1. 財政状況の年度推移 ( 一般会計 ) (1) 決算概況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 一般会計の歳入 歳出の規模は増加傾向にあり 平成 27 年度の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模となっています 実質収支は 黒字を継続しており 27 年度は約 49 億円 前年度と比べると約 1

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2. 歳入の状況 ( 単位 : 億円 ) 1,8 1,6 1,4 1, 1, 1, 市債 国庫 県支出金 地方交付税 地方譲与税 交付金 市税以外の自主財源 市税 自主財源総額 比率 1,384 1,525 1,529 1,539 1, ,564

報告事項     平成14年度市町村の決算概要について


2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

その 1 の財政状況は? 平成 28 年度一般会計決算からの財政状況を説明します 1 平成 28 年度の主なお金の使い道は? その他の経費 212 億 93 万円 扶助費 82 億 3,606 万円 16.7% 43.0% 義務的経費 219 億 7,332 万円 人件費 44.5% 79 億 8,

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Web用-広報4月号-Vol.169.indd

2007財政健全化判断比率を公表いたします

目 次 1. 作成の目的 P2 2. 推計方法 P2 3. 歳入の推移 P4 4. 歳出の推移 P5 5. 歳入歳出の比較 P6 6. 基金の状況 P7 7. 地方債残高の状況 P8 8. 経常収支比率の状況 P9 9. 実質公債費比率の状況 P まとめ P11-1 -

2 決算規模及び収支 (1) 決算規模 特別の平成 26 年度普通会計決算は 歳入総額 3 兆 5,779 億 31 百万円 歳出総額 3 兆 4,423 億 40 百万円となった 決算規模は 前年度に比べて歳入は8.0% の増 歳出は8.3% の増となり 歳入 歳出ともに4 年連続の増となった (

さぬき市普通会計決算状況 普通会計決算状況及び財政指標等 1P 普通会計歳入決算状況 普通会計歳出決算状況 主な一般財源の推移 ( 市税及び地方交付税 ) 普通建設事業費と義務的経費の推移 基金 市債及び元利償還金等の状況 2P 3P 4P 5P 6~8P

各種財政分析指標の解説

47 大木町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 22.96% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

沖縄県の財政2017

健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

沖縄県の財政2015検討(最終)

貝監第  号

14 中間市 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 7.65% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地

1★⑥H26決算概要公表

平成 30 年 (2018 年 )9 月 20 日 財政局 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率等の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に基づき 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率を算定いたしましたのでお知らせします 健全化判断比率については すべての

沖縄県の財政2018

9 地方歳入中に占める地方税収入の割合の推移 ( その 1) 区 都道府県 分 昭和 2 年度昭和 5 年度昭和 10 年度昭和 15 年度 金額比率 % 金額比率 % 金額比率 % 金額比率 % 地方税

はじめにこの 釧路市の財政 は 釧路市の歳入 歳出等の状況をグラフを使って経年的に表すことにより 市民の皆様に釧路市の財政状況を出来るだけわかりやすくお知らせするために作成いたしました 本資料を通じて 釧路市の財政について 一人でも多くの市民の皆様にご理解をいただき ご意見をいただきながら今後の財政

54 赤村 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 1.59% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地方

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.4% 10.8% 実質公債費比率 平成 21 年度 9.9% 平成 22 年度 11.7% 平成 23 年度 11.4% 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.8% 12.6% 実質公債費比率 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 平成 26 年度 11.8% 平成 27 年度 12.6% 平成 28 年度 13.7% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等

57 みやこ町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 9.49% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

16 筑紫野市 22.91% 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

29 那珂川町 実質公債費比率の状況と推移 4.6% 4.0% 実質公債費比率 平成 23 年度 5.6% 平成 24 年度 5.1% 平成 25 年度 4.6% 平成 26 年度 4.0% 平成 27 年度 3.6% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の額を その

15 小郡市 13.9% 13.5% 比較する財政の規模 ( 分母 ) の内訳について 計算式 : 標準財政規模 (c) - 算入公債費等の額 (b) 標準財政規模 (c) の内訳 ( 単位 : 千円 %) H22 決算 H23 決算 H24 決算 H25 決算 標準税収入額等 7,265,856

平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報

市税収入額(人口推移)

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~ わかりやすい決算報告をめざして ~ 市ではさまざまな事業を行っています どのような事業を行うのか 資金調達はどうするか どのように支出するかを 歳入 歳出 という形でお金で表し とりまとめた計画が 予算書 です その予算に沿って事業を行った一年間の結果を報告したものが 決算書 です 決算書 には

