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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 金 25, 2, 15, 12, 営業利益率 経常利益率 額 15, 9, 当期純利益率 6. 1, 6, 4. 5, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 8 社 214 年度 215 年度前年度差 ( 単位 : 億円 ) 前年

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1. 沖縄県における牛肉の輸出動向 2015 年は 輸出額が過去最高 数量 金額 2015 年は数量が 18,424 KG( 前年比 97.0%) 金額が 87 百万円 ( 同 111.8%) となり 輸出額が過去最高を記録しました 沖縄県の輸出額シェアは 1.1% となっています 国別金額シェア

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輸入動向平成 29 年の横浜税関における 自動車の輸入実績は 数量が 153,835 台 ( 対前年同期比 0.7% 増 ) 金額が 6,154 億 19 百万円 ( 同 12.5% 増 ) でした また 全国においては 数量が 359,907 台 ( 対前年同期比 2.4% 増 ) 金額が 1 兆

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ご参考資料 オーナー経営者経営者の意識調査 - 概要 - 調査期間 2003 年 9 月 1 日 ~10 月 31 日 調査機関日本では ASG グループが本調査の主体になり 日経リサーチ社に調査を委託した 調査の一貫性を保つために 各国のデータの取りまとめは 国際的な調査機関である Wirthli

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総括 3 総括 (1) 年 3 月期実績 売上高は 2 兆 6,922 億円 営業利益は 1,821 億円 当期純利益は 1,357 億円 グローバル販売台数は 133 万 1 千台 SKYACTIV 搭載車両は台数拡大 収益力改善 ブランド強化に貢献 CX-5 Mazda6/ アテンザ

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プレゼン

第 1 四半期は好調なスタートとなり 通年でも好調を維持する見通しです 主要製品の販売量を高水準で維持しながら 他の主な指標すべてにおいても 非常に好調であった前年同期からさらに大幅に向上しました と コベストロのチーフ コマーシャル オフィサー (CCO) であり 次期最高経営責任者 (CEO)

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年の自動車需要をどう見通すか 2017 年の自動車工場出荷台数は 2,887 万台と 9 年連続で世界一となったが その伸び率は前年比 3.0% 増と 2011 年 (2.5% 増 ) 以来 6 年ぶりの低水準に留まった 2018 年については 2017 年 12 月末に車両購置税の

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となっている イタリアとロシアでの意向が特に強いが 欧米エリアでは全体的に強い傾向にある 国や地域によって 興味 関心は異なる 例えば ご当地 ラーメン に関心が高いのはフィリピン 世界遺産 はイタリア 城 城址 はロシア 和牛 は香港など 日本の地方への関心は アジアだけではなく欧米エリアにも拡大

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プレゼン

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グローバル自動車市場 2016 年第一四半期新車販売 Analysis completed: June 2016 All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 1

この分析資料に含まれている数値 データは JATO の様々なソリューションプロダクトから引用しています 以下の定義に基づいてリサーチしておりま す All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 2

