7-Zip で ZIP ファイルを暗号化する暗号化 ZIP ファイルを作成するには まず暗号化したいファイルをエクスプローラーで選択して右クリックし コンテキストメニューから [7-Zip]-[ 圧縮 ] をクリックする 7-Zip のファイル圧縮ダイアログが表示されたら 以下の画面のように ZIP ファイル名やパスワード オプションを指定する なお 暗号化されていない通常の ZIP ファイルを後から暗号化することはできない ( この場合は いったん展開してから暗号化 ZIP ファイルを作り直す ) エクスプローラーからの暗号化 ZIP ファイルの作成 7-Zip をインストールすると このようにエクスプローラーのコンテキストメニューが拡張される 7-Zip では 対象のファイルから ZIP ファイルを新たに作成する過程で 暗号化を行う その際 パスワードは個々のファイルではなく ZIP ファイル自体に対してのみ設定できる (1) エクスプローラーで 暗号化したいファイルを選択する 複数のファイルを暗号化したい場合は 対象ファイルを全て選択して 1 度に暗号化する (2)(1) を右クリックして コンテキストメニューからこれを選ぶ (3) これをクリックすると 7-Zip のファイル圧縮ダイアログが表示される
7-Zip で作成する暗号化 ZIP ファイルの各種設定 Windows OS の標準機能で復号できるようにするには 次のように特定の設定をする必要がある (4) 作成する暗号化 ZIP ファイルの保存先とファイル名を指定する (5) アーカイブ形式として zip を選ぶ その他のアーカイブ形式を選択すると Windows OS の標準機能では復号できないことがあるので注意 (6) 圧縮の度合い ( 圧縮率 ) として 標準 を選ぶ 試した限りでは 圧縮率の高い 超圧縮 を選んでも Windows XP で復号できたが それでも 標準 を選んだ方が無難だろう (7) 圧縮方式として Deflate を選ぶ その他の圧縮方式を選択すると Windows OS の標準機能では展開できないことがあるので注意する (8) 暗号化のためのパスワードを指定する 2 つの欄に同じパスワードを入力する 使える文字は半角の英数字 記号のみで日本語は入力できない ( エラーになる ) パスワードを入力しないと 通常の非暗号化 ZIP ファイルが作成される (9) パスワードを伏せ字にせず 目視で確認したい場合は このチェックボックスをオンにする (10) 暗号化方式として ZipCrypto を選ぶ もう 1 つの選択肢 AES256 の方が暗号強度が高く堅牢だが Windows OS の標準機能では展開できなくなる (11) これをクリックすると暗号化 ZIP ファイルの作成が始まる
以上で暗号化 ZIP ファイルの作成作業は終了である 以後 この ZIP ファイルはパスワードが付けられた状態 ( 暗号化された状態 ) になり パスワードを指定しないと中のファイルは取り出せない しかし暗号化された状態のまま ZIP ファイルをコピーしたり メールに添付して送信したりすることは可能である メールで送信する場合は ZIP ファイルそのものをメールで送信し パスワードは口頭や FAX 電話などで伝えるようにするとよいだろう 暗号化したファイルを取り出したり読み出したりするには パスワードを指定する必要がある また 後から追加したり上書きしたファイルは自動的には暗号化されないので注意しよう ZIP 内の各ファイルの暗号化状況を確認する ZIP ファイルに格納されている各ファイルが暗号化されているかどうかは エクスプローラーで暗号化 ZIP ファイルを開き [ 表示 ] メニューを [ 詳細 ] にしてみると表示される 暗号化方式にかかわらず ZIP ファイルなら Windows 標準のエクスプローラーで暗号化の有無が確認できる (ZIP 以外の形式を使っている場合は 前述の 7-Zip File Manager を利用して確認する ) 暗号化 ZIP ファイルに新規ファイルを追加した場合の例後から 新規 Microsoft Office Word 