OM-ER2CZZ-JPJ-00 シリンダ形電気チェーンブロック (125 kg ~250 kg ) オーナーズマニュアル ( 追補版 ) 懸垂形 ( 単体 ):ER2C 手動トロリ結合式 :ER2CSP
はじめに シリンダ形電気チェーンブロックは ロードチェーン端末に取り付けられた下フックと一体化したシリンダスイッチのグリップを操作することにより 比較的小さなつり荷を対象に短い距離移動させる用途に最適です このオーナーズマニュアルの内容に従って 正しくご使用ください 安全上のご注意 このオーナーズマニュアルは シリンダ形電気チェーンブロック (125 kg ~250 kg ) に関する特有の事項を記載しております ご使用前には キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) オーナーズマニュアル もあわせてお読みいただき 記載内容を守り正しくご使用ください 開梱後 キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) オーナーズマニュアル を参照し 製品 No. の記録および点検の事前記録を行ってください 製品仕様と使用環境 製品仕様電源電圧 :3 相 200V(50/60Hz) 3 相 220V(60Hz) 操作電圧 :24V(200V-50/60Hz) 26.4V(220V-60Hz) 短時間定格 :1 速形 -60 分 2 速インバータ形 -30/10 分反復定格 :1 速形 -60%ED 2 速インバータ形 -40/20%ED モータの絶縁 :E 種等級 :1 速形 -M5 2 速インバータ形 -M6 保護等級 :IP44 操作方法 : 床上シリンダ操作揚程 :1.8m( 標準 ) 給電方式 : キャブタイヤケーブル給電塗装色 :KITO Yellow ( マンセル 7.2YR6.5/14.5 相当 ) 準拠規格 :JIS B8815 ブレーキ容量 :150% 以上適用レール ( 手動トロリ付時 ) : I ビーム H ビーム適用レール幅 ( 手動トロリ付時 ): 標準 -50mm 75mm 100mm その他 : 給電ケーブル 5m( 標準 ) * 製品の使用環境条件は キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) オーナーズマニュアル をご参照ください また 各部の寸法は巻末の付録をご参照ください シリンダスイッチ内部には精密部品が使用されています 常に清浄に保ち 油 粉塵 水分などが多い環境では使用しないでください また 定期的に汚れを落としてください この内容を守らないと 故障 傷害または物的損害の恐れがあります 2
製品の形式 製品の形式 製品形式懸垂形手動トロリ結合式定格荷重基本 2 速 2 速本体 1 速形 1 速形インバータ形インバータ形 125 kg ER2C001H ER2C001IH ER2CSP001H ER2CSP001IH ER2-B 250 kg ER2C003S ER2C003IS ER2CSP003IS ER2CSP003IS 各部の名称 ( 懸垂形 ) ( 手動トロリ結合式 ) ケーブルウケ ロードチェーン 非常停止ボタン カールコード コードホルダ 可動グリップ シリンダスイッチ グリップ 着脱カナグ 下フック 3
組立 お客様からご注文いただいた製品の仕様により 部品が取り付けられていない場合がございます 以下の内容に従って 正しく部品を取り付けてください ツリカナグの取り付けウエフックを取り外します ソケットボルトを緩め ジクトメイタを外し ジクトメクリップを外します ツナギジク ウエフックの順で取り外します ツナギカナグをフックの代わりに取り付けます ( 取り付け手順はフックを取り外したのと反対の手順になります ) 取り付けたツナギカナグにツリカナグを入れ ツナギボルト ミゾナット ワリピンを用いて取り付けてください ツリカナグ ウエフック ツナギボルト ジクトメクリップ 押さえ部 ワリピン ミゾナット ツナギカナグ ツナギジク ジクトメイタ ソケットボルト ストッパとクッションラバーの取り付けあらかじめクッションラバーをロードチェーンに挿入してから ソケットボルトで以下の位置にストッパを固定してください 負荷側 : チェーン端末から 32 リンク目無負荷側 : チェーン端末から 3 リンク目 ロードチェーンへのシリンダスイッチの取り付けコードホルダー先端にクサリピン ミゾナットおよびワリピンを使用して取り付けてください クッションラバー ソケットボルト クサリピン 無負荷側 負荷側 ワリピン ストッパ コードホルダー ミゾナット ワリピンは確実に折り曲げてください ストッパとクッションラバーは正しい位置に取り付けてください これらの内容を守らないと 死亡または重傷などの重大事故の恐れがあります 4
