野洲市の報告 ~債権管理における課題と取組~

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5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

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個人情報の保護に関する規程(案)

北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな


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目 次 1 策定の経緯 1 2 金銭債権の分類 2 3 本市の現状と課題 (1) 現状 (2) 課題 基本方針 (1) 基本的な考え方 (2) 債権管理体制 具体的な取組と役割分担 (1) 債権の段階に応じた適正な管理 (2) 全庁的な問題意識の共有と職員のレベルアップ (3

議案用 12P

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に限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間 ( 令第 4 8 条の9の9 第 4

自治基本条例素案のたたき台大和市自治基本条例をつくる会

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

富士見市都市計画税条例 ( 昭和 46 年条例第 40 号 ) 新旧対照表 ( 第 1 条による改正 )( 専決 ) 新 旧 附則 附則 ( 改修実演芸術公演施設に対する都市計画税の減額の規定の適用を受けようとする者がすべき申告 ) 6 法附則第 15 条の11 第 1 項の改修実演芸術公演施設につ

枚方市税条例施行規則 ( 昭和 50 年 5 月 1 日規則第 19 号 ) より抜粋 ( 貧困による市民税の減免 ) 第 9 条の2 条例第 47 条第 1 項第 1 号に規定する減免理由による減免は 市民税の納税義務者が申請の日に生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の規定による

2 前項の規定による通知を行った場合において 市長は 当該特定空家等の所有者等が除却 修繕 立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置を講じたことにより特定空家等の状態が改善され 特定空家等でないと認めるときは 遅滞なくその旨を 特定空家等状態改善通知書 ( 様式第 7 号 ) に

する軽自動車をいう 以下軽自動車税について同じ ) に対し 当該 3 輪以上の軽自動車の取得者に環境性能割によって 軽自動車等 ( 法第 442 条第 3 号に規定する軽自動車等をいう 以下軽自動車税について同じ ) に対し 当該軽自動車等の所有者に種別割によって課する 2 前項に規定するもののほか

( 支給対象者等 ) 第 3 条医療費の支給の対象となる者 ( 以下 支給対象者 という ) は 次の各号に該当する母子家庭の母 父子家庭の父及びこれらの者に扶養されている児童並びに養育者に扶養されている父母のない児童とする (1) 本市に住所 ( 配偶者からの暴力を受けること等により本市への住所の

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

資料2-1(国保条例)

承認第03号-都市計画税条例の一部改正(専決処分)【確定】

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1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

メ 札幌市オンブズマン条例 平成 12 年 12 月 12 日条例第 53 号 改正 札幌市オンブズマン条例 平成 15 年 10 月 7 日条例第 33 号 平成 20 年 11 月 7 日条例第 36 号 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 第 4 条 ) 第 2 章責務 ( 第 5 条 第 7

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

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伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

平成11年6月8日

第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

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2 政府は 必要があると認めるときは 予算で定める金額の範囲内において 機構に追加して出資することができる 3 機構は 前項の規定による政府の出資があったときは その出資額により資本金を増加するものとする 第二章役員及び職員 ( 役員 ) 第六条機構に 役員として その長である理事長及び監事二人を置

練馬区空き家等対策に関する基本的な方針

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

5 条条例 9 条 2 項の規定による勧告は 空き家等改善勧告書 ( 式 4 ) により行うものとする ( 命令 ) 6 条条例 1 0 条 1 項の規定による命令は 空き家等改善措置命令書 ( 式 5 ) により行うものとする ( 公表の方法 ) 7 条条例 1 1 条 1 項の規定による公表は

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

軽自動車税 ( 種別割 ) 減免に関する取扱基準 ( 趣旨 ) 第 1 条この基準は 船橋市市税条例第 89 条及び第 90 条の規定に基づき 軽自動車税 ( 種別割 ) の減免の取り扱いに関し 必要な事項を定める ( 公益のために直接専用するものの範囲 ) 第 2 条条例第 89 条第 1 項第

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Taro-(確定版) H31.1第22回厚年特例法国会報告.jtd

づき通知及び公告をした期日又は場所において意見の聴取を行うことができないときは 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更することができる 4 市長は 前 2 項の規定に基づき 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更するときは 法 14 条 7 項の規定に準じて通知し かつ 公告する ( 議長 )

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(3) 父又は母が規則で定める程度の障害の状態にある児童 (4) 父又は母の生死が明らかでない児童 (5) その他前各号に準ずる状態にある児童で規則で定めるもの 3 この条例において 養育者 とは 次に掲げる児童と同居して これを監護し かつ その生計を維持する者であって その児童の父母及び児童福祉

