第 1283 回経営委員会資料平成 29 年 5 月 9 日 平成 28 年度単体決算の速報説明資料
目 次 Ⅰ. 平成 28 年度収支決算 2 1. 一般勘定 2 (1) 前年度決算との比較 2 (2) 予算との比較 4 (3) 建設積立資産 財政安定のための繰越金 5 参考 -1 受信料の状況 6 参考 -2 建設費 ( 設備投資額 ) の状況 7 2. 放送番組等有料配信業務勘定 8 3. 受託業務等勘定 9 Ⅱ. 平成 28 年度財務の状況 ( 協会全体 ) 10 金額は速報値であり 今後 監査委員会および会計監査人の監査を経て決算を確定させるまでに変動する可能性があります ( 注 ) 金額については 単位未満の端数を切り捨てて表示しています 1
Ⅰ. 平成 28 年度収支決算 1. 一般勘定 (1) 前年度決算との比較 事業収支のポイント 事業収入は 受信料の増収や受取配当金 ( 財務収入 ) の増等により 前年度と比べ 205 億円増の 7,073 億円となりました このうち 受信料は 契約件数の増等により 144 億円増収の 6,769 億円を確保しました 事業支出は 国内放送 国際放送の充実やリオデジャネイロオリンピック パラリンピック放送の実施等により 212 億円の増となりました 以上により 事業収支差金は280 億円となりました 事業収入 受信料は 受信契約件数の増等により144 億円の増 副次収入は 番組活用収入の増等により10 億円の増 財務収入は 子会社等からの受取配当金の増等により31 億円の増 特別収入は 固定資産売却益の増等により23 億円の増 事業支出 国内放送費は 番組の充実に加え リオデジャネイロオリンピック パラリンピックや第 24 回参議院議員通常選挙の放送実施等により155 億円の増 国際放送費は 番組の充実等により7 億円の増 契約収納費は 地域スタッフの手数料の減等により2 億円の減 給与は 給与制度改革等により25 億円の減 退職手当 厚生費は 退職給付費の増等により23 億円の増 減価償却費は 償却対象資産の増等により56 億円の増 事業収支差金 事業収支差金の 280 億円は このうち 80 億円を東京 渋谷の放送センターの建替え等に備えて建設積立資産に繰り入れ 200 億円を財政安定のための財源として繰り越します 2
事業収支決算表 区分 27 年度 28 年度増減額増減率 事 業 収 入 6,868 7,073 205 3.0% 受 信 料 6,625 6,769 144 2.2 交 付 金 収 入 39 37 1 4.1 副 次 収 入 80 91 10 13.6 財 務 収 入 45 76 31 67.9 雑 収 入 38 34 3 9.2 特 別 収 入 39 63 23 59.6 事 業 支 出 6,580 6,793 212 3.2% 国 内 放 送 費 2,992 3,147 155 5.2 国 際 放 送 費 227 234 7 3.2 契 約 収 納 費 592 589 2 0.5 受 信 対 策 費 14 9 4 33.6 広 報 費 50 53 2 5.7 調 査 研 究 費 99 95 4 4.2 給 与 1,134 1,109 25 2.3 退職手当 厚生費 621 645 23 3.8 共 通 管 理 費 131 131 0.3 0.3 減 価 償 却 費 692 748 56 8.2 財 務 費 75 万円 1 1 14,893.5 特 別 支 出 23 26 2 12.5 事 業 収 支 差 金 288 280 7 - 資本支出充当 288 80 208 建設費充当 9-9 建設積立資産繰入れ 278 80 198 収支過不足 0 200 200 3
(2) 予算との比較 事業収支のポイント 事業収入は 受信料の増収や固定資産売却益の増等により 予算に対して 56 億円の増収 事業支出は 効率的な事業運営や予備費の未使用等により 144 億円の予算残 事業収支差金は 280 億円となり 予算 80 億円に対して 200 億円の改善なお 事業収支差金の 280 億円は 80 億円を建設積立資産に繰入れ 200 億円を財政安定のための財源として繰越し 事業収支決算表 予算額 区 分 当初額 予算総則に基づく増減額 4 条 1 項流用 12 条交付金 合 計 決算額 予算残額 事業収入 7,016-0.9 7,017 7,073 56 増収 受信料 6,758 - - 6,758 6,769 10 増収 交付金収入 36-0.9 37 37 0.03 増収 副次収入 80 - - 80 91 10 増収 財務収入 85 - - 85 76 8 減収 雑収入 