厚生年金 健康保険の強制適用となる者の推計 粗い推計 民間給与実態統計調査 ( 平成 22 年 ) 国税庁 5,479 万人 ( 年間平均 ) 厚生年金 健康保険の強制被保険者の可能性が高い者の総数は 5,479 万人 - 約 681 万人 - 約 120 万人 = 約 4,678 万人 従業員五人

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2. 改正の趣旨 背景税制面では 配偶者のパート収入が103 万円を超えても世帯の手取りが逆転しないよう控除額を段階的に減少させる 配偶者特別控除 の導入により 103 万円の壁 は解消されている 他方 企業の配偶者手当の支給基準の援用や心理的な壁として 103 万円の壁 が作用し パート収入を10

PowerPoint プレゼンテーション

2 社会保障 2.1 社会保障 2.2 医療保険 2.3 年金保険 2.4 介護保険 2.5 労災保険 2.6 雇用保険 医療保険は社会保険を構成する1つです 医療保険制度の仕組みや給付について説明していきます 医療保険制度 医療保険制度は すべての国民に医療を提供することを目的とした制

短時間労働者への厚生年金 国民年金の適用について 1 日又は 1 週間の所定労働時間 1 カ月の所定労働日数がそれぞれ当該事業所 において同種の業務に従事する通常の就労者のおおむね 4 分の 3 以上であるか 4 分の 3 以上である 4 分の 3 未満である 被用者年金制度の被保険者の 配偶者であ

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

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34(30) 等級の 報酬月額 欄は 厚生年金保険の場合 605,000 円以上 と読み替えて下さい 4. 平成 27 年度における協会けんぽの任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は 280,000 円です 5. 健康保険組合に加入する方の健康保険料額については 加入する健康保険組合へお問い合わせ下

<本調査研究の要旨>

Microsoft Word - T2-04-1_紙上Live_被保険者期間と届出_(13分)_

4月20日(水)衆・厚労委 古屋範子議員の議事録(抜粋)

スライド 1

無年金・低年金の状況等について

金のみの場合は年収 28 万円以上 1 年金収入以外の所得がある場合は合計所得金額 2 16 万円以上が対象となる ただし 合計所得金額が16 万円以上であっても 同一世帯の介護保険の第 1 号被保険者 (65 歳以上 ) の年金収入やその他の合計所得が単身世帯で28 万円 2 人以上世帯で346

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Microsoft PowerPoint 徴収一元化

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Q1 社会保険とはどのような制度でしょうか 会社などで働く人たちが収入に応じて保険料を出し合い いざというときの生活の安定を図る目的でつくられた制度のことで 一般的に健康保険や厚生年金保険のことを 社会保険 といいます 健康保険法第 1 条では 労働者の業務外の事由による疾病 負傷若しくは死亡又は出

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MR通信H22年1月号

点及び 認定された日以降の年間の見込みの収入額のことをいいます ( 給与所得等の収入がある場合 月額 108,333 円以下 雇用保険等の受給者の場合 日額 3,611 円以下であること ) また 被扶養者の年間収入には 雇用保険の失業等給付 公的年金 健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます

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Microsoft PowerPoint - 02 別添 パンフレット (3)

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平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成16年度社会保険事業の概況

平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概況

2.5% % 1 88,000 ~ 93,000 13, , ,000 93,000 ~ 101,000 15, , , ,000 ~ 107,000 16, , ,00

2906_0 概要

【参考資料2】費用負担

資料№1

第 7 表企業規模別及び給与階級別の給与所得者数 給与額 ( 合計 )( 続 ) その2 企業規模資本金 2,000 万円未満の株式会社 (1 年を通じて勤務した給与所得者 ) 100 万円以下 , , , ,

Microsoft PowerPoint - 7.【資料3】国民健康保険料(税)の賦課(課税)限度額について

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

【作成中】2903_0 概要

退職後の健康保険の任意継続ってなに?

