マルチメディア, 分散, 協調とモバイル (DICOMO2007) シンポジウム ワームホールデバイス : DLNA 情報家電の 遠隔相互接続支援機構 武藤大悟 吉永努 電気通信大学大学院 情報システム学研究科 DICOMO2007 1
発表の流れ 1. 研究の背景と目的 2. 相互接続の概観 3. ワームホールデバイスの動作の概要 4. 実験 性能評価 5. まとめ DICOMO2007 2
発表の流れ 1. 研究の背景と目的 2. 相互接続の概観 3. ワームホールデバイスの動作の概要 4. 実験 性能評価 5. まとめ DICOMO2007 3
1. 研究の背景と目的 背景 ブロードバンド回線 携帯端末の普及 DLNA 規準情報家電等デジタル機器の普及 internet DLNA 対応オーディオプレーヤー 操作 コントローラ 無線 有線 LAN 接続 操作 音楽などのコンテンツ DLNA 対応テレビ (Media Renderer ) DLNA 対応ソフトウェアが稼動する PC 動画などのコンテンツ DLNA 対応レコーダー (Media S erver) 目的 ホームネットワーク内のデジタル機器を, 家庭間, 屋外で利用を可能にし, 利便性を高める アプローチ 既存の機器をインターネット越しの利用に対応させる支援機構を導入 DLNA 情報家電遠隔接続支援機構 ワームホールデバイス Sensor Gateway インターネットに常時接続されたデジタル機器 non-dlna Device ホームネットワーク DLNA DMP Wormhole device Gateway で構成されたホームネットワークの一例 インターネット シグナリング接続 SIP Server P2P 接続 ホームネットワーク DLNA DMS モバイルネットワーク 携帯電話 /PDA 家庭間 屋外からのデジタル機器の利用 DICOMO2007 4
発表の流れ 1. 研究の背景と目的 2. 遠隔接続の概観 3. ワームホールデバイスの動作の概要 4. 実験 性能評価 5. まとめ DICOMO2007 5
2. 遠隔接続の概観 ホームネットワーク SIP Proxy SIP シグナリング ホームネットワーク Wormhole Device ( WD ) IGD の中継 IGD Wormhole Device WD ( WD ) Digital Media Player (DMP) Digital Media Server (DMS) コンテンツの中継 DICOMO2007 6
2. 遠隔接続の概観 Wormhole Device (WD) とDMP / DMS 5SIP の通信について WDは異なるネットワーク上にある DMS Proxy とDMPの間の (Universal Plug and Play:) 通信を中継する 異なるネットワーク間の 通信の実現 Signaling channel WD IGD の中継 IGD WD DMP DMS コンテンツの中継 DICOMO2007 7
2. 相互接続の概観 example.net SIP Proxy SIP-URI: user1@example.net SIP シグナリング SIP-URI : user2@example.net WD IGD IGD WD Wormhole Device (WD) 同士の通信は SIP メッセージの交換で行われる data channel 3 Device WDは2 SIPユーザー エージェント (UA : User Agent) として動作し 自身を SIP Control Point Proxy Serverに登録 (REGISTER) する その後 接続相手となる WDとは SIP-URIを指定することで通信を行う 相互接続に必要な情報を交換する DICOMO2007 8
2. 相互接続の概観 Wormhole Device (WD) と IGD(Internet 5SIP Gatway Device) ホームネットワークとインターネットをつなぐ Proxy IGDを操作して NATトラバーサルや外部 IPアドレスの取得します Signaling channel WD で制御 IGD IGD で制御 WD DMP DMS DICOMO2007 9
発表の流れ 1. 研究の背景と目的 2. 相互接続の概観 3. ワームホールデバイスの動作の概要 4. 実証実験 5. まとめ DICOMO2007 10
3-1. 機器の検出 IGD 検出 SIP Proxy Server IGD 検出 WD WD (DMP) (DMS) DMS 検出 DICOMO2007 11
3-2.DLNA 機器情報の交換 SIP Proxy Server WD GetDeviceSummary WD response RootDeviceSummary (XML) DICOMO2007 12
3-3. 接続の開始 停止 SIP Proxy Server WD OpenDevice WD response Location: http://xxx.xxx.x.x/dexc.xml LocalIp 192.168.0.3 DICOMO2007 13
3-4.DLNA 機器の通信を中継 中継プロセス SIP Proxy Server 中継プロセス Proxy WD WD Proxy デバイス参加通知 コンテンツの中継 DICOMO2007 14
発表の流れ 1. 研究の背景と目的 2. 相互接続網の概観 3. ワームホールデバイスの動作の概要 4. 実装実験と評価 5. まとめと今後の予定 DICOMO2007 15
実験環境 ホームネットワーク環境 DLNA DMS DMP 各社 DLNA 製品 家庭向けインターネット接続環境 NTT Bフレッツ (FTTH) KDDIひかりone(FTTH) Yahoo BB! ADSL J:COM NET(CATV) 対応家庭向けルータ 各社ブロードバンドルータ DICOMO2007 16