グローバル市場の見通し中国 欧州市場の販売台数がグローバル市場全体を押し上げる グローバル新車販売台数の 2016 年第一四半期の販売台数は 前年同期比 +2.8% の 558,700 台多い 2044 万台と大きな成長を記録した ( 乗用車 + 商用車台数 ) 中国 欧州市場の台数がグローバル新車販売台数に最も貢献しており 両市場とも ポジティブなマクロ経済動向を示している 一方で 米国市場は安定成長を記録 日本 ブラジル ロシアは大きく販売を落とした 中国がグローバル市場を牽引しており 前年同期比 +6.4% の 607 万台 ( 商用車 + 乗用車 ) を記録した この伸びは非常に大きいものの以前ほどの成長は見られない 中国の 2016 年第一四半期は 2013 年以来の低水準を記録したが ドイツ 英国 米国そしてインドなどの主要市場よりも好調を記録した 中国市場の低迷に続き 年初 2 ヶ月間は株価が急落し その反動で不動産価格が上昇 これらの 2 つの要因から多くのディーラーでは在庫を制限したにもかかわらず 中国の自動車メーカーはマーケットシェアを 42.5% か ら 43.3% へと拡大した 欧州では中国よりも低い伸び率であったが 全体的に見れば今後に期待が持てる結果となった 特にロシアとトルコでは 前年同期比 +5.9% を記録 これはエネルギー価格の低下とキャピタルマーケットへの取引が容易になり 市場を刺激したことが挙げられる しかし 中国経済の減速とそれにより起こりうる世界貿易に与える影響が 欧州市場にとっては大きなリスクを抱えることにもなりうる 欧州 31 カ国 ( ロシア トルコを含む ) の販売台数は 489 万台を記録 その3 分の2はドイツ 英国 フランス イタリア スペインの欧州 Big5 からであった ロシア トルコを除けば 8.4% の伸び率である 北米では 前年同期比 +4.2% を記録 特に米国がこの成長を牽引しており 販売台数の 84% を占めている 米国だけにフォーカスすると 前年同期比 +3.1% の 408 万台 この伸び率は 2004 年の同時期と比べると半分の伸び率にすぎず 2016 年 1 月と 3 月は販売が低迷した 主な要因は 小売の売上高が予想に反し減少したことと 復活祭 ( イースター ) の休暇が重なったことにより販売が落ちた 一方メキシコでは 前年同期比 +13.5% と大きく販売を伸ばした 同国では 新車購入の約 68% がオートローン ファイナンスを利用しており 顧客に対しての多岐にわたるファイナンス商品が販売台数を押し上げた ソース :AMDA All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 3

その他 JATO がリサーチしている国 ( 日本 韓国 東南アジア オーストラリア ニュージーランド インド ブラジル アルゼンチン チリ ) の販売は 前年同期比 -5.9% の 430 万台を記録 その中で最も大きく販売を落とした国は ブラジル ( 景気の低迷 政治危機 ) と日本 ( 軽自動車税の増税による販売減 ) 一方で 販売増を記録した国は 韓国 (+5.3%) オーストラリア(+2.8%) アルゼンチン (+3.8%) であったが ブラジル (-28.3%) 日本 (-6.9%) タイ (-8.8%) マレーシア(-22.1%) インドネシア(-2.6%) で見られた販売減を十分に補うことはできなかった メーカーグループ別販売台数ビッグブランドは低成長 自動車メーカーの競争が興味深いトレンドを見せている 2016 年初めの 3 ヶ月は Volkswagen グループが前年同期比 +0.9% の 243 万台を記録し首位を維持していたが 同時期に同ブランドはこの 10 年間において最大の危機に直面 その結果 一部の主要市場では苦戦を強いられているものの Volkswagen グループ全体の販売台数は Toyota を上回り 世界で最も販売したブランドとなった 一方 2 位の Toyota は 前年同期比 -0.2% の 218 万台 3 位には前年実績 +1.9% の 195 万台を記録した Renault- Nissan がランクイン 北米での好調な販売が貢献した General Motors が前年実績 -0.9% を記録し 4 位にランクイン 南アメリカでの大幅減と GM にとって世界第 2 位の市場である中国での微減が影響している 続いて Hyundai/Kia が 5 位にランクイン この韓国企業の世界販売台数は 前年実績 0.1% 微減の 164 万台を記録 米国 母国韓国 インドでの販売増が中国での-11% 販売減を補った トップ 10 中最も販売が改善したブランドは Ford Mortor であった グローバル販売台数は 前年同期比 +7.1% を記録 そのうち 6.7% は Ford ブランドから Lincoln ブランドも前年同期比 +25% を記録 また 2 ケタ増を記録した国は 中国 ドイツ カナダ イタリア トップ 10 ブランド中その他のブランドで好調だったのは Honda と Fiat Chrysler Automobiles (FCA) それぞれ前年実績 +4% を記録し 特に Honda は同ブランドの SUV モデルの堅調な販売が販売台数を押し上げた 国別で見ると 米国 中国 インドネシアで 前年実績プラスを記録 日本とインドでの販売減を十分に補った 一方 FCA も SUV モデルの好調な販売が牽引し 同ブランドの販売を押し上げた 特に好調だった国は 米国 イタリアそして中国であった 対照的に販売減を記録した国は ブラジル (-34%) となった All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 4

