災害医療等のあり方に関する 検討会

Similar documents
<4D F736F F D E397C C90A FC8A C8E86816A2E646F63>

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

回答作成様式

<4D F736F F D D332D318DC58F8982CC96F088F581698DB782B591D682A6816A2E646F63>

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

個人情報の保護に関する規程(案)

医療法人への移行の案内.indd

このガイドラインは 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する留意事項 ( 制定 発出時点において最適と考えられる法令解釈 運用等 ) を示したものである 第一章 総則 1-1 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令 ( 平成 19 年

( 除名 ) 第 9 条社員が次のいずれかに該当するに至ったときは 社員総会の決議によって当該社員を除名することができる (1) この定款その他の規則に違反したとき (2) この法人の名誉を傷つけ または目的に反する行為をしたとき (3) その他除名すべき正当な事由があるとき ( 社員資格の喪失 )

その他資本剰余金の処分による配当を受けた株主の

Microsoft Word - News_Letter_Tax-Vol.43.docx

様式1

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

Ⅱ. 主な内容 第 1 部公益法人の概況 1. 法人数 平成 29 年 12 月 1 日の公益法人は 9,493 法人 ( 前年比 +35) である 公益法人数の変動は 公益認定又は移行認定により増加し 法人の解散 公益認定の取消し及び合併に伴う減少がある ( 注 ) 公益認定 : 一般法人で公益認

Ⅰ 組織運営

< 目的 > 専ら被保険者の利益 にはそぐわない目的で運用が行われるとの懸念を払拭し 運用に対する国民の信頼を高める 運用の多様化 高度化が進む中で 適切にリスクを管理しつつ 機動的な対応を可能に GPIF ガバナンス強化のイメージ ( 案 ) < 方向性 > 1 独任制から合議制への転換基本ポート

社会福祉法改正における法人制度改革の概要 社会福祉法人制度を改革する法案が平成 28 年 3 月 31 日に可決し 同日公布されました この改正法は平成 28 年 4 月 1 日から施行される部分と平成 29 年 4 月 1 日から施行される部分があります (1) 経営組織のガバナンスの強化 議決機

現況報告書チェック表

2 政府は 必要があると認めるときは 予算で定める金額の範囲内において 機構に追加して出資することができる 3 機構は 前項の規定による政府の出資があったときは その出資額により資本金を増加するものとする 第二章役員及び職員 ( 役員 ) 第六条機構に 役員として その長である理事長及び監事二人を置

協会定 款

第 2 号に規定する存続厚生年金基金 同項第 3 号に規定する外国の年金基金 13 外国法人 14 投資性金融資産 1 億円以上であると見込まれる個人で 有価証券又はデリバティブ取引の経験が1 年を経過している者 15 投資性金融資産 1 億円以上の法人及び業務執行組合員等 ( 金商業等府令第 23

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

PowerPoint プレゼンテーション

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

<4D F736F F D208E52979C8CA C78E F88979D8BC68ED E882C98C5782E98E9696B18F88979D977697CC2E646F63>

<4D F736F F D F817993FC8D65817A88EA94CA8ED C4A544692E88ABC3032>

Microsoft Word - npo-tebikan3-teihen.doc

ナショナル・トラスト税制関係通知

調査規則の改正 別紙案1・2

一般財団法人 日本万歩クラブ 定款

( 事務所備え置き資料の閲覧対象者及び費用 ) 第 7 条センターは 法令の規定に従い 別表 1に定める閲覧対象者に対し 閲覧 謄及びをさせるものとする の費用は有料とし 別表 2に定める 2 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律 ( 昭和 32 年 6 月 10 日法律第 167 号

有価証券管理規程 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 株式会社 ( 以下 会社 という ) の有価証券の運用および管理を適正に行うため 会社の保有する有価証券に関する管理基準および管理手続を定めるとともに 余裕資金の有効運用ならびに経営効率の向上を図ることを目的とする ( 有価証券の

合は 当該出向社員と当該出向先の会社との間に直接的かつ恒常的な雇用関係があるものとして取り扱うこととする ただし 当該出向先の会社が当該出向社員を主任技術者又は監理技術者として置く建設工事について 当該企業集団を構成する親会社若しくはその連結子会社又は当該親会社の非連結子会社 ( 会社計算規則第 2