平成17年度の決算状況

1

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歳入総額 区分 平成 年度の財政フレーム ( 単位 : 百万円 ) 30 年度 31 年度 合計 構成比 構成比 構成比 263, % 265, % 529, % 一般財源特別区税特別区交付金その他特定財源国 都支出金繰入金特別区債 167

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スライド 1

平成 28 年度予算編成方針 我が国の経済は 景気は引き続き緩やかな回復基調を維持しているが その影響が地方経済にまで十分に行き渡っているとは言えず 我々地方の行財政運営の基本となる税等一般財源を確保するためには 臨時財政対策債に頼らざるを得ない状況が続くものと考える また 税制改正も予測されること

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

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スライド 1

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配当割交付金株の特定配当等に課税され 府に納入される配当割収入額から一定割合を市町村の個人府民税額を基礎に按分して交付されるものです 株式等譲渡所得割交付金株の譲渡益等に課税され 府に納入される配当割収入額から一定割合を市町村の個人府民税額を基礎に按分して交付されるものです 地方消費税交付金府に納入

⑴ 練馬区の予算規模はどのくらいですか? どんなことに予算が多く使われているのですか? 平成 27 年度の予算規模は約 2,500 億円で 児童 高齢者 障害者 生活困窮者などを支援するための経費の割合が増えています 平成 27 年度における予算額は約 2,500 億円で前年度より約 55 億円増加

財 政 の 現 状

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2 主な歳入 ( 総合予算編成団体 ) 地方税は, 市町村民税の増加により10.2% の増 ( 地財計画では+15.7%) となっている 地方譲与税は, 所得譲与税の廃止により55.7% の減 ( 地財計画では 81. 0%) となっている 地方交付税は, 税収の伸び等により6.4% の減 ( 地財

Ⅳ 地方交付税

平成26年版 特別会計ガイドブック

山形県庄内町平成 28 年 11 月 ( 訂正版 ) 平成 26 年度決算に基づく健全化判断比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第 3 条第 1 項の規定により 健全化判断比率を公表 いたします 健全化判断比率は 自治体の財政が健全かどうかを表す指標です 地方公共団体の財政の健全化に関する法

23家計簿syuusei.xls

(1) 市税 1 個人市民税 12,, 12, 1,, 1, 8,, 8, 6,, 6, 4,, 4, 2,, 2, 4,425,177 4,542,579 4,451,591 4,548,613 4,83,99 5,245,539 6,124,689 6,342,477 6,436,251 6,1


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1 北九州市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 20 年度 171.8% 平成 21 年度 173.5% 平成 22 年度 平成 23 年度 166.9% 166.0% 166.9% 平成 24 年度 170.3% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め

15 小郡市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 21 年度 118.0% 平成 22 年度 102.9% 平成 23 年度 平成 24 年度 81.4% 92.7% 81.4% 平成 25 年度 76.4% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め その地

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連結実質赤字比率 ) 実質赤字比率 =A/B*100が負一般会計等 2 会計名学童等災害共済学童等災害共済事業 数の場合における A/B*100の絶対 一般会計等 2 実質収支額 値 一般会計等 3 会計名 中小企業従業員中小企業従業員退職金等

平成 28 年度決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率に関する審査意見書 春日井市監査委員

< 図 2: 歳出決算 ( 性質別内訳 ) の状況 > 区分 義務的経費 人件費扶助費公債費小計投資的経費その他経費他会計繰出金合計 年度

地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に係る比率について 1 概要北海道夕張市のような地方自治体の財政破綻を未然に防ぐため 平成 20 年 4 月に 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 ( 以下 財政健全化法 といいます ) が施行されました 財政健全化法では 市の一般会計の決算だけでなく 市

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資料 3 平成 26 年度 神奈川県競輪組合 主要施策説明書 神奈川県

の自主財源では 分担金 負担金 使用料 手数料 寄付金 繰入金が増加しましたが 財産収入や諸収入が大幅に減少したことにより 自主財源は前年より 6,952 万円の減 (3.8% 減 ) となっております 国や県などの制度に影響を受ける依存財源は 53 億 9,090 万円で 県支出金や町の借金である

下呂市は今後 市税の減収や地方交付税特例措置 の終了を見据え 大幅に支出をカットし 身の 丈に合った市政運営をしていかなければ なりません 広報紙 11月号参照 今月は支出をどう見直していく のか 予算規模縮減に向け たお話です 3 と 年度 は 前 下呂市の財政の弾力性を示す経 進む財政の硬直化

第 3 章 前期基本計画 第 節 14 これまでの行財政改革では 組織経営の視点を持った機能的で効率的な市役所 をテーマに 職員数や 人件費の削減 各種手当の見直し等に取り組み 効果を上げてきたところです しかしながら 社会情勢が急激に 職員数と総人件費の推移 変化する中 多様化する住民ニーズ職員給