27 - - 27 34 7 増収 特別収入 28 - - 28 63 35 増収 事業支出 6,936-0.9 6,937 6,793 144 残 国 内 放 送 費 3,210 12-3,198 3,147 50 国 際 放 送 費 248-0.9 249 234 14 契 約 収 納 費 589 - - 589 589 0.02 受 信 対 策 費 10 - - 10 9 0.9 広 報 費 55 - - 55 53 1 調 査 研 究 費 102 - - 102 95 6 給 与 1,174 27-1,146 1,109 37 退職手当 厚生費 617 27-645 645 0.1 共 通 管 理 費 132 - - 132 131 0.7 減価償却費 738 10-748 748 54 万円 財務費 0.03 1-1 1 0.01 特別支出 27 - - 27 26 0.7 予備費 30 - - 30-30 事業収支差金 80 - - 80 280 200 改善 資本支出充当 ( 建設積立資産繰入れ ) 80 - - 80 80 - 収支過不足 - - - - 200 200 増加 4
資本収支のポイント 資本収支とは 設備投資 ( 建設費 ) や建設積立資産繰入れによる資産の増減と その財源対応を収支で表したものです 建設費は814 億円となり 競争契約によるコスト削減等により 14 億円の予算残 建設費のうち 地域放送会館の整備費など7 億円の予算を翌年度に繰越し 資本収支決算表 区 分 当初額 予算額予算総則に基づく増減額 5 条 2 項繰越 合 計 決算額 予算総則 5 条 1 項繰越額 予算残額 資 本 収 入 910 8 918 897 7 14 減収 事業収支差金受入れ 80-80 80 - 前期繰越金受入れ 62 8 70 40 7 23 減収 減価償却資金受入れ 738-738 748-10 増収 資 産 受 入 れ 29-29 27-2 減収 資 本 支 出 910 8 918 897 7 14 残 建 設 費 828 8 836 814 7 14 出 資 2-2 2 - - 建設積立資産繰入れ 80-80 80 - - 資 本 収 支 差 金 - - - - - - (3) 建設積立資産 財政安定のための繰越金 区分 27 年度末 取崩し 28 年度 繰入れ 28 年度末 建設積立資産 1,627-80 1,707 財政安定のための繰越金 797 40 200 957 5
参考 -1 受信料の状況 受信料は 契約収納体制の見直しなど営業改革の着実な実施や 全組織を挙げた受信料制度への理解促進活動に取り組んだ成果により 前年度比 144 億円の増収 予算に対して 10 億円増収となる 6,769 億円を確保しました 区 分 27 年度決算額 28 年度決算額 増減額 28 年度予算額 予算残額 受信料 6,625 6,769 144 6,758 10 増収 受信契約件数の年度内増減等 区 分 28 年度計画 28 年度実績 27 年度実績 28 年度末件数 支払数 61 万件 62.5 万件 65.4 万件 3,931 万件契約総数 50 万件 51.4 万件 52.3 万件 4,030 万件未収数 11 万件 11.1 万件 13.1 万件 99 万件衛星契約数 63 万件 69.3 万件 78.0 万件 2,018 万件 支払率 78% 79% 衛星契約割合 50% 50% ( 支払率 = 支払数 / 受信契約対象数 ) ( 衛星契約割合 = 衛星契約数 / 契約総数 ) 受信料等の推移 6,800 6,600 6,493 +131 6,625 +144 6,769 6,400 6,200 6,000 26 年度 27 年度 28 年度 支払率 76% (75.7%) 77% (77.2%) 79% (78.7%) 衛星契約割合 48% (47.7%) 49% (49.0%) 50% (50.1%) 支払率の実績の推計にあたっては 平成 28 年 10 月公表の 平成 27 年国勢調査 等をもとに受信契約対象数の見直しを実施しています 6