実験環境 ワームホールデバイス OS:PC linux プログラム :C 言語 ライブラリ Portable SDK 1.4.6 The osip library 2.2.2 The extended osip library 2.2.3 SIP Proxy Server The partysip SIP proxy server2.2.3 DICOMO2007 17
実験の概観 ホームネットワーク 1 ホームネットワーク 2 internet internet 電話回線へ 光回線へ Yahoo! BB トリオモデム グローバルアドレス 1 NAT ルーター機能搭載 IGD 搭載 NTT 東日本メディアコンバーター グローバルアドレス 1 光ファイバー Ether WD1 Sony Network Media Receiver (DMP) Sony Net juke (DMP) Dell Inspiron 9400 (DMS/SMP) WD2 Buffalo LinkStation (DMS) BUFFALO 有線ブロードバンドルーター NAT ルーター IGD 搭載 Panasonic DMR-E500H (DMS/DMP) ワームホールデバイスを使った DLNA 機器の相互接続に成功 DICOMO2007 18
実験結果 Home Network 1 Home Network 2 DMP IGD DMS DMS IGD DMP ワームホールデバイスを使った DLNA 機器の相互接続に成功 DICOMO2007 19
コンテンツの再生能力の評価 中継している通信は 2 種類 通信 コンテンツの通信 HTTP-GET など Digital Media Server (Device) ContentDirectory Service ConnnectionManager Service AVTransport Service Transfer Server Process (HTTP server など ) HTTPGET など Digital Media Player (Control Point) DICOMO2007 20
コンテンツの中継方法 1DMP,DMS 間でコンテンツを直接転送 2 中継プロセスがコンテンツの転送を中継 Home Network 1 Home Network 2 Home Network 1 Home Network 2 Proxy IGD IGD Proxy Proxy HTTP Proxy IGD IGD HTTP Proxy Proxy DLNA DMP DLNA DMS DLNA DMP DLNA DMS DICOMO2007 21
2000.0 平均転送速度 1800.0 1600.0 直接転送 PROXY 経由 1400.0 kbps 1200.0 1000.0 800.0 600.0 400.0 200.0 0.0 CATV->ADSL CATV->FTTH1 CATV->FTTH2 回線種別 DICOMO2007 22
FIFO バッファを利用した中継 2 中継プロセスがコンテンツの転送を中継する場合利用できる HTTP 中継プロセスの FIFO バッファ HTTP PROXY internet HTTP PROXY 回線のスループットに近いビットレートを持つ動画データ DMP のバッファ 安定した再生が可能 DICOMO2007 23
2000.0 平均転送速度 1800.0 1600.0 直接転送 PROXY 経由 1400.0 kbps 1200.0 1000.0 800.0 600.0 400.0 200.0 0.0 CATV->ADSL CATV->FTTH1 CATV->FTTH2 回線種別 DICOMO2007 24
3000 バッファ完了 2500 再生開始 可変ビットレート (VBR) コンテンツの転送 DMP スループット (kbps) バッファ済み容量コンテンツのビットレート (kbps) コンテンツの平均ビットレート (kbps) CATV->ADSL 平均転送速度 (kbps) 2000 kbps 1500 1000 500 回線速度がコンテンツの平均ビットレートより速いにもかかわらずバッファ枯渇 0-4-0.82.55.75 9 12.315.518.82225.328.531.83538.341.544.84851.354.557.86164.367.570.874 77.380.583.88790.393.596.8100 再生時間 DICOMO2007 25
可変ビットレート (VBR) コンテンツの転送 FIFO バッファ有 3000 バッファ完了再生開始 2500 DMP スループット (kbps) バッファ済み容量コンテンツのビットレート (kbps) コンテンツの平均ビットレート (kbps) 2000 kbps 1500 1000 500 0-17 -14-11 -8-5 -2 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 再生時間 49 52 55 58 61 64 67 70 73 76 DICOMO2007 26 79 82 85 88 91 94 97 100
コンテンツの再生能力の評価 結論 中継を行うことで回線の平均スループットは低下することが多い しかし 中継とバッファリングによって再生品質が安定する. 特に回線の平均スループットに近い平均ビットレートを持つ VBR コンテンツを再生する場合. DICOMO2007 27
発表の流れ 1. 研究の背景と目的 2. 相互接続網の概観 3. 相互接続の動作 4. 実証実験 5. まとめと今後 DICOMO2007 28
まとめと今後 まとめ 既存の DLNA 機器を相互に接続する仕組みを提案し, 開発に成功した. コンテンツの転送方法について評価を行った 今後 ALM 配信などの応用アプリケーションの基盤として拡張 携帯端末用向けの WD 開発で屋外からの利用方法の検討 DICOMO2007 29