Microsoft Word - あきる野市のおさいふ(H30年度版).docx

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1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に係る比率について 1 概要北海道夕張市のような地方自治体の財政破綻を未然に防ぐため 平成 20 年 4 月に 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 ( 以下 財政健全化法 といいます ) が施行されました 財政健全化法では 市の一般会計の決算だけでなく 市

地方公共団体財政健全化法

Ⅰ 平成 24 年度高鍋町財務書類の公表について 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示された 基準モデル

資料 1 税財政制度を通じた論点 Ⅰ 現状と課題 1. 地方財政の財政の概要 地方財政の平成 23 年度決算は 歳入約 兆円 歳出 97.0 兆円となっている なお 借入金残高は約 兆円と依然と高い水準にある 国と地方における最終支出ベースにおける比率は 42:58 となって


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1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉 伝染病 0 0

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉 伝染病 0 0

目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

(1) 市税 1 個人市民税 12,, 9, 1,, 75, 8,, 6, 6,, 45, 4,, 3, 2,, 15, 4,518,685 4,345,532 4,24,78 4,425,177 4,542,579 4,451,591 4,548,613 4,83,99 5,245,539 6,1

5 財政見通し地方交付税の減少等に伴い歳入額が大きく減少する一方で, 歳出は緩やかに減少することから, 期間を通じて収支不足が生じるものの, 財源対策 ( 財政調整基金の取崩し ) を講じることにより, 対象期間中は収支均衡を図ることができる見込みとなった しかしながら, 平成 33 年度末の財政調

最上町バランスシートを読むにあたって

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

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平成 28 年度決算に基づく福井市健全化 判断比率及び資金不足比率審査意見書 福井市監査委員

目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

平成15年度小金井市一般会計決算概要

Transcription:

平成 27 年度 高松市の財政状況 高松市

1. 財政状況の年度推移 ( 一般会計 ) (1) 決算概況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 一般会計の歳入 歳出の規模は増加傾向にあり 平成 27 年度の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模となっています 実質収支は 黒字を継続しており 27 年度は約 49 億円 前年度と比べると約 11 億円の増となっています ( なお 単年度収支も 11 億円となります ) 実質単年度収支は 23 年度に黒字になったものの それ以降は赤字の状況が続いており 27 年度は 17 億円に赤字となっています これは 実質的な赤字要素である基金 ( 家計でいう貯金 ) を取り崩していることが要因となっています 形式収支とは歳入決算総額から歳出決算総額を差し引いた歳入歳出差引額のことです 実質収支とは歳入歳出の差引き額 ( 形式収支 ) から継続費や繰越明許費に伴って翌年度へ繰り越すべき一般財源を控除した決算額のことです 地方公共団体の財政運営の良否を判断する重要な指標と言われています 通常 黒字団体 赤字団体 という場合は 実質収支の黒字 赤字により判断します 単年度収支とは実質収支は前年度以前からの収支の累積であるので その影響を控除した単年度の収支のことです 具体的には 当該年度における実質収支から前年度の実質収支を差し引いた額です 実質単年度収支とは 単年度収支に 実質的な黒字要素である基金の積立額と市債の繰上償還額を加え 赤字要素である基金の取崩し額を控除した実質的な単年度収支のことです

(2) 歳入の状況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 歳入において 本市が自主的に収入できる自主財源の割合は 平成 19 年度に 62.2% ありましたが 27 年度は 49.9% にまで減少しています これは 自主財源の総額がほぼ横ばいで推移している一方 歳入総額が相対的に 依存財源の割合が高くなり 地方交付税や国庫 県支出金 市債に依存している傾向にあります 特に市債は 合併後の 18 年度から 2 倍以上に増加しています これは 公共施設の整備や大規模修繕などの増加が要因となっています 地方譲与税とは地方公共団体の財源とされているものについて 課税の便宜その他の事情から 徴収事務を国が代行して国税として徴収し そのまま地方に譲与する地方税のことです 例えば 自動車重量譲与税 地方揮発油譲与税 特別とん譲与税 航空機燃料譲与税などがあります 地方交付税とは地方公共団体の自主性を損なわずに 地方財源の均衡を図り かつ地方行政の計画的な運営を保障するために 国税のうち 所得税 法人税 酒税 消費税及地方法人税のそれぞれ一定割合の額を 国が地方公共団体に対して交付する税のことです 地方交付税には 普通交付税と災害等特別の事情に応じて交付する特別交付税があります 普通交付税は 基準財政需要額が基準財政収入額を超える地方公共団体に対して その差額 ( 財源不足額 ) を基本として交付されます 国庫支出金とは国と地方公共団体の経費負担区分に基づき 国が地方公共団体に対して支出する負担金 委託費 特定の施策の奨励又は財政援助のための補助金のことです 自主財源比率とは地方公共団体が自主的に収入しうる財源 ( 市税 分担金及び負担金 使用料 手数料 財産収入 寄付金 繰入金 繰越金 諸収入 ) の歳入総額に占める割合のことです 自主財源の多寡は 行政活動の自主性と安定性を確保しうるかどうかの尺度となるため 自主財源比率が高い方が望ましい

