Ⅰ 被害者が記帳台に置いた封筒に現金 66,600 円が在中していたか? 一審判決は本件当日の朝 自宅を出る前に本件封筒の中に現金が入っているのを目視で確認したとの被害者の供述は これを信用することができる ( 弁護人が供述の変遷等として指摘する部分は いずれもこの供述の根幹部分に関わるものではない

Similar documents
FileList Convert a pdf file!

法律学入門12

れてから, 本件支店の行員が記帳台上に置き忘れられた本件封筒 ( 現金の在中していないもの ) を発見するまでの間に, 本件封筒から現金を抜き取ることが可能であったのは,Aと同じ記帳台を利用した被告人しかいないとして, 公訴事実どおりの犯罪事実を認定し, 被告人を懲役 1 年,3 年間執行猶予に処し

平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官

最高裁判所第二小法廷 平成 27 年 2 月 18 日 上告趣意書 煙石博 煙石博さんの無罪を勝ちとる会 上告趣意書の被害者 また銀行の警備員のプライバシーに 配慮し それぞれ A C の仮名とします

量刑不当・棄却

うものと推認することができる しかしながら, 被告人は, インターネットを通じて知り合ったAから金を借りようとしたところ, 金を貸すための条件として被害女児とわいせつな行為をしてこれを撮影し, その画像データを送信するように要求されて, 真実は金を得る目的だけであり, 自分の性欲を刺激興奮させるとか

三衆議院議員稲葉誠一君提出再審三事件に関する質問に対する答弁書一について捜査当局においては 今後とも 捜査技術の一層の向上を図るとともに 自白の信用性に関し裏付け捜査を徹底する等十全な捜査の実施に努めるべきものと考える 二について再審三事件の判決においては いずれも被告人の自白の信用性に関する指摘が

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目

最高裁○○第000100号

年 10 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 被控訴人 Y1 は, 控訴人に対し,100 万円及びこれに対する平成 24 年 1 0 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 4 被控訴人有限会社シーエムシー リサーチ ( 以下 被控訴人リサーチ

資料6 損害賠償請求に係る債務名義の実効性に関するアンケート調査 集計結果

立命館13_脇中.indd

平成 30 年 10 月 26 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 30 年 ( ワ ) 第 号発信者情報開示請求事件 口頭弁論終結日平成 30 年 9 月 28 日 判 決 5 原告 X 同訴訟代理人弁護士 上 岡 弘 明 被 告 G M O ペパボ株式会社 同訴訟代理人弁護士

satsujinjiken_2sin1

Microsoft Word - 【web用】本体版 _1_.doc

された犯人が着用していた帽子や眼鏡は持っていないなどと供述して, 犯罪の成立を争った イ原審の証拠構造本件犯行そのものに関する証拠本件犯行そのものに関する証拠として, 本件犯行を目撃したという本件マンションの住人の警察官調書 ( 原審甲 2), 精液様のものが本件マンション2 階通路から採取されたこ

事実 ) ⑴ 当事者原告は, 昭和 9 年 4 月から昭和 63 年 6 月までの間, 被告に雇用されていた ⑵ 本件特許 被告は, 次の内容により特定される本件特許の出願人であり, 特許権者であった ( 甲 1ないし4, 弁論の全趣旨 ) 特許番号特許第 号登録日平成 11 年 1

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする

審決取消判決の拘束力

事実及び理由 第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人は, 原判決別紙被告方法目録記載のサービスを実施してはならない 3 被控訴人は, 前項のサービスのために用いる電話番号使用状況調査用コンピュータ及び電話番号使用状況履歴データが記録された記録媒体 ( マスター記録媒体及びマスター記録

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1

情報の開示を求める事案である 1 前提となる事実 ( 当事者間に争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実 ) 当事者 ア原告は, 国内及び海外向けのモバイルゲームサービスの提供等を業とす る株式会社である ( 甲 1の2) イ被告は, 電気通信事業を営む株式会社である

被上告人に対し, 上記各賦課決定の取消しを求めている事案である 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は, 次のとおりである (1) 上告人は, 東京都渋谷区内に所在する面積が200m2以下である本件土地及びこれを敷地とする第 1 審判決別紙物件目録記載の建物 ( 以下 旧家屋 という ) を所有