操作方法 荷の巻き上げ 巻き下げ方法固定グリップを握り 親指と人指し指で可動グリップを上下させてください 巻き上げ : シリンダスイッチの可動グリップを上に上げる 巻き下げ : シリンダスイッチの可動グリップを下に下げる 可動グリップ 固定グリップ UP: 巻上 DN: 巻下 ( グリップの握り方 ) ( シリンダスイッチ ) 速度切替 (2 速インバータ形 ) 2 速インバータ形は切替スイッチにより 高速または低速に速度の切替が出来ます 低速操作切替スイッチを右側に押し込むと緑のランプ (LED) が点灯します この状態で可動グリップを操作すると低速運転になります 高速操作切替スイッチを左側に押し込むと赤のランプ (LED) が点灯します この状態で可動グリップを操作すると高速運転になります 高速側 LED( 赤 ) ( 非常停止ボタン ) ( 切替スイッチ部 ) 低速側 LED( 緑 ) 非常停止操作 設備の故障など予期せぬ危険な状況では非常停止ボタンにより 巻き上げまたは巻き下げ操作を 停止させることが出来ます 非常停止させる場合 : コードホルダ側面の赤いボタンを押し込んでください ロックを解除する場合 : 押し込まれたボタンを右 ( 矢印の方向 ) に回してください インバータのリセット (2 速インバータ形のみ ) 非常停止ボタンはインバータのリセット機能も兼ねています 2 速インバータ形の製品を使用していて 過負荷 過電流などが原因でインバータがトリップした場合は 前項の非常停止操作を行いインバータのリセットをしてください 5
シタフックの着脱取り付け時着脱カナグ下面から下フックを挿入してください 取り外し時右図のA 部のみを左に回してください 着脱カナグ A ( 取り付け時 ) ( 取り外し時 ) 2 速インバータ形の速度調整 2 速インバータ形は 低速 高速のインバータパラメータを変更することにより 速度を調整する事ができます キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) オーナーズマニュアル または キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) インバータマニュアル を参照して正しく設定してください 故障の原因となりますので 過度な操作 ( インチング プラッキング ) はしないでください 通常作業時に非常停止ボタンを使用して 吊り停止させないでください 荷を吊っている状態で着脱カナグを操作しないで下さい ( 下フックを外さないでください ) 下フック取り付け後は 着脱カナグから抜けないことを確認してください これらの内容を守らないと 死亡または重傷などの重大事故の恐れがあります 6
日常点検 使用前に日常点検を実施してください ( 点検 確認中に異常を発見した場合は 主電源を遮断して 故障 の表示をし 修理を保守管理者に依頼してください ) 日常点検を行わないと 死亡または重傷などの重大事故の恐れがあります 下表以外の項目は キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) オーナーズマニュアル を参照し 実施してください 項目 点検方法 判定基準 外観 目視 1シリンダスイッチ各部に有害なキズ割れ 破損がないこと シリンダスイッチの操作 操作 2 カールコードに有害なキズ 亀裂がないこと 3 カールコードの脱落がないこと 4 警告ラベルが剥がれていないこと 5 各部のボルト ナット ワリピン着脱カナグ及び下フックの緩み 脱落がないこと ( 下フックは軽く引張って 抜けないこと ) 6 シリンダスイッチに汚れや異物の付着がないこと 1 可動グリップの操作方向と同じ方向に作動すること 2 断続運転がなく 円滑に作動すること 基準を外れた時 損傷している部品を交換する カールコードを結束バンドで確実に固定する 警告ラベルを交換するか確実に張付ける 確実に取り付ける 清掃する 弊社サービスショップまたは 最寄のキトーまでお問合せください 3 異音 振動がないこと 4 切替スイッチで円滑に速度切替ができること 定期点検 月例点検 / 年次点検 月例点検 / 年次点検が終了したら 機能チェック テストを行って正しく動作することを確認してください 月例点検を行わないと 死亡または重傷などの重大事故の恐れがあります お願い 月例 / 年次点検をするときは 日常点検もあわせて実施してください 7
