判例研究 ( 大野 ) X1 X2 X3 M1 M 事案の概要 ⑴ 当事者等 M1 M2 M1 M1 M2 M 1 T&A master

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丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

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た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

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に表現したものということはできない イ原告キャッチフレーズ1は, 音楽を聞くように英語を聞き流すだけ/ 英語がどんどん好きになる というものであり,17 文字の第 1 文と12 文字の第 2 文からなるものであるが, いずれもありふれた言葉の組合せであり, それぞれの文章を単独で見ても,2 文の組合

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(2) B 社に係る破産事件等東京地方裁判所は, 平成 21 年 2 月 24 日,B 社を再生債務者として, 再生手続開始の決定をした しかし, 東京地方裁判所は, 同年 3 月 24 日,B 社の事業継続を不可能とする事実が明らかになったとして, 再生手続廃止の決定をするとともに, 再生手続廃止

4B 電通の部長らとともにタレントの所属事務所に絵コンテを持参し 撮影内容を説明した上で タレントのCM 出演の了解を獲得 5B 電通のミーティング( プリ プロダクション ミーティング ) に参加 当該ミーティングにおいて制作予算及びCM 制作の進行予定が確定 ( この会議にも原告は参加せず )

株式等に係る譲渡損失の額を控訴人申告に係る3196 万 8863 円から813 万 9478 円と更正したため 控訴人が 処分行政庁の属する国に対し 本件更正処分のうち上記更正に係る部分が違法であると主張してその取消しを求める事案である 原判決は 控訴人の請求を棄却したため 控訴人が控訴した 1 法

2 履行命令 ( 人訴法 39 条 ) 11 第 2 部 人事訴訟類型 関連手続と書式 第 1 章 婚姻関係事件 第 1 節婚姻無効の訴え 14 1 意義および性質 14 2 要件事実 14 3 婚姻意思 14 4 当事者等 15 ⑴ 原告適格 15 ⑵ 被告適格 15 表 1-1 原告適格 被告適

したがって, 本件売却は,362 条 4 項 1 号に基づき取締役会決議が必要である 2) 利益相反取引に該当するか (356 条 1 項 2 号,3 号 ) 甲社は取締役会設置会社であるから, 本件売却が甲社において直接取引または間接取引に該当するときも,356 条 1 項 2 号または3 号,3

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平成 30 年 6 月 15 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 30 年 ( ワ ) 第 5939 号発信者情報開示請求事件 口頭弁論終結日平成 30 年 5 月 9 日 判 決 5 当事者の表示別紙当事者目録記載のとおり 主 文 1 被告は, 別紙対象目録の 原告 欄記載の各原告に対し,

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

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判例研究二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 東京地裁平成 29 年 2 月 17 日判決 ( 平成 25 年 ( 行ウ ) 第 618 号 租税協定に基づく情報交換要請取消等請求事件 平成 27 年 ( 行ウ ) 第 172 号 租税条約に基づく情報交換要請取消等請求事件 ) 裁判所ウェブサイト 1. はじめに 1. はじめに 2. 事案の概要 3. 主な争点 4. 主な争点に関する当事者の主張の要旨 5. 第一審の判断 6. 控訴審の判断 7. 検討 8. おわりに 政策論としての論点 大野雅人 M1 M2 M1 M2 X1 X2 X3 X1 X2 X3 1350 133

判例研究 ( 大野 ) X1 X2 X3 M1 M2 29 2 17 1 29 10 26 29 94 2. 事案の概要 ⑴ 当事者等 M1 M2 M1 M1 M2 M 1 T&A master 703 40 2017 61 6 117 2018 1518 29 203 2018 134

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 取引の概要図 (M 夫婦 ) M1 M2 7X1 が B 株式譲渡 X1 点線 ( ) は会社等の設立を示す 実線 ( ) はその他の取引を示す M1 は甲社などからなる企業グループの創業者で 同グループの持株会社である乙社の代表取締役 M2 は M1 の妻 X1 と M3( 本図では記載省略 ) は M 夫婦の子 1X3 社の設立 2A 財団の設立 3X3 株式を預託 4X3 株式預託証書交付 日本 シンガポール 8X3 株式預託証書譲渡 オランダ 10X3 株式譲渡 5X2 社設立 A 財団 (M1) X3 社 (M1) ( 乙社の持株会社 ) 6B 社設立 X2 社 (X1) G 銀行 B 社 B 社は D ファンド を管理 M1 X1 X2 X3 9B 社解散 B D ファンドの 各口座あり 1 2002.10.18 M 夫婦がオランダに X3 社を設立 2 2003.5.26 M1 がオランダに A 財団を設立 3 2003.5.26 M 夫婦が A 財団に X3 株式を預託 4 2003.5.26 M 夫婦が A 財団から X3 株式預託証書の交付を受ける 5 2006.7.28 X1 が X2 社を設立 6 2007.10.2 X1 が B 社を設立 B 社は X2 がケイマン諸島の C を通じて運用してい た D ファンドの管理に携わる 7 2009.9.28 X1 が B 社株式の全部を M1 に譲渡 8 2009.9.28 M 夫婦が X3 株式預託証書を X2 に譲渡 9 2009.10.15 B 社が解散 10 2013.7.1 X3 株式の全部が A 財団に譲渡される 135

