新しい履行保証制度について ( 解説 ) 平成 14 年 4 月
Ⅰ 新しい履行保証制度の導入について 1. 工事完成保証人制度に代わる新しい履行保証制度の導入 の工事請負契約においては 従来 工事完成保証人制度を採用してきました 平成 13 年 4 月に 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律が施行され 適正化指針により工事完成保証人制度の廃止が打ち出されました 2. 新しい履行保証制度導入の時期 平成 14 年 4 月 1 日より ( 企業局 消防本部を含む ) が発注する全ての工事に対して工事完成保証人制度を廃止し 新たな履行保証制度を実施します 3. 対象となる工事 平成 14 年 4 月 1 日以降の入札等に付する物件で 1 件の設計金額が 500 万円以上の建設工事を対象とします ただし 共同企業体による建設工事については対象から除きます 4. 新しい履行保証制度の概要 請負代金額の 100 分の 10 以上の金額を保証する下記の 5 種類の中から の判断により いずれかのうち一つを選択していただきます 1 契約保証金の納付 ( 現金による納付 ) 2 契約保証金に代わる担保となる有価証券等の提供 3 金融機関 ( 銀行等 ) 又は前払保証事業会社による保証 4 公共工事履行保証による保証 ( 履行ボンド ) 5 履行保証保険契約の締結 対象工事の通知については 指名通知書等により行います 契約締結時に証券等を提出してください ( 確認した上で締結いたします ) 落札決定した日 ( 議会の議決に付すべき契約の場合は 議決日 ) から 7 日以内に契約を締結していただきますので 事前に保証手続きの申込等の準備をしておいてください 1 現金又は 2 有価証券等を選択する場合には 事前にまで連絡願います 前払保証事業会社の保証は 前払金保証を受けた工事のみであります
Ⅱ 新しい履行保証制度の具体的な内容について 1. 契約保証金 ( 現金 ) を納付する場合 は の指定金融機関又は収納代理金融機関に現金を持参して 納付書により納付を行います は 受領を証明した領収書を契約保証金提出書 ( 様式第 65 号 ) とともに ( 契約担当者 ) に提出してください ( 契約担当者 ) は 提出書類を確認の上 工事完成時まで納付された契約保証金を保管します は に契約保証金払渡請求書 ( 様式第 66 号 ) を提出します ( 契約担当者 ) は 提出書類を確認の上 指定金融機関に振込手続きを行い 指定金融機関を経て指定された振込先に契約保証金を振込みます なお 払渡される契約保証金には 利息がつきません 指定金融機関 2 納付書 + 現金 3 領収書 4 契約保証金提出書 1 契約保証金 1 納付書 + 払渡請求書 2 契約保証金 領収書 ( 複写後返還 ) 返還 ( 振込 )
2. 契約保証金に代わる担保として有価証券等を納付する場合 は ( 契約担当者 ) に有価証券等を持参して契約保証金有価証券等納付書 ( 様式第 67 号 ) により納付します ( 契約担当者 ) は 確認の上 その受領を証明した受領書を交付し 工事完成時まで提供された有価証券等を契約保証金に代わる担保として保管します なお 有価証券等はその総額が請負代金額の 100 分の 10 以上となるようにしてください ただし 有価証券等の種類によっては額面以下で換算する場合があります 詳しくは総務部庶務課 ( 契約担当 ) にお問い合わせください は に有価証券等返還請求書 ( 様式第 68 号 ) を提出します ( 契約担当者 ) は 提出書類を確認の上 有価証券等を返還します は 受領を証した受領書を ( 契約担当者 ) に提出してください 1 納付書 2 有価証券 3 受領書 1 返還請求書 2 有価証券 3 受領書 等の提出 等払出し