続いて 9 位にランクインしたのは PSA (Peugeot, Citroen DS) 10 位には Suzuki(Indian Multi Suzuki 含む ) であった PSA は前年実績 +3.4% の 744,400 台を記録 この販売台数のほとんどが欧州市場によるもので 中国市場からの販売台数は僅かであった 一方 Suzuki は 前年実績 -1% とトップ 10 ブランド中最も販売減を記録したブランドとなった 同ブランドの最も得意とするマーケットのインドではプラスを記録したものの 日本では販売減 また中国でも販売台数を大きく落とした その他のブランドでは Daimler Group と BMW Group の両ブランドが前年実績プラスを記録 Daimler のグローバル販売台数 ( バン 小型商用を含む ) は 前年実績 +14.2% と大きな伸びを記録した 中国市場での販売がこの両ブランドの勝敗を分けた Daimler の販売は 主要マーケットで BMW の約 4 倍越えを記録 BMW は北米市場での販売が減少した 一方 Daimler は安定した伸びを記録 インドメーカーである Mahindra も販売を大きく伸ばしたブランドであった Mahindra Ssangyong の販売台数は 前年実績 +15.5% の 148,600 台を記録 一方競合の Tata は +5.8% の 205,200 台を記録した この伸びは需要が伸びている Land Rover SUV モデルと Jaguar の好調な販売が同ブランドの販売を押し上げたことが要因 対照的に Mitsubishi と Subaru の両ブランドは 前年実績マイナスを記録 これは日本と欧州市場での苦戦が影響したため Mitsubishi のこの結果は 5 月上旬頃に明らかになった排ガス不正問題前の数値です All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 5

Toyota: ベストセラーブランド ブランド別に目を向けると トップ 10 の順位には特に目立った動きはなかった Toyota は販売台数 179 万台記録し首位となった 前年実績とほぼ同じ販売台数となったが 2 位の Volkswagen との差を大きく広げた Volkswagen は前年実績 -1.4% の 155 万台 同ブランドが現在直面している排ガス不正問題が 米国 (- 12.5%) と欧州 (+0.2%) の販売に影響した 3 位の Ford は約 150 万台を記録 この結果 トップ 10 ブランド中 2 番目に大きい実績となった 2 位の Volkswagen との販売台数の差も 2015 年第一四半期では 173,000 台と大きく引き離されていたが 2016 年第一四半期では 約 56,000 台と大きく縮まっている その他のトップ 10 ブランドの順位には目立った動きはなかった Mercedes-Benz が最も大きな伸びを記録し 対照的に Chevrolet が大きく販売を落とした 中国自動車メーカー ( 乗用車 小型商用車 ) の中で Changan がベストセラーとなったものの トップ 10 圏外の 15 位 販売台数も母国中国で-1.8% と販売が振るわなかった 同ブランドの販売台数のほぼ全ては中国市場からの台数であり Mazda(16 位 ) Fiat(17 位 ) の販売台数を上回った Mahindra は 36 位となり インドメーカーでベストセラーとなった その他のブランドで好調だったのは Buick Jeep Baojun RAM Volvo JAC Mahindra GAC Zotye これらのブランドは 母国市場での販売が好調であった All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 6