判例研究 ( 大野 ) M X1 M3 2 M 24 12 X1 X3 M 2002 14 10 18 M1 M M1 2003 15 5 26 A X3 X3 X2 X1 2006 18 7 28 X1 2007 19 10 2 B B X2 C D D X1 2009 21 9 28 B M1 B 10 15 B M 2009 21 9 28 X3 X2 X3 2013 25 7 1 A A X3 ⑵ M 夫婦に対する税務調査 24 9 M 21 23 M X1 M3 M E E F 24 9 4 136

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 M X3 A A A M 24 11 ⑶ 本件各租税条約に基づく情報要請 シンガポールに対する情報交換要請 2 26 2012 24 11 22 IRAS 9 X2 2006 1 1 2012 2 28 2008 12 2009 12 X2 2 7 8 22 2 137

判例研究 ( 大野 ) 2009 9 28 M1 X3 X2 X2 X1 M1 X1 X2 X3 B C D G 8 M1 X1 X2 X3 B 1 D 3 M X2 M1 M1 X3 X2 X2 X2 X2 X1 M1 X1 X2 X1 i ii 138

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 オランダ税務当局に対する情報交換要請 3 25 2012 24 11 27 4 X3 A A A M E F X3 A 2009 2011 X3 G 2009 2011 M X3 A A M X3 X3 X3 A 2009 21 2013 25 3 15 i ii 3 23 15 139

判例研究 ( 大野 ) ⑷ 本件各租税条約に基づく情報要請の帰すう シンガポール 2013 25 1 17 X2 X2 X1 X1 X2 X3 B C G 2006 18 1 2011 23 12 M1 M1 M1 2015 27 1 22 8 4 4 140

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 オランダ 2013 25 2 5 X3 X3 A ⑸ M 夫婦に対する所得税調査 24 12 M 25 4 M M 21 23 25 5 M M 25 5 27 21 23 5 29 2013 25 7 16 ⑹ 原告による出訴 平成 25 年事件 ( シンガポール関係 原告は X1 及び X2) 2012 24 11 22 X1 X2 141

判例研究 ( 大野 ) X1 X2 X1 X2 1250 平成 27 年事件 ( オランダ関係 原告は X3) 2012 24 11 27 X3 X3 X3 100 3. 主な争点 ⑴ 本件各訴え部分の適否 ( 争点 1) ( 争点 2) ⑵ 本件各情報要請の適否 ( 争点 3) 142

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 ( 争点 4) ( 争点 4 1) ( 争点 4 2) ( 争点 4 3) ( 争点 5) ⑶ 本件各情報要請を原因とする原告らの国家賠償請求権の有無 ( 争点 6) 4. 主な争点に関する当事者の主張の要旨 ⑴ 本件各取消請求に係る本件各情報要請の処分性の有無 ( 争点 1) 被告の主張 3 2 原告の主張 143

判例研究 ( 大野 ) ⑵ 本件確認請求に係る確認の利益の有無 ( 争点 2) 被告の主張 原告の主張 X2 X3 ⑶ 本件各情報要請が非関連情報を要請するものとして違法か否か ( 争点 3) 原告の主張 X2 M M X2 M 144

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 5 被告の主張 ⑷ 本件シンガポール各口座に関する本件シンガポール情報要請が国内入手不可能情報を要請するものとして違法か否か ( 争点 4 1) 原告の主張 105J 26 3 b 被告の主張 26 3 IRAS 5 2010 22 7 14 26 1 1 2 145

判例研究 ( 大野 ) ⑸ 本件要望期限後における本件オランダ情報要請の継続が国内入手不能情報を要請するものとして違法か否か ( 争点 4 2) 原告の主張 2013 25 3 15 被告の主張 23 12 70 5 7 ⑹ 更正決定等をしない旨の通知後における本件各情報要請の継続が国内入手不能情報を要請するものとして違法か否か ( 争点 4 3) 原告の主張 21 25 3 15 22 23 25 4 17 23 12 74 11 1 4 被告の主張 25 1 1 24 9 M 146

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 ⑺ 本件各情報要請が情報入手手段を尽くさずに行われ又は既に我が国で得た情報を要請するものとして違法か否か ( 争点 5) 原告の主張 被告の主張 ⑻ 本件各情報要請を原因とする原告らの国家賠償請求権の有無 ( 争点 6) 原告の主張 X2 M 147

判例研究 ( 大野 ) X1 X2 X3 X2 X3 被告の主張 26 1 3 25 1 3 5. 第一審の判断 ⑴ 争点 1( 本件各取消請求に係る本件各情報要請の処分性の有無 ) について 148

