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目次 1. 調査概要 Page 2 2. 回答者属性 Page 3 3. 問 1. 地球儀を俯瞰する外交 Page 4 4. 問 2. 日本の国連安保理非常任理事国としての取組 Page 5 5. 問 3. 東アジアの安全保障政策 Page 6 6. 問 4. 女性参画推進における国際的取組 WAW

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

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08 年 月 日 バングラデシュ 地理情報標準策定計画 / GIS 計画 サモア ジェンダー分析 平和構築 国家地理空間情報整備支援プロジェクト詳細計画策定調査 ( 地理情報標準策定計画 / GIS 計画 ) 09 年 月中旬 ~ 現地派遣渡航留意 09/0/9 ~ 09/0/08 09 年 月下旬


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資料 2 平成 27 年度の政策対話等の実施実績及び予定について ( 未定稿 ) 1. 概要 平成 27 年度は 以下の取組につき 各国の状況に応じ組み合わせて実施 (1) 各国との政策対話の実施 (2) 対話の場を活用した 我が国食関連産業と先方政府 先方民間企業のとの情報共有 マッチングの促進

の自由 妨げられない通商活動 自制と 1982 年の国連海洋法条約 (UNCLOS) を含む国際法の普遍的な原則に従った紛争の平和的手段による解決を推進することの重要性を強調した 我々は ARF や ASEAN 海洋フォーラム拡大会合等を通じた情報共有や能力構築を含む 海洋安全保障及び海上の安全に関

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国 アメリカ ロシアに次いで世界第 4 位の電力消費国となっている (2014 年 ) 国内の電力供給に関しては 1,114,408GWh の需要に対して供給量は 1,090,851GWh と 2.1% の不足 供給能力もピーク時 153,366MW の需要に対して 148,463MW と 3.2%

2. 南部経済回廊 (1) 道路状況の改善 a. ネアックルン橋 ( カンボジ ネアックルン橋の建設促進 カンボジア ( 協力 : 日 2011 年 6 月に交換公文に調印後 2015 年 3 月の完工に向け建設を進めている 2015 年 3 月 Ⅰ.2.(4) b. 国道 1 号線 ( カンボジア

ドーハ ラウンド交渉の一分野である貿易円滑化については 平成 26 年 11 月のWTO 一般理事会において 貿易円滑化協定に関する改正議定書 が採択され 今後 3 分の2 以上の加盟国が受諾した時点で本協定は発効することになりました 各 WTO 加盟国がこの協定を実施することにより 貿易規則の透明

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欠であり 運輸交通分野を中心に膨大なインフラ投資が必要になると見込まれる これらのインフラ整備にあたっては 案件ごとにマスタープランから工事まで段階を踏んで検討 建設が進められるが 対象地の地形などを確認 把握するため 検討段階に応じた精度の地図が必要となる 現在 同国では基本的な測地基準点網が整備


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こうした私自身の中東に関する経験や, 中東の多くの友人から, これまで頂いた様々な貴重な助言を胸に私は外務大臣として, 中東の平和と安定の実現により深くコミットしていく考えをここに表明します 本日は, その基本的な考え方と新たなイニシアティブについてお話しします 2. 日本にとっての中東, 平和と繁

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自由で開かれた インド太平洋に向けて Sailing on the Indo-Pacific Ocean, 2018 年 9 月 finding opportunities for prosperity 1

日本の 自由で開かれたインド太平洋戦略 の 三本柱 2016年8月 安倍総理はケニアで開催されたTICADVIの基調演説において 自由で開かれたインド太平洋戦略 を提唱 国際社会の安定と繁栄の鍵を握るのは 2つの大陸 成長著しい アジア と潜在力溢れる アフリカ 2つの大洋 自由で開かれた 太平洋 と インド洋 の交わりにより生まれるダイナミズム 自由で開かれたインド太平洋を 国際公共財 として発展 ①法の支配 航行の自由 自由貿易等の普及 定着 インド太平洋の平和と安定の基礎である国際秩序の基本的な原則 価値を維持 ② 経済的繁栄の追求 3つの連結性を改善 物理的連結性 : 質の高いインフラ 港湾 鉄道 道路 エネルギー ICT 人的連結性 : 教育 職業訓練 友好関係 制度的連結性 : EPA FTAを通じた調和及び共通のルール ③ 平和と安定の確保 能力構築 太平洋からインド洋に至る広大な 海 古来この地域の人々は 広く 自由な海を舞台に豊かさと繁栄を 享受してきました 航行の自由 法の支配はその礎であります こ の海を将来にわたって 全ての人 に分け隔てなく平和と繁栄をもた らす公共財としなければなりませ ん 自由で開かれたインド太平洋 戦略 を推し進めます 第百九十六回国会における 安倍内閣総理大臣施政方針演説 2018年1月 - 海上法執行能力 - 海洋状況把握 MDA 能力の強化 - 人材育成 人道支援 災害救援分野等 - 人道支援 災害救援分野 海賊対策 - テロ対策 不拡散 国連平和維持活動 (PKO) 開かれた包摂的なコンセプトであり いかなる国も排除しない 新たな機構を創設したり 既存の機関を乗り越えたり 弱めるものではない 2

