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1 レポートの基礎 ~ 引用 参考文献 文献の探し方 ~ 1

2 なぜ引用するのか? レポート : あるテーマ ある問いに対する自分の考えを いろいろな資料を使って論理的に書いていくもの 私はこう思う! だけではダメ 私たちはあくまで学生 この先生もこう言っている と引用してその分野の専門家を味方につける 説得力 が必要! 2

3 1 直接引用する 引用の方法 ルール 本や論文に載っている言葉を一字一句そのまま抜き出して使う に入れて使う 例 ) レポートを書く際の引用には二つの方法がある 斉藤は 引用には二つの方法がある (2013 p.5) と述べている 3

4 引用の方法 ルール 2 要約して引用する 本や論文に載っている言葉を要約したり言い換えて使う は使わない 例 ) レポートを書く際の引用には二つの方法がある まず 直接引用する方法である もう一つは要約や言い換えをする方法である 斉藤は 引用には直接引用する方法と要約 言い換えをする方法があると述べている (2013 p.5) 4

5 出典を書く 直接引用しても要約して引用してもそれが誰の どこの情報かを必ず書く! 出典 : 引用された語句などの出所である書物 つまりどこに載っている言葉 文章かという情報 どういう形で引用しても必ず出典を書くこと 5

6 目的 : 出典の書き方いろいろ 誰の どこに載っている情報なのかがわかること 本文の中に著者名 本のタイトル 出版年 出版社など全ての情報を載せると長くなる 詳しい情報は 参考文献 に載せて 本文の中 には参考文献の中のどの資料かわかる程度 の情報だけを書けば OK 6

7 1 著者名 ( 出版年 ) は 引用する文 (p. ページ数 ) と述べている 例 ) 斉藤 (2013) は 引用には二つの方法がある (p.5) と述べている 2 著者名は 引用する文 ( 出版年 p. ページ数 ) と述べている 例 ) 斉藤は 引用には二つの方法がある (2013 p.5) と述べている 3 脚注を付ける 例 ) 斉藤は 引用には二つの方法がある と述べている [ 1 ] 脚注 : ページの下につける注のこと 7

8 直接か要約か 直接引用に適しているもの 使いたい部分が比較的短い著者がオリジナルの単語や言い回しを使っている 要約に適しているもの 使いたい部分が長い です ます 体で書かれている 直接引用が長くなりすぎる場合は改行 インデントして書く ( 資料 1 参照 ) 8

9 引用であることを示す 要約して引用する場合は特に注意 例 1) 斉藤 (2013) は 引用する場合には出典を示す必要があると述べている 情報の出所を示すことが重要だ 例 2) 斉藤 (2013) は 引用する場合には出典を示す必要があると述べている 情報の出所を示すことが重要だと指摘する 例 1 の書き方は 2 文目が引用なのか自分の言葉なのかはっきりしない ~ と指摘する ~ と述べている など 引用だとわかる言葉を付け加えた方が良い 9

10 賛成意見の引用 効果的な引用 自分の主張と同じ意見の人の言葉を使う 私はこう思う そしてこの先生も同じようにこう言っている という形 説得力が高くなる 反対意見の引用 自分の主張と反対の意見の人の言葉を使う 一見説得力がなくなりそうだけど とても大事な引用の方法 10

11 反対意見の引用 ただ 私はこう思う この人もこう言っている と書いていくと説得力のある文章にしにくい 反対意見を引用する ある人はこう言っている しかし 私はこう思う なぜなら という形で 自分と反対の意見を言っている人のどこが間違っていると思うか 反論する形で進めることができる あえて自分と反対の意見を引用して それをやつけ る気持ちで反論を考えると説得力のある論文になる 11

12 孫引き 自分が読んでいる文献の中で引用されている文章を使いたいけれど その文献が手に入らない 仕方ないから自分が読んでる文献の著者名を書くしかない これを 孫引き と言う 孫引きは基本的にはダメ 元の文献を探そう どうしても入手できない時は以下のように 斉藤は 高山亨太を引用して 反対意見の文献を探すことは重要だ と述べている (2013 年 p.25) 12

13 他人の言葉ばかりでいいの? 私たちはあくまで学生 学問の初心者 本や論文を読んでそこに書いてあることを使うのも大事な勉強 ただし! 自分の言葉と他人の言葉は明確に区別する! 出典を明確に示す ~ と指摘している ~ と述べている 等の表現 13

14 参考文献 レポートの最後には 参考文献 のリストを付ける 他の人読んで それってどこに書いてあるんだろう? と思った時 その文献にたどりつけるようにするためのもの 分野によっていろいろ書き方があるが 基本は それを見たらその文献にたどりつけること が大事 14

