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平成 29 年度下半期に終了した紛争解決手続 1. 平成 27 年 6 月 22 日 被保険者が川 ( 一級河川 ) へ釣りに出かけたが 6 日後の平成 27 年 6 月 28 日に川中のテトラポット上にクーラーボックス リックサック等が置かれた場所から 25Km 先の下流で遺体となって発見された 死体検案の結果 指紋から被保険者である事が判明した為 保険金受取人である申立人が死亡保険金の保険金請求を行なった 事業者は 被保険者の死亡が急激 偶然 外来の事故であることが不明であるとして保険金支払いには応じられないとした 申立人は 本件は被保険者が川中で魚釣りの最中に何等かの事故により死亡した事故であることは明らかであると主張して申立 調停委員会の審議の結果 事業者が申立人に対し所定の死亡保険金を支払うとの和解案を提案したが 事業者は受諾せず債務不存在の確認を求める旨の訴訟を提起した これに対し調停委員会は特別調停案として両当事者に対し改めて上記と同様の和解案を提示したが 事業者は 同案を不受諾 である旨の文書を提出 調停委員会は当法人規則により 調停手続きの終了を両当事者に通知した 2. 申立人は保険の対象となっている工場の建物が 大雪の為に損傷し 屋根に雨漏りが生じたとして修理費用を火災保険金として請求 事業者は 今回請求された修理費用に関する損傷は 建物が購入された後の8 年間の積雪による累積損傷であると主張 また 認定額として 建物は取得から8 年が経過していることから 5 年分を保険金請求権の消滅時効として控除を行い 3 年分の損害額の支払いを提案 申立人は 当該損傷は1 年分の損傷であることから 累積損傷ではないとして修理費用全額の支払いを求めて申立 調停委員会の審議の結果 双方に主張の裏付けとなる詳細資料の提出を求め それを検討し方針を決定する事とした その後事業者は認定損害額全額を支払うとの意向を示した為 申立人に同金額での和解案を提示した 当事者双方より和解案受諾書が提出され 和解成立となった 3. 申立人が自転車に搭乗中 後方より走行してきた相手方自転車に追突され転倒負傷したとして損害賠償請求を行った 事業者は本件事故発生の原因は 申立人が相手方と並走状態になった際に突然右方向へ進路変更した事にあり その責任は申立人側 60% また申立人の人身損害は認定するも 自転車 ズボン等の物損は本事故に因るものであると確認出来るものではないと主張 申立人は自分には過失がなく かつ物損も本件事故が原因で発生したものであるとして申立 調停委員会での審議の結果 事故発生に対する双方の責任割合を申立人 40% 相手方 60% とし 相手方が申立人に対し認定損害額の60% を支払う義務があるとした和解案を提案した 申立人は同案を受諾したが 事業者は受諾に応じなかった 調停委員会は特別調停案として 事業者が申立人に対し和解金として認定損害額をやや下回る額の支払義務がある との和解案を提示 当事者双方より和解案受諾書が提出され 和解成立となった 4. 申立人は医療保険に加入する法人契約者である 同法人役員 ( 被保険者 ) が自動車単独事故で負傷し入院した 退院後 入院時に差額室料を負担したことから保険金 1

請求を行った 事業者は 差額室料の適用条件は治療について公的保険を使用する事が約款にて規定されているが 今回はその条件が満たされていないとして保険金支払いには応じられないとした 申立人は 取扱い代理店宛に問い合わせを行った際に 当該代理店従業員から差額室料は支払い対象となること また それには公的保険の使用が条件であることの説明はなかったとして 代理店を監督する立場にある保険会社が責任をとって保険金を支払うべきであるとして申立 調停委員会は当事者双方へ追加資料等の提出を求め 提出された全ての資料を慎重に検討し 協議し 両当事者の歩み寄りを促すべく尽力したが両当事者が納得する解決案を見出すことは困難と判断するに至った為 本紛争解決手続を終了とした 5. 申立人は 原動機付自転車に搭乗中自転車と接触転倒負傷し 入院治療を受けた 退院後 普通傷害保険入院保険金及び交通事故傷害保険金を請求 事業者は 本事故で入院治療の必要性は認められないとして保険金支払いには応じられないとした 申立人は 入院の必要性についてはあくまでも医師の判断によるものであると主張して申立 調停委員会での審議の結果 本件は 入院の必要性や他の疾患の影響等が争点になると考えられ 医学的な見地からの事実関係の確認無しに両当事者の互譲を求めるのが困難と判断し 和解の見込なしとして紛争解決手続を終了とした 6. 被保険者 ( 申立人の実母 ) がベランダで倒れた状態でいるところを隣人に発見された 下肢の深達性 Ⅲ 度の火傷及び重度熱中症で入院 手術を受けたが 最終的に多臓器不全にて死亡した 申立人は被保険者がベランダで転倒した結果意識を失い その状態で直射日光に長時間晒された結果重度熱中症で死亡した可能性があるとして 死亡保険金を請求 事業者は 死因である多臓器不全が急激 偶然 外来の事故に因り発生した事が客観的に確認出来ないとして支払を拒絶した為申立 調停委員会による審議の結果 本件の解決には専門的知識を必要とする医学的な判断が不可避であるが 現在提出されている主張 資料や両当事者の意向を考えると 両当事者の譲歩を期待する事は難しいと判断し 紛争解決手続を終了とした 7. 