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鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等に関する規則 平成 19 年 3 月 31 日規則第 15 号 改正 平成 21 年 2 月 16 日規則第 2 号平成 21 年 8 月 25 日規則第 28 号平成 28 年 3 月 25 日規則第 17 号鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等

- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

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第 8 条を削り, 第 9 条を第 8 条とし, 第 10 条から第 12 条までを 1 条ずつ繰り上げる 別記第 1 号様式を次のように改める

規定により公示した区域下水道 ( 組織 ) 第 4 条法第 7 条ただし書及び令第 8 条の2の規定により 下水道事業に管理者を置かないものとする 2 法第 14 条の規定により 下水道事業管理者の権限を行う市長の権限に属する事務を処理させるため 上下水道部を置く ( 重要な資産の取得及び処分 )

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災害弔慰金の支給等に関する法律施行令(昭和四十八年十二月二十六日政令第三百七十四号)内閣は 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律(昭和四十八年法律第八十二号)第三条第一項 第五条 第八条第一項から第三項まで 第九条第二項 第十条第二項 第十一条第一項 第十二条及び第十三条の規定に基づ

3 目標に対する実績や優れた取組を 車座集会 地域セミナー や 埼玉県 市町村税務職員税収確保取組情報活用システム ( 通称 税 in. NET ) で紹介し 会員間で情報共有する 重点実施事項 2 給与特別徴収の徹底 1 給与特別徴収の割合 ( ) を全県平均 85% 以上とする 特別徴収による納

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松戸市市税条例等の一部を改正する条例 ( 松戸市市税条例の一部改正 ) 第 1 条松戸市市税条例 ( 平成 27 年松戸市条例第 12 号 ) の一部を次のように改正する 第 11 条中 及び第 2 号 を 第 2 号及び第 5 号 に それぞれ当該各号 を 第 1 号から第 4 号まで に改め 掲

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羽村市乳幼児の医療費の助成に関する条例施行規則 平成 5 年 9 月 24 日規則第 21 号 改正 平成 6 年 3 月 16 日規則第 6 号平成 7 年 10 月 1 日規則第 31 号平成 8 年 10 月 1 日規則第 27 号平成 9 年 6 月 5 日規則第 20 号平成 10 年 3

と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を 配偶者 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和 33 年法律第 192

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世帯に付き10,000 円以内とする 2 助成金の交付の対象となる空気調和機器の稼働期間 ( 以下 交付対象期間 という ) は 7 月から10 月までとする 3 助成金の交付の申請をした者 ( 以下 申請者 という ) が 交付対象期間の一部について第 6 条に規定する資格に適合しない場合は 助成

定にかかわらず 当該都市計画税額とする 5 住宅用地のうち当該住宅用地の当該年度の負担水準が 0.8 以上のものに係る平成 21 年度から平成 23 年度までの各年度分の都市計画税の額は 第 2 項の規定にかかわらず 当該住宅用地に係る当該年度分の都市計画税額が 当該住宅用地の当該年度分の都市計画税

第 3 条市長は 前条に規定する申請に基づいて医療費の給付を受けることができる者であることを確認したときは 申請者に重度心身障がい者医療費受給者証 ( 第 2 号様式 以下 受給者証 という ) を交付するものとする 2 前項の受給者証の資格取得日は 市長が交付決定をした日の属する月の翌月の初日 (

により 次の各号に定める者に対して届書の提出を求めるものとする ただし 第 1 号に該当する場合で 届出すべき事項を公簿等によって確認することができるときは 当該届出を省略させることができる (1) 世帯に属するすべての被保険者が老人保健法 ( 昭和 57 年法律第 80 号 ) の規定による医療又

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1/12 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱平成 24 年 7 月 10 日告示第 256 号改正平成 26 年 3 月 20 日告示第 46 号平成 26 年 3 月 31 日告示第 88 号平成 27 年 3 月 31 日告

あった場合又は事業を休止し 若しくは廃止した場合は 遅滞なく規則で定めるところにより その旨を町長に届け出なければならない ( 不均一課税決定の取消し等 ) 第 8 条町長は 第 6 条第 1 項の規定により決定を受けたが次の各号のいずれかに該当するときは 不均一課税決定の全部若しくは一部を取消すこ

(6) 集団回収第 57 条の2 第 3 項に規定するリサイクル推進団体による再利用を目的として集団回収対象物 ( 再利用が可能な家庭廃棄物のうち 規則で定める廃棄物をいう 以下同じ ) を回収する活動をいう ( 処理 ) 第 19 条 2 3 前 2 項に規定する一般廃棄物の処理の基準は 規則で定

