

2 21 CFR Part 11 のコンプライアンス要件についてよく理解できるように 以下の節に 各規制条項の詳細な概要と 各要素に準拠するように Adobe Sign を設定す る方法を示します クローズドシステムの管理 第 節 法的要件電子記録を作成 変更 保持または伝達するためにクローズドシステムを使用する者は 電子記録の真正性 完全性および必要に応じて機密性が確保されるようにするため また 署名者が署名入りの記録を真正でないものとして容易に否認できないようにするために考案された手続きと管理を使用するものとする このような手続きと管理には 以下の内容が含まれます 第 11.10(a) 項 法的要件システムを検証して 正確性 信頼性 意図したパフォーマンスの一貫した実現 および無効となった または変更された記録を識別する能力を保証すること Adobe Sign は 文書レベルの管理と統合されたシステムレベルの厳格な管理を実装して 署名イベント中およびその後に文書が改ざんされたり許可なく変更されたりしていないことを保証します あらゆる文書は Adobe Certificate シールによって電子的に封印され どのような PDF ビューアーで表示されたときにも文書の真正性の証拠を提供します 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの ID およびアクセス管理 (IAM) バックアップ管理 (BM) およびシステムモニタリング (SM) 管理アクティビティの節を参照してください 第 11.10(b) 項 法的要件 FDA の検査 審査および複写に適した 人間が判読できる形式と電子形式の両方で記録の正確かつ完全なコピーを作成できること Adobe Sign は 電子的に署名された文書のコピーを審査のために取得する機能を認定ユーザーに提供し システムで生成された署名イベントのデジタル監査証跡に加えて完了証明も提供します 署名プロセスの完全なバージョン履歴が取得され サービス内の暗号化されたストレージに安全に保持されるので 開始から完了までの署名トランザクションを完全に再生できます あらゆる文書は PDF 形式で利用可能であり PDF ビューアーで表示できます 第 11.10(c) 項 法的要件記録を保護して 記録の保管期間全体を通じて正確で容易な検索を可能にすること あらゆる Adobe Sign 文書は暗号化され 信頼できるクラウドサービスプロバイダーによって管理された最先端のデータセンター内のサーバーに安全に格納されます 日付 時刻 文書にアクセスした人を含む完全な監査証跡が保持されます 保管期間中 認定ユーザーは Web ブラウザーを通じていつでも文書をダウンロードできます 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの管理アクティビティ DM と ISO 27001:2013 annex controls A および A を参照してください 2

3 第 11.10(d) 項 法的要件アクセスを認定された個人のみに限定すること Adobe Sign サービスへのアクセスは システム管理者が認定したユーザーに限定されます これにより システム管理者によって認定された個人だけが 電子記録の内容を送信および表示できます Adobe Sign は 署名者に対する個別の本人確認とデータアクセスの認定シナリオをサポートします 本人確認 Adobe Sign は 複数の異なる形式の本人確認をサポートします システム管理者は 次のいずれかのタイプの署名者本人確認を要求するように組織のアカウントを設定できます 署名者は 文書にアクセスする前に 指定された本人確認方法によって自身が本人であることの証明を求められます 署名者の本人確認方法は次の 5 つです デジタル証明書 Adobe Sign を公開鍵基盤 (PKI) デジタル証明書のトッププロバイダーのいずれかと組み合わせて使用できます このような証明書は 署名者の本人確認と 21 CFR Part 11 への適合性の両面において 最高レベルのセキュリティを確保できます 署名のパスワード この確認オプションでは 署名者が文書に署名する前に固有のパスワードの入力を要求します パスワードは文書を送信する人によって事前に設定され 署名者が文書にアクセスする前に 異なるコミュニケーションシステム ( 携帯電話など ) を介して署名者に伝達されます ナレッジベース認証 (KBA) これはより高いレベルの認証であり 署名者は 社会保障番号などと一緒に保持されている記録にもとづき あなたの母親の旧姓は? のような複数の個人的な質問をされます 署名者は あらゆる質問に正しく回答しない限り 署名できません 現在 このオプションを利用できるのは米国の署名者だけです Adobe Sign は この機能を提供するために LexisNexis 社と提携しています Web による ID 認証 この認証方法では 次のいずれかのサービスを通じてアカウントにログインすることにより 本人確認をおこなうよう署名者に要求します :Facebook Google LinkedIn Twitter Yahoo または Microsoft Live 署名者の公開プロフィールが文書の監査証跡の一部として取得されます