申立人は 車両にて旅行に行く途中 花を購入する為花屋前の歩道上に立っていたところ 歩道を走行してきたバイクにはねられ肋骨骨折となる傷害を負った 治療終了後旅行傷害保険金を請求した 事業者は 本件事故は花屋の前で発生したものであり 本来の旅行行程から逸脱していることから 国内旅行傷害保険約款で規定されている 旅行行程中 には該当しないと主張して保険金支払には応じられないとした 申立人は 本件が 旅行行程中 に発生した事故である事は紛れもない事実であるとして申立 調停委員会は 平成 29 年 9 月 19 日及び平成 29 年 12 月 12 日の2 回の審議の結果 事業者が申立人に対し支払う和解案を提案した これに対し事業者は受諾には応じなかった また 申立人は回答期限までに諾否の回答を行なわなかった よって調停委員会は本件手続を終了とした 2

8. 交通事故にて受傷し足 肩 腰に痺れがあった為救急外来を受診し その後めまいが発生し前記の医療機関に受診したところ 手に余るとして他の大きな病院を紹介され入院し 退院後に入院保険金の請求を行なった 事業者は本事故による車両の損害は車両の骨格修正に至る程のものではなく この事故による負傷の程度はレントゲン検査 MRI 検査の結果でも頸椎 腰椎に外傷性の異常所見は認められない 本事故による負傷に対する治療に入院の必要性は認められないとして入院保険金の支払いには応じられないとした 申立人は 本事故による負傷に対する入院治療は 医師の指示に基づき行われたものであり 他覚所見がレントゲン検査 MRI 検査による異常だけを 確認出来ないとするべきではないとして 入院保険金及び通院保険金の支払を求め申立 調停委員会の審議の結果 事業者は入院 通院保険金について 不認定もしくは削減払いを伝えているが 既に書面により認定方向であった内容を修正してはどうかとの和解案が提示され 双方より和解案受諾書が提出され和解となった 9. 申立人は 混雑した電車内で乗客とトラブルになったが 言いがかりをつけられていると判断し 到着した駅のホームを早足で歩き始めたところ肩から掛けていたカバンのストラップを相手方当事者 ( 以下 当事者 という ) に掴まれた そこで当事者の指をストラップから外そうとした際 当時者の指を捻った形となって怪我を負わせてしまった その後 相手当事者から損害賠償請求訴訟を提起され 判決に基づいた損害賠償金を当事者へ支払った それに基づき事業者へ個人賠償責任補償特約が付帯された月掛ファミリ- 交通傷害保険契約に対して保険金支払請求を行なった 事業者は今回の傷害の発生原因は 個人賠償責任補償特約第 2 章 ( 補償条項 ) 第 5 条 ( 保険金を支払わない場合 -その2)8 被保険者または被保険者の指図による暴行または殴打に起因する損害賠償責任 に該当するとして支払には応じられないとした 申立人は 民事裁判 検察 警察共に申立人が 暴行 殴打 に起因したと認定してはいない ( 不当に掴みかかる相手自身が 暴行最中に指を負傷しただけである ) と主張して申立 調停委員会の審議の結果 本件については 以下に述べるとおり 当事者間に合意が成立する見込みがないと判断し 手続を終了することとした その間 調停委員会が 申立人から紛争解決に向けての意向を電話聴取したところ 申立人から 本件紛争解決手続において申立人が求めることは 駅でのトラブル ( 以下 本件トラブル という ) に関し 自分が当事者の指を捻ったのは事実ではないことを 事業者に調査 確認してほしいということだ という説明があった 個人賠償責任補償特約に基づき事業者に保険金 ( 損害賠償金 ) 等を請求するには 申立人が 本件トラブルにより 当時者に対して法律上の損害賠償責任を認めることが要件である しかし 申立人は 自分が当事者の指を捻ったのは事実ではない と主張している すなわち 自分は当事者に対して法律上の損害賠償責任はない と主張していることになる これは 自ら 事業者に対する保険金 ( 損害賠償金 ) 等の請求をする権利がないことを認めていることになる 3

10. 申立人は スポ-ツクラブのインストラクタ-を職業としている 事業者に対しその指導中に誤って第 3 者に怪我を負わせてしまった場合の補償の可否につき事前に問合せし 補償可 との回答を得た為に個人賠償保険特約付きの傷害保険契約を締結した その後 契約更改の度に 回答内容に相違ないか との問合せを行うも 補償可能である と回答されたことから契約を更改してきた ところが直近の契約更改の際にも同様の確認を行ったところ 個人賠償では補償不可 であると回答された 同社に過去の経緯を確認すると過去の説明が誤っていたことを認めた 申立人は 本来のニーズに適合していなかった保険契約を締結していたとして 初年度契約に遡及して各契約の支払済保険料全額の返還を要求した 事業者は 申立人との録音記録において誤った説明がなされた事が確認できる日以降の支払済み保険料の返金には応じるが それ以前は録音記録が廃棄されており 誤った説明を行ったのか確認できないとしてそれ以前の支払済み保険料の返金は出来ない旨を回答 申立人は初年度からの全額返金を求めて申立 調停委員会の審議の結果 事業者からの回答に加え 前年を保険始期とする一年分の支払い済み保険料を加算した額を事業者が申立人に返金するとの和解案を提示 双方から和解案受諾書が提出され和解となった 11. 