3. 金融機関又は前払保証事業会社による保証の場合 は 金融機関又は前払保証事業会社に対して契約保証金の金銭的保証に関する保証委託契約の申し込みをし その保証書を ( 契約担当者 ) に提出し ( 契約担当者 ) から受領書を受け取ります 金融機関 銀行 信託銀行 保険会社 信用金庫 信用金庫連合会 労働金庫労働金庫連合会 農林中央金庫 商工組合中央金庫 信用協同組合農業協同組合 水産協同組合 は から保証書を受領し 受領書 ( 様式第 69 号 ) をに提出します は 金融機関に保証書を返還します ただし 前払保証事業会社の保証書は返還しません 金融機関前払保証事業会社 金融機関 1 申込み 2 保証書 3 保証書 返還 4 受領書 3 保証書 1 保証書 2 受領書 返還 前払保証事業会社の保証書は返還しません
4. 公共工事履行保証証券 ( 履行ボンド ) による保証の場合 が保険会社等と保証委託契約を締結し 発行された 公共工事履行保証に係る証券 を ( 契約担当者 ) に提出してください それによりと保険会社等との間に保証契約が成立します 代替履行業者にの権利及び義務を承継させるため かし担保特約を付します 保険会社等 損害保険会社 銀行 農林中央金庫 信用金庫 労働金庫 農業協同組合漁業協同組合 水産加工業協同組合 信用金庫連合会 協同組合連合会農業協同組合連合会 水産加工業協同組合連合会 商工組合中央金庫 特約された工事のみを対象としており 工事請負契約の履行目的が達成されているため 履行保証に関する債権と債務が消滅することから 保証証券は返還しません 保険会社等 1 申込み 2 公共工事履行保証証券 公共工事履行保証証券は返還しません ( 保管 ) 3 公共工事履行保証証券
5. 履行保証保険の場合 ととの間の工事請負契約を前提として と保険会社との間で を受取人とする保険契約を締結します は 保険会社との間で保険契約を締結したときは その保険会社から発行される保険証券を ( 契約担当者 ) に提出します なお 履行保証保険が予定された違約金の機能を果たすため 請負代金額の 100 分の 10 以上とする定額てん補特約を付します 特約された工事のみを対象として工事請負契約の履行目的を達成しているため 履行保証に関する保険契約は解除されることから 保険証券は返還しません 1 申込み 保険会社 2 履行保証保険証券 履行保証保険証券は返還しません ( 保管 ) 3 履行保証保険証券
6. 契約変更の場合 (1) 請負代金額の増額 工期の延長の場合 請負代金のみ増額変更する場合 契約保証金の増額変更は 変更後請負代金額が当初請負代金額の 2 倍に達するまで行いません 1 契約保証金 ( 現金 ) の納付 契約保証金に生じた不足額について 契約締結時と同様の取扱いとします 工期延長及び履行遅滞時の手続きは不要です 2 有価証券等の提供 有価証券等に生じた不足額について 契約締結時と同様の取扱いとします 工期延長及び履行遅滞時の手続きは不要です 3 金融機関等による保証 が金融機関に対して 保証契約の変更依頼を行います 4 公共工事履行保証証券 が保険会社等に対して 保証契約の変更依頼を行います 5 履行保証保険 が保険会社に対して 保険契約の変更依頼を行います また保険期間については 工事が完成するまで存在するので 工期延長及び履行遅滞の手続きは不要です (2) 請負代金額の減額 工期の短縮の場合 請負代金減額変更時における契約保証金の減額変更並びに工期の短縮時における保証期間の短縮は の請求に基づき行います 1 契約保証金 ( 現金 ) の納付 契約保証金に生じた超過額について 契約締結時と同様の取扱いとします 工期短縮時の手続きは不要です 2 有価証券等の提供 有価証券等契約保証金に生じた超過額について 契約締結時と同様の取扱いとします 工期短縮時の手続きは不要です 3 金融機関等による保証 が金融機関等に対して 保証契約の変更依頼を行います 4 公共工事履行保証証券 が保険会社等に対して 保証契約の変更依頼を行います 5 履行保証保険 請負代金の減額及び工期の短縮時の手続きは不要です