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 ⑵ 争点 2( 本件各確認請求に係る確認の利益の有無 ) について 30 12 26 9 14 2082 M M M 149

判例研究 ( 大野 ) ⑶ 議論の前提としての上記 3 の⑻の被告の主張について 4 6 3 5 6 3 6 4 150

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 ⑷ 争点 3( 本件各情報要請が非関連情報を要請するものとして違法か否か ) について A 24 M A ⑸ 争点 4( 本件各情報要請が国内入手不可能情報を要請するものとして違法か否か ) について 本件シンガポール各口座に関する情報 ( 争点 4 1) について 本件要望期限後における本件オランダ情報要請継続の適否 ( 争点 4 2) について 151

判例研究 ( 大野 ) 更正決定等をしない旨の通知後における本件各情報要請継続の適否 ( 争点 4 3) について M ⑹ 争点 5( 本件各情報要請が情報入手手段を尽くさずに行われ又は既に我が国で得た情報を要請するものとして違法か否か ) について 152

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 48 7 10 27 7 1205 58 7 14 30 1 151 5 3 11 40 2 305 M ⑺ 争点 6( 本件各情報要請を原因とする原告らの国家賠償請求権の有無 ) について 6. 控訴審の判断 29 10 26 153

判例研究 ( 大野 ) OECD 26 7. 検討 ⑴ 本件判決の意義等 154

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 ⑵ 争点 1( 本件各取消請求に係る本件各情報要請の処分性の有無 ) について 7 3 2 8 4 9 5 7 5 2015 1 9 3 8 30 2 24 9 2 217 39 10 29 18 8 1809 9 17 7 15 59 6 1661 17 10 25 1920 32 20 9 10 62 8 2029 1 204 155

判例研究 ( 大野 ) 8 ⑶ 争点 2( 本件各確認請求に係る確認の利益の有無 ) について 16 4 1 10 11 12 M 5 10 4 2014 127 11 127 12 128 156

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 13 ⑷ 損害賠償請求の前提としての 情報要請国の税務当局の職務上の法的義務について 5 6 ⑸ 争点 3( 本件各情報要請が非関連情報を要請するものとして違法か否か ) について 26 1 0 0 0 0 0 0 such information as is foreseeably relevant 1 2 14 25 1 0 0 13 34 1 20 4 30 55 4 1952 19 9 20 257 10783 157

判例研究 ( 大野 ) 0 0 0 0 26 1 25 1 OECD 2010 26 1 OECD 26 5 foreseeable relevance 15 fishing expedition 16 M X2 M X2 X2 5 14 22 26 1 2 1 15 OECD OECD 2010 2011 397 16 2011 10 253 293 158

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 M M ⑹ 争点 4( 本件各情報要請が国内入手不可能情報を要請するものとして違法か否か ) について 本件シンガポール各口座について関する情報 ( 争点 4 1) について 26 3 25 3 OECD 2010 26 3 26 3 5 OECD 26 15 26 3 159

判例研究 ( 大野 ) 本件要望期限後におけるオランダ情報交換要請の適否 ( 争点 4 2) について X3 M 21 23 12 70 1 3 25 3 15 5 4 5 X3 更正決定をしない旨の通知後における本件各情報要請継続の適否 ( 争点 4 3) について 74 11 74 11 23 39 3 25 1 1 5 160

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 74 11 74 11 2 4 6 74 11 74 11 1 74 11 2 1 1 6 66 4 21 74 11 6 74 11 1 2 161

判例研究 ( 大野 ) 74 11 6 ⑺ 争点 5( 本件各情報要請が情報入手手段を尽くさずに行われ又は既に我が国で得た情報を要請するものとして違法か否か ) について OECD 26 9 17 3 7 5 17 162

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 1 5 ⑻ 争点 6( 本件各情報要請を原因とする原告らの国家賠償請求権の有無 ) について 8. おわりに 政策論としての論点 ⑴ 外国における議論の概観 CJEU Sabou 18 Berlioz 19 IFA 2015 2 20 18 Ji í Sabou v. the Czech Republic, Case C 276/12, 22 Oct 2013. 19 Berlioz Investment Fund SA v. Directeur de l Administration des Contributions Directes, Case C 682/15, 16 May 2017. 20 IFA 2015 IFA, The practical protection of taxpayers fundamental rights Cahiers de droit fiscal international, Volume 100B, 2015 795 224 2016 163

判例研究 ( 大野 ) 21 22 ⑵ 他国への情報要請の限界 23 24 24 28 955 2,620 2.7 21 Torsten Fensby, Berlioz: Does the Global Forum Information Exchange Standard Violate Human Rights? Tax Notes Int l, October 23, 2017, at 379, 383. 22 123 11 12 2017 333 354 23 25 5 29 29 66 6 3 4 24 28 29 11 http://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2017/joho_kokan/pdf/ joho_kokan.pdf 164

二国間租税条約に基づく情報交換要請の取消請求等が認められなかった事案 25 25 24 29 MDR 165