2909_0 概要

第14章 国民年金 

国民年金

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平成16年度社会保険事業の概況

強制加入被保険者(法7) ケース1

被用者保険の被保険者の配偶者の位置付け 被用者保険の被保険者の配偶者が社会保険制度上どのような位置付けになるかは 1 まず 通常の労働者のおおむね 4 分の 3 以上就労している場合は 自ら被用者保険の被保険者となり 2 1 に該当しない年収 130 万円未満の者で 1 に扶養される配偶者が被用者保

平成16年度社会保険事業の概況

第3回税制調査会 総3-2

< 参考資料 目次 > 1. 平成 16 年年金制度改正における給付と負担の見直し 1 2. 財政再計算と実績の比較 ( 収支差引残 ) 3 3. 実質的な運用利回り ( 厚生年金 ) の財政再計算と実績の比較 4 4. 厚生年金被保険者数の推移 5 5. 厚生年金保険の適用状況の推移 6 6. 基

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

自分にあった健康保険を見つけよう! それぞれの健康保険の特徴を踏まえ 自分にあった健康保険を選ぶようにしましょう! 今までの収入 扶養家族の有無によって どの健康保険に加入するとメリットがあるか 参考にしてください 健康保険の被保険者資格を喪失 再就職しない 再就職する 就職先の健康保険に加入できな

Microsoft Word _【再々修正】公表資料<厚生年金・国民年金の平成28年度収支決算の概要>

PowerPoint プレゼンテーション

健保組合の概況 適用状況 適用状況 (2012 年度予算 ) 組単一 1,170 組合合数総合 265 組合 計 1,435 組合加入被保険者数 15,621,006 人者被扶養者数 13,875,379 人数計 29,496,385 人 平均標準報酬月額 平均標準賞与額 361,579 円 1,0

資料2(事業管理課部分)

ったと判断します なお 一時的に認定基準月額以上の収入がある月があっても 認定基準年額を超えるまでの間は認定できます また 勤務した月の給与が翌月以降に支払われる場合でも 原則 勤務月の収入として取扱います 継続して認定できる事例 認定基準月額未満であるので 継続して認定できます 認定基準月額以上の

国 都道府県による財政リスクの軽減 運営については 保険料徴収は市町村が行い 財政運営は都道府県単位で全市町村が加入する広域連合が行う 広域連合の財政リスクの軽減については 国 都道府県が共同して責任を果たす仕組みとする 2 年単位の財政運営 負担 負担 高額医療費に係る公費負担 給付増リスク 後期

平成16年度社会保険事業の概況

中小企業の退職金制度への ご提案について

所得税算出の流れ Q&A 通信の所得税の流れを詳しく教えてください 改めて以下の図版を見てください は収入から引かれる金額です 引かれる金 額の算出の計算方法をこれから解説します 1 支払金額 ( 給料 賞与 ) 2 給与所得控除後の金額 A 給与所得 所得税算出の流れ B 課税所得 D 所得税 E

番号制度の実施に伴う社会保障関係システムの改修について 国 都道府県 市町村 市町村 医療保険者等 システム名 社会保険オンラインシステム 労災行政情報管理システム ハローワークシステム 障害者福祉システム 児童福祉システム 生活保護システム 国民年金システム 国民健康保険システム 後期高齢者医療シ

保険料は個人ごとに 後期高齢者医療制度では 被保険者一人ひとりに保険料を負担していただくことになります 新たに 75 歳になられた方 (65 歳以上 75 歳未満で一定以上の障害があり 認定を受けた方を含む ) は 以前に加入していた国民健康保険や被用者保険を脱退して この制度に移行することになりま

Microsoft PowerPoint - 老後の年金格差(前半)HP用

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国民健康保険料の減額・減免等

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52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

1. 改革の方向性 女性の働き方に中立的な制度整備に当たっては 可処分所得の大幅な減少が生じないよう 負担を最小化 負担増減を円滑化するとともに こうした見直しが 負担増の生じる世帯 個人に ベネフィットとして戻ってくる制度改革とすることが不可欠 改革の進め方についての方針を明示し できるものから早