Adobe Sign へのログイン この確認オプションでは 署名者が文書を表示または署名する前に自分のユーザー名とパスワードで Adobe Sign にログインする必要があります データアクセス承認 Adobe Sign を通じて提供される電子記録へのアクセスは 署名済みのあらゆる文書にパスワードを設定することによっても制限できます このオプションは 文書のあらゆる PDF バージョンを保護します 文書のあらゆるコピーが暗号化され パスワードを入力するまで表示できません パスワードは異なるコミュニケーションシステム ( 携帯電話など ) を使って関係者に伝達されます これらのパスワードは PDF に埋め込まれ Adobe Sign へのログインに使用するパスワードとは分離されます Adobe Sign では 文書のパスワードを復旧できません 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの ID およびアクセス管理 (IAM) 管理アクティビティの節を参照してください 第 11.10(e) 項 法的要件コンピューターで生成された タイムスタンプ付きの安全な監査証跡を使用して オペレーターの入力や 電子記録を作成 変更または削除するアクションの日時を個別に記録すること 電子記録を作成 変更または削除するあらゆるアクションは監査され システムに記録されます 監査情報では アクションがおこなわれた日時のスタンプ ユーザー ID おこなわれた場所の IP アドレスおよび位置情報 ( 取得可能な場合 ) が取得されます 監査情報は 文書のライフサイクル全体を通じて Adobe Sign によって安全なシステムで管理されます 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートのシステムモニタリング (SM) 管理アクティビティの節を参照してください 第 11.10(e) 項 法的要件記録の変更によって 以前に記録された情報があいまいにならないこと 電子記録に関連するあらゆるアクションは システムに記録され システムによって管理されます 電子記録を変更する可能性のあるプロセスのあらゆるステップにおいて システムはアクションの前後の状態のスナップショットを維持します これにより 電子記録の変更履歴を克明に再現できます 3

4 第 11.10(e) 項 法的要件このような監査証跡文書が少なくとも当該電子記録に要求される期間と同じ期間保管され FDA による審査とコピーに利用できること Adobe Sign は システム内でおこなわれたあらゆるトランザクションについて 文書の完全な監査証跡を保管します 監査記録は 電子記録のライフサイクル全体を通じて維持されます 記録がアーカイブされている場合は 各記録のデジタル監査証跡も一緒に維持されます 監査証跡は Web ブラウザーで表示できると同時に PDF としても利用できます 履歴の改ざんを防ぐため 監査証跡には Adobe Certificate によるデジタルスタンプが付与されます 電子記録の保管期間は ユーザーが特に指定しない限り 無期限です 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートのシステムモニタリング (SM) 管理アクティビティの節を参照してください 第 11.10(f) 項 法的要件運用システムチェックを適宜利用し 手順とイベントが許可された順序で実施されるようにすること Adobe Sign サービスを使用すれば 組織は電子記録に合わせて 手順とイベントの順序を含む適切なビジネスプロセスを定義できます これらの手順は 一貫性とコンプライアンスを実現するために組織全体で実施できます 第 11.10(g) 項 法的要件権限チェックを使用して 権限のある個人だけが システムの使用 記録への電子サイン 運用システムやコンピューターシステムの入出力デバイスへのアクセス 記録の変更または手近な操作をおこなえるようにすること Adobe Sign サービスにアクセスできるのは 組織のアカウント管理者が認定した個人ユーザーだけです また システムを制限して 電子記録の署名権限を組織内の選択したユーザーのみに限定できます 署名者の本人確認は サービスによってサポートされるメカニズムのひとつを使用して実施することもできます ( 第 11.10(d) 項 を参照 ) 個々の署名者は 文書への署名を要求されたときに電子メールでセキュアな URL リンクを受け取ります この URL リンクに加えて 署名者はトランザクションに要求された方法によって本人確認をおこなう必要があります 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの ID およびアクセス管理 (IAM) 管理アクティビティの節を参照してください 第 11.10(h) 項 法的要件デバイス ( 端末など ) チェックを適宜利用して データ入力のソースや運用手順の有効性を確認すること Adobe Sign サービスに外部デバイスを直接接続することはできません サービスへのあらゆるユーザーアクセスは Web ブラウザーを介したセキュアなセッションによっておこなわれます さらに高度なセキュリティを確保するために システム管理者は電子記録へのデータ入力をおこなうソースを定義することもできます 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの管理アクティビティ NO と IAM を参照してください 4