「定款」等の一部改正について

Microsoft Word - ★HP版平成28年度検査の結果

(Microsoft Word -

Ⅲ 第 43 期監査報告書等 監査報告書 私たち監事は 平成 27 年 9 月 1 日から平成 28 年 8 月 31 日までの第 43 期事業年度にお ける理事の職務の執行を監査いたしました その方法及び結果につき以下のとおり報告い たします 1. 監査の方法及びその内容私たち監事は 理事及び使用

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

評議員選任 解任委員会について点検項目 説明 参考 1 評議員選任 解任委員会の設置について すべての法人 ( 現在, 評議員会を設置している法 定款例第 6 条 評議員選任 解任委員会 を設置する旨の定款変更を行っていますか ( 又は定款変更の準備をしていますか ) いる いない 人も含む ) に

( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

改正犯罪収益移転防止法_パンフ.indd

一般社団法人にじのひかり教室定款

<4D F736F F D B A815B836782CC8A C98C5782E9834B C4>

日本郵政グループ ディスクロージャー誌 2009 取扱時間・お問い合わせ・日本郵政グループ・プライバシーポリシー・開示項目一覧

PowerPoint プレゼンテーション

収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの

PowerPoint プレゼンテーション

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

< F2D947A957A8E9197BF F81408ED DE092638AD6>

事項根拠規定 医師, 歯科医師以外の者を理事長とする場合の認可の申請 事前 次の場合に可 ( 正 1 部, 副 1 部 ) (S 健政発第 410 号 ) 法第 46 条の6 第 1 項 (H 広島県制定 ) 規則第 31 条の 5 の 3 細則第 4 条第 1 項第 7

が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

① 事業報告書等改正通知(様式)

平成30年公認会計士試験

おいて 適当と認められないものとします なお 審査の結果 契約を締結できない場合の理由は開示しないものとし お客様は 日証金の審査の結果および理由の不開示につき異議を述べないものとします (1) 申込時においてお客様が満 20 歳以上 70 歳未満であること (2) ( 略 ) (3) お客様が提携

別添様式 4 医療法施行規則附則第 57 条の 2 第 1 項各号に掲げる要件に該当する旨を説明する書類 ( 医療法施行規則附則第 57 条の 2 関係 ) 平成年月日法人名 : 代表名 : 住所 : 印 以下のとおり相違ありません 1 運営組織 総 数 理事 監事 人 人 社員 人 出資者 人 添

一般財団法人ヒューマニン財団定款 平成 26 年 6 月 30 日変 更 1

tfk130722

<4D F736F F D2095CA ED B92E88ABC816A2E646F63>

<4D F736F F F696E74202D20819B90C590A78E9197BF F6394C5816A2E707074>

3. 同意要件との関係宿泊税について 不同意要件に該当する事由があるかどうか検討する (1) 国税又は他の地方税と課税標準を同じくし かつ 住民の負担が著しく過重となること 1 課税標準宿泊行為に関連して課税される既存の税目としては 消費税及び地方消費税がある 宿泊税は宿泊者の担税力に着目して宿泊数

1 制度の概要 (1) 金融機関の破綻処理に係る施策の実施体制金融庁は 預金保険法 ( 昭和 46 年法律第 34 号 以下 法 という ) 等の規定に基づき 金融機関の破綻処理等のための施策を 預金保険機構及び株式会社整理回収機構 ( 以下 整理回収機構 という ) を通じて実施してきている (2

別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

医院・診療所経営の法律相談.indb

( 使用承認期間 ) 第 6 条第 3 条第 3 項の規定によるキャラクターの使用の承認の期間は 当該承認の日から起算して1 年を経過する日以後の最初の3 月 31 日までとする ただし 更新することができる 2 第 4 条の規定によるキャラクターの使用内容変更承認の期間は 前項に定める当該承認の元

別添 2 租税特別措置法施行令第 39 条の25 第 1 項第 1 号に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める基準を満たすものである旨の証明願平成年月日厚生労働大臣殿 租税特別措置法施行令第 39 条の25 第 1 項第 1 号に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める下記の基準を満た