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任意継続被保険者制度について

(3) 保険料収入が大幅に増加したにもかかわらず 支援金 納付金の保険料収入に対する割合が 42.78% になるなど 支援金 納付金負担が組合財政を圧迫している状況に変わりはない (4) 赤字組合は 901 組合で 6 割超の組合が赤字の状況である 経常収支差引額等の状況 平成 28 年度 予算早期

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

2012 No

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

平成 24 年度国民健康保険税税率改定案 1 医療保険分 ( 基礎課税額 ) 現行 改定 増減 伸率 所得割額 4.30 % 4.63 % % 資産割額 % 9.80 % % 税率等 均等割額 17,100 円 18,000 円 900 円 5.3%

02_公表資料<厚生年金・国民年金の平成27年度収支決算の概要>

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

(2)28 年度予算に比べ赤字額が 1,688 億円増加した 収入面では前年度と比較して 被保険者数が 2.29% と大きく伸び 平均保険料率が ポイント上昇したため 保険料収入が 2,311 億円 3.00% 増加した 一方 支出面では拠出金が 2,382 億円 7.23% の大幅増と

年金・社会保険セミナー

第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

釧路厚生年金事案 214 第 1 委員会の結論 申立人は 申立期間について 厚生年金保険被保険者として厚生年金保険 料を事業主により給与から控除されていたと認めることはできない 第 2 申立の要旨等 1 申立人の氏名等氏名 : 男基礎年金番号 : 生年月日 : 昭和 15 年生住所 : 2 申立内容

退職後の健康保険制度について 退職後は 以下の3つの選択肢の中からご自分が加入する制度を選ぶことになります 必ずしもヤマトグルー プ健康保険組合の任意継続に加入する必要はありません 月々の保険料や加入条件等をよく比較して ご自身に 合った健康保険を選択してください A ご家族の扶養に入る B 国民健

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平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

スライド 1

資格取得( 認定日 ) 出生 離職 婚姻 離婚 1カ月以内の届出 出生日 喪失日から 市区町村受理日 1カ月を越えた届出 出生日 健康保険組合受付日 被扶養者の範囲被扶養者となるためには 主として被保険者の収入によって生活していることが必要です 扶養の程度の基準としては 被扶養者となる人の年間収入が

労働保険と社会保険の新規適用 ( 加入 ) 手続き 1. 会社を設立して初めて従業員を採用した時の手続き (1) 会社に関する手続きとして 1 労働保険の新規適用 2 労働保険の概算保険料の申告 3 社会保険の新規適用 オフィス アンヨネ ( 後藤事務所 ) (2) 従業員に関する手続きとして 1

健康保険とは?[ 健康保険組合 ] 健康保険に加入する人は?[ 被保険者 / 被扶養者 ] 保険証が交付されます [ 保険証 ] 保険料を納めます [ 標準報酬月額 / 保険料率 ] いろいろな保険給付 [ 保険給付 ] 病気やけがをしたとき [ 療養の給付 / 入院時食事療養費 ] 医療費が高額に

健康保険・船員保険          被保険者実態調査報告

はじめに この冊子では タルグレチンによる皮膚 T 細胞性リンパ腫の治療を受ける方に対して 高額療養費制度を活用した時の医療費 ( 自己負担限度額 ) がどのくらいかかるかを紹介しています 高額療養費制度では 年齢や所得によって自己負担限度額が異なります 自己負担限度額の計算例も示していますので ご

年金・社会保険セミナー

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

加入の手続きは 社会保険 : 年金事務所 ( 健康保険 厚生年金を同時に手続き ) 雇用保険 : 公共職業安定所で行っておりますので 未加入の場合はご相談ください 加入手続きに不安がある場合は 社会保険労務士にご相談ください 社会保険労務士は どのように社会保険の加入手続を行っていいかわからない と

6 平成 30 年度 ( 平成 29 年所得分 ) 市町村民税課税証明書 ( 全項目証明 ) 受診者 ( 患者 ) の加入保険 市町村国保後期高齢者医療保険 社会保険等の被用者保険 ( 健康保険組合 協会けんぽ等 ) 書類を提出していただく対象者 同一医療保険に加入している全員 ( 中学生以下は不要