日本はこれまでも そしてこれからも インド太平洋地域の平和 安定 繁栄のために取り組んでいきます 1960年-2016年 アジア アフリカ 大洋州向けのODA支出総額 約3200億ドル 約16万8千名の専門家と約5万1千名のボランティアを派遣* 約61万人の研修員を日本に受け入れ* (*1954年-2016年の総計) 日本は 現地企業と協力して 現地雇用を創出しながら 約束 コミットメント を着実に実行してきています ASEANに対する海外直接投資残高 約2000億ドル 約22兆円 タイ: 約6.9兆円, シンガポール: 約6.6兆円, インドネシア: 約3.4兆円, フィリピン: 約1.7兆円 ベトナム: 約1.7兆円, マレーシア: 約1.6兆円 (参考) 2017年末時点 日本銀行統計 相手国と現地の人々の自主性を尊重し 共に成長 発展するという精神 3

安全なシーレーン確保により大陸と海洋をつなげ, インド太平洋地域の平和と繁栄を追求する 港 : カンボジア ( シハヌークビル ), インドネシア ( パティンバン ), ケニア ( モンバサ ), マダガスカル ( トアマシナ ), モザンビーク ( ナカラ ), サモア ( アピア ), スリランカ ( コロンボ, トリンコマレー ), バヌアツ ( ポートビラ ) 空港 : パプアニューギニア ( ナザブ ) 海洋安全保障及び海上安全 : ASEAN, ブルネイ, カンボジア, ジブチ, インド, インドネシア, ケニア, マレーシア, ミャンマー, タイ, フィリピン, スリランカ, ベトナム対テロ対策 : バングラデシュ, ケニア, モルディブ, パキスタン, フィリピン, スリランカ, タイ災害リスク削減 : ASEAN, バングラデシュ, モルディブ, パキスタン, フィリピン, スリランカ, タイ, ベトナム 海賊対策 : アデン湾,ReCAAP-ISC( シンガポール ) 地雷除去 : ASEAN 紛争処理 : スリランカ 東西経済回廊 黄 : 実施済み青 : 実施中 ハイヴァン トンネル建設 ( ベトナム ) ダナン港改良 ( ベトナム ) 第 2 メコン架橋建設 ( ラオス ) 等 ラオス国道 9 号線整備 ( ラオス ) 東西経済回廊整備 ( ミャンマー ) 等 ベンガル湾産業成長地帯 (BIG-B) 構想 デリー 北東州道路網連結性改善 南部経済回廊 ネアックルン橋 ( つばさ橋 ) 建設 ( カンボジア ) ジブチ 東アフリカ北部回廊 グワダルカラチアーメダバードムンバイ南西アジア連結性ヤンゴンベンガルールティラワチェンナイダウェートリンコマリーコロンボハンバントータ ASEAN 連結性 ティラワ経済特区 東西経済回廊 ダナンホーチミン 南部経済回廊 パラオ カイメップ チーバイ国際港開発 ( ベトナム ) カンボジア国道 1 号線改修 ( カンボジア ) カンボジア国道 5 号線改修 ( カンボジア ) ミクロネシア マーシャル諸島 等 等 モンバサ ナカラ回廊 ナカラ トアマシナ ソロモン諸島 バヌアツ サモア ニウエトンガ 4