争点 A 虚偽表示 不当表示に対して 巫は 答弁書 準備書面でも否認 反論した しかし吉田は 三点の原告主張争点に対して 総て 争う のみの答弁書を提出した 吉田は原告の主張の事実を 争う と一言で済ましている 争うならば何を争うかの理由を述べなければならない ( 単純否認の禁止 規 793) また

被告人に殺害されることを承諾したような様子は一切ない むしろ, 被害者は, 本件直前に介護用品を選んだり, 散髪の予約をしたりしている 被告人も, 公判廷において, 被害者に心中することを話したことはないし, 上記転居後に, 被害者から死にたいとか, 殺してほしいと言われたことはなかった旨供述する

在は法律名が 医薬品, 医療機器等の品質, 有効性及び安全性の確保等に関する法律 と改正されており, 同法において同じ規制がされている )2 条 14 項に規定する薬物に指定された ( 以下 指定薬物 という ) ものである (2) 被告人は, 検察官調書 ( 原審乙 8) において, 任意提出当日

平成  年(オ)第  号

ンダ氏は再勾留されることとなった 重要なことは ゴビンダ氏の勾留を認めたのは 控訴審が係属する高裁の裁判部である東京高裁刑事第 4 部だということである 同裁判部が 罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由 があると判断したことから その後の 異議申し立てについて判断した東京高裁刑事 5 部も 特別抗

2 事件の経緯 概要 逮捕 起訴事実となった配布ビラ事件は 訴外 園田義明 須崎スミエと原告の間で起きた 二年半に及ぶ民事上の紛争に起因する 起訴となり一審弁護人に事件の情実書を送った 折り返し 検察は起訴状以外の記録は見せない そして 20 分の公判で即日結審するという 公判の手続 なる一枚の文書

自由と正義-2017年10月号-GPS捜査大法廷判決に至るまでの弁護活動

事実及び理由控訴人補助参加人を 参加人 といい, 控訴人と併せて 控訴人ら と呼称し, 被控訴人キイワ産業株式会社を 被控訴人キイワ, 被控訴人株式会社サンワードを 被控訴人サンワード といい, 併せて 被控訴人ら と呼称する 用語の略称及び略称の意味は, 本判決で付するもののほか, 原判決に従う

本体版-表紙

を行うことが決定された場合, 鑑定結果の報告までに相当期間を要するときは, 公判開始前に, 鑑定の経過及び結果の報告を除く鑑定の手続を行うことができる ( 第 1 回公判期日前の鑑定, 法 50 条 1 項 ) 審理期間と対比した公判前整理手続期間 期日回数の状況は, 図表 33 及び図表 3 5な

北陵クリニック事件

Microsoft Word - å•›æŁ·ã…‰ã…¥ã…¼ã‡¹NO30.doc

rirc-63.indd

特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から

7 という ) が定める場合に該当しないとして却下処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 被控訴人に対し, 厚年法施行令 3 条の12の7が上記改定請求の期間を第 1 号改定者及び第 2 号改定者の一方が死亡した日から起算して1 月以内に限定しているのは, 厚年法 78 条の12による

員となって刑事裁判に参加しています 裁判員は具体的に何をするのか? 裁判員は 一つの公判に対し 6 名が選任され 3 名の職業裁判官と共に業務を行います 裁判員が行う業務は大きく三点あります 一点目が 公判に立ち会う事 です 公判とは刑事訴訟の手続きのうち 裁判官 検察官 被告人 ( 弁護人 ) が

最高裁○○第000100号

累計平成 21 年平成 22 年平成 23 年 総数 5,342 1,196 1,797 1, 強盗致傷 1, 殺人 1, 現住建造物等放火 覚せい剤取締法違反

怨霊が乗り移ったことから本件犯行に至った旨供述していたところ, 原判決は, おおむね次のとおり説示して, 被告人の責任能力を肯定し, 量刑判断を示している ア責任能力を肯定した理由は, 次のとおりである 原審において被告人の精神鑑定をしたE 医師の鑑定意見によれば,1 被告人は, 犯行当時, 統合失

平成 27 年 2 月までに, 第 1 審原告に対し, 労働者災害補償保険法 ( 以下 労災保険法 という ) に基づく給付 ( 以下 労災保険給付 という ) として, 療養補償給付, 休業補償給付及び障害補償給付を行った このことから, 本件事故に係る第 1 審原告の第 1 審被告に対する自賠法