5 第 11.10(i) 項 法的要件電子記録 / 電子サインシステムを開発 管理または使用する者が 自分の役務を遂行するための教育 研修を受け 経験を積んでいることを確認すること 自社組織における標準業務手順 (SOP) を定義し 定義された手順に従って従業員を適切に教育することが求められています Adobe Sign は組織ごとの個別なニーズに応じて調整できる標準的な管理およびユーザー研修を提供します 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの管理アクティビティ TA と TA を参照してください 第 11.10(j) 項 法的要件記録と署名の偽造を防止するため 各個人がその電子サインのもとで開始したアクションに対する責任と義務を規定したポリシーを書面で作成すること 電子記録とサインに関する自社組織の SOP を定義し 文書化しなければなりません Adobe Sign のサポート担当者は 組織のニーズに合わせて個人の行動制限を確実に実施できるよう定義されたポリシーに従い アカウント管理者によるアカウント設定を支援できます 個々の従業員が適切にトレーニングされるようにすることはユーザーの責任です 第 11.10(k)(1) 項 法的要件システムの運用と保守に関する文書の配布 アクセス 使用を含む システム文書全般に関して適切な文書管理を確立すること SOP 文書へのアクセスを定義し 保守することが求められます システムの保守 アップグレード 拡張など Adobe Sign が実行するサービスレベルの変更について Adobe Sign は既存の顧客設定が確実に維持されることを保証する厳格な変更管理プラクティスを採用しています 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの変更管理 (CHM) の節を参照してください 第 11.10(k)(2) 項 法的要件システム文書の作成と変更を時系列に記録するデジタル監査証跡を維持するための改訂および変更管理手順を含め システム文書に対する適切な管理を確立すること SOP 文書へのアクセスを定義し 保守することが求められます システムの保守 アップグレード 拡張など Adobe Sign が実行するサービスレベルの変更について Adobe Sign は既存の顧客設定が確実に維持されることを保証する厳格な変更管理プラクティスを維持しています あらゆるシステム変更は 各段階に対して定義された合格 / 不合格基準にもとづき複数の内部システムでテストおよび検証された後に 本番環境に展開されます 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの変更管理 (CHM) の節を参照してください オープンシステムの管理 第 節 法的要件 企業は 電子記録の作成からその受領に至るまで 電子記録の真正性 完第 節で強調されているあらゆる管理に加えて Adobe Sign は保存中のあら全性および機密性が保証されるように設計された手順と管理を採用する ゆる電子記録を暗号化します Adobe Sign から取得されるあらゆる文書は不正このような手順と管理には 第 節に明記されているものが適切に含ま改ざん防止デジタルシールによって保護され 文書の完全性を確保します 技れるとともに 文書の暗号化などの追加的手段が含まれるものとする 術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの管理アクティビティ DM と ISO 27001:2013 annex controls A および A を参照してください 5

6 電子サインの実施要件 第 11.50(a) 項 法的要件署名された電子記録には 署名者の名前と署名された日時 署名に関連する意図 ( 審査 承認 責任 作成者など ) を明確に示す関連情報が含まれているものとする Adobe Sign によって署名されるあらゆる文書には 署名者の名前 署名の日時および実行されたアクションが自動的に記録されます また そこに記載される署名の表示には 電子的に署名された記録を示す監査証跡の Web ベースの記録へのリンクが含まれます 監査証跡には 署名者一人ひとりに関する追加情報が維持されます 署名された電子記録に監査証跡を添付し 含めることもできます 第 11.50(b) 項 法的要件第 11.50(a) 項に記載された項目は 電子記録と同等の管理対象となる 人間が判読できる電子記録の形態 ( 電子表示や印刷物など ) の一部として管理すること 電子的なやり取りに関するあらゆる監査証跡は PDF として電子的に利用できます また 監査証跡は完全性を保証するために Adobe Certificate で電子的に封印されます 第 節 法的要件電子記録に付された電子サインと手書きサインは 通常の手段では電子記録を偽造する目的で署名を切除 コピー その他何らかの形で転送できないようにするために