モデルベストセラー SUV の販売が引き続き好調 モデル別では SUV クロスオーバーモデルが好調 従来モデルは販売を落とす モデル別ランキング ( 商用車 + バンは除く ): 2016 年第一四半期のグローバルモデルランキングでは 順位に大きな動きが見受けられた ブランド別ランキングとは対照的にモデルランキングでは 消費者嗜好が従来のリーダー群に影響を与えた 年初 3 ヶ月でトップ 3 ランキングが入れ替わった 人気モデルの Wuling Hongguang が 2015 年 1 月の首位から 3 位へとランクダウン -17% の販売減 中国メーカーのコンパクト MPV モデル Wuling Hongguang が首位を Toyota Corolla( 前年実績 +4.8%) に奪われた この販売台数は Corolla EX Axio Quest そして Rumion を含まず Corolla のランキングが 1 位になった国は少ないが 中国 米国市場 ( 両国でランキング 6 位をキープ ) での好調な販売とアジア市場での好調な販売が 2016 年第一四半期世界ベストセラーとなった 続いて 2 位には 欧州と中国市場で販売が好調だった Volkswagen Golf がランクイン しかしながら前年実績では-3% の販売減であった ( 中国では増減無し 欧州では-3% の販売減 ) これらの 2 つ市場で 世界販売台数の約 83% を占めており 北米での販売は 排ガス規制の問題で -3% 販売を落とした 5 位には 前年実績 -8% の 197,000 台を記録した Ford Focus ランクイン トップ 6~10 位全てにおいて SUV モデルがランクイン 2015 年第一四半期では Honda CR-V のみが Top10 入りを果たした 2016 年は SUV 車種の人気が全ての地域で見受けられ (8 地域中 7 地域で 2 ケタ増を記録 ) トップ 10 モデル中半分は以下の SUV 車種が占めた 小型 SUV モデルの Honda Vezel (aka XR-V ( 中国名 ) HR-V ( 米国名 )) 3 コンパクト SUV モデルの Toyota RAV4 Honda CR-V Ford Escape/Kuga ミッドサイズ SUV モデルの Nissan X-Trail が Top10 入りした これらの車種は Honda CR-V (-3%) を除いて 2 ケタ増を記録 対照的に兄弟車の HR-V は 前年実績 +81% の 164,700 台と際立った結果を記録した All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 7

進化するセグメント グローバル新車販売台数は SUV セグメントの好調な販売が貢献していなければプラスにはならなかった グローバル新車販売台数の前年実績 +3% のほとんどを SUV 車種が貢献しており SUV セグメント新車販売台数は 2015 年第一四半期に記録した 456 万台から 2016 年第一四半期に記録した 560 万台へと大きく増加した マーケットシェアでは 2015 年第一四半期に記録した 22.9% から +4.5 パーセンテージポイントの 27.4% を占めた All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 8