併等の前後を通じて 上告人ら という 同様に, 上告人 X1 銀行についても, 合併等の前後を通じて 上告人 X1 銀行 という ) との間で, 上告人らを債券の管理会社として, また, 本件第 5 回債券から本件第 7 回債券までにつき上告人 X1 銀行との間で, 同上告人を債券の管理会社として,

1. 防犯カメラ設置補助金制度 の概要 1) 目的 : 犯罪の抑止効果や 犯罪が発生した時の捜査機関への情報提供を目的とし て 犯罪のない安全安心な住みよいまちづくりに向けた取組みを支援します 防犯カメラの設置 〇犯罪の抑止 〇安心感の醸成 犯罪のない安全安心なまち 2) 補助対象団体 : 自治会

では理解できず 顕微鏡を使用しても目でみることが原理的に不可能な原子 分子又はそれらの配列 集合状態に関する概念 情報を使用しなければ理解することができないので 化学式やその化学物質固有の化学的特性を使用して 何とか当業者が理解できたつもりになれるように文章表現するしかありません しかし 発明者が世

偽過少申告の認識 認容があったか, また, 共犯者らとの間で意思連絡があったか, これらがあったとして正犯性が認められるか, という点であった 原判決の ( 争点に対する判断 ) の構造は, まず, 同意書証によって, アX( 平成 25 年 11 月死亡 ) から多額の財産を単独相続した Aが,

中で 否認に転じて 無罪を主張した しかし 菅家氏の無罪主張は認められず 1993 年 7 月 7 日に宇都宮地裁 ( 久保真人裁判長 ) で無期懲役判決 1996 年 5 月 9 日に東京高裁 ( 高木俊夫裁判長 ) で控訴棄却 2000 年 7 月 17 日に最高裁第二小法廷 ( 亀山継夫裁判長

平成 31 年 1 月 29 日判決言渡平成 30 年 ( ネ ) 第 号商標権侵害行為差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 29 年 ( ワ ) 第 号 ) 口頭弁論終結日平成 30 年 12 月 5 日 判 決 控訴人 ジー エス エフ ケー シ ー ピー株式会

PPTVIEW

社の製品の配合 技術等の営業秘密を漏洩したことは含まないと主張を変更したため 裁判所は B が A 社の営業秘密を漏洩したか否かにつき斟酌していない ) そのため A 社は係争競争禁止条項に基づき起訴し B に 300 万元及び法定遅延利息の賠償を請求した A 社は第一審 第二審でいずれも敗訴し 第


た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

を行うことが決定された場合, 鑑定結果の報告までに相当期間を要するときは, 公判開始前に, 鑑定の経過及び結果の報告を除く鑑定の手続を行うことができる ( 第 1 回公判期日前の鑑定, 法 50 条 1 項 ) 審理期間と対比した公判前整理手続期間 期日回数の状況は, 図表 33 及び図表 35 な

る なお, 前記写真は,M 号室前の廊下をビデオ撮影していたものを, 静止画として切り出したものであるから, 以下, 当該ビデオ撮影 ( 以下 本件ビデオ撮影 という ) の適法性について検討する 関係証拠によれば, 以下の事実が認められる すなわち, 捜査機関は, 委員会 ( 通称 派 以下 派

Microsoft Word - 浜岡 証拠意見書 提出版.doc

2 被控訴人らは, 控訴人に対し, 連帯して,1000 万円及びこれに対する平成 27 年 9 月 12 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 第 2 事案の概要 ( 以下, 略称及び略称の意味は, 特に断らない限り, 原判決に従う ) 1 本件は, 本件意匠の意匠権者である控訴人が

平成 24 年 ( わ ) 第 207 号道路交通法違反被告事件 平成 25 年 2 月 14 日宣告高知地方裁判所 主 文 被告人は無罪 理 由 1 本件公訴事実は, 被告人は, 平成 23 年 4 月 25 日午前 10 時 49 分頃, 高知市 a 町 b 番地先交差点 ( 以下 本件交差点

