Microsoft Word 【医学系指針】ガイダンス(溶け込み)

Similar documents
料 情報の提供に関する記録 を作成する方法 ( 作成する時期 記録の媒体 作成する研究者等の氏名 別に作成する書類による代用の有無等 ) 及び保管する方法 ( 場所 第 12 の1⑴の解説 5に規定する提供元の機関における義務 8 個人情報等の取扱い ( 匿名化する場合にはその方法等を含む ) 9

する 研究実施施設の環境 ( プライバシーの保護状態 ) について記載する < 実施方法 > どのような手順で研究を実施するのかを具体的に記載する アンケート等を用いる場合は 事前にそれらに要する時間を測定し 調査による患者への負担の度合いがわかるように記載する 調査手順で担当が複数名いる場合には

手順書03

9 中止基準 ( 研究対象者の中止 研究全体の中止について ) 10 研究対象者への研究実施後の医療提供に関する対応 通常の診療を超える医療行為 を伴う研究を実施した場合 研究実施後において 研究対象者が研究の結果より得られた利用可能な最善の予防 診断及び治療が受けられるように努めること 11 研究

研究課題名 臨床研究実施計画書 研究責任者 : 独立行政法人地域医療推進機構群馬中央病院 群馬県前橋市紅雲町 1 丁目 7 番 13 号 Tel: ( 内線 )Fax: 臨床研究期間 : 年月 ~ 年月 作成日 : 年月日 ( 第 版

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

医師主導治験取扱要覧

平成28年度 第1回 臨床研究に関する研修会

<4D F736F F D A835E838A F8B7982D18AC48DB85F20534F A68CEB8E9A E9A8F4390B38DCF2

Microsoft Word - 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成29年2月28日一部改正)

検討課題の整理 1 第 1 回合同会議での意見及びその後委員から提出された意見を 第 1 回合同会議の 検討の進め方 ( 下記参照 ) に沿って分類 第 1 回合同会議資料 合同会議における検討の進め方 の抜粋 合同会議においては 以下の順で検討を進める (1) ゲノム指針と医学系指針との条文の整合

人を対象とする医学系研究に関する倫理指針

Microsoft Word セット_(反映)医学系指針ガイダンス

委員会記載 資料番号

平成29年度 第1回 臨床研究に関する研修会

後天性血友病アンケート(Homepage用)

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

12_モニタリングの実施に関する手順書 

PowerPoint プレゼンテーション

岩手医科大学医学部及び附属病院における人を対象とする医学系研究に係るモニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学医学部及び附属病院における 人を対象とする医学系研究に係る モニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学 第 1.0 版平成 29 年 10 月 1 日

特定個人情報の取扱いの対応について

特定個人情報の取扱いの対応について

Microsoft PowerPoint 愛媛大学 pptx

<4D F736F F D20819B8CA48B868C7689E68F D A8CA9967B5F E646F63>

標準業務手順 目次


平成 28 年 4 月版 別紙様式 3 研究に係る利益相反状況申告書 Q&A Q1. 学内研究分担者等の氏名 Q1-1 Q1-2 Q1-3 Q1-4 質問学外の研究分担者名を記載しなくてもよいのですか? 学内研究分担者等 というのは どのような人をいうのですか? モニタリング 監査とはどのようなもの

文書管理番号

資料2_ヒト幹同等性

埼玉医科大学倫理委員会

雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

制定 : 平成 24 年 5 月 30 日平成 23 年度第 4 回理事会決議施行 : 平成 24 年 6 月 1 日 個人情報管理規程 ( 定款第 65 条第 2 項 ) 制定平成 24 年 5 月 30 日 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 定款第 66 条第 2 項の規定に基づき 公益社団法

1 資料 1 パーソナルデータの利活用に関する制度改正に係る法律案の骨子 ( 案 ) TM 2014 年 12 月 19 日 内閣官房 IT 総合戦略室 パーソナルデータ関連制度担当室

Microsoft Word - (発番)医療機器の製造販売承認申請について

はじめてのマイナンバーガイドライン(事業者編)