参考 -2 建設費 ( 設備投資額 ) の状況 スーパーハイビジョン設備の整備や仙台 熊本などの新放送会館の整備を取り進めるとともに 映像ファイル交換ネットワークの構築をはじめとする緊急報道対応設備の整備や安定的な放送サービスを維持するための設備整備等を実施しました 区分 27 年度 28 年度増減額備考 建設費 806 814 7 放送網設備 164 166 2 地域放送会館 32 122 90 放送番組設備 415 427 11 AM ラジオ強靭化のための FM 波による補完中継局の整備や放送設備の老朽更新等 仙台新放送会館の整備 熊本新放送会館の整備等 スーパーハイビジョン設備の整備 映像ファイル交換ネットワーク構築 衛星放送設備 番組設備の老朽更新等 研 究 設 備 一 般 設 備 等 193(84) 97(5) 95 情報システム開発 地域放送会館セキュリティ強化等 ( ) は スーパーハイビジョンの研究開発のための設備整備経費です 建設費の推移 900 800 700 600 500 400 300 200 735 806 814 164 677 692 748 166 167 32 122 39 415 386 427 放送網設備地域放送会館放送番組設備研究 一般設備等減価償却費 100 0 193 141 97 26 年度 27 年度 28 年度 7
2. 放送番組等有料配信業務勘定 放送番組等有料配信業務勘定とは NHK が放送した番組等をパソコンやスマートフォン タブレット端末 高機能テレビ等にインターネットを通じて 一般の利用者に有料で配信する N HK オンデマンドの業務 ( 第 20 条第 2 項第 2 号 ) と ビデオオンデマンド (VOD) 事業者へ番組等を有料で提供する業務 ( 第 20 条第 2 項第 3 号 27 年度から区分経理 ) に係る勘定です (1) 前年度決算との比較 事業収支のポイント ( 放送法第 20 条第 2 項第 2 号 第 3 号 第 73 条第 2 項 ) 事業収入は 22 億円となり NHK オンデマンドの視聴料収入および VOD 事業者への番組提供料収入の増により 前年度比で 1 億円の増収となりました 事業支出は 20 億円となり 視聴者の利便性向上に向けたシステムの改善等により 前年度比で 1 億円の増となりました 以上により 事業収支差金は 1 億円の黒字を確保しました 事業収支決算表 区 分 27 年度 28 年度 増減額 増減率 事 業 収 入 20 22 1 9.5% 事 業 支 出 19 20 1 5.5% 事 業 収 支 差 金 0.6 1 0.8 - (2) 予算との比較 事業収支決算表 ( 注 ) 事業収支差金の 1 億円を含む 28 年度末の繰越不足 73 億円については 一般勘定からの短期借入金等をもって補てんしています 20 10 10 20 30 区分予算額決算額予算残額 事業収入 22 22 0.09 減収 事業支出 22 20 1 残 事業収支差金 0.1 1 1 改善 (3) 収支の推移 30 0 0.4 13 13 2 21 24 23 23 24 5 18 事業収入事業支出事業収支差金 9 14 13 11 18 17 18 16 1 2 20 22 19 20 0.6 1 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 8
3. 受託業務等勘定 ( 放送法第 20 条第 3 項 第 73 条第 2 項 ) 受託業務等勘定とは 本来の業務に支障のない範囲で協会資産や番組制作のノウハウ等を有効活用する業務に係る勘定で 区分経理を実施しています (1) 前年度決算との比較 事業収支のポイント 事業収入は 21 億円となり 伊勢志摩サミットの国際放送センター運営関連業務やリオデジャネイロオリンピック パラリンピックの国際信号制作業務等の受託により 6 億円の増収となりました これらに係る事業支出 17 億円を差し引いた事業収支差金の 3 億円は 一般勘定の副次収入に繰り入れました 事業収支決算表 区 分 27 年度 28 年度 増減額 増減率 事 業 収 入 14 21 6 46.2% 事 業 支 出 12 17 5 43.2% 事 業 収 支 差 金 2 3 1 - (2) 予算との比較 事業収支決算表 区 分 予算額 決算額 予算残額 事 業 収 入 21 21 0.3 増収 事 業 支 出 18 17 0.5 残 事 業 収 支 差 金 2 3 0.9 改善 主な内容 NHK ホール NHK 大阪ホールの利用料 会館施設等の賃貸料 伊勢志摩サミットの国際放送センター運営関連業務実施による収入 リオデジャネイロオリンピック パラリンピックの国際信号制作業務実施による収入等 9