(1) 本件は, 歯科医師らによる自主学習グループであり, WDSC の表示を使用して歯科治療技術の勉強会を主催する活動等を行っている法人格なき社団である控訴人が, 被控訴人が企画, 編集した本件雑誌中に掲載された本件各記事において WDSC の表示を一審被告 A( 以下, 一審被告 A という )

(2) 訴訟費用は 被告らの負担とする 2 被告国 (1) 本案前の答弁ア原告の被告国に対する訴えを却下する イ上記訴えに係る訴訟費用は 原告の負担とする (2) 被告国は 本案について 原告の被告国に対する請求を棄却する旨の裁判を求めるものと解する 3 被告 Y1 市 (1) 本案前の答弁ア原告の

方メートル ) のうち1 階店舗内板壁等表面積約 29 平方メートルを焼損した ( 証拠 ) 括弧内の甲乙の番号は検察官請求証拠の番号を示す 被告人の公判供述 証人 E, 同 F, 同 G, 同 C, 同 D 及び同 Hの各公判供述 I( 甲 51) 及びJ( 甲 52) の各警察官調書抄本 実況見

事案である 3 仲裁合意本件では 申立人の申立書において仲裁合意の内容の記載があり 被申立人は答弁書においてこれを争わなかったので 本件についての書面による仲裁合意が存在する なお 被申立人は審問期日においても本仲裁に応じる旨の答弁をした 4 当事者の主張 (1) 申立人の主張申立人は 請求を基礎づ

☆ソフトウェア特許判例紹介☆ -第31号-

03宅建表01.indd

従業員 Aは, 平成 21 年から平成 22 年にかけて, 発注会社の課長の職にあり, 上記事業場内にある発注会社の事務所等で就労していた (2) 上告人は, 自社とその子会社である発注会社及び勤務先会社等とでグループ会社 ( 以下 本件グループ会社 という ) を構成する株式会社であり, 法令等の

立命館15_脇中.indd

satsujinjiken_hanrei9

凡例 目次 Ⅰ. 警察段階 第 1 図 A 表 : 警察段階 Ⅱ. 検察段階 第 2 図 B 表 : 検察段階 Ⅲ. 公判段階 第 3 図 ~ 第 12 図 C 表 : 新受人員 既済人員 未済人員 ( 最高裁 高裁 地裁 簡裁 ) D 表 : 平均審理期間 E 1 表 : 通常第一審終局 参考 戦

被告は,A 大学 C 学部英語専攻の学生である (2) 本件投稿等被告は, 大学 2 年生として受講していた平成 26 年 4 月 14 日の 言語学の基礎 の初回講義 ( 以下 本件講義 という ) において, 原告が 阪神タイガースがリーグ優勝した場合は, 恩赦を発令する また日本シリーズを制覇

2020 年を目標とする法 司法支援改革プロジェクト (PHAP LUAT2020) 公安省 最高人民検察院 - 最高人民裁判所 国防省 番号 : 03/2018/TTLT-BCA- VKSNDTC-TANDTC-BQP ベトナム社会主義共和国独立 自由 幸福

丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

がなく, 違法の意識の可能性もなかったのに, 被告人の上記各行為がそれぞれ同条 1 項の私電磁的記録不正作出又は同条 3 項の同供用に該当すると認め, 各罪の故意も認定して, 上記全ての行為について被告人を有罪とした原判決には, 判決に影響を及ぼすことが明らかな事実の誤認及び同条の解釈適用を誤った法

AI 人物検索サービス Takumi Eyes 監視カメラ映像から特定の人物をリアルタイムに追跡 ~ 2018 年 10 月 4 日 NTTコミュニケーションズ株式会社 アプリケーション & コンテンツサービス部 AI 推進室 宮原拓磨 Copyright NTT Communications Co

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

高知国民年金事案 584 第 1 委員会の結論申立人の昭和 62 年 6 月から平成 6 年 3 月までの国民年金保険料については 納付していたものと認めることはできない 第 2 申立の要旨等 1 申立人の氏名等氏名 : 女基礎年金番号 : 生年月日 : 昭和 42 年生住所 : 2 申立内容の要旨

11総法不審第120号

satsujinjiken_muki1

平成19年(ネ受)第435号上告受理申立理由要旨抜粋

平成  年(あ)第  号

建設労務安全 2012.9月号

目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

<95CA8E86312D312E786C73>

Microsoft Word - 一弁知的所有権研究部会2017年7月13日「商標登録無効の抗弁」(三村)