監事の監査報告及び 会計監査人の監査報告書

医療法人における事業報告書等の様式について ( 平成 19 年 3 月 30 日医政指発第 号 ) の一部改正 改正後様式 3-1 様式 3-1 改正前 別添 1 ( 下線の部分は改正部分 ) 法人名所在地 医療法人整理番号 法人名所在地 医療法人整理番号 貸 借 対 照 表 貸 借

豊橋市公金管理指針 第 1 総則 1 趣旨この指針は 本市の公金の適正な管理に関し必要な事項を定めるものとする 2 定義この指針において 公金 とは 歳計現金 歳入歳出外現金 基金に属する現金 公営企業会計 ( 水道事業会計 下水道事業会計及び病院事業会計をいう 以下同じ ) に属する現金及び一時借

社会福祉法人春栄会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条社会福祉法人春栄会 ( 以下 本会 という ) は 基本理念のもと 個人情報の適正な取り扱いに関して 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守し 個人情報保護に努める ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱

Microsoft Word - エンジェル税制様式集

社会保険労務士法.xlsx

2 事業活動収支計算書 ( 旧消費収支計算書 ) 関係 (1) 従前の 消費収支計算書 の名称が 事業活動収支計算書 に変更され 収支を経常的収支及び臨時的収支に区分して それぞれの収支状況を把握できるようになりました 第 15 条関係 別添資料 p2 9 41~46 82 参照 消費収入 消費支出

地域生活支援事業サービス提供事業者登録要綱

財団法人  徳島県社会保険協会寄附行為

< F2D A7926E8AEE8F8095D2967B95B C52E6A74>

504 特定事業等に係る外国人の入国 在留諸申請優先処理事業 1. 特例を設ける趣旨外国人研究者等海外からの頭脳流入の拡大により経済活性化を図る地域において 当該地域における特定事業等に係る外国人の受入れにあたり 当該外国人の入国 在留諸申請を優先的に処理する措置を講じることにより 当該地域における

Microsoft PowerPoint - 【資料1・HD法人】140325医療法人検討会資料(第4回)③

14個人情報の取扱いに関する規程

本実務対応報告の概要 以下の概要は 本実務対応報告の内容を要約したものです 範囲 ( 本実務対応報告第 3 項 ) 本実務対応報告は 資金決済法に規定する仮想通貨を対象とする ただし 自己 ( 自己の関係会社を含む ) の発行した資金決済法に規定する仮想通貨は除く 仮想通貨交換業者又はが保有する仮想

弦打校区コミュニティ協議会会則 ( 名称及び組織 第 1 条この会は, 弦打校区コミュニティ協議会 ( 以下 協議会 という ) と称し, 協議会の区域内に居住する個人および所在する法人ならびに別表 ( 組織図 ) に掲げる構成団体等で組織する ( 目的 ) 第 2 条協議会は, 住みよい地域社会の

<4D F736F F D E63188C4816A8D4C93878CA78BC696B18AC7979D91CC90A78A6D94468C9F8DB88EC08E7B97768D6A816989FC90B38CE3816A2E646F63>

財団法人 静岡県財形事業協会寄付行為 第 1 章 総則 ( 名称 ) 第 1 条この法人は 財団法人静岡県財形事業協会 ( 以下 協会 という ) という ( 事務所 ) 第 2 条協会は 事務所を静岡市葵区黒金町 5 番地の1に置く ( 目的 ) 第 3 条協会は 勤労者の福祉向上に貢献する為に

( 趣旨 ) 第 1 条 土地開発公社派遣職員人件費補助金交付要綱 知事は 山梨県土地開発公社 ( 以下 公社 という ) が行う公共用地 公用地 等の取得 管理 処分等を円滑に進め もって地域の秩序ある整備と県民福祉の増進に資するため 公社に派遣した山梨県職員の人件費等に対し 予算の範囲内で補助金

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

< F2D93C192E894F A8893AE91A E7B8D7397DF>

privacypolicy

( 事業年度 ) 第 6 条この法人の事業年度は 毎年 4 月 1 日に始まり翌年 3 月 31 日 に終わる ( 事業計画及び収支予算 ) 第 7 条この法人の事業計画書 収支予算書については 毎事業年度開始の日の前日までに 理事長が作成し 理事会の承認を受けなければならない これを変更する場合も