基本的価値の推進 ( 法の支配, 航行の自由, 開放性, 自由貿易 ) 高いレベルの貿易ルールに基づく自由で開かれた市場 首脳外交 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定 (TPP11 協定 ) Wind Profiler 2018 年 3 月 8 日にチリ サンティアゴで署名 知的財産, 電子商取引等の幅広い分野における高いレベルのルールとともに, 物品 サービス貿易や投資を自由化 円滑化する 海洋における法の支配 3 つの原則 1. 国家はなにごとか主張をなすとき, 法にもとづいてなすべし 2. 主張を通したいからといって, 力や, 威圧を用いてはならない 3. 紛争解決には, 平和的収拾を徹底すべし 世界の保護主義的傾向を前に, 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定 (TPP11 協定 ) は,21 世紀型の自由で公正な経済ルールを構築するための重要な一歩 安倍総理はインド太平洋地域において, 法の支配, 航行の自由, 開放性, 自由貿易を含む基本的価値を精力的に推進 5

質の高いインフラの整備を通じた連結性の強化 日本は質の高いインフラの国際的なスタンダードを遵守 推進 開放性 透明性 経済性 受け入れ国の財政健全性 インド洋と太平洋を結ぶ架け橋たるメコン地域開発 東西経済回廊及び南部経済回廊の開発 ソフト連結性強化支援を通じた経済発展 ベトナム国南北高速道路 写真提供 JICA 道路 橋梁インフラ整備 東西経済回廊 - ミャンマー南東部2都市間の橋梁建設により 通行時間が 4.5時間 2時間に短縮 - ラオス中央部の橋梁改修により 通行量が倍増 南部経済回廊 - カンボジアを横断する国道5号線改修で通行量が2 3倍増 - ベトナム南部を縦断する高速道路建設により 通行時間が 半分に短縮 港湾整備 南部経済回廊 カンボジアのシハヌークビル港整備でコンテナ取扱量が倍増 カンボジア国シハヌークビル港 写真提供 JICA ソフト連結性支援 ベトナム及びミャンマーにおける電子通関システム導 入により 処理時間が15分 1 3秒に短縮 日本人材開発センターが 2015年以降 約17,1 50人に研修実施 メコン地域の経営 企画 管理体 制普遍化を促進 メコン地域の連結性強化に向けた意思疎通強化 日メコン物流ワークショップを実施し 東西経済回廊 及び南部経済回廊の展望と課題について情報共有 官 民併せて計130名参加 上記は 施工中案件の結果予測値を含む

質の高いインフラの整備を通じた連結性の強化 インドの広大な大地を 新幹線が駆け抜ける 東アフリカの玄関港と回廊の総合開発 インド最大の都市ムンバイと商業 金融センターとし て栄えるアーメダバードを結ぶ高速鉄道整備 アフリカの内陸国とインド洋をつなぐ ケニアの モンバサ港とその周辺回廊の道路 橋の整備 写真提供 東洋建設 CGイメージ図 写真提供 インド高速鉄道公社 在来特急線で約7時間の移動時間が2時間に短縮 約90万TEUのコンテナ貨物取扱量を2025年には 約217万TEUに拡大 港の開発に留まらず 周辺道路開発と経済特区 SEZ 開 発を実施し 東アフリカ 北部回廊を総合開発 建設現場で約2 000人のケニア人を雇用し技術移転 環境配慮型の港湾クレーンによりCO2排出を大幅削減 埋立工事において高い技術 重防食 を用いて 維持管理コ ストも削減 約500キロの距離を最高速度時速320キロ 併せて 人材育成による技術移転を実施 ①高速鉄道研修施設の建設 ②インド高速鉄道公社や鉄道省職員の訪日研修 鉄道網の発達や駅周辺の整備により インドの更なる経 済発展と雇用創出 それに伴う貧困削減が期待される

平和と安定の確保のための取組 大洋州島嶼国の持続的な発展の基盤整備 海上法執行能力強化を通じた海洋の安定確保 大洋州島嶼国における自然災害 環境問題 対応のための機材供与及び技術協力 東南アジア沿岸国に対する海上法執行に係る 機材供与及び人材育成 局地的気象監視システム 写真提供 JICA 在フィジー日本大使館 防災無線 音響警報システム等の整備により 住民への 津波警報到達所要時間を90分 8分以下に短縮 停電用発電機 医療関連機材等の供与を通じた災害時の ライフライン確保 廃棄物処分場建設により 約20年分に相当する廃棄物処 理許容量拡大 写真提供 海上保安庁 巡視船計27隻 小型高速艇計13隻 沿岸監視レーダー 計11基の供与 供与予定案件含む 現地海上法執行機関に対する長期専門家派遣 供与した巡視船等を活用した法執行訓練 供与した高速艇の運航及び保守に係る日米連携による指導 広域防災システム整備により 災害情報伝達の迅速化 大洋州島嶼国に対する廃棄物管理に関する計画策定や 人材研修を継続 2017年6月 ミンダナオ付近で日本の海上保安庁とフィリピンによる 海賊対策の合同演習に 日本政府がフィリピンに供与した巡視船も参 加 演習の翌日に発生した海賊事案に同巡視船も対応し 海賊を逮捕