第 4 条公共の場所に向けて防犯カメラを設置しようとするもので次に掲げるものは, 規則で定めるところにより, 防犯カメラの設置及び運用に関する基準 ( 以下 設置運用基準 という ) を定めなければならない (1) 市 (2) 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 260 条の2

個人としての利益相反マネジメントの運用指針 平成 30 年 7 月 9 日 利益相反マネジメント委員会決定 個人としての利益相反を適切に管理するため 以下の運用指針を定め実施することとする 1. 利益相反マネジメントの対象事象国立大学法人岡山大学利益相反マネジメント規程第 3 条に規定される行為につ

(3) 倫理学 法律学の専門家等 本法人に所属しない人文 社会科学の有識者若干名 (4) 一般の立場から意見を述べることができる者若干名 (5) 分子生物学 細胞生物学 遺伝学 臨床薬理学 病理学等の専門家若しくは遺伝子治療等臨床研究の対象となる疾患に係る臨床医として 日本医科大学長が推薦した者若干

個人情報保護規程

1. 人を対象とする医学系研究の実施に係る手順書 第 1 章目的と適用範囲 ( 目的と適用範囲 ) 第 1 条本規程は ヘルシンキ宣言の倫理的原則に則り 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 ( 平成 26 年文部科学省 厚生労働省告示第 3 号 ; 以下 倫理指針 という ) 及び関連する最新

Microsoft PowerPoint - 参考資料2

個人情報保護規程 株式会社守破離 代表取締役佐藤治郎 目次 第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章個人情報の利用目的の特定等 ( 第 4 条 - 第 6 条 ) 第 3 章個人情報の取得の制限等 ( 第 7 条 - 第 8 条 ) 第 4 章個人データの安全管理 ( 第 9

個人情報保護法と 行政機関個人情報保護法の 改正点概要

(目的)

( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

日本医療情報学会

privacypolicy

04_Hioki

個人情報の保護に関する規程(案)

臨床研究許可申請書の提出に際しての留意事項

< F2D8EE888F882AB C8CC2906C>

社会福祉法人春栄会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条社会福祉法人春栄会 ( 以下 本会 という ) は 基本理念のもと 個人情報の適正な取り扱いに関して 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守し 個人情報保護に努める ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱

07案3団体あて臨床研究法COI通知

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

特定個人情報の取扱いに関する管理規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 特定個人情報の漏えい 滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のための措置を講ずるに当たり遵守すべき行為及び判断等の基準その他必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条 この規定における用語の意義は 江戸川区個人情報保

ICH-GCPとJ-GCPとの比較表

基づく事業協同組合並びにこれらに準ずる団体 ⑶ 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 244 条の2 第 3 項に規定する指定管理者 ( 以下 指定管理者 という ) ⑷ 地方自治法第 260 条の2 第 1 項に規定する地縁による団体及び町会 自治会その他これらに準ずる団体 ⑸

監査に関する品質管理基準の設定に係る意見書

劇場演出空間技術協会 個人情報保護規程

資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

Microsoft Word - 1_ç€fl究訋çfl»æł¸.docx

個人情報保護規定

社長必見≪ここがポイント≫マイナンバーガイドライン(事業者編)

資料1:「生命倫理に関する研究機関における検討について」(赤林先生資料)

必要となる教育を行うとともに 実施結果について指定する書面により甲に提出しなければならない 第 10 条乙は 甲がこの特記事項の遵守に必要となる教育を実施するときは これを受けなければならない ( 知り得た情報の保持の義務 ) 第 11 条乙は 本契約の履行に当たり知り得た受託情報を第三者に漏らして

14個人情報の取扱いに関する規程

Microsoft Word - ○指針改正版(101111).doc

特定臨床研究に関する手順書

平成 26 年 3 月 6 日千葉医療センター 地域医療連携ネットワーク運用管理規定 (Ver.8) 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク運用管理規定 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この運用管理規定は 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク ( 以下 千葉医療ネットワーク ) に参加

臨床研究に関する研修会1

きっかわ法律事務所 企業法務研究会(平成22年2月15日)資料            

東レ福祉会規程・規則要領集

171130個情法改正と研究倫理指針

拍, 血圧等 ) を, ユーザー本人または当社の提携先からと提携先などとの間でなされたユーザーの個人情報を含む取引記録や, 決済に関する情報を当社の提携先 ( 情報提供元, 広告主, 広告配信先などを含みます 以下, 提携先 といいます ) などから収集することがあります 4. 当社は, ユーザーが