個人情報保護法の3年ごと見直しに向けて

一般財団法人大阪府高等学校野球連盟定款 第 1 章総 則 ( 名称 ) 第 1 条この法人は 一般財団法人大阪府高等学校野球連盟と称する ( 事務所 ) 第 2 条この法人は 主たる事務所を大阪市に置く 第 2 章目的及び事業 ( 目的 ) 第 3 条この法人は 日本学生野球憲章に基づき 高等学校野

Microsoft Word - 講演録添付資料.doc

千葉県住宅供給公社土地購入希望に関する情報提供者に対する成約報酬制度要綱 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 千葉県住宅供給公社 ( 以下 公社 という ) の保有土地の分譲を促進するため 土地売買契約に至った契約者に関する情報を提供した者に対する成約報酬の取扱いについて定めるものとする ( 対象と

<4D F736F F D208D4C8D CC8A AB82C982C282A282C C431816A2E646F63>

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

Microsoft Word 年度定款.docx

< F2D8EE888F882AB C8CC2906C>

特定個人情報の取扱いの対応について

< F2D97768E7C88EA967B89BB2E6A7464>

Transcription:

第 27 回社会保障審議会医療部会 平成 2 4 年 3 月 7 日 資料 1 医療法人に対する規制のあり方について

医療法人の再生支援 合併に係る閣議決定 規制 制度改革に係る方針 ( 平成 23 年 4 月 8 日閣議決定 )( 抄 ) 医療法人の再生支援 合併における諸規制の見直し 国民皆保険制度を守ることを前提として 以下を行う 1 医療法人と他の法人の役職員を兼務して問題ないと考えられる範囲の明確化を図る < 平成 23 年度措置 > 2 医療法人が他の医療法人に融資又は与信を行うことを認めることの必要性について検討する < 平成 23 年度検討 結論 > 3 法人種別の異なる場合も含めた医療法人の合併に関するルールの明確化や 医療法人が合併する場合の手続の迅速化について検討する < 平成 23 年度検討 結論 > ( 参考 1) 医療提供体制の改革に関する意見 ( 平成 23 年 12 月 22 日社会保障審議会医療部会 ) ( Ⅱ 個別の論点について の 8. その他 の (1) 医療法人 より抜粋 ) 医療法人に対する規制のあり方について検討を行う上では 非営利の法人であるという医療法人の性格を堅持することが重要である ( 参考 2) 規制 制度改革に関する分科会中間とりまとめ ( 注 )( 平成 23 年 1 月 26 日 ) において示された規制 制度改革案 医療法人の再生支援 合併における諸規制の見直し 1 持分のある医療法人 について 一定の要件を満たした再生事例であり かつ非営利性維持を妨げない範囲において 営利法人の役職員が医療法人の役員として参画することや 譲受法人への剰余金配当等を認める < 平成 23 年度措置 > 2 医療法人が他の医療法人に融資又は与信を行うことを認める < 平成 23 年度措置 > 3 医療法人が合併する場合の都道府県知事の認可条件として定められている医療審議会の意見聴取の義務を撤廃し 法人種別の異なる場合も含めて 医療法人の合併 再編に関するルールを明確化する < 平成 23 年度措置 > ( 注 ) 内閣府に設置された行政刷新会議の分科会による中間とりまとめであり この内容について政府内で調整が行われ 最終的に 上記の閣議決定が行われた 1