その他のセグメントでは SUV セグメントのプラスの影響を受けてマイナス傾向へとシフトしてきている 特に大きく影響を受けたのは B-セグメント (2015 年前年実績 -1.5 パーセンテージの 12.4% 縮小 ) プラス成長の SUV セグメントとは対照的に コンパクト車 (C-セグメント) では前年実績 -1% の 375 万台であった 中国では人気のあるセグメントではあるが 北米市場を筆頭にコンパクト車 (C-セグメント) の需要は落ちてきている 世界の多くの消費者たちが コンパクト SUV モデルがより魅力的な車種と感じており 事実 販売台数が増加している 一方 コンパクト車 (C-セグメント) では -1% 販売減を記録 SUV (C-SUV) では前年実績 +24% と急上昇した 明確にこの販売結果から 自動車メーカーは顧客の新たなニーズにフォーカスして優先順位を付けてきていることがわかる さらに メインストリーム自動車メーカー各社は 他のセグメントの需要減にも悩まされいる 例えば プレミアムコンパクトセグメントでのグローバル販売台数は 前年実績プラスとはならなかった サブコンパクトセグメント (B-セグメント) ではさらに販売状況が悪化しており 前年実績 -9% の 253 万台と欧州市場での停滞が響いた その他 2 ケタ減を記録した国は 中国 南アメリカ インドであった SUV セグメントの販売が急成長し サブコンパクトセグメント (B-セグメント) に影響したことが中国での SUV セグメントの販売台数からみてわかる 2015 年第一四半期でのサブコンパクト (B-セグメント) 販売台数は 435,900 台 一方 B- SUV セグメントの販売台数は 255,800 台 2016 年第一四半期のサブコンパクトセグメント台数は 381,700 台 (B-セグメント) と減少 一方 B-SUV セグメントは 385,800 台 (B-SUV) と増加した 世界規模で見るとこのコンパクトセグメント (B-セグメント) は伸び悩んでおり トップ 10 ブランド中 6ブランド全てにおいて 販売減を記録した ミッドサイズセグメント (D-セグメント) の販売台数は前年実績 -7% の 183 万台と激減した 一方で MPV セグメントは前年実績増減なしの結果となったが ミッドサイズセグメント (D-セグメント) より多い販売を記録し グローバルセグメント別販売台数では 4 番目にランクインした ミニバン MPV セグメントでは 好調な販売を記録 これは大型ミニバン MPV からの高い需要が (+28%) 貢献している 一方 小型ミニバン MPV (B-MPV) コンパクト MPV(C-MPV) では販売が振るわなかった 欧州市場での人気低迷にもかかわらず その他の地域 特に 中国そして北米では販売増を記録した しかしながら SUV セグメントのような成長率には届かなかった A-セグメントの販売台数は 前年実績大幅減を記録 その主な理由は A-セグメントの最も大きな市場である日本での軽自動車の販売減 これは軽自動車に対しての増税が A-セグメント全体の販売台数に大きく影響を及ぼした ( 前年実績 -15%) この結果 軽自動車のセールスポイントの 1 つである お手頃な価格感 が薄れてきており 多くの消費者は軽自動車から乗用車へと乗り換えている またインド イタリアでの好調な販売が 日本での販売減を補うことができなかった その他のセグメントでは プラスを記録 ピックアップセグメントでは 前年実績 +3% の 114 万台を記録 その約 53% は米国市場からの台数によるものである 大型セダン (E-セグメント) では 前年実績を +1% 上回る 534,500 台を記録 ドイツ車メーカーが順位を1 位から 3 位まで独占したものの 全てマイナスを記録した プラスを記録したのは米国ビッグスリー (Chrysler Chevrolet Ford) と Toyota スポーツセグメントでは 最も大きなスポーツセグメント市場である米国で増減なしの記録だったが スポーツセグメント全体では 前年実績 +11% の 144,700 台と好調な販売を記録した 欧州市場では前年実績 +35% 日本 韓国市場では +52% を記録した 最後に ラクジュエリーセグメント (F-セグメント) の販売台数は 前年実績を +1% 上回る 72,900 台を記録 特に好調だったモデルは 新型 Hyundai Genesis とプレミアムブランドの新型 BMW7 シリーズであった All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 9