(5) 既存試料等 (6) 個人情報 (7) 保有する個人情報 (8) 匿名化 (9) 連結可能匿名化 (10) 連結不可能匿名化 (11) 研究者等 (12) 研究責任者 (13) 組織の代表者等 (14) 臨床研究機関 (15) 共同臨床研究機関 (16) 倫理審査委員会 (17) インフォーム

個人情報の取り扱いに関する規程

イ -3 ( 法令等へ抵触するおそれが高い分野の法令遵守 ) サービスの態様に応じて 抵触のおそれが高い法令 ( 業法 税法 著作権法等 ) を特に明示して遵守させること イ -4 ( 公序良俗違反行為の禁止 ) 公序良俗に反する行為を禁止すること イ利用規約等 利用規約 / 契約書 イ -5 (

2-3. 上記 2-2 以外の利用目的は以下の通りです 利用目的対応する利用者情報の項目 (1) 当社のサービスに関連して 個人を識別できない 端末情報形式に加工した統計データを作成するため ログ情報 Cookie 及び匿名 ID 位置情報 (2) 当社又は第三者の広告の配信又は表示のため 端末情報

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

このガイドラインは 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する留意事項 ( 制定 発出時点において最適と考えられる法令解釈 運用等 ) を示したものである 第一章 総則 1-1 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令 ( 平成 19 年

外部通報処理要領(ホームページ登載分)

Microsoft Word 【医学系指針】ガイダンス(①本編)(文科微修正)

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

Microsoft Word 【医学系指針】ガイダンス(溶け込み)

臨床研究法対応研究計画書記載事項

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

Ⅰ バイタルリンク 利用申込書 ( 様式 1-1)( 様式 ) の手続 バイタルリンク を利用する者 ( 以下 システム利用者 という ) は 小松島市医師会長宛に あらかじ め次の手順による手続きが必要になります 新規登録手続の手順 1 <システム利用者 ( 医療 介護事業者 )>

臨床研究法における 研究計画書の記載事項について

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

第 4 条 ( 取得に関する規律 ) 本会が個人情報を取得するときには その利用目的を具体的に特定して明示し 適法かつ適正な方法で行うものとする ただし 人の生命 身体又は財産の保護のために緊急に必要がある場合には 利用目的を具体的に特定して明示することなく 個人情報を取得できるものとする 2 本会

Microsoft Word - 【施行②】第50条解釈適用指針Rev4.doc

医師主導治験取扱要覧

個人情報管理規程

同意説明文書(見本)

北海道大学病院

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

スライド 1

第 第 3 章第 第 第 3 第 4 第 5 第 4 章第 第 第 3 第 5 章第 第 第 3 第 4 インフォームド コンセントヒト受精胚の取扱い作成の制限取扱期間胎内への移植等の禁止他の機関への移送研究終了時の廃棄研究の体制研究機関提供機関研究機関と提供機関が同一である場合における当該機関の長

平成 28 年度第 3 回弘前市ケアマネジャー研修会 1. ケアプランの軽微な変更の内容について ( ケアプランの作成 ) 最新情報 vol.155 p.3 参照 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について( 平成 11 年 7 月 29 日老企 22 号厚生省老人保健福祉局企画課長

Transcription:

