V-Low マルチメディア放送の経緯 平成 21 年 8 月 28 日 携帯端末向けマルチメディア放送の実現に向けた制度整備に関する基本的方針 及び参入希望調査の概要の公表 平成 22 年 7 月 9 日 ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会 報告書の公表 平成 23 年 1 月 7 日 V

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L アラート ( 災害情報共有システム ) の概要 1 情報発信 情報伝達 地域住民 市町村 災害時の避難勧告 指示 お知らせ等 収集 フォーマット変換 配信 テレビ事業者 システム接続 ケーブル地上波 デジタル TV データ放送など ( テキストで表示 ) 情報閲覧 入力 防災情報 お知らせ等 都

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平成30年基幹放送局の再免許の実施

その一方で 防災行政無線の聞き取り状況の調 査では 図 3に示すように20% の人が放送内容を聞き取れなかったと答えており 今後の改善 もしくは代替え手段の充実の必要性を示唆している なお 情報の入手先としてテレビの割合が低いのは地震による停電 ( 岩手県 宮城県では95% 以上が停電 ) が原因と

3.[ トップ画面 ] データ放送連携トップ画面 トップ画面には ゆめネットデータ放送と連携した情報が表示されます " メニュー部分を左右に移動させると様々な情報メニューが表示されます " 情報メニューをタップすると内容が表示されます " データ放送以外の情報は 下部のタブメニューをタップすると他の

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改定年月日 平成 30 年 3 月 20 日 計画策定 改定内容 目次 基本計画策定の目的... 1 既設同報系システムの概要... 1 既設移動系システムの概要... 1 同報系 各種システム... 2 同報系 新システムに求める機能及び課題への対応... 3 同報系 各種システムの比較検討及び評

資料2-3 要求条件案.doc

(3) 設備復旧対策事例 ~ 基地局及びエントランス回線通信事業者各社で取り組んだ主な基地局あるいはネットワーク設備復旧対策としては 光ファイバー 衛星回線 無線 ( マイクロ ) 回線の活用による伝送路の復旧や 山頂などへの大ゾーン方式 ( 複数の基地局によるサービスエリアを1つの大きなゾーンとし

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デジタルシステムの国内標準仕様 ( 案 ) の概要 国内標準仕様準拠により 実現する機能 1. 災害情報等の一斉配信サービスへの対応 2. スマートフォン連携による個人属性に応じた情報提供 3. 上での多言語による情報提供の方法 国内標準仕様概要 1. 災害情報等の一斉配信サービスへの対応 端末側に

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スライド 1

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各種の固定電話回線で無鳴動 双方向接続を提供する LifeLink 集中監視システム 株式会社関西コムネット代表取締役社長中沼忠司目次 1. はじめに 2.LifeLink 集中監視システム 3. 無鳴動 双方向接続を可能とする4 通りの方式 4. 既設の T-NCU 集中監視システムを 継続して活

平成 30 年度事業報告 一般財団法人自治体衛星通信機構 当機構は 地方公共団体等において通信衛星を共同利用するための設備を設置し 運用することによって 防災情報及び行政情報の伝送を行うネットワークの整備促進を図り もって地域社会における情報通信の高度化及び地域の振興に寄与することを目的として平成

第8章 災害復旧計画

ハートネットワーク実証実験システム コミュニティFM 音声ファイル フラワーラジオ 提供 音声エンコーダ 営電 提供 CATVコミチャン HLS動画エンコーダ 動画ファイル ハートネットワーク 提供 ネクストウエーブ 提供 防災情報入力端末 デジタルコミュニティ送信機 営電 提供 CMSサーバー D

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目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

資料 ISDB-T SB 信号から FM 受信機への干渉実験結果 1 実験の目的および方法 実験の目的 90~108MHz 帯のISDB-T SB 信号からFM 放送波への影響について干渉実験を行う 実験方法 FM 放送波を 89.9MHz に ISDB-T SB 信号を 90~10

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セキュリティ対応 :O p e n, W E P, W P A ( P e r s o n a l ), WPA2(Personal), Mixed WPA-WPA2(Personal) Open,WEPは推奨いたしません 2. 通信速度 サービスの安定性を確保するため 接続するインターネット回線の

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

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No43 テレビ放送電波はどんな形?(その1・概説)

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資料 5-2 コミュニティ放送の現状 総務省

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1-(1) 中部電力 ( 株 ) 大日本印刷 ( 株 ) と共同で 歩道上の路上変圧器を活用した情報発信の実証実験を実施 ~1/24 国交省実証実験の対象地域に選定 ~ 1 国交省実証実験の対象地域に選定 先週木曜日(1/24) 国土交通省から 無電柱化に伴う一般国道の歩道上に設置されている電力設備