平成 28 年 1 月 13 日 ( 水 ) 第 6 回立川市国民健康保険運営協議会 資料 3 平成 28 年度国民健康保険料率等の改定について ( 係数発出及び制度改正等に伴う変更後 )

平成 30 年 5 月 21 日 ( 月 ) 平成 30 年第 6 回経済財政諮問会議資料 4-1( 加藤臨時議員提出資料 ) 資料 年を見据えた社会保障の将来見通し ( 議論の素材 ) 平成 30 年 5 月 28 日 厚生労働省

年金改革の骨格に関する方向性と論点について

また 保険料の納付対象月数に占める納付月数の割合 ( 納付率 ) は 低下傾向が続いており 2012 年度時点で59.0% となっている ( 図表 1) 保険料は過去 2 年分の納付が可能であるため 最終的な納付率は多少上昇するが 過去の傾向からみても2012 年度の最終納付率は60% 台半ば程度に

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Microsoft Word 【組合】保険者算定QA.docx

スライド 1

Transcription:

歳入庁を創設したときの増加年金保険料収入額 増加健康保険料収入額試算の前提 民間給与実態統計調査 ( 平成 22 年 ) 国税庁 現在の適用状況 ( 平成 22 年度 ) ( 厚生労働省資料より ) 民間の事業所に勤務している給与所得者を対象 パート アルバイトを含む従業員 役員 5,479 万人 ( 年間月平均 ) 個人事業所 = 約 340 万人株式会社 その他の法人 = 約 5,139 万人 * 厚生年金の被保険者 (70 歳まで )=3,464 万人 ( 年度平均 ) * 健康保険の被保険者 (75 歳まで )=3,532 万人 ( 年度平均 ) 協会けんぽ=1,968 万人 ( 年度平均 ) 組合健保 =1,564 万人 ( 年度平均 ) ただし 全従事員について源泉所得税の納税がない事業所の従事員や 労働した日 時間によって給与の金額が算定され かつ労働した日に その都度給与の支給を受ける者を除く 二〇〇〇万人程度の差 未適用事業所の従業員等厚生年金等の強制適用とならない場合 短時間労働者 ( 週の労働時間が通常の労働者の3/4 未満 ) 等 従業員 5 人未満の個人事業所 農業 飲食業等の個人事業所など 1

厚生年金 健康保険の強制適用となる者の推計 粗い推計 民間給与実態統計調査 ( 平成 22 年 ) 国税庁 5,479 万人 ( 年間平均 ) 厚生年金 健康保険の強制被保険者の可能性が高い者の総数は 5,479 万人 - 約 681 万人 - 約 120 万人 = 約 4,678 万人 従業員五人未満の個人事業所 120 万人 ( 推計 ) 他に厚生年金等の強制適用とならない者として 農林水産業 鉱業 の個人事業所の給与所得者約 32 万人 ( 一部 ) 宿泊業 飲食サービス業 の個人事業者の給与所 得者数約 35 万人 などが統計からは読み取れる しかし 年収 130 万円未満の給与所得者数などと重複する なお 厚生年金保険の被保険者とならない 70 歳 以上の給与所得者数約 139 万人 (1 年を通じて 勤務した者 4,552 万人の内数 )( ただし 給与所 得階級は不明 ) が存在する 年収 130 万円未満と従業員 5 人未満の個人事業の給与所得者を重複して差し引いた部分がある * 短時間労働者と思われる者 ( 年収 130 万円未満 )= 約 681 万人 ( 推計 ) 当該統計調査では対象者数の正確な把握には限界 がある ある程度の誤差はやむを得ないとする 2