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第 3 4 条の9 第 1 項中 第 3 3 条第 4 項の申告書 を 第 3 3 条第 4 項に規定する特定配当等申告書 に 同条第 6 項の申告書 を 同条第 6 項に規定する特定株式等譲渡所得金額申告書 に 法第 2 章第 1 節第 6 款 を 同節第 6 款 に改める 第 4 8 条第 1

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基づく事業協同組合並びにこれらに準ずる団体 ⑶ 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 244 条の2 第 3 項に規定する指定管理者 ( 以下 指定管理者 という ) ⑷ 地方自治法第 260 条の2 第 1 項に規定する地縁による団体及び町会 自治会その他これらに準ずる団体 ⑸

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別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることも

3. さいたま市議会の議決すべき事件等に関する条例 ( 目的 ) 第 1 条この条例は さいたま市議会基本条例 ( 平成 21 年さいたま市条例第 55 号 ) 第 25 条の規定の趣旨にのっとり 市行政における基本的な計画の策定等を地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 96 条第

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野洲市債権管理条例について ~ 債権管理における課題と取組 ~ 平成 30 年 9 月 1 日 野洲市役所納税推進課

制定の背景 債権管理条例の必要性 1 私債権の整理 ( 放棄 ) の必要性 長期に渡る不良 ( 徴収不能 ) 債権の整理 正確な財政状況の把握 2 効率的な債権管理体制 ( 一元管理体制 ) 滞納している市民の状態を総合的に把握 生活困窮者の発見と生活再建に向けた支援へ繋ぐ (= 複数の窓口で事情説明しなくて済む ) 債権管理に必要な知識 経験を蓄積 1

経緯 平成 25 年 12 月 ~ 平成 27 年 3 月末 野洲市債権適正管理検討プロジェクトチーム 管理及び徴収に係る現状調査 適正管理手法の検討 総務課主導 ( 学校教育課 こども課 住宅課 環境課 上下水道課 市民生活相談課 ) 滞納者 多重債務者 ( 消費生活 ) 生活困窮者 市民生活相談課と納税部局の連携 生活再建の視点を踏まえた条例生活困窮者への支援 平成 27 年 4 月 1 日 野洲市債権管理条例等の施行 2

野洲市債権管理条例 < 市の債権の性格 > 公共サービスを支える財源税 公共サービスの対価料金 滞納の補填はいずれも税財源 市民生活を支えるための財源 ( 債権 ) 市民生活を壊してまでは回収しない滞納を市民生活支援のきっかけにする ようこそ滞納いただきました?! 滞納は生活状況のシグナル 3

非強制徴収公債権 私債権 特徴 1 生活困窮者支援 -1 徴収停止 ( 野洲市債権管理条例第 6 条 ) 生活困窮 を理由に徴収停止ができる 地方自治法施行令には ない 野洲市債権管理条例 ( 徴収停止 ) 第 6 条市長は 非強制徴収公債権等で履行期限後相当の期間を経過してもなお完全に履行されていないものについて 地方自治法施行令 ( 昭和 22 年政令第 16 号 以下 令 という ) 第 171 条の5 各号に掲げるもののほか 債務者が著しい生活困窮状態 ( 生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の適用を受けているとき 又はこれに準ずる状態をいう 以下同じ ) にあり これを履行させることが著しく困難又は不適当であると認めるときは 以後その保全及び取立てをしないことができる 4

特徴 1 生活困窮者支援 -2 債権放棄 ( 野洲市債権管理条例第 7 条 ) 生活困窮 を理由に債権放棄ができる 野洲市債権管理条例 ( 債権放棄 ) 一部抜粋第 7 条市長は 市の私債権について 次の各号のいずれかに該当する場合においては 当該私債権及びこれに係る損害賠償金その他の徴収金の全部又は一部を放棄することができる (1) 当該私債権について消滅時効に係る時効期間が経過したとき ( 債務者が時効の援用をしない特別の理由がある場合を除く ) (5) 債務者が著しい生活困窮状態にあり 資力の回復が困難で 当該私債権その他の債権について弁済することができる見込みがないと認められるとき (6) 債務者が死亡 失踪 行方不明その他これに準ずる事情にあり 市長が徴収の見込みがないと認めるとき 5