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

技術協会STD紹介

ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

メディア・ソフトの制作および流通実態に関する調査研究

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報通信の現況 コンテンツ市場の動向 マルチユース市場の内訳をみると 映像系コンテンツ 1 兆 4,243 億円の主な内訳は 地上テレビ番組が 5,074 億円 映画ソフトが 4,884 億円 衛星 CATV 番組が 3,530 億円となっている 音声系コンテンツの内訳は 音楽ソフトであり 1,353

【資料1-4】電波環境協議会による「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」周知啓発用資料について

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No89 地上デジタル放送受信機(その1・概説)

宇和島市の概要 合 併平成 17 年 8 月 1 日 1 市 3 町合併旧宇和島市 吉田町 三間町 津島町 人口 82,080 人 (7 月末現在 ) 世帯数 37,025 世帯 高齢化率 34.2% 面 積 km2 離島 5 島 ( 有人島 ) 自治会 508 自治会 2


地局装置を介して位置情報管理サーバに伝えられ 位置情報として地図上に表示することができます 利用イメージを図 2 に示します 図 2 業務用無線システムの利用イメージ 3. 中継無線システムの開発 (1) 開発の背景中継伝送路を救済する既存の災害対策用無線システムでは 156 Mbit/s または

平成20年11月11日

その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

動電話端末 の定義を追加 IP 移動電話端末が具備すべき機能として 基本的機能 ( 発信 応答 終了 ) 自動再発信の機能 送信タイミング 位置登録制御 緊急通報機能等について規定を整備 ( 移動電話端末とほぼ同様の項目 ) (2)IP 移動電話端末に係る新たな技術基準適合認定の整備 ( 諮問対象外

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

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弾道ミサイルが発射された場合の情報伝達と取るべき行動に関する Q&A 情報伝達の概要について Q1. どのような場合に J アラートが使用されるのでしょうか A1. 全国瞬時警報システム (J アラート ) は 弾道ミサイルが日本の領土 領海に落下する可能性又は領土 領海を通過する可能性がある場合に

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治体の各災害情報伝達 段の整備状況 1 情報伝達 段整備割合備考 市町村 ( 同報系 ) 82.0%(1,428 団体 ) コミュニティ FM うち 動起動対応 19.6%(341 団体 ) 4.4%(76 団体 ) CATV 31.5%(549 団体 ) IP 告知等 9.7%(169 団体 )

0 NGN における当社利用部門サービスと網機能の対応関係及び各サービスのインタフェース条件等について 平成 2 8 年 1 1 月 3 0 日東日本電信電話株式会社西日本電信電話株式会社

取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

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電波型式を決める規則 電波型式は アルファベット 数字 ( 例外もあります ) アルファベット の 3 文字で構成され それぞれの 文字の意味は 次の表のとおりです 第 1 文字第 2 文字第 3 文字 主搬送波の変調の型式主搬送波を変調する信号の性質伝送情報の型式 無変調 N 変調信号無し 0 無


参考資料 第 1 回メディア ソフト研究会参考資料 平成 21 年 11 月 20 日 総務省情報通信政策研究所調査研究部

( 参考 ) 地上デジタルテレビ放送の都市難視聴地域における受信障害対策共聴施設への経費助成業務の概要 業務概要対象施設の要件助成額実施見込み実施期間 地上テレビ放送の都市難視聴地域に設置された受信障害対策共聴施設のうち NHK の地上デジタルテレビ放送が引き続き都市難視聴となる地域において N H

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台風18号に伴う「災害用伝言ダイヤル(171)」及び「災害用伝言板(web171)」の運用開始について

デジタルサイネージ標準システム相互運用ガイドラインの背景 目的 (1) ガイドラインの背景 課題 公共的な目的に活用できるデジタルサイネージは 平常時に加え 災害 緊急時も含めた情報提供手段として さらに今後増加する訪日外国人への情報提供手段として 重要な社会インフラの役割を担うことが期待される (

アジェンダ 1. レキオスソフトのご紹介 2. 沖縄の産業と気象データの利活用 3. 具体的な気象データの利活用モデル

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北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム (J アラート ) による情報伝達に関する Q&A Q1. 北朝鮮の弾道ミサイル発射の現状はどうなっているのでしょうか A1. 北朝鮮は過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルを発射し 平成 28 年 8 月以降