1. 健康保険料の増収見込額等について 粗い推計 未適用事業所は主に小規模な事業所と思われることから 新たに健康保険の適用を受ける者が全て協会けんぽに加入するとの前提で 健康保険料の増収見込額等を試算するものとする 1 健康保険等の強制被保険者の可能性が高い者の総計は 約 4,678 万人 1-2 4,678 万人 -3,532 万人 約 1,146 万人 1,146 万人 27.6 万円 ( 協会けんぽの平均標準報酬月額 )( 平成 22 年度 ) 13.4 月 ( 協会けんぽの平均賞与月数 ( 平成 22 年度 ) を含む ) 9.34%( 協会けんぽの平均保険料率 ) = 約 3 兆 9,600 億円 市町村国保から異動 31,146 万人に係る市町村国保保険料の減収見込みは 1,146 万人 8.3 万円 ( 加入者 1 人当たり保険料調定額 ( 平成 21 年度 )) 2 健康保険の被保険者 3,532 万人 ( 年度平均 ) 協会けんぽ =1,968 万人 ( 年度平均 ) 組合健保 =1,564 万人 ( 年度平均 ) 88.0%( 保険料収納率 ( 平成 21 年度 )) = 約 8,400 億円 41,146 万人の被扶養者に係る市町村国保保険料の減収見込みは 1,146 万人 0.77( 協会けんぽの被扶養率 ( 平成 21 年度末 )) 8.3 万円 (3と同じ) 88.0%(3と同じ) = 約 6,400 億円 3+4= 約 1 兆 4,800 億円 市町村国保の保険料の納付率が 100% となる場合 (3 兆 495 億円 ( 平成 21 年度保険料 ( 税 ) 収入額 ) 88.0%-3 兆 495 億円 = 約 4,200 億円 市町村国保の被保険者数に占める 3+4 の者の割合 ( およそ 57%) を基に重複分を除くと 約 1,800 億円 協会けんぽ保険料の増収見込み約 3 兆 9,600 億円 - 市町村国保保険料の減収見込み約 1 兆 4,800 億円 + 市町村国保保険料の増収見込み約 1,800 億円による影響額は およそ 3 兆円の健康保険料の増収が見込まれる 3

2. 厚生年金保険料の増収見込額等について 粗い推計 厚生年金等の強制被保険者の可能性が高い者の中には 70 歳以上の者が含まれているが ここでは 新たに健康保険の適用を受ける者 (1,146 万人 ) と同じ者が 新たに厚生年金の適用を受ける者とする (70 歳以上の者 139 万人のうち 年収 130 万円以下の者と重複しない者を 68 万人としたことと同じ効果 ) 1 厚生年金等の被保険者の可能性が高い者の総計は 約 4,678 万人 3 健康保険被保険者 3,532 万人と厚生年金被保険者 3,464 万人との差 68 万人 70 歳以上の者と仮定 1-3-2 (4,678 万人 -68 万人 )-3,464 万人 約 1,146 万人 2 厚生年金の被保険者 3,464 万人 ( 年度平均 ) 1,146 万人 27.6 万円 ( 協会けんぽの平均報酬月額 )( 平成 22 年度 ) 13.4 月 ( 協会けんぽの平均賞与月数を含む )( 平成 22 年度 ) (15.704%+16.058%) 2( 厚生年金の保険料率 ) 平成 22 年 8 月分 (9 月納付 ) までが 15.704% それ以降は 16.058% = 約 6 兆 7,300 億円 国民年金から異動 31,146 万人のうち 20~60 歳 ( 国民年金第 1 号保険者 ) の者は 約 956 万人 ( 推計 ) その者に係る国民年金保険料の減収見込みは 956 万人 15,100 円 12 月 59.3%( 平成 22 年度の保険料納付率 ( 現年度分 )) = 約 1 兆 300 億円 4 956 万人に係る被扶養配偶者の数を 第 2 号被保険者数に占める第 3 号被保険者数の割合 ( 約 26%) とすれば 被扶養配偶者分を含めた総額は = 約 1 兆 3,000 億円 国民年金保険料の納付率が 100% となる場合 (16,679 万月 ( 納付対象月数 )-9,893 万月 ( 納付月数 )) 15,100 円 = 約 1 兆 200 億円 第 1 号被保険者数 (1,938 万人 ) に占める 4 の割合 ( およそ 62%) を基に重複分を除くと 約 3,900 億円 厚生年金保険料の増収見込み約 6 兆 7,300 億円と国民年金保険料の減収見込み約 1 兆 3,000 億円と国民年金保険料の増収見込み約 3,9000 億円による影響額は およそ 6 兆円の年金保険料の増収が見込まれる 4