(1) 医療法人の役員と営利法人の役職員の兼務について 2

医療機関の非営利性の確認について ( 現行の取扱い ) 医療法においては 営利を目的として病院等を開設しようとする者に対しては 開設の許可を与えないことができることとしているほか 医療法人は剰余金の配当をしてはならないことを規定している また 開設許可時の審査にあたっては 開設者が実質的に医療機関の開設 経営の責任主体たり得ること及び営利を目的とするものでないことなどについて確認するよう通知している 根拠規定 医療法 ( 昭和 23 年法律第 205 号 ) ( 抄 ) 第 7 条 1~4 ( 略 ) 5 営利を目的として 病院 診療所又は助産所を開設しようとする者に対しては 前項の規定にかかわらず 第 1 項の許可を与えないことができる 第 54 条医療法人は 剰余金の配当をしてはならない 医療機関の開設者の確認及び非営利性の確認について ( 平成 5 年 2 月 3 日付厚生省健康政策局総務課長 指導課長連名通知 ) の関係部分の概要 < 医療機関の開設者に関する確認事項 ( 主なもの )> 開設者が 他の第三者を雇用主とする雇用関係 ( 雇用契約の有無に関わらず実質的に同様な状態にあることが明らかなものを含む ) にないこと 開設者である個人及び当該医療機関の管理者については 当該医療機関の開設 経営上利害関係にある営利法人等の役職員と兼務している場合は 医療機関の開設 経営に影響を与えることがないものであること 開設者である法人の役員が 当該医療機関の開設 経営上利害関係にある営利法人等の役職員と兼務している場合は 医療機関の開設 経営に影響を与えることがないものであること < 非営利性に関する確認事項 ( 主なもの )> 医療機関の開設主体が営利を目的とする法人でないこと 医療機関の運営上生じる剰余金を役職員や第三者に配分しないこと 医療法人の場合は 法令により認められているものを除き 収益事業を経営していないこと 3

医療法人の役員と営利法人の役職員の兼務について ( 案 )1 現状と課題 医療法人の役員が 当該医療機関の開設 経営上利害関係にある営利法人等の役職員と兼務している場合は 医療機関の開設 経営に影響を与えることがないものであること を確認することとしている 都道府県における運用例として 商取引がある場合は兼務を認めない 取引内容が適正であれば兼務を認める などがある また 兼務を認める場合であっても 全役員の過半数を超えない との要件を定めている例がある 現状では 都道府県によって運用にバラツキがあり 指導の透明性を確保するため 兼務ができる範囲の明確化を図る必要があるのではないか 具体的な対応 ( 案 ) 医療機関の開設者に関する確認事項を定めている 医療機関の開設者の確認及び非営利性の 確認について ( 平成 5 年 2 月 3 日付厚生省健康政策局総務課長 指導課長連名通知 ) の一部を 改正し 医療法人の役員と営利法人の役職員を兼務することができる範囲の明確化を図る 4

医療法人の役員と営利法人の役職員の兼務について ( 案 )2 現行の取扱い 現行の通知では 医療機関の開設者に関する確認事項 の一つとして 以下の事項を掲げている 開設者である法人の役員が 当該医療機関の開設 経営上利害関係にある営利法人等の役職員と兼務している場合は 医療機関の開設 経営に影響を与えることがないものであること 通知の改正内容 ( 案 ) 上記の確認事項を以下のように改める 開設者である法人の役員については 原則として当該医療機関の開設 経営上利害関係にある営利法人等の役職員を兼務していないこと ただし 次の場合 ( 開設者である法人の役員 ( 監事を除く ) の過半数を超える場合を除く ) であって かつ医療機関の非営利性に影響を与えることがないものであるときは 例外として取り扱うことができることとする また 営利法人等との取引額が尐額である場合も同様とする 1 営利法人等から物品の購入若しくは賃貸又は役務の提供の商取引がある場合であって ( ア ) 開設者である法人の代表者でないこと ( イ ) 営利法人等の規模が小さいことにより役職員を第三者に変更することが直ちには困難であること ( ウ ) 契約の内容が妥当であると認められることのいずれも満たす場合 2 営利法人等から法人が必要とする土地又は建物を賃借する商取引がある場合であって ( ア ) 営利法人等の規模が小さいことにより役職員を第三者に変更することが直ちには困難であること ( イ ) 契約の内容が妥当であると認められることのいずれも満たす場合 3 株式会社企業再生支援機構法又は株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法に基づき支援を受ける場合であって 両機構等から事業の再生に関する専門家の派遣を受ける場合 ( ただし 開設者である法人の代表者とならないこと ) なお 個人立の医療機関の開設者である個人及び当該医療機関の管理者にあっては 上記 2 の場合及び営利法人等との取引額が尐額である場合を例外として取り扱うことができることとする 5