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SUV にフォーカスしてみると SUV 系車種が現在自動車業界で最も注目されており アナリストはこの高まる人気は今後もしばらく続くと期待している 2016 年第一四半期の SUV セグメントグローバル販売台数は急成長しており 前年実績の販売の伸びはおおよそピックアップセグメント全体の伸びと類似している SUV とクロスオーバーは劇的に販売を伸ばしており 分析国 52 ヶ国中 2 ヶ国のみ前年実績販売減を記録した 最も SUV の販売台数を伸ばした国は中国であった 中国全体の販売台数のうち 38% を SUV が占めた 自動車業界全体では景気低迷が見受けられているが SUV セグメントは明確に市場で良い業績を上げており 前年実績 +39% と販売台数を伸ばした 世界 2 大市場のひとつ 米国では 前年実績 +10% 記録 中国と比べるとその差は歴然 ( 中国 :2,039,094 台 vs. 米国 : 1,436,405 台 )SUV 全体の販売台数は 2015 年第一四半期に記録した 164,100 台から 2016 年第一四半期では 602,700 台へと劇的に販売を伸ばした 欧州もまたグローバル全体の成長を大きく占めており 欧州 31 カ国の ( ロシア トルコを含む ) 販売台数は前年実績 +20% の 111 万台を記録 そのうち 27 ヶ国で 2 ケタ増を記録 2015 年第一四半期の欧州 31 ヶ国で販売された自動車のうち 20% を SUV が占め 2016 年第一四半期では 22.8% までシェアを拡大した 登録台数では英国 欧州市場最大の SUV マーケットのドイツ イタリア フランス スペインの平均成長率よりも上回った ルは全ての地域で 2 ケタ増と堅調に販売を伸ばし 特に新型 Tucson の販売が Hyundai 全体の販売を押し上げた 3 位には GM が前年実績微増の +1% 米国では-3% を記録したものの中国での +17% の好調な販売がこのマイナスを補った 続いて Toyota が 2016 年第一四半期 416,900 台を記録 これは トップ 10 中 2 番目に大きい成長率を記録した Honda の 4,500 台よりも多い販売台数であった Honda の SUV 販売台数は 前年実績を +27% 上回った 牽引役は小型 SUV モデルの HR-V/XR- V/Vezel 一方 FCA( 前年実績 +31%) は 引き続き堅調を維持しており 好調の牽引役は北米で好調な販売を記録した Cherokee 力強いセールスパフォーマンスを見せた Jeep Renegade Fiat 500X のモデルでした この結果 FCA は VW グループの成長率 5% を上回った VW グループは 北米でこそ +27% と高い伸びを収めたが 同社にとっての 2 大市場 中国と欧州がそれぞれ 2% 成長 4% 成長と低い伸びに留まったためである 続いて 8 位には中国メーカーの Great wall がランクイン BMW がかろうじて Daimler を抑えてら 9 位にランクイン 10 位には Daimler が入った Daimler は前年実績 +54% と大幅増となり 9 位の BMW との差を縮めてきている (BMW: 163,700 台 vs. Daimler: 156,300 台 ) 従来のセグメントリーダーが優位にマーケットを占めている一方で 成長率は減速している Renault-Nissan が首位を維持しているが 成長率はセグメント全体の半分であった GM は 2015 年第一四半期ではトップ 10 ランキング中 2 位であったが 2016 年第一四半期では Hyundai に座を奪われた この韓国車 SUV モデ All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 11

詳細に SUV セグメント見ていくと SUV 全体の 40% はコンパクト SUV(C-SUV) が占め 続いてミッドサイズ SUV(D-SUV) が 26% ( 前年実績 -1%) 小型 SUV は前年実績 +38% と引き続き好調を維持している 一方最も低い伸びを記録したのは E-SUV( 前年実績 +10%) であった 欧州市場がほとんどの B-SUV 販売台数に貢献している 中国 北米市場での B-SUV 販売台数も劇的に伸びており B- SUV 全体の販売台数に大きく貢献している またインド 南アメリカでも B-SUV 販売台数は好調 欧州市場が既に成熟しきっている一方で その他の地域ではまだ成長期フェーズかもしれない C- SUV は 中国市場が引き続き主な成長源となっており 北米と欧州を上回っている 北米は引き続きミッドサイズ 大型 SUV の販売が好調である また他の地域で好調な販売を記録している SUV モデルは北米で最初に発表されたモデルである プレミアムセグメント メインストリームブランドがプレミアムセグメントの大半を占めており 2016 年第一四半期のグローバル自動車市場では高い占有率を占めている 一方 メインストリームブランドが前年実績 +2% を記録し その他の28ブランドは前年実績 +9% 販売台数を伸ばし マーケットシェアを2015 年第一四半期の10.8% から11.4% へと拡大 販売台数では215 万台以上販売した プレミアムメーカー別で見る All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 12