粗い推計 歳入庁を創設したときの増加健康保険料収入額試算 ( 平成 22 年度 )( 計算方法 ) 前提 民間給与所得者 :5,479 万人 ( 年間平均 ) 協会けんぽ被保険者数 :1,968 万人 ( 年度平均 ) 健保組合被保険者数 :1,564 万人 ( 年度平均 ) 1. 協会けんぽの保険料増収額 1 パート労働者等と思われる給与階級 ( 年収 130 万円未満 ) に該当する給与所得者は 361 万人 (100 万円以下 )+684 万人 (100 万円超 200 万円以下 ) 10 分の 3= 約 566 万人 (1 年を通じて勤務した給与所得者 4,552 万人の内数 ) 566 万人 4,552 万人 5,479 万人 = 約 681 万人 ( 年間平均の民間給与所得者 5,479 万人に換算 ) 2 5 人未満の個人事業所に勤めていると思われる給与所得者は 270 万人 (10 人未満の個人事業所の給与所得者数 ) 4/9=120 万人 ( 年間平均の民間給与所得者 5,479 万人の内数 ) 3 協会けんぽの強制被保険者になると思われる給与所得者数は 5,479 万人 -681 万人 -120 万人 = 約 4,678 万人 4 歳入庁創設により新たに協会けんぽの被保険者になると思われる給与所得者数は 4,678 万人 -(1,968 万人 +1,564 万人 )=1,146 万人 協会けんぽの保険料増収額 1,146 万人 27.6 万円 ( 協会けんぽの平均標準報酬月額 ( 平成 22 年度 )) 13.4 月 ( 協会けんぽの平均賞与月数の実績 ( 平成 22 年度 ) を含む ) 9.34%( 協会けんぽの保険料率 ( 平成 22 年度 ))= 約 3 兆 9,600 億円 2. 市町村国保の保険料減収額 ( 被扶養者分を含む ) 1,146 万人 (1+0.77( 協会けんぽの被扶養率 ( 平成 22 年度 ))) 8.3 万円 ( 加入者 1 人当たり保険料 ( 平成 21 年度 )) 88.0%( 市町村国保の保険料納付率 ( 平成 21 年度 ))= 約 1 兆 4,800 億円 3. 市町村国保の保険料増収額 1 市町村国保の保険料の納付率 88.0%( 平成 21 年度 ) が 100% となる場合の単純な増収額は (3 兆 495 億円 ( 平成 21 年度保険料 ( 税 ) 収入額 ) 88.0%-3 兆 495 億円 = 約 4,200 億円 2 市町村国保から協会けんぽに異動する者の影響分 ( 市町村国保の被保険者数に占める協会けんぽに異動する者数の割合 ( 約 57% )) を除くと (100%-57%) 4,200 億円 = 約 1,800 億円 57% (1,146 万人 (1+0.77) 3,567 万人 ( 市町村国保の被保険者数 ))) 差し引き後の増加健康保険料収入額 3 兆 9,600 億円 -1 兆 4,800 億円 +1,800 億円 = およそ 2.7 兆円 (1,000 億円単位 ) 5