(3) 歳出の状況 ( 目的別 ) ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 歳出 ( 目的別 ) において 金額が大きなものとしては 障がい者 老人 児童福祉サービスや生活保護などの 民生費 学校教育や社会教育の振興などの 教育費 本庁舎管理や職員に要する経費などの 総務費 市が発行した地方債の元利償還金などの 公債費 が挙げられます 推移をみると 特に 民生費 は 福祉 医療 介護などの社会保障費の増大により 平成 27 年度は 合併後の 1 8 年度から約 1.5 倍となっているほか 総額に占める割合も 33.5% から 40.9% となり 最も大きな割合を占めています (4) 歳出の状況 ( 性質別 ) ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 歳出 ( 性質別 ) において 金額が大きなものとしては 被扶助者の生活の維持費などの 扶助費 職員の給与や退職金などの 人件費 公共施設の建設費などの 建設事業費 が挙げられます 推移をみると 財政の硬直化の状況を示す人件費 扶助費 公債費を合わせた義務的経費が 社会保障費の増大により増加していますが 投資的経費である建設事業費も増加しているため 義務的経費率は 概ね 55% 前後で推移しており 硬直化していることが分かります また 近年 普通建設事業費が増加しているため 投資的経費の割合は増加傾向にあります

総務費とは本庁舎管理 戸籍 統計 徴税 選挙 職員に要する経費等 市の全般的な管理事務に要する経費のことです 民生費とは生活保護 障がい者 老人 児童福祉等 社会生活の安全等に要する経費のことです 衛生費とは健康づくりや環境対策 ごみ し尿処理等に要する経費のことです 農林水産業費とは農林水産業の振興を図るための支援や生産基盤整備に要する経費のことです 商工費とは商工業の育成 観光の振興等に要する経費のことです 土木費とは道路 公園 住宅の整備等に要する経費のことです 消防費とは消火活動を始め 風水害などの災害が生じた場合の被害を軽減するために要する経費のことです 教育費とは学校教育や社会教育の振興等に要する経費のことです 公債費とは地方公共団体が発行した地方債の元利償還等に要する経費のことです 義務的経費とは地方公共団体の歳出のうち 人件費 扶助費 公債費のように その支出が義務づけられ 任意に節減できない経費で きわめて硬直性の強い経費のことです 人件費とは職員の給与や議員 非常勤嘱託職員への報酬などの経費です 扶助費とは生活保護法 児童福祉法等の法令に基づく被扶助者への支給や また 市が単独で行う各種扶助のための経費のことです 投資的経費 ( 建設事業費 ) とはその支出の効果が資本形成に向けられ 例えば普通建設事業費 ( 補助事業 単独事業 ) 災害復旧事業費等のように施設等の資産として将来に残るものに支出される経費のことです 補助事業とは地方公共団体が国から負担金又は補助金を受けて実施する事業のことです 単独事業とは地方公共団体が国からの補助等を受けずに 独自の経費で任意に実施する事業のことです

(5) プライマリーバランス ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 平成 16 年度以降 12 年連続で黒字を堅持していますが 19 年度以降 減少傾向にあります これは 合併特例債を活用した事業を始め 大型建設事業の進捗により 市債の発行が増えたことや その返済に係る公債費が増えたことが要因となっています 今後とも 事業を精査する中で 極力 市債残高を抑制し プライマリーバランスに配慮する必要があります プライマリーバランス ( 基礎的財政収支 ) とは政策的な支出が新たな借金に頼らずに その年度の税収等でまかなわれているかどうか 子どもや孫等次の世代に負担を先送りしていないかどうかを示す指標です 具体的には 借入れを除く税収等の歳入から市債の発行や過去の借入れに対する元利償還等を除いた歳出を差し引いた財政収支のことです プライマリーバランスが均衡すれば 毎年度の税収等によって 過去の借入れに対する元利払いを除いた毎年度の歳出をまかなえていることを示しています < 算出方法 > ( 歳入 - 市債収入 )-( 歳出 - 公債費 )