平成 31 年 4 月 19 日宣告東京高等裁判所第 3 刑事部判決 平成 30 年 1508 号住居侵入, 殺人, 死体遺棄被告事件 主 文 原判決を破棄する 5 本件を横浜地方裁判所に差し戻す 理 由 検察官の本件控訴の趣意は, 検察官山口英幸作成の控訴趣意書記載のとおりであ り ( 検察官は,

平成 29 年 3 月 15 日宣告 第 551 号 主 文 被告人は無罪 理 由 1 本件公訴事実の要旨は, 被告人, 分離前相被告人 A 及び同 Bは, 警察官及び銀行協会関係者等になりすまし, 不特定の者からキャッシュカードをだまし取った上, 同キャッシュカードを使用して現金を窃取しようと企て

( 掲載省略 )) ( 争点に対する判断 ) 第 1 本件の争点 1 本件公訴事実の要旨は, 被告人が, 勝馬投票券 ( 以下 馬券 という ) の 払戻金による一時所得を除外した虚偽の所得税等の確定申告 ( 過少申告 ) をし, 平成 24 年分及び平成 26 年分の所得税額合計 60 万円余りを

<4D F736F F D F93FC82E D835382CC82DD816A2E646F63>

目次 1. 訂正発明 ( クレーム 13) と控訴人製法 ( スライド 3) 2. ボールスプライン最高裁判決 (1998 年 スライド 4) 3. 大合議判決の三つの争点 ( スライド 5) 4. 均等の 5 要件の立証責任 ( スライド 6) 5. 特許発明の本質的部分 ( 第 1 要件 )(

H 刑事施設が受刑者の弁護士との信書について検査したことにつき勧告

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

それぞれ改める 原判決 7 頁 9 行目の 国の機関 から同頁 14 行目末尾までを次のとおり改める 国の機関, 独立行政法人等, 地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって, 公にすることにより, 次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上, 当該事務又は事業の適正

主 文 1 本件控訴をいずれも棄却する 2 控訴費用は, 控訴人らの負担とする 事実及び理由 第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人 P3 及び被控訴人会社は, 大阪府内, 兵庫県内, 京都府内, 滋賀県内及び和歌山県内において, 千鳥屋という名称を使用して菓子類を販売してはならない

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

大阪京橋法律事務所 報酬基準

取調べの可視化(八訂版).indd

平成21年第57号

Transcription:

冤罪煙石博さんの広島高裁控訴審公判の経過 ( 改訂版 ) 広島高等裁判所控訴審第 4 回公判まで 2014 年 11 月 11 日煙石博さんの無罪を勝ちとる会 事件は 2012 年 9 月 24 日煙石博さんは家の近くの広島銀行大河支店に預金を下ろしに行った 10 月 11 日煙石博さんの自宅に広島南警察署の刑事 2 人が来て お前は広島銀行大河支店で人が忘れた封筒を盗って 封筒からお金を抜き取り 左手で左胸のポケットにねじこんだ 防犯カメラに証拠が残っている として逮捕状も示さず逮捕 南警察署に連行 留置される 煙石博さんは盗っていないと 無実を主張するが 警察の取り調べでは 防犯カメラの映像を見せることなく送検される 11 月 1 日起訴される 12 月 5 日広島地方裁判所 第 1 回公判無罪を主張 2013 年この間 12 回の公判あり 無実を一貫して主張する 11 月 27 日広島地方裁判所 第 14 回公判で 懲役 1 年 執行猶予 3 年 の不当判決 即日控訴する 2014 年 5 月 27 日広島高等裁判所控訴審第 1 回公判無実を主張 争点 Ⅰ 被害者が記帳台に置いた封筒に現金 66,600 円が在中していたか? Ⅱ 被告人がこの現金在中の封筒を窃取したと認められるか? 1