文書.docx というファイルをドラッグ & ドロップで追加したところ 暗号化されていない ( パスワードが付いていない ) ことが分かる だがこのファイルだけを選んで暗号化する ( パスワードを付ける ) ことはできない 暗号化したければ いったん ZIP ファイル全体の暗号化を解除し 前述の手順で再度暗号化すること (1) 暗号化時に含まれていたファイルには このようにパスワードが付けられている (2) 後からアーカイブに追加したファイル (3)(2) は [ パスワード保護 ] が 無 すなわち暗号化されておらず 自由にアクセスできる
この場合は 以下で述べる 暗号化の解除 の手順に従って いったん暗号化を解除し ( パスワードを外し ) あらためてパスワードを付け直す必要がある 1 つのファイルだけを選んでパスワードを付けたり外したりすることは エクスプローラーでも 7-Zip でもできないようなので 注意していただきたい 暗号化 ZIP ファイルからファイルを取り出す 暗号化 ZIP ファイルからファイルを取り出すには 通常の ZIP ファイルの場合と同様 エクスプローラーで暗号化 ZIP ファイルを開いて その中の対象ファイルをダブルクリックするかドラッグ & ドロップする するとパスワードを入力するダイアログが表示されるので 暗号化の際に入力したパスワードを指定する 暗号化された ZIP ファイル中に含まれるファイルを読み出したり ドラッグ & ドロップで取り出したりする場合にパスワードの入力が必要となる (1) 解除のためのパスワードを指定して [OK] を押す 暗号化しても ZIP 内のファイル / フォルダー一覧は見える!? ここで不思議に思われるかもしれないが エクスプローラーで暗号化 ZIP ファイルをダ ブルクリックすると パスワードを指定しなくても その ZIP ファイルの内容が表示され る つまり ZIP ファイルに含まれるファイル名の一覧が表示されるのである もし ZIP ファイル中にフォルダーが含まれている場合は それも開くことができるし エクスプローラーのツリー表示形式を使えば フォルダーの階層構造を表示させることも可能である つまり 暗号化されていても ファイル名やフォルダー名は何の制限もなく見ることができる ( ファイルの中身自体は読み出せない ) そのため ファイル名そのものを秘匿したいような場合には これでは不十分なので注意していただきたい 例えば 7-Zip の場合は 7z というアーカイブ形式で( ファイル名の暗号化を有効にしつつ ) 暗号化すれば ファイル名を秘匿できる (Windows OS の標準機能では展開できなくなるが ) ZIP 形式のまま秘匿したければ 無意味なファイル名に変えてから暗号化したり 作成した ZIP ファイルを新たな別の ZIP ファイルに入れ ( ネストさせる ) 外側の ZIP ファイルを暗号化してもよい
ZIP ファイルの暗号化を解除する 暗号化を解除し 暗号化されていない状態の ZIP ファイルにするには エクスプローラーで ZIP ファイルを開いてから 右ペインの何もないところを右クリックし ポップアップメニューから [ 暗号化解除 ] を実行する ( あるいは [Alt] キーを押してメニューバーを表示してから [ ファイル ]-[ 暗号化解除 ] を実行する ) すると ZIP ファイル全体の暗号化が解除 され どのファイルへも自由にアクセスできるようになる ( 特定の 1 つのファイルだけ暗号化を解除することはできない 必ず ZIP ファイル全体の暗号化が解除される ) 暗号化の解除暗号化を解除すると どのファイルへも制限なくアクセスできるようになる 暗号化されたファイルとそうでないファイルが混在している ZIP ファイルであっても この操作により 全てのファイルの暗号化が解除される (1) これを実行すると パスワードを入力するダイアログが表示されるので 暗号化で設定したパスワードを指定する 1 つの ZIP ファイルに 暗号化されたファイルとそうでないファイルが混ざっている場合でも この暗号化解除の操作を行うと 全ファイルの暗号化が解除される