申立人は ゴルフ場にてスイングした際右肩を痛め治療を受けたとして事業者に対し傷害保険について事故報告を行った しかし 保険料が銀行口座から引き去り不能だったことから事業者の社員に相談したところ 保険金支払を円滑に進める為に引去り不能分の保険料を支払えば今回の事故が補償される旨約束されたことからコンビニ経由にて支払いを完了した その後 通院保険金の請求を行なったところ 事業者は 本契約は口座振替よる分割保険料が2か月振替不能であった為失効しているとして保険金の支払いに応じなかった 申立人は 事業者側社員から保険料を支払えば保険金が支払われるとの説明を受けていると主張して申立 調停委員会の審議の結果 和解案を両当事者に提示するなど 両当事者の歩み寄りを促したが 和解案受諾の回答期限までに 申立人からの回答はなく 事業者からは当該和解案を受諾しない旨の回答があった為 当事者間に合意が成立する見込が無いとの結論で紛争解決手続を終了することとした 12. 上階から発生した南京虫が自室にも侵入した結果 衣服のクリーニング等に費用を要した 当該費用を火災保険 ( 家財 ) の保険金として事業者に請求したところ 保険金支払いと回答された しかし 当初損害確認を行った調査員から衣服のクリーニング代として提示額の倍は支払われると約束されていたことから その約束の履行を求め 同額の支払いを求めるとして申立て 調停委員会は 協議を重ねた結果 事業者が申立人に対し 本件の和解金として事業者提示額の倍の額を支払う旨の特別調停案を提案した しかし 事業者から 1 当該特別調停案を受諾しない旨の回答 及び 2 本件については訴訟で解決することとし 申立人に対して訴訟提起をしたとの報告がなされた よって 調停委員会は当事者間に合意が成立する見込みがないとの結論に至り 本件紛争解決手続を終了する決定を行った 4

13. 申立人はガン診断確定となり17 日間入院した 当該保険契約の 団体ガン保険ご加入のしおり ( 契約概要 注意喚起情報 ) 以下 しおり という には ガンと診断確定され 入院の合計日数が所定の免責期間を超えた場合に限り 保険金をお支払いします と記載され また 診断確定日を入院していたとみなし これを免責期間の起算日 ( 初日 ) とします との記載があった 事業者は 上記の みなし 規定は診断確定日 ( 一日 ) を入院期間に算入するという意味であって診断確定日から入院していない期間を連続して算入するものではないので無責であるとした 申立人は しおりに記載のある 診断確定日を入院していたとみなす また 免責期間の起算日 ( 初日 ) とする という両項目から診断確定日以降は入院をしていない期間も連続した入院期間とみなすと解釈できるとして該当保険金額の支払を求めて申立 調停委員会は当該 しおり に記載された免責期間 診断確定日 起算日の表記方法は不正確かつ誤解を招く内容であり 一般消費者の視点に立った正確かつ平易な内容であることが最も重要である等を考慮し 申立人が本件保険金を請求できると理解してもやむを得ない状況にあったと考え 保険会社が申立人に対し請求金額の半額を支払うとの特別調停案を提示した その後両当事者から和解案受諾書が提出され和解解決となった 14. 申立人は 平成 29 年 1 月 30 日普通乗用車を運転中自損事故により負傷し医療機関で治療を受けたとして自損事故保険金及び搭乗者傷害保険金の支払を求めた これに対し事業者は調査の結果 本事故後の治療と交通事故による受傷に因果関係を認める事は難しいとして支払いに応じなかった為申立がなされた 調停委員会による審議の結果 現在提出されている主張 資料や両当事者の意向を考えると 特に本件は 本件事故による受傷とその後の通院との因果関係の有無という事実関係の確認なしに 両当事者の譲歩を期待する事は難しいと判断し 紛争解決手続を終了とした 15. 申立人は駐車していた相手方当事者の車両を破損させ事業社宛事故報告を行なったが その際損害額によって保険金請求を行なうか否かを決定したいとの意向を伝えていた 事業者は損害額が決定し次第申立人宛報告する旨約束したが その連絡が修理完了後になされた為 自分の意図した処理が出来なくなってしまったとして保険使用をしないこと また相手方当事者に対しては相手方にて賠償を行うよう要求して申立 当該期日に於いて 調停委員会は両当事者に確認したところ 事業者は申立人に対して損害額報告を修理完了後に行ったこと また 申立人は損害額報告を受けた時点で保険使用を了解した事をそれぞれ認めたことから これ以上の両当事者の譲歩を期待する事は難しいと判断し 紛争解決手続を終了とした 5