パートナーとの連携 (1) 日本は, パートナーと共に, インド太平洋地域諸国で様々なプロジェクトや協力を実施しています マーシャル 海洋資源保護 : 日本は, 違法 無報告 無規制 (IUU) 漁業対策に関する技術研修を実施予定 米国は, 同研修に専門家を派遣予定 ミクロネシア ~ ビジョンを共有する全ての国と協力 ~ 質の高いインフラ : 日本の支援で供与される重機を, 自由連合協定の信託基金を使ってミクロネシアと米国によって建設された施設の維持管理に使用 女性センター : 日米が共同してヤップ州の女性センター建設に資金供与 健康センター : 日本と米国がヤップ州の健康センター建設に対して共同で資金を供与中 海洋資源保護 : 日本は,IUU 漁業対策に関する技術研修を実施予定 米国は, 同研修に専門家を派遣予定 パラオ 海洋安全保障 : 日本, 米国及びパラオは, 共同でパラオの排他的経済水域における活動を把握する能力の強化に取り組んでいる 海洋資源保護 : 日本は,IUU 漁業対策に関する技術研修を実施予定 米国は同研修に専門家を派遣予定 9

パートナーとの連携 (2) フィリピン 海洋安全保障 : 日本と米国は, 海上法執行能力, 海洋状況把握 (MDA) 能力, 人材育成等の強化に貢献するために, 相互補完的な方法で, フィリピンや他の東南アジア諸国において海洋安全保障の能力構築支援を実施 スリランカ 防災 : 日本は, 土砂災害対策のための円借款事業, 気象レーダー建設のための無償資金協力, 技術協力等を実施中 米国は, 災害に強い給水を支援 行政官能力構築 : 日本は, 無償資金協力による若手行政官の本邦留学受入れや, スリランカ国家計画局への専門家派遣を実施中, 米国は, 民主主義及び統治, 移行期の正義, 公的資金管理, 及び商業法整備に係る能力強化を実施中 他国でのプロジェクト 日本と米国は, 他の東南アジア, 南西アジア, 及び大洋州の国々においても連携している これらのプロジェクトは, 連結性向上のためのインフラ開発,LNG 等のエネルギー供給 ( 日米戦略エネルギーパートナーシップの下でのイニシアチブを含む ), 政策立案やプロジェクト開発に関するワークショップや人材育成を通じた能力構築, 法執行, サイバーセキュリティに関する能力構築, 防災や災害復興等における支援が含まれる 10

パートナーとの連携 (3) 様々な分野での他のパートナーとの協力 日本は,ASEAN の一体性及び中心性を支持しつつ, 地域の平和と繁栄を一層推進するために ASEAN と共に引き続き取り組んでいく 財政的 技術的支援や質の高いインフラに関するセミナーの開催 ( 例 :2018 年 4 月 ( 於 : 東京 ), 2018 年 9 月 ( 於 :NY)) などを通じて, 豪州,EU, 米国等のパートナーと協力して質の高いインフラを促進中 インドの アクトイースト政策 等のパートナーのイニシアティブとの連携を通じて, 地域の連結性を強化 連結性, 法の支配, 強靱性, イノベーション, 不発弾 地雷除去, 防災, 行政官能力構築等に関するアジア諸国の取組を支援するために, パートナーと協力 国際機関を通じた取組 : 国連薬物犯罪事務所 (UNODC) を通じた沿岸国の海上法執行能力強化, アジア海賊対策地域協力協定 (ReCAAP) を通じた海賊対策の協力, 国際海事機関 (IMO) を通じた海洋及び海運秩序の構築 民間部門 2018 年 9 月, 米海外民間投資公社 (OPIC) と国際協力機構 (JICA) との間で協力覚書 (MOC) を締結 これにより, 協調融資による民間部門の動員を含む協力の強固な基盤が構築された 2017 年 11 月, OPICと国際協力銀行 (JBIC) 及び日本貿易保険 (NEXI) との間で, それぞれ協力覚書 (MOU) を締結 日米インフラ協力案件として, 太陽光発電,LNG 関連インフラ, ガス火力発電及び光ファイバー海 底ケーブルシステム事業を実施 (* 上記のリストは協力案件の一部であり包括的なリストではない ) 11