と BMW が471,500 台を記録し首位となった しかしながら Mercedes Volvo Land Roverの好調な販売が同セグメントを牽引した Mercedesは前年同期比 +13% を記録 これは 主に同ブランドのSUVモデル (+54%) の堅調な販売が大きく貢献したことが挙げられる 同ブランドの中国での販売は前年同期比 +47% を記録し 最も販売を伸ばした国となった SUVモデルの人気が中国の需要を押し上げた結果 MercedesがAudiを上回りプリミアムランキング2 位にランクインした Mercedesの販売台数は コンパクトSUVのGLA( 前年実績 +61%) 新型ミッドサイズ SUVのGLC(36,800 台を記録 ) 大型 SUVのGLE/MLクラス ( 前年実績 +20%) による好調な販売に支えられた 2016 年第一四半期で販売されたMercedes( 乗用車 ) の3 分の1は SUVモデルであった BMW Audi 両ブランドともに中国での販売の落ち込みが影響し 緩やかな伸びに留まった BMWのグローバル販売は 前年実績 +6% を記録し 全体の26% をSUVモデルが占めた この反動により ミッドサイズセダン /SW(-3%) 大型 5/6 シリーズ台数 (-12%) がマイナスとなった しかしながら BMWの新型コンパクトMPVの2シリーズアクティブツアラー グランツアラーがグローバル販売の7% を占め 前年実績 +57% を記録した MPVプレミアムセグメントでは ツアラーファミリーが32,200 台を記録し 同セグメントトップとなった 一方 Mercedes B-クラスは 前年実績 - 9% の25,400 台 続いてAudiが前年実績 +6% 記録し 同セグメント3 位にランクインした これは 中国 北米での緩やかな伸び そして日本 韓国での大幅減が影響している 但し欧州市場では 前年実績 +11% と好調な販売を記録した また同ブランドは中国と欧州 31ヶ国のプレミアムセグメントでベストセラーとなったが グローバル市場ではBMW Mercedesの販売が同ブランドを上回った その理由は 北米 日本 韓国 東南アジア / オセアニアでの販売不振が影響している Audiグローバル販売の全体の30% はSUVモデルが占めたが 前年実績では +15% と競合のドイツブランドメーカーほどの伸びには及ばなかった しかし同ブランドは プレミアムC-セグメントで首位となった トヨタのプレミアムブランドLexusが 前年実績 +8% の142,500 台を記録 ドイツプレミアムブランドメーカー以外でベストセラーとなった 同ブランドは販売台数の半分以上を北米で稼いでいる一方で 欧州 31ヶ国では僅か11.8% であった Volvo Land Roverがそれぞれ5 位 6 位にランクイン これは両ブランドのSUVモデルによる2ケタ増の堅調な販売 また米国での好調な販売が両ブランドの販売を押し上げた Volvoの2016 年第一四半期販売台数の45% は SUVモデルが占め 前年実績から +11% であった Land Roverは 欧州 (+22%) 北米(+25%) での好調な販売が中国 - 台湾での大幅減 (-42%) を補うことができた トップ15プレミアムブランドランキングに目を向けると Acuraだけがマイナスを記録した その他ブランドで大幅増を記録したのは Smart Lincoln Jaguarであった 最もプレミアムブランドの販売が好調な市場は 欧州 (43%) 続いて北米(24%) 中国- 台湾 (+23%) であった セグメント別に目を向けると SUVセグメントがセグメント全体の 38% の833,300 台を記録して首位 ( 前年実績 +23%) ミッドサイズセダン /SW(D-セグメント) が前年実績 -1% そしてコンパクトセグメント (C-セグメント) が前年実績 +12% の294,100 台と続いた All Rights Reserved JATO Dynamics Ltd 13

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