粗い推計 歳入庁を創設したときの増加年金保険料収入額試算 ( 平成 22 年度 )( 計算方法 ) 前提 民間給与所得者 :5,479 万人 ( 年間平均 ) 厚生年金被保険者数 :3,464 万人 ( 年度平均 ) 1. 厚生年金の保険料増収額 1 パート労働者等と思われる給与階級 ( 年収 130 万円未満 ) に該当する給与所得者は 健康保険と同じ約 681 万人 2 5 人未満の個人事業所に勤めていると思われる給与所得者は 健康保険と同じ約 120 万人 3 70 歳以上の給与所得者 139 万人 (1 年を通じて勤務した給与所得者 4,552 万人の内数 ) を除く必要があるが 1 と 2 との重複も大きいと思われる 年齢階級別の給与階級のデータがないため 現在の健康保険の被保険者数と厚生年金の被保険者数との差である 68 万人と仮定する 4 3 を前提とすれば 歳入庁創設により新たに被保険者になると思われる給与所得者数は 1,146 万人 ( 健康保険と同じ ) 厚生年金保険料の増収額 1,146 万人 27.6 万円 ( 協会けんぽの平均標準報酬月額 ( 平成 22 年度 )) 13.4 月 ( 協会けんぽの平均賞与月数の実績 ( 平成 22 年度 ) を含む ) (( 15.704%+16.058%) 2)( 厚生年金の保険料率 ( 平成 22 年 8 月分 (9 月納付 ) までが 15.704%))= 約 6 兆 7,300 億円 2. 国民年金の保険料減収額 1 20 歳から 60 歳までの者の給与所得者数は 3,796 万人 (1 年を通じて勤務した給与所得者 4,552 万人の内数 ) 2 1,146 万人 (3,796 万人 4,552 万人 ) 15,100 円 12 月 59.3%( 平成 22 年度現年度分の納付率 )= 約 1 兆 300 億円 3 2 の者の被扶養配偶者数を第 2 号被保険者数 ( 厚生年金と共済年金 ) に対する第 3 号被保険者数の割合 ( 約 26% 平成 22 年度末 ) と同程度と考えれば 被扶養配偶者を含めた減収額は 1 兆 300 億円 1.26=1 兆 3,000 億円 3. 国民年金保険料の増収額 1 保険料納付率 59.3% が 100% となる場合の単純な保険料増収額は (16,679 万月 ( 納付対象月数 )-9,893 万月 ( 納付月数 )) 15,100 円 =1 兆 200 億円 2 ただし 2. の異動者分を除くと 1 兆 200 億円 (100%-62%( 第 1 号被保険者数 1,938 万人 ( 平成 22 年度末 ) に占める 2.3 の割合 ))= 約 3,900 億円 差し引き後の増加年金保険料収入額 6 兆 7,300 億円 -1 兆 3,000 億円 +3,900 億円 = およそ 5.8 兆円 (1,000 億円単位 ) 6

歳入庁を創設したときの増加健康保険料収入額試算に基づく公費負担への影響について ( 粗い推計 ) 年金制度に関しては 基礎年金の給付費に対して 2 分の 1 を国庫負担する仕組みであり 短期的には国庫負担への影響はないものと考 えられる ただし 将来的には 保険料未納がなくなることで基礎年金給付費の増加が予想されることから 国庫負担の増加も見込まれ る 前提 市町村国保の加入者 1 人当たりの医療費 :29.0 万円 ( 平成 21 年度 ) 協会けんぽの加入者 1 人当たりの医療費 :15.2 万円 ( 平成 21 年 度 ) 市町村国保からは全て協会けんぽに加入することとする 1 加入者 1 人当たりの市町村国保の公費負担額は 29.0 万円 80.67%( 実効給付率 ) 50%( 公費負担のおよその率 )=11.7 万円 うち 国の負担分 (43%) 約 10.1 万円 2 加入者 1 人当たりの協会けんぽの国庫負担は 15.2 万円 76.64%( 実効給付率 ) 16.4%( 国庫負担率 ただし 平成 22 年 7 月以降の率 )=1.9 万円 3 市町村国保から協会けんぽの被保険者となる者を 1,146 万人とした場合は (11.7 万円 -1.9 万円 ) 1,146 万人 (1+0.77( 協会けんぽの被扶養率 ( 平成 22 年度 )))= 約 1 兆 9,900 億円 うち 国分は (10.1 万円 -1.9 万円 ) 1,146 万人 (1+0.77( 協会けんぽの被扶養率 ( 平成 22 年度 )))= 約 1 兆 6,600 億円 約 2 兆円の公費負担の減少 ( 国庫負担分は約 1.7 兆円 ) が見込まれる 増加健康保険料収入額 2.7 兆円 + 増加年金保険料収入額 5.8 兆円 + 国庫負担減少額 1.7 兆円 = およそ 10 兆円 7