Ⅰ 被害者が記帳台に置いた封筒に現金 66,600 円が在中していたか? 一審判決は本件当日の朝 自宅を出る前に本件封筒の中に現金が入っているのを目視で確認したとの被害者の供述は これを信用することができる ( 弁護人が供述の変遷等として指摘する部分は いずれもこの供述の根幹部分に関わるものではない ) 被害者が本件封筒を置き忘れた時点で 本件封筒に現金が在中していたとの事実が認められる 控訴趣意書では 被害者は原審 ( 一審 ) 公判において偽証をしていることが判明した すなわち 被害者は 2 年前 (2010 年 ) に広島に帰って来た旨証言したが これは真っ赤な嘘であり 被害者は平成 17 年 (2005 年 )5 月 12 日から広島市南区内に居住していた ( 弁第 1 号証被害者の所属する会社の登記簿謄本証拠請求 ) 広島高裁控訴審裁判所は 被害者が平成 17 年 (2005 年 )5 月 12 日から現住所に居住しているとする被害者の所属する 会社の登記簿謄本を証拠として採用 控訴審第 4 回公判での弁護人の弁論 ( 弁護人の弁論から ) 証拠採用された鑑定書と第 2 回公判による鑑定人の証言によれば 本件封筒の表面は均等であり 硬貨が挿入されていたとの痕跡は確認できなかったこと 原審において本件封筒内に現金 6 万 6600 円等が在中していた旨証言した被害者は 平成 1 7 年 (2005 年 )5 月 12 日から広島市南区内に居住していたにもかかわらず 2 年前 (2010 年 ) 2

に広島に帰ってきた旨偽証をしており 被害者の証言には信用性が認められないことなどから そもそも本件封筒内には現金 6 万 6600 円は在中していなかったものと認められる Ⅱ 被告人がこの現金在中の封筒を窃取したと認められるか? 一審判決は防犯カメラの映像によれば 1 被害者は 9 時 20 分 11 秒頃 本件記帳台での作業を終えて窓口に向かう際 本件記帳台の上に本件封筒を置き忘れたものと認められる この際 封筒には現金及び振込用紙が入っていた 2 9 時 36 分 10 秒頃 本件支店の従業員は 本件記帳台の上に本件封筒が置かれているのを発見した この際 封筒の中に入っていたのは振込用紙のみであり 現金は入っていなかったと認められる 3 被害者が本件封筒を置き忘れてから 本件支店の従業員が本件封筒を見つけるまでの間 本件記帳台の上面に触れた人物は 被告人のみである 前記 1 及び 2 によれば 何者かが本件封筒から現金を抜き取った事実が認められるところ 防 犯カメラの映像によれば 現金を抜き取ることが可能であったのは被告人しかいないことにな る 被告人が本件封筒を窃取したという事実が強く推認される 弁護人が指摘する点を踏まえて防犯カメラの映像を精査しても 上記の推認を妨げる証拠は見 当たらない 被告人が本件封筒を窃取したことが認められる 3

控訴趣意書では 原 ( 一審 ) 判決は 証拠調べ決定しておらず かつ証拠調べをしていないものを事実認定の資料とし その結果被告人を有罪とした 従って 原判決には 結審後 弁論再開手続きを取らず 証拠調べ決定しておらず かつ証拠調べをしていないものを有罪認定の資料とした訴訟手続きの法令違反がある 煙石博 弁護側が私的に鑑定を専門にしている鑑定会社に依頼して作成した鑑定書の結果 原 審の事実認定は誤りであることが判明した 被告人は 本件封筒には 一度も接触していなかったことが判明した 私的鑑定書を証拠として採用して戴くようお願いした 広島高裁控訴審裁判所は 私的鑑定書を作成した鑑定人を証人として呼ぶことを採用 ( 第 1 回公判 ) 第 2 回公判 第 3 回公判での 証人尋問の結果 鑑定書 鑑定補充書及び CD-R を証拠とし て採用 ( 第 3 回公判 ) 4