2. 主要な財政指標 ( 普通会計 ) (1) 財政力指数 グラフの解説 推移をみると 継続して類似団体を上回っており 増加傾向にあります 今後とも 市税を始めとした自主財源の確保に努めるほか 事業の厳しい選択を図ります 財政力指数とは地方公共団体の財政力を示すものであり 標準的な行政経費に対し 市税等の一般財源収入額がどの程度確保されているかを表す指数です 指数が 1 ( 黄線 ) に近い団体ほど財源に余裕があり 1 を超えると普通交付税の不交付団体となり 標準的な水準以上の行政を行うことができます (2) 経常収支比率 グラフの解説 推移をみると 継続して類似団体を下回っていますが 近年 人件費や扶助費の増加などから 増加傾向にあります 今後とも引き続き 経常経費のさらなる見直しを図り 財政構造の弾力化に努めます 経常収支比率とは地方公共団体の財政構造の弾力性を示す指標であり 比率が低いほど弾力性が大きいことを示しています

(3) 実質公債費比率 グラフの解説 推移をみると 公債費の減などから 減少傾向にあるものの 継続して類似団体を上回っています 今後とも プライマリーバランスに留意し 計画的な市債の発行と償還に努めます 実質公債費比率とは地方公共団体の借入金 ( 市債 ) の返済額 ( 公債費 ) による財政負担の度合いを判断する指標です 18% 以上になると 市債の発行に当たり 許可が必要となります (4) 将来負担比率 グラフの解説 推移をみると 平成 20 年度以降 減少傾向にありましたが 市債残高の増などから 7 年ぶりに増加に転じており 継続して類似団体を上回っています 今後とも プライマリーバランスの黒字化に努めるほか 特別会計の効率的運営を図り 将来負担額の軽減に努めます 将来負担比率とは地方公共団体の借入金 ( 市債 ) 残高や将来的に負担することとなる債務による財政負担の度合いを判断する指標です 350% を超えると 早期健全化団体に指定され 財政健全化計画を作成しなければなりません

(5) 市債現在高 ( 単位 : 億円 ) ( 単位 : 万円 ) 総額 一人当たり グラフの解説 臨時財政対策債を除いた市債残高は 減少傾向にありましたが 大型建設事業の本格化などにより 6 年ぶりに増加に転じました また 市民一人当たりの市債現在高は 継続して類似団体を下回っていますが 臨時財政対策債などの増加により 近年は増加傾向にあります (6) 基金現在高 ( 単位 : 億円 ) ( 単位 : 万円 ) 総額 一人当たり グラフの解説 基金現在高は 決算剰余金の積立により 増加傾向にありましたが 財源不足への対応として財政調整基金等を取り崩したことにより 5 年ぶりに減少に転じました また 市民一人当たりの基金現在高は 継続して類似団体と上回っていますが 近年は減少傾向にあります

3. 総括 平成 27 年度の一般会計の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模で 26 年度に比べ 歳入総額は約 55 億円 率にして 3.5% の増 歳出総額につきましても 約 51 億円 率にして 3.3% の増となり 歳入 歳出ともに 3 年連続の増となっています 実質収支は 約 49 億円で 26 年度に比べ 約 11 億円の増 単年度収支は 3 年ぶりに黒字となり ました 合併以降 着実な財政状況の改善が見られ プライマリーバランスは 12 年連続で黒字を堅持しており 本市の財政の健全性は 一定程度 確保できていますが 実質単年度収支の赤字や臨時財政対策債を除く 市債残高が 6 年ぶりに増加するなど ここ数年 改善の勢いが鈍化しています 歳入において 自主財源比率をみると 49.9% となり 26 年度に比べ 0.8ポイント悪化しており 近年で最も数値の高かった19 年度の62.2% と比較すれば 12.3ポイントと大きく悪化しています 今後 市税収入の大幅な増収は期待できないことに加え 平成 28 年度からは地方交付税の合併特例の算定替が 段階的に廃止されることなどから 歳入の減少が見込まれるため 自主財源の確保は 本市の喫緊の課題となっています 歳出においても 危機管理センター ( 仮称 ) や新病院など 新規施設の整備のほか 介護給付費 医療費 生活保護扶助費などの社会保障費の増大により 財政需要の増大は避けられない状況です このため 今後の財政運営に当たっては 第 6 次総合計画のまちづくり戦略計画に掲げた事業などの効果的 効率的な推進に努めながら 中長期的な見通しをしっかりと持ち 財政運営を慎重に行うことにより 将来にわたり持続可能な財政の健全化に取り組んでまいります