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とができます また 緊急情報を受信した際は緊急ランプが点滅し 視覚的にも確認することができます 2. 荒天時に屋内にいる人にとって 風雨や建物による反響の影響を受けないため 緊急情報を明瞭に確認することができます 3. 軽量で 乾電池による稼働ができるため 災害時には避難中でも情報を収集することがで

-災害に備えて-

2025年問題 ご検討資料

「IP電話をはじめ各種電話サービスからの119番通報における発信位置情報通知システムに関する調査研究」の募集に関する公告

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

2 災害用伝言板 (web171) 1. 登録可能電話番号全国の加入電話 ISDN ひかり電話( 電話サービス ) IP 電話 (050の電話番号から始まるIP 電話も含む ) 携帯電話 PHSの電話番号 2. 伝言蓄積数 20 伝言 3. 伝言保存期間 6 ヶ月 4. 伝言登録 閲覧可能地域全国

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

- 1 - 総務省告示第九十七号有線一般放送の品質に関する技術基準を定める省令(平成二十三年総務省令第九十五号)別図第五の規定に基づき 総務大臣が別に告示するデジタル有線テレビジョン放送方式に関する高度有線テレビジョン放送システムフレームの構成を次のように定め 平成二十七年三月二十日から施行する 平

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Microsoft PowerPoint - 参考資料 各種情報掲載HPの情報共有

スライド 1

障害者 ( 児 ) 防災アンケートの主旨 アンケートの概要 Ⅰ 避難に関すること Ⅱ 情報伝達に関すること Ⅲ 避難所及びその環境に関すること Ⅳ 日頃の備えに関すること 障害者 ( 児 ) 防災アンケート < 配布用 >

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2015 年 1 月 30 日 平常時にも災害時にも活用できる デジタルサイネージを核としたスマートフォン向け情報共有サービスの実証実験を開始 ~ 公衆無線 LAN 内 公衆無線 LAN 間の機器通信を WebSocket と WebRTC を用いて実現 ~ NTT コミュニケーションズ ( 略称

防災 減災への民間情報の活用の必要性 東日本大震災において 明らかになった課題 従来の情報収集の取組 職員による現地調査 報道機関からの情報 通報 検知器 ( センサー ) 課題 対応できる人員の限界 小さな地域に関する情報の不足 紙情報が多い 情報の整理 管理が困難 設備 維持費用が大きい 上記課

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目次 1 権限の移譲について 問 1 放送法改正に伴う権限移譲とは何か 問 2 小規模施設特定有線一般放送とは何か 2 届出について 問 3 なぜ届出が必要なのか 問 4 基幹放送とは何か 問 5 引込端子の数とは何か 問 6 有料放送とは何か 問 7 同時再放送とは何か 問 8 区域外再放送とは何

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

NHK 平成22年度 ことしの仕事

IT時代の震災と核被害

米国地デジ次世代規格 ATSC 3.0 最新状況 ~ 地方放送局が考えるメディア戦略 ~ NHK 放送文化研究所研究主幹大墻敦

Transcription:

資料 2-5 V-Low マルチメディア放送の地域情報の担い手としての役割 神戸市外国語大学芝勝徳

V-Low マルチメディア放送の経緯 平成 21 年 8 月 28 日 携帯端末向けマルチメディア放送の実現に向けた制度整備に関する基本的方針 及び参入希望調査の概要の公表 平成 22 年 7 月 9 日 ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会 報告書の公表 平成 23 年 1 月 7 日 V-Low マルチメディア放送の制度枠組みについての意見募集及び参入希望調査の実施 平成 23 年 2 月 7 日 V-Low マルチメディア放送の制度枠組みについての意見募集及び参入希望調査の結果の公表 平成 23 年 11 月 22 日 V-Low マルチメディア放送の実証実験 7 地域 ( 宮城県 福島県 喜多方市 前橋市など ) が実験計画を提出ほぼ全地域において地域情報特に防災情報の伝達が課題 平成 28 年 3 月 1 日 東京 大阪 福岡にて放送開始 平成 28 年 3 月 29 日 喜多方地域へ有効期間を 平成 30 年 3 月 31 日 までとする実験試験局免許が付与 継続放送中 平成 28 年 7 月 1 日 名古屋にて放送開始