(2) 医療法人が他の医療法人に融資等を行うことについて 6

医療法人の業務範囲と剰余金 ( 現行の取扱い ) 利益 利益 本来業務 ( 第 39 条 ) 病院 診療所 老健施設の経営 附随業務 : 患者 患者家族等を対象とした業務 ( 病院駐車場 売店等 ) 附帯業務 ( 第 42 条 ) 医療関係者の養成施設 研究所 保健衛生に関する業務 社会福祉事業等のうち限定的に認められる業務 その他業務収益業務 : 社会医療法人 特別医療法人のみに認められる業務 医療機器の購入 施設整備 職員の処遇改善 剰余金 積立金として留保 他の法人への融資 貸付 出資者への配当 医療法第 54 条 ( 剰余金配当の禁止 ) 医療法人は 剰余金の配当をしてはならない ( これまでの解釈 ) 剰余金の配当 とは 損益計算上の利益金を社員に対して分配することである これを禁止されることにより 医療法人はその本質上 営利法人たることを否定されているものということができる 結局 医療法人は 剰余金の配当を禁止される結果 収益を生じた場合には 施設の整備 改善 法人の職員に対する給与の改善等に充てるほか 全て積立金として留保すべきこととなるわけである また 配当ではないが 事実上利益の分配とみなされる行為も禁止されているものと解される 7

医療法人が他の医療法人に融資等を行うことについて ( 案 )1 現状と課題 医療法人が他の医療法人に融資を行うことは 剰余金配当禁止の趣旨に照らして認められないものと解釈してきたところ このため 医療法人においては 地域での連携先である他の医療法人が 例えば設備投資資金を必要としているような場合 資金に余裕があっても資金援助することはできない しかしながら 融資をすることが 地域における医療機能の分化 連携を進めることにつながり かつ自らの医療機関の機能を維持 向上させるような場合においては 剰余金配当禁止の趣旨に反するものではないと考えられる場合もあるのではないか 具体的な対応 ( 案 ) 医療法人が他の医療法人に融資を行う場合は 剰余金配当禁止の趣旨に反しないよう 透明性のあるルールの下で行うことが求められる 医療法人が融資を受ける場合の様々な手段のうち 医療機関債の発行については 適切なリスクマネージメントの下 関係法令に照らし適正かつ円滑に債券の発行が行われるよう 国により発行に当たってのルール ( 医療法人の経営状況 法人の内部手続 利率 購入者の範囲等の発行条件等 ) が定められている このように発行に当たってのルールが明確にされている医療機関債の購入という形で 剰余金配当禁止の趣旨に反することなく 一定の条件の下で医療法人が他の医療法人に融資を行うことができる場合のルールを定めるものとする 具体的には 医療機関債発行のガイドラインについて ( 平成 16 年 10 月 25 日付厚生労働省医政局長通知 ) の一部を改正し 医療法人が他の医療法人の発行する医療機関債を購入できる場合の要件を定めるものとする なお 医療法人が他の医療法人に与信を行うことについては 与信の対象となる融資について 医療法人に着目したルールは定められていないこと等から 従前どおり認められないものとする 8

9 医療法人が他の医療法人に融資等を行うことについて ( 案 )2 通知の改正内容 ( 案 ) 医療法人が医療機関債を購入する場合の条件として 以下の事項を定める 1 保有することができる医療機関債は償還期間が 10 年以内のものであって かつ 一つの医療法人が発行するものであること 2 同一の医療法人が発行する新たな医療機関債については 保有する医療機関債の償還が終了してから 1 年が経過するまでの間は購入することができないものであること 3 医療機関債を購入する医療法人は 医療機関債の発行により資産の取得が行われる医療機関と同一の二次医療圏内に自らの医療機関を有しており これらの医療機関が地域における医療機能の分化 連携に資する医療連携を行っており かつ 当該医療連携を継続することが自らの医療機関の機能を維持 向上するために必要なものであること 4 医療機関債を購入する前年度の貸借対照表上の総資産額に占める純資産額の割合が 20% 以上であること 5 医療機関債の購入額は 4 の純資産額を超えず かつ 1 億円未満であること 6 医療機関債の購入に当たっては 社団医療法人にあっては 理事会及び社員総会の議決 ( 評議員会を有するものは さらにその議決 ) を経て行うものとし 財団医療法人にあっては 理事会及び評議員会の議決を経て行うものとすること 7 医療機関債を保有する医療法人は 当該保有する医療機関債に関する情報を事業報告書に記載すること