それぞれの電子記録にリンクされるものとする Adobe Sign は 電子記録および電子記録に関連付けられた署名のトランザクションの完全性を維持します 厳格な運用管理とアクセス管理を維持して電子記録の改ざんを防止し 署名を切除 コピーまたは転送できないようにします 第 (a) 項 法的要件電子サインは各個人に固有のものとし 他者により再使用されたり 他者に再割り当てされたりしないこと 各ユーザーは 電子メールアドレスによってシステム内で一意に識別されます 署名はシステム内の単一ユーザーに関連付けられます Adobe Sign は 各ユーザーに対し マウス ( または指 ) の操作による独自の署名の生成を要求し 署名の一意性を保証します 第 (b) 項 法的要件組織が個人の電子サインまたは電子サインの何らかの要素を設定 割り当て 証明またはその他の方法で認可する場合には その前に当該組織がその個人の本人確認をおこなうこと Adobe Sign では 文書に電子サインを付与する前に署名者を本人確認するための様々な方法を提供しています 利用可能なメカニズムは第 11.10(d) 節に列挙されています 組織の定義済み SOP にもとづき 適切なレベルの本人確認が要求されるようにアカウントを設定できます 第 (c) 項 法的要件そのシステムによる電子サインが 1997 年 8 月 20 日以降に使われる場合 電子サインを使用する者は その使用前または使用時に 従来の手書きサインと同等の法的拘束力を意図したものであることを FDA に証明するものとする 署名プロセスを完了する前に ユーザーには利用条件と消費者への情報開示が提示されます ユーザーは 文書を完成させて電子サインをおこなう前に これらを受諾する必要があります 利用条件と消費者への情報開示を明示的に受け入れて確認することをユーザーに要求するよう システムを設定できます 技術的な詳細については 最新の Document Cloud SOC 2 Type 2 認定レポートの管理アクティビティ DM を参照してください 第 (c)(2) 項 法的要件電子サインを使用する者は FDA から要求された場合に 特定の電子サインが署名者の手書きサインと同等の法的拘束力を持つという証明書または宣誓書を追加で提出する Adobe Sign の電子サインは 法的拘束力を持ち 電子サイン規制に準拠しています FDA による追加の検証には ユーザーが独自に対応する必要があります Adobe Sign は 必要に応じてサービスに関連する追加の文書を提供し ユーザーを支援します 6

7 第 (a)(1) 項 法的要件バイオメトリクスにもとづかない電子サインは 識別コードとパスワードなど 少なくとも 2 つの異なる識別構成要素を使用すること 第 11.10(d) 項に説明されているように Adobe Sign は署名者の本人確認をサポートするために様々な方法を提供しています 電子サインに際しては 識別コードを含む固有の URL が署名者の電子メールアドレスに送信されます この URL に加えて 署名者は電子サインに関して要求された仕組みにもとづき 自身の本人証明をしなければなりません 第 (a)(1)(i) 項 法的要件管理されたシステムにおいて 個人が複数回の電子サインを 1 度の連続したアクセス期間中におこなう場合 最初の署名は電子サインのあらゆる構成要素を使用して実施されるものとし 2 回目以降の署名は 当該個人だけが実施でき 使用するものとして設計された電子サイン構成要素を少なくともひとつ使用して実施されるものとする Adobe Sign サービスのアカウント管理者は 文書への電子サインを必要とする組織内のユーザーに対してアカウントを設定できます 各ユーザーは サービスを使用して契約その他の文書に電子的に署名する前に アカウントに対して固有のパスワードを設定する必要があります 文書に署名する際 各ユーザーは電子サインをおこなうたびに固有の URL を電子メールによって受け取り サインする前に一意の Adobe Sign のユーザー名とパスワードを入力する必要があります 第 (a)(1)(ii) 項 法的要件管理されたシステムにおいて 個人が 1 回またはそれ以上の電子サインを 1 度の継続したアクセス期間中におこなわない場合 それぞれの署名は電子サインのあらゆる構成要素を使用して実施されるものとする 電子サインをおこなうたびに ユーザーは固有のユーザー名とパスワードで認証される必要があります 第 (a)(2) 項 法的要件バイオメトリクスにもとづかない電子サインを使用できるのは その真の所有者のみとする システムの各ユーザーは 固有のユーザー名とパスワードを持つ必要があります 各組織には ユーザーが自身の資格情報を他者と共有しないようにする責任があります 第 (a)(3) 項 法的要件バイオメトリクスにもとづかない個人の電子サインを 真の所有者以外の者が使用する場合には 2 人以上の個人の共同作業を必要とする方法によって管理および実施されるものとする Adobe Sign 資格情報はユーザーごとに固有であり ユーザーが固有の資格情報を他者と共有することを組織の行動規範によって防止する必要があります ビジネス上の目的で資格情報の共有が必要となる場合には 2 人以上の個人による共同作業を要求する必要があります このような共有に関連するセキュリティ対策は ユーザーの責任において実施される必要があります 第 (b) 項 法的要件バイオメトリクスにもとづく電子サインは 真の所有者以外の者が使用できないように設計されるものとする Adobe Sign は タッチパッドによるサインを通じてバイオメトリクスを提供しています これにより 標準の電子サインと同じ管理がバイオメトリクス署名者に対してもおこなわれることを保証しています 7