特徴 1 生活困窮者支援 -3 債権管理審査会 ( 同条例施行規則第 13 条 ) 私債権を放棄する ( 同条例第 7 条 ) ための債権管理審査会に市民部生活相談課長も参加 生活困窮者支援の視点をここでも入れる 野洲市債権管理条例施行規則 ( 債権管理審査会 ) 第 13 条条例第 7 条に規定する債権放棄の可否を審査するため 野洲市債権管理審査会 ( 以下 審査会 という ) を置く 2 審査会は 次に掲げる委員で構成する (1) 総務部長 (2) 総務部納税推進課長 (3) 総務部税務課長 (4) 市民部市民生活相談課長 (5) 当該債権を移管前に所管していた所管課長等 6

特徴 2 一元管理 納税推進課の役割 ( 生活再建 後期のフィルター ) 徴収困難な債権 ( 主に私債権と非強制徴収権 ) に ついて各所管課から債権の移管を受けて管理 税の滞納整理で取得した知識 経験の活用 = 効率化 - 移管を受けた債権の法的措置 ( 強制徴収 ) - 移管を受けた債権 ( 私債権 ) の債権放棄 - 債権所管課が行う債権管理業務への支援 ( 研修 相談対応 ) 債権所管課の役割 ( 生活再建 初期のフィルター ) - 生活再建にかかる支援を踏まえた納付指導 市民生活相談課との連携 ( 野洲市債権管理条例施行規則 第 6 条 ) 7

債権管理事務の効果 1 何故 今 生活困窮者対策か? 差押による一時的な徴収よりも 生活再建を経て納税していただく方が 長期的な納税額が大きい 頼りがいのある行政 : 市民生活の安定こそが今後の長期的な納付意欲の向上につながる ( 行政こそが市民にとってのファイナルディフェンスライン ) 2 業務の効率化 差押よりも債務整理の方が納税額を生み出しやすい ( 参考 )H28 H29 年度 (2 年間 ) の実績 市税差押 262 人 (14,764,542 円を換価 ) @56,000 多重債務相談 11 人 (2,463,926 円を税金等へ充当 ) @224,000 野洲市生活困窮者支援事業報告書 より 8

債権管理事務の課題 1 課題 1 情報の共有化 情報の取得が難しい 強制徴収公債権 : 非常に強力な財産調査権 ( 国税徴収法第 141 条等 ) 私債権や非強制徴収公債権 : 限られた調査権 同じ公の債権なのに 税情報の活用が難しい 地方税法第 22 条による守秘義務の壁 他の自治体等から情報提供を受けるのも困難 滞納者の生活状況を総合的に判断できない 9

課題 1 に対する対応と成果 課題 1 情報の共有化 対応 地方税法等による守秘義務に対する要望書提出 H29 年 3 月 24 日生活困窮者等の発見 支援における税等の情報の活用ができるよう 生活困窮者自立支援法の改正を厚生労働省社会 援護局 総務省自治税務局に要望 生活困窮者自立支援法 は 税情報の内部利用ができる 空家等対策の推進に関する特別措置法 と法の目的 ( 地域住民の生命 身体又は財産を保護する ) が共通している 10

債権管理事務の課題 2 課題 2 生活困窮者の市民生活相談課への誘導 困っている市民を市役所から見つけて生活支援に繋げ 生活改善 納付へと導く - 困っている市民は自ら相談に来ない ( 来れない ) - 市の情報を活用し 相談 ( 生活支援 ) に繋げる 11

課題 2 に対する対応と成果 課題 2 生活困窮者の市民生活相談課への誘導 対応 各課の納付相談等における対応研修 税の督促状 催告状に案内チラシを同封 年間約 2 万通 頼りがいのある市役所のアピール - 支援する者が積極的に対象者を発見する - 滞納を市民からの SOS として捉える - 強い調査権限をもつ強制徴収公債権が先頭に立って情報収集する ただし 情報共有には課題 1 の壁 12

課題 2 に対する対応と成果 課題 2 生活困窮者の市民生活相談課への誘導 実績 ( 成果 ) 生活困窮者の市民生活相談課への誘導 自立相談支援事業 ( 市民生活相談課 ) 平成 29 年度新規相談受付件数 :222 人 - 相談経路 関係機関等 ( 主に福祉 税 ) からの紹介 :121 人 内 納税推進課からの紹介 :18 人 債権管理条例の取組により 庁内連携の仕組 みが強化された成果 平成 29 年度野洲市生活困窮者支援事業報告書 から引用 13