第 8 の記載事項 ⑴ (⑵の場合を除く ) に記載すべき事項は 原則として以下のとおりとする ただし 倫理審査委員会の意見を受けて研究機関の長が許可した事項については この限りでない 1 研究の名称 2 研究の実施体制 ( 研究機関の名称及び研究者等の氏名を含む ) 3 研究の目的及び意義 4 研究の方法及び期間 5 研究対象者の選定方針 6 研究の科学的合理性の根拠 7 第 12の規定によるインフォームド コンセントを受ける手続等 ( インフォームド コンセントを受ける場合には 同規定による説明及び同意に関する事項を含む ) 8 個人情報等の取扱い ( 匿名化する場合にはその方法 匿名加工情報又は非識別加工情報を作成する場合にはその旨を含む ) 9 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益 これらの総合的評価並びに当該負担及びリスクを最小化する対策 10 試料 情報 ( 研究に用いられる情報に係る資料を含む ) の保管及び廃棄の方法 11 研究機関の長への報告内容及び方法 12 研究の資金源等 研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等 研究者等の研究に係る利益相反に関する状況 13 研究に関する情報公開の方法 14 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応 15 代諾者等からインフォームド コンセントを受ける場合には 第 13 の規定による手続 ( 第 12 及び第 13の規定による代諾者等の選定方針並びに説明及び同意に関する事項を含む ) 16 インフォームド アセントを得る場合には 第 13 の規定による手続 ( 説明に関する事項を含む ) 17 第 12 の6の規定による研究を実施しようとする場合には 同規定に掲げる要件の全てを満たしていることについて判断する方法 18 研究対象者等に経済的負担又は謝礼がある場合には その旨及びその内容 19 侵襲 ( 軽微な侵襲を除く ) を伴う研究の場合には 重篤な有害事象が発生した際の対応 20 侵襲を伴う研究の場合には 当該研究によって生じた健康被害に対する補償の有無及びその内容21通常の診療を超える医療行為を伴う研究の場合には 研究対象者への研究実施後における医療の提供に関する対応22研究の実施に伴い 研究対象者の健康 子孫に受け継がれ得る遺伝的特徴等に関する重要な知見が得られる可能性がある場合には 研究対象者に係る研究結果 ( 偶発的所見を含む ) の取扱い 61

23研究に関する業務の一部を委託する場合には 当該業務内容及び委託先の監督方法24研究対象者から取得された試料 情報について 研究対象者等から同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いられる可能性又は他の研究機関に提供する可能性がある場合には その旨と同意を受ける時点において想定される内容25第 21 の規定によるモニタリング及び監査を実施する場合には その実施体制及び実施手順 1 第 8⑴の規定は (⑵に規定する業務を除く ) の記載事項を定めたものである には 1から25までの全ての事項 (15から25までは該当する場合のみ) について記載することを原則とする ただし 研究の内容等によっては 必ずしも記載を要しない項目もあり得る 特定の事項を省略するかどうかは 一義的には研究責任者が判断し その理由を示して倫理審査委員会で審査の上 妥当であるとの意見を受けて研究機関の長の許可を得る必要がある この場合 記載を省略する項目について 倫理審査委員会の記録やの当該項目に記載を省略する旨とその理由を記載しておくことが望ましい また ⑴に掲げられた事項のほか 研究の内容等に応じて必要と認められる事項については 各研究機関の判断により適宜記載事項を追加してよい なお 研究の実施に関連して必要な書類 ( 例えば 既承認医薬品 医療機器を用いる場合における当該品目の添付文書 文書によりインフォームド コンセントを受ける際の文書等 ) については 各記載事項に関連付けることにより に含まれるようにする必要がある 2 2の 研究の実施体制 には 事務局を設置する場合や個人情報等の管理についての責任者をおく場合にはその体制も含まれる 他の研究機関と共同して研究を実施する場合は その旨 全ての共同研究機関の名称及び研究者等の氏名 各共同研究機関における研究責任者の役割及び責任 ( 第 7の1⑵ 参照 ) を明確に記載する必要がある 各共同研究機関のの作成 変更等を統括する研究代表者 ( 統括責任者 ) を置く場合は その氏名 役割及び責任を記載する必要がある また 研究の実施体制の全体が明らかとなるよう 共同研究機関以外の既存試料 情報の提供のみを行う者から既存試料 情報の提供を受ける場合についても その者が所属する機関の名称及びその者の氏名について明確に記載すること 共同研究機関及び既存試料 情報の提供のみを行う者が多数となる場合は の別添として整理してよい なお 研究を開始した後 既存試料 情報の提供のみを行う者を追加する場合は 原則として 第 7の規定によりの変更の手続を行う必要がある ただし を作成する時点で既存試料 情報の提供のみを行う者をあらかじめ特定することが困難であって 提供を行う者が極めて多数となることが想定される研究 ( 例えば レジストリー研究が該当する ) については どのような属性の者から既存試料 情報の提供を受けることが想定されるかについてできるだけ具体的にに記載しており その全てを個別に列挙して記載しないことについて倫理審査委員会の意見を聴いた上で研究機関の 62