V-Low マルチメディア放送の現状 新放送サービス i-dio は 地上アナログテレビ放送終了後に空いた周波数帯 (VHF-Low 帯 =99MHz~108MHz) を利用して創設される 既存のテレビでもラジオでもない全く新しい " 第 3 の放送 " です 受信機をお持ちであれば 契約などは原則必要ありません ( 今後有料サービスが個別に提供されることがあります ) i-dio は 映像 音響 データなど デジタルデータなら何でも送ることが可能です また放送波で送信するため 通信とは異なり 輻輳もなく 不特定多数に情報を送ることができます 好きなときにコンテンツを楽しむことが出来る 蓄積型放送も予定しています 放送事業者 HP より

同放送における地域の安心 安全情報伝達 V-ALERT として各ブロック局で展開中 V-ALERT は V-Low マルチメディア放送により防災情報を配信するシステムで 災害時の緊急情報や避難情報を音声のみならず 文字 画像でもすみやかに地域住民に伝えることができます また 受信端末へ起動信号を送ることができるため 一部の対応端末では スイッチが切られた状態でも自動的に起動することができます 放送事業者 HP より

V-ALERT 説明動画

V-Low マルチメディア放送自治体連絡会 目的 V-Low マルチメディア放送を活用した非常時災害放送 平時の地域情報提供等の自治体情報を円滑に伝達するための調査研究 活動目標 ( 抜粋 ) 音声ラジオの有効的な利活用 IP データキャスト ( インターネット通信規格を放送波で伝送可能とする技術 ) を活用して 発災時の防災行政無線機能を補完 代替する方法を確立する 自治体との連携ルールと標準規格化地方自治体と放送局が連携して 防災 減災のための情報を 住民に迅速 正確に伝える運用体制やルールについて確立する 活動内容 ( 抜粋 ) 災害 非常時における V-Low マルチメディア放送を活用した行政からの情報発信のあり方についての調査研究 V-Low マルチメディア放送を活用した地域課題解決に関しての調査研究 V-Low マルチメディア放送に関する連絡及び各地域間の連携 端末普及及び普及に関わる関係者の拡大をするための調査研究

地域 自治体の課題 ( 事例 1) A 市 課題 平成 18 年市町村合併に伴う防災行政無線のまだら化合併前の整備済み無線局の相違および中心市域の未整備状態の解決まだら状態でも防災行政無線整備済み市町村となる 冬季の気象条件や自然環境などの地域固有の課題屋内で受信できる戸別端末配布に関して費用面等で課題 実験放送の目的 当初デジタルコミュニティ放送を志向 デジタル放送技術による課題解決を図る 現在も実験局を運用中 原発事故避難者および避難区域自治体のための放送 避難者のための住宅や集会所などへのデジタルサイネージの設置 平常時 ( 地域観光振興 ) への応用 順次開発される端末のフィールドでの評価

地域 自治体の課題 ( 事例 2) B 市 課題 地域密着の防災 + 行政 + 観光などの情報提供がしたい 現行防災行政無線 ( アナログ方式 ) の老朽化 地域活性のためにコミュニティ放送局を開局したい地域における新規開局の引受手や放送局の継続性や自治体からの補助負担が課題 検討内容 防災行政無線 ( デジタル方式 ) に更改 + コミュニティ FM 新規開局と マルチメディア放送を用いた V-ALERT 利用 + 地域番組コンテンツを作り ブロックローカルチャネルに必要な時間枠や帯域を確保するうえの 2 つの解決法の比較検討 防災無線屋外拡声子局 (140 箇所 ) に V-Low 受信機を設置できるか 全世帯に端末配布が可能か ( コミュニティ FM の周波数によっては条件が同じ ) 平常時は自治体広報や地域番組を放送し 災害時には生活情報などを提供

地域 自治体の課題 ( 事例 3) C 市 課題 防災行政無線が未整備 CATV+ コミュニティ FM の兼営局があるが 土砂災害や河川氾濫に対応できるようより高度化された伝達方式を複数の手段との併用で解決したい 統合情報入力システムの確保 最新の河川氾濫想定に伴い 災害対応部署が市内で 3 重に確保する必要性が生じた 市域の北部地区に土砂災害警戒区域が存在しているが 高齢化地域と重なる 早めの情報伝達に効果 検討内容 L アラート連動 メール配信などの複数伝達手段へ一度かつ一括入力を可能とする 土砂災害警戒区域を指定した市域全体ではない個別対象地域向けの情報内容伝達 高齢者や聴覚障害者などの情報弱者への対応 津波避難ビルにおける 鍵開け 夜間照明点灯を放送連動させる V-Low マルチメディア放送 IP データキャスト応用した避難所設置想定のデジタルサイネージ開発