8 第 節 第 節では 識別コードとパスワードの管理を取り上げています 導入文には次のように記載されています パスワードと識別コードの組み合わせにもとづく電子サインを使用する者は そのセキュリティと完全性が保証される管理方法を採用するものとする このような管理方法には 次のものが含まれる 第 (a) 項 法的要件識別コードとパスワードの同一の組み合わせを 2 人以上の人が持たないよう 識別コードとパスワードの組合せの一意性を維持すること Adobe Sign では 各ユーザーは電子メールアドレスによって一意に識別され Adobe Sign アカウントの固有のパスワードを設定し 自身の資格情報を使用してログインする必要があります 文書に署名する際には 各ユーザーはその文書の固有の URL を受信します ユーザーの資格情報と組み合わされた 文書ごと ユーザーごとに固有に生成されるこの URL によって 識別コードとパスワードの同一の組み合わせを 2 人の人が持たないことを保証しています 第 (b) 項 法的要件 ( パスワードの長期使用などへの対応として ) 識別コードとパスワードの発行は 定期的にチェック 回収または改訂されるようにすること アカウント管理者は セットされた間隔で定期的にパスワードの変更をユーザーに要求するようにアカウントを設定できます 設定では パスワードの最低文字数 パスワードの経年ポリシー ユーザーのアカウントがロックされるまでの入力失敗回数の設定も可能です 第 (c) 項 法的要件識別コードやパスワード情報を保持または生成するためのトークン カード その他のデバイスを紛失した 盗まれた 見つからない またはその他の支障が生じている可能性がある場合は これらを電子的に無効にする紛失管理手順に従うこと システムは 適切かつ厳格な管理によって 一時的または恒久的な代替品を発行するものとする 紛失管理ポリシーと手順の策定と文書化は ユーザーの責任においておこなうものとします ユーザーが所有するデバイスは Adobe Sign サービスの適用範囲外となります 第 (d) 項 法的要件トランザクションの保護手段を使用して パスワードか識別コード またはこの両方の不正使用を防止すること 不正使用の兆候がみられた場合には 即時に検出し システムセキュリティ部門および必要に応じて組織の経営陣に報告すること アカウント管理者は パスワードの入力を複数回失敗した場合にユーザーをロックアウトするように Adobe Sign アカウントを設定できます 第 (e) 項 法的要件識別コードまたはパスワード情報を保持または生成するトークンやカードのようなデバイスが適切に機能し 不正な方法で改変されていないことを確認するために これらに対して初期テストと定期的なテストを実施すること Adobe Sign サービスは 識別情報やパスワード情報を生成するデバイスを提供しません 8

9 デジタル文書界のリーダーを選択する 20 年以上にわたり 世界のセキュアなデジタル文書ソリューションをリードしてきたアドビの Adobe Sign は 世界中の官公庁組織や Fortune 1000 企業で利用されています Adobe Sign は 数 100 に及ぶセキュリティ機能やプロセス コントロールに支えられ SOC 2 Type 2( セキュリティと可用性 ) ISO 27001:2013 PCI DSS などの厳しいセキュリティ基準への準拠が認定されています Adobe Sign が組織にもたらす利点についてさらに詳しくは ADOBE のアドビの担当営業にお問い合わせください 詳細情報ソリューションの詳細 : アドビシステムズ株式会社 東京都品川区大崎 ゲートシティ大崎イーストタワー Adobe Systems Incorporated 345 Park Avenue San Jose, CA USA 本書は 企業が電子サインの法的枠組みを理解するのに役立つ情報の提供を目的としています ただし アドビが法的助言を提供することはできません 本書は法的助言を意図したものではなく 専門家による助言に代わるものでもありません 法律上の具体的な事案については 弁護士にご相談ください Adobe, the Adobe logo, and Acrobat are either registered trademarks or trademarks of Adobe Systems Incorporated in the United States and/or other countries. All other trademarks are the property of their respective owners Adobe Systems Incorporated. All rights reserved. Printed in Japan. 4/17