長の許可を得た場合に限り 第 5の2⑹に規定する定期報告に併せて 定期報告までの期間に提供を受けた既存試料 情報の提供のみを行う者の所属する機関の名称及びその者の氏名をに記載した上で その記載した内容を研究機関の長に報告する方法をとることも認められる ( この場合 倫理審査委員会への付議は必ずしも必要ない ) 3 4の 研究の方法 には 研究のデザイン 予定研究対象者数及びその設定根拠 ( 統計学的な根拠によらずに研究対象者数を設定する場合を含む ) 統計解析の方法 評価の項目及び方法等が含まれる また 未承認医薬品 医療機器を用いる研究の場合には当該医薬品 医療機器の概要 ( いわゆる 試験薬概要 試験機器概要 ) が 既承認医薬品 医療機器を用いる研究の場合には当該医薬品 医療機器の添付文書情報が含まれる 利用目的に 他機関に試料 情報を提供することが含まれる場合には その旨を記載する必要がある 例えば 研究で用いた試料 情報を試料 情報の収集 分譲を行う機関に提供する場合やその他の研究への利用に供するデータベース等へのデータ登録をする場合に その旨を記載することが考えられる また 研究に用いる試料をゲノム解析する等により個人識別符号に該当するゲノムデータを取得する場合には その旨を併せて記載する必要がある 研究の期間 は 研究開始から研究完了までを指すことから その始期と終期を明確に示す必要がある 4 7の規定に関して インフォームド コンセントを受ける場合には 第 12 の規定による説明及び同意に関する事項を含めて記載する必要がある インフォームド コンセントを受けない場合には その理由及び研究の実施について研究対象者等に通知又は公開等を行う事項及びその方法 ( 通知又は公開する文書の見本など ) を含めて記載する必要がある なお 文書によりインフォームド コンセントを受ける場合には 当該文書 ( 第 12 の3 の規定による説明事項を記載した文書及び同意書の様式 ) を インフォームド コンセントを受けない場合には 通知又は公開する文書の見本などをに添付し 倫理審査委員会における審査に提供する必要がある 5 7の規定に関して 共同研究機関及び既存試料 情報の提供のみを行う者と試料 情報の授受を行う予定がある場合においては 第 12 の1に規定する 試料 情報の提供に関する記録 を作成する方法 ( 作成する時期 記録の媒体 作成する研究者等の氏名 別に作成する書類による代用の有無等 ) 及び保管する方法 ( 場所 第 12 の1⑴の解説 5に規定する提供元の機関における義務の代行の有無等 ) を含めて記載する必要がある ( 試料 情報の授受が多数となる場合は別添として整理してもよい ) この場合 下表のように整理して記載してもよい また 第 12 の1⑴ 及び⑷に規定する提供先の機関が試料 情報を受けた際に提供元の機関で講じたインフォームド コンセントの内容等を確認する方法についても 併せて記載することが望ましい なお 試料 情報の提供に関する記録 に係る必要事項をに記載している場合は 当該それ自体を保管することをもって当該記録に関する義務の一部を 63

満たすことができる この場合 研究計画の中で実施される全ての試料 情報の授受ごとに提供元の機関と提供先の機関を特定してに記載する必要はなく 一連の試料 情報の授受の内容について 事後的に追跡できるように必要な範囲で記載されていればよい 詳細については第 12の1⑴の解説を参照 < 試料 情報の提供に関する記録の作成 保管の義務一覧 > 記録の保管期間は 提供元では提供後 3 年 提供先では研究終了の報告後 記録事項 提供元 提供先 記録事項 A( 必ず記載 ) 提供先の研究機関の名称 提供先の研究機関の研究責任者の氏名 3 年 3 年 提供元の機関の名称等 提供元の機関の研究責任者の名称等 試料 情報の項目 3 年 試料 情報の取得の経緯 記録事項 B( 同意を受ける場合に記載 ) 研究対象者等の氏名等 3 年 ( 1) 研究対象者等の同意を受けている旨 3 年 ( 1) ( 記録事項 C( 記録することが望ましい事項 ))( 2) 提供元の機関の住所 望ましい ( ) 提供元の機関の長の氏名 望ましい ( ) ( 1) 提供先において特定の個人を識別することができない試料 情報の場合は不 要 ( 2) 記録することが必要な場合がある 詳細については第 12の1⑴の解説参照 64