( 参考 ) 医療機関債について 医療機関債とは 医療法人が 民法上の消費貸借として行う金銭の借入れに際し 金銭を 借入れたことを証する目的で作成する証拠証券をいう ( 金融商品取引法上の有価証券には 該当しない ) < 医療機関債発行のガイドラインの概要 > 発行者 医療法人 ( 税引前純損益が 3 年度以上黒字であるなど経営成績が堅実な医療法人 ) 発行目的資産の取得に必要な資金 資金調達限度額 公認会計士等の外部監査を受ければ上限なし 受けない場合は 1 億円未満かつ 49 人以下の購入者でなくてはならない 利 率 利率の上限規定あり 新発長期国債利回りに 1% を上乗せしたものを標準利率とし その標準利率の 2 倍又は標準利率に 2% を上乗せした率のいずれか低い方を上限とする 開示資料 発行時 発行要項 事業報告書 財産目録 貸借対照表 損益計算書 事業計画書等決算期ごと 事業報告書 財産目録 貸借対照表 損益計算書 監事の監査報告書 事業計画書等 譲渡譲渡を制限する場合はあらかじめ定める 10

(3) 医療法人の合併手続について 12

医療法人の合併手続について ( 現行の取扱い ) 申請者 ( 医療法人 ) 主たる事務所の所在する都道府県 都道府県医療審議会 1 事前相談 2 申請書類の準備 ( 根拠規定 ) 医療法第 57 条第 4 項 医療法施行規則第 35 条 同規則第 36 条 6 債権者へ催告 (2 か月 ) ( 根拠規定 ) 同法第 59 条 申請 3 申請書類の審査 5 認可書の作成 交付 諮問 答申 4 審議 ( 根拠規定 ) 同法第 57 条第 5 項 7 登記 13

14 合併認可時の都道府県医療審議会の意見聴取義務について ( 都道府県の意見 ) 合併認可時の医療審議会の意見聴取義務を廃止することの是非について都道府県へ意見照会を行った結果 都道府県からは次のような反対意見が多かった 都道府県からの主な意見 設立 解散 手続との整合性がとれない 合併 による地域医療 医療計画への影響など医療審 議会の意見を聴くことは重要 行政処分の公平性 客観性を確保する観点から必要 医療審議会の開催回数の見直しや 部会 分科会を置く ことにより事務処理の迅速化を図ることは可能

15 医療法人の合併手続について ( 案 ) 具体的な対応 ( 案 ) 医療法人の合併手続の迅速化及び法人種別の異なる場合も含めた医療法人の合併に関するルールの明確化の観点から 以下の内容について通知を発出し 関係者へ周知することとする 1 医療法人が合併する場合の手続の迅速化について 以下の点を明記する 医療法人合併手続の迅速化の観点から 必要に応じ 都道府県医療審議会の部会の開催を随時行う等 さらに実態に応じた適切な運営を図られたいこと 2 法人種別の異なる場合も含めた法令の規定に基づく医療法人の合併のルールについて 以下の点を明記する 通知 ( 案 ) の要点 1 社団医療法人にあっては 総社員の同意があるときに限り 他の社団医療法人と合併をすることができること 2 財団医療法人にあっては 寄附行為に合併することができる旨の定めがある場合に限り 他の財団医療法人と合併をすることができること なお 財団医療法人が合併をするには 理事の三分の二以上の同意がなければならないが 寄附行為に別段の定めがある場合は この限りでないこと 3 合併前の医療法人のいずれもが持分の定めのある社団医療法人である場合に限り 合併後存続する医療法人又は合併によって設立する医療法人の定款において 残余財産の帰属すべき者として国若しくは地方公共団体又は医療法人その他の医療を提供するものであって 厚生労働省令で定めるもの以外の者を規定することができること したがって 合併前の医療法人のいずれかに持分の定めのない医療法人がある場合においては 合併後は 持分の定めのない医療法人となること