15 書誌情報 参考文献には書誌情報を載せる 書誌情報 : 1 本 論文の著者名 2 発行年 3 題名 4 発行元 5 掲載ページなどの情報 大体本の一番最後のページに書いてある 参考文献の書き方は分野によっていろいろ だけど 1~5 を入れるのは共通ルール 15

16 参考文献の書き方いろいろ 1 人文社会学系鈴木弘孝 三坂育正 季節の違いによる壁面緑化の温熱環境改善効果 日本緑化工学会誌 第 33 巻 4 号 2008 年 頁 2MLA( 米国現代語学文学協会 ) スタイル鈴木弘孝 三坂育正 季節の違いによる壁面緑化の温熱環境改善効果 日本緑化工学会誌 33(4) 2008 pp

17 3APA( 米国心理学会 ) スタイル鈴木弘孝 三坂育正 (2008) 季節の違いによる壁面緑化の温熱環境改善効果 日本緑化工学会誌 33(4) pp SIST02スタイル鈴木弘孝 三坂育正 季節の違いによる壁面緑化の温熱環境改善効果 日本緑化工学会誌 (4) p

18 本 資料別参考文献の書き方 著者名 ( 出版年 ) 題名 出版社 論文 著者名 ( 出版年 ) 論文タイトル 編者名 論文集名 巻号 出版社 はじめのページ - 終わりのページ 本 論文集のタイトルは 論文のタイトルは に入れる 18

19 HP など Web ページ 著者名 Web ページタイトル Web サイトの名前 更新日付 URL 最終アクセス日 例 ) 東芝 会社概要 : 歴史と沿革 東芝ホームページ 年 3 月 10 日 新聞記事 著者名 記事タイトル 新聞紙名 出版年月日 朝夕刊 版 ページ 例 ) 宮田佳幸 シグナル発見 : 商店街に復活の兆し 日本経 済新聞 2008 年 1 月 21 日 朝刊 p.15 19

20 先生の指示に従う 参考文献の書き方はいろいろある 基本的にはレポートを出す先生の指示に従う その先生が書いている本を見てどういうスタイルで書いているか確認すると良い 卒論の場合などは 同じ先生のゼミの先輩の卒論を見てみるのも参考になる 参考文献を見て 他の人も自分が見た資料 にたどりつけるかどうかが大事 20

21 OPAC 文献の探し方 まずは自分の大学図書館の OPAC で探そう 使えそうな本が見つかったら実際書架に行ってみる 大体の図書館は分野ごとに並んでいるので 似たテーマの本が近くにあるはず 目当ての本を見つけたら周りも見てみよう! OPAC でひっかからないけど同じテーマ 分野の本が見つかる可能性大 21

22 本の参考文献 使えそうな本を見つけたら その本の参考文献を見てみよう 同じような話題 テーマ 分野の本がたくさん載っているはず 自分のレポートに使えない本でも 参考文献は役に立つことも 22

23 図書館活用法 ILL(Inter Library Loan) 他大学の図書館から本を取り寄せてもらう 文献複写 他大学の図書館からコピーを取り寄せてもらう 有料の場合が多い でも数百円 買うより断然安い 学術書は結構高い 数百円でコピーがもらえたら安いよ 23

24 他大学図書館の利用 自分の大学で紹介状を書いてもらうと 他大学の図書館に行って本を見せてもらえる レファレンスサービスの利用 必要な文献が見つからない 他大学の資料が見たい などの相談を受け付けるサービス オンラインで質問をして回答をもらえる場合が多い レポートの内容についての相談も受けてくれたりするよ 24

25 データベースの活用 大学の契約データベース 図書館 HP にデータベースの一覧があるはず 大学図書館は有料の契約データベースなども無料で見られることが多い CiNii 日本語論文のデータベース 無料! 本文まで見られるものも PDF で本文をダウンロードできるものも多いのでおすすめ 25

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28 レポートって ルールは多いし 文献探さなきゃいけないし 面倒くさい 自分が思ったことと同じことを言ってる文献を見つけたり それを使って反対の意見を言っている文献に反論したり 自分が思ったことを証明してくれるようなデータを見つけたりするとわくわくします ルールの中でなら好きなことを書ける 自分の思ったことを書ける 結構素敵な作業です 28

29 参考文献 白井利明 高橋一郎 (2010) よくわかる卒論の書き方 ミネルヴァ書房 卒論を書くためのいろいろ 藤田節子 (2009) レポート 論文作成のための引用 参考文献の書き方 日外アソシエーツ株式会社 本 論文以外の媒体についても例がたくさん 29

30 慣れが一番大事 お疲れ様でした 演習がんばりましょう 30