控訴審第 4 回公判での弁護人の弁論 ( 弁護人の弁論から ) 第 1 弁論の趣旨被告人は無罪である 第 2 事実関係控訴審第 2 回公判 第 3 回公判で取り調べ済みの鑑定書 鑑定補充書及び CD-R によれば 被告人は 原審の罪となるべき事実に摘示された振込用紙 2 枚在中の封筒 1 通 ( 以下 本件封筒 という ) に触れておらず 従って 被告人が本件封筒を窃取していないことは明らかである 1 まず鑑定書を作成した鑑定人の証言及び鑑定人作成の証拠の信用性について検討するに 第 2 回公判における鑑定人証言及び鑑定書によれば 鑑定人は多数の画像解析の経験を有し しかも捜査機関側からの鑑定嘱託も 裁判所からの鑑定嘱託も 弁護人側からの鑑定嘱託も受諾する公平な立場にあること 他の関係証拠や証拠以外のものは原則として排除し 画像解析専門家としてほぼ防犯カメラ映像を解析した結果のみに基づいて判断していること 鑑定人が行ったのは 一般に用いられている幾何変換 画像化 ガウス分散 差分抽出法 色濃度等高線化などの手法を用い 誰にでも購入可能なソフトを用いて行った容易に再現可能な鑑定であることが認められる また 鑑定書は 鑑定補助者を 1 人用いて 1 日 8 時間 約 3 週間をかけて慎重かつ綿密に 鑑定が行われた結果を書面化したものである 鑑定人の第 3 回公判における証言 鑑定補充書及び CD-R は 防犯カメラ映像の被告人 被害者及び銀行の警備員が撮影されている全フレームの画像解析を踏まえてなされ または作成されたものである従って 鑑定人の証言及び鑑定人作成の証拠の信用性は高い 5

2 原判決が認定したとおり 被告人が本件封筒を窃取したとするならば その後本件封筒内から現金 6 万 6600 円のみを抜き取り その余の封筒等を記帳台上に戻したこととなるが 1 秒ごとのコマ送りである防犯カメラの映像には被告人が本件封筒内から現金 6 万 6600 円を抜き取った状況は録画されていない 本件封筒内から現金 6 万 6600 円を抜き取るには少なくとも6 秒以上の時間を必要とするから ( 鑑定書 第 2 回公判における鑑定人の証言 ) 被告人が本件封筒内から現金 6 万 66 00 円を抜き取つたのであれば 1 秒ごとのコマ送りである防犯カメラの映像にも必ずその状況が録画されているはずである 3 被害者が本件封筒を置き忘れた位置は 記帳台上の 7 時から 9 時の位置である ( 鑑定書 第 3 回公判における鑑定人の証言 ) これは 防犯カメラの映像のフレーム解析からも 差分抽出法からも導かれる結論である これに対して 被告人が撮影されている防犯カメラの映像のフレーム解析から 0 時の位置に佇立している被告人の手指は もっぱら被告人自身の前に集中している 被告人が 記帳台上の 7 時から 9 時の位置にあつた本件封筒に触れるためには 少なくとも 9 時から10 時の方向に移動する必要があるが 被告人は 足も下半身も体幹も0 時の位置から移動していない ( 鑑定書 第 2 回公判における鑑定人の証言 ) 被告人が 0 時の位置に立ったまま 7 時から 8 時の位置にあった本件封筒に触れるためには 前屈姿勢を取らなければならない しかし 被告人が撮影されたフレームには被告人が前屈姿勢を取っている場面は撮影されていない ( 鑑定書 第 2 回公判における鑑定人の証言 ) 従って 本件封筒が置き忘れられた位置と被告人が佇立していた位置関係及び被告人が前屈姿勢を取っていない事実から 被告人は本件封筒に触れていないと言える 6

4 被害者が本件封筒を置き忘れた位置の色差分を 被告人が記帳台に接近する前と被告人が記帳台から離れた後について抽出した結果 被告人が記帳台に接近する前と被告人が記帳台から離れた後で本件封筒の位置が変化していないことが判明した ( 鑑定書 第 2 回公判における鑑定人の証言 ) 従って 被告人は本件封筒に触れてはいない 5 被害者の手指及び銀行の警備員の手指の挙動から認められる本件封筒が置かれていた位置と 被告人の手指の挙動範囲の違いからも 被告人が本件封筒に触れていないことは明らかである ( 鑑定補充書及び CD-R 第 3 回公判における鑑定人の証言 ) すなわち 被害者及び銀行の警備員の手指の挙動から認められる本件封筒が置かれていた位置は記帳台の7 時から9 時までの範囲であるのに対し 被告人の手指の挙動範囲は10 時から1 時の範囲に限定されており 本件封筒が置かれていた位置と被告人の手指の挙動範囲が全く重ならない 被告人の手指の位置を特定する位置として 鑑定人は 被告人の右肘の位置 ( 指先よりも被告人から見て右に出ており被告人にとってもっとも不利である ) を基点としてこの結論を導き出しているのであるから ( 第 3 回公判における鑑定人の証言 ) 被告人が本件封筒に触れていないことは明らかである また これによって被告人の指紋が本件封筒から検出されていないことの説明も納得できる 仮に 被告人が本件封筒から紙幣や硬貨を抜き出したとしたら相当数の指紋が付着する筈だからである 第 3 結論被告人は 本件封筒を窃取していないどころか 本件封筒に触れていないことが明らかであるから 被告人が無罪であることは明らかである 7