< に記載する試料 情報の提供に関する記録の作成 保管方法の整理例 > 記録事項 A( 必ず記載 ) 提供先の研究機関の名称 記録事項提供元提供先 提供先の研究機関の研究責任者の氏名 提供元の機関の名称等 提供元の機関の研究責任者の名称等 試料 情報の項目 試料 情報の取得の経緯 記録事項 B( 同意を受ける場合に記載 ) 研究対象者等の氏名等 研究対象者等の同意を受けている旨 ( 記録事項 C( 記録することが望ましい事項 )) 提供元の機関の住所 提供先で 代行 提供先で 代行 提供先で 代行 同意文書 3 年 同意文書 3 年 特定の個人を識別することができないようにして提供を受ける特定の個人を識別することができないようにして提供を受ける 記録しない 提供元の機関の長の氏名 記録しない 6 7の規定に関して 海外にある者へ試料 情報の提供を行う予定がある場合 ( 委託により提供する場合を含む ) においては 第 12の9の規定に沿って手続を行う必要があるため その手続の内容 ( 個人情報保護法施行規則に定める基準に適合する体制が確保されていることを確認している場合はその旨も含む ) や試料 情報の提供に関する記録の作成方法を含めて記載する必要がある 7 8の規定に関して 匿名化する場合には その時期と方法 ( 対応表を作成するか否か等 ) を含めて記載する必要がある また 第 15 の規定による個人情報等の安全管理措置については 取り扱う個人情報の性質に応じた具体的な措置を含めて記載する必要がある 匿名加工情報又は非識別加工情報を作成する場合についても その時期と方法 ( 第 17 の規 65

定による安全管理措置 公表 苦情処理その他の必要な措置等 ) を含めて記載する必要がある 共同研究の場合は 共同利用する個人情報等の項目 ( 氏名 年齢 性別 病歴等の情報 ) を記載しつつ 共同研究機関における安全管理措置や個人情報の機関間移動等の際の情報の受渡しにおける留意事項を含めて記載する必要がある 8 9の リスク は 第 13で解説したとおりであるが 研究の実施に関連して起こり得る有害事象 ( 例えば 薬物投与を行う研究の場合における当該薬物の副作用による有害事象など ) も含まれる また 小児を対象とした研究において採血を行うような場合など 大人にとっては軽微な侵襲であっても 小児に対しては 十分な事前の対応や実施時に気を紛らわす工夫等の配慮について記載しておくことが考えられる 9 10の 研究に用いられる情報に係る資料 とは データ修正履歴 実験ノートなど研究に用いられる情報の裏付けとなる資料に加え 他の研究機関に試料 情報を提供する場合及び提供を受ける場合は研究に用いられる試料 情報の提供に関する記録を指す 保管の方法 には 試料 情報のトレーサビリティの観点から 保管期間を含めて記載する必要がある 10 11 の 報告 は 文書により行うことが望ましいが 具体的な報告内容や方法 ( 報告の 頻度を含む ) については 研究内容に応じて異なるため 各研究機関において判断する 必要がある 11 12の 研究の資金源 については 自己調達 寄付 契約等の形態を明確にするなど どのように調達したかを記載するとともに 資金源との関係についても記載する必要がある 例えば 研究の資金源については 研究に用いられる医薬品 医療機器等の関係企業から資金や資材の提供等を受けている場合は その旨を記載する必要がある 例えば 資金提供や研究依頼のあった者 団体から 当該研究に係る資金 ( 奨学寄付金 研究助成金等を含む ) の他に資材や労務等の提供 講演料 原稿料 実施料等の支払いを受けること その株式 ( 未公開株やストックオプションを含む ) を保有すること等が記載すべき内容として考えられる また 研究者等が資金提供や研究依頼のあった者 団体との間に顧問等の非常勤を含む雇用関係があることや 親族等の個人的関係があるなど 研究者等の関連組織との関わりについての問題などが記載すべき内容として考えられる これらの事項について どの範囲まで記載すべきかについては 当該研究機関や研究者の置かれた立場等により様々なケースが考えられるため 各研究機関において 利益相反の管理のために設けている規程等も踏まえつつ 適切に判断する必要がある また 各研究機関においては 利益相反の状況についてへの記載を求めるか否かの基準を決定しておくことが望ましい なお 判断に迷う場合は 倫理審査委員会の意見を聞くことが推奨される 利益相反の考え方については 例えば以下のガイドライン及び指針等が参考になるもの 66