サイネージと受信連動機器の開発

設置を想定している津波ビル 災害避難場所 鍵開け 照明点灯

地域メディアとしての試み ( 事例 ) 大阪マルチメディア放送における KANSAI チャンネル 関西向け独自番組の放送 (KANSAI ) ネットラジオや CFM 経験者による番組制作の試み 端末製作に地元中小企業の参加 受信連動する鍵や照明の製作者は東大阪 まいど 1 号 メンバ 戸別端末配布や 受信機能をもった防災機器などの販売やメンテナンスに地元の 電気屋さん と協業する 岐阜県高山市の事例 地域における多言語サービス 平常時の観光情報の発信 京都駅における V-Low マルチメディア放送を応用したサイネージ

京都駅に設置された放送を応用したサイネージ 多言語表示イメージ 画像 DNP 提供

CATV 再送信検証 期間平成 28 年 9 月 26 日 10 月 25 日 場所荒川区 千代田区 文京区 ( 東京ケーブルネットワーク株式会社のサービス提供自治体 ) 検証項目 CATV 再送信の品質検証 エリアコード付き自治体情報の伝達及び受信の検証 CATV 網を活用した自治体情報伝達に関する行政の評価検証 評価結果 ( 自治体意見 ) 災害により CATV 網が被災するケースを想定して 有線 無線が両方とも使用できるケースでは無線を優先できる仕様とすべき 人口の多い自治体として 防災ラジオの全戸配布には慎重さが見られる 再送信における課題 CATV 事業者にとってのインセンティブ

日本方式のデジタル放送の災害時における優位性 災害対策にマルチメディア放送を利用するニーズがあるのか? < 地上デジタルテレビ放送日本方式 (ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting - Terrestrial) とは > 総務省 HP より 日本方式は 1 つの送信機で固定端末向けと携帯端末向け放送を実現し 効率的な設備投資でネットワーク構築が可能といった優位性がある他 災害時や停電時のような状態であっても 電池で稼働しいつでもどこでも受信できる携帯端末向け放送や緊急警報放送等の機能は 災害対策のツールとしても有効です 地域に必要なのはこの 1. 安定したネットワーク 2. 緊急警報放送の確実な運用 3. 安価な端末

考察 新しい放送の適合性 可能性 必要性 広く放送 ( 広域ブロック ) して細部 ( 市町村単位 あるいはそれ以下の特定エリアに関する内容 ) を伝える重要性と V Low マルチメディア放送の適合性広域にまたがる避難 自家用車を使用した市外への避難 避難所想定されていない場所にどう伝えるかなどの課題に対応 ブロック放送とコミュニティ放送の両方の性質を持てる可能性 平常時から信頼できる地域メディアとして確立する必要性 被災地において外部に向かって災害報道するためだけの番組は必要ではない 住民や地域に寄り添ってくれるメディアになる必要 地域貢献的な防災情報伝達業務は放送局の業態となりうる 単営県域 AM 局の実績が証明

課題 地方放送局の災害対応体制の課題 新しいマルチメディア放送も同様の課題 県域ラジオ局の職員数の減少 = 災害情報収集 整理 報道ができるのか? 事例 平成 6 年社員数は 110 名 平成 28 年 2 月時点では 41 名 売り上げは 1/3 減少 平成 7 年阪神淡路大震災における地元ラジオ局の動き局への電話着信内容を整理し順次オンエア 区の 病院で水が不足しています メッセージを聞いた人が病院に水を届ける 現時点では同じ動きはできないしする必要もない人件費や制作費を抑えた経営は必然テレビ音声のラジオ音声への接続 震度 5 の地域はごらんのとおりです 課題解決のためにはもっと ICT を活用 マルチメディア放送との相性はよいはず 福岡陥没穴の中継のこと

結論 地上波デジタル日本方式 (ISDB-T) マルチメディア放送 地域向け放送 各要素の組み合わせは地域情報 ( 災害情報伝達 ) の担い手となり得る 4K 8K と放送が向かうと同時にこれまでの放送技術開発の成果を生かし継続すべき 地上波による緊急警報放送は十分に活用されていない AC 起動は誰も採用していなかった 対応端末は普及していない メーカは生産の必要性も感じていない? 海外展開と国内展開は同時に進めるべき 地域の防災ニーズとこれからデジタル放送を導入する海外地域のニーズは一致している 量産効果による端末単価を下げる試みをしてほしい そもそも多言語対応にできる 放送事業者が地域に責任をもって事業継続に努力すること 県域あたり 1seg 確保できれば地域情報活用ができる 自治体から見て放送行政は遠い 自治体のニーズや要望をどのように放送政策に実現させるかを考える 政策がバックアップすること