実績 これまでの移管債権の実績 年度 移管件数 H29 7 者 市営住宅使用料 3 者 1,561,500 円水道料金 2 者 99,843 円 H28 3 者 水道料金 2 者 10 期 10,452 円 債権放棄放棄理由回収 生活困窮 4 者破産 1 者 行方不明 1 者破産 1 者 実績なし 実績なし H27 7 者 市営住宅使用料 4 者 1,892,800 円水道料金 2 者 48,209 円 時効消滅 4 者行方不明 1 者破産 1 者 上下水道料金 1 者 94,777 円督促手数料 500 円印紙等 2,434 円 14

地方自治法 参考 ( 金銭債権の消滅時効 ) 第 236 条金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利は 時効に関し他の法律に定めがあるものを除くほか 五年間これを行なわないときは 時効 により消滅する 普通地方公共団体に対する権利で 金銭の給付を目的とするものについても また同様とする 地方自治法施行令 ( 免除 ) 第 171 条の7 普通地方公共団体の長は 前条の規定により債務者が無資力又はこれに近い状態にあるため履行延期の特約又は処分をした債権について 当初の履行期限 ( 当初の履行期限後に履行延期の特約又は処分をした場合は 最初に履行延期の特約又は処分をした日) から十年を経過した後において なお 債務者が無資力又はこれに近い状態にあり かつ 弁済することができる見込みがないと認められるときは 当該債権及びこれに係る損害賠償金等を免除することができる 15 強制徴収公債権 非強制徴収公債権関連 非強制徴収公債権 私債権関連

地方自治法施行令 ( 徴収停止 ) 第 171 条の5 普通地方公共団体の長は 債権 ( 強制徴収により徴収する債権を除く ) で履行期限後相当の期間を経過してもなお完全に履行されていないものについて 次の各号の一に該当し これを履行させることが著しく困難又は不適当であると認めるときは 以後その保全及び取立てをしないことができる (1) 法人である債務者がその事業を休止し 将来その事業を再開する見込みが全くなく かつ 差し押えることができる財産の価額が強制執行の費用をこえないと認められるとき (2) 債務者の所在が不明であり かつ 差し押えることができる財産の価額が強制執行の費用をこえないと認められるときその他これに類するとき (3) 債権金額が少額で 取立てに要する費用に満たないと認められるとき 16

地方税法 ( 秘密漏えいに関する罪 ) 第 22 条地方税に関する調査 ( 不服申立てに係る事件の審理のための調査及び地方税の犯則事件の調査を含む ) 若しくは租税条約等の実施に伴う所得税法 法人税法及び地方税法の特例等に関する法律 ( 昭和四十四年法律第四十六号 ) の規定に基づいて行う情報の提供のための調査に関する事務又は地方税の徴収に関する事務に従事している者又は従事していた者は これらの事務に関して知り得た秘密を漏らし 又は窃用した場合においては 二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する 地方公務員法 ( 秘密を守る義務 ) 第 34 条職員は 職務上知り得た秘密を漏らしてはならない その職を退いた後も また 同様とする 17

空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 空家等の所有者等に関する情報の利用等 ) 第 10 条市町村長は 固定資産税の課税その他の事務のために利用する目的で保有する情報であって氏名その他の空家等の所有者等に関するものについては この法律の施行のために必要な限度において その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる 野洲市債権管理条例施行規則 ( 納付指導 ) 第 6 条所管課長等は 前条第 2 項に規定する督促状の納付期限が経過してもなお債務者が債務を履行しない場合は 速やかに納付指導を行うものとする 2 前項の場合において 所管課長等は 債務者の生活状況 資力及び財産を調査し 個々の債務者の状況に応じた適切な納付指導を行うものとする 3 所管課長等は 前項の調査において債務者が債務超過等の状況で生活再建に係る支援が必要と認めたときは 市民部市民生活相談課と連携して納付指導を行うものとする 18

国税徴収法 ( 質問及び検査 ) 第 141 条徴収職員は 滞納処分のため滞納者の財産を調査する必要があるときは その必要と認められる範囲内において 次に掲げる者に質問し 又はその者の財産に関する帳簿書類 ( その作成又は保存に代えて電磁的記録 ( 電子的方式 磁気的方式その他の人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう ) の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む 第百四十六条の二及び第百八十八条第二号において同じ ) を検査することができる 一滞納者二滞納者の財産を占有する第三者及びこれを占有していると認めるに足りる相当の理由がある第三者三滞納者に対し債権若しくは債務があり 又は滞納者から財産を取得したと認めるに足りる相当の理由がある者四滞納者が株主又は出資者である法人 19