と考えられる 利益相反ワーキング グループ報告書 ( 平成 14 年 11 月 1 日文部科学省科学技術 学術審議会 技術 研究基盤部会 産学官連携推進委員会 利益相反ワーキング グループ ) 臨床研究の利益相反ポリシー策定に関するガイドライン ( 平成 18 年 3 月文部科学省委託事業徳島大学臨床研究の倫理と利益相反に関する検討班 ) 厚生労働科学研究における利益相反 (Conflict of Interest: COI) の管理に関する指針 ( 平成 20 年 3 月 31 日科発第 0331001 号厚生科学課長決定 ) 12 13 の 研究に関する情報公開 には 第 9 の規定による登録 公表が含まれるため そ の方法について記載する必要がある 13 14 の 相談等への対応 については 例えば 相談等への対処プロセスの明確化 相談 窓口の設置 FAQ のホームページ掲載等が考えられる 14 16 の 説明に関する事項 とは 研究対象者への説明事項及び説明方法を指す 15 19の規定に関して その他の研究の場合は 重篤な有害事象が発生した際の対応を一律にに記載する必要はないが もし軽微な侵襲を伴う研究の実施において重篤な有害事象が発生した場合には 第 18 の3⑴の規定による手順書に従って必要な措置を講ずる必要がある 第 18 の規定による 重篤な有害事象への対応 には 研究機関の長への報告が含まれるため 報告すべき有害事象の範囲 報告の方法等についても記載する必要がある 16 20 の 内容 は 必ずしも金銭の支払いに限られるものではなく 健康被害に対する医 療の提供等も含まれる 17 21の規定に関して 第 5の3において 通常の診療を超える医療行為を伴う研究が実施された研究対象者が 当該研究の結果により得られた最善の医療 ( 予防 診断及び治療 ) を受けることができるよう研究責任者に努力を求めるものである なお 研究対象者への研究実施後 とは に記載された研究期間が満了したときではなく 個々の研究対象者に対して通常の診療を超える医療行為を終了した後を指す 18 22の規定に関して 研究の実施に伴い 研究対象者の健康 子孫に受け継がれ得る遺伝的特徴等に関する重要な知見が得られる可能性がある場合には 研究対象者に係る研究結果 ( 偶発的所見を含む ) の取扱いを記載する必要がある 研究対象者に研究目的で検査を行った場合の当該検査結果も含めて 研究対象者に係る研究結果の取扱い ( 当該研究対象者に開示するか否かを含む ) をあらかじめに定めておく必要がある 偶発的所見 とは 研究の過程において偶然見つかった 生命に重大な影響を及ぼすおそれ 67

のある情報 ( 例えば がんや遺伝病への罹患等 ) をいう 研究結果の取扱い とは 研 究結果の開示の方針 開示の方法等をいう 19 23の 委託先の監督方法 については 例えば 委託契約書において委託者が定める予定の安全管理措置の内容を示すとともに当該内容が遵守されていることを確認する方法 ( 定期的な実地調査等 ) 当該内容が遵守されていない場合の対応等を記載することなどが考えられる 海外にある者に委託する場合においても同様に記載すること 20 24の 想定される内容 については 将来用いられる可能性のある研究の概括的な目的 及び内容 他の研究機関への提供の目的及び提供する可能性がある研究機関の名称などが 考えられる 21 25の 実施体制 については モニタリング 監査に従事する者の氏名及び当該研究機 関との関係を含めて記載する必要がある 実施手順 については モニタリング 監査 の結果の報告方法を含めて記載する必要がある 68