下表以外の項目は キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) オーナーズマニュアル を 参照し 同じ定格荷重の機種の点検を実施してください クサリピン 項目点検方法判定基準基準を外れた時 変形 キズ摩耗 目視ノギス測定 著しい変形 キズがないこと ロードチェーンとの接触部の摩耗量が 5% を越えないこと クサリピンを交換する シリンダスイッチ 項目点検方法判定基準基準を外れた時 トメネジの緩み 目視増締め 緩み 脱落がないこと 着脱カナグが回転しないこと ( グリップと着脱カナグの間に大きな隙間がないこと ) 隙間 X トメネジ グリップ グリップの下のトメネジを確実に止める 着脱カナグ 故障の原因と対策 下表以外の項目は キトーエクセル ER2 形電気チェーンブロック (125kg~5t) オーナーズマニュアル を 参照し 同じ定格荷重の機種の点検を実施してください シリンダスイッチ 状況原因箇所主な発生原因対策 可動グリップを操作しても作動しない 可動グリップの操作方向と異なる方向に動く シリンダ内部のスイッチ類の故障 1 粉塵 ほこりおよび異物などのシリンダ内部への浸入 2 水分のスイッチ内部への浸入による漏電 錆び 3 内部のスイッチ類の接点寿命マイクロ SW 寿命機械的 :100 万回電気的 :3 万回 4 過度な操作による損傷 損傷部品の交換清掃 配線違い 結線図に従い正しく 結線する (P11 P12 参照 ) 8
付録 シリンダ形電気チェーンブロックの諸元と各部の寸法 懸垂形 ( 単体 ) 諸元 定格荷重 形式 基本 本体 標準揚程 (m) 巻上モータ 出力 (kw) B 1.8 0.56 反復定格 (%ED) 巻上速度 (m/s) 50Hz 60Hz ロードチェーン線径 (mm) 掛数 125 ER2C001H - 0.235 0.282 30 60 M5 250 ER2C003S - 0.152 0.182 30 125 ER2C001IH 250 ER2C003IS 40/20 INIT. 0.277 0.0461 RANGE 0.277 0.0231 INIT. 0.179 0.0299 RANGE 0.179 0.0150 φ4.3 1 等級 M6 質量 29 29 揚程 1m 増し増加重量 0.42 質量は揚程 1.8m の場合です 各部の寸法 (mm) 定格荷重 形式 フック間最小距離 :C D a b d e f g h i 125 ER2C001H 478 250 ER2C003S (564) 1010 430 125 ER2C001IH 535 250 ER2C003IS (564) 321 (345) 345 219 (305) 276 (305) 259 260 (284) 27 99 93 (117) 284 117 表中の ( ) 内の数値は メカニカルブレーキ付フリクションクラッチ ( オプション ) を装着時の寸法を 表します 9
手動トロリ結合式 諸元 定格荷重 形式 基本本体 標準揚程 (m) 巻上モータ 出力 (kw) 反復定格 (%ED) 巻上速度 (m/s) 50Hz 60Hz 適用レール巾 :B(mm) 最小回転半径 (mm) ロードチェーン線径 (m m) x 掛数 125 ER2CSP001H 0.235 0.282 34 0.56 60 - M5 250 ER2CSP003S 0.152 0.182 34 INIT. 0.277 0.0461 [50] φ4.3 125 ER2CSP001IH B 1.8 75 1100 33 RANGE 0.277 0.0231 x 1 0.56 40/20 100 M6 INIT. 0.179 0.0299 250 ER2CSP003IS 33 RANGE 0.179 0.0150 等級 質量 揚程 1m 増し増加重量 0.42 質量は揚程 1.8m の場合です 各部の寸法 (mm) 定格荷重 形式 125 ER2CSP001H 250 ER2CSP003S 125 ER2CSP001IH 250 ER2CSP003IS フック間最小距離 :C D a b e g h i j k m n o p q r t 1050 470 204 182 46 27 82 60 21 76 47.5 84 42 10 54 38 22 10
結線図 1 速形 ER2C001H/003S ER2CSP001H/003IS 11
2 速インバータ形 ER2C001IH/003IS ER2CSP001IH/003IS 12
メモ
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