常事業収常事業外収Ⅱ. 平成 28 年度財務の状況 ( 協会全体 ) 協会全体とは 一般勘定 放送番組等有料配信業務勘定及び受託業務等勘定を合算し 内部取引等を調整したものです 損益計算書のポイント 経常事業収入は 受信料の増収等により 前年度比 166 億円増の 7,045 億円 経常事業支出は 国内放送 国際放送の充実やリオデジャネイロオリンピック パラリンピック放送の実施等により 前年度比 220 億円増の6,910 億円 当期事業収支差金は 前年度比 6 億円減の282 億円となり 増収減益 比較損益計算書 経支区 分 27 年度 28 年度 増減額 増減率 減 価 償 却 費 692 749 56 8.2 経 常 事 業 収 入 6,879 7,045 166 2.4 (%) 受 信 料 6,739 6,890 150 2.2 交 付 金 収 入 39 37 1 4.1 副 次 収 入 等 100 117 17 17.1 経 常 事 業 支 出 6,690 6,910 220 3.3 国 内 放 送 費 等 5,882 6,040 157 2.7 未収受信料欠損償却費 114 120 5 5.2 経常事業収支差金 189 135 54 28.6 経経常事業外収入 83 111 27 32.9 財務収入 45 76 31 67.9 雑収入 38 34 3 9.2 経常事業外支出支( 財務費 ) 75 万円 1 1 14,893.5 経常事業外収支差金 83 110 26 31.5 経常収支差金 273 245 27 10.2 特別収支特別収入 39 63 23 59.6 特別支出 23 26 2 12.5 当期事業収支差金 289 282 6 2.4 一般勘定 280 億円 + 放送番組等有料配信業務勘定 1 億円 ( 注 ) 放送法施行規則に従い 損益計算書では受信料を経常事業収入 未収受信料欠損償却費を経常事業支出に記載し 3 ページ及び 4 ページの事業収支決算表上はこれらを合算したものを受信料として記載しています ( 事業収支 ) 受信料 6,769 億円 =( 損益計算書 ) 受信料 6,890 億円 - 未収受信料欠損償却費 120 億円 10
貸借対照表のポイント 資産は 剰余金の増加等に伴う有価証券の増等により 前年度末比 483 億円増の 1 兆 847 億円 負債は 受信料前受金や退職給付引当金の増等により 前年度末比 201 億円増の 3,685 億円 純資産は 前年度末比 282 億円増の7,161 億円となり 自己資本比率は前年度末に対して0.4ポイント減の66.0% 比較貸借対照表 区 分 27 年度末 28 年度末 増減額 増減率 (%) 流 動 資 産 3,229 3,385 156 4.9 現 金 預 金 有 価 証 券 2,908 3,107 199 6.8 受 信 料 未 収 金 60 60 0.4 0.7 そ の 他 の 流 動 資 産 260 217 42 16.4 固 定 資 産 5,507 5,753 246 4.5 有 形 無 形 固 定 資 産 4,448 4,484 36 0.8 長 期 保 有 有 価 証 券 831 985 153 18.5 そ の 他 の 固 定 資 産 227 283 56 24.7 特 定 資 産 1,627 1,707 80 4.9 建 設 積 立 資 産 1,627 1,707 80 4.9 資 産 合 計 10,363 10,847 483 4.7 流 動 負 債 2,173 2,255 81 3.8 未 払 金 未 払 費 用 773 811 38 5.0 受 信 料 前 受 金 1,344 1,369 25 1.9 そ の 他 の 流 動 負 債 56 73 17 31.5 固 定 負 債 1,310 1,430 119 9.1 退 職 給 付 引 当 金 932 1,053 121 13.0 国際催事放送権料引当金 315 287 27 8.7 東京オリンピック パラリンピック関連費用引当金 30 60 30 100.0 そ の 他 の 固 定 負 債 33 29 3 11.7 負 債 合 計 (33.6) 3,483 (34.0) 3,685 201 5.8 承継資本 固定資産充当資本 4,519 4,569 50 1.1 剰 余 金 2,359 2,592 232 9.8 建 設 積 立 金 1,348 1,627 278 20.7 繰 越 剰 余 金 1,011 964 46 4.6 純 資 産 合 計 (66.4) 6,879 (66.0) 7,161 282 4.1 負 債 純 資 産 合 計 (100.0) 10,363 (100.0) 10,847 483 4.7 ( 注 )( ) 内は 負債 純資産合計を100とした構成比率 (%) です 一般勘定 1,038 億円 + 放送番組等有料配信業務勘定 73 億円 28 年度末における繰越剰余金 964 億円のうち 29 年度において 建設積立金に80 億円を組み入れます これにより 建設積立金は1,707 億円 繰越剰余金は884 億円となります 11