冤罪煙石博さんの広島高裁控訴審公判の経過 ( 改訂版 ) ( 追加資料 ) 被告人は 防犯カメラに証拠が残っている として 逮捕 起訴 判決は有罪でした 防犯カメラの映像は不鮮明で 1 秒間に 1 枚の映像でした 被告人が封筒を盗った映像は映っていませんでした 被告人 弁護側は民間の画像解析を専門としている鑑定研究所に鑑定書の作成を依頼しました 証拠として採用された鑑定書 補充鑑定書 及び CD-R から広銀大河支店内の封筒が置き忘れられた記帳台上の被害者 被告人の手指の動きを作図しました 広銀大河支店記帳台での被害者と被告人の位置 この図面は 広銀大河支店内です 防犯カメラは複数設置されていましたが封筒が置き忘れられた記帳台を記録している防犯カメラは被告人を正面から映している CAM6 と横から映している CAM9 でした 煙石博 弁護側が私的に鑑定を専門にしている鑑定会社に依頼して作成した鑑定書では CAM6 CAM9 の映像は不鮮明でしたので ガウス処理をして鮮明画像を作り その画像 それぞれを記帳台の大きさが同一になるよう拡大縮小し 記帳台上の手指が判別できるような位置に配置して その位置をプロット化して手指の動きを示しました 被害者が記帳台に居た時間 2012 年 9 月 24 日 9 時 16 分 47 秒から 9 時 20 分 15 秒の間の (1~209 枚 ) 被告人が記帳台に居た時間 9 時 20 分 35 秒から 9 時 22 分 12 秒の間の (210~30 7 枚 )(98 枚 ) 銀行の警備員が記帳台に近づいた時間 9 時 36 分 05 秒から 9 時 36 分 15 秒の間の (30 8~319(12 枚 ) 計 319 枚の映像 防犯カメラは 2 台ですので 2 倍の映像 638 枚を鮮明化処理して アニメーション化され 第 3 回公判法廷で上映されました 8

このプロット化された記帳台上の鮮明画像 被害者と被告人の記帳台上の手指の動きを作図してみました 2012 年 9 月 24 日 9 時 16 分 47 秒被害者が記帳台に着く前の記帳台記帳台を時計に置き換えてみました 2012 年 9 月 24 日 9 時 16 分 47 秒から 9 時 20 分 15 秒の間被害者が記帳台に居た時間 ( フレーム NO.1~209) 被害者は 1から 2から 3と移動しています 9

緑の線で囲んだ楕円 ( 緑色 ) は被害者の手指が動いた位置を示しています 2012 年 9 月 24 日 9 時 20 分 15 秒被害者が記帳台から離れた後の記帳台 2012 年 9 月 24 日 9 時 20 分 35 秒被告人が記帳台に着いた時の記帳台 10

2012 年 9 月 24 日 9 時 20 分 35 秒から 9 時 22 分 12 秒の間被告人が記帳台に居た時間 ( フレーム NO.210~307) 被告人の前の青線で囲んだ楕円 ( 薄い青色 ) は被告人の手指が動いた位置を示しています 記帳台を時計に置き換えたとして 被告人の手は 11 時から 1 時方向に限定しています 2012 年 9 月 24 日 9 時 22 分 12 秒被告人が記帳台から離れた後の記帳台 緑の線で囲んだ楕円 ( 緑色 ) は被害者の手指が動いた位置を示しています 青の線で囲んだ楕円 ( 薄い青色 ) は被告人の手指が動いた位置を示しています 被害者の手指が動いた位置と 被告人の手指が動いた位置は重なっていません 11